遊技機の樹脂製遊技盤。
【課題】樹脂製遊技盤に転写シートの絵柄層がずれて転写された場合に、その製品の位置ズレのズレ具合を容易に認識し、不良品か否かの判断を容易にすることができる樹脂製遊技盤を提供すること。
【解決手段】絵柄層60を前記樹脂製遊技盤10に転写する際に、1又は2以上の前記貫通孔20の開口の周縁の周囲に設けられ、前記貫通孔20にかかる欠損により出荷に際して許容される最大の位置ズレを判別可能な合否判別手段50と、前記貫通孔20との相対位置を比較することにより位置ズレ距離を確認可能な位置確認手段40と、が転写されてなる遊技盤とした。
【解決手段】絵柄層60を前記樹脂製遊技盤10に転写する際に、1又は2以上の前記貫通孔20の開口の周縁の周囲に設けられ、前記貫通孔20にかかる欠損により出荷に際して許容される最大の位置ズレを判別可能な合否判別手段50と、前記貫通孔20との相対位置を比較することにより位置ズレ距離を確認可能な位置確認手段40と、が転写されてなる遊技盤とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機等の遊技球を遊技媒体として用いる遊技機用の樹脂製遊技盤に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機に使用される合板(ベニア等)からなる遊技盤の表面に絵柄層を設けるに際して、あらかじめ絵柄が描かれた化粧シートを転写ロールによって接着する方法が提案されている(特許文献1)。ところで、近年、パチンコ遊技機に使用される遊技盤の材料は、リサイクル性等の環境保護の観点、経済性の観点及び意匠性の観点等から木製の合板を材料とした遊技盤に代えて、合成樹脂製の遊技盤が採用されている。こうした合成樹脂製の遊技盤に対して絵柄層を設ける方法として、転写ロールを利用して、合成樹脂製の遊技盤の表面に、あらかじめ絵柄が描かれた転写シートを転写する方法が開発されている。
【0003】
しかしながら、例えば、ロールにより転写シート及び遊技盤に圧力をかけて、転写するロール式の転写装置による転写の工程において、樹脂製遊技盤の成形具合や、転写フィルムのロールを転写装置本体に対して取り付けた際に状態等によって、樹脂製遊技盤に対して絵柄層が本来の位置に対してずれてしまうことがあった。また、樹脂製遊技盤の製造工程において、上記ロール式の転写装置に代えて、インモールド成形による製造方法であっても、同様に絵柄層の位置が樹脂製遊技盤に対してずれてしまうことがあった。
【0004】
こうした位置ズレをおこした樹脂製遊技盤の絵柄層の位置ズレの程度を目視により確認しようとしても、位置ズレを確認する手段を有していないことから、位置ズレが許容範囲を超え、出荷基準を超えるほど位置ズレが発生したとしても、樹脂製遊技盤の製造工程中に不良品であると判断することができず、良品として製品内に混在させるおそれがあった。、位置ズレの判断がなされず製造工程を終えた製品は、位置ズレの距離が製品として出荷できる許容範囲内であるかどうかの判断を、最終的に人の手で計測具を用いて一枚一枚チェック項目ごとに計測する以外に方法がなく、その作業は繁雑であり、大変な労力を要していたという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−187861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は上記課題を鑑みてなされたもので、樹脂製遊技盤に転写シートの絵柄層がずれて転写された場合に、その製品の位置ズレのズレ具合を容易に認識し、不良品か否かを容易に判断することができる樹脂製遊技盤を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
【0008】
本発明の遊技機の樹脂製遊技盤は、前面が平面状に形成され、前記前面の少なくとも1部に絵柄が転写された絵柄層を有する遊技機の樹脂製遊技盤であって、
各種入賞装置又は電飾装置等の装飾体が取り付けられる複数の貫通孔を有し、遊技球により遊技が行われる遊技領域と、前記遊技領域の外側であって複数の貫通孔を有する非遊技領域と、を有する遊技基板と、
前記遊技基板に前記絵柄層を転写する際に、1又は2以上の前記貫通孔の周囲に設けられ、前記貫通孔の開口の周縁にかかる欠損により出荷に際して許容される最大の位置ズレを判別可能な合否判別手段と、前記貫通孔の開口の周縁との相対位置を比較することにより位置ズレ距離を確認可能な位置確認手段と、が転写されてなることを特徴とする。
【0009】
かかる遊技機の樹脂製遊技盤によれば、樹脂製遊技盤の貫通孔が設けられる位置の近傍に、不良品となる最大の公差を有する合否判定手段が転写されることになるので、この合否判定手段が貫通孔の開口の周縁によって欠損しているか否かを目視することで、転写シートの位置ズレによる良品と不良品とを判別することが可能になる。よって、特に教育を受けた熟練者でなくとも誰でも容易に不良品を選別することが可能になる。また、樹脂製遊技盤の貫通孔が設けられる位置の近傍に位置確認手段が転写されることになるので、この位置確認手段と貫通孔の開口の周縁との相対的な位置関係を目視することで、いずれの方向にどれだけの距離ずれているのかを容易に判断することができる。よって、不良品ではないが、位置ズレが発生している段階で、転写する前の遊技盤と転写シートとの相対的な位置関係を改善することができる。これにより、不良品の発生を未然に防止することができる。なお、ここで、「遊技領域」とは、入賞装置等が設けられて、遊技球が自由に移動可能な領域をいう。
【0010】
また、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記合否判別手段は、前記貫通孔の開口の周縁の形状に対する相似形状であってもよい。かかる構成を採用することによって、合否判定手段は、貫通孔の開口の周縁形状のいずれの辺からも一定の寸法分距離が離れているので、いずれの方向に対しても同じ距離ずれた場合に不良品であるとの判定を行うことができる。
【0011】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記位置確認手段は、前記貫通孔の開口の周縁からの距離が認識可能に形成された点又は線であってもよい。開口の周縁からの距離が認識可能なように位置確認手段を形成することで、貫通孔の開口の周縁と位置確認手段との相対的な位置関係を視認すれば、どの程度の位置ズレが発生したのかを容易に認識することができる。そのため、転写する前の遊技盤と転写シートとの相対的な位置関係を修復する際に、どの程度修正すればよいかの示唆を提供することができる。
【0012】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記位置確認手段は、前記貫通孔の開口の周縁の形状に対する相似形であって、前記合否判定手段の内側に形成されてなる相似線又は相似点線であってよい。位置確認手段が、合否判定手段内に同様の形状である相似線又は相似点線とすることで、どの方向へどの程度ずれているのかが容易に判断することが可能になる。
【0013】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記位置確認手段は、前記貫通孔の開口の周縁の形状に対する異なる比率の相似形である複数の相似線又は相似点線が前記合否判定手段の内側に形成されていてもよい。かかる構成を採用することにより、異なる比率の相似形と貫通孔の開口との周縁との位置関係を視認することによって、不良品となる位置ズレに対して、より明瞭に何割程度ずれているか、どの程度距離がずれているかを容易に認識することができる。ここで、「異なる比率」とは、複数の相似線又は相似点線が重ならないように配置されることを意味するものであり、例えば、前記貫通孔の開口の周縁に対する距離及び各複数の位置確認手段の間の距離が等間隔になるような比率に設けても構わないし、全ての間隔が異なるような比率で設けても構わない。
【0014】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記複数の相似線又は相似点線は、異なる色彩を有していてもよい。かかる構成を採用することで、欠損されている相似線又は相似点線の色を確認することでどの程度の位置ズレが発生しているかを容易に認識することができる。
【0015】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記貫通孔の開口の周縁と前記位置確認手段との間、前記位置確認手段と前記位置確認手段の間、前記位置確認手段と前記合否判定手段との間のいずれか1つ又は2以上の間には、異なる色彩が施されていてもよい。かかる構成を採用することによって、幅を有する色彩の境界に位置確認手段が形成されるので、どの色彩まで欠損しているかを確認することで、どの程度の位置ズレが発生しているかを容易に確認することができる。
【0016】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記位置確認手段は、さらに、前記貫通孔の開口の周縁から外方向に向けて放射状に形成されてなる放射線又は放射点線を有していてもよい。また、本発明において、位置確認手段として、前記貫通孔の開口の周縁から外方向に向けて放射状に形成されてなる放射線又は放射点線のみであってもよい。放射状に延びる位置確認手段であっても、欠損した放射線又は放射点線の長さを視認することで、どの程度の位置ズレが発生しているかを容易に確認することができる。
【0017】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記位置確認手段は、格子状に形成されたものであってもよい。位置確認手段が格子状とされていても、欠損した格子を視認することで、どの程度の位置ズレが発生しているかを容易に確認することができる。
【0018】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記絵柄が転写されない位置に転写されていてもよい。かかる構成を採用することにより、他の絵柄によって合否判別手段及び位置確認手段が紛れることが防止でき、より明確かつ容易に合否判別手段及び位置確認手段を視認することができる。
【0019】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記非遊技領域に設けられていてもよい。非遊技領域に合否判別手段及び位置確認手段を設けることによって、遊技者に視認しづらい位置に配置されるため、遊技者が合否判別手段及び前記位置確認手段を認識する可能性を軽減することができる。
