説明

運動可能なサイドフレーム及び調節可能な作業台を備える印刷機、並びに作動のための方法

本発明は、少なくとも1つの作業台(08)を備える印刷機であって、少なくとも1つの作業台が、印刷機の第1の印刷タワー(01)と印刷機の第2の印刷タワー(01)との間に配置されており、少なくとも1つの作業台の幅(b)が、第1の印刷タワーから第2の印刷タワーへ向かう方向での少なくとも1つの作業台の寸法であり、各印刷タワーは、それぞれ少なくとも1つの印刷部を有しており、少なくとも1つの印刷タワーの少なくとも1つのサイドフレーム(02;03)が、運動可能に形成されており、少なくとも1つの作業台が、その幅を調節可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の構成に基づく若しくは請求項2の上位概念に基づく少なくとも1つの作業台を備える印刷機に関し、かつ請求項31の上位概念に基づく印刷機の少なくとも1つの作業台の作動のための方法に関する。
【0002】
印刷機の作業台は、印刷機における種々の作業、例えば上層階の印刷部に対する整備作業や版板交換を行う作業員若しくは操作員に足場を提供するために用いられる。
【0003】
印刷機の昇降装置は、作業員若しくは操作員が作業のために垂直方向の全ての部位に達し得ないほどに高い高さを有する印刷機において、作業員若しくは操作員が、高さ位置の調節可能な作業台を用いて、所望の各高さ位置に立って、印刷機の必要な全ての部位における作業をできるように、高さ位置の調節可能な作業台を昇降させるために用いられる。所定の印刷機に組み込まれて、その機械制御部に接続された昇降装置が知られている。
【0004】
欧州特許出願公開第1769912A1号明細書により公知の輪転印刷機においては、機械の分割又は分離により中間スペースが形成され、中間スペース内に操作員が立ち入ることができるようになっている。中間スペース内には、印刷部リフトが高さ位置調節可能に設けられており、印刷部リフトを用いて操作員又は印刷工が、種々の装置の操作のための所定の位置へ移動させられるようになっている。印刷部リフト又は印刷工用リフトを使用する場合には、印刷機は止められねばならない。印刷部リフトの両側から印刷部を操作若しくは整備する場合には、紙ウエブ又は巻き取り紙が印刷機から取り除かれねばならない。
【0005】
国際公開第2004/080718A1号パンフレット及びドイツ連邦共和国特許出願公開第10200700064A1号明細書により、分割構造型又は分離構造型の印刷タワーのための昇降装置が公知である。この場合に、昇降装置は、印刷タワーの分割又は分離されかつ互いに離間運動可能な構成部分間に配置されるようになっており、或いは昇降装置は印刷タワーの側部に配置されるようになっている。印刷タワーの構成部分を互いに離間運動させると、印刷タワーの構成部分に取り付けられている昇降装置も一緒に移動させられる。
【0006】
前記形式の2つの印刷タワー(鉛直方向に塔状に延びる印刷装置、即ち印刷塔)を並べて配置してある場合には、第1(一方)の印刷タワーの、第2(他方)の印刷タワーに向いている側のサイドフレームを第2の印刷タワーに向けて水平方向に移動させると、該サイドフレームと、第2の印刷タワーの、第1の印刷タワーに向いている側のサイドフレームとの間の間隔が減少される。衝突を避けるために、両方の印刷タワーの互いに向き合う側のサイドフレーム間の間隔は、サイドフレームの移動させられていない状態で次のように選ばれ、つまり、両方の印刷タワー、若しくはその対応する作業台及び/又は昇降装置の2つの点間の最小の間隔aが、少なくとも、サイドフレームを移動させたい距離cだけ大きくされ、即ち、両方のサイドフレーム間には少なくとも、サイドフレームを移動させたい距離又は間隔が設けられねばならない。
【0007】
本発明の課題は、少なくとも1つの作業台を備える改良された印刷機、及び該印刷機の少なくとも1つの作業台の作動のための方法を提供することである。
【0008】
本発明の前記課題を解決するために、本発明の構成によれば、印刷機に少なくとも1つの作業台が備えられ、作業台は、印刷機の第1の印刷タワーと印刷機の第2の印刷タワーとの間に配置されていて、第1及び第2の印刷タワーと機械的に連結又は結合されるようになっており、各印刷タワーは、それぞれ少なくとも印刷部を有しており、複数の印刷タワーのうちの少なくとも1つの印刷タワーの少なくとも1つのサイドフレームが、運動可能(可動)に形成されており、印刷機械の少なくとも1つの印刷タワーが2つのサイドフレームを有しており、サイドフレームは、互いに上下に配置された複数の印刷部を保持しており、各印刷部はそれぞれ版胴及びブランケット胴を有しており、整備状態では、一方のサイドフレームの印刷部のブランケット胴の回転軸と他方のサイドフレームの印刷部のブランケット胴の回転軸とが、互いに少なくとも80cmの間隔(相互間隔又は相互距離)を有しており、作業台の幅が、第1の印刷タワーから第2の印刷タワーへ向かう方向での作業台の寸法であり、作業台が、その幅を調節可能に構成されており、作業台が、昇降装置の構成部分であり、昇降装置が少なくとも1つの昇降駆動部を有しており、作業台が、高さ位置調節可能に配置されており、印刷機が、一緒に少なくとも1つの作業台を形成する少なくとも2つの作業台部分を有しており、各作業台部分のそれぞれが、固有の少なくとも1つの昇降駆動部を有しており、昇降駆動部が、少なくとも、作業台に隣接の少なくとも1つの印刷タワーの整備状態では互いに連結可能となっており、かつ/又は互いに連結されている。本発明の前記課題を解決するために、本発明の別の構成によれば、印刷機に、少なくとも1つの作業台が備えられ、作業台は、印刷機の第1の印刷タワーと第2の印刷タワーとの間に配置されており、作業台の幅が、第1の印刷タワーから第2の印刷タワーへ向かう方向での作業台の寸法であり、各印刷タワーは、それぞれ印刷部を有しており、複数の印刷タワーのうちの少なくとも1つの印刷タワーの少なくとも1つのサイドフレームが、運動可能(可動)に形成されており、作業台が、その幅を調節可能に構成されている。更に、本発明の前記課題を解決するために、本発明の方法の構成によれば、印刷機の少なくとも1つの作業台の幅若しくは印刷機の少なくとも1つの作業台の通行可能(歩行可能)な上面(表面)が、調節される。
【0009】
本発明の構成により得られる利点として、互いに離間運動可能(分離及び接続可能)な複数の構成部分から成る印刷タワー、つまり分割構造型又は分離構造型の複数の印刷タワーを互いに並べて設置することができ、互いに並べて設置される少なくとも2つの印刷タワー間の間隔b′;b′1;b″2を、印刷タワー間に作業台及び/又は昇降装置が設けられている場合でも、従来技術に基づき互いに並べて設置される印刷タワー間の間隔bよりも小さくすることができる。このような構成により、印刷機全体の所要スペースが減少され、このことは例えば建築物コストにとって有利である。
【0010】
更なる利点として、作業員又は操作員が作業台及び/又は昇降装置により、所定の足場から、即ち立っている各1つの場所から、それも有利には選ばれた高さで、異なる2つの印刷タワーに、接近する、つまりアクセスすることができる。これにより、作業員又は操作員は、例えば版板交換のために、異なる両方の印刷タワーの2つの印刷タワー半部に対して、印刷タワーの高さにわたって一往復するだけで、即ち一回昇降するだけで、作業を完了することができるので、時間の節約が達成されるようになっている。
【0011】
本発明の形態によれば、作業台は、昇降装置の構成部分であり、昇降装置が少なくとも1つの昇降駆動部を有しており、作業台が、高さ位置調節可能に配置されている。印刷機は、一緒に1つの作業台を形成する少なくとも2つの作業台部分を有している。このような構成に基づき、つまり、各作業台をそれぞれ少なくとも各2つの作業台部分により形成することに基づき、更なる利点として、作業台の幅の調節が容易に行われるようになっている。
【0012】
