説明

遊技媒体処理機および景品交換システム

【課題】景品交換に関して使い勝手の向上を図ることができる遊技媒体処理機、および、これを備える景品交換システムを提供すること。
【解決手段】遊技媒体処理機3では、現金処理部41において現金等の有価価値を受け付けることができ、制御部40が、現金処理部41に受け付けられた有価価値を、遊技媒体の交換レートに応じた遊技媒体数に変換する。そして、遊技媒体処理機3は、当該遊技媒体数を、景品交換用の追加遊技媒体数として外部に出力する。そのため、遊技者が獲得した遊技媒体の獲得数が、好みの景品と交換するのに足らない場合には、遊技媒体処理機3に有価価値を投入することによって遊技媒体処理機3から追加遊技媒体数を出力すれば、追加遊技媒体数によって当該獲得数の不足分を速やかに補うことができる。これにより、煩わしい手間をかけることなく、円滑に、遊技者の望む景品交換を実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パチンコ玉等の遊技媒体に関する処理を行う遊技媒体処理機、および、これを備える景品交換システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な遊技店では、遊技台(たとえば、パチンコ台)が配置された遊技フロアと、客が遊技で獲得した遊技媒体(たとえば、パチンコ玉)を景品に交換するための景品カウンタとが別々のエリアに設けられている。たとえば、特許文献1を参照して、客は、遊技フロアで好みのパチンコ台の前に着き、当該パチンコ台の近傍等にある貸出機(CRユニット)からパチンコ玉を貸し出してもらい、当該パチンコ玉を用いてパチンコ台で遊技を行う。客は、遊技によってパチンコ玉を獲得すると、そのパチンコ玉を、遊技フロアに配置された計数機で計数する。一例として、計数機からは、客が獲得したパチンコ玉の数(獲得数)を記録したレシートが発行される。または、計数機において、客が所有するカードに獲得数が記録されてもよい。客は、このレシート(またはカード)を景品カウンタに持ち込む。景品カウンタには、景品管理装置が設置されている。
【0003】
景品管理装置は、客のレシートから獲得数を読み取ることができる。獲得数の読み取りの後に、遊技店の店員が、客が交換を希望する種類の景品を選択し、その個数を景品管理装置に入力すると、景品管理装置は、景品払出機に対して、該当する景品を客に払い出すよう指令を下す。このときに、景品管理装置は、払い出す景品と交換するのに必要なパチンコ玉数を客の獲得数から差し引くとともに、当該景品の在庫を更新する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−95383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
客の獲得数によっては、客が希望する景品と交換するのに獲得数が足らない場合が生じ得る。このような場合、客は、遊技フロアに戻って、不足分以上のパチンコ玉を貸出機から貸し出してもらい、その後、当該パチンコ玉を計数機で計数して、計数機から、今回貸し出されたパチンコ玉の数を記録したレシートを追加で発行してもらう。その後、客は、再び景品カウンタに行って、当初発行されたレシートと、今回追加で発行されたレシートとを景品管理装置に読み取ってもらう。これにより、当初の獲得数が、客の希望する景品と交換するのに必要な数まで増えるので、客は、希望する景品の交換を受けることができる。
【0006】
しかし、客にとっては、せっかく景品カウンタに来たのに、遊技フロアに戻って不足分のパチンコ玉の貸し出しを受けて当該パチンコ玉を計数してもらって景品カウンタに出直してから、ようやく希望の景品交換ができるのでは、不便である。
また、遊技フロアに戻って不足分のパチンコ玉の貸し出しを受けようとする客に対して、景品カウンタの店員は、途中まで景品交換の手続きをしたのに、景品交換の手続きを一旦キャンセルして、その後、改めて手続きし直さねばならないので、店員にとっても不便である。
【0007】
かといって、希望していた景品をあきらめて、当初の獲得数の範囲内で交換可能な景品を選ぶのでは、客にとって不本意である。景品には、タバコやお菓子等のいわゆる一般景品と、貴金属等の有価物が内蔵されていて遊技店外の景品交換所で買い取ってもらえる特殊景品とがあり、特殊景品の交換を受けたかったものの、獲得数が足らないので、仕方なく一般景品の交換を受けるという状況が想定される。客の中では、特殊景品と交換するのに獲得数が足らない場合、欲しくない一般景品の交換を受けるくらいなら、不足分のパチンコ玉を追加してでも特殊景品の交換を受けたいという要望は多い。一方、客が、当初希望していた特殊景品をあきらめた場合には、改めて一般景品を選ばねばならないことから、その間において景品交換の手続きが滞ってしまって効率が悪い。
【0008】
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、景品交換に関して使い勝手の向上を図ることができる遊技媒体処理機、および、これを備える景品交換システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の発明は、遊技ホール内に設置される遊技媒体処理機であって、有価価値を受け付ける有価価値受付手段と、前記有価価値受付手段に受け付けられた有価価値を遊技媒体の交換レートに応じた遊技媒体数に変換する変換手段と、前記変換された遊技媒体数を、景品交換用の追加遊技媒体数として外部に出力する手段と、を含むことを特徴とする、遊技媒体処理機である。
【0010】
請求項2記載の発明は、前記出力する手段は、前記追加遊技媒体数を関連付けた記録媒体の発行、および、遊技ホール内のホール端末への通信出力の少なくとも一方を行うことで、前記追加遊技媒体数を外部に出力することを特徴とする、請求項1記載の遊技媒体処理機である。
請求項3記載の発明は、前記交換レートを受け付ける交換レート受付手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1または2記載の遊技媒体処理機である。
【0011】
請求項4記載の発明は、遊技媒体数に変換する金額を入力する入力手段をさらに有し、前記変換手段は、前記有価価値受付手段に受け付けられた現金額のうちの前記入力手段で入力された現金を遊技媒体数に変換することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の遊技媒体処理機である。
請求項5記載の発明は、遊技者が獲得した遊技媒体を景品に交換する景品交換処理を行う景品交換機から入力される遊技媒体の不足数情報を表示する表示手段を有し、前記変換手段は、前記有価価値受付手段に受け付けられた現金額のうち、前記表示手段に表示された不足数情報の遊技媒体数が得られる金額を遊技媒体数に変換することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の遊技媒体処理機である。
【0012】
請求項6記載の発明は、遊技媒体が封入され、外部から目視可能な封入部をさらに有し、前記変換手段は、前記封入部の遊技媒体のうち前記追加遊技媒体数分の遊技媒体を前記封入部内で移動させて計数することによって、前記有価価値を遊技媒体数に変換したことを表示することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の遊技媒体処理機である。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の遊技媒体処理機と、遊技者が獲得した遊技媒体を景品に交換する景品交換処理を行う景品交換機とを備える景品交換システムであって、前記景品交換機は、遊技者が獲得した遊技媒体の獲得数が関連付けられた記録媒体を読み取って、当該獲得数を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した獲得数に、前記遊技媒体処理機から出力された追加遊技媒体数を足した合計数の範囲内で前記景品交換処理を行う交換制御手段と、を含むことを特徴とする、景品交換システムである。
【0013】
請求項8記載の発明は、複数の前記景品交換機が前記遊技媒体処理機に通信可能に接続されていて、前記遊技媒体処理機は、前記追加遊技媒体数の出力先となる景品交換機を複数の景品交換機の中から指定するための指定手段を含むことを特徴とする、請求項7記載の景品交換システムである。
請求項9記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の遊技媒体処理機と、前記遊技媒体処理機に通信可能に接続され、遊技者が獲得した遊技媒体を計数する遊技媒体計数機とを備える景品交換システムであって、前記遊技媒体計数機で計数した遊技媒体数と、前記遊技媒体処理機が出力した追加遊技媒体数とを合算した遊技媒体数を関連付けた景品交換用記録媒体を発行可能な発行手段を含むことを特徴とする、景品交換システムである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の発明によれば、遊技媒体処理機では、有価価値受付手段において現金等の有価価値を受け付けることができ、変換手段が、有価価値受付手段に受け付けられた有価価値を、遊技媒体の交換レートに応じた遊技媒体数に変換する。そして、遊技媒体処理機は、当該遊技媒体数を、景品交換用の追加遊技媒体数として外部に出力する。
そのため、遊技者が獲得した遊技媒体の獲得数が、好みの景品と交換するのに足らない場合には、遊技媒体処理機に現金等の有価価値を投入することによって遊技媒体処理機から追加遊技媒体数を出力すれば、追加遊技媒体数によって当該獲得数の不足分を速やかに補うことができる。これにより、煩わしい手間をかけることなく、円滑に、遊技者の望む景品交換を実現できる。
