説明

還元環境での液中バーナー炉におけるケイ酸塩又はガラスの調製

本発明は、アルカリ金属、アルカリ土類金属又は希土類から選択される元素のケイ酸塩を調製する方法であって、溶融塊中に少なくとも1つの液中バーナーを備えた反応器においてシリカと該元素の硫酸塩を反応させることを含み、該液中バーナーが酸素含有ガスを供給され、有効に消費される酸素に対して過剰な還元性燃料が該反応器に導入される方法に関する。本方法により反応を満足にかつ比較的低い温度で実施することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス又はケイ酸塩、例えば、ケイ酸ナトリウムを調製するための方法であって、粒子形態のガラス又はシリカ(沈降シリカ)を製造するのに使用できる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の範囲内において、「バッチ材料」という用語は、ガラス化可能な物質、天然鉱石又は合成製品、カレットのリサイクルにより得られる材料など、ガラス炉に供給する組成物に含めることができる全ての材料を意味すると解される。「ガラス」という用語は、広義のガラスを意味すると解され、即ち、ガラス、ガラス−セラミック又はセラミックマトリックスを有する、その主成分がシリカである任意の材料を包含する。「製造」という用語は、バッチ材料を溶融する欠くことのできない工程、及び場合により特には板ガラス(グレージング)、中空容器(フラスコ、ボトル)、断熱又は防音特性に関して用いられるミネラル(ガラス又はロック)ウール形態のガラス、さらには場合により強化において用いられる織物糸と称される糸形態のガラスの形に最終的に成形操作するために溶融ガラスの精製/調整を目的とした全ての二次的/補助的な工程を含む。
【0003】
本発明は、最も詳しくは有意な含有量のアルカリ金属、特にはナトリウムを有するガラス、例えば、板ガラスを作製するのに用いられるシリカ−ソーダ石灰タイプのガラスを製造するのに必要とされるバッチ材料に関する。ナトリウム又はカリウムを提供するのに現在最も用いられる場合の多いバッチ材料は、炭酸ナトリウムNa2CO3又は炭酸カリウムK2CO3であるが、その選択は問題がないわけではない。というのも、一方で、この化合物はガラスの構成要素としてナトリウムしか提供せず、炭酸塩部分全体は溶融の際にCO2の発生という形で分解してしまうからである。もう一方で、これは他のものと比べて高価なバッチ材料である。というのも、それは塩化ナトリウムと石灰からソルベー法によって得られる合成製品であり、この方法は幾つかの製造工程を必要とし、かなりのエネルギーを消費するからである。
【0004】
このような理由から、ナトリウム源として炭酸塩ではなくケイ酸塩、場合により前もって調製されたアルカリ金属(Na)/アルカリ土類金属(Ca)の混合ケイ酸塩の形態のケイ酸塩を使用することが提案されている。このタイプの中間体を使用することは、ガラスの構成成分の幾つかを共同で提供するという利点と、脱炭酸塩化段階を排除するという利点と、溶融炉からのCO2の放出を低減するという利点がある。さらには、例えば、仏国特許出願公開第1211098号明細書及び同第1469109号明細書において示されているように、全体としてバッチ材料の溶融を速め、溶融の際にそれらの均質化を助けることが可能となる。しかしながら、このアプローチでは、このケイ酸塩の製造の問題が提起されている。
【0005】
合成の第1の方法が国際公開第00/46161号パンフレットにおいて記載された。即ち、この方法は、ハライド、例えば、NaClとシリカが高温でケイ酸塩に転化することを伴い、熱の供給は液中バーナーによって提供される。液中バーナーによる燃焼は、例えば、ガラス化可能な材料を溶融してガラスを作製するための、米国特許第3627504号明細書、同第3260587号明細書又は同第4539034号明細書からすでに公知である。ケイ酸塩の合成とは異なる状況での、それゆえ実際のガラス製造の上流におけるこの技術の使用は実際に多くの利点を提供する。即ち、この燃焼方法は、反応を受ける材料内で、液中バーナーからのガスジェット又は火炎の周りに強い乱流と活発な対流動作を生じさせる。これによって反応体の非常に効果的な撹拌が促進される。さらには、液中バーナーは、熱が必要とされる場所で、反応を受ける生成物の塊に直接的に熱を提供する。それは環境にやさしい燃焼方法でもある。それゆえ、このようにして実施されるNaClとシリカの直接的な転化は、2つ以上の理由から非常に魅力的である。しかしながら、この直接的な転化は大規模に実施するのが容易でないことがわかっている。
【0006】
