説明

遊技機

【課題】開閉部材の開放規制を低廉なコストで実現できる入賞装置を備えた遊技機を提供する。
【解決手段】遊技盤に取付けられた装置本体110に配設され、入賞口への遊技球の入賞を許容すると共に閉成時に入賞口への遊技球の入賞を阻止する開閉部材130と、装置本体110に揺動可能に支持されると共に開閉部材130に連繋され、ソレノイド150の駆動によって揺動して該開閉部材130を開閉作動する作動部材140と、装置本体110に設けた規制部125と、作動部材140に設けられ、ソレノイド150の非駆動時において規制ガイド部125に係合して該作動部材140の揺動動作を規制すると共に、ソレノイド150の駆動時において該作動部材140の揺動動作を許容するよう規制ガイド部125との係合状態が解除される係合突部146とを備えた入賞装置を遊技盤に設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、開閉部材により入賞口を開閉する入賞装置を備えた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
代表的な遊技機であるパチンコ機は、遊技盤の盤面に画成した遊技領域の略中央位置に枠状の装飾部材(所謂センター役物)が配設されており、この装飾部材の開口部を介して複数の図柄を変動表示する液晶式やドラム式等の図柄表示装置を後方から臨ませると共に、該遊技盤における装飾部材の下方位置に、パチンコ球(遊技球)の入賞により図柄表示装置での図柄変動を開始させる始動入賞装置や大当り時等に開放する特別入賞装置を配設するよう構成されたものが多数提案されている。このようなパチンコ機では、前記遊技領域に打ち出されたパチンコ球が遊技領域内に植設された遊技釘等との接触により跳ね返りながら次第に自重により流下し、該遊技領域を流下する過程で前記始動入賞装置に入賞することにより、前記図柄表示装置で図柄変動に伴うリーチ演出等の各種の遊技演出がなされ、該図柄表示装置に図柄が所定の組み合わせで停止することにより所謂大当りが発生し、遊技盤に設けられた特別入賞装置が開放して多数の賞球を獲得し得るよう構成される。
【0003】
前記始動入賞装置は、パチンコ球が入賞する入賞口を開閉部材で常には閉鎖し、所定条件のもとでソレノイド等の駆動手段を駆動して開閉部材を開閉作動するよう構成されている。そして、入賞口を開閉するタイプの始動入賞装置では、開閉部材の開閉状態が遊技者の利益に関わることから、パチンコ機の隙間から遊技領域内へ針金等を侵入させて開閉部材を強制的に開放する不正行為(所謂ゴト行為)が近年多発しており、問題となっている。そこで、このような不正行為に対処する手段として、例えば特許文献1に開示される技術が提案されている。
【0004】
特許文献1の始動入賞装置は、複数の壁部からなる本体に対してソレノイドが配設されると共に、該本体に回転自在に配設した開閉部材に係合する駆動伝達部材が本体に回動自在に配設され、ソレノイドのプランジャと駆動伝達部材とが連繋されている。そして、当該始動入賞装置では、開閉部材を閉鎖した状態においては、ソレノイドにおけるプランジャの駆動方向、開閉部材の回転軸および駆動伝達部材の回動軸とを略直交する関係に設定すると共に、駆動伝達部材の開放方向への回転を規制するようにプランジャを当接させて、ソレノイド以外の外力による開閉部材の開放を不能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−340020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記始動入賞装置では、開閉部材の開放規制を行なうプランジャおよび駆動伝達部材は、何れも可動する部品であるために支持部分に対して所要の遊びが夫々に設けられており、経時的な摩耗によって夫々の遊びが大きくなると、開放規制位置でのプランジャと駆動伝達部材との位置ズレが大きくなってしまい、正常な開放規制が困難になるおそれがある。また、駆動伝達部材は本体に直に配設されるのに対し、プランジャは本体に配設されるソレノイドに取付けられるため、本体に対する駆動伝達部材およびソレノイドの組み付け誤差だけでなく、ソレノイドに対するプランジャの組み付け誤差もあり、これらの組み付け誤差に起因して正常な開放規制が困難になる場合もある。すなわち、従来の始動入賞装置では開放規制を行なう両部品について夫々の遊びを極力抑えるように精度良く成形すると共に、各部品の組み付け誤差も小さく抑えなければならず、製造コストが嵩む問題があった。
【0007】
そこで本発明は、従来の技術に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、開閉部材の開放規制を低廉なコストで実現できる入賞装置を備えた遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、
遊技球が流下する遊技領域(20a)が前側に設けられた遊技盤(20)と、前記遊技領域(20a)を流下する遊技球が入賞可能な入賞装置(90)とを備える遊技機において、
前記入賞装置(90)は、
前記遊技盤(20)に取付けられた装置本体(110)に配設され、入賞口(92)への遊技球の入賞を許容すると共に閉成時に入賞口(92)への遊技球の入賞を阻止する開閉部材(130)と、
前記装置本体(110)に揺動可能に支持されると共に前記開閉部材(130)に連繋され、駆動装置(150)の駆動によって揺動して該開閉部材(130)を開閉作動する作動部材(140)と、
前記装置本体(110)に設けた規制部(125)と、
前記作動部材(140)に設けられ、前記駆動装置(150)の非駆動時において前記規制部(125)に係合して該作動部材(140)の揺動動作を規制すると共に、前記駆動装置(150)の駆動時において該作動部材(140)の揺動動作を許容するよう規制部(125)との係合状態が解除される係合部(146)とを備えることを要旨とする。
【0009】
請求項1の発明によれば、作動部材の係合部に係合して該作動部材の揺動動作、すなわち開閉部材の開放規制を行なう規制部を装置本体に設けたので、可動部材同士の当接により開閉部材の開放規制を行なう構成に比べて、設計上の遊びに起因する係合部と規制部との位置ズレを小さく抑えることができる。すなわち、開閉部材の開放規制を実現する各部材の精度を抑制して、製造コストを低廉に抑えることができる。
【0010】
請求項2に係る発明では、
前記作動部材(140)を装置本体(110)に揺動可能に支持する軸部(143)は、該作動部材(140)における開閉部材(130)との連繋部(144)から離間した位置に設けられ、
前記係合部(146)は、前記作動部材(140)における前記軸部(143)を挟んで開閉部材(130)の連繋部(144)側とは反対側に設けられ、
前記作動部材(140)の軸部(143)は、前記装置本体(110)に形成されて前後方向に延在する案内部(124)に揺動可能に支持されると共に、前記駆動装置(150)の駆動によって該軸部(143)が案内部(124)の規制位置と許容位置との間を前後方向に移動し、
前記装置本体(110)に形成された前記規制部(125)は、前記案内部(124)の規制位置に作動部材(140)の軸部(143)が位置する状態では、前記係合部(146)に係合して該係合部(146)の移動を規制すると共に、前記案内部(124)の許容位置に作動部材(140)の軸部(143)が位置する状態では、前記係合部(146)との係合が解除されて該係合部(146)の移動を許容するよう形成され、
前記作動部材(140)は、前記駆動装置(150)の非駆動時には前記軸部(143)が案内部(124)の規制位置に保持されると共に、該駆動装置(150)の駆動によって前記軸部(143)が案内部(124)の許容位置に移動されるよう構成したことを要旨とする。
【0011】
請求項2に係る発明によれば、簡単な構成で開閉部材の開放規制を行ない得る。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る遊技機によれば、製造コストを低廉に抑えたもとで、開閉部材の開放規制を確実に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施例に係るパチンコ機を示す正面図である。
【図2】実施例に係る遊技盤を示す正面図である。
【図3】実施例に係る枠状装飾体における右傾斜庇部分を拡大して示す概略斜視図である。
【図4】実施例に係る導光部材を背面側から視た状態で示す斜視図である。
【図5】実施例に係る遊技盤において導光部材の配設箇所を拡大して示す背面図と、箱状部材において装飾用LED基板の設置箇所を拡大して示す正面図である。
【図6】実施例に係る制御装置に接続される各部を示すブロック図である。
【図7】実施例に係る第1始動入賞装置を示す正面図である。
【図8】実施例に係る第1始動入賞装置を正面側から視た状態で示す分解斜視図である。
【図9】実施例に係る第1始動入賞装置を背面側から視た状態で示す分解斜視図である。
【図10】(a)は、実施例に係る投影手段における筒状本体、後側レンズおよび投影図柄表示部材を背面側から視た状態で示す分解斜視図であり、(b)は(a)の各部材を縦断して正面側から視た状態で示す分解斜視図である。
【図11】図7におけるA−A線断面図である。
【図12】実施例に係る第2始動入賞装置を正面側から示す斜視図である。
【図13】実施例に係る第2始動入賞装置を背面側から示す斜視図である。
【図14】実施例に係る第2始動入賞装置を正面側から視た状態で示す分解斜視図である。
【図15】(a)は、実施例に係る第2始動入賞装置におけるガイド手段を背面側から視た状態で示す斜視図であり、(b)は(a)に示したガイド手段の分解図である。
【図16】実施例に係る第2始動入賞装置の取着部を示す正面図であって、ガイド手段のガイド部を前後方向の中間位置で縦断した状態で示す。
【図17】実施例に係る第2始動入賞装置を、取着部およびガイド手段を省略して正面側から視た状態を示す分解斜視図である。
【図18】実施例に係る第2始動入賞装置を、取着部、ガイド手段およびソレノイドを省略して背面側から視た状態を示す分解斜視図である。
【図19】実施例に係る第2始動入賞装置における装置本体の分解斜視図であって、前側ケース体は背面側から視た状態で示し、後側ケース体は正面側から視た状態で示してある。
【図20】実施例に係る第2始動入賞装置の内部構造を示す側面図である。
【図21】実施例に係る第2始動入賞装置の全体を、図16におけるB−B線で縦断した状態で示す断面図である。
【図22】実施例に係る第2始動入賞装置の作動手段とソレノイドとを組み付けた状態を示す斜視図である。
【図23】実施例に係る第2始動入賞装置の作動手段の説明図であって、第2作動部材が長溝の規制位置に位置する状態を示す。なお、開閉部材は入賞阻止位置に保持されている。
【図24】実施例に係る第2始動入賞装置の作動手段の説明図であって、第2作動部材が長溝の規制位置に位置する状態において、開閉部材を強制的に開放する操作が行なわれた状態を示す。なお、開閉部材は入賞阻止位置に保持されている。
【図25】実施例に係る第2始動入賞装置の作動手段の説明図であって、ソレノイドの駆動に伴って第2作動部材が長溝の許容位置に移動した状態を示す。なお、開閉部材は入賞阻止位置に保持されている。
【図26】実施例に係る第2始動入賞装置の作動手段の説明図であって、ソレノイドの駆動に伴って第2作動部材が揺動された状態を示す。なお、開閉部材は入賞許容位置に移動される。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、実施例では、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技を行なうパチンコ機を例に挙げて説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機10を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
【実施例】
【0015】
