部材の取付構造
【課題】 部材を被取付部材へワンタッチで取り付けることができ、部材の取付状態を強固に保持することのできる部材の取付構造を提供する。
【解決手段】 天板部2、天板部2から垂下した軸部3、軸部3の側面に設けられ、天板部2と所定間隔で水平部分4hが対峙し、水平部分4hの一端から天板部2側へ垂直部分が立ち上がった係合部4、軸部3の側面に、係合部4の間に位置するように設けられ、軸部3を垂直部分側から水平部分4h側へ回動させる付勢力を蓄積する押圧片5からなる留め具1と、係合部4および押圧片5を設けた軸部3が圧入される係止孔12が設けられたボディ11とからなり、軸部3を係止孔12へ圧入させることにより、押圧片5が係止孔12の縁で押されて付勢力を蓄積し、水平部分4hがボディ11を通り過ぎると、軸部3が押圧片5の付勢力によって回動して係合部4がボディ11に係合する。
【解決手段】 天板部2、天板部2から垂下した軸部3、軸部3の側面に設けられ、天板部2と所定間隔で水平部分4hが対峙し、水平部分4hの一端から天板部2側へ垂直部分が立ち上がった係合部4、軸部3の側面に、係合部4の間に位置するように設けられ、軸部3を垂直部分側から水平部分4h側へ回動させる付勢力を蓄積する押圧片5からなる留め具1と、係合部4および押圧片5を設けた軸部3が圧入される係止孔12が設けられたボディ11とからなり、軸部3を係止孔12へ圧入させることにより、押圧片5が係止孔12の縁で押されて付勢力を蓄積し、水平部分4hがボディ11を通り過ぎると、軸部3が押圧片5の付勢力によって回動して係合部4がボディ11に係合する。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ねじ山を利用しないで、部材を被取付部材へ簡単に取り付けることのできる部材の取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の上記した部材の取付構造の一例を、例えば実公昭63−2651号公報に記載されているものについて説明すると、外形が円形をした部材の側面(周面)に下部張出片、肉厚部をL字状に設け、この肉厚部の上端に下部張出片よりも外側へ突出し、下部張出片から遠ざかる方向へ下部張出片と平行に延びる上部張出片を設け、この上部張出片の下部張出片と反対側端部の下面に突起を設け、被取付部材としてのパネルに、回りに切欠を有する円孔を設けた構成とされている。
【0003】従来の部材の取付構造における部材のパネルへの取り付けについて説明すると、下部張出片を切欠に合わせて部材を円孔へ挿入し、上部張出片の下面をパネルの上面に当接させた後、肉厚部がパネルに衝合するまで部材を回動させることにより、突起が切欠内へ突入してパネルに係合するので、部材を逆方向へ回動させることができなくなり、部材のパネルへの取り付けが完了する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のねじ山を利用しない部材の取付構造は、上述したように、部材を被取付部材の円孔へ挿入した後、部材を被取付部材に対して回動させる必要があり、部材を被取付部材へワンタッチで取り付けることができなかった。また、突起が切欠内へ突入してパネルに係合することにより、部材を逆方向へ回動させなくしているが、上部張出片は弾性片であるため、部材の取付状態を強固に保持することができなかった。
【0005】この発明は、上記したような不都合を解消するためになされたもので、部材を被取付部材へワンタッチで取り付けることができ、部材の取付状態を強固に保持することのできる部材の取付構造を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる部材の取付構造は、頭部、この頭部から垂下した脚部、この脚部に設けられた係合部、脚部の側面に設けられ、脚部を一方向へ回動させる付勢力を蓄積する押圧片からなる部材と、係合部および押圧片を設けた脚部が挿入される係止孔が設けられ、係合部と係合する被取付部材とからなり、脚部を係止孔へ挿入させ、係合部を被取付部材に係合させると、押圧片は係止孔の縁で押されて、係合部が離脱する方向と反対方向へ回動する付勢力を蓄積するものである。
【0007】また、この発明にかかる他の部材の取付構造は、天板部、この天板部の下面から垂下した軸部、この軸部の側面に設けられ、天板部の下面と所定間隔で水平部分が対峙するとともに、この水平部分の一端から天板部側へ垂直部分が立ち上がった複数の係合部、軸部の側面に、係合部の間に位置するように設けられ、軸部を垂直部分側から水平部分側へ回動させる付勢力を蓄積する複数の押圧片からなる部材と、係合部および押圧片を設けた軸部が挿入される係止孔が設けられたフランジ部を有する被取付部材とからなり、軸部を係止孔へ挿入させることにより、複数の押圧片が係止孔の縁で押されて付勢力を蓄積し、水平部分がフランジ部を通り過ぎると、軸部が複数の押圧片の付勢力によって回動して複数の係合部がフランジ部に係合するものである。そして、天板部に係止部分を設け、この係止部分を利用して軸部を、複数の押圧片の付勢力に抗して回動させることにより、係合部のフランジ部との係合を解除して部材を被取付部材から取り外せるようにするのが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図に基づいて説明する。図1はこの発明の第1実施形態である取付装置を示す分解斜視図、図2は第1実施形態における留め具の天板部を切除した斜視図、図3は第1実施形態における留め具の天板部を切除した平面図である。
【0009】これらの図において、1で示す部材としての留め具は、プラスチックで成形され、上部に係止部分としての凹部2cを有する頭部でもある天板部2と、この天板部2の下面から平断面が十字状で垂下した脚部でもある軸部3と、この軸部3の側面に設けられ、天板部2の下面と所定間隔、例えば後述するボディ11の厚さ、すなわち板厚にカーペット21の厚さを加えた長さで水平部分4hが対峙するとともに、この水平部分4hの右端から天板部2側へ垂直部分として軸部3の一部が立ち上がった2つの係合部4と、軸部3の側面に、係合部4の間に位置させて設けられ、軸部3を垂直部分側から水平部分4h側へ回動させる付勢力を蓄積するように、基端部よりも先端部が係合部4に接近するように傾斜した2つの押圧片5とで構成されている。なお、水平部分4hの押圧片5側は、天板部2から遠ざかるにしたがって押圧片5から離れる傾斜面とされている。また、押圧片5の上端は、天板部2から離れている。