国際公開第03/031357号パンフレットは、2つの別々の工程におけるケイ酸塩の製造を教示している。全体の反応は、ケイ酸塩を作製するためにハライド(例えば、NaCl)とシリカを必要とし、この全体の反応は硫酸塩の製造を経由する。上記文献は、炭素又は硫黄が固体燃料として使用できることを教示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、第一には、特に生産的でかつ産業規模で使用が容易なケイ酸塩の製造方法を開発することである。さらに、この新規タイプの製造はまた、関連する全ての反応生成物が利用又はリサイクルできる限りにおいて環境にやさしいものであることもできる。
【0008】
「液中バーナー」という用語は、このバーナーが発生させる「火炎」又はこれらの火炎から発せられる燃焼ガスが転化の行われる反応器中で生じるように、転化される材料のまさに塊(反応塊)内に配列されるバーナーを意味するものと解される。一般的に言えば、バーナーは、使用される反応器の側壁若しくは床と同一平面にあるか又はそれよりわずかに突き出るように配置される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の主題は、第一に、アルカリ金属、例えば、Na及びカリウム、アルカリ土類金属、例えば、Ca及びMg、及び/又は希土類、例えば、Ceの1つ又は複数のケイ酸塩、場合によりこれらの元素の少なくとも2つを組み合わせた混合ケイ酸塩の形態のケイ酸塩に基づいた化合物を製造する方法である。本方法は、硫酸塩をシリカとともに対応するケイ酸塩に転化し、この転化に必要とされる熱の供給が1つ又は複数の液中バーナーを用いた燃焼反応により少なくとも部分的に提供される転化反応を伴う。ケイ酸塩を形成し、このケイ酸塩が液体でかつ炉から十分速やかに流出できるほど低粘度のままにするのに十分な熱エネルギーが液中バーナー炉に注入される。液中バーナーの利点は、それらが液体の反応塊に直接的に必要な熱を注入するということであり、さらに、このような注入により、材料を撹拌するガスによって生じる乱流のために、炉内の種々の材料が効果的に撹拌される。本発明によれば、エネルギーのほとんどを液中バーナーによって注入することが好ましいが、このうちの幾らかを別の手段、例えば、抵抗加熱エレメントによって注入することを排除するものではない。しかしながら、抵抗加熱エレメントと液中バーナーを共存させることは推奨しない(抵抗エレメントの腐食)。一般には、生成されるケイ酸塩1トン当たり500〜2500kWhの熱供給が好適である。
【0010】
液中バーナーによる燃焼では、純粋な酸素又は酸素と少なくとも1つの他のガスとの混合物、例えば、空気の形態で酸素を注入する必要がある。この酸素は、必要な熱を発生させるために燃料と反応させることを意図するものである。燃料の性質及び燃料が導入される方法に応じて、燃料は酸素と比較的速やかに反応することができる。したがって、燃料がすでに酸素を供給された液中バーナーに直接供給されるガス(炭化水素、例えば、メタン、プロパン若しくはブタン、又は硫黄含有ガス、例えば、H2S)の場合には、燃焼は速く、そして完全であると推定される(ここで、当然ながら、燃料と酸素は、例えば、予備混合セルを介して液中バーナーの同じ場所に達することが理解されるであろう)。このことは、液中バーナーが酸素と可燃性ガスを化学量論的に供給される場合に、全ての可燃性ガスと全ての酸素が互いに反応することを意味する。もう一方で、酸素がこの化学量論量に対して過剰である場合には、測定可能な量の酸素が煙道ガスとともに流出する。可燃性ガスがこの化学量論量に対して過剰である場合には、この燃料も同様に流出する傾向にあるが、比較的爆発性の後燃焼の恐れがあり、それゆえ推奨できない状態である。
【0011】
例えば、固体の硫黄又は固体の炭素(石炭)などの固体燃料を導入することも可能である。この場合には、固体燃料は、一般にバッチ材料として、即ち、液中バーナーから独立して反応容器に導入されるが、いずれにせよ、固体燃料がバーナーを介して流れる酸素と効果的に反応することが望ましい場合には可能な限りバーナーの近くに導入される。しかしながら、たとえこの固体燃料が液中バーナーの非常に近くに導入されるとしても、完全な燃焼効率を有することは困難である。完全な燃焼効率とは、一般には酸素が燃料と完全に反応することなく反応塊を通過することができ、たとえ燃料が酸素に対して化学量論量であるか、さらには酸素に対して過剰であるとしても、煙道ガス中に(測定可能な量で)酸素を見出し得ることを意味する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明によれば、(単に導入される酸素に対してではなく)実際に消費される酸素に対して過剰な燃料(又は還元剤)が導入される。というのも、出願人は、反応媒体が過剰な燃料を有する場合に、ケイ酸塩の形成反応が活性化され、この反応が過剰でない場合よりも低い温度で実施することさえ可能であることを見出したからである。このことはまた、ケイ酸塩の形成反応が燃料過剰でない場合よりも低い温度で活性化されるということを言うに等しい。液中バーナーからの酸素によって消費されない過剰燃料は、実際、この場合にはケイ酸塩の形成反応において直接的な役割を果たすようである。この役割は還元タイプのものである。この説明は何ら限定的なものではないが、この場合には、以下の反応のうち少なくとも1つを伴う。即ち、
