説明

選択的にニードリングされた不織布繊維ウェブで形成されたタンポン

【課題】ニードリング装置を用いて繊維の毛羽立ちを軽減したタンポンを製造する方法を提供する。
【解決手段】連続的な不織布繊維ウェブ10を供給する工程、個々の不織布ウェブ片を連続的な不織布繊維ウェブから分離する工程、個々の不織布ウェブ片の明瞭な側縁部34を形成する工程、不織布ウェブ片を丸めて、円筒形のタンポン半製品を形成する工程、半製品を圧縮してタンポンを形成する工程とを含む。個々の不織布ウェブ片の明瞭な側縁部は、不織布ウェブ片の長手側縁部の付近をニードルパンチングする、長手側縁部の両方を内向きに折り畳んで、個々の不織布ウェブ片の明瞭な側縁部を形成する、及び、折り畳まれた長手側縁部をニードルパンチングして、個々の不織布ウェブ片の明瞭な側縁部を安定化することによって形成される。不織布ウェブ片は、幅に対して平行な巻き軸線を中心に丸め、挿入用端部と回収用端部とを有するタンポン半製品を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニードリング装置を用いてタンポンを製造する方法に関する。特に、この方法及び装置は、婦人衛生用の吸収性タンポンの製造において有用である。
【背景技術】
【0002】
吸収性タンポンを製造する様々な方法が知られている。比較的周知の一方法が、半径方向に延びる商業用のタンポンを製造するために使用されている。この方法は概して、米国特許第3422496号、同第4816100号、及び同第6310269号において開示されている。この方法においては、不織布材料の長さの一部分が巻かれて、繊維材料のおおよそ円筒形の半製品が形成される。この円筒形の半製品の円周表面は、円筒形の半製品の長手方向の中央軸線に対して、半径方向にプレスされる。不織布材料は、いくつかの方法によってこのプロセスに供給されることができる。一般に、その不織布は、繊維材料の細幅ストリップを形成するように収縮されたカード繊維ウェブ(carded fibrous web)から形成される。ストリップの側縁部が最終的に、結果として得られるタンポンの挿入用及び回収用端部を形成するとき、ストリップの縁部の状態は、最終的なタンポン製品の品質に影響を与える。
【0003】
ニードルパンチングを含めて、不織布を形成する様々な方法が知られている。そのような方法においては、往復運動する棘付きニードルを、結集した繊維に通して使用して、概ね横向きの配向から垂直の配向へと繊維を変位させることにより、ばら毛の繊維が連結されて不織布構造となる。垂直に配向された繊維を有するニードリングされた生地は、ニードリング前の結集した繊維と比べて、相当に強固なものとなる。ニードルパンチングの装置及び方法の例が、欧州特許第492432号、同第520869号、同第1983930号、米国特許第2036766号、同第2902746号、及び同第3199166号において開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの装置及び方法は一般に、大きな不織布ウェブを提供し、それらのウェブは後に、他の製造作業で後に使用される前に、保管のために切り裂かれ、丸められる。切り裂きは、生地ウェブの縁部を整然としたものにするために重要である。さもなければ、縁部が一様でないことにより、繊維がこれらの縁部から延出することになり、その結果、出来上がった製品から延びる目障りな繊維の延出部が生じる。更に悪いことに、これらの繊維の延出部は、生地ウェブから遊離することがある。したがって、切り裂き作業は、生地ウェブの縁部を整えるものである。本発明者らは、個々の繊維タンポンの製造において縁部を切り裂くことなく小型のニードリング装置を用いる結果、上述の欠点がもたらされることを発見した。したがって、必要とされるのは、生地ウェブの縁部から延びる繊維の延出部を大いに減じる、吸収性タンポンの製造において使用され得る不織布ウェブを形成する小型で効率的な装置及び方法である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