本発明の形態によれば、作業台は、少なくとも部分的に、印刷機の印刷タワーの運動可能に形成されたサイドフレームに配置されている。つまり、作業台を少なくとも部分的に、運動可能なサイドフレームに配置することにより、更なる利点として、作業台の幅の調節が、サイドフレームの運動に伴って自動的に行われるようになっている。
【0013】
本発明の別の形態によれば、1つの作業台部分を別の作業台部分の下に部分的に配置することにより、作業台の通行可能な上面が常に閉じられている。本発明の別の有利な形態によれば、第1の作業台部分が、水平方向の1つの移動軌道(又は移動経路)に沿って、少なくとも部分的に第2の作業台部分の下側へ配置可能となっている。本発明の更に別の有利な形態によれば、作業台部分の歯形の配置により、作業台の通行可能な上面が高さ位置差なしに形成されるようになっている。
【0014】
本発明の別の有利な形態によれば、作業台部分の連結の状態では、作業台部分間の高さ位置差が制限されるようになっており、このような構成は、操作員の安全性に寄与するものである。
【0015】
本発明の別の有利な形態によれば、分割可能又は分離可能に形成された印刷タワーは、整備作業若しくは保守作業等のためのアクセスが改善されており、つまり、操作員が、印刷タワーの対を成す印刷部間に容易に入って、整備作業若しくは保守作業等を行うことができるようになっている。このような利点は、印刷タワーの対を成す複数の印刷部を互いに上下に配置してある場合に特に重要である。
【0016】
本発明の別の有利な形態によれば、昇降駆動部を印刷機の機械制御部に接続することにより、サイドフレームの移動運動と作業台の幅の調節とが互いに最適に適合して行われるようになっている。
【0017】
本発明の別の有利な形態によれば、印刷タワーの対応するサイドフレームが移動させられていない状態では、作業台の通行可能な上面が、例えば手摺りにより画定された固有の作業台を有する印刷タワーよりも大きくなっている。
【0018】
本発明の別の有利な形態によれば、少なくとも2つの作業台部分のそれぞれが、複数のリブ状部分とリブ状部分間に設けられた隙間(スリット)とにより形成されており、リブ状部分と隙間とは、少なくとも2つの作業台部分のうちの第1の作業台部分が、水平方向の所定の移動軌道に沿って、第2の作業台部分上へ配置可能となっており、つまり第2の作業台部分上へ移されるようになっており、かつ、印刷タワーの少なくとも整備状態では、第1の作業台部分の複数のリブ状部分が、その少なくとも一部分の数のリブ状部分でそれぞれ、第2の作業台部分の各2つのリブ状部分間に位置するように、有利には隙間内に位置するように、互いに配列されている。
【0019】
本発明の別の有利な形態によれば、少なくとも2つの作業台部分のうちの1つ(一方)が、昇降装置に隣接する少なくとも第1若しくは第2の印刷タワーの少なくとも準備状態では、少なくとも2つの作業台部分のうちの1つ(一方)の作業台部分の通行可能な上面と、少なくとも2つの作業台部分のうちの別(他方)の作業台部分の通行可能な上面との間の一定の高さ位置差を保って、高さ位置調節可能に配置されるようになっている。本発明の有利な形態によれば、少なくとも2つの作業台部分が、互いに連結可能となっており、かつ/又は互いに連結されている。本発明の別の有利な形態によれば、各作業台部分が、固有の少なくとも1つの昇降駆動部を有しており、昇降駆動部が、作業台に隣接の少なくとも1つの印刷タワーの少なくとも整備状態では互いに連結可能となっており、かつ/又は互いに連結されている。この場合に、連結部が機械的な継手であり、或いは制御技術に基づき作動操作可能な継手、つまり制御式の継手によって形成されている。
【0020】
本発明の別の有利な形態によれば、1つの作業台を一緒に形成する少なくとも2つの作業台部分若しくは各1つの作業台を一緒に形成する各少なくとも2つの作業台部分の通行可能な上面が、少なくとも2つの作業台部分により形成された作業台に隣接する少なくとも1つの印刷タワーの作業状態及び装備状態では、互いに最大で6cmの高さ位置差しか有しておらず、特に有利には互いに最大で2cmの高さ位置差しか有していない。
【0021】
本発明の別の形態によれば、少なくとも1つの作業台が、正確に1つの印刷タワーと機械的に連結又は結合されている。本発明の別の有利な形態によれば、少なくとも1つの作業台が、第1(又は一方)及び第2(又は他方)の印刷タワーと機械的に連結されている。
【0022】
本発明の別の有利な形態によれば、複数の印刷タワーのうちの少なくとも1つの印刷タワーの作業状態では、作業状態の印刷タワーの各2つのブランケット胴が、それぞれ共通の各1つのニップ間隔を形成(画定)し、各2つのブランケット胴の両方の回転軸が、互いに第1の間隔(相互間隔)を有しており、かつ少なくとも1つの作業台が第1の幅を有しており、少なくとも1つの印刷タワーの整備状態では、各2つのブランケット胴の両方の回転軸が、互いに、作業状態の場合の第1の間隔よりも大きな第2の間隔を有しており、かつ少なくとも1つの作業台が、作業状態の場合の第1の幅よりも大きな第2の幅を有している。
【0023】
本発明の有利な形態によれば、少なくとも2つの作業台部分は、少なくとも2つの作業台部分のうちの1つ(一方)の作業台部分の通行可能な上面が、印刷タワーのうちの1つの印刷タワーの作業状態では、少なくとも2つの作業台部分のうちの別(他方)の作業台部分によって最大30%しか覆われないのに対して、印刷タワーのうちの1つの印刷タワーの整備状態では、少なくとも2つの作業台部分のうちの別(他方)の作業台部分によって少なくとも20%覆われているように、構成又は配置されている。本発明の形態によれば、昇降装置は正確に1つの作業台を含んでいる。有利には、駆動装置の制御部が機械制御部に接続されている。
【0024】
本発明の有利な形態によれば、少なくとも2つの作業台部分のうちの1つが、互いに分割された複数の区分を有しており、複数の区分(セグメント)を有する作業台部分が、作業台の幅の方向(一方の印刷タワーから他方の印刷タワーに向かう方向)における作業台部分の寸法(幅)を調節可能に構成されている。
【0025】
本発明の形態によれば、印刷機械の少なくとも1つの印刷タワーが2つのサイドフレームを有しており、両方のサイドフレームが、有利には互いに分離可能若しくは離間可能となっており、互いに上下に配置された複数の印刷部を保持しており、各印刷部がそれぞれ、版胴及びブランケット胴を有している。この場合に、印刷タワーの作業状態では、一方(1つ)のサイドフレームの印刷部のブランケット胴の回転軸と、他方(別)のサイドフレームの印刷部のブランケット胴の回転軸とが、互いに、両方のブランケット胴のうちの1つのブランケット胴の直径よりも最大で0.5cmだけ大きい間隔(相互間隔又は相互距離)を有し、これによってニップ間隔を形成している。
【0026】
本発明の有利な形態によれば、印刷タワーの整備状態では、1つのサイドフレームの印刷部のブランケット胴の回転軸と、別のサイドフレームの印刷部のブランケット胴の回転軸とが、互いに、最小でも80cmの間隔(相互間隔又は相互距離)を有している。
【0027】
本発明の有利な形態によれば、印刷機に少なくとも2つの印刷タワーが配置されており、1つ又は一方の印刷タワーの運動可能なサイドフレームの印刷部のブランケット胴の回転軸が、1つ又は一方の印刷タワーの整備状態では、隣接の印刷タワーの位置不動(定位置)のサイドフレームの印刷部のブランケット胴の回転軸に、1つ又は一方の印刷タワーの作業状態でよりも接近している。この場合に特に有利には、運動可能なサイドフレームが、印刷部のブランケット胴の回転軸に対して垂直な方向に、水平方向の運動成分をもって運動可能に構成され、つまり印刷部のブランケット胴の回転軸に対して垂直(直角)かつ水平に運動可能に構成されている。
【0028】
本発明の別の形態によれば、少なくとも1つの作業台が、少なくとも1つの折り畳み格子を有している。本発明の別の有利な形態によれば、少なくとも1つの作業台が、両方の印刷タワーの印刷部へのアクセス部を形成するように構成されている。特に有利には、少なくとも1つの作業台は、隣接の印刷タワーの整備状態及び/又は作業状態に左右されることなく、作業台から隣接の両方の印刷タワーの印刷部へのアクセス部を形成するように構成されている。