【化1】

反応(1)は、炭素燃料又は炭素を発生する燃料、例えば、石炭、コークス又は炭素含有プラスチック(ポリマー、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)の存在下で行われ、反応(2)は、硫黄を含有するか又は発生させる燃料の存在下で行われる。炭素と硫黄の両方を含有する燃料、例えば、(例えば、自動車のタイヤからの)加硫ゴムを使用することも可能である。
【0013】
本発明によれば、それゆえ、特には以下のうち1つの場合と同様の状況であることができる。
a)液中バーナーが(空気を含むことができる)酸素と可燃性ガスを供給され、可燃性ガスが酸素に対して不足しかつ酸素によって完全に消費され、固体又は液体の燃料が反応塊にも添加され、酸素と部分的に反応するが、酸素によって完全には消費されず、また、ケイ酸塩の形成を促進するために本発明の意味の範囲内で還元剤として作用するよう十分多量に存在し、幾らかの酸素が煙道ガスとともに流出することが可能である;
b)液中バーナーが(空気を含むことができる)酸素と可燃性ガスを供給され、可燃性ガスと酸素が化学量論比であり、酸素と可燃性ガスが互いに完全に反応し、固体、液体又は気体の燃料(例えば、H2S)が反応塊にも添加され、ケイ酸塩の形成を促進するために本発明の意味の範囲内で還元剤として作用する;
c)液中バーナーが(空気を含むことができる)酸素を供給され、可燃性ガスは供給されず、固体又は液体の燃料が反応混合物にも添加され、酸素の少なくとも一部と反応するが、ケイ酸塩の形成を促進するために本発明の意味の範囲内で還元剤としても作用するほど十分多量に存在し、幾らかの酸素が煙道ガスとともに一般に流出する;及び
d)液中バーナーが(空気を含むことができる)酸素と可燃性のH2Sガスを供給され、可燃性ガスが酸素に対して過剰であり、硫酸塩に対して還元剤として作用し、ケイ酸塩の形成を促進させる。
【0014】
これら全ての状況において、有効に反応する酸素に対して過剰な燃料が反応混合物中にあることを知ることができる。有効に反応する酸素は、煙道ガス中に流出する酸素を測定することにより容易に決定することができる。当業者であれば、反応しない酸素の量を知る通常の試験により、本発明の範囲内で過剰な燃料モードにするために導入される燃料の必要量を決定することができる。
【0015】
「燃料」材料又は「還元」材料は単に同じものであり、酸素との反応によって果たされる燃料の役割と、ケイ酸塩の形成反応において果たされる還元の役割の両方を果たすことができるということを指摘するものである。本発明の範囲内で、過剰な燃料により、この可燃性材料がより大きな還元の役割を果たすことができる。
【0016】
したがって、本発明の主題は、第一に、アルカリ金属、アルカリ土類金属又は希土類から選択される元素のケイ酸塩を調製する方法であって、溶融塊中に少なくとも1つの液中バーナーを備えた反応器においてシリカと該元素の硫酸塩を反応させることを含み、該液中バーナーが酸素含有ガスを供給され、有効に消費される酸素に対して過剰な還元性燃料が該反応器に導入される方法である。
【0017】
本発明の範囲内において、過剰な燃料は、それが含有する炭素又は硫黄のために還元の役割を果たし、また、硫酸ナトリウムと組み合わせられる。各燃料に関して、燃料が実際に還元剤として提供する純粋な炭素又は硫黄の質量に対応する炭素当量又は硫黄当量を規定することが可能である。例として、炭化水素ポリマーは、それが含有する炭素よりも大きな質量を有し、実際に還元剤として作用する。本発明の範囲内において、過剰な燃料は、硫酸塩1モル当たり好ましくは0.1〜2モル、より好ましくは0.3〜1モルの炭素又は硫黄当量を示す。したがって、過剰な還元性燃料は、炭素若しくは硫黄源として、又は炭素及び硫黄源両方として作用する固体又は液体であることができる。以下の材料、即ち、加硫ゴム、タイヤ、木材、板、紙、動物粉、原油で汚染された砂(この材料は燃料/還元剤源とシリカ源の両方である)及び燃料油は、硫黄及び/又は炭素を供給する固体又は液体燃料の例として挙げることができる。過剰であることができる燃料は、硫黄含有ガス、例えば、H2Sであることもできる。
【0018】