驚くべきことに、本発明者らにより、タンポン製造品における繊維の延出又は毛羽立ちの問題に対処する新規な方法が見出された。本発明の一態様において、吸収性タンポンを製造する方法は、連続的な不織布繊維ウェブを供給する工程と、個々の不織布ウェブ片をその連続的な不織布繊維ウェブから分離する工程と、各個々の不織布ウェブ片の明瞭な側縁部を形成する工程と、不織布ウェブ片を丸めて、実質的に円筒形のタンポン半製品を形成する工程と、実質的に円筒形のタンポン半製品を圧縮して、吸収性タンポンを形成する工程とを含む。各個々の不織布ウェブ片は、幅よりも長い長さ、その長さ及び幅よりも相当に薄い厚さ、並びに長手側縁部を有する。各個々の不織布ウェブ片の明瞭な側縁部は、各個々の不織布ウェブ片の長手側縁部の付近をニードルパンチングすること、長手側縁部の両方を内向きに折り畳んで、個々の不織布ウェブ片の明瞭な側縁部を形成すること、及び、折り畳まれた長手側縁部をニードルパンチングして、個々の不織布ウェブ片の明瞭な側縁部を安定化することによって形成される。不織布ウェブ片は、幅に対して実質的に平行な巻き軸線を中心に丸められて、挿入用端部と回収用端部とを有する実質的に円筒形のタンポン半製品が形成される。
【0006】
本発明の別の態様において、吸収性タンポンを製造するための装置が、個々の不織布ウェブ片のフィーダーと、ニードリングユニットと、移送部と、タンポン成形器とを有する。ニードリングユニットは、長手縁部の折り畳み部によって分離された第1及び第2のニードルパンチング部を有する。第1のニードルパンチング部は、個々の不織布ウェブ片の第1の長手側縁部に対応する第1のニードル密度を有する第1の領域と、個々の不織布ウェブ片の第2の長手側縁部に対応する第2のニードル密度を有する第2の領域とを有する。第2のニードル密度は、第1のニードル密度より低くてもよい。長手縁部の折り畳み部は、個々の不織布ウェブ片の第1及び第2の長手側縁部を内向きに折り畳むように配置され構成される。第2のニードルパンチング部は、個々の不織布ウェブ片の第1の長手側縁部に対応する第3のニードル密度を有する第3の領域と、個々の不織布ウェブ片の第2の長手側縁部に対応する第4のニードル密度を有する第4の領域とを有する。移送部は、個々の不織布ウェブ片を巻き部に移動させ、その巻き部は、個々の不織布ウェブ片を、個々の不織布ウェブ片の幅に概ね平行な巻き軸線を中心に巻いて、実質的に円筒形のタンポン半製品を形成する。タンポン半製品は、個々の不織布ウェブ片の第2の長手側縁部によって少なくとも部分的に画定される挿入用端部と、個々の不織布ウェブ片の第1の長手側縁部によって少なくとも部分的に画定される回収用端部とを有する。実質的に円筒形のタンポン半製品は、吸収性タンポンへと変形される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】先行技術による個々の不織布ウェブ片の平面図。
【図2】先行技術のタンポン半製品の側面図。
【図3】本発明の装置の一実施形態の平面図。
【図4】図3の装置の側面図。
【図5】本発明の一実施形態において有用なニードルボードの概略図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
タンポンを製造するための最新のプロセスによれば、凝集性のある吸収性繊維ウェブが、(1)吸収性繊維の混合物をカーディングすること、(2)そのカーディングされた繊維を収集して、連続的な細幅ウェブを形成すること、及び、(3)そのウェブをカレンダリングして、タンポン製造器で処理され得る凝集性ウェブにすることによって作製される。図1に示すように、ばら毛の繊維1が、吸収性繊維ウェブ3の側縁部2に存在し得る。米国特許第4816100号に記載されているように、この材料が丸められてタンポン半製品4が形成されると、これらの繊維1は、図2に示すように、タンポン半製品4の円筒形端部5から延出することがある。これは最終的に、回収用端部(回収用の紐6を備えた端部)にかつ/又は挿入用端部に「毛羽立ち」を伴う繊維性のものとして、結果として得られるタンポンの全体的な外観に影響を与えることがある。