【0010】11で示す被取付部材としての自動車のボディには、円形の孔12hと、この孔12hの回りに、孔12hに連通させて等間隔で設けられた4つの切欠12nとで構成された係止孔12が設けられている。なお、ボディ11は、フランジ部を兼ねている。
【0011】21で示す装飾用のカーペットには、円形の孔22hと、この孔22hの回りに、孔12hに連通させて等間隔で設けられた4つの切欠22nとで構成され、係止孔12と同一な貫通孔22が設けられている。Pは工具としてのラジオペンチを示す。
【0012】図4、図5および図6は留め具でボディにカーペットを取り付けるときの説明図であり、各図(a)は留め具の天板部を切除した状態の平面図を示し、各図(b)は各図(a)のb−b線による側面図を示している。なお、図5は、図4および図6に対して90度回転させてある。
【0013】次に、留め具を取り付けることによってカーペットを取り付ける動作について説明する。まず、係止孔12と貫通孔22との各孔12h,22hおよび各切欠12n,22nを一致させてボディ11の上にカーペット21を載せる。次に、留め具1の軸部3を下側にして各切欠12n,22nに対応させ、図4に示すように、天板部2を押圧して軸部3を各孔22,12へ圧入させると、図5に示すように、押圧片5が係止孔12の縁であるボディ11に押されて撓むことにより、軸部3を時計方向、すなわち図1の矢印R方向へ回動させる付勢力を蓄積する。
【0014】そして、図6(b)に示すように、天板部2の下面がカーペット21に圧接し、係合部4の水平部分4hがボディ11を通過すると、軸部3が押圧片5の付勢力によって時計方向へ回動し、図6(a)に示すように、各係合部4がボディ11に係合するので、留め具1の取付が完了する。したがって、所要数の留め具1により、カーペット21をボディ11に取り付けることができる。このように各係合部4がボディ11に係合するとき、押圧片5は蓄積した付勢力により、垂直部分である軸部3をボディ11へ圧接させる。
【0015】次に、留め具の取り外しについて説明する。まず、図6のように各係合部4がボディ11に係合している状態で、図1に示すように、ラジオペンチPの先端を凹部2cに挿入して天板部2を把持する。そして、ラジオペンチPを図1の矢印L方向へ押圧片5の付勢力に抗して回動させ、軸部3を矢印L方向へ回動させると、押圧片5がボディ11に押されて撓むことにより、水平部分4hが切欠12n,22n内へ移動してボディ11と係合しない状態となる。この状態で留め具1を上方へ引き上げることにより、留め具1を取り外すことができる。
【0016】上述したように、この発明の第1実施形態によれば、係合部4および押圧片5が設けられた軸部3を各孔22,12へ圧入させることにより、押圧片5が係止孔12の縁であるボディ11で押されて付勢力を蓄積し、水平部分4hがボディ11を通り過ぎると、軸部3が押圧片5の付勢力によって回動して係合部4がボディ11に係合するので、留め具1を単に押圧するワンタッチでボディ11に取り付けることができる。
【0017】そして、押圧片5は係合部4をボディ11へ圧接させる付勢力を蓄積するので、留め具1が回転方向にがたつくことがなく、留め具1を強固に取り付けることができ、留め具1がボディ11から不用意に外れなくなる。さらに、天板部2に凹部2cを設けたので、この凹部2cを利用して軸部3を押圧片5の付勢力に抗して回動させることにより、係合部4のボディ11との係合を解除して留め具1を取り外すことができる。
【0018】図7はこの発明の第1実施形態における留め具の他の例を示す斜視図であり、図1〜図6と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。図7において、1Aで示す部材としての留め具は、プラスチックで成形され、天板部2Aの上部に係止部分としての把持部2gが設けられている。そして、軸部3、係合部4および押圧片5は、前述した留め具1と同様に構成されている。
【0019】この図7に示す留め具1Aは、把持部2gを把持して軸部3を回動させることにより、前述した留め具1のように、ボディ11から取り外すことができる。したがって、ラジオペンチPなどの工具を使用することなく、留め具1Aをボディ11から取り外すことができる。
【0020】図8はこの発明の第1実施形態における係止孔の他の例を示す平面図である。図8において、12Aで示すボディ11に設けられた係止孔は、正方形の孔12sと、この孔12sの辺に、孔12sに連通させて等間隔で設けられた4つの切欠12nとで構成されている。12Bで示すボディ11に設けられた係止孔は、2つの長方形の孔12rを中心で直交させた構成とされている。
【0021】12Cで示すボディ11に設けられた係止孔は、係止孔12Bの左上および右下を切り欠いて2つの正方形を重ねた形状とされている。なお、この係止孔12Cは、辺12i1 の部分に係合部4が係合し、辺12i2 に押圧片5が圧接する。
【0022】図8(a),(b)および(c)に示す係止孔12A〜12Cのいずれであっても、前述した係止孔12のように、留め具1または留め具1Aを取り付けることができる。
【0023】上記した第1実施形態は、留め具1,1Aを、天板部2,2Aと、天板部2,2Aの下面から垂下した軸部3と、軸部3の側面に設けられた複数の係合部4と、軸部3の側面に設けられた複数の押圧片5とで構成したが、部材を、例えば頭部と、頭部から垂下した脚部と、内向きに弾性変形が可能で、脚部の側面に設けられた複数の係合部と、脚部の側面に、係合部の間に位置するように設けられ、脚部を一方向へ回動させる付勢力を蓄積する複数の押圧片とで構成し、周縁に係合部を抜き取るための切欠が形成された被取付部材の係止孔へ係合部を弾性変形させつつ脚部を圧入させ、係止孔を通過した係合部が復元して被取付部材の裏面などに係合すると同時に複数の押圧片は係止孔の縁で押されて、複数の係合部が抜き取り用の切欠へ向かう方向、すなわち離脱する方向と反対方向へ回動する付勢力を蓄積する構成としてもよい。