得ることが望ましいケイ酸塩に対応するシリカ/硫酸塩のモル比が用いられる。このケイ酸塩は、式Mxy・n(SiO2)によって表すことができ、式中、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属又は希土類を表し、x及びyは正の整数又は非整数を表し、nは正の整数又は非整数を表す。Mxyは特にはNa2O、K2O、CeO2であることができる。一般に、n(SiO2/Mxyモル比)は、特にMがアルカリ金属又はアルカリ土類金属を表す場合には1〜4、より特には1.3〜4である。MがNaである場合には、nはより特に1.5〜3.8である。Mが希土類、例えば、Ceである場合には、nは一般に5よりも大きく、一般に1000よりも小さい。
【0019】
反応塊においては、少なくとも以下の別々の相がある。即ち、
・固体シリカ;
・液体硫酸塩;
・液体ケイ酸塩;及び
・液中バーナー及びケイ酸塩の形成反応から発せられるガス(場合により、SO2、SO3、CO2、H2、H2O、O2などを含有することができる)。
【0020】
それゆえ、反応媒体は、多数の別々の相を含有することができ、液中バーナー技術は、それらを強く撹拌して反応を進行させるのに特に効果的である。
【0021】
液体硫酸塩と液体ケイ酸塩は2つの別々の相を形成する。反応条件(温度、液中バーナーによって誘導される撹拌、滞留時間、過剰な還元剤)は、液体硫酸塩相が反応器を出る前になくなり、いずれにせよ、製造の際に可能な最も少ない量において存在するようにすることが求められる。この残留する硫酸塩の量はSO3の量として通常表される。反応器の出口に硫酸塩がないことで、硫酸塩が実際に反応してしまったことがわかる。そうでない場合には、望ましくない硫酸塩の含有は、最終的なケイ酸塩において肉眼で確認することができる。加えて、高温の場合には、製造の下流で比較的爆発性の液体硫酸塩が飛び散る可能性がある。一般に、この問題は、過剰量の還元剤を増やすことによって改善することができる。それゆえ、過剰な還元剤の最小量は、最終的なケイ酸塩中の硫酸塩相の消滅によって決定することができる。最終的なケイ酸塩において肉眼で見える(硫化物イオンS2-の形成による)黄褐色の望ましくない着色に至る場合があるように、極端に過剰の還元剤を導入する必要はない。一般に、過剰な還元剤は、硫酸塩相の消滅に必要な1〜2倍の過剰量である。したがって、ケイ酸塩が硫酸塩を全く含まないようにするのに十分な量で過剰な燃料を導入することが好ましい。
【0022】
反応を進行させるのに十分高い温度が選択され、結果として、反応混合物の好適な粘度が得られる。これは、粘度が高すぎると、反応塊が固まって反応が進行しないからである。粘度が低すぎると、過剰に飛び散り、壁や屋根を腐食する傾向があり、それゆえ、製造した製品中に望ましくない異質粒子が生じる場合がある。加えて、壁や屋根に達した材料は、導入される材料と反応させるのにもはや利用できない。実際、これら2つの極端な場合は、両方とも特には反応体の不十分な撹拌の結果として生じ、それによって効率が低下する。さらに混合物の正しい撹拌により、反応塊の至る所で均一な温度が得られる。ケイ酸塩が反応混合物の温度で50〜3000ポアズ、より特には100〜1000ポアズの粘度を有することが求められる。一般に1000〜1500℃、より特には1200〜1400℃の温度が好適である。
【0023】
最終的なケイ酸塩は室温で固体半透明である。好ましくは、最終的なケイ酸塩はバッチ石を、即ち、反応に関与しなかった初期シリカ粒子を全く含まない。バッチ石の存在は、反応器中の滞留時間を長くすることによって改善することができる。
【0024】
好ましくは、ケイ酸塩を調製するための反応器の後に精製容器がある。この容器は、任意のケイ酸塩が容器から反応器に滑り落ちるのを防ぎ、精製を受けるケイ酸塩が反応器からの原料ケイ酸塩によって汚染されるのを防ぐよう反応器と別々にされる。この精製操作は、以下の利点を与える。即ち、
・先のバッチ石(シリカ粒子)が排除される。
・最大量の硫黄が最終的なケイ酸塩から排除される(最終的なケイ酸塩によりH2Sにおいて放出される硫黄は毒性であり、望ましくない匂いを生じさせる)。
・レドックスが低い。即ち、実際には、0.5未満、さらには0.4未満の(最終的なケイ酸塩において合計のFeO/Fe23質量比に等しい)レドックスを容器出口で有することが求められる。
・ケイ酸塩中に依然としてある過剰な還元剤が消費され、それによってケイ酸塩形成反応の効率が改善される(反応器において硫酸塩と反応しない還元剤が消費される)。
【0025】
精製容器は、加熱手段、例えば、少なくとも1つの液中バーナーを一般に備えている。このようなバーナーは、出口での意図されるレドックスに応じてより大きいか又はより小さい酸化力の火炎を作り出す。このようなバーナーには、可燃性ガスと空気又は酸素を供給することができ、酸素は可燃性ガスに対して過剰である。この精製操作の際、原料ケイ酸塩はより透明になり、無色及び半透明になりさえする。精製容器中のケイ酸塩の温度は、一般に反応器と同じ温度から反応器の温度よりも150℃低い温度の間であり、好ましくは反応器の温度よりも50℃低い温度から反応器の温度よりも150℃低い温度の間である。