【0009】
そのようなプロセスでは、プロセスの方向に直列的に配置され得る以下の機構、つまり、
天然繊維及び/又は合成繊維の連続的な不織布ウェブの供給部と、
個々の不織布ウェブ片を供給部から分離するためのステーションと、
カバー取り付け部と、
回収用の紐の取り付け及び結び付け機構と、
不織布ウェブ片を巻いてタンポン半製品を形成するための巻きステーションと、
タンポンの最終的な形を与えるようにタンポン半製品を実質的に半径方向にプレスできるプレス機に、タンポン半製品を移送するための機構と、
タンポンの導入用端部を形成するための機構と、
タンポンを包装するための機構と、を有する装置を使用することができる。
【0010】
上記のプロセス工程のうちの多数は、結果として得られる製品に大きな影響を与えることなく、再配置されることができる。例えば、カバー取り付け部は、回収用の紐の取り付け及び結び付け機構と、個々の不織布ウェブ片を分離するためのステーションとのいずれかに先行するか、あるいは後続するように移動されてもよい。
【0011】
本発明において、不織布ウェブの整った側縁部を形成する更なる工程が提供される。具体的には、ニードルパンチング部が、不織布ウェブの整った側縁部を形成する。ニードルパンチング部は、入口ニードリング領域と、中央縁部折り畳み領域と、出口ニードリング領域とを有している。入口ニードリング領域は、ウェブを厚さ方向に交絡させ、折り畳み領域は、ウェブの側縁部を折り畳んで、整った明瞭な側縁部を形成し、出口ニードリング領域は、ウェブを厚さ方向に更に交絡させ、特に縁部によって、外向きに延出する遊離繊維が実質的にない側縁部の整った外観を維持する。
【0012】
図3及び4は、タンポン製造プロセス及びそのタンポン製造プロセスで使用される装備の一部分を示している。連続的な不織布ウェブ10が、供給部から受容されている。このウェブ10は第1のカレンダー12を通過することができ、この第1のカレンダー12は、ウェブをわずかに圧縮するためのものであると共に、ウェブを第1のニードリングゾーン14の中に引き入れるためのものである。第1のニードリングゾーン14は、第1のニードルボード16と、支持ニードル18と、第1のストリッパプレート20と、第1のベッドプレート22とを含んでいる。ニードルポイントは、離間した関係でボード16に配設されている。第1のストリッパプレート20は送り穴を有しており、これらの送り穴は、第1のニードルボード16が往復運動すると、ニードル18がこれらの送り穴を、そして第1のベッドプレート22の対応する送り穴を通過するように配置されている。ウェブ10が第1のストリッパプレートと第1のベッドプレートとの間を通るとき、ニードル18の先端付近に配設された棘が、ウェブ10の厚さ全体にわたって繊維を運び連結する。当業者には知られているように、棘の形状及び寸法は、結果として得られるニードリングされたウェブに影響を与える。
【0013】
次いでウェブ10は、折り畳み用のブレード32を備えた折り畳みステーション30を通過する。折り畳み用のブレード32は、ウェブ10の側方の縁を内向きに折り畳んで、整った側縁部34を与える。
【0014】
折り畳みステーション30の直後に、第2のニードリングゾーン40が存在するが、この第2のニードリングゾーン40は、整った側縁部34を維持するように、折り畳みステーション30で形成された折り目を連結するためのものである。第2のニードリングゾーン40は、第2のニードルボード42と、支持ニードル18と、第2のストリッパプレート44と、第2のベッドプレート46とを含んでいる。ここでも、第2のストリッパープレート44及び第2のベッドプレート46は、ニードル18と整列する送り穴を有している。
【0015】
最後に、不織布吸収性ウェブ10を更に画定するために、またニードリングゾーンに通してタンポン形成用のプレス機に向かってウェブ10を引くために、第2のカレンダー50が存在してもよい。
【0016】