【0029】
本発明の別の形態によれば、印刷タワーのサイドフレームがそれぞれ、印刷タワーのブランケット胴の回転軸の方向で互いに離間された少なくとも2つのサイドフレーム部分を有し、つまり、印刷タワーのブランケット胴の回転軸の方向で互いに離間された少なくとも2つのサイドフレーム部分によって形成されている。
【0030】
本発明の方法の構成の有利な形態によれば、作業台の幅、即ち通行可能な上面の調節は、1つの作業台を一緒に形成する少なくとも2つの作業台部分が、互いに接近する方向に、若しくは互いに離間する方向に移動運動させられ、かつ相互に嵌合されかつ/又は互いに上下に位置決めされることにより行われる。有利には、作業台の幅の調節に加えて、幅の調節の前に、及び/又は幅の調節と同時に、及び/又は幅の調節の後に、作業台の高さ位置も調節される。
【0031】
本発明の別の有利な形態によれば、一緒に少なくとも1つの作業台の通行可能な上面を画定する少なくとも2つの作業台部分の各通行可能な上面が、高さ位置を一緒に調節される。本発明の更に別の有利な形態によれば、少なくとも2つの作業台部分の通行可能な上面が、少なくとも2つの作業台部分の高さ位置の調節中にも、互いに同じ高さ位置に保たれ、若しくは互いに最大6cmの垂直方向間隔に保たれる。本発明の別の形態によれば、少なくとも1つの操作過程で、少なくとも2つの作業台部分のうちの少なくとも1つが、少なくとも2つの作業台部分のうちの別の作業台部分に対して上昇され若しくは下降される。
【0032】
本発明の別の有利な形態によれば、作業台の幅の調節に際して、作業台を形成する折り畳み格子の1つの水平方向の寸法(構成寸法或いは広がり寸法又は例えば長さ若しくは伸長寸法)が増大され、かつ折り畳み格子の、前記水平方向に対して垂直な水平方向の寸法(構成寸法或いは広がり寸法又は例えば幅)が減少される。
【0033】
有利な形態によれば、作業台の通行可能な上面が、作業状態から整備状態への移し(移行)に際して、少なくとも25%減少される。本発明の有利な形態によれば、作業台の幅は、1つ(一方)の印刷タワーの、作業台と機械的に連結又は結合された一方のサイドフレームに、別(他方)の印刷タワーの、作業台と機械的に連結又は結合された定位置のサイドフレームに対する相対的な1つの運動を与えることにより、つまり、1つ(一方)の印刷タワーの、作業台と機械的に連結又は結合された一方のサイドフレームが、別(他方)の印刷タワーの、作業台と機械的に連結又は結合された定位置のサイドフレームに対して相対的に運動することにより、調節される。
【0034】
本発明の別の有利な形態によれば、少なくとも1つの作業台を囲む少なくとも2つの印刷タワーのうちの、換言すれば、少なくとも1つの作業台を中心として相対する少なくとも2つの印刷タワーのうちの少なくとも1つの印刷タワーの作業台の幅の調節中に、少なくとも1つの印刷タワーの作業状態から整備状態への移し(移行又は切換)若しくは少なくとも1つの印刷タワーの整備状態から作業状態への移しが行われ、つまり、少なくとも1つの印刷タワーが作業状態から整備状態へ若しくは整備状態から作業状態へ移され、少なくとも1つの印刷タワーの印刷部の少なくとも一時的に一緒に、即ち互いに協働してニップ間隔を画定する両方のブランケット胴の回転軸間の間隔が、印刷タワーの作業状態から整備状態への移しに際して増大され、かつ印刷タワーの整備状態から作業状態への移しに際して減少される。本発明の有利な形態によれば、作業台の通行可能な上面及び幅は、作業台の少なくとも1つの構成部分を、少なくとも1つの水平方向に直線的に運動させることにより調節される。
【0035】
次に、本発明を図示の実施形態に基づき詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】各2つの作業台及び昇降装置を有する2つの印刷タワーを概略的に示す図である。
【図2】図1の両方の印刷タワーを概略的に示す図であり、この場合に、左側の印刷タワーはその1つのサイドフレームの移動により分割され又は開かれており、右側の印刷タワーの右側の昇降装置の作業台は、上方へ走行させられている。
【図3】分割可能な2つの印刷タワーの更に概略的な図であり、この場合に、それぞれ印刷タワーの外側に作業台及び昇降装置が配置されており、かつ印刷タワー間に共通の1つの作業台及び昇降装置が配置されている。
【図4】図3の両方の印刷タワーを示す図であり、この場合に、共通の昇降装置の作業台の1つの作業台部分が、所定の行程距離にわたって上方移動されている。
【図5】図4の両方の印刷タワーを示す図であり、この場合に、左側の印刷タワーはその1つのサイドフレームの移動により開かれており、これにより、共通の前記作業台の1つの作業台部分が、該作業台の別の作業台部分上へ移動させられている。
【図6】例としての2つの作業台部分を概略的に示す図a),図b)であり、作業台部分は、互いに上下に重ねられるように構成されている。
【図7】例としての2つの作業台部分を概略的に示す図a),図b)であり、作業台部分は、条片状部分及びスリットにより相互に適合されるように構成されていて、高さ位置差なしに互いに嵌合されるようになっている。
【0037】
印刷機の印刷タワー01は、少なくとも2つのサイドフレーム02;03を有している。各サイドフレーム02;03は、各印刷タワーの各ブランケット胴21の回転軸の方向で互いに離間するそれぞれ少なくとも2つのサイドフレーム部分によって形成されている。サイドフレーム02;03は、相互の間隔又は距離を調節可能に構成されている。唯一のサイドフレーム02;03のサイドフレーム部分は、有利には相互の間隔を不変に構成されている。印刷タワー01は、版胴及びブランケット胴を備える少なくとも1つの印刷部を有し、有利には、各版胴及びブランケット胴を備える偶数の印刷部を有しており、各サイドフレーム02;03には、同じ数の印刷部が配置され、有利には少なくとも2つの印刷部が互いに上下に配置されている。図面を見易くするために、図面にはブランケット胴21のみしか示されていない。更に有利には8つの印刷部、特に8つのオフセット印刷部が次のように配置され、つまり、第1のサイドフレーム02内の各1つの印刷部に配設された1つのブランケット胴21と第2のサイドフレーム03内の各1つの印刷部に配設された1つのブランケット胴21とからなる2つのブランケット胴21が、印刷運転時にそれぞれ互いに相対して協働するようになっている。
【0038】
被印刷物は、印刷運転時には、つまり、例えば作業状態では、有利には、ブランケット胴対により画定される例えば各4つのニップ間隔04を通して案内され、そこで両側から印刷される。ニップ間隔04は、被印刷物に依存して、規定された所定の寸法、最大で0.5cmの寸法(幅)を有している。このことは、作業状態において、一方のサイドフレーム02内の各1つの印刷部の1つのブランケット胴21の回転軸と他方のサイドフレーム03内の各1つの印刷部の1つのブランケット胴21の回転軸とが、両方のブランケット胴21のうちの1つのブランケット胴21の直径よりも最大で0.5cmだけ大きい相互の間隔を有していることを意味している。1つの印刷タワー01の作業状態では、互いに異なるサイドフレーム02;03内に配置される各印刷部に配設された少なくとも2つのブランケット胴21の回転軸が、相互の第1の間隔を有し、かつ後で詳細に述べる少なくとも1つの作業台08が、第1の幅b′1を有している。印刷タワー01の整備状態では、前記少なくとも2つのブランケット胴21の回転軸は、相互の第2の間隔を有しており、該第2の間隔は、前記第1の間隔よりも大きく、かつ前記少なくとも1つの作業台08は、第2の幅b′2を有しており、該第2の幅は前記第1の幅b′1よりも小さくなっている。整備状態では、前記2つのブランケット胴21の回転軸は、有利には少なくとも80cmの間隔を有しており、このような構成により、1つの印刷タワー01の両方のサイドフレーム02;03間における整備作業のための十分に大きなスペースが得られ、ひいては1つの印刷タワー01の印刷部間における所望の作業が容易に行われるようになっている。