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、各種図柄を変動表示可能な図柄表示装置19が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓部13aを覆うよう構成された前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球Pを貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球Pを貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。なお、実施例では、前記図柄表示装置19としては、各種図柄を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されるが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置19やドットマトリックス式の図柄表示装置19等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の図柄表示装置19を採用し得る。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成してもよい。
【0016】
また、前記中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20に向けて発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を操作することで、前記遊技盤20に形成された第1球流下経路21(後述)をパチンコ球が流下する所謂「左打ち」と、該遊技盤20に形成された第2球流下経路22(後述)をパチンコ球が流下する所謂「右打ち(ゴム打ち)」とを打ち分け得るようになっている。
【0017】
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、所定板厚の略矩形状に形成された木材板の表面に、各種絵柄等が描かれた合成樹脂シート(図示せず)等を貼付けて装飾した板部材であって、該遊技盤20の表面(盤面)に配設された略円形状に湾曲形成する案内レール23により、パチンコ球が流下可能な遊技領域20aが画成されている。また、前記遊技盤20の裏面に、前記図柄表示装置19が取り付けられた箱状部材33(後述)が配設されている。
【0018】
ここで、前記案内レール23は、遊技盤20の左下部から右上部に至るよう左方向に膨出する円弧状に形成された外レール24と、該外レール24の内側に配置されて、遊技盤20の右上部、右下部および左上部に至るよう右方向に膨出する円弧状に形成された内レール25,26とから構成されている。前記内レール25,26は、遊技盤20の右上部から下部に亘って配設され、左端縁が右方に凹む円弧状に形成された盤面飾り部材25と、遊技盤20の下部から左上部に亘って配設されて盤面飾り部材25の下端部に連接し、前記外レール24の右方に離間して位置するレール部材26とから構成され、該外レール24およびレール部材26により1個のパチンコ球が通過可能な発射通路23aが画成されている。ここで、前記内レールを構成するレール部材26は、前記遊技盤20の左上部に開放端を臨ませるよう構成されて、前記打球発射装置から発射されたパチンコ球が発射通路23aの下方開口から飛翔して、レール部材26の開放端側から遊技領域20a内に打ち出されるようになっている。
【0019】
図2に示すように、前記外レール24と盤面飾り部材25との接続位置は、該外レール24および盤面飾り部材25の曲率の相違から段差が形成されており、該段差部分に緩衝ゴム25aが配設されている。すなわち、前記外レール24の終端位置に臨むよう緩衝ゴム25aが配設されて、前記打球発射装置から発射されて外レール24に沿って終端位置まで移動したパチンコ球を緩衝ゴム25aで減勢するようになっている。なお、前記緩衝ゴム25aは、前記第2球流下経路22に位置している。
【0020】
(遊技盤20の装着口)
前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図5に第1装着口27aのみ図示)が前記遊技領域20a内に複数開設されて、各装着口27aに対して各種部品が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口30が開設されている。また、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a内に多数の遊技釘20bが植設されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が遊技釘20bに接触することでパチンコ球の流下方向を不規則に変化させるようになっている。なお、前記装着口27aの形成数は、遊技盤20に対して取り付けられる各種部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜決定される。
【0021】
実施例の前記遊技盤20には、前記案内レール23で囲まれた遊技領域20aの略中央の大部分が開口する第1装着口27aに、前後に開口する窓口40aが形成された枠状装飾体40が取り付けられ、該枠状装飾体40の窓口40aを介して図柄表示装置19の表示面が遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。そして、第1装着口27a(枠状装飾体40)の下方に開設された第2装着口(図示せず)に、遊技領域20a(第1球流下経路21)を流下するパチンコ球が入賞可能な第1始動入賞口50aを有する第1始動入賞装置50が取り付けられ、該第2装着口(第1始動入賞装置50)の右側方に開設された第3装着口(図示せず)に、遊技領域20a(第2球流下経路22)を流下するパチンコ球が入賞可能な第2始動入賞口92を有する第2始動入賞装置90が取り付けられると共に、該第3装着口(第2始動入賞装置90)の上方に開設された第4装着口(図示せず)に、遊技領域20a(第2球流下経路22)を流下するパチンコ球が入賞可能な特別入賞装置31が取り付けられている。
【0022】
そして、前記第1始動入賞装置50に設けられた第1始動入賞口50aまたは第2始動入賞装置90に設けられた第2始動入賞口92に遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞することで、前記図柄表示装置19において図柄が変動表示されて図柄変動演出が展開され、該図柄変動演出の結果、図柄表示装置19に所定の図柄組み合わせ(例えば同一図柄の3つ揃い等)で図柄が停止表示されることで所謂大当りが発生し、大当りの発生に伴って前記特別入賞装置31が開放して多数の賞球を獲得し得る機会が与えられるようになっている。ここで、後述するように、前記第1始動入賞装置50は、第1始動入賞口50aが遊技領域20aに常時開放する常時開放型の入賞装置とされ、前記第2始動入賞装置90は、所定の開放条件および閉鎖条件(何れも後述)に従って第2始動入賞口92が開閉部材130により開閉される開閉型の入賞装置とされている。そして、前記特別入賞装置31は、開閉扉31aにより特別入賞口(図示せず)を常には閉鎖するよう構成され、大当りの発生に伴って特別入賞口を開放するよう構成されている。
【0023】
ここで、実施例のパチンコ機10では、遊技が行なわれる遊技状態として3つの状態が設定されている。すなわち、パチンコ機10において通常行なわれる通常状態と、該通常状態に較べて大当りの発生確率が高く、かつ前記第2始動入賞装置90の第2始動入賞口92への入賞確率が高く設定された確率変動状態と、通常状態に較べて大当りの発生確率が同等で、かつ第2始動入賞装置90の第2始動入賞口92への入賞確率が高く設定された時間短縮状態が設定されている。そして、前記第1始動入賞口50aまたは第2始動入賞口92へパチンコ球が入賞した際に、前記遊技状態を変更するか否かがパチンコ機10裏側に配設された制御装置18で決定される。
【0024】
また、前記特別入賞装置31の上方には、前記遊技領域20a(第2球流下経路22)を流下するパチンコ球が通過可能な球通過ゲート28が設けられると共に、パチンコ球を検出する球通過検出センサ29(図6参照)が球通過ゲート28に設けられている。前記球通過ゲート28の球通過検出センサ29は、パチンコ機10裏側に配設された制御装置18に接続されており、該球通過検出センサ29の検出に伴って前記第2始動入賞装置90における第2始動入賞口92を開放するか否かの始動口開放抽選が行なわれ、該始動口開放抽選の結果が当選の場合に、第2始動入賞口92を開放するよう第2始動入賞装置90が駆動制御されるようになっている。すなわち、実施例のパチンコ機10では、前記球通過ゲート28の球通過検出センサ29がパチンコ球を検出して行なわれる始動口開放抽選の結果が当選となることが、前記第2始動入賞装置90の第2始動入賞口92を開放する開放条件とされている。
【0025】
そして、前記第2始動入賞口92を開放してから所定の閉鎖条件が成立することで、該第2始動入賞口92が閉鎖されるようになっている。ここで、前記第2始動入賞口92を閉鎖する閉鎖条件としては、例えば前記開閉部材130が入賞許容位置に移動してからの経過時間(第2始動入賞口92の開放時間)や、第1始動入賞球検出センサ38による設定数のパチンコ球の検出等が挙げられるが、これに限られるものではない。すなわち、パチンコ機10において入賞口を開閉する開閉式の始動入賞装置に採用される開閉部材130の開放条件および閉鎖条件に従ってソレノイド150(後述)が駆動制御される。
【0026】
(特定条件について)
また、実施例のパチンコ機10では、前記第2始動入賞装置90の第2始動入賞口92を開放する開放条件および該第2始動入賞口92を閉鎖する閉鎖条件は、遊技状態に応じて設定されている。すなわち、遊技状態が前記確率変動状態および時間短縮状態の場合には、遊技状態が通常状態の場合に較べて、前記第2始動入賞装置90の第2始動入賞口92が開放され易くなるよう前記開放条件や閉鎖条件が設定されて、第2始動入賞口92への入賞率を高くするよう構成されている。具体的には、実施例では、遊技状態が前記確率変動状態および時間短縮状態の場合には、遊技状態が通常状態の場合に較べて、前記始動口開放抽選の結果が確定するまでの時間が短くなるよう設定されると共に、第2始動入賞口92の1回の開放毎の開放時間を長く設定することで、確率変動状態および時間短縮状態における第2始動入賞口92への入賞確率を高くしている。例えば、遊技状態が通常状態の場合には、始動口開放抽選の結果が確定するまでの時間が略30秒で、かつ第2始動入賞口92の開放時間が0.1秒/1回に設定されるのに対し、遊技状態が確率変動状態および時間短縮状態の場合には、始動口開放抽選の結果が確定するまでの時間が略2秒で、かつ第2始動入賞口92の開放時間が2秒/1回に設定されている。
【0027】
そして、前記特別入賞装置31および第2始動入賞装置90の夫々を、前記遊技盤20の右側部に配置したことで、パチンコ球が第1球流下経路21を流下する場合に較べて、前記第2球流下経路22を流下する場合の方が、各入賞装置31,90に入賞し易くなっている。従って、実施例のパチンコ機10は、特定の条件が成立した場合(大当り状態、遊技状態が確率変動遊技状態または時間短縮遊技状態となった場合)に、パチンコ球を第2球流下経路22へ打ち出す「右打ち(ゴム打ち)」を実施し、特定条件が不成立の場合には、パチンコ球を第1球流下経路21へ打ち出す「左打ち」を実施することで、所定の遊技が行なわれるよう構成されている。このように、遊技者が遊技状態(特定条件の成立・不成立)に応じて前記操作ハンドル16を操作してパチンコ球の打ち出し位置を変更するよう構成することで、遊技者に能動的な遊技参加を促し、遊技の興趣を高めるようになっている。すなわち、実施例において特定条件の成立とは、パチンコ球を第2球流下経路22へ打ち出す「右打ち(ゴム打ち)」を実施するのに適した条件の成立をいうものである。
【0028】
(箱状部材33について)