本発明のニードリングプロセスは、結果として得られるタンポン製品の外観と吸収特性の双方に影響を与えることを本発明者らは見出した。特に、タンポンの端部から延出する繊維の毛羽立ちの軽減と、膨張するように、また液体を吸収するようにタンポンを圧縮する能力との間に、ある釣り合いが存在する。また、繊維の毛羽立ちの問題は、タンポンの回収用端部にて最も重大になることを本発明者らは見出しており、したがって、引用によって開示内容が本願に組み込まれる米国特許第3422496号、同第4816100号、及び同第6310269号において開示されている一般的プロセスを用いる場合、タンポンの回収用端部に連結する側縁部に沿って、不織布ウェブをより一体的にするのが望ましいことを、本発明者らは見出している。
【0017】
したがって、図3に示すように、第1のニードリングゾーン14のニードリングパターンは、第1のニードル密度を有する第1の領域62(結果として得られるタンポンの回収用端部に対応する第1の側縁部に隣接する)と、第2のニードル密度を有する第2の領域64(反対側の側縁部に隣接する)とを有している。第1のニードル密度は第2のニードル密度よりも高く、したがって、それらのニードルは第1の領域においてより密に隔置されている。第3の領域66が第1の領域と第2の領域との間に位置しており、それらのニードルは、所望に応じて隔置されてよい。この第3の領域66は、他の2つの領域のいずれのニードル密度も必要としないものであってよい。
【0018】
また、第2のニードリングゾーン40は、様々なニードル密度/特性の領域を有している。第1の領域72(結果として得られるタンポンの回収用端部に対応する第1の側縁部に隣接する)は第1のニードル密度を有し、第2の領域74(反対側の側縁部に隣接する)は第2のニードル密度を有する。ここでも、第3の領域76は、第1の領域と第2の領域との間に位置していてもよい。この第3の領域76は、所望に応じて、ニードルを有していても有していなくてもよい。
【0019】
望まれる結果に応じて、ニードリングゾーンの数及び位置を変更してもよく、また、様々な領域で使用されるニードルの本数、間隔及び種類を変更してもよいことが、当業者には明らかとなろう。実際には、各領域、特にウェブの側縁部に隣接する領域におけるニードリングで、同じニードル、並びにニードル密度及び/又は間隔が用いられるようにすることが望ましい場合がある。
【0020】
ニードリングされたウェブが第2のカレンダー50から移動した後に、そのウェブは、ここでも、概して米国特許第3422496号、同第4816100号、及び同第6310269号に記載されているように、圧縮されたタンポンへと更なる処理に進んでもよい。
【実施例】
【0021】
本発明については、本発明の機構の構成、形態、及び生産方法を例示する以下の特定の実施例を参照することによって、更に理解されよう。理解されたいこととして、その機構の構成、形態、及び生産方法の多数の変形例が、当業者には明らかとなろう。以下の実施例は、例示的なものに過ぎない。
【0022】
(実施例1)
タンポンのウェブを、ドイツ国ケルハイム(Kelheim)のケルハイムファイバーズ社(Kelheim Fibres GmbH)から入手可能な75重量%のGalaxy(登録商標)トリローバルビスコースレーヨン繊維と、概ね米国特許第3422496号、同第4816100号、及び同第6310269号に記載されている通りに、カーディングされたウェブから収集され、予めカレンダリングされた25重量%の標準的なビスコースレーヨン繊維との混合物から形成し、本発明に従って処理した。このプロセスでは、5つの別個のニードリングゾーン(図3の領域62、64、66、72、及び74に対応する)を備えたニードルボードを用いた。相対的なニードルの間隔は図5に示す通りであり、明確にするために列及び行に番号が付けられている。第1の領域62’は、42本のスターブレード(sb)フェルトニードル(米国ウィスコンシン州マニトウォック(Manitowoc)のフォスターニードル社(Foster Needle Co., Inc.)を有し、第2の領域64’は、17本のピンチブレード(pb)フェルトニードル(フォスターニードル社)を有し、第3の領域66’は、5本のpbニードルを有し、第2のニードリングゾーンの第1の領域72’は、12本のsbニードルを有し、第2のニードリングゾーンの第2の領域74’は、8本のpbニードルを有している。繊維ウェブは、ニードリング部を通して約22.86m/min(毎分75フィート)で前進され、ニードルボードは、1分当たり約700回転で動作する。結果として得られるウェブは整った側縁部を有し、また、「毛羽立ち」を大幅に軽減かつ優れた吸収特性を有する吸収性タンポンを生産した。