【0039】
印刷タワー01は、有利には、該印刷タワーの、ブランケット胴21の回転軸に対して平行に位置する少なくとも一方の外側06に、更に有利には両方の外側06に、作業台08を有し、かつ有利には昇降装置07も有している。前記昇降装置は、有利には昇降台07として形成され、つまり、適切な昇降駆動部09により高さ位置調節可能な前記少なくとも1つの作業台08を有しており、該作業台が、静止位置11と所望の少なくとも1つの作業位置12とに調節されるようになっている。有利には、各昇降装置07がそれぞれ1つの作業台08を有している。作業台08の高さ位置若しくは作業位置は、有利には所定の範囲内で任意に設定されるようになっている。昇降駆動部09は、適切な構成部分として液力式若しくは油圧式のシリンダー09、ラック式駆動部09、或いはねじスピンドル09、若しくは類似のものにより形成されていて、少なくとも1つの電動モータを有している。有利な実施形態によれば、高さ位置調節は、サイドフレーム02;03に設けられた少なくとも1つのラック13を用いて行われ、ラック13が少なくとも1つの小歯車14とかみ合っており、小歯車14が図示省略のモータにより駆動されるようになっている。更に有利には、案内要素(図示省略)が配置されており、該案内要素は、例えば垂直に延びるガイドレールとして形成されていてよい(図1及び図2)。昇降駆動部09(ラック13及び小歯車14)は、図1及び図2にのみ、それもそれぞれ右側の印刷タワー01においてのみ示されている。
【0040】
2つの印刷タワー01を並べて配置してある場合には、印刷タワー01間に唯一の作業台08及び/又は昇降装置07が配置されている。作業台08は、隣接する両方の印刷タワー01若しくは一方の印刷タワー01の印刷運転時においても停止時においても、両方の印刷タワー01の印刷部へのアクセス部を形成している。昇降装置07が作業台08を含んでおり、作業台08は、作業台08上にいる操作員が、作業台08に隣接の両方の印刷タワー01若しくはその構成部分に近付いて、該印刷タワー01若しくはその構成部分に対する処理作業や整備作業等を行え得るように構成されている。印刷タワー01は、作業台08及び/又は昇降装置07を除いて、有利には互いにほぼ同一に構成されている。作業台08及び/又は昇降装置07は、隣接する両方の印刷タワー01若しくは一方の印刷タワー01に接していてよい。作業台08及び/又は昇降装置07が一方の印刷タワー01にしか接していない場合には、作業台08及び/又は昇降装置07と他方の印刷タワー01との間の最小の間隔は、有利には10cmよりも小さくなっている。作業台08及び/又は昇降装置07は、一方の印刷タワー01若しくは両方の印刷タワー01と、作業台08の高さ位置の調節のための昇降駆動部09を介して機械的に結合されていてよく、或いは、一方の印刷タワー01若しくは両方の印刷タワー01と、案内要素を介して機械的に結合されていてよい。
【0041】
有利な実施形態によれば、作業台08は、2つの作業台部分16から成っており、これらの作業台部分(部分作業台)の一方は、隣接する両方の印刷タワー01のうちの一方に取り付けられており、かつ作業台部分16の他方は、隣接する両方の印刷タワー01のうちの他方に取り付けられている。両方の作業台部分16は、有利には、各作業台部分16の高さ位置の調節のための固有の少なくとも1つの昇降駆動部09を有している。作業台部分16は、互いに連結可能となっており、かつ/又は互いに連結されており、かつ昇降駆動部09は、有利には、互いに連結可能となっており、かつ/又は互いに連結されており、この場合に、機械的に独立した2つの昇降駆動部09間の機械的な連結若しくは制御可能な連結が考えられる。制御可能な連結が、有利な実施形態である。昇降駆動部09間の連結は、有利な実施形態によれば、両方の作業台部分16のうちの一方が、両方の作業台部分16のうちの他方に対して、予め設定された有利には一定の垂直位置差(高低差又は上下差)に調節して配置されるように行われる。昇降駆動部09の連結により、両方の作業台部分16の通行可能又は歩行可能な両方の上面17は、一緒に、作業台08の通行可能又は歩行可能な1つの上面17を形成していて、常に互いに同一の高さに位置していることが、或いは例えば最大で6cm、有利には最大で2cmの最小の高さ位置差(垂直位置差)しか有していないことが保証される(図3)。有利には、少なくとも1つの昇降駆動部09の少なくとも1つの制御部は、印刷機の機械制御部に接続されている。
【0042】
有利には少なくとも1つの印刷タワー01が、更に有利には各印刷タワー01が、整備作業のため、或いは他の目的のために分割(分離)され、有利にはほぼ垂直な1つの分割面に沿って分割(分離)されている。この場合に、印刷タワー01の操業状態は、印刷タワー01が例えば印刷運転中である作業状態から整備状態へ移される。このことは、有利には、互いに上下に配置された4つの印刷部が、該印刷部に共有の一方のサイドフレーム02により定位置(位置不動)に保持されているのに対して、互いに上下に配置された別の4つの印刷部が、該印刷部に共有の他方のサイドフレーム03により水平な方向に運動させられ、例えば有利にはブランケット胴21の回転軸に対して垂直な水平線の方向に移動させられる形で行われる。つまり、整備状態では、移動可能なサイドフレーム03に配置されている印刷部が、定位置のサイドフレーム02に配置されている印刷部から分離(離間)されており、即ち、移動可能なサイドフレーム03が定位置のサイドフレーム02から分離(離間)されている(図2)。
【0043】
分離可能な2つの印刷タワー01が互いに並べて配置されている場合に、第1の印刷タワー01の1つのサイドフレーム03の水平方向の移動に際して、該サイドフレーム03は、第2の印刷タワー01に向いている側のサイドフレーム03であり、該サイドフレーム03と第2の印刷タワー01の、第1の印刷タワー01に向いている側のサイドフレーム02との間の間隔bが減少される。作業台08及び/又は昇降装置07同士の衝突を避けるためには、両方の印刷タワー01間には、前記1つの作業台08及び/又は昇降装置07しか配置されていない。この場合には、作業台08は、前に述べてあるように、2つの作業台部分16を有しており、該作業台部分16は、それぞれ固有の昇降駆動部09を用いて高さ位置調節可能となっている。つまり、各作業台部分16は、昇降駆動部09を介して、かつ必要に応じて案内要素を介して各サイドフレーム02;03に、次のように連結されており、つまり、移動可能なサイドフレーム03の水平方向の移動に際して、該サイドフレーム03と連結(結合)されている作業台部分16も、同様に水平方向に、同一の距離cにわたって移動させられるようになっている。移動させられていない状態での2つの印刷タワー01の2つの点間若しくはその対応する昇降装置の2つの点間の最小の間隔は、間隔aと称される。
【0044】
隣接する両方の印刷タワー01のうちのいずれか一方又は両方が、整備状態及び/又は作業状態及び/又は印刷運転状態にあるか否かに左右されることなく、作業台08は、第1の印刷タワー01の、第2の印刷タワー01に向いている側のサイドフレーム03から、第2の印刷タワー01の、第1の印刷タワー01に向いている側のサイドフレーム02まで達している。2つよりも多くの印刷タワー01が並べて配置されている場合には、前述の記載内容は、有利には、各2つの印刷タワー01間に配置されている全ての昇降装置07の作業台08に当てはまる。上記目的のために、つまり作業台08が一方のサイドフレーム03から他方のサイドフレーム02に達するために、昇降装置07の作業台08は、その幅b′;b′1;b′2を調節可能となっており、つまり、作業台08の、隣接する一方の印刷タワー01から隣接する他方の印刷タワー01への方向の寸法を、有利には、作業台08の、印刷タワー01の印刷部のブランケット胴21の回転軸に対して垂直な水平線の方向の寸法を調節可能となっている。このような手段は種々に実施可能である。