【0024】この場合、部材が、係合部が離脱する方向と反対方向へ回動して衝合する係止部を被取付部材に設けるとよい。なお、係合部および押圧片の数は、単数であっても、複数であってもよい。また、係合部および押圧片の形成位置についても、実施条件に応じて適宜決定すればよい。
【0025】図9はこの発明の第2実施形態である遠隔操作排水装置の取付状態を示す説明図、図10は第2実施形態である排水栓装置の分解略図、図11は第2実施形態における操作部分の部分断面斜視図、図12は第2実施形態におけるカムケースの平面図、図13は第2実施形態における排水栓部分の部分断面図、図14は第2実施形態における排水本体の平面図、図15は第2実施形態におけるガイドケースの平面図、図16(a),(b)は第2実施形態におけるガイドケースの取付、取り外しの説明図、図17(a),(b)は第2実施形態における排水栓パッキンの状態を示す説明図である。
【0026】これらの図において、Bで示す浴槽には、縁Fに遠隔操作排水装置の操作部分が取り付けられ、底Oに排水栓部分が取り付けられている。31で示す部材としてのプラスチックで成形されたカムケースは、孔の回りの上部に係止部分として突条32rが環状の周囲に十字状に設けられ、円形の対向する一部分を切り欠いた形状の天板部32と、この天板部32の下面から平断面が円形で垂下した軸部としての円筒部33と、この円筒部33の側面に設けられ、天板部32の下面と縁Fの肉厚の間隔で水平部分34hが対峙するとともに、この水平部分34hの右端から天板部2側へ垂直部分34vが立ち上がった2つの係合部34と、円筒部33の側面に、係合部34の間に位置させて設けられ、円筒部33を垂直部分34v側から水平部分34h側へ回動させる付勢力を蓄積するように、基端部が円筒部33に接続され、先端部が係合部34に接近するように傾斜した2つの押圧片35とで構成されている。
【0027】なお、水平部分34hの押圧片35側は、天板部32から遠ざかるにしたがって押圧片35から離れる傾斜面とされている。そして、円筒部33は、上側円筒部33uと、この上側円筒部33uに連結される下側円筒部33dとで構成され、中に図示を省略したプッシュ−プッシュ式のロック機構、後述するカムピン36を突出方向へ付勢するコイルスプリングなどが配設されている。
【0028】36で示すカムピンは、天板部32の孔から突出するように付勢され、天板部32の下面に一部が衝合して天板部32から抜けないように構成され、上端にボタン37が着脱自在に取り付けられる。なお、カムピン36の下端はロック機構などを介して図示を省略した伝動ワイヤに接続され、伝動ワイヤは筒状のアウタワイヤ38の中に収容されている。
【0029】41で示す被取付部材としてのボタンハウジングには、底であるフランジ部42に前述した係止孔12と同様に、円形の孔43hと、この孔43hの回りに、孔43hに連通させて等間隔で設けられた4つの切欠43nとで構成された係止孔43が設けられている。そして、ボタンハウジング41には、外周に雄ねじが形成されている。
【0030】ここで、カムケースのボタンハウジングへの取付、取り外しについて説明する。まず、カムケース31の円筒部33を下側にして各係合部34、押圧片35を各切欠43nに対応させ、カムケース31を押圧して円筒部33を係止孔43へ圧入させると、押圧片35が係止孔43の縁であるフランジ部42に押されて撓むことにより、円筒部33を回動させる付勢力を蓄積する。そして、係合部34の水平部分34hがフランジ部42を通過すると、円筒部33が押圧片35の付勢力によって回動し、各係合部34がフランジ部42に係合するので、カムケース31をボタンハウジング41に取り付けることができる。
【0031】また、図12に示すように、ラジオペンチPの先端を突状32rに係合させ、ラジオペンチPを矢印の反時計方向へ押圧片35の付勢力に抗して回動させ、円筒部33を回動させると、押圧片35がフランジ部42に押されて撓むことにより、水平部分34hが切欠43n内へ移動してフランジ部42と係合しない状態となる。この状態でカムケース31を上方へ引き上げることにより、カムケース31をボタンハウジング41から取り外すことができる。
【0032】さらに、構成について説明すると、44で示すロアハウジングは、内周に雌ねじが形成され、この雌ねじにボタンハウジング41の雄ねじを螺合させることにより、縁Fをボタンハウジング41とで挟持した状態で浴槽Bに取り付けることができる。45で示すホースは、一端がロアハウジング44の下端部分にホースバンド46で固定され、他端が後述する排水口本体51の導入案内部51pにホースバンド46で固定され、内部にアウタワイヤ38が挿通される。
【0033】51で示す排水口本体は、上側円筒部51uと、下側円筒部51dと、下側円筒部51dから半径方向に延びた導入案内部51pとで構成されている。そして、両円筒部51u,51dは、図13に示すように、中心を所定のピッチpでずらして連通され、両円筒部51u,51dの中心を結んだ延長線上で、上側円筒部51uから突出した下側円筒部51dの周面に導入案内部51pが設けられている。さらに、上側円筒部51uの内周に雌ねじが形成され、下側円筒部51dの外周に雄ねじが形成されている。
【0034】このように両円筒部51u,51dの中心をずらすことにより、導入案内部51pから引き込んだアウタワイヤ38を上側円筒部51uの中心へ湾曲させる場合、アウタワイヤ38および伝動ワイヤの曲率が大きくなるので、アウタワイヤ38および伝動ワイヤに加わる曲げ応力が少なくなり、アウタワイヤ38および伝動ワイヤの寿命を向上させることができるとともに、円滑な操作が可能になる。
【0035】なお、排水口本体を大径管とすることにより、アウタワイヤ38および伝動ワイヤに加わる曲げ応力を少なくすることができるが、排水口本体の下側に接続されるエルボ管もそれに伴って専用の大径管が必要となり、汎用されているエルボ管を使用することができなくなる。しかし、上述のように両円筒部51u,51dの中心をずらすことにより、下側円筒部51dの管径を汎用のエルボ管の径として汎用のエルボを接続できるとともに、両円筒部51u,51dの高さ方向の寸法をも短縮することができる。
