説明

遊技設備機

【課題】内部における遊技球の動きや内部構造の違法改造、不正電子部品の取付等を容易に確認することができ、遊技者に計数に係る遊技球の動きを直接視認可能とすることにより安心感を与えることができ、しかも、余計な内部構造の解析が行われる心配のない遊技設備機を提供する。
【解決手段】遊技球を案内する誘導経路221と、該誘導経路221を通過してきた遊技球を検出する計数手段225と、誘導経路221ないし計数手段225を収めるケース体21a,22aと、を備え、このケース体21a,22aの外壁のうち少なくとも一部を、外部から外壁を通して内部の遊技球の動きを視認可能な透過状態と、視認不能な非透過状態とに、相互に切り換え可能に構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機毎に個別に対応して設けられ、遊技機側から払い出された遊技媒体を受け入れて、その個数を計数する遊技設備機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、遊技店では、遊技機島におけるパチンコ機等の遊技機毎に対応した計数機(各台計数機)を設けて、遊技者が遊技機から獲得した遊技球をその場で計数できる各台計数システムを導入する店舗が増えている。各台計数システムでは、一般に各遊技機間に配設された球貸機に、遊技機から払い出された遊技球を受け入れて計数する計数機が一体に付設されていた。
【0003】
このような各台計数システムにおいては、不正行為の対象となりやすい計数機が遊技機毎に設けられており、その数は多い。ここで不正行為としては、具体的には例えば、計数機の内部にある電子部品(基板等を含む)の改造や交換、遊技球を取り入れてから計数するまでの通路の改造等が行われ、実際の遊技球の計数値より少なくまたは多く計数が行われたりしていた。
【0004】
また、不正行為だけでなく計数機のトラブルも見逃すことはできない。計数機に発生するトラブルの発生率は使用頻度に比例して高くなるが、計数機自体の数が多い場合、トラブルの総発生数も高くなる虞があった。ここでトラブルの内容は様々だが、主に計数時に異物が内部に混入したり、内部の電子部品の不具合や老朽化による部品の破損等がある。
【0005】
このような不正行為やトラブルの対応として、計数機の日常の点検は欠かせない行為となる。しかしながら、このような日常点検や営業中のトラブルを解消するためには、計数機の内部を点検することが必要となるが、内部を見るためには外壁の開閉作業が必要となり、場合によっては外壁を分解しなければならず、非常に手間と時間がかかるという問題があった。
【0006】
ところで、計数機における遊技球の計数は、外部からは見えない装置内部で行われる。すなわち、遊技球は複数ある流下路毎に流下した後、各流下路にあるセンサで検知され計数される。そのため、遊技球を計数しない流下路(当該流下路の球詰まりやセンサの故障等)があったとしても、遊技者は外部からは何ら確認することはできず、遊技球が実際に全て計数されているかについて確信が持てず、不信感が生じる虞があった。
【0007】
これらの問題を解決し得る従来の技術として、例えば、特許文献1に開示されているように、計数されている遊技球の流下状況を撮影手段により撮影し、その映像をオンタイムで外部の表示手段に表示する遊技媒体計数装置がある。また、特許文献2に開示されているように、ユニットの外壁面を透明または半透明の部材で構成して、流下通路を目視可能とした計数装置も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−254339号公報
【特許文献2】特開2007−229475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前述した特許文献1に記載された従来の技術では、撮影手段であるCCDカメラのみならず、撮影した画像を処理するための画像処理回路等が必要となる。これらの構成要素は高価であり、特に、撮影手段を複数設置する場合には、なおさらコストアップの要因になるという問題があった。
【0010】
また、表示手段に遊技球の映像が表示されるが、かかる映像は直接内部を視認したものではなく、あくまでカメラで撮影され表示されたものに過ぎない。従って、遊技店での日常の点検に利用するには、画質の程度によって詳細に確認することができない虞がある。また、遊技者としても、実際に遊技球の流下状況を直接目視したわけではなく、撮影された画像だけによる間接的な確認だけでは、不安を払拭しきれない虞もあった。
【0011】
さらに、前述した特許文献2に記載された従来の技術では、ユニットの外壁面を透明または半透明な部材で構成するので、この外壁面を通して内部を目視できるが、遊技球の計数時以外や内部点検を行う必要がない通常時でも、常に内部が見えてしまう状態となる。従って、計数機の種類によっては、遊技者により基板等の内部構造の解析が行われる虞があった。
【0012】
本発明は、以上のような従来の技術の有する問題点に着目してなされたものであり、点検時に外壁の開閉作業や分解を行う必要がなく、内部における遊技球の動き、内部構造、電子部品等を容易に確認することができ、トラブルの原因や不正行為を早期に発見して対処することが可能であり、また、遊技者に計数に係る遊技球の動きを直接視認可能とすることにより安心感を与えることができ、しかも、余計な内部構造等の解析が行われる心配のない遊技設備機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、以下の各項の発明に存する。