【0045】
有利には、並べて配置される印刷タワー01は、次のように設けられており、つまり、該印刷タワー01の水平方向に運動可能、有利には移動可能な各サイドフレーム03が、作業状態から整備状態への移行に際して同一の方向に運動させられるようになっている。該方向は、有利には印刷機のブランケット胴21の回転軸に対して垂直でかつ水平である。考えられる実施形態によれば、完全に外側に配置される各印刷タワー01は、該印刷タワー01の移動可能な両方のサイドフレーム03が、作業状態から整備状態への移行のために、互いに異なる方向に、互いに離間する方向に運動させられ、例えば移動させられるように構成されている。ある部位において移動可能なサイドフレーム03を、作業状態から整備状態への移行のために、接近する方向に運動さることは不都合であり、それというのは、サイドフレーム02;03間の間隔b′,b′1,b′2が著しく不当に減少されてしまうからである。従って、印刷機を開放することに関しても、全ての印刷タワー01にとって同一の開放方向が有意義である。
【0046】
有利な実施形態によれば、1つの作業台08を形成する両方の作業台部分16は、作業台08の側に配置された移動可能なサイドフレーム03を有する印刷タワー01が作業状態にある間、同一の高さに配置されている。移動可能なサイドフレーム03に隣接の作業台部分16は、該隣接の作業台部分16の通行可能(歩行可能)な上面17の下側に切欠き部を有しており、該切欠き部は、該切欠き部内に、隣接の作業台部分16と協働する別の作業台部分16が側方から押し込まれ得るように形成されている。作業台08に隣接のサイドフレーム03を移動させたい場合には、まず、サイドフレーム03に配設された作業台部分16が、該作業台部分16の高さ位置の調節のための昇降駆動部09により、上方へ、それも、該作業台部分16の切欠き部を、第2の印刷タワー01のサイドフレーム03に配設された別の作業台部分16と同じ高さに位置させるまで、移動させられる。次いで、移動可能なサイドフレーム03が、所定の距離cにわたって移動させられ、これにより、移動可能なサイドフレーム03に配置(配設)された作業台部分16が、別の作業台部分16上へ移されることになる。両方の印刷タワー01間の間隔b′;b′1;b′2若しくは幅b′;b′1;b′2は、所定の距離cだけ減少される。作業台部分16の厚さは、各作業台部分16が、該各作業台部分16に課せられる要求に対して十分に安定している、つまり形状安定である、即ち例えば十分な剛性又は強度を有すると同時に、該両方の作業台部分16の通行可能な上面17間の高さ位置差(段差)が、隣接する印刷タワー01の整備状態でも、つまり、両方の作業台部分16を互いに上下に重ねた状態でも最小になるように選ばれている(図4〜図6)。
【0047】
各作業台部分16の高さ位置の調節のための昇降駆動部09間の制御技術に基づく連結により、両方の作業台部分16の通行可能な各上面17が一緒に、作業台08の通行可能な1つの上面17を成すために、常に同一の高さに位置することを、或いは互いに最大で6cm、有利には最大で2cmの最小の高さ位置差(段差)しか有さないことを、それも、隣接する印刷タワー01のいくつが作業状態にあり、かつ隣接する印刷タワー01のいくつが整備状態にあるかに左右されることなく、保証することができるようになっている。このことは、作業台部分16の高さ位置の調節中にも当てはまり、操作員は、高さ位置の調節中に、作業台08内における高さ位置の違いに起因する危険を伴うことなしに、即ち例えば、作業台部分16間の隙間からの転落の恐れ或いは作業台部分16間の隙間における足の挟み込みなどの恐れなしに、通行可能な上面17上に立っていることができるようになっている。有利には、少なくとも1つの昇降駆動部09の少なくとも1つの制御部は、印刷機の機械制御部に接続されている。
【0048】
1つ又は一方の作業台部分16が、前に述べた切欠き部を備えていることは、必ずしも必須ではなく、可能な実施形態によれば、他方の作業台部分16上に配置される一方の作業台部分16は、その下面を平らに形成されていてよく、或いは、更に可能な別の実施形態によれば、両方の作業台部分16は、作業台部分16の通行可能な各上面17間の高さ位置の違いが最小である場合に1つ(一方)の作業台部分16を別(他方)の作業台部分16上へ移動させることを可能にする別の構造形式で構成されていてよい。更に別の可能な実施形態によれば、移動不能なサイドフレーム03に配置された作業台部分16が上昇させられ、移動可能なサイドフレーム03に配置された作業台部分16が、移動不能なサイドフレーム03に配置された作業台部分16の下へ移動させられてよい。更に、一方の作業台部分16を下降させるのに対して、他方の作業台部分16を上昇させることも同様に可能である。
【0049】
有利には、昇降装置07は、複数(少なくとも2つ)の作業台部分16が次のように配置されるように構成され、つまり、複数の作業台部分16は、1つの印刷タワー01の作業状態では、複数の作業台部分16のうちの1つの作業台部分16の通行可能な上面17が、別の作業台部分16によって最大30%しか覆われていないように、配置され、また、該印刷タワー01の整備状態では、複数の作業台部分16のうちの1つの作業台部分16の通行可能な上面17が、別の作業台部分16によって少なくとも20%覆われているように、配置されている。各実施形態において、1つの作業台部分16を別の作業台部分16によって覆う量(重なり量)は、整備状態の場合に、作業状態の場合よりも大きくしてある。
【0050】
有利な別の実施形態によれば、両方の作業台部分16は、両方の作業台部分16により形成される作業台08が、一方の作業台部分16の高さ位置の調節を必要とすることなしに、縮小されるように構成されている。このために、例えば一方若しくは両方の作業台部分16が、それぞれ、相互に差し嵌め可能な複数の部分片(セグメント)から形成されており、該複数の部分片が、前に述べてある実施形態と同様に、1つの部分片を別の部分片上へ移動させて互いに上下に少なくとも部分的に重ね合わせられるようになっている。このような構成により、一方若しくは両方の作業台部分16の通行可能な上面17が縮小され、結果として、作業台08が縮小される。更に可能な実施形態によれば、各作業台部分16は、レーキ若しくは櫛の形に構成されて、それぞれ複数のリブ状部分18と該リブ状部分間に設けられた隙間19とを有しており、リブ状部分18と隙間(スリット)19との配置は、操作員がレーキ若しくは櫛の形の作業台部分16上を歩けるように、かつ一方の作業台部分16のリブ状部分18が他方の作業台部分16の隙間19に挿入され、つまり両方の作業台部分16が相互に差し嵌められ得るように、行われている。即ち、一方の作業台部分16のリブ状部分18が、他方の作業台部分16の隙間19に相対して配置されており、一方の作業台部分16のリブ状部分18のうちの少なくとも一部の数のリブ状部分18が、他方の作業台部分16の各2つのリブ状部分18間に位置するようになっている。この場合に、相互に差し嵌められる作業台部分16の通行可能な上面17は、最大で2cmの高さ位置差しか有していない(図7)。更に考えられる実施形態として、作業台部分16が、通行可能な比較的広い上面17を画定する複数のリブ状部分18と該リブ状部分18間に設けられた比較的幅の狭い隙間19とによって形成されており、比較的広い上面17を画定する前記リブ状部分(条片部分)、つまり幅の広い前記リブ状部分(条片部分)が、下面側に長手方向に延びる補強のための比較的狭い幅の付加部(突起部、補強リブ)を有しており、該付加部が、別の作業台部分16のリブ状部分18間の幅の狭い隙間19内に嵌合するように、狭い幅で形成され、つまりリブ状部分18間の隙間19の幅に合わせて形成されている。このような構成により、両方の作業台部分16の通行可能な上面17間の小さい高さ位置差で、両方の作業台部分16が、一方の作業台部分16を他方の作業台部分16の上又は下へ移すことに基づき互いに上下に重ねられるようになっており、この場合に、隙間19の幅はリブ状部分18の幅より著しく狭くなっていてよい。