【0020】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記非遊技領域の異なる場所に複数設けられていてもよい。かかる構成を採用することによって、複数の異なる場所の合否判別手段及び位置確認手段と貫通孔の開口の周縁とのズレ具合を視認することで、ズレの原因を判断する1手段とすることができる。例えば、複数の場所で同じ方向にずれている場合は、転写シートと遊技盤との相対位置関係がずれているのではないかとの推測が働くという具合である。
【0021】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記非遊技領域の上方及び前記非遊技領域の下方に設けられていてもよい。樹脂製遊技盤のなかで遠い位置に設けられた合否判別手段及び位置確認手段と貫通孔の開口の周縁とのズレ具合を視認することで、よりズレの原因を判断しやすくすることができる。
【0022】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記遊技領域に設けられていてもよい。遊技領域に合否判別手段及び前記位置確認手段を設けることで、遊技者にとっても最も遊戯中に注視される領域であり、最も位置ズレを発生させたくない領域の位置ずれを容易に確認することができる。
【0023】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記装飾体が取り付けられた際に、前記装飾体により覆い隠されるものであってもよい。かかる構成を採用することによち、最終的に合否判別手段及び前記位置確認手段が装飾体で隠されるので、完成品となった場合に合否判定手段及び位置確認手段が視認されることにより見栄えが損なわれるおそれがない。
【発明の効果】
【0024】
本発明にかかる遊技機の樹脂製遊技盤によれば、合否判定手段の欠損により製品として出荷できるかどうかの判断を即座に行うことができるとともに、貫通孔の開口の周縁と位置確認手段との位置を確認することにより、どの程度の位置ズレが発生しているかを確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、第1実施形態にかかるパチンコ遊技機120の構成の概略を示す斜視図である。
【図2】図2は、第1実施形態にかかるパチンコ遊技機120の正面図である。
【図3】図3は、第1実施形態にかかるパチンコ遊技機120の背面図である。
【図4】図4は、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の正面図及びA−A断面図である。
【図5】図5は、図4の樹脂製遊技盤10のB部拡大図である。
【図6】図6は、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の遊技領域と非遊技領域を説明するための説明図である。
【図7】図7は、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10に転写フィルム80の転写シートを転写するロール式の転写装置90である。
【図8】図8は、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の遊技領域外の貫通孔21近傍の拡大図である。
【図9】図9は、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の遊技領域内の貫通孔22近傍の拡大図である。
【図10】図10は、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の絵柄層60に対する位置確認手段40及び合否判別手段50のズレ具合を説明する説明図である。
【図11】図11は、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の絵柄層60に対する位置確認手段40及び合否判別手段50のズレ具合を説明する説明図である。
【図12】図12は、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の絵柄層60に対する位置確認手段40及び合否判別手段50のズレ具合を説明する説明図である。
【図13】図13Aは、第2実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の貫通孔21近傍を示す拡大図であり、図13Bは、第3実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の貫通孔21近傍を示す拡大図である。
【図14】図14Aは、第4実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の貫通孔21近傍を示す拡大図であり、図14Bは、第5実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の貫通孔21近傍を示す拡大図である。
【図15】図15Aは、第6実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の貫通孔21近傍を示す拡大図であり、図15Bは、第7実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の貫通孔21近傍を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
ここで、上記簡単に説明した図面に基づいて、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。本実施形態では、遊技機としてパチンコ遊技機120を例として説明する。
【0027】
(第1実施形態)
以下、図面を用いて、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10について詳細に説明する。
【0028】
まず、図1〜図3を用いて、本発明の樹脂製遊技盤10が取り付けられるパチンコ遊技機120の構成を簡単に説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機120の構成の概略を示す斜視図であり、図2は、パチンコ遊技機120の正面図であり、図3は、パチンコ遊技機120の背面図である。パチンコ遊技機120は、図1に示すように、パチンコホール等の島に上板と下板との間に挟持されて支持される外枠122と、外枠122に軸支される本体枠130と、本体枠130の一側に設けられ図示しない蝶番により開閉可能に軸着される透明板保持枠171と、を備えている。
【0029】
本体枠130は、図2に示すように、遊技領域αを含む樹脂製遊技盤10と、前面下部の一側方位置に回転可能に設けられた発射ハンドル132と、前面下部に設けられ図示しない遊技球を貯留する球受皿134と、球受皿134の下部であって本体枠130の両側部に設けられ演出音等を放音するスピーカ136と、を備えている。また、本体枠130の裏面側には、図3に示すように、上部に設けられた球タンク138から賞球又は貸球を供給する球払出装置140と、封入ケースに封入された球払出制御基板148及び主制御基板170を含む主基板と、ランプ制御基板149を含む周辺基板と、が設けられている。
【0030】
樹脂製遊技盤10は、図2に示すように、略中央部に位置し入賞等による各種演出を表示する大型の液晶パネルを有する図柄変動表示装置152や図柄変動表示装置152の下方に位置する大入賞口156a及び大入賞口156aの両側方向に位置する複数の入賞口156を有し、風車や多数の障害釘からなる障害釘群が表面に適宜配置される遊技領域αを有している。球受皿134内の図示しない遊技球は、図示しない打球供給装置を経由して図示しない打球発射装置に導かれ、発射ハンドル132の回転度に応じた強さで遊技領域α内に発射される。図示しない発射装置によって障害釘群や入賞口156等を有する遊技領域α内に射出された遊技球は、風車や障害釘群を通過して入賞口156や大入賞口156aに到達すると、入賞口156や大入賞口156aに設けられた入賞球スイッチによって検出され、主制御基板170が入賞信号を受信することによって入賞として扱われる。この場合には、主制御基板170より球払出制御基板148に球払出信号が発信され、球タンク138から球払出装置140を介して賞球が球受皿134に供給されることにより、遊技者は賞球を得ることができる。
【0031】
第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10は、図4及び図5に示すように、ポリカーボネート製の遊技基板11と、遊技基板11に転写された転写シート70とを、主として備えている。遊技基板11は、無色透明なポリカーボネート樹脂を射出成形することによって、厚さが8mm〜10mmの略長方形の板状に形成されている。また、樹脂製遊技盤10には、遊技領域外であって、例えば、パチンコ遊技機120の本体枠130に取り付けるための貫通孔21、及び図柄変動装置、大入賞口、電子ディスプレイ又は電飾装置等の装飾体(例えば、図2の156a等)を取り付けるための種々の大きさ又は形を有する遊技領域内に形成される貫通孔22が射出成形時に同時に成形されている。なお、ここで、遊技領域とは、入賞装置等が設けられて、遊技球が自由に移動可能な領域であり、図6に示す斜線部分を指す。非遊技領域とは、斜線部以外の部分を指す。
【0032】
転写シート70は、図5に示すように、遊技基板11側から所望の絵柄が施された印刷インク等からなる絵柄層60、同様に印刷インクにからなる位置確認手段40及び合否判別手段50と、この絵柄層60、位置確認手段40及び合否判別手段50を保護するためのハードコート層64と、を備えている。転写シート70は、遊技基板11に転写する前は、離形剤が塗布されたベースフィルム(図示しない。)がハードコート層64に設けられており、ベースフィルムと反対側の転写面には熱を与えることによって接着可能な接着剤が塗布された状態の転写フィルム80の形態をなしている。
【0033】