[1]遊技機(10)毎に個別に対応して設けられ、遊技機(10)側から払い出された遊技媒体を受け入れて、その個数を計数する遊技設備機(20)において、
遊技媒体を案内する誘導経路(221)と、該誘導経路(221)を通過してきた遊技媒体を検出する計数手段(225)と、前記誘導経路(221)ないし前記計数手段(225)を収めるケース体(21a,22a)と、を備え、
前記ケース体(21a,22a)の外壁のうち少なくとも一部を、外部から外壁を通して内部の遊技媒体の動きを視認可能な透過状態と、視認不能な非透過状態とに、相互に切り換え可能に構成したことを特徴とする遊技設備機(20)。
【0014】
[2]前記誘導経路(221)は、前記ケース体(21a,22a)の上面側が開口した部位である遊技媒体の受入口(222)と、該受入口(222)から受け入れた遊技媒体を複数列に整列させ流下させる整列機構が設けられた流下路(223)と、を備え、
前記流下路(223)の終端側に、前記複数列に対応して前記計数手段(225)が複数並設され、
前記ケース体(21a,22a)の外壁のうち、前記受入口(222)から前記計数手段(225)を通過するまでの遊技媒体の動きを視認できる範囲で透過状態ないし非透過状態に切り換えることを特徴とする[1]に記載の遊技設備機(20)。
【0015】
[3]前記ケース体(21a,22a)の外壁を透過状態ないし非透過状態に切り換え制御する制御手段(114)を備え、
前記制御手段(114)は、所定条件の成立に基づき、前記ケース体(21a,22a)の外壁を通常の非透過状態から透過状態に切り換えることを特徴とする[1]または[2]に記載の遊技設備機(20)。
【0016】
[4]前記制御手段(114)は、前記計数手段(225)による遊技媒体の検出開始時に前記所定条件の成立として、前記ケース体(21a,22a)の外壁を通常の非透過状態から透過状態に切り換え、前記計数手段(225)による遊技媒体の検出が途絶えてから一定時間の経過後に、透過状態から非透過状態に戻すことを特徴とする[3]に記載の遊技設備機(20)。
【0017】
[5]前記制御手段(114)は、前記遊技機(10)が大当たり状態となった時に前記所定条件の成立として、前記ケース体(21a,22a)の外壁を通常の非透過状態から透過状態に切り換え、前記大当たり状態が終了してから一定時間の経過後に、透過状態から非透過状態に戻すことを特徴とする[3]または[4]に記載の遊技設備機(20)。
【0018】
[6]前記ケース体(21a,22a)の外壁のうち前記透過状態に切り換える範囲は透明材質により形成され、
前記透明材質により形成された外壁に各種画像を表示する表示装置(30)を設け、
前記表示装置(30)に画像を表示することで、該画像によって外壁の内側が隠蔽され前記非透過状態となることを特徴とする[1],[2],[3],[4]または[5]に記載の遊技設備機(20)。
【0019】
本発明は、次のように作用する。
前記[1]に記載の遊技設備機(20)によれば、ケース体(21a,22a)の外壁を外部から視認可能な透過状態とすることにより、外壁を開いたり外すことなくケース体(21a,22a)の内部における遊技媒体の動きを視認可能となる。よって、遊技媒体の計数に関わる違法改造や不正基板の取り付け等の不正行為を行うことが困難となり、不正行為を未然に防止することができる。
【0020】
また、遊技者にとっては、遊技媒体の計数時における遊技媒体の動きを直接自分の目で確認することができる。これにより、遊技店では遊技者に対して、全ての遊技媒体が正常に計数されたことを知らしめることが可能となり、信頼ならびに安心感を与えることができる。
【0021】
さらに、ケース体(21a,22a)の外壁を内部を視認不能な非透過状態にすることも可能であり、遊技媒体の計数時以外や管理者が内部点検を行う必要がない通常時には、ケース体(21a,22a)の外壁を非透過状態に維持できる。かかる非透過状態では、遊技者がケース体(21a,22a)の内部を視認することができないので、内部構造等の解析が行われる心配はない。
【0022】
前記[2]に記載の遊技設備機(20)によれば、誘導経路(221)の受入口(222)から受け入れられた遊技媒体は、同じく誘導経路(221)の流下路(223)を流下しつつ整列機構で複数列に整列した状態となり、流下路(223)の終端側で複数列毎にある複数の計数手段(225)により検出され計数される。ここで遊技者は、受入口(222)から計数手段(225)を通過するまでの遊技媒体の動きを視認することができる。
【0023】
これにより、遊技媒体の計数時には、受入口(222)から受け入れた全ての遊技媒体が計数手段(225)を通過する(または、した)ことや、全ての計数手段(225)が作動し計数したことを、計数時にリアルタイムで直接見て確認することができる。従って、遊技者により確実に信頼ならびに安心感を与えることができる。
【0024】
前記[3]に記載の遊技設備機(20)によれば、制御手段(114)により、前記ケース体(21a,22a)の外壁を透過状態ないし非透過状態に切り換え制御する。ここで切り換えるタイミングは、制御手段(114)により、通常時には非透過状態に維持しつつ、所定条件の成立に基づき非透過状態から透過状態に切り換える。所定条件の内容次第で、手動あるいは自動を問わず様々な条件(タイミング)に起因させて、非透過状態から透過状態に切り換えることができる。
【0025】
前記所定条件として、具体的には例えば前記[4]に記載したように、前記計数手段(225)による遊技媒体の検出開始時とすれば、遊技媒体の計数の開始に合わせて、遊技者はケース体(21a,22a)の内部にある誘導経路(221)を遊技媒体が通過する様子を直接見て確認することができる。