【0036】さらに、構成について説明すると、52で示すプラスチックで成形された排水本体は、外周に雄ねじが形成され、この雄ねじを上部円筒部51uの雌ねじに螺合させることにより、底Oを排水口本体51とで挟持した状態で浴槽Bに取り付けることができる。53A,53Bで示すガイド部は、図13および図14に示すように、排水本体52の内周に90度間隔で排水本体52の軸方向に排水本体52と一体的に4つ設けられ、後述するガイドケース55の一部が挿入される。なお、ガイド部53Aの間隔は、ガイド部53Bの間隔よりも狭くされている。
【0037】54で示す係止部は、180度の位置関係にある2つのガイド部53Aの上端に一体的に設けられ、下側が開放したコ字状で、ガイドケース55の一部に係合するものであり、弾性を持たせてある。55で示すガイドケースは、図15に示すように、平面形状が十字状で、中心に孔が設けられ、各ガイド部53A,53Bに係合する突条55rが設けられている。そして、係止部54を備えたガイド部53Aに係合する突条55rの上端部には、係止部54に係合する係合部55pと、この係合部55pの上側に位置して内側へ凹んだ凹部55cとが設けられている。
【0038】ここで、ガイドケースの排水本体への取付、取り外しについて説明する。まず、係合部55pおよび凹部55cが設けられた突条55rを係止部54が設けられたガイド部53Aに対応させ、ガイドケース55を排水本体52内へ押し込むと、係合部55pが係止部54に衝合して係止部54を外側へ撓ますので、係合部55pが係止部54に衝合しない状態までガイドケース55を押し込むことができる。そして、係合部55pが係止部54に衝合しなくなると、図16(a)に示すように、係止部54は自身の弾性で元の状態に戻り、係合部55pに係合することにより、ガイドケース55の排水本体52への取り付けが完了する。
【0039】また、図16(b)に示すように、係止部54を支点としてマイナスドライバDの先端を凹部55cに係合させ、マイナスドライバDを回動させてガイドケース55を浮き上がらせた後、ガイドケース55を引き上げることにより、ガイドケース55を排水本体52から取り外すことができる。さらに、ガイド部53Aの間隔と、ガイド部53Bの間隔を異ならせたので、装着ミスをなくすことができる。
【0040】このようにガイドケース55をマイナスドライバDなどを利用することによって簡単に取り外せるので、目詰まりして流れが悪くなった場合、ガイドケース55を取り外して清掃することにより、目詰まりを解消して排水を効率的に行わせることができる。
【0041】さらに、構成について説明すると、61で示すブッシュは、アウタワイヤ38の他端、すなわち排水栓側に取り付けられている。62で示す下端部分が筒状をしたクリップは、アウタワイヤ38の排水栓側をガイドケース55の下端部分に固定するものである。そして、クリップ62の内周面は、図13に示すように、上方から下方へ進むにつれて内径が大きくなる末広がりに形成されている。
【0042】このようにクリップ62の内周面を下側へ末広がりに形成することにより、排水口本体51の導入案内部51pから引き込んだアウタワイヤ38をガイドケース55の孔へ湾曲させる場合、アウタワイヤ38および伝動ワイヤの曲率が大きくなるので、アウタワイヤ38および伝動ワイヤに加わる曲げ応力が少なくなり、アウタワイヤ38および伝動ワイヤの寿命を向上させることができるとともに、円滑な操作が可能になる。
【0043】さらに、構成について説明すると、63で示すパイプは、クリップ62に取り付けられてガイドケース55の孔の中に配設されるものであり、後述するプッシュピン65の上下動を案内するものである。64で示すガイドピンは、パイプ63の外側に位置してガイドケース55の孔の中で上下動するプッシュピン65を案内するとともに、プッシュピン65で押し上げられるものであり、上端部の外周に溝が形成されている。しかし、ガイドケース55の上側へ抜き出すことができないように構成されている。65で示すプッシュピンは、伝動ワイヤの先端に取り付けられたものである。
【0044】71で示す排水栓は、排水栓キャップ72と、排水栓パッキン73と、この排水栓パッキン73を排水栓キャップ72の下面に取り付けるためのカラー74と、このカラー74を排水栓キャップ72に固定するねじ75とで構成されている。そして、排水栓パッキン73には、図13および図17に示すように、排水栓キャップ72に当接する上面の縁に周回した撓み代となる段差部73sが設けられ、排水本体52に当接する下面の縁に、同心円状に内周突条73i、外周突条73oが設けられている。
【0045】なお、内周突条73iの下端は外周突条73oの下端よりも上側に位置している、すなわち外周突条73oの突出量が内周突条73iの突出量よりも大きい。また、カラー74の中心にガイドピン64を挿入する孔が設けられ、この孔へガイドピン64の上側を挿入すると、図示を省略したスプリングが外周の溝に係合することにより、排水栓71は着脱自在とされ、取付力を所定強度とすることができる。
【0046】このように排水栓パッキン73を形成すると、図13および図17(a)に示すように、排水栓71が排水本体52から離れている状態から、排水栓71が伝動ワイヤに引かれて排水本体52に圧接する場合、図17(b)に示すように、段差部73sによって排水栓パッキン73の外周が撓み易くなり、内周突条73iおよび外周突条73oが排水本体52に圧接するとともに、外周突条73oが排水本体52により強く圧接する。
【0047】したがって、外周突条73oのみのシール性に比べ、補助シールとなる内周突条73iがあるので、シール性が向上する。
【0048】なお、外周突条と内周突条とを同じ突出量に設定した場合、充分なシール性を確保するためには外周突条および内周突条の円周の全てにおいてゆがみがなく、均一な突出量であることが要求され、かつ、突条が当接する排水本体52の相手面もゆがみのない均一な面を要求されるが、そのように製造することは実質的に不可能である。このことから、外周突条のある部位が浮き上がり、内周突条のある部位が浮き上がることが考えられ、外周突条の浮き上がり部位から水が進入し、両突条の間に進入した水が上記内周突条の浮き上がり部位を通ることによる漏水の恐れがある。