前記箱状部材33は、前記遊技盤20の外郭形状と略整合する大きさおよび形状に形成された略矩形状の背面板(図示せず)と、該背面板の外周縁部から前方に突出する画壁部33a(図5参照)とから前方に開口した箱状に形成されて、該画壁部33aの開口前端部を遊技盤20の裏面に当接させた状態で、当該遊技盤20と箱状部材33とがネジにより固定される。そして、前記箱状部材33において前記遊技盤20との間に画成される空間(図示せず)に、可動演出装置34や各種装飾部材35等が設置されて、箱状部材33を基材とする1つのユニットとして扱い得るようになっている。また、前記箱状部材33の背面板には、前記枠状装飾体40の窓口40aを前後に整列する位置に、略矩形状の開口部33b(図5参照)が前後に開口するよう開設されると共に、該背面板の裏側に前記図柄表示装置19が着脱自在に取り付けられて、該開口部33bを介して図柄表示装置19の表示部が遊技盤20の前側に臨むようになっている。
【0029】
そして、図5に示すように、前記箱状部材33の右上部位置には、前記枠状装飾体40に形成された光透過部42(後述)の後方位置に、前方へ向けて光を照射するLED(発光手段)36aを実装した装飾用LED基板36が配設されており、該装飾用LED基板36のLED36aの光が光透過部42へ照射されるよう構成されている。また、前記箱状部材33には、前記第1始動入賞装置50、第2始動入賞装置90および特別入賞装置31の後方位置に、各入賞装置31,50,90に入賞したパチンコ球を遊技盤20の下方へ排出案内する入賞球排出通路(図示せず)が形成されている。そして、前記各入賞球排出通路を通過したパチンコ球を、前記中枠12に設けられた球回収部(図示せず)を介してパチンコ機10の外部(遊技店側の球循環設備)へ回収するようになっている。なお、前記入賞球排出通路にあって、前記第1始動入賞装置50に入賞したパチンコ球を排出案内する入賞球排出通路を第1始動入賞球排出通路とし、前記第2始動入賞装置90および特別入賞装置31に入賞したパチンコ球を排出案内する入賞球排出通路を第2始動入賞球排出通路とする。
【0030】
また、前記第1始動入賞球排出通路には、パチンコ機10の裏側に配設された制御装置18に接続された第1始動入賞球検出センサ38(図6参照)が配設されて、前記第1始動入賞口50aに入賞して第1始動入賞球排出通路を通過するパチンコ球を第1始動入賞球検出センサ38で検出するよう構成されている。そして、前記第1始動入賞球検出センサ38によるパチンコ球の検出(すなわち第1始動入賞口50aへの入賞)に伴って、前記大当りを発生するか否か(特別入賞装置31を開放するか否か)を決定する大当り抽選が前記制御装置18で行なわれるよう設定され、該大当り抽選の結果に基づいて前記図柄表示装置19において図柄変動演出が行なわれるようになっている。一方、前記第2始動入賞口92に入賞したパチンコ球は、前記第2始動入賞装置90が備える後述の第2始動入賞球検出センサ121(図6、図18、図19、図21等参照)で検出するよう構成されており、第2始動入賞球検出センサ121によるパチンコ球の検出(すなわち第2始動入賞口92への入賞)に伴って、同様に大当り抽選が前記制御装置18において行なわれて前記図柄表示装置19での図柄変動演出が行なわれるよう設定されている。
【0031】
(枠状装飾体40について)
前記遊技盤20に配設される前記枠状装飾体40は、図2、図3に示すように、前記遊技盤20に開設された前記第1装着口27aに沿って延在する環状に形成された薄板状の固定板41と、該固定板41の開口内周に沿って設けられて、遊技盤20より前方へ突出する庇状部43とを備え、遊技盤20に固定板41が前側からネジ止めされている。ここで、前記庇状部43は、前記枠状装飾体40(固定板41)の左側縁の中間位置から上縁および右下縁に亘って連続して延在するよう設けられており、図柄表示装置19の前面側を横切ってパチンコ球が流下(落下)するのを規制している。
【0032】
ここで、前記庇状部43は、最上部位置から左右方向に下方傾斜するよう形成されて、遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球が庇状部43上で滞ることなく前記枠状装飾体40の左側方または右側方へ誘導されるよう形成されている。以下の説明では、前記庇状部43について、前記枠状装飾体40の最上部から左側縁に沿って下方傾斜するよう延在する左傾斜庇部分43aと指称し、該枠状装飾体40の最上部から右側縁に沿って下方傾斜するよう延在する右傾斜庇部分43bと指称して便宜上区別することもある。
【0033】
すなわち、前記遊技盤20に画成された遊技領域20aには、前記枠状装飾体40の左側方をパチンコ球が流下する第1球流下経路21、および該枠状装飾体40の右側方をパチンコ球が流下する第2球流下経路22が設けられており、前記庇状部43上の左傾斜庇部分43aに到来したパチンコ球が第1球流下経路21を流下し、該庇状部43上の右傾斜庇部分43bに到来したパチンコ球が第2球流下経路22を流下するようになっている。換言すると、前記打球発射装置により遊技領域20a内に発射されたパチンコ球は、到達位置に応じて前記枠状装飾体40およびレール部材26(内レール25,26)の間に形成される第1球流下経路21か、或いは枠状装飾体40および盤面飾り部材25(内レール25,26)の間に形成される第2球流下経路22の何れかを流下する。すなわち、実施例に係るパチンコ機では、前記第1球流下経路21をパチンコ球が流下する場合(左打ちした場合)に、パチンコ球が第2球流下経路22を流下する場合に較べて第1始動入賞装置50の第1始動入賞口50aにパチンコ球が入賞する可能性が高くなるよう構成されると共に、該第2球流下経路22をパチンコ球が流下する場合(右打ちの場合)に、パチンコ球が第1球流下経路21を流下する場合に較べて前記特別入賞装置31の特別入賞口や第2始動入賞装置90の第2始動入賞口92へパチンコ球が入賞する可能性が高くなるよう構成されている。また、前記庇状部43上における右傾斜庇部分43bの下端部には、前記固定板41の前面に突出する球移動規制板47が下方(第1始動入賞装置50の配設方向)に延在するよう設けられており(図2、図3参照)、前記第2球流下経路22を流下するパチンコ球が前記第1始動入賞装置50側に移動するのを規制するようになっている。
【0034】
また、図5に示すように、前記枠状装飾体40には、前記固定板41の開口内周に沿って後方へ突出する内周壁部44が形成されており、前記遊技盤20に開設された第1装着口27aの開口内周面を枠状装飾体40の内周壁部44で覆うよう構成されている。なお、前記固定板41、庇状部43および内周壁部44の夫々は一体に樹脂形成する構成であっても、別部材として形成する構成であってもよい。ここで、前記第2球流下経路22に対応する位置では、前記枠状装飾体40の内周壁部44と第1装着口27aの開口内周面とが離間するよう構成されており(図5参照)、該枠状装飾体40の内周壁部44と第1装着口27aの開口内周面との間に、前記箱状部材33の装飾用LED基板36からの光を固定板41に導く導光部材45が配置されている。
【0035】
また、図3に示すように、前記固定板41には、前記第2球流下経路22と対応する位置に光透過性の光透過部42が形成されており、該第2球流下経路22を流下するパチンコ球が該固定板41の光透過部42の前側を通過するよう構成されている。そして、前記光透過部42は、前記遊技盤20に形成された前記第1装着口27aの内側に露出しており、該光透過部42の後方(裏側)に、前記箱状部材33に配設された前記装飾用LED基板36が対向するようになっている。すなわち、前記装飾用LED基板36に設けたLED36aの光が前記枠状装飾体40の光透過部42に照射されて、前記第2球流下経路22を発光装飾するよう構成されている。ここで、前記光透過部42は、前庇状部43に沿って複数箇所(実施例では8箇所)に形成されている。
【0036】
図4、図5に示すように、前記枠状装飾体40の固定板41には、前記光透過部42の裏側に対応する位置に、前後方向に貫通する筒状の導光部45aを有する導光部材45が配設されている。前記導光部材45の導光部45aは、前記光透過部42に対応するよう前記庇状部43に沿って複数(実施例では8つ)設けられている。そして、前記導光部材45における各導光部45aの後方開口に、前記装飾用LED基板36に設けたLED36aが夫々臨むと共に、各導光部45aの前方開口に、前記固定板41に形成された光透過部42が夫々臨むようになっている(図5参照)。すなわち、前記装飾用LED基板36に設けたLED36aを発光した際には、対応する光透過部42が個別的に明輝するようになっている。ここで、前記導光部材45は、光を反射する反射加工が施されており、前記装飾用LED基板36のLED36aからの光を集中的に光透過部42へ照射し得るよう構成されている。
【0037】
ここで、前記装飾用LED基板36は、前記特定条件の成立によりLED36aが発光するようパチンコ機10の裏側に設けた制御装置18により発光制御されている。すなわち、前記第2球流下経路22を発光装飾することで、特定条件の成立時にパチンコ球を打ち出すべき打ち出し位置を示唆するようになっている。また、実施例では、前記特定条件の成立時に、前記第2球流下経路22の最上流に位置するLED36aから下流側に位置するLED36aの順で発光するよう制御されて、これにより第2球流下経路22の上流から下流に向けて光が流れるように見え、パチンコ球の打ち出し位置を強く示唆している。なお、第2球流下経路22の最下流に位置するLED36aが発光された後は、全てのLED36aが消灯されて再び第2球流下経路22の最上流に位置するLED36aから下流側に位置するLED36aの順で発光するようになっている。
【0038】
更に、図3に示すように、前記枠状装飾体40における右傾斜庇部分43bの外周面には、前後方向へ延在する突条の凹凸部46が外方へ突出するよう複数箇所(実施例では9箇所)に形成されている。また、前記第2球流下経路22を形成する前記枠状装飾体40(右傾斜庇部分43b)と案内レール23(外レール24および盤面飾り部材25)との間は、パチンコ球1個分の幅寸法より大きく、かつ遊技球2個分の幅寸法より小さな幅寸設に設定されて、前記第2球流下経路22を通過するパチンコ球が前記固定板41(光透過部42)の前面側を通過するようになっている。すなわち、前記特定条件成立時に第2球流下経路22へ打ち出されたパチンコ球が、前記右傾斜庇部分43bに沿って転動した際に、前記凹凸部46に接触することで減勢されると共に、明輝した光透過部42の前側をパチンコ球が通過することで、発光による演出効果を持続するようになっている。
【0039】
(第1始動入賞装置50)
次に前記第1始動入賞装置50について説明する。前記第1始動入賞装置50は、図7〜図11に示すように、前記第1始動入賞口50aが形成される第1始動装置本体51と、該第1始動装置本体51に設けられ、遊技者に所定の像を投影する投影手段74と、該第1始動装置本体51に設けられた発光装飾手段65とから構成されている。ここで、前記第1始動装置本体51は、前後に開口する円筒状に形成され、前記遊技盤20の前面に固定される取付部材52と、該取付部材52の後端部に設けられ、前記投影手段74および発光装飾手段65が設置される設置部材57とから構成されている。なお、前記取付部材52の前端面には、第1始動入賞装置50を装飾する前飾り部材55が配設されている。
【0040】
(取付部材52)
前記取付部材52は、前後方向の略中間位置に外方へ延出する取付片52aが取付部材52の略全周に亘って形成されている。そして、前記取付部材52における取付片52aより後方の後側部分を前記遊技盤20に形成した前記第2装着口に挿入した状態で、該取付片52aを遊技盤20に前側からネジ固定するよう構成されている。また、前記取付部材52の上端部には、前記取付片52aより前方前側部分に、上方および後方へ開放する球受け部53が形成され、該取付部材52を遊技盤20に取り付けた状態で、該球受け部53が遊技盤20の前面側で上方に開口するようになっている。すなわち、前記球受け部53の上方開口が前記遊技領域20a(第1球流下経路21)を流下するパチンコ球が入賞可能な前記第1始動入賞口50aとして機能するよう構成されている。また、前記取付部材52の上端部には、前記球受け部53の後方開口に連通する前側球通路54が前後方向に延在するよう形成されている。更に、前記取付部材52の後端部には、周方向に離間する複数箇所に後方へ開放する嵌合切欠部52bが形成されており、各嵌合切欠部52bに前記発光装飾手段65の装飾図柄表示部材69に形成された嵌合片70a(何れも後述)が嵌合するようになっている。なお、実施例の取付部材52には、周方向に離間する3箇所(下部位置および左右側部位置)に前記嵌合切欠部52bが形成されている。
