説明

過電圧保護回路

【課題】電源利用能率を高く保ったまま有効に電源の過電圧を制限する。
【解決手段】入力直流電源が過電圧となると、ツェナーダイオードZDに電流が流れ、トランジスタTR2がオンし、トランジスタTR1がオフし、抵抗器R4に電流が流れ、p形MOS−FET2のゲート電圧がソース電圧より低くなり、MOS−FET2はオン状態となり、入力直流電源は、抵抗器R1を介して電圧降下されて出力直流電源として外部に供給される。入力直流電源電圧が正常だと、ツェナーダイオードZDに電流が流れず、トランジスタTR2がオフし、トランジスタTR1がオンし、p形MOS−FET1のゲート電圧がソース電圧より低くなり、MOS−FET1はオン状態となり、入力直流電源は、抵抗器を介さずに、出力直流電源として外部に供給される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源電圧の過電圧から機器を保護する過電圧保護回路に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1,2は、リレーを使用した電源過電圧保護回路を開示する。
【特許文献1】実開昭58−1668834号公報
【特許文献2】実開平5−70143号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願発明は、上述した背景からなされ、リレーを使用せずに、しかも、電源利用効率よく、電源の過電圧から機器を保護することができるように改良された電源電圧保護回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記発明を達成するために、本発明にかかる過電圧保護回路は、入力直流電源の電圧が所定の閾値よりも高いか否かを検出する電源電圧検出回路と、前記入力直流電源の電圧(絶対値)が所定の閾値(絶対値)よりも高いときに、抵抗器により入力直流電源の電圧を低下させ、出力直流電源として出力する第1の出力回路と、前記入力直流電源の電圧が所定の閾値よりも高いとき以外に、前記入力直流電源を、出力直流電源として出力する第2の出力回路とを有する。
【0005】
好適には、前記電源電圧検出回路は、前記入力直流電源と基準電圧との間に直列に接続された抵抗器と、前記閾値を規定するツェナーダイオードと、前記ツェナーダイオードおよび抵抗器の間の電圧値が、前記所定の閾値よりも高いときに、前記第1の出力回路から出力直流電源を出力させる第1のスイッチ回路と、これ以外のときに、前記第2の出力回路から出力直流電源を出力させる第2のスイッチ回路とを有する。
【0006】
好適には、前記電源電圧検出回路は、前記入力直流電源と基準電圧との間に、ツエナ電圧を得られるように直列に接続され、前記閾値を規定する2個のツェナーダイオードと、前記2個のツェナーダイオードの間の電圧値が、前記所定の閾値よりも高いときに、前記第1の出力回路から出力直流電源を出力させる第1のスイッチ回路と、これ以外のときに、前記第2の出力回路から出力直流電源を出力させる第2のスイッチ回路とを有する。
【0007】
好適には、前記電源電圧検出回路は、前記入力直流電源の電圧をディジタル形式の電圧データに変換するアナログ/ディジタル変換回路を有し、前記変換により得られた電圧データの値に基づいて、前記入力直流電源の電圧が、所定の値より高いと判断したときには、前記第1のスイッチ回路前を制御して、前記第1の出力回路から出力直流電源を出力させ、これ以外のときには、前記第2の出力回路から出力直流電源を出力させる切替回路を有する。
【0008】
好適には、前記第1の出力回路の抵抗器に、ダイオードが順方向に直列接続されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明にかかる過電圧保護回路によれば、リレーを使用せずに、しかも、電源利用効率よく、電源の過電圧から機器を保護することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
[無線通信装置1]
以下、本発明にかかる過電圧保護回路を説明する。
図1は、本発明にかかる第1の過電圧保護回路20が適用される無線通信装置1の構成を例示する図である。
図1に示すように、無線通信装置1は、過電圧保護回路20、第1のDC/DCコンバータ100、第2のDC/DCコンバータ102、電源回路104、外部インターフェース部(外部IF部)110、制御部12、無線部14、パワーアンプ(PA)160、ローノイズアンプ(LNA)162、デュープレクサ164およびアンテナ166から構成される。