【0049】さらに、排水栓への荷重の傾き、シール部位の微細な付着物、シール部分の微細な傷によるささいな変化によっても突条が部分的に浮き上がり、上記した漏水の恐れがあるため、前述したように段差部73sを設け、外周突条73oを内周突条73iよりも大きく突出させるのが望ましい。すなわち、外周突条73oの突出量を内周突条73iの突出量よりも大きくすると、シール部分の微細な誤差や変化は、外周突条73oの強圧と撓みとによって吸収されるので、充分なシール性を確保することができる。
【0050】なお、段差部73sを排水栓パッキン73に設けたが、排水栓72の下面周縁に設けてもよい。さらに、内周突条73iの排水本体52への当接を考慮した場合、段差部73sの段差は両突条73o,73iの突出差よりも大きくすることが望ましい。
【0051】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、係合部および押圧片が設けられた部材の軸部を被取付部材の係止孔へ挿入または圧入させることにより、押圧片が被取付部材の係止孔の縁で押されて付勢力を蓄積し、係合部が係止孔を通り過ぎると、軸部が押圧片の付勢力によって回動して係合部が被取付部材に係合するので、部材を単に押圧するワンタッチで被取付部材に取り付けることができる。
【0052】そして、押圧片は係合部を被取付部材へ圧接させる付勢力を蓄積するので、部材が回転方向にがたつくことがなく、部材を強固に取り付けることができ、部材が被取付部材から不用意に外れなくなる。さらに、天板部に係止部分を設けたので、この係止部分を利用して軸部を押圧片の付勢力に抗して回動させることにより、係合部の被取付部材との係合を解除して部材を取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態である取付装置を示す分解斜視図である。
【図2】第1実施形態における留め具の天板部を切除した斜視図である。
【図3】第1実施形態における留め具の天板部を切除した平面図である。
【図4】ボディにカーペットを取り付けるときの説明図である。
【図5】ボディにカーペットを取り付けるときの説明図である。
【図6】ボディにカーペットを取り付けるときの説明図である。
【図7】この発明の第1実施形態における留め具の他の例を示す斜視図である。
【図8】この発明の第1実施形態における係止孔の他の例を示す平面図である。
【図9】この発明の第2実施形態である遠隔操作排水装置の取付状態を示す説明図である。
【図10】第2実施形態である排水栓装置の分解略図である。
【図11】第2実施形態における操作部分の部分断面斜視図である。
【図12】第2実施形態におけるカムケースの平面図である。
【図13】第2実施形態における排水栓部分の部分断面図である。
【図14】第2実施形態における排水本体の平面図である。
【図15】第2実施形態におけるガイドケースの平面図である。
【図16】(a),(b)は第2実施形態におけるガイドケースの取付、取り外しの説明図である。
【図17】(a),(b)は第2実施形態における排水栓パッキンの状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1,1A 留め具
2,2A 天板部
2c 凹部
2g 把持部
3 軸部
4 係合部
4h 水平部分
5 押圧片
11 ボディ
12,12A〜12C 係止孔
12h,12s,12r 孔
12n 切欠
12i1 ,12i2 辺
21 カーペット
22 貫通孔
22h 孔
22n 切欠
P ラジオペンチ
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ねじ山を利用しないで、部材を被取付部材へ簡単に取り付けることのできる部材の取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の上記した部材の取付構造の一例を、例えば実公昭63−2651号公報に記載されているものについて説明すると、外形が円形をした部材の側面(周面)に下部張出片、肉厚部をL字状に設け、この肉厚部の上端に下部張出片よりも外側へ突出し、下部張出片から遠ざかる方向へ下部張出片と平行に延びる上部張出片を設け、この上部張出片の下部張出片と反対側端部の下面に突起を設け、被取付部材としてのパネルに、回りに切欠を有する円孔を設けた構成とされている。
【0003】従来の部材の取付構造における部材のパネルへの取り付けについて説明すると、下部張出片を切欠に合わせて部材を円孔へ挿入し、上部張出片の下面をパネルの上面に当接させた後、肉厚部がパネルに衝合するまで部材を回動させることにより、突起が切欠内へ突入してパネルに係合するので、部材を逆方向へ回動させることができなくなり、部材のパネルへの取り付けが完了する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のねじ山を利用しない部材の取付構造は、上述したように、部材を被取付部材の円孔へ挿入した後、部材を被取付部材に対して回動させる必要があり、部材を被取付部材へワンタッチで取り付けることができなかった。また、突起が切欠内へ突入してパネルに係合することにより、部材を逆方向へ回動させなくしているが、上部張出片は弾性片であるため、部材の取付状態を強固に保持することができなかった。
【0005】この発明は、上記したような不都合を解消するためになされたもので、部材を被取付部材へワンタッチで取り付けることができ、部材の取付状態を強固に保持することのできる部材の取付構造を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる部材の取付構造は、頭部、この頭部から垂下した脚部、この脚部に設けられた係合部、脚部の側面に設けられ、脚部を一方向へ回動させる付勢力を蓄積する押圧片からなる部材と、係合部および押圧片を設けた脚部が挿入される係止孔が設けられ、係合部と係合する被取付部材とからなり、脚部を係止孔へ挿入させ、係合部を被取付部材に係合させると、押圧片は係止孔の縁で押されて、係合部が離脱する方向と反対方向へ回動する付勢力を蓄積するものである。
