説明

部品の共通化による樹脂製品の製造

【課題】予め定められた要目の部品を組み合わせることによって樹脂製品の外殻或いは製品そのものを構成することで、新製品の開発及び製造に必要な型の新規製造という段階を省略し、新製品の開発を容易にするとともに、開発及び製造に必要な費用を低減し、販売価格の下落を図る。
【解決手段】まず平板状や棒状といった、多種多様な樹脂製品及び部品の一部として流用可能な部品を成型するための型を製造しておく。そして新製品を開発するに当たっては、既存の共通部品を組み合わせることで要求仕様を満たす製品を設計し、それに従って部品を成型して組み立て、製品を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂製品の製造に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
従来のプラスチック製製品は、製品ごとに樹脂を成型するための型を設計及び製造しなければならない。このため、新製品の開発や製造には費用や時間がかかり、加えて販売価格の高騰も招いていた。本発明は、このような従来のプラスチック製品製造法が有していた問題を解決しようとするものであり、プラスチック製新製品の開発に要する時間及び費用を低減し、より安価かつ早期な新製品の製造を実現するものである。
【課題を解決するための手段】
そして、本発明は上記の問題を解決するため、まず多種多様な製品の一部として使用できる板状や棒状等といった形状の部品を成型するための型を製造する。次いで要求される製品の内容に応じて適宜部品を製造し、最終的にこれらの部品をブロック玩具のように組み合わせることで製品を製造するものである。
【発明の効果】
上述したように本発明のプラスチック製品製造法は、製品ごとに型の新規開発及び製造しなければならないという段階を省くことで、新製品の開発に要する費用及び時間を削減することができる。また部品の共通化により、要求される製品の仕様が現在製造している製品と異なったものであるとしても、一部または全部の部品及びその組み合わせ方を変更することによって要求に応えることが可能となる。また、製品を一点または少数のみ受注生産する際にも、同様の効果が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0002】
まず、板状や棒状といった形状で、各種製品の部品として転用可能な製品の一部分を構成する部品を成型する。次いで製品の設計図や顧客の要望に応じてそれらの部品を組み立て、製品を製造する。
【実施例】
【0003】
実施例としては、小型船舶の製造が挙げられる。樹脂製の小型船舶は現在でも多種多様な形式のものが建造、販売されているが、それらの製品は何れも同型船ごとに船体などの部品を成型するための型を新規に製造しなければならず、結果として開発や製造にかかる費用、ひいては販売価格の高騰につながっている。しかし本発明の製造方法を用いて小型船舶を製造すれば、部品の組み合わせを変更するだけで船体寸法や形状を容易に変更することができ、新型船の開発にかかる費用及び販売価格の下落が期待できる。
【産業上の利用可能性】
【0004】
最初に設計する部品の形状や寸法、及びその組み立て方を工夫することによって、同一の部品を基に小物入れのような小型の製品から、樹脂製船舶のような大型の製品まで製造することも可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多種多様な製品への流用が可能な形状の部品を組み合わせることによって樹脂製品を製造するという製造方法。
【請求項2】
請求項1の製造方法によって製造された製品。

【公開番号】特開2013−89215(P2013−89215A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−237920(P2011−237920)
【出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(511263529)
【Fターム(参考)】