【0026】
また、計数手段(225)による遊技媒体の検出が途絶えてから一定時間の経過後に、ケース体(21a,22a)の外壁を透過状態から元の非透過状態に戻す。これにより、遅れて取り入れた遊技媒体がある場合には、該遊技媒体が誘導経路(221)を通過し計数手段(225)を通過するまで遊技者に見せることが可能となり、また、遊技者が不必要にケース体(21a,22a)の内部を視認することができる状況を回避することができる。
【0027】
また、別の所定条件として、具体的には例えば前記[5]に記載したように、遊技機(10)が大当たり状態となった時とすれば、多量の遊技媒体が遊技者に払い出され計数されるタイミングに合わせて、遊技者はケース体(21a,22a)の内部にある誘導経路(221)を遊技媒体が通過する様子を直接見て確認することができる。
【0028】
遊技機(10)の大当たり状態が終了してから一定時間が経過すると、ケース体(21a,22a)の内部の誘導経路(221)を遊技媒体が通過する確率も低くなるため、かかるタイミングでケース体(21a,22a)の外壁を透過状態から元の非透過状態に戻せば良い。
【0029】
前記ケース体(21a,22a)の外壁を透過状態ないし非透過状態に切り換えるための構成としては、具体的には例えば前記[6]に記載したように、ケース体(21a,22a)の外壁のうち透過状態に切り換える範囲を透明材質により形成して、この外壁に沿って各種画像を表示する表示装置(30)を設ける。
【0030】
そして、表示装置(30)に画像を表示していない時は、そのまま外壁は透過状態となる一方、表示装置(30)に画像を表示することにより、該画像によって外壁の内側が隠蔽される非透過状態とすることができる。このような表示装置(30)の表示制御によって、容易に透過状態ないし非透過状態に切り換えることが可能となる。
【発明の効果】
【0031】
本発明に係る遊技設備機によれば、点検時に外壁の開閉作業や分解を行う必要がなく、内部における遊技球の動き、内部構造、電子部品等を容易に確認することができ、トラブルの原因や不正行為を早期に発見して対処することができる。
また、遊技者に計数に係る遊技球の動きを直接視認可能とすることにより安心感を与えることができ、しかも、内部構造等の余計な解析が行われる心配はない。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施の形態に係る遊技機設備を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る遊技機設備の制御基板を概略的に示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る遊技機設備を備えた遊技機島を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面に基づき、本発明を代表する実施の形態を説明する。
図1〜図3は、本発明の一実施の形態を示している。
本実施の形態に係る遊技設備機20は、遊技機島1を構成する遊技機10毎に個別に対応して設けられ、遊技機10から払い出された遊技媒体を受け入れて、その個数を計数する計数機能付きの台間機である。以下、遊技機10を、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ機に適用した場合について説明する。
【0034】
図3に示すように、遊技機島1は、島フレーム枠の中段付近に複数の遊技機10としてパチンコ機を並設してなる。遊技機10は背中合わせに2列に並設されており、各遊技機10間に、遊技設備機20である台間機が配設されている。また、遊技機10の前方には、遊技機10毎に対応して遊技者が座る椅子が設置されている。なお、遊技機島1は、遊技機10を片側一列に並設したものであってもかまわない。
【0035】
遊技機10は、正面のガラス枠11の内側にある遊技盤面上に遊技球を打ち出してゲームを行うパチンコ機である。図示省略したが遊技盤面には、遊技球の落下に変化を与える釘の他、遊技球を受け入れる各種入賞口、識別情報を可変表示する可変表示装置、アウト口等が適所に設けられている。ガラス枠11の下方には、遊技球を貯留する上受け皿12と、上受け皿12から溢れ出た遊技球を受ける下受け皿13と、遊技球の打ち出し操作を行うハンドル14等が設けられている。
【0036】
このような遊技機10では、各種入賞口に遊技球が入賞すると所定数の遊技球が賞として払い出されるほか、始動入賞口に遊技球が入賞すると可変表示装置で表示遊技が実行され、例えば数字等の識別情報がスクロール表示される。この表示結果が識別情報の予め定めた特定の組み合わせ(例えば「777」等)である大当たりに確定すると、大入賞口が所定回数を限度に繰り返し開閉する特賞状態が形成される。
【0037】
遊技機島1において、複数の遊技機10や遊技設備機20の直ぐ下側には、島全長に亘って水平に延出した天板2が固定されている。天板2の下側に位置する島フレーム枠の下段には腰板3が装着され、腰板3で囲まれた島下段内には、遊技球を貯留する回収タンク(図示せず)等が配設されている。また、島フレーム枠の上段には、各遊技機10毎に対応して大当たり回数等の遊技情報を表示する表示装置4等が設けられている。表示装置4より上側には幕板5が装着され、幕板5で囲まれた島上段内には、島下段から揚送された遊技球を各遊技機10に送る補給樋(図示せず)等が配設されている。
【0038】
