説明

遊技機稼働データの読出し保存再現の方法及びシステム

【課題】パチンコ機等の遊技機に接続して用いられるデータ表示装置に保存される遊技機の稼働データ等を遊技機の移動等に際して読出し保存し、再度データ表示装置に書き込むことができる方法及びシステムを提供する。
【解決手段】データ表示装置1に保存された稼働データ等をデータ読み書き機2を用いて該データ表示装置から無線通信で読み出し、保存し、保存した該稼働データを該データ源である遊技機に対応して設けられたデータ表示装置へ無線通信で書き込む遊技機稼働データの保存及び再現の方法及びシステム100。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパチンコ機、パチスロ機等の遊技機に接続されて該遊技機の予め定めた稼働データを保存するとともに表示する遊技機用のデータ表示装置に保存され、表示された遊技機稼働データの読出し保存再現の方法及びシステムに関係している。
【背景技術】
【0002】
ホール等とも称されている遊技場に配列されたパチンコ機、パチスロ機等の遊技機のそれぞれには、該遊技機の予め定めた稼働データを保存するとともに表示するデータ表示装置が接続されているのが一般的である。
【0003】
今日、遊技場に設置されているパチンコ機、パチスロ機等の遊技機は、遊技者の投入操作により遊技機内を落下或いは下降する小球のような遊技媒体を用いて遊技するものが一般的であり、また、遊技する過程で、該遊技媒体が予め定めた媒体受け入れ箇所に入り込む等より、予め定めたゲーム開始条件が満たされると、ゲーム(例えばスロットマシン様の表示部によるスロットマシン様のゲーム)が開始され、該ゲームにおいて「当たり」が発生するとボーナスとしてその当たりの種類に応じた数の遊技媒体が遊技者に与えられる、といタイプの遊技機が一般的である。
【0004】
また、この種の遊技機では、「当たり」発生前の「スタート回数」、さらに言えば、前回の「当たり」(「大当たり」と「小当たり」とがあるときは、特に「大当たり」)発生により「スタート回数」が「0」にリセットされた後の「スタート回数」が予め定めた回数を超えてきたり、予め定めた範囲に入ってくるなどすると、「当たり」発生の確率が増すように設定されているものが多い。
【0005】
遊技者としては、当たりの確率がより高いと思われる遊技機で遊技したく思うであろうことなどから、前記のように遊技機のそれぞれにデータ表示装置を接続して、それに該遊技機の予め定めた稼働データ(当たり回数、スタート回数など)を保存させるとともに表示させるのである。
【0006】
このように遊技機にデータ表示装置を接続して、それに遊技機の稼働データを保存させ、表示させることは、例えば、特許第4440671号公報等に記載されている。特許第4440671号公報には、遊技場の所定の営業が終了してデータ表示装置がOFFされても、次の営業日にデータ表示装置をONすると、前回表示されていた、当たり発生の確率を予測する材料となるスタート回数が継続表示されるデータ表示装置も記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第4440671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、遊技場においては、経営等の観点から一部の遊技機(例えば、複数の遊技機を配列した所謂「島」単位の遊技機)を別の島へ配置変えしたり、故障したデータ表示装置の交換やデータ表示装置の新しいものへの交換の際には、いままで遊技機に接続されていたデータ表示装置が遊技機から分離され、それに保存されていた稼働データが失われしまい、配置変えされた遊技機や、データ表示装置が取り外された遊技機に固有の稼働データをその遊技機に接続された以前と同じ或いは交換後のデータ表示装置に保存させ、表示させることができなかった。
【0009】