【0041】
(設置部材57)
前記設置部材57は、図8、図9、図11に示すように、前記取付部材52の後方開口を塞ぐ円板状に形成され、前記第1始動入賞装置50の後面を形成する後板部58と、該後板部58の外周端部から前方へ延出する外周壁部59とを有し、該外周壁部59の前端部を取付部材52の後端部に整合させた状態で、設置部材57を取付部材52にネジ固定するよう構成されている。また、前記設置部材57の上部には、前後および上方に開放する後側球通路60が形成されており、取付部材52と設置部材57とを組み付けた状態で、取付部材52の前側球通路54に後側球通路60が連通するようになっている。そして、前記第1始動入賞装置50を配設した遊技盤20と箱状部材33とを組み付けた際に、前記箱状部材33に設けた前記第1始動入賞球排出通路に前記後側球通路60が連通するよう構成されている。すなわち、前記第1始動入賞口50aに入賞したパチンコ球は、前記球受け部53、前側球通路54および後側球通路60を介して前記箱状部材33の第1始動入賞球排出通路に移動して、前記第1始動入賞球検出センサ38で検出される。
【0042】
前記設置部材57の後板部58には、図8、図9、図11に示すように前後方向に開口する矩形状の投影手段挿通孔61が形成されると共に、該投影手段挿通孔61の上方位置には、上方へ向かうにつれて前方へ傾斜した傾斜取付部62が形成されており、当該投影手段挿通孔61に挿通した前記投影手段74を傾斜取付部62に取り付けるよう構成されている。なお、前記傾斜取付部62には、前記投影手段74を位置決めする位置決め突部62aが後方へ突出するよう形成されると共に、該位置決め突部62aに隣接してネジ孔62bが後方へ開口するよう形成されている。
【0043】
(発光装飾手段65)
前記発光装飾手段65は、図8、図9に示すように、前記設置部材57に取り付けられ、前面に光を照射するLED(第2の発光手段)67を実装した入賞装置用LED基板66と、該入賞装置用LED基板66の前側に配設されると共に前記取付部材52の開口内部に収容される光透過性の装飾図柄表示部材69とから構成されている。前記入賞装置用LED基板66は、前記設置部材57における後板部58の略上半分(投影手段挿通孔61の上方側)を覆う形状に形成されている。また、前記入賞装置用LED基板66の外周近傍には、前後に貫通する位置決め孔66a,66aが形成されて、前記設置部材57(後板部58)の前面に形成された突起部63を各位置決め孔66aに挿入することで、設置部材57の所定位置に入賞装置用LED基板66が位置決めされるようになっている。
【0044】
図8、図9、図11に示すように、前記装飾図柄表示部材69は、前記取付部材52の開口内側に内部に嵌合する略円筒状に形成された筒状部70と、該筒状部70の前端部に前方へ球面状に膨出するよう設けられた前面部71とから形成されている。前記筒状部70(装飾図柄表示部材69)の後端部には、外方へ突出する嵌合片70aが周方向に離間する複数箇所(実施例では装飾図柄表示部材69の左右側部および下部の3箇所)に形成されており、各嵌合片70aが前記取付部材52の後端部に形成された前記各嵌合切欠部52bに嵌合することで、筒状部70および前面部71が取付部材52の内部に収容された状態で装飾図柄表示部材69が位置決めされるようになっている。そして、前記各嵌合片70aは、対応する嵌合切欠部52bに嵌合した状態で、前記設置部材57における外周壁部59の前端部に当接するよう構成されている。すなわち、前記取付部材52と設置部材57とを固定した際に、前記嵌合片70aが外周壁部59との間に挟持されることで、前記装飾図柄表示部材69が保持されるようになっている。
【0045】
また、前記装飾図柄表示部材69の前面部71には、図11に示すように、所定の装飾図柄72が描かれており、前記入賞装置用LED基板66のLED67の光により装飾図柄72が明輝するようよう構成されている。ここで、実施例では、前記装飾図柄72として、遊技者側から正しく判別し得る態様で「漢」文字が装飾図柄表示部材69に描かれている。そして、実施例における装飾図柄表示部材69の前面部71は、前記装飾図柄72の描画部分と、装飾図柄72の描画部分以外の部分とで透明度を異ならせてある。具体的には、装飾図柄72の描画部分の透明度を高くしてある。なお、前記入賞装置用LED基板66のLED67の光により装飾図柄72が認識できる態様であれば、装飾図柄72の描画部分を光が透過しない形態にしたり、或いは装飾図柄72の描画部分以外の部分を光を透過しない形態にすることも可能である。また、前記装飾図柄表示部材69の前面部71には、前記投影手段74の筒状本体75(後述)が嵌合する嵌合孔71aが前後に貫通するよう形成されている。
【0046】
(投影手段74)
前記投影手段74は、図8〜図11に示すように、前後方向に貫通すると共に前記装飾図柄表示部材69の内側に収容される筒状本体75と、該筒状本体75の内部に配置され、該筒状本体75の延在方向に光を照射するLED(発光手段)84aを実装した投影用LED基板84と、当該筒状本体75の内部に設けられ、LED84aの前方に位置する拡大レンズ80と、LED84aおよび拡大レンズ80の間に設けられ、投影用図柄が描かれた投影図柄表示部材(図柄部材)86とから構成されて、LED84aから投影図柄表示部材86に照射された光の透過光により形成される図柄を拡大レンズ80で拡大して、前記遊技盤20に対面する遊技者に投影するようになっている。前記投影図柄表示部材86は、図9に示すように、後方に開口する矩形箱状に形成されて、該投影図柄表示部材86の前面部86aに小さな段差の凹状部87が形成されており、投影用図柄を描いた投影図柄シート88が凹状部87に接着等により取り付けられている。
【0047】
また、前記投影図柄表示部材86の前面部86aには、前記投影図柄シート88に描かれた投影用図柄と対応する位置に、前後に開口する通孔86bが開設されて、該投影図柄表示部材86の通孔86bを介してLED84aの光が投影用図柄に直接照射されるようになっている。ここで、実施例の前記投影図柄シート88には、投影用図柄として、前記装飾図柄表示部材69に描かれた装飾図柄72(すなわち「漢」文字)を上下反転させた態様の図柄が光を透過可能な形態で描かれており、該投影用の図柄を除く全体が着色により光を透過不能に構成されている。すなわち、前記LED84aを発光した際に、投影図柄シート88に描かれた投影用図柄の描写部分を光が透過して、遊技者に投影されるようになっている。また、前記投影図柄表示部材86の一側面には、外方へ突出する位置決め片86cが形成されており、前記筒状本体75に形成された位置決め溝部78に嵌合するようになっている。
【0048】
(筒状本体75)
図9、図10に示すように、前記筒状本体75は、前後方向に貫通する円筒状のレンズ設置筒部76と、該レンズ設置筒部76の後端部に設けられて後方に開口する矩形箱状の収容設置部77とから構成されて、レンズ設置筒部76内に前記拡大レンズ80が設置されると共に、収容設置部77に前記投影図柄表示部材86が収容されている。ここで、前記レンズ設置筒部76に配設される前記拡大レンズ80は、レンズ設置筒部76の前端部に配設される前側レンズ81および当該レンズ設置筒部76の後端部に配設される後側レンズ82からなる一対の凸レンズであって、該一対のレンズの拡大・反転作用により、前記投影図柄表示部材86に描かれた投影用の図柄(「漢」文字を上下反転させたもの)が、前記装飾図柄表示部材69に表示された装飾図柄72(「漢」文字)を左右反転させた態様で遊技者に投影されるよう構成されている。
【0049】
そして、前記前側レンズ81は、前記レンズ設置筒部76に対して分離不能に組み付けられている(図11参照)。また前記後側レンズ82は、図9、図10に示すように、前記レンズ設置筒部76の後方開口(収容設置部77側の開口)から内挿可能な円筒状に形成されて、前端面に凸レンズ状のレンズ部分が形成されている。そして、前記レンズ設置筒部76の内周面に形成した後側レンズ82の前端部が当接して位置決めされる段差部76aが形成されている。
【0050】
前記収容設置部77は、図9、図10に示すように、前記レンズ設置筒部76内および後方に開口する矩形箱状に形成されており、該収容設置部77の内側に形成された嵌合凹部77aに、前記投影図柄表示部材86が嵌合するよう収容されている。そして、前記レンズ設置筒部76内に後側レンズ82を収容すると共に、前記収容設置部77内に投影図柄表示部材86を収容した状態で、該レンズ設置筒部76の内周面に形成した段差部76a(図11参照)に後側レンズ82の前端部が当接すると共に、前記収容設置部77に収容した投影図柄表示部材86の前面部86a(投影図柄シート88)が後側レンズ82の後端部に当接することで、前記前側レンズ81および投影用図柄の夫々と所定の距離だけ離間するよう当該レンズ設置筒部76の内部に後側レンズ82が収容保持される。
【0051】
また、前記収容設置部77の内側壁面には、前記投影図柄表示部材86に形成された位置決め片86cと対応する位置に、該位置決め片86cを後方から挿入可能な位置決め溝部78が形成されている。すなわち、前記位置決め溝部78に位置決め片86cが挿入される姿勢で前記投影図柄表示部材86を嵌合凹部77aに収容することで、小さな投影用図柄を目視により確認しなくても、投影用図柄が装飾図柄72(すなわち「漢」文字)を上下反転させた態様となる姿勢で投影図柄表示部材86が収容されるようになっている。
【0052】
また、図10に示すように、前記収容設置部77の後端部には、前記嵌合凹部77aの周囲に、後方へ突出する位置決め突部77bが形成されると共にネジ孔77cが形成されており、該位置決め突部77bおよびネジ孔77cを利用して前記投影用LED基板84を位置決めおよびネジ止めするよう構成されている。このとき、前記嵌合凹部77aの後方開口は、前記投影用LED基板84により完全に塞がれると共に、該投影用LED基板84に設けたLED84aが嵌合凹部77a(投影図柄表示部材86)の内側に臨んで、該LED84aの光が筒状本体75の外方に漏れないようになっている。
【0053】
更に、前記筒状本体75(収容設置部77)の後端上部には、図10、図11に示すように、上方へ延出する支持固定片79が全周に亘って形成されている。そして、前記筒状本体75のレンズ設置筒部76および収容設置部77の夫々を、前記第1始動装置本体51(設置部材57)に形成された前記投影手段挿通孔61へ後方から挿入した状態で、該第1始動装置本体51(設置部材57)に形成された前記傾斜取付部62に前記支持固定片79が当接し、第1始動装置本体51に対する投影手段74の前方位置が決定されるようになっている。これにより、図11に示すように、前記筒状本体75が前方へ向けて下方傾斜する姿勢で前記投影手段74が第1始動装置本体51(設置部材57)に取り付けられるようになっている。
【0054】
また、前記傾斜取付部62に前記支持固定片79を当接させた状態で、前記レンズ設置筒部76の前端部が前記装飾図柄表示部材69に形成された嵌合孔71aに嵌合するよう構成されている。ここで、前記第1始動入賞装置50を前記遊技盤20に設置した状態で、前記筒状部70の長手方向(投影用LED基板84のLED84aの光の照射方向)が平均的な体格の遊技者の胸部から腹部の近傍を向くよう前記傾斜取付部62の傾斜角度が設定されている。なお、前記支持固定片79には、前記第1始動装置本体51(設置部材57)の傾斜取付部62に形成された位置決め突部62aおよびネジ孔62bの夫々に対応する位置に、位置決め孔79aおよび通孔79bが夫々形成されており、傾斜取付部62に支持固定片79を当接させて位置決め突部62aを位置決め孔79aに挿入した状態で、通孔79bに挿通したネジをネジ孔62bに螺挿することで、投影手段74が第1始動装置本体51に固定されている。