本発明の根幹をなす遊技設備機20は、それぞれ個別に対応する遊技機10の左隣りに配設され、カードや紙幣の投入により遊技球を貸し出す球貸機の機能を備えた本体部21と、対応する遊技機10の下受け皿13の下方に配設され、前記本体部21と一体に連なり遊技機10から払い出された遊技球を受け入れる球計数部22が、それぞれ一体化されユニットとして構成されている。本体部21には、遊技設備機20の各種動作を制御するための制御基板100が内設されている。なお、遊技設備機20は、遊技球の貸出し機能を備えず遊技機10に貸出信号を出力し遊技機により遊技球を貸出すようにしても良い。
【0039】
図1に示すように、本体部21は、遊技機10間に収まる縦長のケース体21aを外装とし、その正面壁には、カードを挿入ないし排出するカード挿排口211、紙幣を挿入ないし返却する紙幣挿排口212、各種情報を表示する表示部213、遊技者が各種操作を行うための操作部214、それに遊技球を払い出すノズル215等が設けられている。
【0040】
本体部21は、カード挿排口211に挿入されたカードのデータを読み込み、操作部214により投入金額が指定されると、その金額相当数の遊技球をノズル215から上受け皿12に貸し出すように構成されている。なお、ノズル215を設けることなく、遊技者に貸し出す遊技球を上受け皿12に遊技機10内部より直接払い出すように構成しても良い。
【0041】
また、計数された遊技球を再度遊技に使用する場合には、計数された全ての遊技球をノズル215から払い出すようにしても良く、貸し出し金額の最低金額(25個/100円)を一単位とし遊技機10内部より直接払い出すように構成し、前記一単位未満(端球)の遊技球はノズル215から払い出すようにしても良い。また、ノズル215が無い場合には、計数された全ての遊技球を遊技機10内部より直接払い出すようにしても良く、遊技設備機20に専用の皿を設け、該皿に前記一単位未満(端球)の遊技球を払い出すようにしても良い。
【0042】
球計数部22は、遊技機10の下受け皿13の下方に位置する天板2上に配設された玉箱仕様のケース体22aを外装とし、下受け皿13から排出された遊技球を案内する誘導経路221の大半が内装されている。詳しく言えば誘導経路221は、前記ケース体22aの上面側が開口した部位である遊技球の受入口222と、該受入口222から受け入れた遊技球を流下させる流下路223とを備え、流下路223には、後述するが遊技球を複数列に整列させる整列機構が設けられている。
【0043】
流下路223の終端側には、通過してきた遊技球を検出する計数手段225が複数並設されており、遊技機10から払い出された遊技球を受け入れると、その個数を計数するように構成されている。なお、下受け皿13に設けられている球抜きレバーを操作することで、下受け皿13内の遊技球を受入口222に落下させることができるようになっている。
【0044】
また、球計数部22のケース体22aは、誘導経路221の全長ないし計数手段225へと延びている。詳しく言えばケース体22aの外壁は、受入口222を囲む玉箱仕様の前半側の部位22a1と、該部位22a1から前記本体部21の正面側に向かって側方に延びた後、正面壁に向かって先端側が略直角に屈曲した後半側の部位22a2とが一体に連なっている。後半側の部位22a2の先端側は、本体部21の正面壁より内部に一部嵌挿されている。前記流下路223は、ケース体22aの後半側の部位22a2ないし前記ケース体21aの底部に亘り途中屈曲しつつ延びている。
【0045】
遊技設備機20のケース体21a,22aの外壁のうち少なくとも一部は、外部から外壁を通して内部の遊技球の動きを視認可能な透過状態と、視認不能な非透過状態とに、相互に切り換え可能に構成されている。本実施の形態では、ケース体21a,22aの外壁のうち前記受入口222から計数手段225を通過するまでの遊技球の動きを視認できる範囲で透過状態ないし非透過状態に切り換えるように構成されている。より具体的には、ケース体21aの正面壁のうち前記カード挿排口211より下方と、ケース体22aのうち後半側の部位22a2が相当するが、かかる外壁の透明化について詳しくは後述する。
【0046】
前記受入口222は、遊技球を所定量貯留可能な容積を有しており、その底面部は遊技球を一端側に流下させるように一端側に向かって下方に傾斜し、下流端には遊技球を内部に取り込む取込口222aが開設されている。取込口222aは、ケース体22aの内部に延びる流下路223の始端に連通している。なお、所定量貯留できるように取込口222aに、遊技者の操作に基づき開閉可能なシャッターを設けると良い。
【0047】
流下路223には、遊技球を複数列に整列させる整列機構が設けられている。かかる整列機構は、複数の整列レーン224を有してなる。各整列レーン224は、ケース体22aの底部に沿って互いに並行に延びており、各整列レーン224が互いに長手方向に隣接し合う間には、図示省略したが仕切板が設けられている。各整列レーン224は、それぞれ始端側より流入した遊技球を1列に整列させた状態にして通過させるものである。また、各整列レーン224は、それぞれ始端側が終端側よりも高くなるように配置され、遊技球が自然流下するように設定されている。
【0048】
流下路223の終端側には、各整列レーン224に対応して計数手段225が複数並設されている。計数手段225は、当該部位を通過する遊技球を1個ずつ検出可能なものであり、具体的には例えば、受光部(例えばホトダイオード)と発光部(例えばLED)からなる光学センサ、あるいは近接センサや磁気センサ等の各種センサにより構成すれば良い。計数手段225は、1個の遊技球の通過を検知する毎に1パルスの出力信号を発する。この計数手段225からの出力信号は、図2に示す制御基板100により処理されて、計数結果の表示等に利用される。