そこで本発明は、遊技場に配列された遊技機に接続されて該遊技機の予め定めた稼働データを保存するとともに表示する遊技機用のデータ表示装置に保存された遊技機稼働データを、遊技機の配置変え、故障したデータ表示装置(稼働データは未だ保存されているもの)の交換や修理、データ表示装置の新しいものへの交換等に際して、該データ表示装置から読み出し、保存しておき、再び該稼働データ源である遊技機に接続されたデータ表示装置に保存させ、表示させることができる方法及びシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は一つには、
遊技場に配列された遊技機に接続されて該遊技機の予め定めた稼働データ(例えば、当たり発生回数、ゲーム開始(スタート)回数等)を保存するとともに表示する遊技機用のデータ表示装置に保存された遊技機稼働データの読出し保存及び再現の方法であり、
前記データ表示装置に保存された前記稼働データを該データ表示装置から無線通信で読み出し、保存し、保存した該稼働データを該データ源である遊技機に対応して設けられたデータ表示装置へ無線通信で書き込むためのデータ読み書き機を予め準備し、
前記データ表示装置は、保存した前記稼働データを前記データ読み書き機からの求めに応じて該データ読み書き機へ無線通信で送信でき、前記データ読み書き機に保存され、該データ読み書き機から無線通信で送信されてくる稼働データを読み込み、保存するとともに表示可能とすることができるデータ表示装置とし、
前記稼働データを保存している前記データ表示装置から前記データ読み書き機で該稼働データを無線通信で読み出し、保存し、該データ読み書き機に保存された該稼働データを該データ読み書き機から該稼働データ源である遊技機に対応して設けられるデータ表示装置に無線通信で書き込み、保存させ、表示可能とする遊技機稼働データの読出し保存及び再現の方法を提供する。
【0011】
また本発明は、上記本発明方法を実施できるシステムとして、
遊技場に配列された遊技機に接続されて該遊技機の予め定めた稼働データ(例えば、当たり発生回数、ゲーム開始(スタート)回数等)をメモリに保存するとともに表示部に表示させる遊技機用のデータ表示装置と、
前記データ表示装置のメモリに保存された稼働データを読み出し、自身のメモリに保存し、保存した該データを該データ源である遊技機に対応して設けられるデータ表示装置へ書き込むためのデータ読み書き機とを含み、
前記データ表示装置は、前記遊技機から入力されてくる予め定めた動作状態(例えば、当たり発生、ゲーム開始等)を示す信号に基づいて前記予め定めた稼働データを前記メモリに保存させるとともに前記表示部に表示させ、前記データ読み書き機から要求があると該メモリに保存させた稼働データを前記データ読み書き機へ無線送信し、前記データ読み書き機から該データ読み書き機のメモリに保存されていたデータが送信されてくると該データを読み込み、前記メモリに保存させるとともに前記表示部に表示可能とするデータ表示装置であり、
前記データ読み書き機は前記データ表示装置ヘデータ送信を要求でき、該要求に応じて該データ表示装置から無線送信されてくる前記稼働データを自身のメモリに保存させ、保存させた該稼働データを該データ源である遊技機に対応して設けられるデータ表示装置へ無線送信できるデータ読み書き機である
遊技機稼働データの読出し保存及び再現のシステムを提供する。
【0012】
本発明に係る遊技機稼働データの読出し保存及び再現の方法及びシステムによると、遊技機の配置変え、故障したデータ表示装置(稼働データは未だ保存されているもの)の交換や修理、データ表示装置の新しいものへの交換等に際して、現在遊技機に接続されていて該遊技機の予め定めた稼働データ(例えば、当たり回数、スタート回数、確変など)を保存しているデータ表示装置から該遊技機稼働データを前記データ読み書き機で無線通信で読み出し、自身のメモリに保存しておき、再び該稼働データ源である遊技機に接続されたデータ表示装置に該データ読み書き機から無線通信で書き込み、保存させ、表示可能とすることがきる。
このように、データ表示装置に保存されていた遊技機稼働データを失わないで再現させることができる。
【0013】
本発明に係る方法及びシステムにおいては、
前記データ表示装置は前記稼働データの保存及び表示以外の動作を設定することができ、該動作設定に従って動作するデータ表示装置とし、