【0023】
上記の仕様及び実施形態は、本明細書にて開示する本発明を完全にかつ非限定的に理解するのを支援するために提示されたものである。本発明の多数の変形形態及び実施形態が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく可能となるため、本発明は、本願の以下に添付する特許請求の範囲に帰するものである。
【0024】
〔実施の態様〕
(1) 吸収性タンポンを製造する方法であって、
a.連続的な不織布繊維ウェブを供給することと、
b.個々の不織布ウェブ片を前記連続的な不織布繊維ウェブから分離することであって、各個々の不織布ウェブ片は、
i.幅よりも長い長さ、
ii.前記長さ及び幅のいずれよりも相当に薄い厚さ、及び
iii.長手側縁部、
を有する、ことと、
c.各個々の不織布ウェブ片の明瞭な側縁部を、
i.各個々の不織布ウェブ片の前記長手側縁部の付近をニードルパンチングすること、
ii.長手側縁部の両方を内向きに折り畳んで、前記個々の不織布ウェブ片の明瞭な側縁部を形成すること、及び
iii.折り畳まれた前記長手側縁部をニードルパンチングして、前記個々の不織布ウェブ片の前記明瞭な側縁部を安定化すること、
によって形成することと、
d.前記幅に対して実質的に平行な巻き軸線を中心に前記不織布ウェブ片を丸めて、挿入用端部と回収用端部とを有する実質的に円筒形のタンポン半製品を形成することと、
e.前記実質的に円筒形のタンポン半製品を圧縮して、前記吸収性タンポンを形成することと、を含む、方法。
(2) 各個々の不織布ウェブ片の前記長手側縁部の付近をニードルパンチングする工程は、
a.前記実質的に円筒形のタンポン半製品の前記回収用端部に対応する前記長手側縁部に隣接する第1の領域を、第1のニードル密度でニードルパンチングすること、及び
b.前記実質的に円筒形のタンポン半製品の前記挿入用端部に対応する前記長手側縁部に隣接する第2の領域を、前記第1のニードル密度より低い第2のニードル密度でニードルパンチングすること、を含む、実施態様1に記載の方法。
(3) 折り畳まれた前記長手側縁部をニードルパンチングする工程は、
a.前記実質的に円筒形のタンポン半製品の前記回収用端部に対応する前記長手側縁部に隣接する第3の領域を、第3のニードル密度でニードルパンチングすること、及び
b.前記実質的に円筒形のタンポン半製品の前記挿入用端部に対応する前記長手側縁部に隣接する第4の領域を、第4のニードル密度でニードルパンチングすること、を含む、実施態様1に記載の方法。
(4) 前記第3及び第4のニードル密度は前記第1のニードル密度よりも低い、実施態様3に記載の方法。
(5) カバー材料を前記個々の不織布ウェブ片に貼り付ける工程と、回収用の紐を設ける工程と、前記吸収性タンポンを包装する工程と、を更に含む、実施態様1に記載の方法。
(6) 前記実質的に円筒形のタンポン半製品を形成するのに先立って、前記個々の不織布ウェブ片をカレンダリングする工程を更に含む、実施態様1に記載の方法。
(7) 吸収性タンポンを製造するための装置であって、
a.個々の不織布ウェブ片のフィーダーであって、各個々の不織布ウェブ片が、
i.幅よりも長い長さ、
ii.前記長さ及び幅のいずれよりも相当に薄い厚さ、及び
iii.長手側縁部、
を有する、フィーダーと、
b.第1のニードルパンチング部であって、
i.前記個々の不織布ウェブ片の第1の長手側縁部に対応する第1のニードル密度を有する第1の領域、及び
ii.前記個々の不織布ウェブ片の第2の長手側縁部に対応する第2のニードル密度を有する第2の領域、
を備える、第1のニードルパンチング部と、