【0015】
この結果、景品交換に関して使い勝手の向上を図ることができる。
請求項2記載の発明によれば、遊技媒体処理機では、追加遊技媒体数を関連付けた記録媒体の発行、および、遊技ホール内のホール端末への通信出力の少なくとも一方によって、追加遊技媒体数を外部に出力してもよい。
請求項3記載の発明によれば、遊技媒体処理機では、交換レート受付手段が、遊技者が所望する交換レートを受け付けることができるので、使い勝手が良い。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、遊技媒体処理機では、遊技媒体数に変換する金額を入力手段によって入力することができ、変換手段は、有価価値受付手段に受け付けられた現金額のうちの入力手段で入力された現金を遊技媒体数に変換するので、有価価値受付手段が受け付けた現金額のうち、客が希望する現金額だけを(追加)遊技媒体数に変換することができて使い勝手が良い。
【0017】
請求項5記載の発明によれば、遊技媒体処理機では、景品交換機から入力される遊技媒体の不足数情報が表示手段に表示され、変換手段は、有価価値受付手段に受け付けられた現金額のうち、表示手段に表示された不足数情報の遊技媒体数が得られる金額を遊技媒体数に変換する。そのため、遊技媒体処理機では、有価価値受付手段が必要以上の現金を受け付けたとしても、遊技者の好みの景品と交換するのに足らない遊技媒体の不足分と同数の追加遊技媒体数だけを景品交換機に出力して、当該不足分を過不足なく(ぴったりと)補うことができるので、使い勝手が良い。
【0018】
請求項6記載の発明によれば、遊技媒体処理機は、遊技媒体が封入されて外部から目視可能な封入部を有している。そして、変換手段は、封入部の遊技媒体のうち追加遊技媒体数分の遊技媒体を封入部内で移動させて計数することによって、有価価値受付手段が受け付けた有価価値を遊技媒体数に変換したことを表示する。これにより、遊技媒体処理機に現金等の有価価値を投入した遊技者は、投入した現金額が遊技媒体数に変換されたことを封入部において実際に目視で把握できるので、使い勝手が良い。
【0019】
請求項7記載の発明によれば、遊技媒体処理機と景品交換機とを備える景品交換システムにおいて、景品交換機では、取得手段が、遊技者が獲得した遊技媒体の獲得数が関連付けられた記録媒体を読み取って、当該獲得数を取得し、交換制御手段が、取得手段が取得した獲得数に、遊技媒体処理機から出力された追加遊技媒体数を足した合計数の範囲内で景品交換処理を行う。そのため、当該獲得数が、遊技者の好みの景品と交換するのに足らない場合には、遊技媒体処理機に現金等の有価価値を投入すれば、当該獲得数に、遊技媒体処理機から出力された追加遊技媒体数を足した合計数の範囲内で景品交換処理を行うことができるので、遊技者の望む景品交換を速やかに実現できて使い勝手が良い。
【0020】
請求項8記載の発明によれば、複数の景品交換機が遊技媒体処理機に通信可能に接続されている場合には、遊技媒体処理機では、複数の景品交換機の中から追加遊技媒体数の出力先となる景品交換機を、指定手段によって指定できるので、使い勝手が良い。
請求項9記載の発明によれば、遊技媒体処理機と遊技媒体計数機とを備える景品交換システムでは、発行手段が、遊技媒体計数機で計数した遊技媒体数と、遊技媒体処理機が出力した追加遊技媒体数とを合算した遊技媒体数を関連付けた景品交換用記録媒体を発行できる。これにより、遊技者は、遊技媒体計数機で計数した遊技媒体数と、遊技媒体処理機が出力した追加遊技媒体数とがまとめて記載された景品交換用記録媒体を受け取ることができるので、これらの遊技媒体数および追加遊技媒体数が別々に記載された複数の記録媒体を受け取る場合に比べて、使い勝手が良い。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る景品交換システム1の構成を示す図である。
【図2】図2は、景品交換システム1の要部の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、遊技媒体処理機3の要部の側断面図である。
【図4】図4は、レシートRを示す図である。
【図5】図5は、景品交換システム1による景品交換の流れの一例を説明する図である。
【図6】図6(a)は、第1パターンによる景品交換の流れに関して遊技媒体処理機3で実施される処理の手順を示すフローチャートであり、図6(b)は、第1パターンによる景品交換の流れに関して景品管理装置2で実施される処理の手順を示すフローチャートである。
【図7A】図7Aは、遊技媒体処理機3の表示操作部21における表示内容の一例を示す図である。
【図7B】図7Bは、遊技媒体処理機3の表示操作部21における表示内容の一例を示す図である。
【図7C】図7Cは、遊技媒体処理機3の表示操作部21における表示内容の一例を示す図である。
【図7D】図7Dは、遊技媒体処理機3の表示操作部21における表示内容の一例を示す図である。
【図7E】図7Eは、遊技媒体処理機3の表示操作部21における表示内容の一例を示す図である。
【図8A】図8Aは、景品管理装置2の表示部15における表示内容の一例を示す図である。
【図8B】図8Bは、景品管理装置2の表示部15における表示内容の一例を示す図である。
【図8C】図8Cは、景品管理装置2の表示部15における表示内容の一例を示す図である。
【図8D】図8Dは、景品管理装置2の表示部15における表示内容の一例を示す図である。
【図9】図9(a)は、第2パターンによる景品交換の流れに関して遊技媒体処理機3で実施される処理の手順を示すフローチャートであり、図9(b)は、第2パターンによる景品交換の流れに関して景品管理装置2で実施される処理の手順を示すフローチャートである。
【図10A】図10Aは、景品管理装置2の表示部15における表示内容の一例を示す図である。
【図10B】図10Bは、景品管理装置2の表示部15における表示内容の一例を示す図である。
【図10C】図10Cは、景品管理装置2の表示部15における表示内容の一例を示す図である。
【図10D】図10Dは、景品管理装置2の表示部15における表示内容の一例を示す図である。
【図11】図11は、遊技媒体処理機3の表示操作部21における表示内容の一例を示す図である。
【図12】図12(a)は、第3パターンによる景品交換の流れに関して遊技媒体処理機3で実施される処理の手順を示すフローチャートであり、図12(b)は、第3パターンによる景品交換の流れに関して景品管理装置2で実施される処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】図13は、第3パターンによる景品交換の流れに関して遊技媒体処理機3で実施される処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る景品交換システム1の構成を示す図である。
図1を参照して、この発明に係る景品交換システム1は、パチンコ店などの遊技店(遊技ホールとも呼ばれる)内に設けられている。
ここで、遊技店内には、パチンコ台等の遊技台(図示せず)が配置された遊技フロアと、景品交換システム1が配置された景品カウンタとが、別々のエリアに設けられている。遊技者(以下では、「客」という)は、パチンコ台での遊技によって所定個数の遊技媒体(パチンコ玉やメダルであり、ここでは、パチンコ玉とする)を獲得する。すると、一例として、当該遊技媒体は、遊技フロアに設けられた計数機(図示せず)によって計数され、計数結果(客が獲得した遊技媒体の獲得数であり、前述した所定個数)が印字(記録)されたレシートR(記録媒体)が計数機から発行される。なお、レシートRは、後述する図4に図示されている。客は、このレシートRを景品カウンタに持ち込む。景品カウンタには、店員がいて、客のレシートRに印字された獲得数の範囲で、客が獲得した遊技媒体と景品とを交換して、当該景品を客に払い出す。
【0023】
景品には、タバコやお菓子等のいわゆる一般景品と、貴金属等の有価物が内蔵されていて遊技店外の景品交換所で買い取ってもらえる特殊景品とがあり、総じて、特殊景品の方に人気がある。
景品交換システム1は、景品管理装置2(景品交換機、ホール端末)と、遊技媒体処理機3とを少なくとも含んでいる。景品交換システム1は、特殊景品を収容するとともに特殊景品を払い出すことができる景品払出機4をさらに含んでいてもよい。景品管理装置2と遊技媒体処理機3とは、通信ケーブル5を介して、通信可能に接続されており、景品管理装置2と景品払出機4とは、通信ケーブル6を介して、通信可能に接続されている。なお、景品管理装置2と遊技媒体処理機3との接続形態や、景品管理装置2と景品払出機4との接続形態として、シリアル接続やLAN接続等が挙げられる。景品管理装置2、遊技媒体処理機3および景品払出機4は、景品カウンタにおいて隣接した状態で配置されている。なお、図1では、景品管理装置2、遊技媒体処理機3および景品払出機4を1台ずつ示しているが、それぞれの台数は任意に設定できるので、たとえば、1台の景品管理装置2に対して複数台の景品払出機4を接続したり、1台の遊技媒体処理機3に対して複数台の景品管理装置2を接続したりすることができる。
【0024】
景品管理装置2は、POSと呼ばれることがある。景品管理装置2は、客のレシートRに印字された獲得数を読み取って、当該獲得数の範囲で、客が獲得した遊技媒体を客の所望の景品に交換する交換処理(景品交換処理)を行う。景品交換処理として、具体的には、景品管理装置2は、客の希望する景品の種類および個数を受け付ける。客の希望する景品が一般景品の場合には、店員が必要な種類および個数の一般景品を揃えて客に払い出し、その際、景品管理装置2は、当該一般景品の在庫と客の獲得数とを更新(減算)する。客の希望する景品が特殊景品の場合には、景品管理装置2は、必要な種類および個数の特殊景品を景品払出機4に払い出すよう指令を下し、当該特殊景品の在庫と客の獲得数とを更新(減算)する。