前記データ読み書き機は該データ表示装置の動作設定を該データ表示装置から無線通信で読み出し、保存し、保存した該動作設定を該動作設定で動作すべきデータ表示装置へ無線通信で書き込み可能のデータ読み書き機とし、
前記データ表示装置は自身の動作設定を前記データ読み書き機からの求めに応じて該データ読み書き機へ無線通信で送信でき、前記データ読み書き機に保存され、該データ読み書き機から無線通信で送信されてくる動作設定を読み込んで該動作設定で動作できるデータ表示装置とすることができる。
【0014】
ここで、「稼働データの保存及び表示以外の動作設定」とは、例えば、データ表示装置が左右にランプを備えていて、「当たり」が発生すると、左右のランプが点灯するものであるとき、該左右のランプが左右交互に点灯する設定や、左右同時に点滅する設定などをあげることができる。
【0015】
また本発明に係る方法及びシステムにおいては、
前記データ読み書き機として予め定めた複数のデータ表示装置に共通の情報(例えば、「このデータ表示装置は新台です」というような文字情報)を入力する入力部を有するデータ読み書き機を採用し、
前記複数のデータ表示装置を通信ラインで通信可能に接続し、
前記データ読み書き機の入力部で入力された前記共通情報を該データ読み書き機から前記複数のデータ表示装置のうちの一つに無線通信で送信することで前記複数のデータ表示装置のそれぞれに該共通の情報を表示させるようにしてもよい。
【0016】
いずれにしても、前記データ表示装置及び前記データ読み書き機間の無線通信は、代表例として、IrDA規格に基づき行う場合を挙げることができる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明によると、遊技場に配列された遊技機に接続されて該遊技機の予め定めた稼働データを保存するとともに表示する遊技機用のデータ表示装置に保存された遊技機稼働データを、遊技機の配置変え、故障したデータ表示装置(稼働データは未だ保存されているもの)の交換や修理、データ表示装置の新しいものへの交換等に際して、該データ表示装置から読み出し、保存しておき、再び該稼働データ源である遊技機に接続されたデータ表示装置に保存させ、表示させることができる方法及びシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】遊技機稼働データの読出し保存及び再現のシステム例を概略的に示す図である。
【図2】図1のシステムにおけるデータ表示装置例の正面図である。
【図3】図1のシステムにおけるデータ読み書き機例の斜視図である。
【図4】図1に示すシステムの回路をブロック図で概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る遊技機稼働データの読出し保存及び再現の方法を実施できるシステム例及び該システムによる遊技機稼働データの読出し保存及び再現について説明する。
【0020】
図1は遊技機稼働データの読出し保存及び再現のシステム例を概略的に示す図である。 図1は遊技場における一つの島Lの片側の面に1列に配列された複数の遊技機Gのグループに関して構築されたシステム100を示している。
【0021】
なお、本発明に係るシステム及び方法は、このように一つの島の片側の面に1列に配列された遊技機Gのグループに関してのみ構築され、実施されるものである必要はなく、例えば、一つの島の両側面のそれぞれに1列に配列された複数の遊技機Gのグループ(島単位の遊技機グループ)等に関して構築され、実施されるなどしてもよい。
【0022】
図1のシステム100は、一つの島Lの片側面に1列に配列された複数の遊技機Gのそれぞれに接続されるデータ表示装置1と、例えば遊技状員Mが携帯するデータ読み書き機2とで構築される。
【0023】
遊技機Gは、それとは限定されないが本例では、遊技者の投入操作により遊技機内を落下する小球を用いて遊技するパチンコ機であり、遊技過程で、該小球が予め定めた受け入れ箇所に入り込む等より、予め定めたゲーム開始条件が満たされると、ゲーム(スロットマシン様の表示部によるスロットマシン様のゲーム)が開始され(スタートし)、該ゲームにおいて「当たり」が発生するとボーナスとしてその当たりの種類に応じた数の小球が遊技者に与えられる、といタイプのものである。