制御部12は、CPU122、BB(baseband)124、CPU122で実行されるプログラムを格納するF−ROM126およびプログラムの実行に用いられるRAM128などから構成される。
無線部14は、周波数シンセサイザ発振回路(SYN)142、送信部(TX)140および受信部(RX)144から構成される。
【0011】
[外部IF部110]
外部IF部110は、音声入出力端子およびデータ入出力端子から、音声信号およびデータを受けて制御部12に対して出力する。
また、外部IF部110は、制御部12から入力された音声信号およびデータを、音声入出力端子およびデータ入出力端子に対して出力する。
【0012】
[制御部12]
制御部12において、F−ROM126は、CPU122で実行されるプログラムを格納する。
CPU122は、F−ROM126に格納されたプログラムを、RAM128などを用いて実行する。
BB124は、外部IF部110から入力された音声信号およびデータからベースバンド信号を生成し、逆に、無線部14から入力されたベースバンド信号を音声信号およびデータに戻して、外部IF部110に対して出力する。
【0013】
[無線部14]
無線部14において、周波数シンセサイザ発振回路(SYN)142、送信信号の生成、および、受信信号の受信のために必要とされるの周波数の局部周波数信号を生成する。
送信部(TX)140は、制御部12から入力されるベースバンド信号を、SYN142から入力される局部周波数信号を用いて送信周波数の送信信号に変換し、PA160に対して出力する。
受信部(RX)144は、LNA162から入力される受信信号を、SYN142から入力される局部周波数信号を用いてベースバンド信号に変換し、制御部12に対して出力する。
【0014】
[PA160,LNA162,デュープレクサ164,アンテナ166]
デュープレクサ164は、受信信号と送信信号との不要周波数成分を除去し、さらに、、アンテナ166を共用することができるようにする機能を提供する。
PA160は、無線部14からデュープレクサ164を介して入力された送信信号を電力増幅し、アンテナ166を介して無線通信回線に対して送出する。
LNA162は、アンテナ166からデュープレクサ164を介して入力された受信信号を増幅し、無線部14に対して出力する。
【0015】
[過電圧保護回路20]
図2は、図1に示した第1の過電圧保護回路20の構成を示す図である。
以下、説明の具体化・明確化のために、過電圧保護回路20は、正電圧の入力直流電源を受け入れて、出力直流電圧とするように構成された場合を具体例とするが、過電圧保護回路20は、適切な変更により、負電圧の入力直流電源を受け入れて、出力直流電圧とするように構成されうる。
図2に示すように、過電圧保護回路20は、抵抗器なし出力回路200および第1の抵抗器入り出力回路202から構成される。
抵抗器なし出力回路200は、入力直流電源入力端子にソースが接続されたPチャネルMOS−FET1と、MOS−FET1のドレインにアノードが接続され、ソースにカソードが接続された寄生ダイオード(寄生D1)と、グラウンドにエミッタが接続され、コレクタがMOS−FET1のゲートに接続されたnpnトランジスタ(TR1)と、トランジスタTR1のコレクタと、MOS−FET1のソースとの間に接続された抵抗器R3と、MOS−FET1のゲート・ソース間の過電圧を保護する保護用ダイオード(保護用D1)とが接続されて構成される。
【0016】
抵抗器入り出力回路202は、PチャネルMOS−FET2と、抵抗器R1,R2,R4と、ツェナーダイオードZD1と、npnトランジスタTR2と、MOS−FET2のゲート・ソース間の過電圧を保護する保護用ダイオードD2と、MOS−FET2の寄生ダイオードD2から構成される。
入力直流電源入力端子とPチャネルMOS−FET2のソースとは、抵抗器R1を介して接続される。
MOS−FET2のソースには、ツェナーダイオードZD1のアノードが接続され、ツェナーダイオードZD1のカソードとグラウンドとの間には抵抗器R2が接続される。
ツェナーダイオードZD1のアノードにはトランジスタTR2のベースが接続され、トランジスタTR2のコレクタには、MOS−FET2のゲートと、抵抗器なし出力回路200のトランジスタTR1のベースとが接続される。
さらに、トランジスタTR2のコレクタとMOS−FET2のソースとの間には、抵抗器R4と、MOS−FET2のゲート・ソース間の過電圧を保護する保護用ダイオード(保護用D2)とが接続される。
【0017】