【0055】
(第2始動入賞装置90)
前記第2始動入賞装置90は、図12〜図14に示すように、前記遊技盤20の前面に取り付けられる平板状の取着部91と、該取着部91に形成されて前後に開口し、パチンコ球が入賞可能な第2始動入賞口92(入賞口)と、当該取着部91の後側に配設され、第2始動入賞口92に入賞したパチンコ球が移動する収容空間110aが内部画成された第2始動装置本体110と、該第2始動装置本体110に配設され、第2始動入賞口92へパチンコ球を案内する入賞許容位置および第2始動入賞口92へパチンコ球が入賞不能な入賞阻止位置に変位可能な開閉部材130と、当該第2始動装置本体110に配設されたソレノイド150(駆動装置)と、開閉部材130とソレノイド150とを接続する作動手段135とを基本的に備えている。ここで、前記第2始動入賞装置90は、前述した開放条件の成立に伴って前記開閉部材130が入賞許容位置に移動し、前述した閉鎖条件の成立に伴って開閉部材130が入賞阻止位置に移動するようソレノイド150が駆動制御される。すなわち、前記ソレノイド150の駆動に伴って作動された作動手段135が前記開閉部材130を入賞許容位置および入賞阻止位置に移動させることで、前記第2球流下経路22を流下するパチンコ球の第2始動入賞口92への入賞を制限するよう構成されている。
【0056】
(取着部91)
前記取着部91には、図14、図16に示すように、前記第2始動入賞口92の下方位置に、開閉部材挿通孔93が前後に開口するよう形成されて、前記ソレノイド150の駆動に伴って前記入賞阻止位置から入賞許容位置に移動した開閉部材130が、該開閉部材挿通孔93を介して取着部91の前方へ突出するよう構成されている。すなわち、前記入賞許容位置に移動した開閉部材130上に、前記第2球流下経路22を流下するパチンコ球を開閉部材130上に受止め得るようになっている。また、前記第2始動入賞口92と開閉部材挿通孔93とは、上下に連通するよう形成されており、前記開閉部材130上に受け止められたパチンコ球が、第2始動入賞口92へ誘導されるよう構成されている。なお、前記開閉部材挿通孔93は、前記第2始動入賞口92の左右開口幅より幅広に設定されており、前記開閉部材130に形成されたガイド突部131,131(後述)が前記取着部91に干渉するのを防止している。
【0057】
また、前記取着部91の下縁部近傍には、前後に貫通する光透過孔94が複数箇所(実施例では4箇所)に形成されると共に、該取着部91における複数の光透過孔94に対応する前面側に、当該光透過孔94を覆う光透過性のカバー部材95が取り付けられている。そして、前記取着部91における前記複数の光透過孔94に対応する裏面側には、各光透過孔94に前後に整列する位置にLED96aを実装したLED基板96が配設されており、該LED基板96のLED96aの光がカバー部材95に照射されることで第2始動入賞装置90の下部位置を発光装飾するよう構成されている。なお前記LED基板96の裏側は保護カバー97で被覆保護されている。
【0058】
(ガイド手段100)
前記取着部91の前面には、図12〜図15に示すように、前記第2球流下経路22を流下するパチンコ球を前記第2始動入賞口92へ誘導するガイド手段100が設けられている。前記ガイド手段100は、前記第2始動入賞口92を挟む左右両側に設けられて前記取着部91の前面から前方へ突出する一対のガイド部101,102と、該一対のガイド部101,102の上面に形成されて対向するガイド部101,102に向けて下方傾斜する傾斜面103と、各ガイド部101,102の傾斜面103を覆うよう設けられた補強部材104とを備え、当該一対のガイド部101,102の間に、パチンコ球が上下方向に通過可能な球通過口100aが画成されている。すなわち、前記入賞許容位置に移動した際に前記球通過口100aの内側に前記開閉部材130が臨んで、該球通過口100aを通過するパチンコ球を第2始動入賞口92へ案内すると共に、前記入賞阻止位置に移動した際に球通過口100aから開閉部材130が退避することで、第2始動入賞口92を閉成して入賞を阻止するよう構成されている。
【0059】
また、前記第2始動入賞口92の左側に位置する左ガイド部101(すなわち第2球流下経路22の下流側に位置するガイド部)は、該第2始動入賞口92の右側に位置する右ガイド部102よりも上方へ突出するよう構成されている。これにより、前記第2球流下経路22を流下するパチンコ球が左ガイド部101の右側面101b(右ガイド部102に対向する面)に接触し易くなり、前記球通過口100aへパチンコ球が誘導されるようになっている。また、前記左右のガイド部101,102の前端には、光透過性の遮蔽板105が前記取着部91と略平行となる姿勢で取り付けられている。この遮蔽板105には、前記第2始動入賞口92の前方位置に、後方へ突出する誘導突部105aが形成されており、前記球通過口100aを通過するパチンコ球が誘導突部105aに接触して第2始動入賞口92側に弾かれることで、当該第2始動入賞口92への入賞を補助している。
【0060】
また、前記補強部材104は金属板から構成されて、前記左右のガイド部101,102毎に個別に備えられている。すなわち、左ガイド部101に対応する補強部材104は、前記左ガイド部101の傾斜面103および左右側面101a,101bに倣う屈曲形状をなし、該左ガイド部101の上面および左右側面101a,101bの上端部側を被覆するよう構成されている。同様に、右ガイド部102に対応する補強部材104は、該右ガイド部102の傾斜面103および左右側面102a,102bに倣う屈曲形状をなし、該右ガイド部102の上面および左右側面102a,102bの上端部側を被覆するよう構成されている。また、前記各補強部材104の両端部には、前記各ガイド部101,102に形成された係止溝101c,102c(図15参照)に差し込まれる係止片104aが夫々形成されており、該係止溝101c,102cに係止片104aを差し込むことで、各補強部材104が対応のガイド部に取り付けられている。
【0061】
更に、前記ガイド手段100には、図15、図16に示すように、前記各ガイド部101,102(具体的には各傾斜面103)と補強部材104との間に、前記制御装置18に接続された圧力センサ(検知手段)106が設けられている。そして、前記第2球流下経路22を流下したパチンコ球が前記ガイド手段100に接触した際の圧力変化を前記圧力センサ106で検知し、その検知信号が制御装置18に入力されるようになっている。すなわち、前記ガイド手段100(補強部材104)へのパチンコ球の接触を検知する検知手段として前記圧力センサ106が機能している。ここで、前記制御装置18には、前記圧力センサ106からの検知信号の入力に基づいてエラー判定を行なう判定手段18aが設けられている。具体的には、前記判定手段18aは、前述した特定条件が成立していない(すなわち通常状態)状態において、前記圧力センサ106からの検知信号の入力が設定時間(例えば30秒)内に規定回数(例えば10回)以上入力されたときにエラー判定するよう設定されている。そして、前記エラー判定においてエラー判定された場合には、パチンコ機10に設けたスピーカ17(報知手段)から「左打ちして下さい」等の音声出力を行なってエラーを報知するよう構成されている。
【0062】
(第2始動装置本体110)
前記第2始動入賞装置90の第2始動装置本体110は、図17〜図21に示すように、前後に開口する前側ケース体111と、該前側ケース体111の後方に設けられ、前後および下方に開口する後側ケース体116とから構成されている。そして、両ケース体111,116を組み付けることで前記収容空間110aが内部画成されて、前記開閉部材130および作動手段135が収容空間110a内に収容される。前記前側ケース体111は、前記取着部91に形成した前記第2始動入賞口92の開口形状に整合する開口形状で前後に開口し、該第2始動入賞口92に入賞したパチンコ球が通過する球通過路112と、該球通過路112の下部に形成されて取着部91に形成した前記開閉部材挿通孔93の開口形状に整合する開口形状で前後に開口して、前記開閉部材130を前後移動可能に案内するガイド溝部113とを備えている。ここで、前記球通過路112とガイド溝部113とは相互に連通するよう形成される。すなわち、前記前側ケース体111は、前記第2始動入賞口92および開閉部材挿通孔93の開口形状に整合する開口形状で前後に開口する筒状に形成されている。また、図17に示すように、前記前側ケース体111の内底面111aには、後方へ下方傾斜する案内片111bが上方へ突出するよう形成されており、該案内片111bの傾斜に沿ってパチンコ球を後方へ案内するようになっている。
【0063】
前記後側ケース体116は、図17,図19に示すように、前面全体が開口する箱状に形成されると共に、後面板117の上部位置に前後に開口する後側開口部117aが開設されている。そして、前記後側開口部117aを介して収容空間110a内にプランジャ150aを臨ませた姿勢で、前記ソレノイド150が後側ケース体116の後面板117に取り付けられている。また、前記後側ケース体116の下面板118には、パチンコ球が通過可能な球排出口119が形成されており、前記第2始動入賞口92を通過して第2始動入賞装置90内に移動したパチンコ球が球排出口119を介して装置外部(下方)に排出されるようになっている。ここで、前記球排出口119は、前記箱状部材33に設けた第2始動入賞球排出通路に連通するよう構成されて、パチンコ球が球排出口119から第2始動入賞球排出通路へ排出されるようになっている。なお、前記球排出口119の上方には、該球排出口119から排出されるパチンコ球を検出する第2始動入賞球検出センサ121を保持するホルダ120が形成されている。
【0064】
更に、前記後側ケース体116には、図19に示すように、前記ソレノイド150の下方位置に、前方へ開口するガイド凹部122が形成されて、該ガイド凹部122に前記開閉部材130の後部が挿入されている。ここで、前記ガイド凹部122は、前記取着部91に形成された前記開閉部材挿通孔93と前後に整列する位置に形成されている。すなわち、前記開閉部材130は、前記前側ケース体111に形成されたガイド溝部113および後側ケース体116に形成されたガイド凹部122により前記収容空間110a内を前後移動可能に保持されている。
【0065】
また、前記第2始動装置本体110(後側ケース体116)には、図19、図20に示すように、前記作動手段135(後述する第2作動部材140)を揺動可能に支持する長溝(案内部)124と、該作動手段135(第2作動部材140)の揺動を規制する規制ガイド部(規制部)125とが形成されている。前記長溝124は、前記後側ケース体116の左右内側面123,123に、前記収容空間110aの内方および前方へ開口すると共に前後方向に延在するよう形成され、該長溝124に沿って前記作動手段135(第2作動部材140)の揺動軸143(軸部)が前後方向に移動可能に支持されている。なお、前記長溝124の前方開口は、前記前側ケース体111に形成された遮蔽片114,114(図19、図20参照)が嵌合して塞がれている。ここで、前記作動手段135(第2作動部材140)の揺動軸143は、前記ソレノイド150を駆動停止した状態(プランジャ150aが突出した状態)で前記長溝124の前端部側(以下、規制位置という)に保持され、ソレノイド150を駆動した状態(プランジャ150aが引かれた状態)で長溝124の後端部側(以下、許容位置という)に保持されるようになっている。
【0066】