【0024】
また、この遊技機Gでは、「当たり」発生前の「スタート回数」、さらに言えば、前回の「当たり」(「大当たり」と「小当たり」とがあるときは、特に「大当たり」)発生により「スタート回数」が「0」にリセットされた後の「スタート回数」が予め定めた回数を超えてきたり、予め定めた範囲に入ってくるなどすると、「当たり」発生の確率が増すように設定されているものである。
【0025】
図2に示すように、データ表示装置1は、一般には遊技機の番号を付してあるときには「ナンバランプ」と称されたり、何らかのトラブル発生時に遊技場員を呼び出す「呼出しボタン」が付いているときには「呼出しランプ」と称されたりすることがあるもので、本例では、正面中央に表示部11を有しており、それには文字等を表示する表示部(以下、「文字表示部」ということがある。)111、「当たり」発生回数を表示する当たり回数表示部112、「スタート」回数を表示するスタート回数表示部113及び所謂「確変」を表示する確変表示部114等が含まれている。データ表示装置1は、さらに、表示部11の左右の各部分にランプを内蔵した光表示部121、122を有している。図示を省略しているが呼出しボタンも有している。
【0026】
また、データ表示装置1は、図4に示すように、
中央演算処理装置CPU1、
遊技機Gからの予め定めた動作状態を示す信号(本例では、当たり発生を示す信号、ゲーム開始(ゲームスタート)を示す信号等)を受信する受信部13、
データ読み書き機2とデータ等をIrDA規格に基づいて無線で送受信するIrDA送信モジュール141、IrDA受信モジュール142及びモジュール141、142と中央演算処理装置CPU1の仲立ちをするIrDA信号変換部143、
前記の表示部11、
メモリ(記憶装置)15、
他のデータ表示装置1と通信ラインLNで通信するための通信入出力部161及び通信入出力部161と中央演算処理装置CPU1の仲立ちをする通信信号変換部162、並びに
電力が要求される部分へ電力供給するための電源入力部171及び電源回路172 を含んでいる。
【0027】
図3に示すように、データ読み書き機2は本例では携帯端末機に相当するもので、携帯者Mが手で触れることができる位置に、
データ表示装置1に対してそれに保存された遊技機稼働データの送信を要求し、或いは逆に稼働データの受信を要求する等のためのデータ送受信要求ボタン21、
データ表示装置1に対してそれに保存されている動作設定の送信を要求したり、後述するように動作設定の受信を要求したりする動作設定送受信要求ボタン22、
データ表示装置1の表示部11における文字表示部111に各データ表示部1に共通の情報(例えば、このデータ表示装置は新台です)のような情報)を表示させるための該共通情報の入力部23及び
各種情報を表示するための表示部24等を備えている。
【0028】
また、データ読み書き機2は、図4に示すように、
中央演算処理装置CPU2、
データ処理装置1とデータ等をIrDA規格に基づいて無線で送受信するIrDA送信モジュール251、IrDA受信モジュール252及びモジュール251、252と中央演算処理装置CPU2の仲立ちをするIrDA信号変換部253、
前記のボタン21、22、共通情報入力部23及び表示部24、
メモリ(記憶装置)26、並びに
電力が要求される部分へ電力供給するための電源入力部271及び電源回路272 を含んでいる。
電源入力部271は本例では交換可能の乾電池である。
【0029】
このシステム100によると、システム100に含まれるデータ表示装置1は島Lの複数の遊技機Gのそれぞれに対して一つずつ設けられている。
遊技機Gでの遊技により発生する動作状態のうち予め定めたもの(本例では当たり発生、ゲーム開始(スタート)、確変発生等)を示す信号がその遊技機Gに対して設けられたデータ表示装置1の受信部13へ送信される。
【0030】
中央演算処理装置CPU1は、受信部13で受信される信号に基づいて該遊技機での稼働データ(当たり発生回数、ゲームスタート回数、確変等)を更新しつつメモリ15に保存する。