c.前記個々の不織布ウェブ片の前記第1及び第2の長手側縁部を内向きに折り畳むように配置され構成された、長手縁部の折り畳み部と、
d.第2のニードルパンチング部であって、
i.前記個々の不織布ウェブ片の前記第1の長手側縁部に対応する第3のニードル密度を有する第3の領域、及び
ii.前記個々の不織布ウェブ片の前記第2の長手側縁部に対応する第4のニードル密度を有する第4の領域、
を備える、第2のニードルパンチング部と、
e.前記個々の不織布ウェブ片を巻き部に移動させる移送部であって、前記巻き部は、前記個々の不織布ウェブ片の前記幅に概ね平行な巻き軸線を中心に前記個々の不織布ウェブ片を巻いて、実質的に円筒形のタンポン半製品を形成し、前記タンポン半製品は、前記個々の不織布ウェブ片の前記第2の長手側縁部によって少なくとも部分的に画定される挿入用端部と、前記個々の不織布ウェブ片の前記第1の長手側縁部によって少なくとも部分的に画定される回収用端部と、を有する、移送部と、
f.前記実質的に円筒形のタンポン半製品を前記吸収性タンポンに変形するタンポン成形器と、を備える、装置。
(8) 前記個々の不織布ウェブ片のフィーダーはカレンダーを備える、実施態様7に記載の装置。
(9) 前記個々の不織布ウェブ片を巻き部に移動させる前記移送部は、カレンダーを備える、実施態様7に記載の装置。
(10) 前記タンポン成形器はタンポン成形用のプレス機を備える、実施態様7に記載の装置。
【0025】
(11) 前記第1のニードルパンチング部、前記長手縁部の折り畳み部、及び前記第2のニードルパンチング部は、単一のニードルパンチングユニット内に配置され構成されている、実施態様7に記載の装置。
(12) 前記第2のニードル密度は、前記第1のニードル密度と実質的に同じである、実施態様7に記載の装置。
(13) 前記第2のニードル密度は、前記第1のニードル密度よりも低い、実施態様7に記載の装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性タンポンを製造する方法であって、
a.連続的な不織布繊維ウェブを供給することと、
b.個々の不織布ウェブ片を前記連続的な不織布繊維ウェブから分離することであって、各個々の不織布ウェブ片は、
i.幅よりも長い長さ、
ii.前記長さ及び幅のいずれよりも相当に薄い厚さ、及び
iii.長手側縁部、
を有する、ことと、
c.各個々の不織布ウェブ片の明瞭な側縁部を、
i.各個々の不織布ウェブ片の前記長手側縁部の付近をニードルパンチングすること、
ii.長手側縁部の両方を内向きに折り畳んで、前記個々の不織布ウェブ片の明瞭な側縁部を形成すること、及び
iii.折り畳まれた前記長手側縁部をニードルパンチングして、前記個々の不織布ウェブ片の前記明瞭な側縁部を安定化すること、
によって形成することと、
d.前記幅に対して実質的に平行な巻き軸線を中心に前記不織布ウェブ片を丸めて、挿入用端部と回収用端部とを有する実質的に円筒形のタンポン半製品を形成することと、
e.前記実質的に円筒形のタンポン半製品を圧縮して、前記吸収性タンポンを形成することと、を含む、方法。
【請求項2】
各個々の不織布ウェブ片の前記長手側縁部の付近をニードルパンチングする工程は、
a.前記実質的に円筒形のタンポン半製品の前記回収用端部に対応する前記長手側縁部に隣接する第1の領域を、第1のニードル密度でニードルパンチングすること、及び
b.前記実質的に円筒形のタンポン半製品の前記挿入用端部に対応する前記長手側縁部に隣接する第2の領域を、前記第1のニードル密度より低い第2のニードル密度でニードルパンチングすること、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
折り畳まれた前記長手側縁部をニードルパンチングする工程は、
a.前記実質的に円筒形のタンポン半製品の前記回収用端部に対応する前記長手側縁部に隣接する第3の領域を、第3のニードル密度でニードルパンチングすること、及び