【0025】
遊技媒体処理機3は、景品管理装置2に関連して景品カウンタに設置されており、景品管理装置2における景品交換処理に関連して操作される。具体的には、遊技媒体処理機3は、客の遊技媒体の獲得数が、希望する景品と交換するのに足らない場合に、遊技媒体の不足分を補って、客の希望する景品交換処理が行われるようにする。
以下では、景品管理装置2および遊技媒体処理機3のそれぞれについて詳しく説明する。
【0026】
景品管理装置2は、本体10と、本体10から立設されたディスプレー11と、電気ケーブル12を介して本体10に対して電気的に接続されたバーコードリーダ13とを含んでいる。
本体10は、たとえば横方向に平坦な平板形状であり、その上面には、キーボードで構成された操作部14が設けられている。店員は、操作部14を操作することによって、景品管理装置2の動作を制御することができる。
【0027】
ディスプレー11は、たとえば縦方向に平坦な平板形状であり、その正面(図1における手前側から見た面)には、表示部15が設けられている。表示部15は、タッチパネルを備えた液晶表示器であり、たとえば横長長方形状である。表示部15には、必要な情報が目視可能に表示される。表示部15に表示されたタッチキー(図示せず)を操作することによって、景品管理装置2の動作を制御することもできる。当該タッチキー(図示せず)を、前述した操作部14の一部とみなしてもよい。表示部15の内容は、店員だけでなく、客が見ることができてもよい。
【0028】
バーコードリーダ13は、把持できるグリップ形状であり、その先端部に、バーコードを読み取るための読取部16を有している。
遊技媒体処理機3は、たとえば縦長のボックス形状である。遊技媒体処理機3は、図1に現れている構成部材として、遊技媒体処理機3の外郭をなす本体20と、表示操作部21(表示手段、指定手段)と、現金投入口22と、釣銭返却口23と、透明ダクト24(封入部)と、レシート発行口25とを含んでいる。
【0029】
本体20は、ボックス形状であり、たとえば、縦長の直方体形状をなしている。本体20の正面(図1における手前側の面)は、景品カウンタにいる客を臨む面である。
表示操作部21は、本体20の正面におけるたとえば上寄りの位置に設けられている。表示操作部21は、タッチパネルを備えた液晶表示器であり、たとえば横長長方形状である。表示操作部21には、必要な情報が目視可能に表示される。表示操作部21に表示されたタッチキー(図1には図示せず)を操作することによって、遊技媒体処理機3の動作を制御することができる。
【0030】
現金投入口22は、本体20の正面において、たとえば表示操作部21の左下に設けられている。現金投入口22は、たとえば横方向に延びるスリット状であり、現金投入口22に対して現金(紙幣や硬貨)を投入することができる。
釣銭返却口23は、本体20の正面において、たとえば現金投入口22の下に設けられている。釣銭返却口23は、たとえば矩形の開口部である。釣銭返却口23から釣銭が返却される。
【0031】
透明ダクト24は、遊技媒体処理機3の横方向から見たときに前側へ膨出する略C字形状をなす透明のダクトである。略C字の透明ダクト24における両端部が、たとえば、本体20の正面において現金投入口22および釣銭返却口23より右側の部分に接続されている。透明ダクト24の役割については後述する。
レシート発行口25は、たとえば横方向に延びるスリット状であり、たとえば、本体20の正面において現金投入口22と釣銭返却口23との間に設けられている。遊技媒体処理機3は、レシート発行口25から、前述したレシートRを発行することができる。
【0032】
図2は、景品交換システム1の要部の電気的構成を示すブロック図である。図3は、遊技媒体処理機3の要部の側断面図である。
図2を参照して、景品管理装置2および遊技媒体処理機3のそれぞれの電気的構成について説明する。
景品管理装置2は、制御部30(取得手段、交換制御手段)を備えている。制御部30は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したROM、RAM等で構成されており、プログラムに従って演算処理等の所定の処理を実行する。
【0033】
景品管理装置2において、制御部30には、前述したバーコードリーダ13、操作部14および表示部15と、通信I/F(インタフェース)部31とが電気的に接続されている。
通信I/F部31を介して、制御部30(景品管理装置2)は、遊技媒体処理機3や景品払出機4と通信することができる。
【0034】
遊技媒体処理機3は、制御部40(変換手段、交換レート受付手段)を備えている。制御部40は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したROM、RAM等で構成されており、プログラムに従って演算処理等の所定の処理を実行する。
遊技媒体処理機3において、制御部40には、前述した表示操作部21と、現金処理部41(有価価値受付手段、入金受付手段)と、釣銭払出部42と、通信I/F43と、貸出部44と、計数部45と、レシート発行部46とが電気的に接続されている。
【0035】
現金処理部41は、現金投入口22(図1参照)に投入された現金(有価価値)を受け付けて、当該現金の種類、個数および真贋を判別する。
釣銭払出部42は、現金投入口22に投入されて現金処理部41によって判別を受けた現金の中から、制御部40によって釣銭と判断されたものを釣銭返却口23(図1参照)に払い出す。
【0036】
通信I/F43は、前述した通信ケーブル5(図1参照)を介して景品管理装置2の通信I/F部31につながっており、制御部40(遊技媒体処理機3)は、通信I/F43を介して景品管理装置2と通信することができる。
貸出部44は、パチンコ玉を蓄えている。ここでのパチンコ玉とは、現物であってもよいし、数値データであってもよいが、本実施例では現物であるとする。貸出部44は、現金投入口22に投入されて現金処理部41によって判別を受けた現金の範囲内で、パチンコ玉を貸し出す処理(貸出処理といい、詳しくは後述する)を行う。
【0037】
計数部45は、貸出部44によって貸し出されたパチンコ玉を計数して計数結果を制御部40に出力する処理(計数処理)を行うことができる。
詳しくは、図3を参照して、貸出部44がパチンコ玉の現物を蓄えている場合、貸出部44と計数部45とは、前述した透明ダクト24によってつながっていて、貸出部44が貸し出したパチンコ玉Pが、透明ダクト24を経由して計数部45に導かれた後に、計数部45で計数されるようになっている。そのため、貸出部44からパチンコ玉Pが貸し出されている様子(貸出処理の様子)が透明ダクト24において外部から視認できる。なお、貸出部44と計数部45とは、本体20内部において回収通路47でつながっていて、計数部45で計数を終えたパチンコ玉Pは、回収通路47を介して貸出部44に回収される。パチンコ玉P(現物)は、貸出部44、計数部45、透明ダクト24および回収通路47(これらのまとまりを「封入部」という)の中に封入されていて、メンテナンス時以外に遊技媒体処理機3の外へ排出されることはない。
【0038】
一方、貸出部44がパチンコ玉を数値データとして蓄えている場合には、貸出部44は、パチンコ玉の貸出数を計数部45に通知する。この通知が、貸出数分のパチンコ玉を貸し出した行為(貸出処理)に相当する。貸出部44から貸出数の通知を受けた計数部45は、当該貸出数のパチンコ玉を計数したものとして、当該貸出数と同数の計数値を、計数結果として制御部40に出力する。この場合、貸出部44から通知を受けて計数結果を制御部40に出力する一連の処理が計数処理である。
【0039】
図2に戻り、レシート発行部46は、計数部45による計数結果を印字したレシートRをレシート発行口25(図1参照)から発行することができる。
以上が、景品管理装置2および遊技媒体処理機3の具体的構成の説明である。
次に、前述したレシートRについて説明する。
図4は、レシートRを示す図である。
【0040】
レシートRは、前述したように、遊技フロアに設けられた計数機(図示せず)や遊技媒体処理機3から発行される。
図4を参照して、レシートRは、たとえば矩形状の紙片であって、一例として、図4における上から順に、以下の(1)〜(8)の項目が印字されている。
(1)発券No.:各レシートRに割り当てられる識別番号であり、図4では「111」。
(2)レシートのタイトル:図4では、<計数レシート>。
(3)遊技店名:図4では、「パーラー○△×」。
(4)発券年月日:レシートRが発行された日付であり、図4では、「2011年○月×日」。
(5)装置No.:レシートRを発行した装置(遊技フロアに設けられた計数機や遊技媒体処理機3)を識別するために装置毎に割り当てられる識別番号であり、図4では「999」。
(6)獲得数:レシートRを発行した前記装置によるパチンコ玉の計数結果(計数値)であり、図4では「1348玉」。
(7)貸出レート:現金でパチンコ玉を借りる場合の現金とパチンコ玉との交換レートであり、詳しくは、遊技店から貸し出してもらうときの遊技媒体1個の金銭的価値。パチンコ玉の場合には、4円/玉の「パチンコ4円」と、1円/玉の「パチンコ1円」との2種類の貸出レートがあり、メダルの場合には、20円/枚の「メダル20円」と、5円/枚の「メダル5円」との2種類の貸出レートがある。ちなみに、景品と交換してもらうときの遊技媒体1個の金銭的価値(変換レートということにする)は、貸出レートに所定の比率(%)を乗じた値であるが、ここでは、いわゆる等価交換(前記比率が100%)を想定していて、各貸出レートにおいて、貸出レートと変換レートとは同じ値になっている。つまり、この実施形態では、各貸出レートにおいて、貸出レートと変換レートとを同じものとみなしている。