【0031】
ここで、何らかの事情により、遊技場において、島Lの遊技機Gの一部又は全部を他の島へ移動させたり、島Lのいずれかのデータ表示装置1が各種データは未だ保存しているが一部(例えばランプ)が故障して交換或いは修理しなければならなくなったり、島Lの一部又は全部のデータ表示装置1が新型のものに入替えられようとすると、このシステム100では、そのような遊技機の移動、データ表示装置の交換や入替えのために遊技機Gから分離されようとするデータ表示装置1に保存されている稼働データ等をデータ読み書き機2により読み出し、保存して置くことができる。
【0032】
さらに説明すると、データ読み書き機2のIrDA送受信モジュール251、252をデータ送信を要求しようとするデータ表示装置1のIrDA送受信モジュール141、142へ向け、その状態で該データ読み書き機2上のデータ送受信要求ボタン21を操作すると、該データ表示装置1の中央演算処理装置CPU1はメモリ15に保存している稼働データを読み出し、IrDA送信モジュール141からデータ読み書き機2のIrDA受信モジュール252へ送信開始する。
【0033】
データ読み書き機2では中央演算処理装置CPU2が、このように送信されてくる稼働データをメモリ26に保存する。
【0034】
また、システム100では、必要に応じ、前記の遊技機の移動、データ表示装置の交換や入替えのために遊技機Gから分離されようとするデータ表示装置1に保存されているデータ表示装置の動作設定(本例では表示装置1の左右の光表示部121、122を「当たり」発生時に同時に点滅させるか、左右交互に点灯するかといったような動作設定)をデータ読み書き機2により読み出し、保存して置くこともできる。
【0035】
この動作設定の読み出しにあたっては、データ読み出し機2における動作設定送信要求のボタン22を操作すればよい。すると、データ表示装置1において中央演算処理装置CPU1がメモリ15に保存されている動作設定を読み出し、IrDA送信モジュール141からデータ読み書き機2のIrDA受信モジュール252へ送信開始する。
【0036】
データ読み書き機2では中央演算処理装置CPU2が、このように送信されてくる動作設定をメモリ26に保存する。
前記の遊技機の移動、データ表示装置の交換や入替え等はこのようにデータ読み書き機2に稼働データ等を読み込み、保存したあとで行えばよい。
【0037】
遊技機の移動、データ表示装置の交換や入替え等が終わったあとで、データ読み書き機2から、該データ読み書き機に前述のように保存された稼働データの源であった遊技機Gに対して設けられた以前と同じデータ表示装置、故障のために交換されたデータ表示装置或いは入替えられたデータ表示装置等のデータ表示装置1に稼働データ等を注入することができる。
【0038】
さらに説明すると、稼働データを保存したデータ読み書き機2のIrDA送受信モジュール251、252をデータ受信を要求しようとするデータ表示装置1のIrDA送受信モジュール141、142へ向け、その状態で該データ読み書き機2上のデータ送受信要求ボタン21を操作すると、該データ表示装置1の中央演算処理装置CPU1がデータ読み書き機2から送信されてくる稼働データをメモリ15に保存するとともに表示部11に表示可能とする。
【0039】
また、データ読み書き機2がデータ表示装置の動作設定を保存しているときは、該データ読み書き機2のIrDA送受信モジュール251、252を該動作設定の受信を要求しようとするデータ表示装置1、さらに言えば、該動作設定で動作すべきデータ表示装置1のIrDA送受信モジュール141、142へ向け、その状態で該データ読み書き機2上の動作設定送受信要求ボタン22を操作すると、該データ表示装置1の中央演算処理装置CPU1がデータ読み書き機2から送信されてくる動作設定情報をメモリ15に保存するとともにその動作設定でデータ表示装置が動作可能とする。
【0040】
また、システム100では、必要に応じ、通信ラインLNで接続された島Lのデータ表示装置1のそれぞれの表示部11の文字表示部111に共通の情報(例えば、「このデータ表示装置は新台です」といったような情報)を表示させることもできる。