【0007】また、この発明にかかる他の部材の取付構造は、天板部、この天板部の下面から垂下した軸部、この軸部の側面に設けられ、天板部の下面と所定間隔で水平部分が対峙するとともに、この水平部分の一端から天板部側へ垂直部分が立ち上がった複数の係合部、軸部の側面に、係合部の間に位置するように設けられ、軸部を垂直部分側から水平部分側へ回動させる付勢力を蓄積する複数の押圧片からなる部材と、係合部および押圧片を設けた軸部が挿入される係止孔が設けられたフランジ部を有する被取付部材とからなり、軸部を係止孔へ挿入させることにより、複数の押圧片が係止孔の縁で押されて付勢力を蓄積し、水平部分がフランジ部を通り過ぎると、軸部が複数の押圧片の付勢力によって回動して複数の係合部がフランジ部に係合するものである。そして、天板部に係止部分を設け、この係止部分を利用して軸部を、複数の押圧片の付勢力に抗して回動させることにより、係合部のフランジ部との係合を解除して部材を被取付部材から取り外せるようにするのが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図に基づいて説明する。図1はこの発明の第1実施形態である取付装置を示す分解斜視図、図2は第1実施形態における留め具の天板部を切除した斜視図、図3は第1実施形態における留め具の天板部を切除した平面図である。
【0009】これらの図において、1で示す部材としての留め具は、プラスチックで成形され、上部に係止部分としての凹部2cを有する頭部でもある天板部2と、この天板部2の下面から平断面が十字状で垂下した脚部でもある軸部3と、この軸部3の側面に設けられ、天板部2の下面と所定間隔、例えば後述するボディ11の厚さ、すなわち板厚にカーペット21の厚さを加えた長さで水平部分4hが対峙するとともに、この水平部分4hの右端から天板部2側へ垂直部分として軸部3の一部が立ち上がった2つの係合部4と、軸部3の側面に、係合部4の間に位置させて設けられ、軸部3を垂直部分側から水平部分4h側へ回動させる付勢力を蓄積するように、基端部よりも先端部が係合部4に接近するように傾斜した2つの押圧片5とで構成されている。なお、水平部分4hの押圧片5側は、天板部2から遠ざかるにしたがって押圧片5から離れる傾斜面とされている。また、押圧片5の上端は、天板部2から離れている。
【0010】11で示す被取付部材としての自動車のボディには、円形の孔12hと、この孔12hの回りに、孔12hに連通させて等間隔で設けられた4つの切欠12nとで構成された係止孔12が設けられている。なお、ボディ11は、フランジ部を兼ねている。
【0011】21で示す装飾用のカーペットには、円形の孔22hと、この孔22hの回りに、孔12hに連通させて等間隔で設けられた4つの切欠22nとで構成され、係止孔12と同一な貫通孔22が設けられている。Pは工具としてのラジオペンチを示す。
【0012】図4、図5および図6は留め具でボディにカーペットを取り付けるときの説明図であり、各図(a)は留め具の天板部を切除した状態の平面図を示し、各図(b)は各図(a)のb−b線による側面図を示している。なお、図5は、図4および図6に対して90度回転させてある。
【0013】次に、留め具を取り付けることによってカーペットを取り付ける動作について説明する。まず、係止孔12と貫通孔22との各孔12h,22hおよび各切欠12n,22nを一致させてボディ11の上にカーペット21を載せる。次に、留め具1の軸部3を下側にして各切欠12n,22nに対応させ、図4に示すように、天板部2を押圧して軸部3を各孔22,12へ圧入させると、図5に示すように、押圧片5が係止孔12の縁であるボディ11に押されて撓むことにより、軸部3を時計方向、すなわち図1の矢印R方向へ回動させる付勢力を蓄積する。
【0014】そして、図6(b)に示すように、天板部2の下面がカーペット21に圧接し、係合部4の水平部分4hがボディ11を通過すると、軸部3が押圧片5の付勢力によって時計方向へ回動し、図6(a)に示すように、各係合部4がボディ11に係合するので、留め具1の取付が完了する。したがって、所要数の留め具1により、カーペット21をボディ11に取り付けることができる。このように各係合部4がボディ11に係合するとき、押圧片5は蓄積した付勢力により、垂直部分である軸部3をボディ11へ圧接させる。
【0015】次に、留め具の取り外しについて説明する。まず、図6のように各係合部4がボディ11に係合している状態で、図1に示すように、ラジオペンチPの先端を凹部2cに挿入して天板部2を把持する。そして、ラジオペンチPを図1の矢印L方向へ押圧片5の付勢力に抗して回動させ、軸部3を矢印L方向へ回動させると、押圧片5がボディ11に押されて撓むことにより、水平部分4hが切欠12n,22n内へ移動してボディ11と係合しない状態となる。この状態で留め具1を上方へ引き上げることにより、留め具1を取り外すことができる。
【0016】上述したように、この発明の第1実施形態によれば、係合部4および押圧片5が設けられた軸部3を各孔22,12へ圧入させることにより、押圧片5が係止孔12の縁であるボディ11で押されて付勢力を蓄積し、水平部分4hがボディ11を通り過ぎると、軸部3が押圧片5の付勢力によって回動して係合部4がボディ11に係合するので、留め具1を単に押圧するワンタッチでボディ11に取り付けることができる。
【0017】そして、押圧片5は係合部4をボディ11へ圧接させる付勢力を蓄積するので、留め具1が回転方向にがたつくことがなく、留め具1を強固に取り付けることができ、留め具1がボディ11から不用意に外れなくなる。さらに、天板部2に凹部2cを設けたので、この凹部2cを利用して軸部3を押圧片5の付勢力に抗して回動させることにより、係合部4のボディ11との係合を解除して留め具1を取り外すことができる。
【0018】図7はこの発明の第1実施形態における留め具の他の例を示す斜視図であり、図1〜図6と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。図7において、1Aで示す部材としての留め具は、プラスチックで成形され、天板部2Aの上部に係止部分としての把持部2gが設けられている。そして、軸部3、係合部4および押圧片5は、前述した留め具1と同様に構成されている。
【0019】この図7に示す留め具1Aは、把持部2gを把持して軸部3を回動させることにより、前述した留め具1のように、ボディ11から取り外すことができる。したがって、ラジオペンチPなどの工具を使用することなく、留め具1Aをボディ11から取り外すことができる。