(8)バーコードB:前記(1)〜(7)の内容を示している。
【0041】
次に、景品交換システム1による景品交換の流れの一例を説明する。ここで、前述した特殊景品には、4円パチンコの場合の単価(景品交換に必要な4円パチンコのパチンコ玉数)が1000玉の特殊景品(大)と、4円パチンコの場合の単価が375玉の特殊景品(小)とがあるものとする。
図5は、景品交換システム1による景品交換の流れの一例を説明する図である。
【0042】
図5を参照して、客が、遊技によって4円パチンコのパチンコ玉を1348玉獲得すると、これらのパチンコ玉は、遊技フロアに設けられた計数機(図示せず)によって計数され、その計数結果を示したレシートRが客に発行される。このとき、客は、レシートRの獲得数(1348玉)を見て、現状の獲得数では、特殊景品(大)1個と交換できるものの、さらに特殊景品(小)1個と交換するには、27玉(=375−(1348−1000))足りないことに気付く。
【0043】
レシートRの発行を受けた客は、遊技フロアを立ち去って景品カウンタに行き、景品カウンタの店員にレシートRを手渡す。これに応じて、店員は、バーコードリーダ13(図1参照)によって、このレシートRのバーコードB(図4参照)を読み取る。これにより、景品管理装置2の制御部40が、当該レシートRを受け付けて、その記載内容(獲得数等)を取得する。…(1)
そして、客は、特殊景品(大)および特殊景品(小)の1個ずつの景品交換を望む場合には、前述した27玉の不足分を追加で補うために、遊技媒体処理機3に対して所定の操作を行う。具体的には、まず、客は、表示操作部21のタッチキー(図5には図示せず)を操作することによって、追加するパチンコ玉の貸出レート(ここでは、4円パチンコ)および貸出単位を選択する。…(2)
貸出単位とは、追加するパチンコ玉数に変換する所定単位の現金額であり、客は、たとえば100円、200円、300円、400円および500円の貸出単位の中からいずれかの貸出単位を選択することができる。換言すれば、客は、これらの交換単位の中から選択した現金額を、追加のパチンコ玉の数に交換できる。ここでは、200円の貸出単位が選択されたものとする。
【0044】
次いで、客は、選択した貸出単位以上の現金(ここでは、200円)を現金投入口22(図1参照)に投入することで、入金を行う。…(3)
すると、遊技媒体処理機3の制御部40は、先程選択された貸出レート(パチンコ4円)および貸出単位(200円)に基づいて、所定数(貸出単位を貸出レートで割った値であり、ここでは50玉)のパチンコ玉を貸出部44(図2参照)によって内部的に貸し出す。…(4)
ここでの「内部的に貸し出す」とは、擬似的に貸し出すことであり、当該所定数のパチンコ玉の現物を客に一旦手渡すという訳でなく、当該所定数のパチンコ玉(現物または数値データ)が、建前上、入金した客のものになったことを意味している。
【0045】
次いで、遊技媒体処理機3の制御部40は、貸出部44が先程貸し出した当該所定数のパチンコ玉を計数部45(図2参照)によって内部的に計数する。…(5)
ここでの「内部的に計数する」とは、擬似的に計数することであり、当該所定数のパチンコ玉の計数が、客に関与されることなく、遊技媒体処理機3内で完結するということを意味している。
【0046】
その後、遊技媒体処理機3の制御部40は、当該所定数のパチンコ玉の計数結果(当該所定数であり、ここでは50玉)を景品管理装置2に出力(送信)する。…(6)
これに応じて、景品管理装置2の制御部30は、遊技媒体処理機3から受け付けた計数結果(50玉)を、前述した(1)で受け付けたレシートRの獲得数(1348玉)に追加する。…(7)
その後、景品管理装置2の制御部30は、前述した計数結果を獲得数に追加した値(玉数合計といい、ここでは、1398玉)に基づいて、前述した景品交換処理を行う。具体的には、玉数合計1398玉が、客の当初の希望通り、特殊景品(大)1個(単価1000玉)および特殊景品(小)1個(単価375玉)と交換される。…(8)
なお、ここで、玉数合計には、特殊景品に交換できない端数23玉(=1398−1000−375)が生じるが、これらの端数分のパチンコ玉は、景品交換処理の一環として、専用の景品(菓子等の端玉景品)と交換されたり、放棄されて遊技店に取り込まれたりする。
【0047】
次に、景品交換システム1による景品交換の流れについてさらに詳しく説明する。ここで、当該景品交換の流れには、主に、第1パターンから第3パターンまでの3パターンがあり、以下では、第1パターンから第3パターンまでの各パターンを個別に説明する。
<1>第1パターン
第1パターンは、最も基本的なパターンであり、客が、自身の獲得数が所望の特殊景品と交換するのに不足していることと、パチンコ玉の不足数とを事前に知った状態で、景品カウンタにおいて遊技媒体処理機3の操作を最初に行う場合を想定している。
【0048】
図6(a)は、第1パターンによる景品交換の流れに関して遊技媒体処理機3で実施される処理の手順を示すフローチャートであり、図6(b)は、第1パターンによる景品交換の流れに関して景品管理装置2で実施される処理の手順を示すフローチャートである。
図7A〜図7Eは、遊技媒体処理機3の表示操作部21における表示内容の一例を示す図である。図8A〜図8Dは、景品管理装置2の表示部15における表示内容の一例を示す図である。
【0049】
図6(a)を参照して、待機状態の遊技媒体処理機3では、制御部40(図2参照)が、客による表示操作部21のタッチキー(後述する)の操作によって貸出レートおよび貸出単位の選択があるか否かを監視している(ステップS1)。
具体的には、図7Aを参照して、制御部40は、表示操作部21において、<貸出レートを選んで下さい>という見出しと、各貸出レート(パチンコ4円、パチンコ1円、メダル20円、メダル5円)を示す複数のタッチキー50とを表示している。客が、所望する貸出レートを示すタッチキー50を押すと、貸出レート(ここでは、パチンコ4円)が選択(決定)されて、遊技媒体処理機3に入力される。なお、貸出レートの決定が景品管理装置2で読み取られたレシートRから判別できるレートに自動設定される場合であれば、遊技媒体処理機3でのスタート操作(図示せず)または入金操作等に応じて貸出レートが決定される。
【0050】
表示操作部21で貸出レートが選択されると、制御部40は、当該貸出レートを受け付け、表示操作部21に、図7Bに示すように、<貸出単位を選んで下さい>という見出しと、各貸出単位(100円、200円、300円、400円、500円)を示す複数のタッチキー51(入力手段)と、中止キー52とを表示する。客が、所望する貸出単位を示すタッチキー51を押すと、貸出単位(ここでは、200円)が選択されて、遊技媒体処理機3に入力される。一方、中止キー52を押すと、表示操作部21には、図7Aの内容が表示されて、貸出レートを選択し直すことができる。
【0051】
客が貸出単位を選択すると、制御部40は、表示操作部21に、図7Cに示すように、<入金して下さい>という見出しと、入金額(選択された貸出単位と同じ額であり、ここでは、200円)と、中止キー53とを表示する。中止キー53を押すと、表示操作部21には、図7Bの内容が表示されて、貸出単位を選択し直すことができる。
図6(a)を参照して、このように客による貸出レートおよび貸出単位の選択があると(ステップS1でYES)、制御部40は、前述した計数結果の出力先の指定および入金があるか否かを確認する(ステップS2)。たとえば、遊技媒体処理機3に対して複数の景品管理装置2が通信可能に接続されている場合、客は、表示操作部21のタッチキー(図示せず)を操作することによって、前記計数結果の出力先となる景品管理装置2(詳しくは、景品管理装置2の号機No.)を複数の景品管理装置2の中から指定できるので、使い勝手が良い。また、制御部40は、現金処理部41(図2参照)が現金を受け付けると、入金ありと判断する。ここでは、貸出単位が200円である場合に、遊技媒体処理機3の現金投入口22(図1参照)に500円が入金されたものとする。
【0052】
出力先の指定および入金があると(ステップS2でYES)、制御部40は、表示操作部21に入力情報を表示する(ステップS3)。当該入力情報は、図7Dに示されている。具体的には、制御部40は、表示操作部21に、<よろしいですか?>という見出しを表示し、選択された貸出レート(ここでは、パチンコ4円)および貸出単位(ここでは、200円)と、実際の入金額(ここでは、500円)とを入力情報として表示する。さらに、制御部40は、表示操作部21に、追加玉数(貸出単位を貸出レートで割った値)と、前述した出力先(景品管理装置2の号機No.であり、ここでは、1号機)とを入力情報として表示する。
【0053】
ここで、制御部40は、表示操作部21に入力情報を表示するのに先立って、ステップS2(後述するステップS4も含む)で現金処理部41が受け付けた現金額のうち(図7Bのタッチキー51で入力された)貸出単位分の現金額を、ステップS1で決定された貸出レート(厳密には、前述した変換レート)で割ることで、当該貸出レート(交換レート)に応じたパチンコ玉の数(遊技媒体数)に変換する。そして、制御部40は、当該遊技媒体数を追加玉数として、表示操作部21に表示する(図7D参照)。これにより、制御部40は、現金処理部41に受け付けられた現金額のうちのタッチキー51(図7B参照)で入力された現金を遊技媒体数に変換するので、現金処理部41に投入した現金額のうち、客が希望する貸出単位分の現金額だけを追加玉数に変換することができて使い勝手が良い。