【0049】
計数手段225を通過して計数された遊技球は、流下路223の終端側より遊技機島1の内部に排出される。図示省略したが遊技機島1の内部には、遊技設備機20から排出された遊技球を回収するタンクや、回収された遊技球を研磨しつつ揚送する研磨揚送装置、揚送された遊技球を島上部に貯留するタンクのほか、各遊技機10に遊技球を送る前記補給樋等が設けられており、遊技球は遊技機島1内で循環して使用される。
【0050】
前述したように、ケース体21a,22aの外壁は、受入口222から計数手段225を通過するまでの遊技球の動きを視認できる範囲で透過状態ないし非透過状態に切り換えるように構成されている。図1中において薄墨色で示したケース体21aの正面壁のうち前記カード挿排口211より下方と、ケース体22aのうち後半側の部位22a2は、透明なアクリル樹脂等の透明材質により形成されている。なお、図1中において薄墨色で示していない内側の部分も、受入口222から計数手段225を通過するまでの遊技球の動きを視認できる範囲で透明材質により形成されている。
【0051】
ケース体21a,22aの外部から内部の遊技球を視認できる範囲であれば、さらに、ケース体21aの正面壁のうち前記カード挿排口211の周囲ないし上方や、ケース体22aのうち玉箱仕様の部位22a1も、透明材質で形成しても良い。ここで透明とは、光が通過する物質の性質において、透過率が極めて高く、物質を通してその向こう側が透けて見える状態の性質を指すが、遊技球を視認できれば透過率は必ずしも100%である必要はなく、また、有色透明であるか無色透明であるかは問わない。
【0052】
前記ケース体21a,22aの外壁のうち透明材質により形成される部位には、透明ないし不透明に変化する表示装置30(図2参照)が設けられている。すなわち、本実施の形態では、表示装置30が透明に変化した際に、ケース体21a,22aの外壁は透過状態となり、表示装置30が不透明に変化した際に、ケース体21a,22aの外壁は非透過状態となるように設定されている。表示装置30は、透明材質で形成された部位に対して内側から沿うように貼り付ければ良い。なお、ケース体21a,22aの外壁の一部は、メンテナンス時の作業用にネジ等により離脱可能となっている。
【0053】
透明ないし不透明に変化する表示装置30としては、具体的には例えば、周知の有機EL表示装置や液晶表示装置が該当する。有機EL表示装置は、透明な基板上にマトリクス状に配置した陽極電極と陰極電極との交差する部位に、赤、緑、青の各色を発光する各有機蛍光体薄膜を並列配置してなり、両電極間に電圧を印加することで、赤、緑、青の光の3原色が発光され、該光の3原色の加法混色によりフルカラー表示が可能となる。
【0054】
このような有機EL表示装置によれば、何も画像を表示していない場合に、透明な基板を通して向こう側が視認できる透過状態となるが、何らかの画像を表示することにより、当該画像がある部位ではケース体21a,22aの外壁の内側が隠蔽されて非透過状態となる。有機EL表示装置では、その表示領域内における任意の範囲で様々な画像を表示することができる。
【0055】
また、液晶表示装置は、一般に2枚のガラス板の間に特殊な液体を封入し、電圧をかけることによって液晶分子の向きを変え、光の透過率を増減させることで画像を表示する構造になっている。なお、液晶表示装置では、前記有機EL表示装置とは異なり液晶自体は発光しない。また、液晶を利用したものとして、電圧を加えることで液晶内の浮遊物を一定方向として、液晶を透明、不透明に切り換える調光ガラスと称されるものも、表示装置30として利用できる。なお、前述した表示装置30その物で、ケース体22aのうち後半側の部位22a2を構成するようにしても良い。
【0056】
図2に示すように、遊技設備機20の各種動作を制御するための制御基板100は、CPU101、RAM102、ROM103等を備えてなる。CPU101は、各種演算および制御を行うものであり、RAM102は、各種カウンタ等の記憶領域を含むCPU101の作業領域等を備えている。また、ROM103には、各種演算および制御の処理に関するプログラムやデータ等が記憶されている。
【0057】
CPU101は、具体的な制御機能として、遊技球放出制御部111、紙幣識別制御部112、カードユニット制御部113、遊技球計数制御部114、外壁透明化制御部115、表示制御部116、操作制御部117を備えている。さらに、CPU101は、通信インターフェースを介してホールコンピュータ200に接続され、このホールコンピュータ200を介して遊技店内に構築されたネットワークに接続されている。
【0058】
遊技球放出制御部111は、前記操作部214により投入金額が指定されると、その金額相当数の遊技球を計数して、ノズル215から放出する処理を実行する。ここで貸し出す遊技球を計数するための遊技球貸出ユニット(計数器)は、図示省略したが本体部21の内部に設けられている。
【0059】
紙幣識別制御部112は、紙幣識別機217から入力される入金額情報に示される金額を金額情報に加算する処理を実行する。ここで紙幣識別機217は、前記紙幣挿排口212に挿入された紙幣の金額を識別して紙幣識別制御部112に出力するものである。
【0060】