ツェナーダイオードZD1および抵抗器R2は、過電圧保護回路20への入力直流電源の電圧値が、正常の範囲内のときにはツェナーダイオードZD1がツェナー降伏を生じず、入力直流電源の電圧値が、この正常の範囲を超えて高くなったときに、ツェナーダイオードZD1のアノードの電圧が、トランジスタTR2をオンすることができる値をとり、この際、抵抗値R2の電流制限により、ツェナーダイオードZD1が破壊されないように選択される。
電圧保護回路20への入力直流電源の電圧値が、正常の範囲内のときには、抵抗器入り出力回路202のツェナーダイオードZD1はツェナー降伏を起こさないので、抵抗器R2には電流が流れない。
従って、ツェナーダイオードZD1のアノードの電圧値は0Vとなり、トランジスタTR2はオフ状態となり、トランジスタTR2のコレクタ電圧は、入力直流電源の電圧に近い値となり、抵抗器なし出力回路200のトランジスタTR1は、オン状態となる。
【0018】
このとき、抵抗器入り出力回路202のMOS−FET2のソースとゲートとは同電位となるので、オフ状態となる。
逆に、このとき、抵抗器なし出力回路200の抵抗器R3に電流が流れ、MOS−FET1のソースの電圧が、ゲートに対して低くなるので、MOS−FET1はオン状態となる。
つまり、入力直流電源の電圧値が正常の範囲内であれば、入力直流電源は、抵抗を介さずに、抵抗器なし出力回路200のMOS−FET1を介して、出力直流電源として、DC/DCコンバータ100,102(図1)に対して出力される。
【0019】
電圧保護回路20への入力直流電源の電圧値が、正常の範囲を超えて高くなったときには、抵抗器入り出力回路202のツェナーダイオードZD1はツェナー降伏を起し、抵抗器R2に電流が流れる。
従って、ツェナーダイオードZD1のアノードの電圧値は、トランジスタTR2をオン状態にする電圧となるので、トランジスタTR2はオン状態となり、トランジスタTR2のコレクタ電圧は、0Vに近い値となり、抵抗器なし出力回路200のトランジスタTR1およびMOS−FET1は、オフ状態となる。
このとき、抵抗器入り出力回路202の抵抗器R4に電流が流れ、MOS−FET2のソースの電圧が、ゲートに対して低くなるので、MOS−FET2はオン状態となる。
つまり、入力直流電源の電圧値が正常の範囲を超えて高くなると、入力直流電源は、抵抗R1により電圧降下を受けて、抵抗器入り出力回路202のMOS−FET2を介して、出力直流電源として、DC/DCコンバータ100,102(図1)に対して出力される。
過電圧保護回路20は、以上説明した動作により、無線通信装置1の他の構成部分を、入力直流電源の過電圧から保護する。
【0020】
[DC/DCコンバータ100,102,電源回路104]
DC/DCコンバータ100(図1)は、過電圧保護回路20から入力された電源の電圧を、PA160の動作に適した電圧に変換し、PA160に対して供給する。
DC/DCコンバータ102は、過電圧保護回路20から入力された電源の電圧を、電源回路104が正常に動作する範囲の電圧に変換し、電源回路104に対して出力する。
電源回路104は、外部IF部110、制御部12、無線部14およびLNA162それぞれに対して、これらの動作に適した電圧の電源を供給する。
【0021】
[受信動作]
ここで、無線通信装置1の受信動作を説明する。
無線通信装置1(図1)において、無線通信路からアンテナ166により受信された受信信号は、デュープレクサ164により受信帯域に帯域制限され、LNA162により増幅され、無線部14に対して出力される。
無線部14において、RX144は、SYN142から入力された局部周波数信号を用いて、入力された受信信号を周波数変換し、IF周波数またはベースバンドの信号として、制御部12に対して出力する。
制御部12において、ベースバンド信号の処理を行うBB124は、入力された受信信号を処理し、音声信号およびデータとして、外部IF部110を介して外部に対して出力する。
【0022】
[送信動作]
制御部12において、BB124は、外部IF部110から入力された音声信号およびデータを処理し、IF周波数またはベースバンドの送信信号として、無線部14に対して出力する。
無線部14において、TX140は、SYN142から入力された局部周波数信号を用いて、入力された送信信号を周波数変換し、PA160に対して出力する。
PA160は、入力された送信信号を電力増幅し、デュープレクサ164に対して出力する。
デュープレクサ164は、入力された送信信号を、送信帯域に帯域制限し、アンテナ166を介して無線通信路に送出する。
【0023】
[過電圧保護回路20の効果]
図3は、一般的な過電圧保護回路8の構成を示す図である。