【0054】
また、制御部40は、表示操作部21に、前記入力情報とともに、実行キー54および中止キー55を表示する。客は、実行キー54を押すことによって、自身で選択した貸出レートのパチンコ玉を追加玉数分だけ遊技媒体処理機3から貸し出してもらう処理(前述した貸出処理)の実行を決定できる。一方、客は、中止キー55を押すことによって、今回の一連の入力をキャンセルして、貸出レートおよび貸出単位の選択からやり直すことができる。
【0055】
図6(a)を参照して、制御部40は、表示操作部21に入力情報(図7D参照)を表示した後、追加入金があったか否かを確認する(ステップS4)。制御部40は、現金処理部41が現金を追加で受け付けると、追加入金ありと判断する。追加入金があると(ステップS4でYES)、制御部40は、表示操作部21の入力情報(厳密には入金額であり、図7D参照)を更新する(ステップS3)。
【0056】
所定時間内に追加入金がなければ(ステップS4でNO)、制御部40は、前述した実行キー54(図7D参照)が押されて、貸出処理の実行が決定されたか否かを確認する(ステップS5)。所定時間内に貸出処理の実行が決定されなければ(ステップS5でNO)、制御部40は、今回の取り引きがキャンセルされたとして、釣銭払出部42(図2参照)に指令を下して、入金された現金を返金する処理(返金処理)を行う(ステップS6)。
【0057】
貸出処理の実行が決定されれば(ステップS5でYES)、制御部40は、貸出部44に命じて追加玉数分(図7Dでは50玉)の貸出処理を行うとともに、計数部45に命じて計数処理を行う(ステップS7)。このときの様子を客が視認できてもよい。具体的には、第1の態様として、図7Eに示すように、制御部40が、表示操作部21において、<貸出&計数中です>という見出しを表示し、この見出しの下に、現在のパチンコ玉の貸出数と、貸し出したパチンコ玉の計数値とをリアルタイムで表示する。表示操作部21に表示された貸出数および計数値は、当初は零であるものの、次第にカウントアップされていき、最終的には、前述した追加玉数(図7D参照)と同じ値になる。これにより、客は、表示操作部21の貸出数および計数値が増えていくのを見て、追加玉数分のパチンコ玉が表示操作部21の画面上で貸し出されて計数されていくのを把握できる。
【0058】
また、第1の態様とは別の第2の態様として、前述したように、遊技媒体処理機3に現金を投入した客は、図3に示すように、追加玉数分のパチンコ玉Pの現物が透明ダクト24内を流れ落ちて計数されていく様子を見ることができてもよい。この場合、制御部40は、追加玉数分のパチンコ玉Pの現物を透明ダクト24内で移動させて計数することによって、客が入金した現金額(有価価値)を当該追加玉数に変換したことを、透明ダクト24において目視可能に表示している。客は、入金した現金額が当該追加玉数に変換されたことを、透明ダクト24において実際に目視で把握できるので、使い勝手が良い。図7Eを参照して、第2の態様では、表示操作部21において、現在のパチンコ玉の貸出数と、貸し出したパチンコ玉の計数値とがリアルタイムで表示されてもされなくてもよいが、最終的な計数値(計数結果)は、表示操作部21に表示される。
【0059】
なお、第1の態様では、前述したように、追加玉数分のパチンコ玉が貸し出されて計数されていくのを表示操作部21の画面上で把握できるので、透明ダクト24を用いる必要はない。そのため、第1の態様の場合には、遊技媒体処理機3に透明ダクト24を設けなくてもよい。
計数処理による計数結果は、貸出処理で貸し出されたパチンコ玉数であり、換言すれば追加玉数(ここでは、50玉)である。
【0060】
図6(a)を参照して、貸出処理および計数処理の後、制御部40は、前記計数結果(追加玉数)を、景品交換用の追加遊技媒体数として、通信I/F部43(図2参照)を介して外部の景品管理装置2に出力する(ステップS8)。
その後、制御部40は、今回の取り引きで釣銭が発生したか否かを確認する(ステップS9)。ここでは、貸出単位が200円であるのに対して、入金額が500円なので300円の釣銭がある。釣銭があると(ステップS9でYES)、制御部40は、釣銭払出部42(図2参照)に指令を下して、釣銭返却口23(図1参照)に釣銭を返却する(ステップS10)。
【0061】
一方、図6(b)を参照して、待機状態の景品管理装置2では、制御部30(図2参照)が、バーコードリーダ13(図1参照)によって客のレシートRのバーコードB(図4参照)からレシートRの記載内容(獲得数等)を受け付けたか(読み取ったか)否かを監視している(ステップS11)。
制御部30は、レシートRの記載内容を受け付けると(ステップS11でYES)、レシートRに記載された獲得数(貸出レートも含む)を取得して表示部15に表示する(ステップS12)。このときの表示部15の内容は、図8Aに示されている。図8Aを参照して、表示部15には、「受付玉数合計」という見出しの右隣に、レシートRから取得した獲得数(ここでは、1348玉)と当該獲得数のパチンコ玉の貸出レート(ここでは、パチンコ4円)とが表示されている。また、「受付玉数合計」の見出しの下には、今回受け付けたレシートRの枚数(ここでは、1枚)が表示されている。
【0062】
ここで、景品カウンタに着いた客が、遊技媒体処理機3との取り引きの前に、景品管理装置2においてバーコードリーダ13にレシートRを読み取らせた場合には、図6に示すステップS11およびステップS12の処理は、遊技媒体処理機3におけるステップS1の貸出レートおよび貸出単位の選択よりも先に行われることになる。なお、この場合には、景品管理装置2の制御部30が、ステップS12でレシートRから取得した貸出レートを遊技媒体処理機3に通知してもよい。そうすれば、客が遊技媒体処理機3において貸出レートを選択せずに済むので、遊技媒体処理機3の制御部40は、ステップS1において、客による貸出レートの選択の確認を省略できるとともに、貸出レートを自動的に取得できる。
【0063】
図6(b)を参照して、景品管理装置2の制御部30は、ステップS12の後、(遊技媒体処理機3から出力された)前述した計数結果を受信したか否かを監視している(ステップS13)。
制御部30は、計数結果を受信すると(ステップS13でYES)、ステップS12で取得した獲得数に当該計数結果を追加して、表示部15の表示内容を更新する(ステップS14)。たとえば、獲得数が1348玉(図8A参照)であって、当該計数結果が前述した50玉であれば、制御部30は、獲得数(1348玉)に計数結果(50玉)を追加した値(1398玉)を、図8Bに示すように、新たな受付玉数合計とする。また、制御部30は、計数結果を1回受信すると、追加のレシートRを1枚受け付けたと判断して、「受付玉数合計」の見出しの下のレシートRの枚数を1枚追加する。
【0064】
そして、図6(b)を参照して、ステップS14の後、または、結局計数結果を受信しなかった場合(ステップS13でNO)のいずれかにおいて、制御部30は、客の依頼を受けた店員が操作部14(図2参照)を操作することによって、特殊景品の選択があったか否かを監視する(ステップS15)。なお、ここでは、制御部30は、特殊景品の選択があったか否かを監視しているが、一般景品の選択があったか否かを一緒に監視してもよい。たとえば、店員が、客が希望する一般景品を取り出して、この一般景品に付されたバーコードをバーコードリーダ13(図1参照)で読み取ると、制御部30は、一般景品の選択があったと判断する。ただし、以下では、特殊景品のみが選択されるものとして説明する(第2および第3パターンにおいても同様)。
【0065】
特殊景品の選択があれば(ステップS15でYES)、制御部30は、表示部15の表示内容を更新する(ステップS16)。たとえば、制御部40は、表示部15において、図8Bの表示内容(計数結果が受信されなかった場合は図8Aの表示内容)に加えて、図8Cに示すように、選択された景品(一般景品でもよい)の種類、単価、および個数を表示するとともに、余ったパチンコ玉の数(「余り玉数」ということにする)と、特殊景品交換に必要な玉数とを表示する。「特殊景品交換に必要な玉数」における特殊景品は、最も価値の低い特殊景品(小)を指している。
【0066】
図8Cでは、表示部15に、特殊景品(大)および(小)が1個ずつ選択されていて、その場合の余り玉数が23玉(=1398−1000−375)であることと、特殊景品(小)との交換に必要な玉数が352玉(=特殊景品(小)の単価375玉−余り玉数23玉)であることとが表示されている。
ここで、前述した端玉景品の交換玉数が20玉であるとすると、現状の23玉の余り玉数では、1個の端玉景品と交換できる。
【0067】
そのため、図6(b)を参照して、ステップS16の後、制御部30は、客の依頼を受けた店員が操作部14(図1参照)を操作することによって、端玉景品の選択があったか否かを監視する(ステップS17)。端玉景品の選択があると(ステップS17でYES)、制御部30は、表示部15の表示内容を再び更新する(ステップS16)。たとえば、制御部40は、表示部15において、図8Cの表示内容に加えて、図8Dに示すように、ステップS17で選択された景品の種類(つまり、端玉景品)、単価(ここでは、20玉)、および個数(ここでは、1個)を表示するとともに、余り玉数と特殊景品交換に必要な玉数とをそれぞれ更新して表示する。図8Dでは、余り玉数が当初23玉であった状態で端玉景品が1個選択されることによって、余り玉数が3玉(=23−20)となったことと、特殊景品(小)との交換に必要な玉数が372玉(=特殊景品(小)の単価375玉−余り玉数3玉)であることとが表示されている。