【0051】
印刷機の有利な実施形態によれば、各少なくとも2つの作業台部分16は、それぞれ複数のリブ状部分(条片部分)18と該リブ状部分間に設けられた比較的幅の狭い隙間19とを有しており、この場合に、リブ状部分18と隙間19との配置は、相互に適合するように行われており、つまり、少なくとも2つの作業台部分16のうちの第1の作業台部分16が、少なくとも2つの作業台部分16のうちの第2の作業台部分16上に、それも水平な1つの移動軌道に沿って重ね合わされ又は整合されて、少なくとも整備状態では、第1の作業台部分16の複数のリブ状部分18の少なくとも一部分が、第2の作業台部分16の各2つのリブ状部分18間に、つまり隙間19内に位置決めされ得るようになっている。このような構成の実施形態は、例えば作業台部分16の1つ若しくは複数の辺(縁部)に配置されるパラペット(parapet)又は手摺り等にも用いられるものである。
【0052】
作業台08及び/又は昇降装置07は、いくつの昇降駆動部09が設けられているか、或いはどのような幾何学形状が与えられているかに応じて、1つ若しくは2つの印刷タワー01と連結されるようになっている。作業台08及び/又は昇降装置07を1つの印刷タワー01にのみ連結してある場合には、有利には、作業台08及び/又は昇降装置07若しくは印刷タワー01に、作業台08及び/又は昇降装置07の幅b′;b′1;b′2の調節を行う手段、例えば液圧式の駆動部等が設けられている。
【0053】
隣接の印刷タワー01は、有利には次のように配置構成されており、つまり、印刷機内に少なくとも2つの印刷タワー01が配置されており、1つの印刷タワー01の運動可能なサイドフレーム03の印刷部のブランケット胴21の回転軸が、該印刷タワー01の整備状態では、作業状態の場合よりも、隣接の別の印刷タワー01の定位置のサイドフレーム02の印刷部のブランケット胴21の回転軸接近している。
【0054】
本発明の別の実施形態によれば、作業台08が少なくとも部分的に折り畳み格子として形成されており、該折り畳み格子は、スライド式格子又は摺動格子とも称され、隣接の2つの印刷タワー01に連結されている。折り畳み格子は、複数の条片(リンク又はウエブ若しくは連子子)を有しており、複数の条片のうちのほぼ半分の数の各条片が、互いに平行に配置されていて、残りのほぼ半分の数の同じく互いに平行に配置された各条片に対して所定の角度で交差して対を成している。これにより、互いに交差していてかつ互いに交点で相互に旋回可能に結合された対を成す複数の条片対の配列パターンから成る1つの格子が形成される。このような格子は、その旋回可能な結合部が、格子の1つの寸法方向(格子の伸縮方向若しくは伸長方向又はスライド方向)で変位させられるものであり、この場合に、互いに平行な条片は、常にその平行を保つようになっており、これにより、折り畳み格子の、水平な1つの方向の寸法(例えば長さ寸法)が増大されるのに対して、折り畳み格子の、前記水平な1つの方向(1つの水平方向)に対して垂直な別の水平な方向(別の水平方向)の寸法(例えば幅寸法)は減少される。作業台部分16も、折り畳み格子を有していてよく、或いは折り畳み格子として形成されていてよい。
【0055】
昇降装置07の運転のための方法は、有利には次の行程(ステップ)を含んでいる。つまり、一緒に1つの作業台08を形成し、かつ各印刷タワー01のサイドフレーム02;03に取り付けられる2つの作業台部分16のうちの少なくとも1つが、上昇され若しくは下降され、次いで、一方のサイドフレーム03が他方のサイドフレーム02に向けて水平方向に移動させられ、この場合に、両方の作業台部分16の一方が、他方の作業台部分16の上若しくは下へ移動される。有利には、作業台部分16は、両方の作業台部分16の通行可能な表面17間の高さ位置差が最大で6cm、更に好ましくは最大で2cmまでである程度にしか、上昇又は下降されないようになっている。通行可能な表面17、及び両方の作業台部分16により形成される作業台08の幅b′;b′1;b′2が、作業台部分の水平方向の移動により所定の寸法cだけ減少される。別の実施形態によれば、一方の作業台部分16の移動により、他方の作業台部分16は、一方の作業台部分16の下に完全に重なるように位置することに基づき、通行可能な表面17をもはや有さないようになっていてよい。
【0056】
本発明の有利な方法によれば、少なくとも1つの作業台08の幅b′;b′1;b′2及び通行可能な上面17は、少なくとも1つの作業台08の少なくとも1つの構成部分が、直線的な少なくとも1つの水平方向の運動を行うことにより、調節され、即ち例えば減少され若しくは増大される。水平方向の直線的な運動に、垂直な運動が重畳されてよく、この場合にしかしながら作業台の旋回運動は行われない。これにより、操作員は、作業台の運動中にも通行可能な上面17に立っていることができ、或いは歩行することができるようになっている。
【0057】
本発明の有利な方法によれば、少なくとも1つの作業台を印刷タワーの作業状態から整備状態へ移す場合に、作業台の通行可能な上面は、少なくとも25%減少される。
【0058】
本発明の有利な方法によれば、少なくとも1つの作業台08の幅b′;b′1;b′2及び通行可能な表面17は、1つの印刷タワー01の、少なくとも1つの作業台08と機械的に連結された少なくとも1つのサイドフレーム03が、少なくとも1つの作業台08と機械的に連結された別の印刷タワー01の位置不動の少なくとも1つのサイドフレーム02に対して相対的に運動することにより、調節される。
【0059】
本発明の有利な方法によれば、少なくとも1つの作業台08の幅b′;b′1;b′2の調節中に、少なくとも1つの作業台08を取り囲む2つの印刷タワー01のうちの少なくとも1つのが、作業状態から整備状態へ移され、或いは整備状態から作業状態へ移され、この場合に、少なくとも1つの印刷タワー01の、一緒にニップ間隔を形成する2つのブランケット胴21の回転軸間の距離が、該印刷タワー01を整備状態へ移す場合に増大され、かつ該印刷タワー01を作業状態へ移す場合に減少される。
【0060】
作業台08及び/又は昇降装置07及び/又は作業台部分16の高さ位置とは、それが配置される高さの位置、即ち作業台08及び/又は昇降装置07及び/又は作業台部分16により占められる高さ位置を意味しており、つまり、特に通行可能な各上面17の垂直方向の位置を意味している。
【符号の説明】
【0061】
01 印刷タワー、 02;03 サイドフレーム、 04 ニップ間隔、 06 外側、 07 昇降装置又は昇降台、 08 作業台、 09 昇降駆動部、 11 静止位置、 12 作業位置、 13 ラック、 14 小歯車、 16 作業台部分、 17 上面又は表面、 18 リブ状部分、 19 隙間、 21 ブランケット胴、 a 間隔、 b′,b′1,b′2 幅、 c 距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷機であって、少なくとも1つの作業台(08)を備えており、少なくとも1つの作業台(08)は、印刷機の第1の印刷タワー(01)と印刷機の第2の印刷タワー(01)との間に配置されていて、第1及び第2の印刷タワー(01)と機械的に連結されており、各印刷タワー(01)は、それぞれ少なくとも1つの印刷部を有しており、印刷タワー(01)のうちの少なくとも1つの印刷タワー(01)の少なくとも1つのサイドフレーム(03)が、運動可能に形成されており、印刷機械の少なくとも1つの印刷タワー(01)が2つのサイドフレーム(02;03)を有しており、サイドフレーム(02;03)は、互いに上下に配置されたそれぞれ複数の印刷部を保持しており、印刷部はそれぞれ、少なくとも1つの版胴及び少なくとも1つのブランケット胴(21)を有しており、