また、前記規制ガイド部125は、前記後側ケース体116の左右内側面123に形成されて前記長溝124の上方に位置し、該長溝124と平行に前後方向に延在する規制溝部126と、該内側面123に形成されて規制溝部126の後端部に連通する円弧状の案内孔127とから構成されて、該規制ガイド部125に前記作動手段135(第2作動部材140)に形成された係合突部146(後述)が挿入されている。ここで、前記長溝124の前端部側の規制位置に前記揺動軸143が位置する状態(図21、図23参照)において、揺動軸143と係合突部146との離間距離を半径とする揺動軸143を中心とした円弧軌跡が前記規制溝部126の上下の溝壁126aに交差するよう構成されている。すなわち、前記長溝124の規制位置に揺動軸143が位置する状態では、前記係合突部146に規制溝部126の溝壁126aが係合(接触)して、該揺動軸143を中心とした前記作動手段135(第2作動部材140)の揺動が規制されるようになっている。また、前記規制溝部126は、前記収容空間110aの内方および前方へ開口する一方で、前記第2始動装置本体110(後側ケース体116)の外方へ開口しないよう形成されており、該第2始動装置本体110(後側ケース体116)の外側から規制溝部126内にある前記係合突部146への干渉を防止している。
【0067】
前記規制ガイド部125を構成する前記案内孔127は、図25、図26に示すように、前記長溝124の後端部側の許容位置に前記揺動軸143が位置する状態において、揺動軸143と係合突部146との離間距離を半径とする揺動軸143を中心とした円弧軌跡に沿って延在している。すなわち、前記長溝124の許容位置に揺動軸143が位置する状態では、前記係合突部146と規制溝部126の溝壁126aとの係合(接触)が解除されて、該揺動軸143を中心とした前記作動手段135(第2作動部材140)の揺動が許容されるようになっている。
【0068】
(開閉部材130)
前記開閉部材130は、図17、図18、図20、図22に示すように、前後方向に長尺な平板状に形成されると共に、該開閉部材130における左右の側端部に、側方へ突出するガイド突部131,131が形成されている。そして、前記第2始動装置本体110(前側ケース体111)に形成された前記左右のガイド溝部113に、対応するガイド突部131,131が摺動可能に挿入されると共に、該第2始動装置本体110(後側ケース体116)に形成された前記ガイド凹部122に開閉部材130の後端部が摺動可能に挿入されている。すなわち、前記開閉部材130は、前記第2始動装置本体110のガイド溝およびガイド凹部122に摺動可能に支持され、前記収容空間110a内を前後移動し得るよう構成されている。
【0069】
また、前記開閉部材130の前端部には、後方へ向かうにつれて下方傾斜する傾斜状に形成された球誘導片130aが上方へ突出するよう形成されている。そして、前記開閉部材130が入賞許容位置に移動した状態では、前記球誘導片130aが前記遊技盤20(取着部91)の前面に突出するようになっている。また、前記開閉部材130が入賞阻止位置に移動した状態では、前記球誘導片130aが前記開閉部材挿通孔93の内側に位置すると共に前記第2始動入賞口92内に突出するよう構成されている。すなわち、前記開閉部材130が入賞許容位置に移動した状態では、前記第2球流下経路22(球通過口100a)を流下するパチンコ球が球誘導片130aで受け止められて、該球誘導片130aの傾斜により後方(すなわち第2始動入賞口92側)へ案内される一方で、開閉部材130が入賞阻止位置に移動した状態では、該球誘導片130aが第2始動入賞口92内に突出することで、該第2始動入賞口92にパチンコ球が通過不能(入賞不能)としている。
【0070】
また、前記開閉部材130には、図17、図18、図21に示すように、前記球誘導片130aの後方位置に、パチンコ球が通過可能な球通過孔130bが上下方向に開口するよう開設されている。ここで、前記球通過孔130bは、前記開閉部材130が入賞許容位置に移動した状態で、前記第2始動装置本体110(前側ケース体111)に形成された案内片111bおよび球排出口119の上方で同時に開口するよう構成されている。すなわち、前記球誘導片130aの傾斜により前記第2始動入賞口92を通過したパチンコ球は、前記開閉部材130の球通過孔130bから案内片111b上に落下し、該案内片111bの傾斜に沿って後方に案内されて最終的に球排出口119から排出されるようになっている。
【0071】
更に、前記開閉部材130における左右の側端部には、図17に示すように、前記ガイド突部131,131の後方位置に、側方へ突出する突片132,132が前後方向に離間して設けられており、前後一対の突片132,132の間に、上下および側方に開放した作動溝133が開閉部材130における左右の側端部に形成されている。そして、前記作動手段135(第2作動部材140)に形成された作動軸144(後述)が、前記各作動溝133に挿入されて、作動手段135(第2作動部材140)と開閉部材130とが連繋接続し、作動手段135の作動(第2作動部材140の揺動)に伴って開閉部材130が入賞阻止位置および入賞許容位置の間で前後移動するよう構成されている。なお、前記開閉部材130が入賞許容位置に移動した際に、前側に位置する突片132,132が前記前側ケース体111のガイド溝部113に当接し、該開閉部材130が入賞阻止位置に移動した際に、後側に位置する突片132,132が前記後側ケース体116の後面板117に当接するよう構成されており、一対の突片132,132が開閉部材130を入賞許容位置および入賞阻止位置で位置決めする位置決め手段として機能するようになっている。
【0072】
(作動手段135)
前記作動手段135は、図17、図18、図22に示すように、前記ソレノイド150のプランジャ150aに接続される第1作動部材136と、該第1作動部材136に接続すると共に前記開閉部材130に接続する第2作動部材140とから構成されている。前記第1作動部材136には、前記プランジャ150aが係合する係合溝137aが基部137に形成されて、前記ソレノイド150の通電・非通電の切り替えに伴ってプランジャ150aと一体的に第1作動部材136が前後移動するよう構成されている。また、前記第1作動部材136には、前記基部137の前面側に左右方向に開口する連繋孔138aが上下方向に延在するよう形成された連繋部138が形成されて、該連繋部138の連繋孔138aに前記第2作動部材140の連繋軸141(後述)が上下方向に摺動可能に挿通されている。なお、実施例の連繋部138は、連繋孔138aが上方開口するU字状に形成されて、該連携孔の上方開口を介して連繋軸141が挿入されている。
【0073】
(第2作動部材140)
前記第2作動部材140は、図17、図18、図22に示すように、前記第1作動部材136に連繋接続される連繋軸141と、該作動軸144の左右両端部に設けられて前記開閉部材130に連繋接続されると共に前記第2始動装置本体110に揺動可能に支持された揺動アーム142,142と、前記第2始動装置本体110に形成された前記規制ガイド部125(規制溝部126)に係脱可能に係合する係合突部146とを備えている。そして、前記ソレノイド150の非駆動時に、前記第2作動部材140の係合突部146が前記規制ガイド部125に係合して該第2作動部材140の揺動動作を規制し、ソレノイド150の駆動時に、第2作動部材140の揺動動作を許容するよう係合突部146および規制ガイド部125の係合状態が解除されるよう構成されて、ソレノイド150の駆動以外の手段によって開閉部材130が入賞許容位置および入賞阻止位置に移動するのを防止している。
【0074】
前記連繋軸141は、前述したように前記第1作動部材136の連繋部138に形成された前記連繋孔138aに挿入されて、該第1作動部材136と一体的に連繋軸141が前後移動されることで前記揺動アーム142(第2作動部材140)を揺動するよう構成されている。また、前記連繋軸141には、前記連繋孔138aに挿入した状態で前記連繋部138の左右側端部に当接する環状突部141aが左右に離間して形成されており、両環状突部141aが連繋部138に当接することで、連繋部138と連繋軸141とが位置決めされるようになっている。
【0075】
また、前記揺動アーム142は、図17、図18、図22に示すように、前記連繋軸141の両端部から下方へ延出するよう形成されると共に、該揺動アーム142における連繋軸141に近接する端部側に、前記第2始動装置本体110に形成された前記長溝124に支持される前記揺動軸143が外方へ突出するよう形成されている。すなわち、前記第2作動部材140は、前記長溝124に支持された前記揺動軸143を中心として前記第2始動装置本体110に対して揺動可能に支持されている。また、前記各揺動アーム142における連繋軸141から離間する端部側(下端部側)には、前記開閉部材130に連繋接続する作動軸144が形成されている。すなわち、前記第2作動部材140を第2始動装置本体110に揺動可能に支持する揺動軸143は、該第2作動部材140における開閉部材130に連繋する作動軸144から離間した位置に設けられている。なお、前記各揺動アーム142に形成された作動軸144の夫々は、対向する揺動アーム142側に突出しており、前記開閉部材130の作動溝133に外側から挿入されている。
【0076】
ここで、前記ソレノイド150を駆動していない状態(開閉部材130が入賞阻止位置にある状態)では、前記第2始動装置本体110の長溝124の前端部よりも前方に前記連繋軸141が位置するよう構成されて、前記揺動アーム142が揺動軸143を中心に後方へ向けて下方傾斜して前記作動軸144が揺動軸143よりも後側に位置するようになっている。そして、前記ソレノイド150を駆動した状態(開閉部材130が入賞許容位置にある状態)では、前記第2始動装置本体110の長溝124の後端部よりも後方に前記連繋軸141が位置するよう構成されて、前記揺動アーム142が揺動軸143を中心に前方へ向けて下方傾斜して前記作動軸144が揺動軸143よりも前側に位置するよう構成されている。すなわち、前記ソレノイド150の駆動を切替えて前記連繋軸141を前後移動することで、前記開閉部材130が入賞阻止位置および入賞許容位置に前後移動される。そして、前記ソレノイド150を駆動していない状態では、前記長溝124の前端部よりも前方に前記連繋軸141が位置することにより、前記揺動軸143が長溝124の規制位置に保持される。
【0077】
また、前記各揺動アーム142の夫々には、図17、図18、図22〜図26に示すように、前記連繋軸141の左右両端部から前記揺動アーム142に交差(実施例では直交)する後方へ延在する突出片145が形成されている。そして、前記各突出片145の突出端部に、前記係合突部146(係合部)が外方へ突出するよう形成されて、該係合突部146が前記第2始動装置本体110に形成された前記規制ガイド部125(規制溝部126および案内孔127)に挿入されている。すなわち、前記係合突部146は、前記第2作動部材140において前記揺動軸143を挟んで前記開閉部材130の連繋部138とは反対側に設けられている。
【0078】
前記揺動軸143が規制位置にある状態では、図23に示すように、前記規制ガイド部125の規制溝部126内に前記係合突部146が位置している。すなわち、前記ソレノイド150を駆動していない状態では、前記第2作動部材140を揺動しようとしても、前記係合突部146が規制溝部126に係合して移動規制され、該揺動軸143を中心とした第2作動部材140の揺動が阻止されて、前記開閉部材130が入賞阻止位置に保持される(図24参照)。また、前記揺動軸143が規制位置にある状態では、該揺動軸143と係合突部146との結ぶ直線に対して前記連繋軸141の移動方向が交差するよう構成されており、前記ソレノイド150を駆動して連繋軸141が後方移動した際に、揺動軸143が長溝124に沿って後方移動されると共に、係合突部146が規制溝部126に沿って後方移動される(図25参照)。そして、前記揺動軸143が規制溝部126の後端部側の許容位置まで移動することで、前記係合突部146が前記案内孔127に臨んで、該揺動軸143を中心とした第2作動部材140の揺動が許容されて、更に連繋軸141が後方移動することで前記開閉部材130が入賞許容位置に移動されるようになっている(図26参照)。
【0079】
(実施例の作用)
次に、前述のように構成された実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