カードユニット制御部113は、遊技者を特定する会員カードおよび有価価値(度数)を特定するカードおよび計数した結果を特定するカードを処理する機能を有している。先ず会員カード処理については、会員カードには、遊技者を特定する情報であるIDおよび紙幣識別機217により読み取った金額のうち使用されなかった有価価値(度数)および前もって預け入れた遊技媒体数(貯玉)が記憶され、これらを記憶部から読み出し、その有価価値(度数)または遊技媒体数(貯玉)の範囲で遊技球の払い出しを許可する処理を実行する。
【0061】
有価価値(度数)より遊技媒体を貸し出した場合には、有価価値(度数)から減算処理し、遊技媒体数(貯玉)より遊技媒体を払い出した場合には、遊技媒体数(貯玉)から減算処理する。ここでカードリーダライタ216は、前記カード挿排口211に挿入されたカードのデータを読み取り、カードユニット制御部113に出力すると共に、カードユニット制御部113から入力したデータをカードに書き込み可能なものである。
【0062】
また、有価価値(度数)を特定するカードおよび計数した結果を特定するカードは、一般的には1つのカードに集約されており、以下ビジターカードと言い、会員カードを持たない一般遊技者が主に使用する。カードリーダライタ216には、ビジターカードが複数枚ストックされており、紙幣識別機217により読み取った金額のうち使用されなかった有価価値(度数)をビジターカードに記憶して、発券および計数手段225により計数した結果をビジターカードに記憶して発券する機能を有している。
【0063】
また、ビジターカードが挿入された際、ビジターカードに記憶された情報に基づき、有価価値(度数)および計数した結果である遊技媒体数(持玉)を読み出し、その有価価値(度数)または前記遊技媒体数(持玉)の範囲で遊技球の払い出しを許可する処理を実行する。なお、会員カードおよびビジターカードに記憶される有価価値(度数)および遊技媒体数(持玉、貯玉)は、ホールコンピュータ200に記憶するようにしても良い。
【0064】
遊技球計数制御部114は、前記計数手段225からの出力信号を集計および管理する処理を実行する。この遊技球計数制御部114により、遊技機10側から払い出された遊技球の個数が計数されることになる。なお、ホールコンピュータ200には、カードのIDに基づいて記憶される貯球数あるは持玉数の記憶領域があり、遊技球計数制御部114にて遊技球が計数される度に、その計数結果は通信インターフェースを介してホールコンピュータ200に送信され、前記記憶領域に貯球数あるは持玉数として積算され記憶されるように設定されている。
【0065】
外壁透明化制御部115は、前記ケース体21a,22aの外壁を透過状態ないし非透過状態に切り換える制御を実行する本願発明の「制御手段」に相当する。かかる外壁透明化制御部115は、所定条件の成立に基づき、前記ケース体21a,22aの外壁を通常の非透過状態から透過状態に切り換える制御を実行する。
【0066】
本実施の形態における外壁透明化制御部115は、表示装置30の表示制御を行うものであり、表示装置30が透明に変化(画像の非表示を含む)した際に、ケース体21a,22aの外壁は透過状態となり、表示装置30が不透明に変化(画像の表示を含む)した際に、ケース体21a,22aの外壁は非透過状態となるように設定されている。なお、前記「所定条件」については後述する。
【0067】
表示制御部116は、前記表示部213における表示内容の制御を実行する。ここで前記表示部213における表示内容とは、遊技者が所有する遊技価値である遊技球数情報の他、カードの度数や入金額の残金、その他、各種の遊技情報等である。遊技球数情報には、前記遊技球計数制御部114による計数結果が随時加算されて更新されるように設定されている。
【0068】
操作制御部117は、前記操作部214からの各種操作に関する信号を入力する処理を実行する。ここで前記操作部214における各種操作とは、例えば、遊技球の貸し出しを受ける際の貸出金額の指定や、あるいは後述するが、遊技者の意思に基づく前記ケース体21a,22aの外壁の非透過状態から透過状態への切り換え操作等が該当する。
【0069】
以下、前述した実施の形態の作用について説明する。
図1において、遊技者は遊技を開始するに際し、遊技設備機20にカードや紙幣を挿入し、操作部214により貸出金額を指定すると、その金額相当数の遊技球がノズル215を介して上受け皿12に払い出される。
遊技機10では、ハンドル14の回転操作により上受け皿12内の遊技球が1つずつ遊技盤面上に打ち出される。遊技球が各種入賞口に入賞すると、それぞれの入賞口毎に定められた所定数の遊技球が賞として上受け皿12に払い出される。
【0070】
上受け皿12が遊技球で満杯になると、遊技者は上受け皿12にある球抜きレバーを操作することで、上受け皿12内の遊技球を下受け皿13に移すことができる。
さらに、下受け皿13も遊技球で満杯になると、遊技者は下受け皿13にある球抜きレバーを操作することで、下受け皿13内の遊技球を遊技設備機20の球計数部22に移して、遊技者は席に居ながらにして獲得した遊技球をその都度計数することができる。
【0071】
図1に示すように、球計数部22の受入口222は玉箱仕様となっており、その底面部の取込口222aにシャッターがある場合、シャッターを閉じておくことで遊技球を所定量貯留することもできる。受入口222内の遊技球は、取込口222aからケース体22aの内部に延びる流下路223の始端側に流入する。
【0072】
遊技球は流下路223に入ると、流下路223の始端から終端に亘り複数列に並設された各整列レーン224に流れ込む。ここで遊技球は、各整列レーン224間にある仕切板によって振分けられて、遊技球は各整列レーン224毎に一列に整列した状態、すなわち、流下路223の終端側まで複数列に整列した状態で流下する。