転写フィルム80は、図7に示すように、ロール式の転写装置90によって遊技基板11の前面に転写される。具体的には、ポリカーボネート製の遊技基板11をヒーターにより、40℃から50℃に加熱した後、ロール式の転写装置90のワーク台91に載置する。そして、遊技基板11上に、転写フィルム80を配置して、加圧ロール92を圧下して、転写フィルム80を遊技基板11の前面に押圧しつつ、加圧ロール92を一方の端部から他方の端部まで移動する。これにより、加圧ロール92の熱及び遊技基板11の熱によって、接着剤によって転写シート70が遊技基板11の表面に強固に接着される。こうして、遊技基板11は、絵柄層60と、位置確認手段40と、合否判別手段50と、この絵柄層60、位置確認手段40及び合否判別手段50を保護するためのハードコート層64と、が表面に転写され樹脂製遊技盤10とされる。
【0034】
絵柄層60は、樹脂製遊技盤10のデザインを決定づける部分であり、様々な絵柄を有する絵柄をパチンコ遊技機の機種に応じて選択されることができる。非遊技領域の貫通孔22の周辺は位置確認手段40及び合否判別手段50をより視認しやすくするため、絵柄層60が設けられていない。
【0035】
位置確認手段40及び合否判別手段50は、非遊技領域の貫通孔21及び遊技領域αの貫通孔22の周囲に形成される。位置確認手段40及び合否判別手段50は、絵柄層60とは別に印刷インクで転写したり、絵柄層60が存在する部分に設ける場合には、絵柄層60の一部として転写したりされる。
【0036】
非遊技領域の貫通孔21に設けられる位置確認手段40は、左下の貫通孔21の拡大図である図8に示すように、円形の貫通孔21の開口の周縁24の形状に対して2つの比率の異なる相似形であって、貫通孔21の開口の周縁24の大きさより大きく形成された線状の2つの円で形成されている。もし、絵柄層60を正規の位置(まったくズレが発生していない状態)に配置された場合には、貫通孔21の開口の周縁24の中心と同じ中心となるように配置され、周縁24との距離が360°いずれの方向でも同距離の位置に、すなわち、貫通孔21の開口の周縁24と同心円状に配置されることになる。本第1実施形態においては、2つの位置確認手段40が、貫通孔21の開口の周縁24からの距離が、1.0mm、1.5mmの位置に設けられている。なお、この位置確認手段40の本数又は周縁24からの距離は、絵柄層のずれを認識する際に必要とされる本数、距離を適宜選択することができる。例えば、貫通孔21の開口の周縁24から位置確認手段との距離及び各位置確認手段同士の間の距離を短くして、0.3mm刻みの等間隔となるように、規則正しく設けても構わない。
【0037】
非遊技領域の貫通孔21に設けられる合否判別手段50は、円形の貫通孔21の開口の周縁24の形状に対して比率の異なる相似形であって、これ以上、絵柄層60が位置ズレした場合には不良品となるぎりぎりの大きさに形成されている。すなわち許容される公差と同じ距離だけ離れた円となるように形成されている。位置確認手段40と同様に、もし絵柄層60を正規の位置に配置された場合には、貫通孔21の開口の周縁24の円と同心円となるように配置され、周縁24との距離が360°いずれの方向でも同距離の位置に合否判別手段50が存在することになる。合否判別手段50は、本実施形態においては、貫通孔21の開口の周縁24からの距離が3.0mmとなるように設けられている。なお、貫通孔21は、パチンコ遊技機120の本体枠130に取り付ける際に取り付け孔を利用したものである。この貫通孔21に設けられる位置確認手段40及び合否判別手段50のセットは、樹脂製遊技盤10の4隅の貫通孔21に設けられる。
【0038】
一方、遊技領域の貫通孔22に設けられる位置確認手段40は、図9に示すように、貫通孔22の開口の周縁26の形状に対して2つの比率の異なる相似形であって、貫通孔22の開口の周縁26の大きさより大きく形成されている。もし、絵柄層60を正規の位置に配置された場合には、貫通孔22の開口の周縁26との距離がいずれの方向でも同距離の位置となるように、位置確認手段40が配置されることになる。2つの位置確認手段40は、貫通孔22の開口の周縁26からの距離が、1.0mm、1.5mmの位置になるように、設けられている。
【0039】
遊技領域の貫通孔22に設けられる合否判別手段50は、絵柄層60の周縁によって形成されている。貫通孔22の開口の周縁26の形状に対して比率の異なる相似形であって、良品として許容される最大誤差(公差)分大きく形成される。位置確認手段40と同様に、もし絵柄層60を正規の位置に配置された場合には、貫通孔22の開口の周縁26との距離がいずれの方向でも同距離の位置となるように配置され、周縁との距離が360°いずれの方向でも同距離の位置に、合否判別手段50が存在することになる。合否判別手段50が、これ以上絵柄が位置ズレした場合には不良品となるぎりぎりの大きさに形成されている。貫通孔22の開口の周縁26からの距離が3.0mmとなるように設けられている点は非遊技領域に設けられた合否判別手段50と同様である。なお、貫通孔22は、大入賞口156aが取り付けられる開口を利用したものである。かかる開口を利用することで、最終的に良品であった場合には、大入賞口156aが取り付けられることによって、位置確認手段40及び合否判別手段50は隠されて、遊技者からは視認できなくすることができる。なお、これら位置確認手段40及び合否判別手段50は、それぞれ異なる色彩にしてもよい。
【0040】
以上のようにして形成された樹脂製遊技盤10は、位置確認手段40及び合否判別手段50と貫通孔21、22のそれぞれの開口の周縁24、26との相対的位置を比較することによって、絵柄層60がどの方向にどの程度ずれているかを判断することができる。例えば、図10に示すように、貫通孔21の開口の周縁24に対して、位置確認手段40及び合否判別手段50が左方向へずれているので、絵柄層60が本来の正規の位置に対して左方向へずれていることを確認することができる。また、位置確認手段の2本とも欠損することなく視認することができるので、位置ズレの距離は、1mm以内であることを確認することができる。同様にして、遊技領域内の貫通孔22に設けられた位置確認手段40及び合否判別手段50を視認することによって、貫通孔22近傍の位置ズレ具合を確認することができる。こうして、すべての位置確認手段40及び合否判別手段50を確認し、合否判別手段50がいずれも欠損していなければ、良品として出荷可能との判断をすることができる。一方、図11に示すように、合否判別手段50の一部が欠損している場合には、良品として出荷可能な位置ズレを超えているので、不良品として判断する。以上のように、合否判別手段50の欠損を確認することで製造された直後の樹脂製遊技盤であっても、出荷可能か否かの判断を即時に行うことができ、不良品の発生を見落とす可能性を低くすることができる。また、位置確認手段40を確認することによって、どの程度、絵柄層60がずれているかが判断できるので、例えば、内側1本が欠損している場合は「要注意」、2本目が欠損している場合は「要点検」等のようにあらかじめ取り決めをしておけば、合否判別手段50が欠損する以前に機械等の修理、改善を図ることができる。そのため不良品が発生する可能性を軽減することができる。
【0041】
また、位置確認手段40及び合否判別手段50は、樹脂製遊技盤10に複数設けられているので、これらのズレ具合を確認することによって、ズレの原因を推測することも可能になる。例えば、図11のように、四隅の位置確認手段40及び合否判別手段50がいずれも同じ方向へずれている場合には、転写フィルム80と遊技基板11との転写時に互いの相対位置がずれている可能性があると推測することができる。また、図12Aのように、最も遠い距離にある上方の貫通孔21b及び下方の貫通孔21aのそれぞれの位置確認手段40及び合否判別手段50が、上方の貫通孔21bでは上方にずれており、下方の貫通孔24では下方にずれている場合には、転写フィルム80に与える熱が高すぎるため、フィルムが延びている可能性があると推測ができる。さらに、例えば、図12Bに示すように、下方側の貫通孔21aの位置確認手段40及び合否判別手段50は、正規の位置に配置されているのに対して、上方側の貫通孔21bではいずれも内側方向へずれているような場合には、上方側で転写した後に絵柄層60に皺がよっている可能性を推測することができる。このようにして、複数の貫通孔21に対して、位置確認手段40及び合否判別手段50を設けておくことによって、不具合を究明するのに役立たせることができる。
【0042】
また、この四隅には、絵柄層60が設けられていないので、樹脂製遊技盤10を前面から斜視した場合であっても、貫通孔21が樹脂製遊技盤10を介して視認可能となる。こうすることにより、樹脂製遊技盤10を前面から斜視した場合に合否判別手段50、位置確認手段40、前面側の貫通孔20の開口部の周縁、後面側の貫通孔20の開口部の周縁との位置をそれぞれ比較することによって、合否判別手段の欠損、位置ズレ距離をより明確に視認することができる。
【0043】
(位置確認手段40及び合否判別手段50の変形例)
以下、第2実施形態から第7実施形態まで、位置確認手段40及び合否判別手段50の変形例について、それぞれ説明する。遊技基板11及び転写シート70の位置確認手段40及び合否判別手段50以外の構成は、すべて共通するので説明は省略する。なお、以下の第2実施形態から第7実施形態までの説明は、全て遊技領域外の貫通孔21を用いて説明しているが、遊技領域内の貫通孔22にも全て応用可能である。
【0044】
(第2実施形態)
第2実施形態にかかる位置確認手段40及び合否判別手段50が図13Aに示されている。第2実施形態にかかる位置確認手段40は、第1実施形態の位置確認手段40が実線で作成されているのに対し、一点鎖線及び二点鎖線で形成されている。また合否判別手段50は、点線で形成されている。これにより、欠損した場合に何番目の線であるかを数える必要がなく、欠損しているラインの形態を確認することによって、いずれのラインが欠損しているのかを容易に判断することができる。
【0045】
(第3実施形態)
第3実施形態にかかる位置確認手段40及び合否判別手段50が図13Bに示されている。第3実施形態にかかる位置確認手段40は、第1実施形態の貫通孔21の開口の周縁24、複数の位置確認手段40及び合否判別手段50のそれぞれの間に色彩が施されている。この色彩の境界がそれぞれ位置確認手段40に相当し、最外周が合否判別手段50に相当することになる。これにより、どの色彩まで欠損しているかを視認すれば、容易にどの程度の位置ズレが発生しているかを容易に判断することができる。例えば、一番内側を青色Aにし、二番目を黄色Bにし、三番目を赤色C等にして、それぞれ青色を正常エリア、黄色を注意エリア、赤色を警告エリアとして取り決めをしておけば、誰でも事前に容易に現在の状況を確認することができる。また、各エリアを完全に色分けすることなく徐々に色が変化するようにグラデーションに設けても構わない。なお、図13Bにおいては、色の違いを模様で代用して表現している。