【0026】
溶融反応器と精製容器の間の分離は、チャンネル又は排出路又は側面に沿った仕切りであることができる。
【0027】
「シリカ」は、たとえそれが他の元素又は他の少数化合物を含有するとしても(それは非常に具体的には天然材料、例えば、砂が用いられる場合である)、主としてシリカ(酸化ケイ素)SiO2を含有する任意の化合物として反応混合物に導入することができる。
【0028】
全ての態様におけるバーナーの効果(混合の質、優れた伝熱)は、反応を介した転化が非常に好都合であり、極めて高い温度を達成する必要がない場合でもそうであるということを示す。
【0029】
液中バーナーの別の利点は以下である。即ち、液中バーナーにより、ガラス化可能なバッチ材料と同じようにして液体/固体燃料を導入することができる。このことは、結果として、場合により滞留時間に応じて0.1〜0.9に及ぶ反応器中の溶融ケイ酸塩の種々のレドックス比をもたらす(より長い滞留時間はより低いレドックス比をもたらす)。実際、反応器入口で、種々のバッチ材料が充填される場所では、レドックス比は比較的高いことが必要であり(0.35〜0.9)、これは硫酸塩の分解反応にとって好都合である。精製容器の後では、レドックス比は一般に0.1〜0.9の範囲にある。
【0030】
1つ又は複数の液中バーナー(反応器又は精製容器)に供給するために選択される酸化剤は、単に空気であることができる。しかしながら、酸素富化空気の形態の酸化剤、さらには実質的に酸素単独の形態の酸化剤を用いることが好ましい。高い酸素濃度は、種々の理由から有利である。即ち、したがって燃焼煙道ガスの体積が低減され、このことはエンルギーの観点から好都合であり、反応を受ける材料の過度の流動化の如何なる危険も回避する。過度の流動化は、上部構造、特には転化が行われる反応器の屋根に対する飛散を生じさせ得る。さらには、得られる「火炎」がより短くかつより放射性であり、それによってエネルギーを溶融/転化を受ける材料により速やかに伝えることができる。加えて、適切な場合には、煙道ガス中の酸化硫黄濃度がより高く、以降の硫酸への転化が促進される。
【0031】
1つ又は複数の液中バーナーのための燃料の選択に関しては、3つのアプローチが、いずれか1つ又は組み合わせにおいて可能である。即ち、液体燃料、気体燃料又は固体燃料を選択することが可能である。
【0032】
燃料が少なくとも部分的に気体の形態である場合には、それは液中バーナーに直接供給することができる。それが液体又は固体の形態である場合には、液中バーナーの近くに注入することができる。
【0033】
気体燃料としては、天然ガス(主としてメタン)、プロパン、水素、又は他の任意の炭化水素化合物及び/又は硫黄化合物、特にはH2Sを挙げることができる(H2Sの利点は大気中へのCO2の放出がないことである)。
【0034】
固体又は液体燃料としては、主として(硫黄及び炭素を含む)炭素化合物、炭化水素化合物、及び/又は硫黄化合物である任意の化合物を挙げることができる。即ち、先の場合と同様に、これらは石油産業の副産物(重油、アスファルトなど)であることができる。それらはポリマーに基づいた、したがってリサイクルできる材料(任意のプラスチックス、タイヤ、加硫ゴムなど)、さらには炭化水素で汚染された砂であることができ、炭化水素で汚染された砂はまた、シリカと燃料の両方を提供し、例えば、油漏れ後のビーチの汚染を除去するという問題に対処する巧妙な方法である。
【0035】
本発明によれば、硫黄含有燃料、例えば、(例えば、0.5〜4%の硫黄を含有する場合のある)使用済みタイヤのような硫黄化合物、さらには純粋な硫黄を使用することが特に可能である。全ての加硫ポリマー(タイヤ)には微量の硫黄があり、硫黄は石油産業の副産物においても見出されるため、本発明によりそれらを有効に利用することができる。これは、燃焼反応を実施するのに提供される燃料中に含まれる硫黄が酸化されるからである。具体的には、これらの硫黄酸化物(SO2及び/又はSO3)は、それらを煙道ガスから回収して適切に処理することにより硫酸に転化することができる。それゆえ、2つの選択肢がある(実際には特に製造されるH2SO4の量に応じてどちらかを選ぶか又は累積され、これは選択される燃料のS含有量に親密に依存している)。即ち、H2SO4は、本発明による方法から独立して化学産業で広く用いられる反応体として利用されるか、又は本発明の方法の変形態様において再利用される。具体的には、ケイ酸塩形成反応の燃焼生成物は、「フィードバック」プロセスにおいてケイ酸塩と反応させるための及び沈降シリカを得るための反応体として用いられる。したがって、本発明はまた、先の請求項のいずれか1項に記載のケイ酸塩を調製する工程であって、反応器がスタックを備え、該スタックが硫黄酸化物を回収するためのシステムを備え、結果として硫酸が得られる工程a)と、工程a)で生成されたケイ酸塩を工程a)で生成された硫酸で酸処理するための工程であって、一方で沈降シリカ、もう一方で前記元素の硫酸塩が得られ、該硫酸塩が工程a)でリサイクルされる工程b)とを含む、沈降シリカを調製する方法に関する。