整備状態ではそれぞれ、一方のサイドフレーム(03)の印刷部のブランケット胴(21)の回転軸と他方のサイドフレーム(02)の印刷部のブランケット胴(21)の回転軸とが、少なくとも80cmの間隔を有しており、少なくとも1つの作業台(08)の幅(b′;b′1;b′2)が、第1の印刷タワー(01)から第2の印刷タワー(01)へ向かう方向での少なくとも1つの作業台(08)の寸法であり、少なくとも1つの作業台(08)が、その幅(b′;b′1;b′2)を調節可能に構成されており、少なくとも1つの作業台(08)が、昇降装置(07)の構成部分であり、昇降装置(07)が少なくとも1つの昇降駆動部(09)を有しており、少なくとも1つの作業台(08)が、高さ位置調節可能に配置されており、印刷機が、一緒に少なくとも1つの作業台(08)を形成する少なくとも2つの作業台部分(16)を有しており、少なくとも2つの作業台部分(16)のそれぞれが、固有の少なくとも1つの昇降駆動部(09)を有しており、昇降駆動部(09)が、少なくとも、少なくとも1つの作業台(08)に隣接の少なくとも1つの印刷タワー(01)の整備状態では互いに連結可能となっており、かつ/又は互いに連結されていることを特徴とする、可動のサイドフレーム及び調節可能な作業台を有する印刷機。
【請求項2】
印刷機であって、少なくとも1つの作業台(08)を備えており、少なくとも1つの作業台(08)は、印刷機の第1の印刷タワー(01)と印刷機の第2の印刷タワー(01)との間に配置されており、少なくとも1つの作業台(08)の幅(b′;b′1;b′2)が、第1の印刷タワー(01)から第2の印刷タワー(01)へ向かう方向での少なくとも1つの作業台(08)の寸法であり、各印刷タワー(01)は、それぞれ少なくとも1つの印刷部を有しており、印刷タワー(01)のうちの少なくとも1つの印刷タワー(01)の少なくとも1つのサイドフレーム(03)が、運動可能に形成されている形式のものにおいて、少なくとも1つの作業台(08)が、その幅(b′;b′1;b′2)を調節可能に構成されていることを特徴とする、可動のサイドフレーム及び調節可能な作業台を有する印刷機。
【請求項3】
少なくとも1つの作業台(08)が、昇降装置(07)の構成部分であり、昇降装置(07)が少なくとも1つの昇降駆動部(09)を有しており、少なくとも1つの作業台(08)が、高さ位置調節可能に配置されている請求項2に記載の印刷機。
【請求項4】
印刷機が、一緒に少なくとも1つの作業台(08)を形成する少なくとも2つの作業台部分(16)を有している請求項2に記載の印刷機。
【請求項5】
少なくとも1つの作業台(08)が、少なくとも部分的に、印刷機の印刷タワー(01)の運動可能に形成されたサイドフレーム(03)に配置されている請求項1又は2に記載の印刷機。
【請求項6】
第1の作業台部分(16)が、水平方向の移動軌道に沿って、少なくとも部分的に第2の作業台部分(16)の下側へ配置可能となっている請求項1又は4に記載の印刷機。
【請求項7】
少なくとも2つの作業台部分(16)のそれぞれが、複数のリブ状部分(18)とリブ状部分間に設けられた隙間(19)とにより形成されており、リブ状部分(18)と隙間(19)とは、少なくとも2つの作業台部分(16)のうちの第1の作業台部分(16)が、水平方向の移動軌道に沿って、第2の作業台部分(16)上へ配置可能となっており、かつ、少なくとも整備状態では、第1の作業台部分(16)の複数のリブ状部分(18)が、その少なくとも一部分の数のリブ状部分でそれぞれ、第2の作業台部分(16)の各2つのリブ状部分(18)間に位置するように、互いに配列されている請求項1又は4に記載の印刷機。
【請求項8】
少なくとも2つの作業台部分(16)のうちの1つの作業台部分(16)が、昇降装置(07)に隣接する少なくとも第1若しくは第2の印刷タワー(01)の少なくとも準備状態では、少なくとも2つの作業台部分(16)のうちの1つの作業台部分(16)の通行可能な上面(17)と、少なくとも2つの作業台部分(16)のうちの別の作業台部分(16)の通行可能な上面(07)との間の一定の高さ位置差を保って、高さ位置調節可能に配置されるようになっている請求項1又は4に記載の印刷機。
【請求項9】
少なくとも2つの作業台部分(16)が、互いに連結可能となっており、かつ/又は互いに連結されている請求項1又は4に記載の印刷機。
【請求項10】
少なくとも2つの作業台部分(16)のそれぞれが、固有の少なくとも1つの昇降駆動部(09)を有しており、昇降駆動部(09)が、少なくとも、少なくとも1つの作業台(08)に隣接の少なくとも1つの印刷タワー(01)の整備状態では互いに連結可能となっており、かつ/又は互いに連結されている請求項3又は4に記載の印刷機。
【請求項11】
連結部が機械的な継手である請求項1又は9又は10に記載の印刷機。
【請求項12】
連結部が制御式の継手である請求項1又は9又は10に記載の印刷機。
【請求項13】
一緒に少なくとも1つの作業台(08)を形成する少なくとも2つの作業台部分(16)の通行可能な上面(17)が、少なくとも1つの作業台(08)に隣接する少なくとも1つの印刷タワー(01)の少なくとも作業状態及び装備状態では、互いに最大で6cmの高さ位置差しか有していない請求項1又は4に記載の印刷機。
【請求項14】
一緒に少なくとも1つの作業台(08)を形成する少なくとも2つの作業台部分(16)の通行可能な上面(17)が、少なくとも1つの作業台(08)に隣接する少なくとも1つの印刷タワー(01)の少なくとも作業状態及び装備状態では、互いに最大で2cmの高さ位置差しか有していない請求項1又は4に記載の印刷機。
【請求項15】
少なくとも1つの作業台(08)が、正確に1つの印刷タワー(01)と機械的に連結されている請求項2に記載の印刷機。
【請求項16】
少なくとも1つの作業台(08)が、第1及び第2の印刷タワー(01)と機械的に連結されている請求項2に記載の印刷機。
【請求項17】
複数の印刷タワー(01)のうちの1つの印刷タワー(01)の作業状態では、作業状態の印刷タワー(01)の各2つのブランケット胴(21)が、それぞれ共通の1つのニップ間隔(04)を形成しており、かつ少なくとも2つのブランケット胴(21)の両方の回転軸が、互いに第1の間隔を有しており、かつ少なくとも1つの作業台(08)が第1の幅(b′1)を有しており、印刷タワー(01)の整備状態では、少なくとも2つのブランケット胴(21)の両方の回転軸が、互いに、第1の間隔よりも大きな第2の間隔を有しており、かつ少なくとも1つの作業台(08)が、第1の幅(b′1)よりも大きな第2の幅(b′2)を有している請求項1又は2に記載の印刷機。
【請求項18】
少なくとも2つの作業台部分(16)が次のように配置されており、つまり、印刷タワー(01)のうちの1つの印刷タワー(01)の作業状態では、少なくとも2つの作業台部分(16)のうちの1つの作業台部分(16)の通行可能な上面(17)が、少なくとも2つの作業台部分(16)のうちの別の作業台部分(16)によって最大30%しか覆われておらず、かつ、印刷タワー(01)のうちの1つの印刷タワー(01)の整備状態では、少なくとも2つの作業台部分(16)のうちの1つの作業台部分(16)の通行可能な上面(17)が、少なくとも2つの作業台部分(16)のうちの別の作業台部分(16)によって少なくとも20%覆われている請求項6に記載の印刷機。
【請求項19】
昇降装置(07)が、正確に1つの作業台(08)を有している請求項3に記載の印刷機。
【請求項20】
少なくとも1つの昇降駆動部(09)の制御部が、印刷機の機械制御部に接続されている請求項3に記載の印刷機。
【請求項21】
少なくとも2つの作業台部分(16)のうちの1つが、複数の区分を有しており、複数の区分を有する作業台部分(16)が、作業台(08)の幅(b′;b′1;b′2)の方向における作業台部分の寸法を調節可能に構成されている請求項1又は4に記載の印刷機。
【請求項22】
印刷機械の少なくとも1つの印刷タワー(01)が2つのサイドフレーム(02;03)を有しており、サイドフレーム(02;03)が、互いに上下に配置された複数の印刷部を保持しており、複数の印刷部がそれぞれ、少なくとも1つの版胴及び少なくとも1つのブランケット胴(21)を有している請求項2に記載の印刷機。