【0046】
(第4実施形態)
第4実施形態にかかる位置確認手段40及び合否判別手段50が図14Aに示されている。第4実施形態にかかる位置確認手段40は、第1実施形態の位置確認手段40が実線で作成されているのに対し、点線で形成されている。合否判別手段50は、第1実施形態と同様である。さらに、第4実施形態においては、貫通孔21の開口の周縁24から十字状の放射状に形成され、かつ合否判別手段50よりも外周側に延出するように位置確認手段40aが設けられている。さらに、位置確認手段40aは、合否判別手段50の外側に0.5mm間隔の目盛りが設けられている。これにより、合否判別手段50を超える位置ズレが発生している場合であっても、位置確認手段40aにより、どの程度ずれているか確認することができる。
【0047】
(第5実施形態)
第5実施形態にかかる位置確認手段40及び合否判別手段50が図14Bに示されている。第5実施形態にかかる位置確認手段40は貫通孔21の開口の周縁24から十字状の放射状に形成され、かつ合否判別手段50よりも外周側に延出するように位置確認手段40が設けられている。合否判別手段50は、第1実施形態と同様である。さらに、第5実施形態においては、位置確認手段40に、貫通孔21の開口の周縁24から1mm、1.5mmに目盛りが設けられ、合否判別手段50の外側に0.5mm間隔の目盛りが設けられている。これにより、合否判別手段50の内側における位置ズレ、合否判別手段50を超える位置ズレのいずれも、放射状の位置確認手段40で確認することができる。
【0048】
(第6実施形態)
第6実施形態にかかる位置確認手段40及び合否判別手段50が図15Aに示されている。第6実施形態にかかる位置確認手段40は、貫通孔21の開口の周縁24から複数の点線が四方八方に放射状に形成されている。合否判別手段50は、第1実施形態と同様である。位置確認手段40は、均等の点線となるように形成されている。そのため、いくつの点線まで欠損しているかを確認することによって、どの程度の位置ズレが発生しているかを確認することができる。
【0049】
(第7実施形態)
第7実施形態にかかる位置確認手段40及び合否判別手段50が図15Bに示されている。第7実施形態にかかる位置確認手段40は、貫通孔21の開口の周縁24の周囲に格子状に設けられている。合否判別手段50は、第1実施形態と同様である。格子状の位置確認手段40のどの部分が欠損しているかによって、どの程度の位置ズレが発生しているかを確認することができる。
【0050】
なお、本発明は上述した各実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0051】
上述した実施形態では、樹脂製遊技盤10の材料としてポリカーボネート樹脂を採用したが、これに限定するものではなく、ポリメタクリル酸メチル樹脂等のアクリル樹脂、ABS樹脂、ポリスチロール等の樹脂を採用することができる。また、上述した実施形態では、無色透明なアクリル樹脂を採用したが、必ずしも透明である必要はなく有色透明、有色不透明であってもよい。
【0052】
また、上述した実施形態では、樹脂製遊技盤10として射出成形により成形しているが、押出成形により成形した樹脂製遊技盤であっても構わない。押出成形により成形した場合は、各種装飾体の貫通孔は、NCルータ加工機等によって後加工することによって成形される。
【0053】
さらに、上述した実施形態では、ロール式の転写装置90を用いて転写を行った樹脂製遊技盤10を使用しているが、金型内で射出成形と同時に転写を行うインモールド成形であっても構わない。
【0054】
さらに、上述した実施形態では、遊技領域の貫通孔22は、大入賞口156aが取り付けられる開口を利用し、非遊技領域の貫通孔21では遊技機の本体枠130に取り付ける際に取り付け孔を利用しているが、これに限定するものではなく、遊技釘、風車、ガイドレール等を組み付けた後の樹脂製遊技盤10の積み重ねの際に使用するスペーサーの差し込み開口を利用したり、非遊技領域を装飾する装飾部材組み付け開口を利用したりしても差し支えないし、絵柄の位置ズレ専用の貫通孔を別途設けても構わない。
【0055】
さらに、上述した実施形態では、絵柄層60と同時にハードコート層64も転写しているが、ハードコート層64はあってもなくても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0056】
上述した実施の形態で示すように、樹脂製板の成形分野、特に、遊技機用の遊技盤の成形分野に利用することができる。
【符号の説明】
【0057】
10…樹脂製遊技盤、11…遊技基板、20…貫通孔、21…貫通孔、24…貫通孔、21b…貫通孔、22…貫通孔、24…周縁、26…周縁、40…位置確認手段、40a…位置確認手段、50…合否判別手段、60…絵柄層、64…ハードコート層、70…転写シート、80…転写フィルム、90…転写装置、91…ワーク台、92…加圧ロール、120…パチンコ遊技機、122…外枠、130…本体枠、132…発射ハンドル、134…球受皿、136…スピーカ、138…球タンク、140…球払出装置、148…球払出制御基板、149…ランプ制御基板、156…入賞口、156a…大入賞口、170…主制御基板、171…透明板保持枠、180…音声・表示制御基板
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機等の遊技球を遊技媒体として用いる遊技機用の樹脂製遊技盤に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機に使用される合板(ベニア等)からなる遊技盤の表面に絵柄層を設けるに際して、あらかじめ絵柄が描かれた化粧シートを転写ロールによって接着する方法が提案されている(特許文献1)。ところで、近年、パチンコ遊技機に使用される遊技盤の材料は、リサイクル性等の環境保護の観点、経済性の観点及び意匠性の観点等から木製の合板を材料とした遊技盤に代えて、合成樹脂製の遊技盤が採用されている。こうした合成樹脂製の遊技盤に対して絵柄層を設ける方法として、転写ロールを利用して、合成樹脂製の遊技盤の表面に、あらかじめ絵柄が描かれた転写シートを転写する方法が開発されている。
【0003】
しかしながら、例えば、ロールにより転写シート及び遊技盤に圧力をかけて、転写するロール式の転写装置による転写の工程において、樹脂製遊技盤の成形具合や、転写フィルムのロールを転写装置本体に対して取り付けた際に状態等によって、樹脂製遊技盤に対して絵柄層が本来の位置に対してずれてしまうことがあった。また、樹脂製遊技盤の製造工程において、上記ロール式の転写装置に代えて、インモールド成形による製造方法であっても、同様に絵柄層の位置が樹脂製遊技盤に対してずれてしまうことがあった。
【0004】
こうした位置ズレをおこした樹脂製遊技盤の絵柄層の位置ズレの程度を目視により確認しようとしても、位置ズレを確認する手段を有していないことから、位置ズレが許容範囲を超え、出荷基準を超えるほど位置ズレが発生したとしても、樹脂製遊技盤の製造工程中に不良品であると判断することができず、良品として製品内に混在させるおそれがあった。、位置ズレの判断がなされず製造工程を終えた製品は、位置ズレの距離が製品として出荷できる許容範囲内であるかどうかの判断を、最終的に人の手で計測具を用いて一枚一枚チェック項目ごとに計測する以外に方法がなく、その作業は繁雑であり、大変な労力を要していたという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−187861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は上記課題を鑑みてなされたもので、樹脂製遊技盤に転写シートの絵柄層がずれて転写された場合に、その製品の位置ズレのズレ具合を容易に認識し、不良品か否かを容易に判断することができる樹脂製遊技盤を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
【0008】
本発明の遊技機の樹脂製遊技盤は、前面が平面状に形成され、前記前面の少なくとも1部に絵柄が転写された絵柄層を有する遊技機の樹脂製遊技盤であって、
各種入賞装置又は電飾装置等の装飾体が取り付けられる複数の貫通孔を有し、遊技球により遊技が行われる遊技領域と、前記遊技領域の外側であって複数の貫通孔を有する非遊技領域と、を有する遊技基板と、
前記遊技基板に前記絵柄層を転写する際に、1又は2以上の前記貫通孔の周囲に設けられ、前記貫通孔の開口の周縁にかかる欠損により出荷に際して許容される最大の位置ズレを判別可能な合否判別手段と、前記貫通孔の開口の周縁との相対位置を比較することにより位置ズレ距離を確認可能な位置確認手段と、が転写されてなることを特徴とする。
【0009】
かかる遊技機の樹脂製遊技盤によれば、樹脂製遊技盤の貫通孔が設けられる位置の近傍に、不良品となる最大の公差を有する合否判定手段が転写されることになるので、この合否判定手段が貫通孔の開口の周縁によって欠損しているか否かを目視することで、転写シートの位置ズレによる良品と不良品とを判別することが可能になる。よって、特に教育を受けた熟練者でなくとも誰でも容易に不良品を選別することが可能になる。また、樹脂製遊技盤の貫通孔が設けられる位置の近傍に位置確認手段が転写されることになるので、この位置確認手段と貫通孔の開口の周縁との相対的な位置関係を目視することで、いずれの方向にどれだけの距離ずれているのかを容易に判断することができる。よって、不良品ではないが、位置ズレが発生している段階で、転写する前の遊技盤と転写シートとの相対的な位置関係を改善することができる。これにより、不良品の発生を未然に防止することができる。なお、ここで、「遊技領域」とは、入賞装置等が設けられて、遊技球が自由に移動可能な領域をいう。
【0010】
また、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記合否判別手段は、前記貫通孔の開口の周縁の形状に対する相似形状であってもよい。かかる構成を採用することによって、合否判定手段は、貫通孔の開口の周縁形状のいずれの辺からも一定の寸法分距離が離れているので、いずれの方向に対しても同じ距離ずれた場合に不良品であるとの判定を行うことができる。