【0068】
図6(b)を参照して、ステップS17の後、制御部30は、店員が操作部14を操作することによって、景品選択が完了したか否かを監視する(ステップS18)。
景品選択が完了しない場合(ステップS18でNO)、つまり、遊技媒体処理機3から計数結果を追加で受信した場合や、更なる景品選択があった場合には、制御部30は、ステップS13〜S17における必要な処理を繰り返す。
【0069】
景品選択が完了すると(ステップS18でYES)、制御部30は、ステップS15やステップS17で選択された景品について、前述した景品交換処理を実行する(ステップS19)。
ここで、遊技媒体処理機3から計数結果の出力があって、制御部30が当該計数結果を受信していたのであれば(ステップS13でYES)、制御部30は、ステップS12で取得した獲得数に当該計数結果を足した合計数(ステップS14)の範囲内で景品交換処理を行うことになる(ステップS19)。
【0070】
そのため、遊技者が獲得した遊技媒体の獲得数が、好みの景品と交換するのに足らない場合には、景品カウンタにいたままの状態で、遊技媒体処理機3に現金を投入することによって遊技媒体処理機3から景品管理装置2に計数結果(追加遊技媒体数)を出力すれば(図5参照)、追加遊技媒体数によって当該獲得数の不足分を速やかに補うことができる。これにより、遊技フロアに戻ってパチンコ玉を借りて計数してレシートRを追加で発行してもらうといった煩わしい手間をかけることなく、円滑に、遊技者の望む景品交換を実現できる。この結果、景品交換に関して使い勝手の向上を図ることができる。ここでの使い勝手の向上に伴い、円滑な景品交換による顧客サービスの向上や、景品交換作業の効率化等を達成できる。
【0071】
なお、この実施形態では、貸出単位が100円、200円…500円と予め定められていることから(図7B参照)、追加できるパチンコ玉の数(前述した追加玉数)も、まとまった数(パチンコ4円の場合には25玉の倍数)に予め定められている。これでは、余り玉数(図8Cにおける23玉)がちょうど零になるような景品交換が困難な場合が生じ得る。そこで、パチンコ玉の不足数(この実施形態では、特殊景品(小)と交換するために必要な27玉)が分かっているのであれば、貸出単位の選択(図6(a)のステップS1)を省略して、追加玉数が当該不足数に一致するように、入金された現金額が当該追加玉数(当該不足数)に過不足なく(ぴったり)変換できるようになっているとよい(以下の第2および第3パターンにおいても同様)。
<2>第2パターン
第2パターンは、客が、自身の獲得数が所望の特殊景品と交換するのに不足していることを知らない状態で景品カウンタに来て、まず、レシートRを店員に手渡して景品管理装置2に読み取らせる場合を想定している。
【0072】
図9(a)は、第2パターンによる景品交換の流れに関して遊技媒体処理機3で実施される処理の手順を示すフローチャートであり、図9(b)は、第2パターンによる景品交換の流れに関して景品管理装置2で実施される処理の手順を示すフローチャートである。図10A〜図10Dは、景品管理装置2の表示部15における表示内容の一例を示す図である。図11は、遊技媒体処理機3の表示操作部21における表示内容の一例を示す図である。
【0073】
まずは図9(b)を参照して、前述したステップS11と同様に、景品管理装置2の制御部30は、レシートRを受け付けたか否かを監視していて(ステップS21)、レシートRを受け付けると(ステップS21でYES)、ステップS12と同様に、レシートRから獲得数(貸出レートも含む)を取得して表示部15に表示する(ステップS22)。このときの表示部15の表示内容は、前述した図8Aに示されている。
【0074】
次いで、制御部30は、ステップS15と同様に、特殊景品の選択があるか否かを監視する(ステップS23)。なお、ここでは、制御部30は、特殊景品の選択があったか否かを監視しているが、一般景品の選択があったか否かを一緒に監視してもよい。
特殊景品の選択があれば(ステップS23でYES)、制御部30は、表示部15の表示内容を更新する(ステップS24)。たとえば、制御部30は、表示部15において、図8Aの表示内容に加えて、図10Aに示すように、選択された景品(一般景品でもよい)の種類、単価、および個数を表示するとともに、余り玉数と、特殊景品交換に必要な玉数とを表示する。図10Aでは、表示部15において、受付玉数合計が1348玉(パチンコ4円)あって、特殊景品(大)が1個選択されていて、その場合の余り玉数が348玉(=1348−1000)であることと、特殊景品(小)との交換に必要な玉数が27玉(=特殊景品(小)の単価375玉−余り玉数348玉)であることとが表示されている。ここで、「特殊景品交換に必要な玉数」を「不足数情報」という場合がある。
【0075】
店員は、図10Aの表示内容を客に伝える。または、客は、図10Aの表示内容を直接見ることができても良い。いずれにせよ、客は、図10Aの表示内容に基づいて、パチンコ4円のパチンコ玉を27玉追加すれば、特殊景品(小)1個への交換が可能であることを把握する。そして、客は、遊技媒体処理機3において、追加するパチンコ玉の貸出レートおよび貸出単位を選択するとともに、前述した計数結果の出力先を指定して、入金をする。これに応じて、遊技媒体処理機3の制御部40は、図9(a)に示す処理(図6(a)と同じ処理)を行い、ステップS8において、計数結果を景品管理装置2に出力する。なお、第1パターンで説明したように、景品管理装置2の制御部30が、ステップS22でレシートRから取得した貸出レートを遊技媒体処理機3に通知してもよい。そうすれば、客が遊技媒体処理機3において貸出レートを選択せずに済むので、遊技媒体処理機3の制御部40は、ステップS1において、客による貸出レートの選択の確認を省略できるとともに、貸出レートを自動的に取得できる。
【0076】
図9(b)を参照して、景品管理装置2の制御部30は、ステップS13と同様に、遊技媒体処理機3から出力された計数結果を受信したか否かを監視していて(ステップS25)、当該計数結果(ここでは、50玉)を受信すると(ステップS25でYES)、ステップS14と同様に、ステップS22で取得した獲得数に当該計数結果を追加して、表示部15の表示内容を更新する(ステップS26)。たとえば、獲得数が1348玉であって、当該計数結果が前述した50玉であれば、制御部30は、獲得数(1348玉)に計数結果(50玉)を追加した値(1398玉)を、図10Bに示すように、新たな受付玉数合計とする。また、「受付玉数合計」の見出しの下のレシートRの枚数を1枚追加する。また、制御部30は、表示部15において、余り玉数を、当初の値(348玉であり、図10A参照)に計数結果(50玉)を追加することで更新するともに、更新後の余り玉数(ここでは、398玉)の下に、現状の余り玉数では特殊景品(小)1個と交換できる旨のメッセージを表示する。
【0077】
図9(b)を参照して、表示部15の表示内容が更新された後、特殊景品(一般景品でも構わない)が追加で選択されると(ステップS27でYES)、制御部30は、ステップS16と同様に、表示部15の表示内容を更新する(ステップS28)。たとえば、ステップS27において特殊景品(小)が1個選択されると、制御部30は、図10Bの表示内容に加えて、図10Cに示すように、選択された景品の種類(つまり、特殊景品(小))、単価(ここでは、375玉)、および個数(ここでは、1個)を表示するとともに、余り玉数と特殊景品交換に必要な玉数とを更新して表示する。図10Cでは、表示部15において、余り玉数が50個増えて398玉になった状態で特殊景品(小)が1個選択されることによって、余り玉数が23玉(=398−375)となったことが表示される。その一方で、表示部15には、「特殊景品(小)1個と交換できます」というメッセージ(図10B参照)が表示されなくなって、代わりに、特殊景品(小)との交換に必要な玉数が352玉(=特殊景品(小)の単価375玉−余り玉数23玉)であるという不足数情報が表示される。なお、図10Cの表示内容と図8Cの表示内容とは同じである。
【0078】
そして、図9(b)を参照して、制御部30は、ステップS17と同様に、端玉景品の選択があるか否かを監視し(ステップS29)、端玉景品の選択があると(ステップS29でYES)、前述したように表示部15の表示内容を更新する(ステップS28)。更新後の表示部15は、図10Dに示されている。なお、図10Dでは、単価が20玉の端玉景品が1個選択されており、図10Dの表示内容と図8Dの表示内容とは同じである。
【0079】
なお、図9(b)を参照して、遊技媒体処理機3から計数結果が出力されなかった場合(ステップS25でNO)には、現状の余り玉数(図10A参照)では特殊景品の追加選択ができないので、端玉景品(または、特殊景品(小)より価値の低い一般景品)の選択しかできない。
ステップS29の後、制御部30は、ステップS18と同様に、景品選択が完了したか否かを監視し(ステップS30)、景品選択が完了すると(ステップS30でYES)、ステップS19と同様に景品交換処理を行う(ステップS31)。
【0080】
ここで、遊技媒体処理機3から計数結果の出力があって、制御部30が当該計数結果を受信していたのであれば(ステップS25でYES)、制御部30は、ステップS22で取得した獲得数に当該計数結果を足した合計数(ステップS26)の範囲内で景品交換処理を行うことになる(ステップS31)。
そのため、遊技者が獲得した遊技媒体の獲得数が、好みの景品と交換するのに足らない場合には、景品カウンタにいたままの状態で、遊技媒体処理機3に現金を投入することによって遊技媒体処理機3から景品管理装置2に計数結果(追加遊技媒体数)を出力すれば(図5参照)、追加遊技媒体数によって当該獲得数の不足分を速やかに補うことができる。これにより、第1パターンと同様に、煩わしい手間をかけることなく、円滑に、遊技者の望む景品交換を実現できる。この結果、景品交換に関して使い勝手の向上を図ることができる。