【0020】図8はこの発明の第1実施形態における係止孔の他の例を示す平面図である。図8において、12Aで示すボディ11に設けられた係止孔は、正方形の孔12sと、この孔12sの辺に、孔12sに連通させて等間隔で設けられた4つの切欠12nとで構成されている。12Bで示すボディ11に設けられた係止孔は、2つの長方形の孔12rを中心で直交させた構成とされている。
【0021】12Cで示すボディ11に設けられた係止孔は、係止孔12Bの左上および右下を切り欠いて2つの正方形を重ねた形状とされている。なお、この係止孔12Cは、辺12i1 の部分に係合部4が係合し、辺12i2 に押圧片5が圧接する。
【0022】図8(a),(b)および(c)に示す係止孔12A〜12Cのいずれであっても、前述した係止孔12のように、留め具1または留め具1Aを取り付けることができる。
【0023】上記した第1実施形態は、留め具1,1Aを、天板部2,2Aと、天板部2,2Aの下面から垂下した軸部3と、軸部3の側面に設けられた複数の係合部4と、軸部3の側面に設けられた複数の押圧片5とで構成したが、部材を、例えば頭部と、頭部から垂下した脚部と、内向きに弾性変形が可能で、脚部の側面に設けられた複数の係合部と、脚部の側面に、係合部の間に位置するように設けられ、脚部を一方向へ回動させる付勢力を蓄積する複数の押圧片とで構成し、周縁に係合部を抜き取るための切欠が形成された被取付部材の係止孔へ係合部を弾性変形させつつ脚部を圧入させ、係止孔を通過した係合部が復元して被取付部材の裏面などに係合すると同時に複数の押圧片は係止孔の縁で押されて、複数の係合部が抜き取り用の切欠へ向かう方向、すなわち離脱する方向と反対方向へ回動する付勢力を蓄積する構成としてもよい。
【0024】この場合、部材が、係合部が離脱する方向と反対方向へ回動して衝合する係止部を被取付部材に設けるとよい。なお、係合部および押圧片の数は、単数であっても、複数であってもよい。また、係合部および押圧片の形成位置についても、実施条件に応じて適宜決定すればよい。
【0025】図9はこの発明の第2実施形態である遠隔操作排水装置の取付状態を示す説明図、図10は第2実施形態である排水栓装置の分解略図、図11は第2実施形態における操作部分の部分断面斜視図、図12は第2実施形態におけるカムケースの平面図、図13は第2実施形態における排水栓部分の部分断面図、図14は第2実施形態における排水本体の平面図、図15は第2実施形態におけるガイドケースの平面図、図16(a),(b)は第2実施形態におけるガイドケースの取付、取り外しの説明図、図17(a),(b)は第2実施形態における排水栓パッキンの状態を示す説明図である。
【0026】これらの図において、Bで示す浴槽には、縁Fに遠隔操作排水装置の操作部分が取り付けられ、底Oに排水栓部分が取り付けられている。31で示す部材としてのプラスチックで成形されたカムケースは、孔の回りの上部に係止部分として突条32rが環状の周囲に十字状に設けられ、円形の対向する一部分を切り欠いた形状の天板部32と、この天板部32の下面から平断面が円形で垂下した軸部としての円筒部33と、この円筒部33の側面に設けられ、天板部32の下面と縁Fの肉厚の間隔で水平部分34hが対峙するとともに、この水平部分34hの右端から天板部2側へ垂直部分34vが立ち上がった2つの係合部34と、円筒部33の側面に、係合部34の間に位置させて設けられ、円筒部33を垂直部分34v側から水平部分34h側へ回動させる付勢力を蓄積するように、基端部が円筒部33に接続され、先端部が係合部34に接近するように傾斜した2つの押圧片35とで構成されている。
【0027】なお、水平部分34hの押圧片35側は、天板部32から遠ざかるにしたがって押圧片35から離れる傾斜面とされている。そして、円筒部33は、上側円筒部33uと、この上側円筒部33uに連結される下側円筒部33dとで構成され、中に図示を省略したプッシュ−プッシュ式のロック機構、後述するカムピン36を突出方向へ付勢するコイルスプリングなどが配設されている。
【0028】36で示すカムピンは、天板部32の孔から突出するように付勢され、天板部32の下面に一部が衝合して天板部32から抜けないように構成され、上端にボタン37が着脱自在に取り付けられる。なお、カムピン36の下端はロック機構などを介して図示を省略した伝動ワイヤに接続され、伝動ワイヤは筒状のアウタワイヤ38の中に収容されている。
【0029】41で示す被取付部材としてのボタンハウジングには、底であるフランジ部42に前述した係止孔12と同様に、円形の孔43hと、この孔43hの回りに、孔43hに連通させて等間隔で設けられた4つの切欠43nとで構成された係止孔43が設けられている。そして、ボタンハウジング41には、外周に雄ねじが形成されている。
【0030】ここで、カムケースのボタンハウジングへの取付、取り外しについて説明する。まず、カムケース31の円筒部33を下側にして各係合部34、押圧片35を各切欠43nに対応させ、カムケース31を押圧して円筒部33を係止孔43へ圧入させると、押圧片35が係止孔43の縁であるフランジ部42に押されて撓むことにより、円筒部33を回動させる付勢力を蓄積する。そして、係合部34の水平部分34hがフランジ部42を通過すると、円筒部33が押圧片35の付勢力によって回動し、各係合部34がフランジ部42に係合するので、カムケース31をボタンハウジング41に取り付けることができる。
【0031】また、図12に示すように、ラジオペンチPの先端を突状32rに係合させ、ラジオペンチPを矢印の反時計方向へ押圧片35の付勢力に抗して回動させ、円筒部33を回動させると、押圧片35がフランジ部42に押されて撓むことにより、水平部分34hが切欠43n内へ移動してフランジ部42と係合しない状態となる。この状態でカムケース31を上方へ引き上げることにより、カムケース31をボタンハウジング41から取り外すことができる。
【0032】さらに、構成について説明すると、44で示すロアハウジングは、内周に雌ねじが形成され、この雌ねじにボタンハウジング41の雄ねじを螺合させることにより、縁Fをボタンハウジング41とで挟持した状態で浴槽Bに取り付けることができる。45で示すホースは、一端がロアハウジング44の下端部分にホースバンド46で固定され、他端が後述する排水口本体51の導入案内部51pにホースバンド46で固定され、内部にアウタワイヤ38が挿通される。