【0080】
前記中枠12の前面側に設けられた前記操作ハンドル16の操作レバー16aを遊技者が回転操作すると、前記打球発射装置から発射されたパチンコ球が前記遊技盤20に設けた案内レール23により画成された発射通路23aを介して遊技領域20a内に打ち出される。このとき、前記操作レバー16aの回動量に応じてパチンコ球の打ち出し位置が変化し、打ち出し位置に応じて遊技領域20aの第1球流下経路21または第2球流下経路22をパチンコ球が流下する。前記特定条件が成立していない状態(大当り状態、確率変動状態、時間短縮状態となっていない状態)では、第1球流下経路21を流下する「左打ち」となるようパチンコ球が打ち出されて、前記第1始動入賞装置50にパチンコ球が入賞すると、前記制御装置18の制御に基づいて前記図柄表示装置19での図柄変動演出が開始され、図柄変動演出の結果、図柄表示装置19に所定の図柄組み合わせが表示されると大当りが発生する。大当りが発生すると、図柄表示装置19に表示された図柄組み合わせに応じて、前記遊技盤20の右方(第2球流下経路22)に設けられた特別入賞装置31が開放されると共に、前記制御装置18の制御に基づいて図柄表示装置19において大当り演出が行なわれる。
【0081】
そして、前記図柄表示装置19での図柄変動演出が行なわれる際や大当り時等において、予め定めた設定条件に従って、前記第1始動入賞装置50に設けられた前記投影手段74における投影用LED基板84のLED84aが発光される。前記投影用LED基板84のLED84aが発光すると、前記投影図柄表示部材86に形成した通孔86bを介して投影図柄シート88の投影用図柄に光が照射されて、該投影用図柄の描写部分を透過した透過光が前記拡大レンズ80で拡大されて、遊技を行なっている遊技者に胸部から腹部の近傍に投影される。
【0082】
前述のように前記第1始動入賞装置50は、パチンコ球の入賞が前記図柄表示装置19での図柄変動開始や賞球獲得の契機となることから、パチンコ機10に備えられた装置の中でも遊技者の注意が特に強く惹き付けられる。このため、遊技者の注目度が格段に高い前記第1始動入賞装置50に、単に発光するだけの演出でなく遊技者に対して投影用図柄を投影する演出を行なう投影手段74を設けたことで、該投影手段74を利用した演出効果により遊技の興趣を高め得ると共に、該第1始動入賞装置50に対する注目度を一層高めて遊技の興趣を向上し得るようになる。すなわち、第1始動入賞装置50に投影用図柄を投影する投影手段74を設けることで、演出効果を高めて遊技の興趣を向上すると共に他機種との差別化を図ることができる。
【0083】
また、遊技盤20において図柄表示装置19の下側に配設される第1始動入賞装置50は、当該パチンコ機10の正面に座って遊技盤20に対面している遊技者の平均的な体格や遊技姿勢において、遊技者に対して投影し得る面積の大きな胸部または腹部に対向して位置している。すなわち、体格等によって投影用図柄を投影する位置を調節することなく遊技者に確実に投影することができ、投影手段74の構成を簡単にし得ると共に製造コストを低廉に抑えることができる。また、前記投影手段74の筒状本体75(レンズ設置筒部76)は、前方へ向かうにつれて下方傾斜するよう構成されている。すなわち、前記投影用LED基板84のLED84aからの光が遊技者の視線方向に向かないようになっているから、前記投影手段74により遊技者に投影用図柄を投影した際に遊技者が眩しく感じるのを防止できる。そして、前記筒状本体75(レンズ設置筒部76)の前端部は、前記装飾図柄表示部材69に形成された嵌合孔71aに勘合して支持されているから、パチンコ球の流下等によって振動が生じても前記投影手段74による投影用図柄の投影方向を一定に保つことができる。
【0084】
また、前記第1始動入賞装置50には、前記投影手段74の周囲に発光装飾手段65が設置されており、該発光装飾手段65を構成する入賞装置用LED基板66のLED67を発光することで、前記装飾図柄表示部材69に表示した装飾用図柄が明輝される。ここで、前記装飾図柄表示部材69に表示された装飾用図柄は、前記投影手段74により遊技者に投影される投影用図柄と同じ形態の図柄が表示される。すなわち、遊技者に投影される図柄と同じ装飾図柄72が第1始動入賞装置50自体に明輝表示されることで、該第1始動入賞装置50の注目度を更に高めて、遊技の興趣を向上し得る。
【0085】
また、実施例に係るパチンコ機10では、特定条件が成立する前記大当りの発生や、確率変動状態や時間短縮状態への移行により、特定条件の成立に伴って、前記箱状部材33に設けられた装飾用LED基板36のLED36aが発光されて、前記枠状装飾体40の固定板41に形成された前記第2球流下経路22に臨む前記光透過部42が明輝される。すなわち、特別条件の成立時にパチンコ球を打ち出すべき第2球流下経路22が明輝されることで、初心者であっても右打ちする場所やタイミングが簡単に分かり、特定条件が成立した状態の興趣を充分に享受させ得る。また、図柄表示装置19において遊技者に右打ちを指示するものではないので、該図柄表示装置19を制御する制御装置18の制御負担の増加を防止し得る。また、図柄表示装置19では、右打ちを指示することなく特定条件の成立に伴った演出を表示できるから、図柄表示装置19での演出効果の低下を来すこともない。
【0086】
また、前記装飾用LED基板36のLED36aからの光は、前記枠状装飾体40の固定板41の裏側に設けた前記導光部材45の導光部45aを介して対応の光透過部42に導かれるから、該装飾用LED基板36のLED36aからの光が固定部の光透過部42以外に洩れるのを防止できる。すなわち、前記装飾用LED基板36のLED36aを発光した際に、対応する光透過部42に集中的に光を照射することができるから、明輝する部分が曖昧となることはなく、右打ちに際してパチンコ球を打ち出すべき部位を明確に示唆し得る。また、前記導光部材45の導光部45aにより、前記枠状装飾体40に形成された光透過部42を個別に仕切るようにしたことで、前記第2球流下経路22における上流側に位置する光透過部42から下流側に位置する光透過部42に順次光を照射することができる。すなわち、前記枠状装飾体40に形成された複数の光透過部42が、前記第2球流下経路22の上流から下流に向けて順次明輝されることで、右打ちに際してパチンコ球を打ち出すべき場所やタイミングを強く示唆することが可能となる。
【0087】
また、前記第2球流下経路22は、パチンコ球が一列で通過可能な通路幅に形成されているから、右打ちに際して第2球流下経路22に打ち出されたパチンコ球が前記枠状装飾体40の固定板41に形成した光透過部42の前側を通過することになる。すなわち、前記装飾用LED基板36のLED36aの光によって明輝している光透過部42の前側を通過するパチンコ球により光が遮られて点滅するように見せかけることができる。従って、前記装飾用LED基板36のLED36aの発光態様を制御することなく、光による演出効果を向上し得る。また、前記枠状装飾体40における右傾斜庇部分43bに凹凸部46を形成したことにより、前記第2球流下経路22へ打ち出されて右傾斜庇部分43bに沿って転動するパチンコ球が凹凸部46に接触して減勢することができる。そして、前記凹凸部46に接触したパチンコ球の速度が遅くなる(減勢される)ことで、明輝している光透過部42が前側を通る遊技球で隠れたり表われたりすることによる演出効果を長く期待できると共に、下流側に位置する特別入賞装置31や第2始動入賞装置90の損傷防止を図り得る。
【0088】
ところで、前記第2球流下経路22は、第1球流下経路21に較べて流下するパチンコ球の障害となる遊技釘20b等の障害物が少ないことから、打ち出された時点から比較的パチンコ球の勢いが損なわれずに遊技領域20a(第2球流下経路22)の下部まで流下する。ここで、前記第2球流下経路22に位置する前記第2始動入賞装置90には、該第2球流下経路22を流下するパチンコ球が衝突する前記ガイド手段100(左右のガイド部101,102)に、該ガイド部101,102の傾斜面103および側面101a,101b,102a,102bを覆うよう金属製の補強部材104,104を配設してある。このため、パチンコ球の衝突による前記ガイド手段100(ガイド部101,102)の損傷を効果的に抑制することができる。
【0089】
ここで、実施例に係る第2始動入賞装置90では、前記左右のガイド部101,102の傾斜面103と補強部材104との間に圧力センサ106が配設されて、前記第2球流下経路22を流下したパチンコ球が左右のガイド部101,102に接触した際の圧力変化を圧力センサ106で検知するようになっている。そして、前述した特定条件が成立していない(すなわち通常状態)状態において、前記圧力センサ106からの検知信号の入力が設定時間(例えば30秒)内に規定回数(例えば10回)以上入力されたときに、制御装置18の判定手段18aによりエラー判定するよう構成されると共に、エラー判定された場合には、パチンコ機10に設けたスピーカ17から「左打ちして下さい」等の音声出力を行なってエラーを報知するよう構成されているから、適切でない右打ちを行なっていることを遊技者に知らせることで、遊技者が不満感を持つのを抑制し得る。また、右打ちを行なう必要のない特定条件の非成立時において、不必要にパチンコ球が右打ちされることで第2始動入賞装置90が損傷する可能性が増すのを防止し得る。
【0090】
また、前記第2始動入賞口92の左側に位置する左ガイド部101(すなわち第2球流下経路22の下流側に位置するガイド部)は、該第2始動入賞口92の右側に位置する右ガイド部102よりも上方へ突出するよう形成されている。従って、前記第2球流下経路22を流下して左ガイド部101に接触したパチンコ球を前記第2始動入賞口92が開口する球通過口100aへ誘導でき、該第2球流下経路22を流下するパチンコ球を効率的に第2始動入賞口92に入賞させることができる。
【0091】
前述したように、前記第2球流下経路22に打ち出されたパチンコ球は、前記第2始動入賞口92が開口する前記球通過口100aへ誘導されるため、前記開閉部材130が入賞許容位置に移動していることを条件として高確率で第2始動入賞口92に入賞する。このため、前記第2始動入賞装置90における前記開閉部材130の開放条件が成立していないにも拘わらず不正器具等を利用して開閉部材130を強制的に入賞許容位置に移動させて第2始動入賞口92を開放する不正行為が行なわれると、パチンコ機10に予め設定された正常な条件での遊技が行なわれなくなる。
【0092】
ここで、実施例に係る第2始動入賞装置90では、前記開閉部材130が前記入賞阻止位置にある状態において前記第2作動部材140の揺動軸143が長溝124の前端側の規制位置に位置すると共に、該第2作動部材140の係合突部146が前記規制ガイド部125の規制溝部126に位置するよう構成されている。そして、前記第2作動部材140の揺動軸143が長溝124の前端側の規制位置に位置した状態で、該揺動軸143を中心として第2作動部材140が揺動された際には、前記係合突部146が規制溝部126の底壁に接触して当該第2作動部材140の揺動が規制される。すなわち、前記入賞阻止位置にある前記開閉部材130を直接操作して不正器具等により入賞許容位置に移動しようとしても、前記第2作動部材140の揺動が規制され、該開閉部材130が入賞許容位置に移動されるのを防止できる。
【0093】
一方で、前記第2始動入賞装置90に設けたソレノイド150を駆動した場合には、該ソレノイド150のプランジャ150aに接続した第1作動部材136の後方移動に伴って、前記揺動軸143が長溝124に沿って後端側の許容位置に移動するよう前記第2作動部材140が後方移動する。このとき、前記係合突部146も前記規制溝部126に沿って後方移動して、前記規制ガイド部125の案内孔127に係合突部146が臨むようになっている。ここで、前記案内孔127は、記長溝124の許容位置に位置する揺動軸143を中心として該揺動軸143と係合突部146との離間距離を半径とする円弧状に形成されているから、該揺動軸143が長溝124の許容位置に移動した状態で前記第1作動部材136が更に後方移動するのに伴って係合突部146が案内孔127を移動し、前記開閉部材130が入賞阻止位置から入賞許容位置に移動するよう前記第2作動部材140が揺動軸143を中心に揺動される。