【0081】
なお、景品管理装置2の制御部30は、ステップS24において、自身の号機No.と、前述した不足数情報(追加の特殊景品交換に必要な玉数であり、図10A参照)と、この不足数情報に対応する貸出レートとを遊技媒体処理機3に通知してもよい。この場合、当該不足数情報および貸出レートは、遊技媒体処理機3に入力され、遊技媒体処理機3の制御部40は、ステップS1において、貸出レートおよび貸出単位の選択を確認する代わりに、不足数情報および貸出レートを表示操作部21に表示する。このときの表示操作部21の表示内容が図11に示されている。
【0082】
制御部40は、表示操作部21に、<入金して下さい>という見出しと、不足数情報および貸出レート(ここでは、特殊景品交換に必要な4円パチンコの玉数が27玉という内容)と、必要な入金額(ここでは、27玉に4円パチンコの貸出レートを乗じて得られた108円)と、入金をキャンセルする場合に押される中止キー56とを表示する。
なお、景品管理装置2から自身の号機No.が遊技媒体処理機3に通知されているので、図9(a)のステップS2では、出力先の指定は不要である。
【0083】
そして、制御部40は、当該必要な入金額以上の入金があると(ステップS2でYES)、ステップS3において、現金処理部41に受け付けられた現金額のうち、表示操作部21に表示された不足数情報の遊技媒体数(図11の場合には27玉)が得られる金額(図11の場合には108円)を遊技媒体数(追加玉数)に変換する。そのため、遊技媒体処理機3では、現金処理部41に必要以上に現金が投入されたとしても、遊技者の好みの景品と交換するのに足らない(前記不足数情報の)遊技媒体の不足分と同数の追加遊技媒体数(追加玉数)だけを計数結果として景品管理装置2に出力して(ステップS8)、当該不足分を過不足なく(ぴったりと)補うことができるので、使い勝手が良い。
【0084】
もちろん、釣銭が生じないように現金を過不足なく投入することができてもよい(第1および第3パターンにおいても同様)。
<3>第3パターン
第3パターンは、第1パターンの変形例である。第3パターンでは、遊技媒体処理機3が、計数結果を出力する前に、計数結果を印字したレシートRを客に発行し、その後、客が当該レシートRを景品管理装置2に読み取らせると、当該景品管理装置2に対して、遊技媒体処理機3が計数結果を改めて出力する場合を想定している。
【0085】
図12(a)は、第3パターンによる景品交換の流れに関して遊技媒体処理機3で実施される処理の手順を示すフローチャートであり、図12(b)は、第3パターンによる景品交換の流れに関して景品管理装置2で実施される処理の手順を示すフローチャートである。図13は、第3パターンによる景品交換の流れに関して遊技媒体処理機3で実施される処理の手順を示すフローチャートである。
【0086】
客は、自身の獲得数(図4参照)が所望の特殊景品と交換するのに不足していることと、パチンコ玉の不足数とを事前に知っており、客は、遊技媒体処理機3において、貸出レートおよび貸出単位を選択して、入金や追加入金をする。これに応じて、遊技媒体処理機3の制御部40は、図12(a)を参照して、ステップS41(ステップS1と同じ)、ステップS42(ステップS2において出力先指定を省略した場合と同じ)、ステップS43(ステップS3と同じ)、および、ステップS44(ステップS4と同じ)のそれぞれの処理を順に行う。
【0087】
その後、客が実行キー54(図7D参照)を押して貸出処理の実行を決定すると(ステップS45でYES)、制御部40は、ステップS47(ステップS7と同じ)の処理(貸出処理および計数処理)を行う。一方、貸出処理の実行が所定時間経っても決定されなければ(ステップS45でNO)、制御部40は、ステップS46(ステップS6と同じ)の処理(返金処理)を行う。
【0088】
そして、ステップS47の貸出処理および計数処理の後、制御部40は、レシート発行部46(図2参照)に命じて、計数処理による計数結果を記載したレシートR(図4参照)をレシート発行口25(図1参照)から発行する(ステップS48)。このとき、制御部40は、計数結果を、当該レシートRの発券No.(図4参照)に関連付けて一時的に記憶する。
【0089】
その後、制御部40は、ステップS49(ステップS9と同じ)およびステップS50(ステップS10と同じ)のそれぞれの処理を順に行う。
そして、図12(b)を参照して、景品管理装置2の制御部30は、客が当初持っていた1枚目のレシートR(ステップS48で発行されたものとは別のレシートR)を、ステップS11と同様の手順で受け付けると(ステップS51でYES)、ステップS12と同様に、当該レシートRから獲得数を取得して表示部15に表示する(ステップS52)。このときの表示部15の表示内容は、図8Aに示されている。
【0090】
次いで、制御部30は、レシートRの追加受付があるか否かを監視する(ステップS53)。前述したように、客は、遊技媒体処理機3からレシートRの発行を受けていれば(ステップS48)、2枚目のレシートRを持っているので、当該レシートRを景品管理装置2に受け付けさせる。このとき、客は、当該レシートRを景品管理装置2に受け付けさせることで、計数結果の出力先となる景品管理装置2を指定している。
【0091】
制御部30は、バーコードリーダ13(図1参照)によって追加のレシートRのバーコードB(図4参照)を認識することによって、ステップS53においてレシートRを追加受付したと判断する。なお、遊技媒体処理機3から複数枚のレシートRが発行されている場合には、複数枚のレシートRが景品管理装置2に追加で受け付けられる。
制御部30は、レシートRの追加受付があると(ステップS53でYES)、追加されたレシートRのバーコードBに含まれた装置No.(図4参照)に基づいて、当該装置No.の遊技媒体処理機3に、当該レシートRに記載された計数結果を問い合わせる(ステップS54)。具体的には、制御部30は、当該レシートRの前述したレシートNo.(図4参照)に関連付けられた計数結果の存否を遊技媒体処理機3に問い合わせる。なお、遊技媒体処理機3が複数存在する場合には、制御部30は、このように当該装置No.の遊技媒体処理機3を一旦検索してから問い合わせを行うが、遊技媒体処理機3が1台しか存在しない場合には、装置No.に基づく遊技媒体処理機3の検索は省略して、直ちに問い合わせを行う。
【0092】
図13を参照して、遊技媒体処理機3の制御部40は、景品管理装置2から問い合わせがあると(ステップS71でYES)、当該景品管理装置2に対して、前述したレシートNo.に関連付けて一時的に記憶していた計数結果(追加玉数)を、景品交換用の追加遊技媒体数として送信(出力)する(ステップS72)。
図12(b)を参照して、景品管理装置2の制御部30は、問い合わせた遊技媒体処理機3から、追加のレシートRのレシートNo.に関連付けられた計数結果を受信すると(ステップS55でYES)、ステップS14と同様に、ステップS52で取得した獲得数に、今回受信した計数結果を追加して、表示部15における表示内容を更新する(ステップS56)。更新後の表示部15の表示内容は、図8Bに示されている。
【0093】
その後、制御部30は、ステップS15と同様に、特殊景品(一般景品でも構わない)の選択があるか否かを監視し(ステップS57)、特殊景品の選択があれば(ステップS57でYES)、ステップS16と同様に、表示部15の表示内容を更新する(ステップS58)。また、制御部30は、ステップS17と同様に、端玉景品の選択があるか否かを監視し(ステップS59)、端玉景品の選択があれば(ステップS59でYES)、ステップS16と同様に、表示部15の表示内容を更新する(ステップS58)。
【0094】
そして、制御部30は、ステップS18と同様に、景品選択が完了したか否かを監視し(ステップS60)、景品選択が完了すれば(ステップS60でYES)、ステップS19と同様に、景品交換処理を行う(ステップS61)。
ここで、遊技媒体処理機3から計数結果の出力があって、制御部30が当該計数結果を受信していたのであれば(ステップS55でYES)、制御部30は、ステップS52で取得した獲得数に当該計数結果を足した合計数(ステップS56)の範囲内で景品交換処理を行うことになる(ステップS61)。
【0095】
そのため、遊技者が獲得した遊技媒体の獲得数が、好みの景品と交換するのに足らない場合には、景品カウンタにいたままの状態で、遊技媒体処理機3に現金を投入することによって遊技媒体処理機3から景品管理装置2に計数結果(追加遊技媒体数)を出力すれば(図5参照)、追加遊技媒体数によって当該獲得数の不足分を速やかに補うことができる。これにより、第1および第2パターンと同様に、煩わしい手間をかけることなく、円滑に、遊技者の望む景品交換を実現できる。この結果、景品交換に関して使い勝手の向上を図ることができる。
【0096】
ここで、景品管理装置2の制御部30は、遊技媒体処理機3から発行されたレシートRを一旦受け付けてから(ステップS53)、当該レシートRの発券No.に基づいて計数結果を問い合わせ(ステップS54)、その後、遊技媒体処理機3から計数結果を受信しているが(ステップS55)、ステップS53においてレシートRを受け付けたときに、このレシートRのバーコードBから計数結果を直接取得してもよい。そうすれば、制御部30は、ステップS54およびS55の処理を省略でき、ステップS53でYESの後に、直ちにステップS56の処理を行うことになる。この場合、遊技媒体処理機3は、ステップS48でレシートRを発行することによって、計数結果を景品管理装置2に出力していることになる。いずれにせよ、遊技媒体処理機3の制御部40は、レシートRの発行、および、景品管理装置2への計数結果の通信出力の少なくとも一方を行うことで、計数結果を外部の景品管理装置2に出力している。