b.前記実質的に円筒形のタンポン半製品の前記挿入用端部に対応する前記長手側縁部に隣接する第4の領域を、第4のニードル密度でニードルパンチングすること、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第3及び第4のニードル密度は前記第1のニードル密度よりも低い、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
カバー材料を前記個々の不織布ウェブ片に貼り付ける工程と、回収用の紐を設ける工程と、前記吸収性タンポンを包装する工程と、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記実質的に円筒形のタンポン半製品を形成するのに先立って、前記個々の不織布ウェブ片をカレンダリングする工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
吸収性タンポンを製造するための装置であって、
a.個々の不織布ウェブ片のフィーダーであって、各個々の不織布ウェブ片が、
i.幅よりも長い長さ、
ii.前記長さ及び幅のいずれよりも相当に薄い厚さ、及び
iii.長手側縁部、
を有する、フィーダーと、
b.第1のニードルパンチング部であって、
i.前記個々の不織布ウェブ片の第1の長手側縁部に対応する第1のニードル密度を有する第1の領域、及び
ii.前記個々の不織布ウェブ片の第2の長手側縁部に対応する第2のニードル密度を有する第2の領域、
を備える、第1のニードルパンチング部と、
c.前記個々の不織布ウェブ片の前記第1及び第2の長手側縁部を内向きに折り畳むように配置され構成された、長手縁部の折り畳み部と、
d.第2のニードルパンチング部であって、
i.前記個々の不織布ウェブ片の前記第1の長手側縁部に対応する第3のニードル密度を有する第3の領域、及び
ii.前記個々の不織布ウェブ片の前記第2の長手側縁部に対応する第4のニードル密度を有する第4の領域、
を備える、第2のニードルパンチング部と、
e.前記個々の不織布ウェブ片を巻き部に移動させる移送部であって、前記巻き部は、前記個々の不織布ウェブ片の前記幅に概ね平行な巻き軸線を中心に前記個々の不織布ウェブ片を巻いて、実質的に円筒形のタンポン半製品を形成し、前記タンポン半製品は、前記個々の不織布ウェブ片の前記第2の長手側縁部によって少なくとも部分的に画定される挿入用端部と、前記個々の不織布ウェブ片の前記第1の長手側縁部によって少なくとも部分的に画定される回収用端部と、を有する、移送部と、
f.前記実質的に円筒形のタンポン半製品を前記吸収性タンポンに変形するタンポン成形器と、を備える、装置。
【請求項8】
前記個々の不織布ウェブ片のフィーダーはカレンダーを備える、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記個々の不織布ウェブ片を巻き部に移動させる前記移送部は、カレンダーを備える、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記タンポン成形器はタンポン成形用のプレス機を備える、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記第1のニードルパンチング部、前記長手縁部の折り畳み部、及び前記第2のニードルパンチング部は、単一のニードルパンチングユニット内に配置され構成されている、請求項7に記載の装置。
【請求項12】
前記第2のニードル密度は、前記第1のニードル密度と実質的に同じである、請求項7に記載の装置。
【請求項13】
前記第2のニードル密度は、前記第1のニードル密度よりも低い、請求項7に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−92703(P2011−92703A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−223586(P2010−223586)
【出願日】平成22年10月1日(2010.10.1)
【出願人】(506105814)マクニール−ピーピーシー・インコーポレーテツド (69)
【Fターム(参考)】