図3に示すように、過電圧保護回路8は、入力端子と出力端子との間に接続された抵抗器Rと、出力端子に接続されたツェナーダイオードZDから構成される。
過電圧保護回路8は、入力直流電源の電圧が、ツェナーダイオードZDのツェナー降伏電圧を超えたときに、入力直流電源の電圧を、ツェナーダイオードZDのツェナー降伏電圧を超えないように制限して、出力直流電源として出力する。
【0024】
過電圧保護回路8は、入力直流電源の電圧が、適正な範囲内であるときにも、抵抗器Rを介して出力直流電源を供給するように構成されている。
従って、無線通信装置1において、過電圧保護回路20(図2)の代わりに過電圧保護回路8を用いると、入力直流電源が過電圧の状態になくとも、常に、抵抗器Rで電力損失が生じてしまうので、過電圧保護回路8は、無線通信装置1の電力利用の高能率化のためには不向きである。
【0025】
過電圧保護回路20に入力される入力直流電源が、安定化されている場合、あるいは、電池から供給される場合には、入力直流電源には過電圧は生じないので、無線通信装置1から過電圧保護回路20を除去し、入力直流電源を、DC/DCコンバータ100,102に直接、供給可能かもしれない。
しかしながら、例えば、車載用の発電機から得られた交流を、整流・平滑化したのみで得られ、安定化されていない入力直流電源には、過電圧が生じやすいので、これを、過電圧保護回路20なしに、入力直流電源に、DC/DCコンバータ100,102(図1)を、直接、接続しようとすると、これらDC/DCコンバータ100,102を高耐圧化しなければならず、DC/DCコンバータ100,102が大型化したり、高コスト化したりする。
これに対して、過電圧保護回路20(図2)は、入力直流電源が過電圧であるときにのみ、抵抗器R1を介して電源がDC/DCコンバータ100,102に供給されるので、入力直流電源が過電圧の状態になければ、抵抗器R1による電力損失は生じない。
従って、無線通信装置1に過電圧保護回路20を用いると、その電力利用を高能率化でき、しかも、小型で安価なDC/DCコンバータ100,102が採用されうる。
【0026】
[第2の過電圧保護回路22]
以下、本発明にかかる第2の過電圧保護回路22を説明する。
図4は、本発明にかかる第2の過電圧保護回路22の構成を示す図である。
図4に示すように、第2の過電圧保護回路22は、第1の過電圧保護回路20においてと同じ抵抗器なし出力回路200と、第2の抵抗器入り出力回路222から構成される。
第2の過電圧保護回路22は、無線通信装置1(図1)において、第1の過電圧保護回路20の代わりに用いられ得る(以下の各過電圧保護回路も同様)。
第2の抵抗器入り出力回路222は、第1の抵抗器入り出力回路202の抵抗器R2を、ツェナーダイオードZD2と置換した構成をとる。
【0027】
過電圧保護回路22の抵抗器入り出力回路222において、ツェナーダイオードZD1,ZD2は、過電圧保護回路20への入力直流電源の電圧値が、正常の範囲内のときにはツェナーダイオードZD1,ZD2がツェナー降伏を生じず、入力直流電源の電圧値が、この正常の範囲を超えて高くなったときに、ツェナーダイオードZD1のアノードの電圧が、トランジスタTR2をオンすることができる値をるように選択される。
過電圧保護回路22は、入力直流電源が過電圧になったときに、トランジスタTR2のベース電圧の値が、ツェナーダイオードZD1,ZD2に流れる電流にかかわらず一定で、第1の過電圧保護回路20よりも動作が安定するという特徴を有する。
【0028】
[第3の過電圧保護回路24]
以下、本発明にかかる第3の過電圧保護回路24を説明する。
図5は、本発明にかかる第3の過電圧保護回路24の構成を示す図である。
図5に示すように、第3の過電圧保護回路24は、抵抗器なし出力回路200および第3の抵抗器入り出力回路242から構成される。
【0029】
第3の抵抗器入り出力回路242は、第1の過電圧保護回路20(図2)の抵抗器入り出力回路202の抵抗器R2が省かれて、ツェナーダイオードZD1のアノードがグラウンドに接続され、また、入力直流電源とグラウンドの間に直列に接続され、入力直流電源の電圧を分圧する抵抗器R5,R6と、抵抗器R5,R6により分圧された電圧値を、アナログ形式の電圧データに変換して制御部12に対して出力するアナログ/ディジタル変換回路(A/D)240とが追加され、さらに、トランジスタTR2のベースが制御部12(CPU122の出力ポート;図示せず)に接続され、トランジスタTR2が、制御部12の制御に従ってオン/オフされる構成を採る。
【0030】
図6は、図5に示した第3の過電圧保護回路24を用いた過電圧制限処理(S10)を示すフローチャートである。