【0036】
本発明による方法からH2SO4を製造する、先の方法の代わりとなるか又はそれと組み合わせた別の方法がある。即ち、硫酸塩をケイ酸塩に転化する反応自体は、硫黄酸化物SO2及び/又はSO3を生成する。ここで同様に、それゆえ、これらの硫黄酸化物は回収されて転化反応を受け、硫酸に転化することができる。先の場合と同様に、この硫酸は、ケイ酸塩との反応体として再利用することができるか及び/又は化学産業のための反応体として利用することができる。
【0037】
結果として、燃料が有意な量の硫黄を含有する場合には、硫黄酸化物を硫酸に転化するこれら2つの反応は、ハライドを硫酸塩に転化する反応で必要とされるよりも多くの、さらには有意に多くの硫酸を生成することができ、その結果、全体として本発明による方法の利益をもたらす。
【0038】
本発明によって製造されるケイ酸塩のための第1の市場はガラス産業にある。即ち、ケイ酸塩は、アルカリ金属又は希土類を提供する従来のバッチ材料の代わりに少なくとも部分的に使用することができ、特にナトリウムに関しては、Na2CO3及び砂をケイ酸塩で少なくとも部分的に代用することができる。それゆえ、本発明のケイ酸塩は、ガラス炉に供給するために使用できる。以降の転化の前に、例えば、ガラス炉において、ケイ酸塩を一時的な貯蔵のために顆粒に転化することができる。ガラス炉は従来の設計のもの(例えば、投入型電極を用いた電融炉、側方蓄熱器で作動するクラウン型火力炉、馬蹄形火力炉、及び液中バーナー炉を含むガラス産業において公知の任意のタイプの炉)であることができ、場合により炭酸塩がないか又は標準的な溶融操作のものよりも炭酸塩の少ない溶融プロセスに適するようわずかに改変された設計及び操作方法のものであることができる。
【0039】
ケイ酸ナトリウム以外の幾つかのケイ酸塩もまた、本発明に従って製造するのに非常に有用であることに注目されたい。したがって、本発明によりK2SO4からケイ酸カリウムを製造することができ、これは「混合アルカリ」ガラスと称されるもの、即ち、NaとKの両方を含有するガラスを製造するためにSiとKを含有するバッチ材料として少なくとも経済的に非常に有利である。このようなガラスは、特にはタッチスクリーン、テレビジョンスクリーンのためのガラス、及びプラズマディスプレイパネルのためのガラスを製造するのに用いられる。
【0040】
同様に、本発明により、添加物を含有する特殊ガラスのより経済的な製造が可能となり、添加物に関しては塩化物が酸化物よりも安価である。これはセリウムなどの希土類に関する場合であり、酸化セリウムの存在はガラスにUV遮蔽特性を付与し、このタイプの希土類はまた、ハードディスクのための高弾性率の特殊ガラスの組成においても見出される。したがって、本発明により、適度なコストでSiとCeを含有するバッチ材料、即ち、ケイ酸セリウムを有することが可能となる。
【0041】
(ガラス炉用のバッチ材料として使用されるもののほかに)本発明によって製造されるケイ酸塩、より詳しくはケイ酸ナトリウムのための第2の市場は洗剤産業にあり、ケイ酸ナトリウムはしばしば洗い粉/洗剤の組成に組み込まれる。
【0042】
本発明によって形成されるケイ酸塩のための第3の市場は、例えば、コンクリートの組成に組み込まれる「沈降シリカ」と一般に称される特殊シリカの調製にある。これは、本発明によって形成されるケイ酸塩が、特定の粒子サイズを有する粒子の形態にシリカを沈降させるよう、有利には硫酸によって酸の攻撃を受けさせることができるからである。即ち、意図される粒子は、一般にナノスケールの直径である(例えば、0.5〜300nm及び1〜100nm)。
【0043】
硫酸塩をケイ酸塩に転化する反応を実施するために、国際公開第00/46161号パンフレットにおいて記載されているように、1つ又は複数の液中バーナーと、溶融材料のレベルより下に、特には1つ又は複数の供給スクリューバッチ投入器の形態でシリカ及び/又は硫酸塩を導入する少なくとも1つの手段とを備えた反応器を用いることが可能である。好ましくは、用いられる可能性のある固体又は液体の燃料、例えば、上述される炭素、炭化水素及び/又は硫黄の化合物(固体の硫黄及び固体の炭素を含む)の場合にも、この反応器は適用される。したがって、溶融/反応を受ける製品の塊に、反応する時間の前に気化し得る少なくともこれらの出発反応体を直接導入することが可能である。
【0044】
それゆえ、上記の本発明による方法は多くの利点を有する。中でも、