【0041】
この点につきさらに説明すると、データ読み書き機2の共通情報の入力部23において共通情報を入力し、該データ読み書き機1をいずれかのデータ表示装置1に向けてデータ送受信要求ボタン21を操作することで、該共通情報をそのデータ表示装置1の表示部111及び該データ表示装置1に通信ラインLNで接続された島Lの他のデータ表示装置1の表示部111に表示させることができる。
【0042】
以上説明したように、上記システム100によると、遊技機Gの配置変え、故障したデータ表示装置1の交換、データ表示装置1の新しいものへの入替え等に際して、現在遊技機に接続されていて該遊技機の予め定めた稼働データ(例えば、当たり回数、スタート回数、確変など)等を保存しているデータ表示装置から該遊技機稼働データ等を前記データ読み書き機で無線通信で読み出し、自身のメモリに保存しておき、再び該稼働データ源である遊技機に接続されたデータ表示装置に該データ読み書き機から無線通信で書き込み、保存させ、表示させることがきる。
このように、データ表示装置に保存されていた遊技機稼働データ等を失わないで再現させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明はパチンコ機等の遊技機に接続して用いられるデータ表示装置に保存される遊技機の稼働データ等を遊技機の移動等に際して読出し保存し、再度データ表示装置に書き込むことができる方法及びシステムを提供することに利用できる。
【符号の説明】
【0044】
L 島
G 遊技機
100 遊技機稼働データの読出し保存再現システム
1 データ表示装置
CPU1 中央演算処理装置
11 表示部
111 文字表示部
112 当たり回数表示部
113 スタート回数表示部
114 確変表示部
121、122 光表示部
13 受信部
141 IrDA送信モジュール
142 IrDA受信モジュール
143 IrDA信号変換部
15 メモリ
161 通信入出力部
162 通信信号変換部
171 電源入力部
172 電源回路
2 データ読み書き機
CPU2 中央演算処理装置
21 稼働データ等送受信要求ボタン
22 動作設定送受信要求ボタン
23 共通情報入力部
24 表示部
251 IrDA送信モジュール
252 IrDA受信モジュール
253 IrDA信号変換部
26 メモリ
271 電源入力部(乾電池)
272 電源回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技場に配列された遊技機に接続されて該遊技機の予め定めた稼働データを保存するとともに表示する遊技機用のデータ表示装置に保存された遊技機稼働データの読出し保存及び再現の方法であり、
前記データ表示装置に保存された前記稼働データを該データ表示装置から無線通信で読み出し、保存し、保存した該稼働データを該データ源である遊技機に対応して設けられたデータ表示装置へ無線通信で書き込むためのデータ読み書き機を予め準備し、
前記データ表示装置は、保存した前記稼働データを前記データ読み書き機からの求めに応じて該データ読み書き機へ無線通信で送信でき、前記データ読み書き機に保存され、該データ読み書き機から無線通信で送信されてくる稼働データを読み込み、保存するとともに表示可能とすることができるデータ表示装置とし、
前記稼働データを保存している前記データ表示装置から前記データ読み書き機で該稼働データを無線通信で読み出し、保存し、該データ読み書き機に保存された該稼働データを該データ読み書き機から該稼働データ源である遊技機に対応して設けられるデータ表示装置に無線通信で書き込み、保存させ、表示可能とすることを特徴とする遊技機稼働データの読出し保存及び再現の方法。
【請求項2】
前記データ表示装置は前記稼働データの保存及び表示以外の動作を設定することができ、該動作設定に従って動作するデータ表示装置とし、
前記データ読み書き機は、該データ表示装置の動作設定を該データ表示装置から無線通信で読み出し、保存し、保存した該動作設定を該動作設定で動作すべきデータ表示装置へ無線通信で書き込み可能のデータ読み書き機とし、