【0073】
各整列レーン224を通過する遊技球は、それぞれの終端側にある計数手段225によって順次計数される。ここで各計数手段225は、それぞれ遊技球を1つずつ検出する度に出力信号を発する。この各計数手段225から出力された出力信号は、遊技球計数制御部114に入力されて集計管理される。
【0074】
そして、集計された遊技球の計数結果は、表示制御部116の制御により表示部213に表示される。すなわち、遊技球の計数結果は、遊技者が所有する遊技価値である遊技球数情報に随時加算され、遊技球が計数される度に更新表示される。また、遊技球の計数結果は、通信インターフェースを介してホールコンピュータ200にも送信される。なお、計数手段225を通過した遊技球は、流下路223の終端側より遊技機島1の内部に排出される。
【0075】
前述した遊技設備機20のケース体21a,22aの外壁において、外部から内部を視認できる透明材質により形成された部位では、遊技球の計数時以外や管理者が内部点検を行う必要がない通常時には、前記外壁透明化制御部115によって表示装置30が不透明(画像の表示を含む)である非透過状態に制御されている。従って、遊技者に内部構造や基板等の解析が行われる心配はない。
【0076】
その一方、前記外壁透明化制御部115は、所定条件の成立に基づき、遊技設備機20のケース体21a,22aの外壁を通常の非透過状態から透過状態に切り換える。これにより、ケース体21a,22aの外壁(の一部)を開けたり外すことなく、内部における遊技球の動きを視認可能となる。また、遊技球の計数に関わる違法改造や不正基板の取り付け等の不正行為の発見が容易となり、不正行為を未然に防止することができる。
【0077】
前記所定条件として、具体的には例えば、前記計数手段225による遊技球の検出開始時とすれば、遊技球の計数の開始に合わせて、遊技者はケース体21a,22aの内部における受入口222から計数手段225を通過するまでの遊技球の動きを直接見て確認することができる。
【0078】
ここで、ケース体22aのうち取込口222aより先の部位22a2では、そのまま前方ないし上方より内部の流下路223(整列レーン224)を視認することができ、その先の部位は、ケース体21aの正面壁の下部より内部の流下路223(整列レーン224)ないし計数手段225を視認することができる。
【0079】
これにより、遊技球が通過して計数されたことや、計数手段225が作動していることを、遊技者はリアルタイムで直接見て確認することができる。従って、遊技者により確実に信頼ならびに安心感を与えることができる。なお、前記計数手段225による遊技球の検出開始時では、実際には遊技球が流下路223を通過中か通過後となるためタイミングとしては遅いが、まとまった数の遊技球が全て通過し終えた瞬間を遊技者は見届けることで安心感を得ることができる。
【0080】
前記外壁透明化制御部115は、計数手段225による遊技球の検出が途絶えてから一定時間(例えば5秒等)の経過後に、ケース体21a,22aの外壁を透過状態から元の非透過状態に戻す。具体的に例えば、計数手段225による遊技球の検出をする度に、所定時間を設定する。これにより、最後に通過した遊技球から例えば5秒後に不透明になることで計数時以外では、遊技者が不必要にケース体21a,22aの内部を視認することができる状況を回避することができ、遅れて取り入れた遊技球の通過も確認することが可能となる。
【0081】
また、別の所定条件として、遊技機10が大当たり状態となった時に、前記外壁透明化制御部115により、遊技設備機20のケース体21a,22aの外壁を通常の非透過状態から透過状態に切り換えても良い。これにより、多量の遊技球が遊技者に払い出され計数されるタイミングに合わせて、遊技者はケース体21a,22aの内部にある誘導経路221ないし計数手段225を遊技球が通過する様子を直接見て確認することができる。
【0082】
そして、遊技機10の大当たり状態が終了してから一定時間(例えば5秒等)が経過すると、ケース体21a,22aの内部の誘導経路221を遊技球が通過する確率も低くなるため、かかるタイミングでケース体21a,22aの外壁を透過状態から元の非透過状態に戻せば良い。なお、遊技機10が大当たり状態となった直後のタイミングではなく、大当たり状態になった時から所定時間後に透明に切り換えるようにしても良い。
【0083】
また、球計数部22の受入口222にある取込口222aにシャッターを設けて、受入口222に遊技球を貯留できるように構成した場合には、遊技者が遊技球を計数させるためにシャッターを開く操作を検出した時から遊技設備機20のケース体21a,22aの外壁を通常の非透過状態から透過状態に切り換えても良い。ここで、遊技球が取込口222aより取り込まれてから計数手段225で実際検出されるまで、所定時間(例えば5秒等)かかるので、この所定時間だけ遅延させたタイミングで透過状態に切り換えても良い。
【0084】
そして、遊技者が計数終了の操作を終了した時から一定時間(例えば5秒等)が経過すると、誘導経路221を遊技球が通過しなくなるため、かかるタイミングでケース体21a,22aの外壁を透過状態から元の非透過状態に戻せば良い。このように、所定条件の内容次第で、手動あるいは自動を問わず様々な条件タイミングに起因させて、非透過状態から透過状態に切り換えることができる。
【0085】