【0011】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記位置確認手段は、前記貫通孔の開口の周縁からの距離が認識可能に形成された点又は線であってもよい。開口の周縁からの距離が認識可能なように位置確認手段を形成することで、貫通孔の開口の周縁と位置確認手段との相対的な位置関係を視認すれば、どの程度の位置ズレが発生したのかを容易に認識することができる。そのため、転写する前の遊技盤と転写シートとの相対的な位置関係を修復する際に、どの程度修正すればよいかの示唆を提供することができる。
【0012】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記位置確認手段は、前記貫通孔の開口の周縁の形状に対する相似形であって、前記合否判定手段の内側に形成されてなる相似線又は相似点線であってよい。位置確認手段が、合否判定手段内に同様の形状である相似線又は相似点線とすることで、どの方向へどの程度ずれているのかが容易に判断することが可能になる。
【0013】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記位置確認手段は、前記貫通孔の開口の周縁の形状に対する異なる比率の相似形である複数の相似線又は相似点線が前記合否判定手段の内側に形成されていてもよい。かかる構成を採用することにより、異なる比率の相似形と貫通孔の開口との周縁との位置関係を視認することによって、不良品となる位置ズレに対して、より明瞭に何割程度ずれているか、どの程度距離がずれているかを容易に認識することができる。ここで、「異なる比率」とは、複数の相似線又は相似点線が重ならないように配置されることを意味するものであり、例えば、前記貫通孔の開口の周縁に対する距離及び各複数の位置確認手段の間の距離が等間隔になるような比率に設けても構わないし、全ての間隔が異なるような比率で設けても構わない。
【0014】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記複数の相似線又は相似点線は、異なる色彩を有していてもよい。かかる構成を採用することで、欠損されている相似線又は相似点線の色を確認することでどの程度の位置ズレが発生しているかを容易に認識することができる。
【0015】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記貫通孔の開口の周縁と前記位置確認手段との間、前記位置確認手段と前記位置確認手段の間、前記位置確認手段と前記合否判定手段との間のいずれか1つ又は2以上の間には、異なる色彩が施されていてもよい。かかる構成を採用することによって、幅を有する色彩の境界に位置確認手段が形成されるので、どの色彩まで欠損しているかを確認することで、どの程度の位置ズレが発生しているかを容易に確認することができる。
【0016】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記位置確認手段は、さらに、前記貫通孔の開口の周縁から外方向に向けて放射状に形成されてなる放射線又は放射点線を有していてもよい。また、本発明において、位置確認手段として、前記貫通孔の開口の周縁から外方向に向けて放射状に形成されてなる放射線又は放射点線のみであってもよい。放射状に延びる位置確認手段であっても、欠損した放射線又は放射点線の長さを視認することで、どの程度の位置ズレが発生しているかを容易に確認することができる。
【0017】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記位置確認手段は、格子状に形成されたものであってもよい。位置確認手段が格子状とされていても、欠損した格子を視認することで、どの程度の位置ズレが発生しているかを容易に確認することができる。
【0018】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記絵柄が転写されない位置に転写されていてもよい。かかる構成を採用することにより、他の絵柄によって合否判別手段及び位置確認手段が紛れることが防止でき、より明確かつ容易に合否判別手段及び位置確認手段を視認することができる。
【0019】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記非遊技領域に設けられていてもよい。非遊技領域に合否判別手段及び位置確認手段を設けることによって、遊技者に視認しづらい位置に配置されるため、遊技者が合否判別手段及び前記位置確認手段を認識する可能性を軽減することができる。
【0020】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記非遊技領域の異なる場所に複数設けられていてもよい。かかる構成を採用することによって、複数の異なる場所の合否判別手段及び位置確認手段と貫通孔の開口の周縁とのズレ具合を視認することで、ズレの原因を判断する1手段とすることができる。例えば、複数の場所で同じ方向にずれている場合は、転写シートと遊技盤との相対位置関係がずれているのではないかとの推測が働くという具合である。
【0021】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記非遊技領域の上方及び前記非遊技領域の下方に設けられていてもよい。樹脂製遊技盤のなかで遠い位置に設けられた合否判別手段及び位置確認手段と貫通孔の開口の周縁とのズレ具合を視認することで、よりズレの原因を判断しやすくすることができる。
【0022】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記遊技領域に設けられていてもよい。遊技領域に合否判別手段及び前記位置確認手段を設けることで、遊技者にとっても最も遊戯中に注視される領域であり、最も位置ズレを発生させたくない領域の位置ずれを容易に確認することができる。
【0023】
さらに、本発明の遊技機の樹脂製遊技盤において、前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記装飾体が取り付けられた際に、前記装飾体により覆い隠されるものであってもよい。かかる構成を採用することによち、最終的に合否判別手段及び前記位置確認手段が装飾体で隠されるので、完成品となった場合に合否判定手段及び位置確認手段が視認されることにより見栄えが損なわれるおそれがない。
【発明の効果】
【0024】
本発明にかかる遊技機の樹脂製遊技盤によれば、合否判定手段の欠損により製品として出荷できるかどうかの判断を即座に行うことができるとともに、貫通孔の開口の周縁と位置確認手段との位置を確認することにより、どの程度の位置ズレが発生しているかを確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、第1実施形態にかかるパチンコ遊技機120の構成の概略を示す斜視図である。
【図2】図2は、第1実施形態にかかるパチンコ遊技機120の正面図である。
【図3】図3は、第1実施形態にかかるパチンコ遊技機120の背面図である。
【図4】図4は、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の正面図及びA−A断面図である。
【図5】図5は、図4の樹脂製遊技盤10のB部拡大図である。
【図6】図6は、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の遊技領域と非遊技領域を説明するための説明図である。
【図7】図7は、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10に転写フィルム80の転写シートを転写するロール式の転写装置90である。
【図8】図8は、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の遊技領域外の貫通孔21近傍の拡大図である。
【図9】図9は、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の遊技領域内の貫通孔22近傍の拡大図である。
【図10】図10は、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の絵柄層60に対する位置確認手段40及び合否判別手段50のズレ具合を説明する説明図である。
【図11】図11は、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の絵柄層60に対する位置確認手段40及び合否判別手段50のズレ具合を説明する説明図である。
【図12】図12は、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の絵柄層60に対する位置確認手段40及び合否判別手段50のズレ具合を説明する説明図である。
【図13】図13Aは、第2実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の貫通孔21近傍を示す拡大図であり、図13Bは、第3実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の貫通孔21近傍を示す拡大図である。
【図14】図14Aは、第4実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の貫通孔21近傍を示す拡大図であり、図14Bは、第5実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の貫通孔21近傍を示す拡大図である。
【図15】図15Aは、第6実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の貫通孔21近傍を示す拡大図であり、図15Bは、第7実施形態にかかる樹脂製遊技盤10の貫通孔21近傍を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
ここで、上記簡単に説明した図面に基づいて、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。本実施形態では、遊技機としてパチンコ遊技機120を例として説明する。