前記データ表示装置は自身の動作設定を前記データ読み書き機からの求めに応じて該データ読み書き機へ無線通信で送信でき、前記データ読み書き機に保存され、該データ読み書き機から無線通信で送信されてくる動作設定を読み込んで該動作設定で動作できるデータ表示装置とする請求項1記載の遊技機稼働データの読出し保存及び再現の方法。
【請求項3】
前記データ読み書き機として予め定めた複数のデータ表示装置に共通の情報を入力する入力部を有するデータ読み書き機を採用し、
前記複数のデータ表示装置を通信ラインで通信可能に接続し、
前記データ読み書き機の入力部で入力された前記共通情報を該データ読み書き機から前記複数のデータ表示装置のうちの一つに無線通信で送信することで前記複数のデータ表示装置のそれぞれに該共通の情報を表示させることをさらに含んでいる請求項1又は2記載の遊技機稼働データの読出し保存及び再現の方法。
【請求項4】
前記データ表示装置及び前記データ読み書き機間の無線通信をIrDA規格に基づいて行う請求項1、2又は3記載の遊技機稼働データの読出し保存及び再現の方法。
【請求項5】
遊技場に配列された遊技機に接続されて該遊技機の予め定めた稼働データをメモリに保存するとともに表示部に表示させる遊技機用のデータ表示装置と、
前記データ表示装置のメモリに保存された稼働データを読み出し、自身のメモリに保存し、保存した該データを該データ源である遊技機に対応して設けられるデータ表示装置へ書き込むためのデータ読み書き機とを含み、
前記データ表示装置は、前記遊技機から入力されてくる予め定めた動作状態を示す信号に基づいて前記予め定めた稼働データを前記メモリに保存させるとともに前記表示部に表示させ、前記データ読み書き機から要求があると該メモリに保存させた稼働データを前記データ読み書き機へ無線送信し、前記データ読み書き機から該データ読み書き機のメモリに保存されていたデータが送信されてくると該データを読み込み、前記メモリに保存させるとともに前記表示部に表示可能とするデータ表示装置であり、
前記データ読み書き機は前記データ表示装置ヘデータ送信を要求でき、該要求に応じて該データ表示装置から無線送信されてくる前記稼働データを自身のメモリに保存させ、保存させた該稼働データを該データ源である遊技機に対応して設けられるデータ表示装置へ無線送信できるデータ読み書き機である
ことを特徴とする遊技機稼働データの読出し保存及び再現のシステム。
【請求項6】
前記データ表示装置は前記稼働データの保存及び表示以外の動作を設定することができ、該動作設定に従って動作するデータ表示装置であり、 前記データ読み書き機は、該データ表示装置の動作設定を該データ表示装置から無線通信で読み出し、自身のメモリに保存し、保存した該動作設定を該動作設定で動作すべきデータ表示装置へ無線通信で書き込み可能のデータ読み書き機である請求項5記載の遊技機稼働データの読出し保存及び再現のシステム。
【請求項7】
前記データ読み書き機は予め定めた複数のデータ表示装置に共通の情報を入力する入力部を有しており、
前記複数のデータ表示装置は通信ラインで通信可能に接続されており、
前記データ読み書き機の入力部で入力された前記共通情報を該データ読み書き機から前記複数のデータ表示装置のうちの一つに無線通信で送信することで前記複数のデータ表示装置のそれぞれに該共通の情報を表示させることができる請求項5又は6記載の遊技機稼働データの読出し保存及び再現のシステム。
【請求項8】
前記データ表示装置及び前記データ読み書き機の無線通信はIrDA規格に基づき行われる無線通信である請求項5、6又は7記載の遊技機稼働データの読出し保存及び再現のシステム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−39220(P2013−39220A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−177784(P2011−177784)
【出願日】平成23年8月15日(2011.8.15)
【出願人】(599128206)株式会社日惠製作所 (13)
【Fターム(参考)】