その他、前記計数手段225とは別に、この計数手段225より誘導経路221の始端側の位置(受入口222や、流下路223の始端等)に遊技球の検知センサを設けて、この検知センサが遊技球を検出することに基づいて、ケース体21a,22aの外壁を通常の非透過状態から透過状態に切り換えても良い。さらには、前記取込口222aのシャッターの開閉以外にも、遊技者による操作部214等における所定操作に基づいて、透明ないし不透明を選択できるように構成しても良い。
【0086】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば前述した実施の形態では、遊技媒体として遊技球を計数する台間機について説明したが、メダルを計数する遊技設備機にも適用することができる。
【0087】
また、前記実施の形態では、遊技設備機20のケース体21a,22aの外壁の一部を透明材質により形成し、かかる部位に表示装置30を設けて、この表示装置30に画像を表示することで透過状態ないし非透過状態に切り換えるように構成したが、例えば機械的な機構によって透過状態ないし非透過状態に切り換えるように構成しても良い。
【0088】
具体的には例えば、透明材質により形成した部位の内側に、ブラインド状の複数の短冊状のシャッター、あるいは移動可能な一枚物のシャッターを設けて、これらのシャッターをソレノイドやモータ等の駆動源を使用して駆動制御することによりシャッターを開閉して、かかるシャッターが開いた時に透過状態となり、閉じた時に非透過状態となるように構成することが考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明に係る遊技設備機は、遊技機毎に個別に対応して設けられ、遊技機側から払い出された遊技媒体を受け入れて、その個数を計数するものであり、特に各台計数システムを構成する計数機能付きの台間機に適用することができる。
【符号の説明】
【0090】
1…遊技機島
2…天板
3…腰板
4…表示装置
5…幕板
10…遊技機
11…ガラス枠
12…上受け皿
13…下受け皿
14…ハンドル
20…遊技設備機
21…本体部
22…球計数部
30…表示装置
100…制御基板
101…CPU
102…RAM
103…ROM
111…遊技球放出制御部
112…紙幣識別制御部
113…カードユニット制御部
114…遊技球計数制御部
115…外壁透明化制御部
116…表示制御部
117…操作制御部
200…ホールコンピュータ
211…カード挿排口
212…紙幣挿排口
213…表示部
214…操作部
215…ノズル
221…誘導経路
222…受入口
223…流下路
224…整列レーン
225…計数手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機毎に個別に対応して設けられ、遊技機側から払い出された遊技媒体を受け入れて、その個数を計数する遊技設備機において、
遊技媒体を案内する誘導経路と、該誘導経路を通過してきた遊技媒体を検出する計数手段と、前記誘導経路ないし前記計数手段を収めるケース体と、を備え、
前記ケース体の外壁のうち少なくとも一部を、外部から外壁を通して内部の遊技媒体の動きを視認可能な透過状態と、視認不能な非透過状態とに、相互に切り換え可能に構成したことを特徴とする遊技設備機。
【請求項2】
前記誘導経路は、前記ケース体の上面側が開口した部位である遊技媒体の受入口と、該受入口から受け入れた遊技媒体を複数列に整列させ流下させる整列機構が設けられた流下路と、を備え、
前記流下路の終端側に、前記複数列に対応して前記計数手段が複数並設され、
前記ケース体の外壁のうち、前記受入口から前記計数手段を通過するまでの遊技媒体の動きを視認できる範囲で透過状態ないし非透過状態に切り換えることを特徴とする請求項1に記載の遊技設備機。
【請求項3】
前記ケース体の外壁を透過状態ないし非透過状態に切り換え制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、所定条件の成立に基づき、前記ケース体の外壁を通常の非透過状態から透過状態に切り換えることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技設備機。
【請求項4】
前記制御手段は、前記計数手段による遊技媒体の検出開始時に前記所定条件の成立として、前記ケース体の外壁を通常の非透過状態から透過状態に切り換え、前記計数手段による遊技媒体の検出が途絶えてから一定時間の経過後に、透過状態から非透過状態に戻すことを特徴とする請求項3に記載の遊技設備機。
【請求項5】
前記制御手段は、前記遊技機が大当たり状態となった時に前記所定条件の成立として、前記ケース体の外壁を通常の非透過状態から透過状態に切り換え、前記大当たり状態が終了してから一定時間の経過後に、透過状態から非透過状態に戻すことを特徴とする請求項3または4に記載の遊技設備機。
【請求項6】
前記ケース体の外壁のうち前記透過状態に切り換える範囲は透明材質により形成され、
前記透明材質により形成された外壁に各種画像を表示する表示装置を設け、
前記表示装置に画像を表示することで、該画像によって外壁の内側が隠蔽され前記非透過状態となることを特徴とする請求項1,2,3,4または5に記載の遊技設備機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−48844(P2013−48844A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−189846(P2011−189846)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000127628)株式会社エース電研 (339)
【Fターム(参考)】