【請求項23】
印刷タワー(01)の作業状態では、1つのサイドフレーム(03)の印刷部のブランケット胴(21)の回転軸と、別のサイドフレーム(02)の印刷部のブランケット胴(21)の回転軸とが、互いに、両方のブランケット胴(21)のうちの1つのブランケット胴の直径よりも最大で0.5cmだけ大きい間隔を有している請求項1又は22に記載の印刷機。
【請求項24】
印刷タワー(01)の整備状態では、1つのサイドフレーム(03)の印刷部のブランケット胴(21)の回転軸と、別のサイドフレーム(02)の印刷部のブランケット胴(21)の回転軸とが、互いに、最小でも80cmの間隔を有している請求項22に記載の印刷機。
【請求項25】
印刷機に少なくとも2つの印刷タワー(01)が配置されており、1つの印刷タワー(01)の運動可能なサイドフレーム(03)の印刷部のブランケット胴(21)の回転軸が、1つの印刷タワー(01)の整備状態では、隣接の印刷タワー(01)の定位置のサイドフレーム(02)の印刷部のブランケット胴(21)の回転軸に、1つの印刷タワー(01)の作業状態でよりも接近している請求項1又は22に記載の印刷機。
【請求項26】
運動可能なサイドフレーム(03)が、運動可能なサイドフレーム(03)の印刷部のブランケット胴(21)の回転軸に対して垂直な方向に、水平方向の運動成分をもって運動可能に構成されている請求項1又は2に記載の印刷機。
【請求項27】
少なくとも1つの作業台(08)が、少なくとも1つの折り畳み格子を有している請求項1又は2に記載の印刷機。
【請求項28】
少なくとも1つの作業台(08)が、両方の印刷タワー(01)の印刷部へのアクセス部を形成するように構成されている請求項1又は2に記載の印刷機。
【請求項29】
少なくとも1つの作業台(08)が、隣接の印刷タワー(01)の整備状態及び/又は作業状態に左右されることなく、両方の印刷タワー(01)の印刷部へのアクセス部を形成するように構成されている請求項27に記載の印刷機。
【請求項30】
印刷タワー(01)のサイドフレーム(02;03)がそれぞれ、各印刷タワー(01)のブランケット胴(21)の回転軸の方向で互いに離間された少なくとも2つのサイドフレーム部分を有している請求項1又は2に記載の印刷機。
【請求項31】
印刷機の少なくとも1つの作業台(08)の作動のための方法であって、少なくとも1つの作業台(08)の幅(b′;b′1;b′2)が、印刷機の1つの印刷タワー(01)から別の印刷タワー(01)へ向かう方向での寸法である、作業台(08)の作動のための方法において、少なくとも1つの作業台(08)の幅(b′;b′1;b′2)及び通行可能な上面(17)が、調節されることを特徴とする、印刷機の作業台の作動のための方法。
【請求項32】
作業台(08)の幅(b′;b′1;b′2)及び通行可能な上面(17)の調節は、一緒に少なくとも1つの作業台(08)を形成する少なくとも2つの作業台部分(16)が、互いに接近する方向に、若しくは互いに離間する方向に移動運動させられ、かつ相互に嵌合されかつ/又は互いに上下に位置決めされることにより行われる請求項31に記載の方法。
【請求項33】
作業台(08)の幅(b′;b′1;b′2)の調節に加えて、作業台(08)の幅の調節の前に、及び/又は作業台(08)の幅の調節と同時に、及び/又は作業台(08)の幅の調節の後に、作業台(08)の高さ位置も調節される請求項31に記載の方法。
【請求項34】
一緒に少なくとも1つの作業台(08)の通行可能な上面(17)を画定する少なくとも2つの作業台部分(16)の通行可能な上面(17)が、高さ位置を一緒に調節される請求項32又は33に記載の方法。
【請求項35】
少なくとも2つの作業台部分(16)の通行可能な上面(17)が、少なくとも2つの作業台部分(16)の高さ位置の調節中にも、互いに同じ高さ位置に保たれ、若しくは互いに最大6cmの垂直方向間隔に保たれる請求項34に記載の方法。
【請求項36】
少なくとも1つの操作過程で、少なくとも2つの作業台部分(16)のうちの少なくとも1つが、少なくとも2つの作業台部分(16)のうちの別の作業台部分(16)に対して上昇され若しくは下降される請求項32に記載の方法。
【請求項37】
少なくとも1つの作業台(08)の幅(b′;b′1;b′2)の調節に際して、折り畳み格子の1つの水平方向の寸法が増大され、かつ折り畳み格子の、前記水平方向に対して垂直な水平方向の寸法が減少される請求項31に記載の方法。
【請求項38】
少なくとも1つの作業台(08)の通行可能な上面(17)が、印刷タワー(01)の作業状態から整備状態への移しに際して、少なくとも25%減少される請求項31に記載の方法。
【請求項39】
少なくとも1つの作業台(08)の幅(b′;b′1;b′2)が、1つの印刷タワー(01)の、少なくとも1つの作業台(08)と機械的に結合された少なくとも1つのサイドフレーム(03)に、別の印刷タワー(01)の、少なくとも1つの作業台(08)と機械的に結合された少なくとも1つの定位置のサイドフレーム(02)に対する相対的な1つの運動を与えることにより調節される請求項31に記載の方法。
【請求項40】
少なくとも1つの作業台(08)を囲む少なくとも2つの印刷タワー(01)のうちの少なくとも1つの印刷タワー(01)の作業台(08)の幅(b′;b′1;b′2)の調節中に、印刷タワー(01)の作業状態から整備状態への移し若しくは印刷タワー(01)の整備状態から作業状態への移しが行われ、少なくとも1つの印刷タワー(01)の一緒に少なくとも一時的に1つのニップ間隔(04)を画定する2つのブランケット胴(21)の回転軸間の間隔が、印刷タワー(01)の作業状態から整備状態への移しに際して増大され、かつ印刷タワー(01)の整備状態から作業状態への移しに際して減少される請求項31に記載の方法。
【請求項41】
少なくとも1つの作業台(08)の通行可能な上面(17)及び幅(b′;b′1;b′2)が、少なくとも1つの作業台(08)の少なくとも1つの構成部分を、少なくとも1つの水平方向に直線的に運動させることにより調節される請求項31に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a)】
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【図6b)】
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【図7a)】
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【図7b)】
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【公表番号】特表2012−525998(P2012−525998A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−508988(P2012−508988)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【特許番号】特許第4996777号(P4996777)
【特許公報発行日】平成24年8月8日(2012.8.8)
【国際出願番号】PCT/EP2010/055686
【国際公開番号】WO2010/127971
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(390014188)ケーニツヒ ウント バウエル アクチエンゲゼルシヤフト (50)
【氏名又は名称原語表記】Koenig & Bauer Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Friedrich−Koenig−Strasse 4, Wuerzburg, Germany
【Fターム(参考)】