・炭酸ナトリウムをケイ酸ナトリウムで完全に又は部分的に置換したガラス炉においてCO2の放出が低減される。即ち、脱炭酸塩化反応が低減又は排除されるので、これらの炉はエネルギーの消費がより小さい。
・プロセスをフィードバックプロセスにすることができ、製造されるH2SO4の副産物が再利用される。
・硫黄含有誘導体を燃料として利用できる。
【0045】
図1は、反応塊4のレベルより下に、液中バーナー2を備え、固体材料(砂、硫酸塩、石炭、硫黄など)を導入するためのシステム3を含む反応器1を示し、煙道ガスはスタック5を介して流出する。原料ケイ酸塩はチャンネル6を通って精製容器7に進み、この精製容器7は、反応器よりも酸化性の火炎を有する少なくとも1つの液中バーナーを備えている。精製容器において発生する煙道ガスは、スタック8を介して流出する。精製されたケイ酸塩9は排出路10を介して回収される。
【0046】
図2は、調整された粒子サイズの沈降シリカを調製するために、本発明によって製造されたケイ酸塩を、溶融反応器で生成された硫酸によってどのように再処理できるかを示している。一方でケイ酸塩ともう一方で硫酸塩がこのプロセスにフィードバックされる。硫酸もフィードバックされ、場合により、使用される燃料及び/又は還元剤の性質に応じて過剰量の硫酸が生成される。
【実施例】
【0047】
[例1]
液中バーナーを備えた精製容器が後に続く液中バーナーを備えた溶融炉を使用した。炉と容器は両方とも(鉛直軸の)円筒形であり、両方とも床面積が0.07m2であった。液中バーナー(炉及び容器)は両方ともメタンと純粋酸素により化学量論的に操作した(それゆえ、酸素は各バーナーの火炎において完全に消費された)。3.5のSiO2/Na2Oモル比を有するケイ酸ナトリウムが得られるような比で砂と硫酸ナトリウムを炉に導入した。さらに、過剰な燃料/還元剤として作用するコークスを、導入される硫酸塩1モル当たり0.5モル量の炭素において導入した。産出量は、3メートルトン/日・m2であった。炉と容器は両方とも1300℃で操作した。炉から出た時点のレドックス比(FeO/総Fe23の質量比)は0.7であり、残留SO3(ケイ酸塩によって溶解したSO3)は0.42wt%(蛍光X線分析又は炭素/硫黄分析によって測定)であり、このことは、炉の反応効率が約98%であることを示している。精製容器において、残留硫酸塩と残留還元剤を反応させた。半透明及び無色の式Na2O・3.5(SiO2)のケイ酸塩が容器の出口で得られ、残留SO3(残留硫酸塩からのSO3の発生)は0.05%未満であった。ここでレドックス比は0.20であった。
【0048】
[例2]
本例は、精製容器の液中バーナーが不十分な酸素で操作される以外は先の例と同じである(15%低い化学量論量の酸素流量を有する還元性の火炎)。半透明及び無色の式Na2O・3.5(SiO2)のケイ酸塩が容器の出口で得られ、その残留SO3含有量は0.05%未満であった。この場合においてレドックス比は0.55であった。
【0049】
[例3(比較例)]
本例は、コークス形態の過剰な添加がないこと以外は例1のとおりである。最終的なケイ酸塩において肉眼で見えるケイ酸ナトリウムの含有を見出した。残留SO3は1%よりも高かった。このことは、反応効率が例1よりもはるかに低いことを示している。導入された硫酸塩は十分には分解しなかった。シリカによる濃縮が大き過ぎて反応塊の粘性が急速に高くなり過ぎ、反応器を停止しなければならなかった。
【0050】
[例4]
本例は、コークス形態の過剰な還元剤を使用済みタイヤの形態の過剰な還元剤に置き換えたこと以外は例1のとおりである。その組成は、約2wt%の硫黄と、80wt%の炭素と、18wt%の水素であった。この還元剤は、導入される硫酸ナトリウム質量の5%に相当する量で導入した。0.1%の残留SO3を含有するケイ酸塩が得られ、そのレドックス比は0.5であった。還元剤中に硫黄が存在することで、追加の硫酸を生成することができた。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】精製容器がその後に続く反応器を含むケイ酸塩製造プラントを示す。
【図2】フィードバックループで操作され、沈降シリカが得られる本発明による方法の好ましい変形態様のダイアグラムである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルカリ金属、アルカリ土類金属又は希土類から選択される元素のケイ酸塩を調製する方法であって、溶融塊中に少なくとも1つの液中バーナーを備えた反応器においてシリカと該元素の硫酸塩を反応させることを含み、該液中バーナーが酸素含有ガスを供給され、有効に消費される酸素に対して過剰な還元性燃料が該反応器に導入される、方法。
【請求項2】
過剰な燃料/還元剤が炭素源として作用する固体又は液体であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