【0094】
すなわち、実施例に係る第2始動入賞装置90では、前記ソレノイド150の駆動(第2作動部材140の前後移動)に伴って前記第2作動部材140が前記長溝124の規制位置および許容位置に移動する簡単な構成により、該ソレノイド150を駆動した場合にのみ前記開閉部材130を入賞阻止位置から入賞許容位置に移動して第2始動入賞口92を開放することができ、不正器具等を利用して開閉部材130を強制的に開放する不正行為を確実に防止することができる。また、前記開閉部材130が入賞阻止位置に保持された状態において、前記第2作動部材140に形成された前記係合突部146を前記規制溝部126に臨ませて、第2始動装置本体110の外部に露出しないよう構成してあるから、該係合突部146を適切に保護することができる。すなわち、前記係合突部146が不正に損傷されて前記開閉部材130の開放規制が解除されるのを効果的に防止できる。
【0095】
また、前記第2始動入賞装置90では、前記第2作動部材140の係合突部146に係合して該第2作動部材140の揺動動作、すなわち開閉部材130の開放規制を行なう前記規制ガイド部125(規制溝部126)を第2始動装置本体110に設けたから、特開2003−340020号公報に記載された可動部同士の当接により開閉部材130の開放規制を行なう構成に比べて、設計上の遊びに起因する係合突部146および規制ガイド部125(規制溝部126)の位置ズレを小さく抑えることができる。すなわち、前記第2始動装置本体110に形成された長溝124の規制位置に前記第2作動部材140の揺動軸143が位置するよう支持された状態で、前記係合突部146が規制溝部126に係合するよう構成すれば、前記開閉部材130の不正開放を防止することができるから、開閉部材130の不正開放を防止する各部材に求められる精度を抑制でき、第2始動入賞装置90の製造コストを低廉に抑えることができると共に、設計上の自由度を高めることができる。
【0096】
(変更例)
なお、遊技機の構成としては、実施例のものに限らず、種々の変更が可能である。
(1) 実施例では、枠状装飾体における光透過部の裏側に導光部材を配設するよう構成したが、これに限られるものではなく、遊技盤裏側に設けた箱状部材の発光手段からの光が、枠状装飾体の光透過部に直接照射されるよう構成してもよい。
(2) 実施例では、前記枠状装飾体における光透過部の裏側に配設された導光部材に、1個の光透過部毎に応じた筒状の導光部を形成したが、複数の光透過部を単位として導光部を形成してもよく、また、光透過部全体を1つの導光部に臨ませるよう構成することも可能である。
(3) 実施例では、前記枠状装飾体の光透過部に対応した発光手段を、第2球流下経路の上流側から下流側に順に点灯するよう構成したが、これに限られるものではなく、遊技者に右打ちを行なうことを示唆し得る態様で発光手段を発光するようにすればよい。例えば、光透過部に「右打ち」の文字を表示すれば、枠状装飾体の光透過部に対応した発光手段を常時点灯させたり点滅させたとしても、右打ちを行なうべきことを遊技者が容易に理解できる。
(4) 前記第1始動入賞装置に設けられる投影手段の構成としては、実施例のものに限られるものではなく、入賞口の下方に設けられて通路が前後方向に延在する光非透過性の筒部材と、筒部材の内部に設けられて前方へ光を照射する発光手段と、筒部材の通路内に配設された拡大レンズと、発光手段および拡大レンズの間に設けられた図柄部材とを備えて、発光手段から図柄部材に照射された光の透過光により形成される図柄を拡大レンズで拡大した図柄を、遊技者に投影する構成であれば、任意の構成を採用できる。
(5) 実施例では、投影手段の筒部材を前方へ向けて下降する傾斜姿勢で配設したが、これに限られるものではなく、水平な姿勢で筒部材を配設するようにしてもよい。
(6) 実施例の投影手段では、拡大レンズを構成する前側レンズを筒部材から分離不能に構成したが、該筒部材に対して前側レンズを分離可能としてもよく、また拡大レンズを構成する後側レンズを筒部材に対して分離不能に構成してもよいことは当然である。
(7) 実施例では、投影用図柄を表示した投影図柄表示シートを投影図柄表示部材に取り付けるよう構成したが、該投影図柄表示部材自体に投影用図柄を表示してもよく、発光手段および拡大レンズの間に投影用図柄が位置する構成であればよい。
(8) 実施例では、第1始動入賞装置に発光装飾手段を設ける構成を示したが、該発光装飾手段を設けず、投影手段のみを設けることもできる。
(9) 実施例では、装飾用図柄および投影用図柄として「漢」文字を採用したが、これに限定されないことは云うまでもない。
(10) 実施例では、第2始動入賞装置におけるガイド手段のガイド部に、金属製の補強部材を設けるようにしたが、硬質の合成樹脂材により形成された補強部材を設けるようにしてもよい。
(11) 実施例では、前記ガイド手段のガイド部と補強部材との間に圧力センサを検知手段として設けたが、補強部材への遊技球の接触を検知し得る手段であれば、従来公知の各種センサやスイッチを採用し得る。例えば、ガイド手段のガイド部と補強部材との間にマイクロスイッチを配設して、補強部材への遊技球の接触により該スイッチのON・OFFが切り替わるよう構成することができる。
(12) 前記補強部材への遊技球の接触に伴う判定手段のエラー判定に基づいてエラー報知を行なう報知手段としては、実施例に示したスピーカに限定されるものではなく、図柄表示装置に「左打ち」表示を行なって遊技者に知らせるようにしてもよい。すなわち、エラーを報知可能な手段であれば、従来公知の各種構成を報知手段として採用し得る。
(13) 第2始動入賞装置において開閉部材の強制開放を規制するロック機構としては、実施例の構成に限られるものではなく、開放時に入賞口への遊技球の入賞を許容すると共に閉成時に入賞口への遊技球の入賞を阻止する開閉部材と、開閉部材に連繋されて駆動装置の駆動によって揺動して該開閉部材を開閉作動する作動部材と、装置本体に設けた規制部と、作動部材に設けられて、駆動装置の非駆動時において規制部に係合して該作動部材の揺動動作を規制すると共に、駆動装置の駆動時において該作動部材の揺動動作を許容するよう規制部との係合状態が解除される係合部とを備える構成であれば、実施例と同様の作用効果を期待できる。
(14) 実施例では、第2始動入賞装置の作動部材(第2作動部材)の左右両アームに係合部を形成したが、少なくとも一方のアームに係合部を形成すれば、開閉部材の強制開放を防止できる。
(15) 実施例では、第2始動入賞装置の駆動手段(ソレノイド)に第1作動部材を取り付けて、該第1作動部材の前後移動に伴って第2作動部材を揺動するよう構成したが、該駆動手段を第2作動部材に接続するよう構成することもできる。
(16) 実施例では、第2始動入賞装置に前後移動する開閉部材を設けたが、揺動により入賞口を開閉する開閉部材を第2始動入賞装置に設けてもよい。
(17) 実施例の第2始動入賞装置では、装置本体を前後のケース体から構成するようにしたが、上下のケース体から装置本体を形成してもよく、また単一或いは3つ以上のケース体を組み合わせて装置本体を構成することもできる。
(18) 実施例では、遊技盤の裏側に箱状部材を設けるよう構成したが、該箱状部材を本体枠としての中枠に設置する構成も採用できる。
(19) 実施例では、遊技盤を木材板形成したが、これに限られるものではなく、遊技盤を合成樹脂材から透明または不透明に形成するようにしてもよい。
(20) 実施例では、遊技機としてパチンコ機を例示して説明したが、これに限られるものではなく、アレンジボール機やピンボール機、スロットマシン機等の各種遊技機を採用し得る。
【0097】
また、請求項2に係る発明に関して、次の構成を要旨とする発明を更に特定することができる。
請求項2記載の遊技機において、
前記案内部は、装置本体(110)の側壁に形成した長溝(124)からなり、
前記規制部(125)は、装置本体(110)の側壁に形成されて前記長溝と平行に延在し、該長溝(124)の規制位置に位置する軸部(143)を中心として該軸部(143)と係合部(146)との離間距離を半径とする円弧と交差する底壁を有する規制溝部(126)と、該規制溝部(126)における作動部材(140)による開閉部材(130)の開放方向への回転時に前記係合部(146)が移動する側に連設するよう側壁(123)に形成され、前記長溝(124)の許容位置に位置する軸部(143)を中心として該軸部(143)と係合部(146)との離間距離を半径とする円弧状の案内孔(127)とからなり、
前記長溝(124)の規制位置に作動部材(140)の軸部(143)が位置する状態では、前記規制溝部(126)の底壁に係合部(146)が係合することで作動部材(140)の軸部(143)を中心とする揺動動作を規制し、前記長溝(124)の許容位置に作動部材(140)の軸部(143)が位置する状態では、該作動部材(140)の係合部(146)は案内孔(127)に臨んで、作動部材(140)の軸部(143)を中心とする揺動動作を許容するよう構成した。
この構成によれば、開閉部材の開放規制を確実に実現できる。
【符号の説明】
【0098】
20 遊技盤
20a 遊技領域
90 第2始動入賞装置(入賞装置)
92 第2始動入賞口(入賞口)
110 第2始動装置本体(装置本体)
124 長溝(案内部)
125 規制ガイド部(規制部)
130 開閉部材
140 第2作動部材(作動部材)
143 揺動軸(軸部)
144 作動軸(連繋部)
150 ソレノイド(駆動手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が流下する遊技領域が前側に設けられた遊技盤と、前記遊技領域を流下する遊技球が入賞可能な入賞装置とを備える遊技機において、
前記入賞装置は、
前記遊技盤に取付けられた装置本体に配設され、入賞口への遊技球の入賞を許容すると共に閉成時に入賞口への遊技球の入賞を阻止する開閉部材と、
前記装置本体に揺動可能に支持されると共に前記開閉部材に連繋され、駆動装置の駆動によって揺動して該開閉部材を開閉作動する作動部材と、
前記装置本体に設けた規制部と、
前記作動部材に設けられ、前記駆動装置の非駆動時において前記規制部に係合して該作動部材の揺動動作を規制すると共に、前記駆動装置の駆動時において該作動部材の揺動動作を許容するよう規制部との係合状態が解除される係合部とを備える
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記作動部材を装置本体に揺動可能に支持する軸部は、該作動部材における開閉部材との連繋部から離間した位置に設けられ、
前記係合部は、前記作動部材における前記軸部を挟んで開閉部材の連繋部側とは反対側に設けられ、
前記作動部材の軸部は、前記装置本体に形成されて前後方向に延在する案内部に揺動可能に支持されると共に、前記駆動装置の駆動によって該軸部が案内部の規制位置と許容位置との間を前後方向に移動し、
前記装置本体に形成された前記規制部は、前記案内部の規制位置に作動部材の軸部が位置する状態では、前記係合部に係合して該係合部の移動を規制すると共に、前記案内部の許容位置に作動部材の軸部が位置する状態では、前記係合部との係合が解除されて該係合部の移動を許容するよう形成され、
前記作動部材は、前記駆動装置の非駆動時には前記軸部が案内部の規制位置に保持されると共に、該駆動装置の駆動によって前記軸部が案内部の許容位置に移動されるよう構成した請求項1記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2012−65812(P2012−65812A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−212620(P2010−212620)
【出願日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【出願人】(000135210)株式会社ニューギン (1,935)
【Fターム(参考)】