【0027】
(第1実施形態)
以下、図面を用いて、第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10について詳細に説明する。
【0028】
まず、図1〜図3を用いて、本発明の樹脂製遊技盤10が取り付けられるパチンコ遊技機120の構成を簡単に説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機120の構成の概略を示す斜視図であり、図2は、パチンコ遊技機120の正面図であり、図3は、パチンコ遊技機120の背面図である。パチンコ遊技機120は、図1に示すように、パチンコホール等の島に上板と下板との間に挟持されて支持される外枠122と、外枠122に軸支される本体枠130と、本体枠130の一側に設けられ図示しない蝶番により開閉可能に軸着される透明板保持枠171と、を備えている。
【0029】
本体枠130は、図2に示すように、遊技領域αを含む樹脂製遊技盤10と、前面下部の一側方位置に回転可能に設けられた発射ハンドル132と、前面下部に設けられ図示しない遊技球を貯留する球受皿134と、球受皿134の下部であって本体枠130の両側部に設けられ演出音等を放音するスピーカ136と、を備えている。また、本体枠130の裏面側には、図3に示すように、上部に設けられた球タンク138から賞球又は貸球を供給する球払出装置140と、封入ケースに封入された球払出制御基板148及び主制御基板170を含む主基板と、ランプ制御基板149を含む周辺基板と、が設けられている。
【0030】
樹脂製遊技盤10は、図2に示すように、略中央部に位置し入賞等による各種演出を表示する大型の液晶パネルを有する図柄変動表示装置152や図柄変動表示装置152の下方に位置する大入賞口156a及び大入賞口156aの両側方向に位置する複数の入賞口156を有し、風車や多数の障害釘からなる障害釘群が表面に適宜配置される遊技領域αを有している。球受皿134内の図示しない遊技球は、図示しない打球供給装置を経由して図示しない打球発射装置に導かれ、発射ハンドル132の回転度に応じた強さで遊技領域α内に発射される。図示しない発射装置によって障害釘群や入賞口156等を有する遊技領域α内に射出された遊技球は、風車や障害釘群を通過して入賞口156や大入賞口156aに到達すると、入賞口156や大入賞口156aに設けられた入賞球スイッチによって検出され、主制御基板170が入賞信号を受信することによって入賞として扱われる。この場合には、主制御基板170より球払出制御基板148に球払出信号が発信され、球タンク138から球払出装置140を介して賞球が球受皿134に供給されることにより、遊技者は賞球を得ることができる。
【0031】
第1実施形態にかかる樹脂製遊技盤10は、図4及び図5に示すように、ポリカーボネート製の遊技基板11と、遊技基板11に転写された転写シート70とを、主として備えている。遊技基板11は、無色透明なポリカーボネート樹脂を射出成形することによって、厚さが8mm〜10mmの略長方形の板状に形成されている。また、樹脂製遊技盤10には、遊技領域外であって、例えば、パチンコ遊技機120の本体枠130に取り付けるための貫通孔21、及び図柄変動装置、大入賞口、電子ディスプレイ又は電飾装置等の装飾体(例えば、図2の156a等)を取り付けるための種々の大きさ又は形を有する遊技領域内に形成される貫通孔22が射出成形時に同時に成形されている。なお、ここで、遊技領域とは、入賞装置等が設けられて、遊技球が自由に移動可能な領域であり、図6に示す斜線部分を指す。非遊技領域とは、斜線部以外の部分を指す。
【0032】
転写シート70は、図5に示すように、遊技基板11側から所望の絵柄が施された印刷インク等からなる絵柄層60、同様に印刷インクにからなる位置確認手段40及び合否判別手段50と、この絵柄層60、位置確認手段40及び合否判別手段50を保護するためのハードコート層64と、を備えている。転写シート70は、遊技基板11に転写する前は、離形剤が塗布されたベースフィルム(図示しない。)がハードコート層64に設けられており、ベースフィルムと反対側の転写面には熱を与えることによって接着可能な接着剤が塗布された状態の転写フィルム80の形態をなしている。
【0033】
転写フィルム80は、図7に示すように、ロール式の転写装置90によって遊技基板11の前面に転写される。具体的には、ポリカーボネート製の遊技基板11をヒーターにより、40℃から50℃に加熱した後、ロール式の転写装置90のワーク台91に載置する。そして、遊技基板11上に、転写フィルム80を配置して、加圧ロール92を圧下して、転写フィルム80を遊技基板11の前面に押圧しつつ、加圧ロール92を一方の端部から他方の端部まで移動する。これにより、加圧ロール92の熱及び遊技基板11の熱によって、接着剤によって転写シート70が遊技基板11の表面に強固に接着される。こうして、遊技基板11は、絵柄層60と、位置確認手段40と、合否判別手段50と、この絵柄層60、位置確認手段40及び合否判別手段50を保護するためのハードコート層64と、が表面に転写され樹脂製遊技盤10とされる。
【0034】
絵柄層60は、樹脂製遊技盤10のデザインを決定づける部分であり、様々な絵柄を有する絵柄をパチンコ遊技機の機種に応じて選択されることができる。非遊技領域の貫通孔22の周辺は位置確認手段40及び合否判別手段50をより視認しやすくするため、絵柄層60が設けられていない。
【0035】
位置確認手段40及び合否判別手段50は、非遊技領域の貫通孔21及び遊技領域αの貫通孔22の周囲に形成される。位置確認手段40及び合否判別手段50は、絵柄層60とは別に印刷インクで転写したり、絵柄層60が存在する部分に設ける場合には、絵柄層60の一部として転写したりされる。
【0036】
非遊技領域の貫通孔21に設けられる位置確認手段40は、左下の貫通孔21の拡大図である図8に示すように、円形の貫通孔21の開口の周縁24の形状に対して2つの比率の異なる相似形であって、貫通孔21の開口の周縁24の大きさより大きく形成された線状の2つの円で形成されている。もし、絵柄層60を正規の位置(まったくズレが発生していない状態)に配置された場合には、貫通孔21の開口の周縁24の中心と同じ中心となるように配置され、周縁24との距離が360°いずれの方向でも同距離の位置に、すなわち、貫通孔21の開口の周縁24と同心円状に配置されることになる。本第1実施形態においては、2つの位置確認手段40が、貫通孔21の開口の周縁24からの距離が、1.0mm、1.5mmの位置に設けられている。なお、この位置確認手段40の本数又は周縁24からの距離は、絵柄層のずれを認識する際に必要とされる本数、距離を適宜選択することができる。例えば、貫通孔21の開口の周縁24から位置確認手段との距離及び各位置確認手段同士の間の距離を短くして、0.3mm刻みの等間隔となるように、規則正しく設けても構わない。
【0037】
非遊技領域の貫通孔21に設けられる合否判別手段50は、円形の貫通孔21の開口の周縁24の形状に対して比率の異なる相似形であって、これ以上、絵柄層60が位置ズレした場合には不良品となるぎりぎりの大きさに形成されている。すなわち許容される公差と同じ距離だけ離れた円となるように形成されている。位置確認手段40と同様に、もし絵柄層60を正規の位置に配置された場合には、貫通孔21の開口の周縁24の円と同心円となるように配置され、周縁24との距離が360°いずれの方向でも同距離の位置に合否判別手段50が存在することになる。合否判別手段50は、本実施形態においては、貫通孔21の開口の周縁24からの距離が3.0mmとなるように設けられている。なお、貫通孔21は、パチンコ遊技機120の本体枠130に取り付ける際に取り付け孔を利用したものである。この貫通孔21に設けられる位置確認手段40及び合否判別手段50のセットは、樹脂製遊技盤10の4隅の貫通孔21に設けられる。
【0038】
一方、遊技領域の貫通孔22に設けられる位置確認手段40は、図9に示すように、貫通孔22の開口の周縁26の形状に対して2つの比率の異なる相似形であって、貫通孔22の開口の周縁26の大きさより大きく形成されている。もし、絵柄層60を正規の位置に配置された場合には、貫通孔22の開口の周縁26との距離がいずれの方向でも同距離の位置となるように、位置確認手段40が配置されることになる。2つの位置確認手段40は、貫通孔22の開口の周縁26からの距離が、1.0mm、1.5mmの位置になるように、設けられている。
【0039】
遊技領域の貫通孔22に設けられる合否判別手段50は、絵柄層60の周縁によって形成されている。貫通孔22の開口の周縁26の形状に対して比率の異なる相似形であって、良品として許容される最大誤差(公差)分大きく形成される。位置確認手段40と同様に、もし絵柄層60を正規の位置に配置された場合には、貫通孔22の開口の周縁26との距離がいずれの方向でも同距離の位置となるように配置され、周縁との距離が360°いずれの方向でも同距離の位置に、合否判別手段50が存在することになる。合否判別手段50が、これ以上絵柄が位置ズレした場合には不良品となるぎりぎりの大きさに形成されている。貫通孔22の開口の周縁26からの距離が3.0mmとなるように設けられている点は非遊技領域に設けられた合否判別手段50と同様である。なお、貫通孔22は、大入賞口156aが取り付けられる開口を利用したものである。かかる開口を利用することで、最終的に良品であった場合には、大入賞口156aが取り付けられることによって、位置確認手段40及び合否判別手段50は隠されて、遊技者からは視認できなくすることができる。なお、これら位置確認手段40及び合否判別手段50は、それぞれ異なる色彩にしてもよい。
【0040】