過剰な燃料/還元剤が硫黄源として作用する固体又は液体であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
過剰な燃料/還元剤が硫黄源として作用する気体であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
反応塊のケイ酸塩相が50〜3000ポアズの粘度を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
反応塊のケイ酸塩相が100〜1000ポアズの粘度を有することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
反応塊が1000〜1500℃の温度を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
反応塊が1200〜1400℃の温度を有することを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
過剰な燃料が、ケイ酸塩が硫酸塩を全く含まないようにするのに十分な量であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
過剰な燃料が、硫酸塩1モル当たり0.1〜2モルの炭素当量及び/又は硫黄当量を示すことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
過剰な燃料が、硫酸塩1モル当たり0.3〜1モルの炭素当量及び/又は硫黄当量を示すことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
反応器の後に該反応器によって産出されたケイ酸塩を精製するための容器が続くことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
精製容器のケイ酸塩の温度が、反応器と同じ温度から反応器の温度よりも150℃低い温度の間であることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
精製容器のケイ酸塩の温度が、反応器の温度よりも50℃低い温度から反応器の温度よりも150℃低い温度の間であることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
精製容器が少なくとも1つの液中バーナーを備えていることを特徴とする、請求項12〜14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
精製容器から出るケイ酸塩の鉄レドックス比が0.5未満であることを特徴とする、請求項12〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
ケイ酸塩が、式Mxy・n(SiO2)であり、式中、MxyがNa2O又はK2Oを表し、nが1〜4のモル数を表すことを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
nが1.3〜4であることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれか1項に記載のケイ酸塩を調製する工程であって、反応器がスタックを備え、該スタックが硫黄酸化物を回収するためのシステムを備え、結果として硫酸が得られる工程a)と、
工程a)で生成されたケイ酸塩を工程a)で生成された硫酸で酸処理するための工程であって、一方で沈降シリカ、もう一方で前記元素の硫酸塩が得られ、該硫酸塩が工程a)でリサイクルされる工程b)と
を含む、沈降シリカを調製する方法。
【請求項20】
沈降シリカが0.5〜300nmのサイズを有することを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
請求項19又は20に記載の方法よって得られた沈降シリカ。
【請求項22】
請求項21に記載の沈降シリカの、タイヤ又は食品における使用。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−505811(P2007−505811A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526668(P2006−526668)
【出願日】平成16年9月7日(2004.9.7)
【国際出願番号】PCT/FR2004/050416
【国際公開番号】WO2005/028364
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(500374146)サン−ゴバン グラス フランス (388)
【Fターム(参考)】