【0097】
なお、第1および第2パターンで説明したように、景品管理装置2の制御部30が、ステップS51で読み取ったレシートRから貸出レートを取得して、遊技媒体処理機3に通知してもよい。そうすれば、客が遊技媒体処理機3において貸出レートを選択せずに済むので、遊技媒体処理機3の制御部40は、ステップS41において客による貸出レートの選択の確認を省略できるとともに、貸出レートを自動的に取得できる。また、景品管理装置2が貸出レートを遊技媒体処理機3に通知する際には、景品管理装置2自身の識別情報(号機No.)も遊技媒体処理機3に通知してもよい。そうすれば、遊技媒体処理機3では、計数結果の出力先が事前に分かっているので、ステップS48において、レシートRを発行して客に出力先を指定させなくても、計数結果を該当する景品管理装置2に速やかに出力できる。これにより、遊技媒体処理機3では、図13に示す処理を省略できるとともに、景品管理装置2では、ステップS53およびS54の処理を省略できる。
【0098】
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、遊技媒体処理機3における貸出単位(換言すれば、追加玉数)の選択は、実施形態で記載したような100円単位(図7B参照)である必要はなく、表示操作部21(図1および図2参照)でのテンキー入力により、客が欲しい追加玉数に相当する金額が入力できてもよく、当該追加玉数自体が直接入力できてもよい。
【0099】
また、前述した実施形態では、獲得数がレシートRに印字されていて、景品管理装置2は、バーコードリーダ13によってレシートRを読み取って、レシートRから獲得数を取得する。この獲得数は、レシートRに印字(記録)されるのに限らず、データとして、レシートR以外の記録媒体に関連付けられていてもよい。当該記録媒体として、遊技店から客に配布されるカードや、客自身の携帯電話等が挙げられる。
【0100】
ここで、「獲得数が記録媒体に関連付けられる」ということは、獲得数が記録媒体自体に記録されていることと、記録媒体に記録されずに記録媒体の識別情報に紐付けて別のデータベース(図示せず)に記録されていることとのいずれかを指している。記録媒体の識別情報とは、カードの場合はIDであり、携帯電話の場合はIDm(携帯電話に内蔵されたICチップの製造番号)である。
【0101】
客は、獲得数が関連付けられた記録媒体を、遊技媒体処理機3において読み取ってもらう。記録媒体がカードや携帯電話の場合には、バーコードリーダ13に相当する専用の記録媒体読取装置(図示せず)が遊技媒体処理機3に設けられている。遊技媒体処理機3の制御部40(図2参照)は、記録媒体自体に獲得数が記録されていれば、記録媒体から獲得数を獲得し、そうでなければ、記録媒体から識別情報を読み取って、当該識別情報に紐付けられた獲得数をデータベースから取得する。
【0102】
また、遊技媒体処理機3は、単独の装置として存在する以外に、たとえば、景品カウンタに設置されるタイプの精算機や(プリペイドカード等の)券売機に対して一体的に設けられていてもよい。
また、遊技フロアに設けられた前述した(遊技媒体)計数機(図示せず)には、複数の遊技台(図示せず)のまとまりによって構成された遊技島の端に設けられる島端計数機(「しまはじけいすうき」)と、各遊技台に隣接配置されて遊技台と1対1の関係をなす各台計数機(「かくだいけいすうき」)とがある。遊技媒体処理機3は、島端計数機および各台計数機のそれぞれに対して景品管理装置2と同様の接続関係で設けられていてもよい。この場合、景品交換システム1は、遊技媒体処理機3と、遊技媒体処理機3に通信可能に接続された計数機(図示せず)とを備える。この景品交換システム1において、客は、各計数機での計数後に、希望する景品と交換するのに足らない遊技媒体の不足分を印字したレシートRを計数機や遊技媒体処理機3から追加で発行してもらうことができ、計数機で当初発行されたレシートRと、追加発行されたレシートRとを景品カウンタに持ち込んで、希望する景品交換を受けることができる。
【0103】
なお、このように遊技媒体処理機3を計数機と併設する場合には、計数機からレシートRを発行する前に、当該遊技媒体処理機3で遊技媒体の不足分を補填(出力)することにより、事前の遊技で獲得した(計数した)遊技媒体数と、今回補填した(追加)遊技媒体数とを合算した遊技媒体数が記録された1枚のレシートR(景品交換用記録媒体)が計数機(発行手段)から発行されるようにしてもよい。そのため、これらの遊技媒体数および追加遊技媒体数が別々に記載された複数のレシートRを受け取る場合に比べて、使い勝手が良い。
【0104】
また、遊技媒体処理機3では、現金だけでなく、電子マネーや(遊技用)プリペイドカードなどの有価価値を受け付けて、遊技媒体数へ変換できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0105】
1 景品交換システム
2 景品管理装置
3 遊技媒体処理機
21 表示操作部
24 透明ダクト
30 制御部
40 制御部
41 現金処理部
50 タッチキー
51 タッチキー
P パチンコ玉
R レシート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技ホール内に設置される遊技媒体処理機であって、
有価価値を受け付ける有価価値受付手段と、
前記有価価値受付手段に受け付けられた有価価値を遊技媒体の交換レートに応じた遊技媒体数に変換する変換手段と、
前記変換された遊技媒体数を、景品交換用の追加遊技媒体数として外部に出力する手段と、
を含むことを特徴とする、遊技媒体処理機。
【請求項2】
前記出力する手段は、前記追加遊技媒体数を関連付けた記録媒体の発行、および、遊技ホール内のホール端末への通信出力の少なくとも一方を行うことで、前記追加遊技媒体数を外部に出力することを特徴とする、請求項1記載の遊技媒体処理機。
【請求項3】
前記交換レートを受け付ける交換レート受付手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1または2記載の遊技媒体処理機。
【請求項4】
遊技媒体数に変換する金額を入力する入力手段をさらに有し、
前記変換手段は、前記有価価値受付手段に受け付けられた現金額のうちの前記入力手段で入力された現金を遊技媒体数に変換することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の遊技媒体処理機。
【請求項5】
遊技者が獲得した遊技媒体を景品に交換する景品交換処理を行う景品交換機から入力される遊技媒体の不足数情報を表示する表示手段を有し、
前記変換手段は、前記有価価値受付手段に受け付けられた現金額のうち、前記表示手段に表示された不足数情報の遊技媒体数が得られる金額を遊技媒体数に変換することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の遊技媒体処理機。
【請求項6】
遊技媒体が封入され、外部から目視可能な封入部をさらに有し、
前記変換手段は、前記封入部の遊技媒体のうち前記追加遊技媒体数分の遊技媒体を前記封入部内で移動させて計数することによって、前記有価価値を遊技媒体数に変換したことを表示することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の遊技媒体処理機。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の遊技媒体処理機と、遊技者が獲得した遊技媒体を景品に交換する景品交換処理を行う景品交換機とを備える景品交換システムであって、
前記景品交換機は、
遊技者が獲得した遊技媒体の獲得数が関連付けられた記録媒体を読み取って、当該獲得数を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した獲得数に、前記遊技媒体処理機から出力された追加遊技媒体数を足した合計数の範囲内で前記景品交換処理を行う交換制御手段と、
を含むことを特徴とする、景品交換システム。
【請求項8】
複数の前記景品交換機が前記遊技媒体処理機に通信可能に接続されていて、
前記遊技媒体処理機は、前記追加遊技媒体数の出力先となる景品交換機を複数の景品交換機の中から指定するための指定手段を含むことを特徴とする、請求項7記載の景品交換システム。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれかに記載の遊技媒体処理機と、前記遊技媒体処理機に通信可能に接続され、遊技者が獲得した遊技媒体を計数する遊技媒体計数機とを備える景品交換システムであって、
前記遊技媒体計数機で計数した遊技媒体数と、前記遊技媒体処理機が出力した追加遊技媒体数とを合算した遊技媒体数を関連付けた景品交換用記録媒体を発行可能な発行手段を含むことを特徴とする、景品交換システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−235965(P2012−235965A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−108186(P2011−108186)
【出願日】平成23年5月13日(2011.5.13)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】