以上のようにして形成された樹脂製遊技盤10は、位置確認手段40及び合否判別手段50と貫通孔21、22のそれぞれの開口の周縁24、26との相対的位置を比較することによって、絵柄層60がどの方向にどの程度ずれているかを判断することができる。例えば、図10に示すように、貫通孔21の開口の周縁24に対して、位置確認手段40及び合否判別手段50が左方向へずれているので、絵柄層60が本来の正規の位置に対して左方向へずれていることを確認することができる。また、位置確認手段の2本とも欠損することなく視認することができるので、位置ズレの距離は、1mm以内であることを確認することができる。同様にして、遊技領域内の貫通孔22に設けられた位置確認手段40及び合否判別手段50を視認することによって、貫通孔22近傍の位置ズレ具合を確認することができる。こうして、すべての位置確認手段40及び合否判別手段50を確認し、合否判別手段50がいずれも欠損していなければ、良品として出荷可能との判断をすることができる。一方、図11に示すように、合否判別手段50の一部が欠損している場合には、良品として出荷可能な位置ズレを超えているので、不良品として判断する。以上のように、合否判別手段50の欠損を確認することで製造された直後の樹脂製遊技盤であっても、出荷可能か否かの判断を即時に行うことができ、不良品の発生を見落とす可能性を低くすることができる。また、位置確認手段40を確認することによって、どの程度、絵柄層60がずれているかが判断できるので、例えば、内側1本が欠損している場合は「要注意」、2本目が欠損している場合は「要点検」等のようにあらかじめ取り決めをしておけば、合否判別手段50が欠損する以前に機械等の修理、改善を図ることができる。そのため不良品が発生する可能性を軽減することができる。
【0041】
また、位置確認手段40及び合否判別手段50は、樹脂製遊技盤10に複数設けられているので、これらのズレ具合を確認することによって、ズレの原因を推測することも可能になる。例えば、図11のように、四隅の位置確認手段40及び合否判別手段50がいずれも同じ方向へずれている場合には、転写フィルム80と遊技基板11との転写時に互いの相対位置がずれている可能性があると推測することができる。また、図12Aのように、最も遠い距離にある上方の貫通孔21b及び下方の貫通孔21aのそれぞれの位置確認手段40及び合否判別手段50が、上方の貫通孔21bでは上方にずれており、下方の貫通孔24では下方にずれている場合には、転写フィルム80に与える熱が高すぎるため、フィルムが延びている可能性があると推測ができる。さらに、例えば、図12Bに示すように、下方側の貫通孔21aの位置確認手段40及び合否判別手段50は、正規の位置に配置されているのに対して、上方側の貫通孔21bではいずれも内側方向へずれているような場合には、上方側で転写した後に絵柄層60に皺がよっている可能性を推測することができる。このようにして、複数の貫通孔21に対して、位置確認手段40及び合否判別手段50を設けておくことによって、不具合を究明するのに役立たせることができる。
【0042】
また、この四隅には、絵柄層60が設けられていないので、樹脂製遊技盤10を前面から斜視した場合であっても、貫通孔21が樹脂製遊技盤10を介して視認可能となる。こうすることにより、樹脂製遊技盤10を前面から斜視した場合に合否判別手段50、位置確認手段40、前面側の貫通孔20の開口部の周縁、後面側の貫通孔20の開口部の周縁との位置をそれぞれ比較することによって、合否判別手段の欠損、位置ズレ距離をより明確に視認することができる。
【0043】
(位置確認手段40及び合否判別手段50の変形例)
以下、第2実施形態から第7実施形態まで、位置確認手段40及び合否判別手段50の変形例について、それぞれ説明する。遊技基板11及び転写シート70の位置確認手段40及び合否判別手段50以外の構成は、すべて共通するので説明は省略する。なお、以下の第2実施形態から第7実施形態までの説明は、全て遊技領域外の貫通孔21を用いて説明しているが、遊技領域内の貫通孔22にも全て応用可能である。
【0044】
(第2実施形態)
第2実施形態にかかる位置確認手段40及び合否判別手段50が図13Aに示されている。第2実施形態にかかる位置確認手段40は、第1実施形態の位置確認手段40が実線で作成されているのに対し、一点鎖線及び二点鎖線で形成されている。また合否判別手段50は、点線で形成されている。これにより、欠損した場合に何番目の線であるかを数える必要がなく、欠損しているラインの形態を確認することによって、いずれのラインが欠損しているのかを容易に判断することができる。
【0045】
(第3実施形態)
第3実施形態にかかる位置確認手段40及び合否判別手段50が図13Bに示されている。第3実施形態にかかる位置確認手段40は、第1実施形態の貫通孔21の開口の周縁24、複数の位置確認手段40及び合否判別手段50のそれぞれの間に色彩が施されている。この色彩の境界がそれぞれ位置確認手段40に相当し、最外周が合否判別手段50に相当することになる。これにより、どの色彩まで欠損しているかを視認すれば、容易にどの程度の位置ズレが発生しているかを容易に判断することができる。例えば、一番内側を青色Aにし、二番目を黄色Bにし、三番目を赤色C等にして、それぞれ青色を正常エリア、黄色を注意エリア、赤色を警告エリアとして取り決めをしておけば、誰でも事前に容易に現在の状況を確認することができる。また、各エリアを完全に色分けすることなく徐々に色が変化するようにグラデーションに設けても構わない。なお、図13Bにおいては、色の違いを模様で代用して表現している。
【0046】
(第4実施形態)
第4実施形態にかかる位置確認手段40及び合否判別手段50が図14Aに示されている。第4実施形態にかかる位置確認手段40は、第1実施形態の位置確認手段40が実線で作成されているのに対し、点線で形成されている。合否判別手段50は、第1実施形態と同様である。さらに、第4実施形態においては、貫通孔21の開口の周縁24から十字状の放射状に形成され、かつ合否判別手段50よりも外周側に延出するように位置確認手段40aが設けられている。さらに、位置確認手段40aは、合否判別手段50の外側に0.5mm間隔の目盛りが設けられている。これにより、合否判別手段50を超える位置ズレが発生している場合であっても、位置確認手段40aにより、どの程度ずれているか確認することができる。
【0047】
(第5実施形態)
第5実施形態にかかる位置確認手段40及び合否判別手段50が図14Bに示されている。第5実施形態にかかる位置確認手段40は貫通孔21の開口の周縁24から十字状の放射状に形成され、かつ合否判別手段50よりも外周側に延出するように位置確認手段40が設けられている。合否判別手段50は、第1実施形態と同様である。さらに、第5実施形態においては、位置確認手段40に、貫通孔21の開口の周縁24から1mm、1.5mmに目盛りが設けられ、合否判別手段50の外側に0.5mm間隔の目盛りが設けられている。これにより、合否判別手段50の内側における位置ズレ、合否判別手段50を超える位置ズレのいずれも、放射状の位置確認手段40で確認することができる。
【0048】
(第6実施形態)
第6実施形態にかかる位置確認手段40及び合否判別手段50が図15Aに示されている。第6実施形態にかかる位置確認手段40は、貫通孔21の開口の周縁24から複数の点線が四方八方に放射状に形成されている。合否判別手段50は、第1実施形態と同様である。位置確認手段40は、均等の点線となるように形成されている。そのため、いくつの点線まで欠損しているかを確認することによって、どの程度の位置ズレが発生しているかを確認することができる。
【0049】
(第7実施形態)
第7実施形態にかかる位置確認手段40及び合否判別手段50が図15Bに示されている。第7実施形態にかかる位置確認手段40は、貫通孔21の開口の周縁24の周囲に格子状に設けられている。合否判別手段50は、第1実施形態と同様である。格子状の位置確認手段40のどの部分が欠損しているかによって、どの程度の位置ズレが発生しているかを確認することができる。
【0050】
なお、本発明は上述した各実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0051】
上述した実施形態では、樹脂製遊技盤10の材料としてポリカーボネート樹脂を採用したが、これに限定するものではなく、ポリメタクリル酸メチル樹脂等のアクリル樹脂、ABS樹脂、ポリスチロール等の樹脂を採用することができる。また、上述した実施形態では、無色透明なアクリル樹脂を採用したが、必ずしも透明である必要はなく有色透明、有色不透明であってもよい。
【0052】
また、上述した実施形態では、樹脂製遊技盤10として射出成形により成形しているが、押出成形により成形した樹脂製遊技盤であっても構わない。押出成形により成形した場合は、各種装飾体の貫通孔は、NCルータ加工機等によって後加工することによって成形される。
【0053】
さらに、上述した実施形態では、ロール式の転写装置90を用いて転写を行った樹脂製遊技盤10を使用しているが、金型内で射出成形と同時に転写を行うインモールド成形であっても構わない。
【0054】
さらに、上述した実施形態では、遊技領域の貫通孔22は、大入賞口156aが取り付けられる開口を利用し、非遊技領域の貫通孔21では遊技機の本体枠130に取り付ける際に取り付け孔を利用しているが、これに限定するものではなく、遊技釘、風車、ガイドレール等を組み付けた後の樹脂製遊技盤10の積み重ねの際に使用するスペーサーの差し込み開口を利用したり、非遊技領域を装飾する装飾部材組み付け開口を利用したりしても差し支えないし、絵柄の位置ズレ専用の貫通孔を別途設けても構わない。
【0055】
さらに、上述した実施形態では、絵柄層60と同時にハードコート層64も転写しているが、ハードコート層64はあってもなくても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0056】
上述した実施の形態で示すように、樹脂製板の成形分野、特に、遊技機用の遊技盤の成形分野に利用することができる。
【符号の説明】
【0057】
10…樹脂製遊技盤、11…遊技基板、20…貫通孔、21…貫通孔、24…貫通孔、21b…貫通孔、22…貫通孔、24…周縁、26…周縁、40…位置確認手段、40a…位置確認手段、50…合否判別手段、60…絵柄層、64…ハードコート層、70…転写シート、80…転写フィルム、90…転写装置、91…ワーク台、92…加圧ロール、120…パチンコ遊技機、122…外枠、130…本体枠、132…発射ハンドル、134…球受皿、136…スピーカ、138…球タンク、140…球払出装置、148…球払出制御基板、149…ランプ制御基板、156…入賞口、156a…大入賞口、170…主制御基板、171…透明板保持枠、180…音声・表示制御基板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面が平面状に形成され、前記前面の少なくとも1部に絵柄が転写された絵柄層を有する遊技機の樹脂製遊技盤であって、