無線通信装置1に、過電圧保護回路24が用いられるときには、制御部12は、所定の過電圧制限プログラム(図示せず)を実行し、図6に示す処理を行う。
ステップ100(S100)において、制御部12は、A/D240により、入力電源電圧を測定する。
ステップ102(S102)において、制御部12は、A/D240から入力される電圧データを判断し、入力直流電源の電圧が、過電圧を示す所定の閾値よりも高いか否かを判断する。
制御部12は、入力直流電源の電圧が、過電圧を示す所定の閾値よりも高いときにはS104の処理に進み、これ以外のときにはS106の処理に進む。
【0031】
ステップ104(S104)において、制御部12は、DC/DCコンバータ100,102に対して、抵抗器なし出力回路200から電源を供給する。
ステップ106(S106)において、制御部12は、DC/DCコンバータ100,102に対して、抵抗器入り出力回路242から電源を供給する。
【0032】
[第4の過電圧保護回路26]
以下、本発明にかかる第4の過電圧保護回路26を説明する。
図7は、本発明にかかる第4の過電圧保護回路26の構成を示す図である。
図7に示すように、第3の過電圧保護回路24は、抵抗器なし出力回路200および第4の抵抗器入り出力回路262から構成される。
【0033】
第4の抵抗器入り出力回路262は、第3の抵抗器入り出力回路242(図5)のツエナーダイオードを省き、抵抗器R1に直列にショットキーバリアダイオードSBD1が接続された構成を採る。
第4の過電圧保護回路26もまた、制御部12により、図6に示したように、第3の過電圧保護回路24と同様に制御される。
第4の過電圧保護回路26においては、抵抗器R1により入力直流電源の過電圧が制限される他に、ショットキーバリアダイオードSBD1の正方向電圧降下によっても入力直流電源の電圧が低下するので、DC/DCコンバータ100,102に供給される電流が少なくなっても、ショットキーバリアダイオードSBD1の正方向電圧降下の分だけ過電圧の制限が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、電源の過電圧制限のために利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明にかかる第1の過電圧保護回路が適用される無線通信装置の構成を例示する図である。
【図2】図1に示した第1の過電圧保護回路の構成を示す図である。
【図3】一般的な過電圧保護回路の構成を示す図である。
【図4】本発明にかかる第2の過電圧保護回路の構成を示す図である。
【図5】本発明にかかる第3の過電圧保護回路の構成を示す図である。
【図6】図5に示した第3の過電圧保護回路を用いた過電圧制限処理(S10)を示すフローチャートである。
【図7】本発明にかかる第4の過電圧保護回路の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0036】
1・・・無線通信装置
100,102・・・DC/DCコンバータ
104・・・電源装置
110・・・外部IF部
12・・・制御部
122・・・CPU
124・・・BB
126・・・F−ROM
128・・・RAM
14・・・無線部
140・・・TX
142・・・SYN
144・・・RX
160・・・PA
162・・・LNA
164・・・デュープレクサ
166・・・アンテナ
20,22,24,26,8・・・過電圧保護回路
200・・・抵抗器なし出力回路
202,222,242,262・・・抵抗器入り出力回路
240・・・A/D

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力直流電源の電圧が所定の閾値よりも高いか否かを検出する電源電圧検出回路と、
前記入力直流電源の電圧が所定の閾値よりも高いときに、抵抗器により入力直流電源の電圧を低下させ、出力直流電源として出力する第1の出力回路と、
前記入力直流電源の電圧が所定の閾値よりも高いとき以外に、前記入力直流電源を、出力直流電源として出力する第2の出力回路と
を有する過電圧保護回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−44884(P2009−44884A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−207993(P2007−207993)
【出願日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】