各種入賞装置又は電飾装置等の装飾体が取り付けられる複数の貫通孔を有し、遊技球により遊技が行われる遊技領域と、前記遊技領域の外側であって複数の貫通孔を有する非遊技領域と、を有する遊技基板と、
前記遊技基板に前記絵柄層を転写する際に、1又は2以上の前記貫通孔の周囲に設けられ、前記貫通孔の開口の周縁にかかる欠損により出荷に際して許容される最大の位置ズレを判別可能な合否判別手段と、前記貫通孔の開口の周縁との相対位置を比較することにより位置ズレ距離を確認可能な位置確認手段と、が転写されてなることを特徴とする遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項2】
前記合否判別手段は、前記貫通孔の開口の周縁の形状に対する相似形状であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項3】
前記位置確認手段は、前記貫通孔の開口の周縁からの距離が認識可能に形成された点又は線であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項4】
前記位置確認手段は、前記貫通孔の開口の周縁の形状に対する相似形であって、前記合否判定手段の内側に形成されてなる相似線又は相似点線であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項5】
前記位置確認手段は、前記貫通孔の開口の周縁の形状に対する異なる比率の相似形である複数の相似線又は相似点線が前記合否判定手段の内側に形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項6】
前記複数の相似線又は相似点線は、異なる色彩を有することを特徴とする請求項5に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項7】
前記貫通孔の開口の周縁と前記位置確認手段との間、前記位置確認手段と前記位置確認手段の間、前記位置確認手段と前記合否判定手段との間のいずれか1又は2以上の間には、異なる色彩が施されていることを特徴する請求項1から6のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項8】
前記位置確認手段は、さらに、前記貫通孔の開口の周縁から外方向に向けて放射状に形成されてなる放射線又は放射点線を有してなることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項9】
前記位置確認手段は、前記貫通孔の開口の周縁から外方向に向けて放射状に形成されてなる放射線又は放射点線であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項10】
前記位置確認手段は、格子状に形成されたものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項11】
前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記絵柄が転写されない位置に転写されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項12】
前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記非遊技領域に設けられていることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項13】
前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記非遊技領域の異なる場所に複数設けられていることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項14】
前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記非遊技領域の上方及び前記非遊技領域の下方に設けられていることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項15】
前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記遊技領域に設けられていることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項16】
前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記装飾体が取り付けられた際に、前記装飾体により覆い隠されることを特徴とする請求項15記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項1】
前面が平面状に形成され、前記前面の少なくとも1部に絵柄が転写された絵柄層を有する遊技機の樹脂製遊技盤であって、
各種入賞装置又は電飾装置等の装飾体が取り付けられる複数の貫通孔を有し、遊技球により遊技が行われる遊技領域と、前記遊技領域の外側であって複数の貫通孔を有する非遊技領域と、を有する遊技基板と、
前記遊技基板に前記絵柄層を転写する際に、1又は2以上の前記貫通孔の周囲に設けられ、前記貫通孔の開口の周縁にかかる欠損により出荷に際して許容される最大の位置ズレを判別可能な合否判別手段と、前記貫通孔の開口の周縁との相対位置を比較することにより位置ズレ距離を確認可能な位置確認手段と、が転写されてなることを特徴とする遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項2】
前記合否判別手段は、前記貫通孔の開口の周縁の形状に対する相似形状であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項3】
前記位置確認手段は、前記貫通孔の開口の周縁からの距離が認識可能に形成された点又は線であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項4】
前記位置確認手段は、前記貫通孔の開口の周縁の形状に対する相似形であって、前記合否判定手段の内側に形成されてなる相似線又は相似点線であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項5】
前記位置確認手段は、前記貫通孔の開口の周縁の形状に対する異なる比率の相似形である複数の相似線又は相似点線が前記合否判定手段の内側に形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項6】
前記複数の相似線又は相似点線は、異なる色彩を有することを特徴とする請求項5に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項7】
前記貫通孔の開口の周縁と前記位置確認手段との間、前記位置確認手段と前記位置確認手段の間、前記位置確認手段と前記合否判定手段との間のいずれか1又は2以上の間には、異なる色彩が施されていることを特徴する請求項1から6のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項8】
前記位置確認手段は、さらに、前記貫通孔の開口の周縁から外方向に向けて放射状に形成されてなる放射線又は放射点線を有してなることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項9】
前記位置確認手段は、前記貫通孔の開口の周縁から外方向に向けて放射状に形成されてなる放射線又は放射点線であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項10】
前記位置確認手段は、格子状に形成されたものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項11】
前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記絵柄が転写されない位置に転写されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項12】
前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記非遊技領域に設けられていることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項13】
前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記非遊技領域の異なる場所に複数設けられていることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項14】
前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記非遊技領域の上方及び前記非遊技領域の下方に設けられていることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項15】
前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記遊技領域に設けられていることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【請求項16】
前記合否判別手段及び前記位置確認手段は、前記装飾体が取り付けられた際に、前記装飾体により覆い隠されることを特徴とする請求項15記載の遊技機の樹脂製遊技盤。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2013−81589(P2013−81589A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−222825(P2011−222825)
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【出願人】(591044614)株式会社足立ライト工業所 (114)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【出願人】(591044614)株式会社足立ライト工業所 (114)
【Fターム(参考)】
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