【0033】51で示す排水口本体は、上側円筒部51uと、下側円筒部51dと、下側円筒部51dから半径方向に延びた導入案内部51pとで構成されている。そして、両円筒部51u,51dは、図13に示すように、中心を所定のピッチpでずらして連通され、両円筒部51u,51dの中心を結んだ延長線上で、上側円筒部51uから突出した下側円筒部51dの周面に導入案内部51pが設けられている。さらに、上側円筒部51uの内周に雌ねじが形成され、下側円筒部51dの外周に雄ねじが形成されている。
【0034】このように両円筒部51u,51dの中心をずらすことにより、導入案内部51pから引き込んだアウタワイヤ38を上側円筒部51uの中心へ湾曲させる場合、アウタワイヤ38および伝動ワイヤの曲率が大きくなるので、アウタワイヤ38および伝動ワイヤに加わる曲げ応力が少なくなり、アウタワイヤ38および伝動ワイヤの寿命を向上させることができるとともに、円滑な操作が可能になる。
【0035】なお、排水口本体を大径管とすることにより、アウタワイヤ38および伝動ワイヤに加わる曲げ応力を少なくすることができるが、排水口本体の下側に接続されるエルボ管もそれに伴って専用の大径管が必要となり、汎用されているエルボ管を使用することができなくなる。しかし、上述のように両円筒部51u,51dの中心をずらすことにより、下側円筒部51dの管径を汎用のエルボ管の径として汎用のエルボを接続できるとともに、両円筒部51u,51dの高さ方向の寸法をも短縮することができる。
【0036】さらに、構成について説明すると、52で示すプラスチックで成形された排水本体は、外周に雄ねじが形成され、この雄ねじを上部円筒部51uの雌ねじに螺合させることにより、底Oを排水口本体51とで挟持した状態で浴槽Bに取り付けることができる。53A,53Bで示すガイド部は、図13および図14に示すように、排水本体52の内周に90度間隔で排水本体52の軸方向に排水本体52と一体的に4つ設けられ、後述するガイドケース55の一部が挿入される。なお、ガイド部53Aの間隔は、ガイド部53Bの間隔よりも狭くされている。
【0037】54で示す係止部は、180度の位置関係にある2つのガイド部53Aの上端に一体的に設けられ、下側が開放したコ字状で、ガイドケース55の一部に係合するものであり、弾性を持たせてある。55で示すガイドケースは、図15に示すように、平面形状が十字状で、中心に孔が設けられ、各ガイド部53A,53Bに係合する突条55rが設けられている。そして、係止部54を備えたガイド部53Aに係合する突条55rの上端部には、係止部54に係合する係合部55pと、この係合部55pの上側に位置して内側へ凹んだ凹部55cとが設けられている。
【0038】ここで、ガイドケースの排水本体への取付、取り外しについて説明する。まず、係合部55pおよび凹部55cが設けられた突条55rを係止部54が設けられたガイド部53Aに対応させ、ガイドケース55を排水本体52内へ押し込むと、係合部55pが係止部54に衝合して係止部54を外側へ撓ますので、係合部55pが係止部54に衝合しない状態までガイドケース55を押し込むことができる。そして、係合部55pが係止部54に衝合しなくなると、図16(a)に示すように、係止部54は自身の弾性で元の状態に戻り、係合部55pに係合することにより、ガイドケース55の排水本体52への取り付けが完了する。
【0039】また、図16(b)に示すように、係止部54を支点としてマイナスドライバDの先端を凹部55cに係合させ、マイナスドライバDを回動させてガイドケース55を浮き上がらせた後、ガイドケース55を引き上げることにより、ガイドケース55を排水本体52から取り外すことができる。さらに、ガイド部53Aの間隔と、ガイド部53Bの間隔を異ならせたので、装着ミスをなくすことができる。
【0040】このようにガイドケース55をマイナスドライバDなどを利用することによって簡単に取り外せるので、目詰まりして流れが悪くなった場合、ガイドケース55を取り外して清掃することにより、目詰まりを解消して排水を効率的に行わせることができる。
【0041】さらに、構成について説明すると、61で示すブッシュは、アウタワイヤ38の他端、すなわち排水栓側に取り付けられている。62で示す下端部分が筒状をしたクリップは、アウタワイヤ38の排水栓側をガイドケース55の下端部分に固定するものである。そして、クリップ62の内周面は、図13に示すように、上方から下方へ進むにつれて内径が大きくなる末広がりに形成されている。
【0042】このようにクリップ62の内周面を下側へ末広がりに形成することにより、排水口本体51の導入案内部51pから引き込んだアウタワイヤ38をガイドケース55の孔へ湾曲させる場合、アウタワイヤ38および伝動ワイヤの曲率が大きくなるので、アウタワイヤ38および伝動ワイヤに加わる曲げ応力が少なくなり、アウタワイヤ38および伝動ワイヤの寿命を向上させることができるとともに、円滑な操作が可能になる。
【0043】さらに、構成について説明すると、63で示すパイプは、クリップ62に取り付けられてガイドケース55の孔の中に配設されるものであり、後述するプッシュピン65の上下動を案内するものである。64で示すガイドピンは、パイプ63の外側に位置してガイドケース55の孔の中で上下動するプッシュピン65を案内するとともに、プッシュピン65で押し上げられるものであり、上端部の外周に溝が形成されている。しかし、ガイドケース55の上側へ抜き出すことができないように構成されている。65で示すプッシュピンは、伝動ワイヤの先端に取り付けられたものである。
【0044】71で示す排水栓は、排水栓キャップ72と、排水栓パッキン73と、この排水栓パッキン73を排水栓キャップ72の下面に取り付けるためのカラー74と、このカラー74を排水栓キャップ72に固定するねじ75とで構成されている。そして、排水栓パッキン73には、図13および図17に示すように、排水栓キャップ72に当接する上面の縁に周回した撓み代となる段差部73sが設けられ、排水本体52に当接する下面の縁に、同心円状に内周突条73i、外周突条73oが設けられている。
【0045】なお、内周突条73iの下端は外周突条73oの下端よりも上側に位置している、すなわち外周突条73oの突出量が内周突条73iの突出量よりも大きい。また、カラー74の中心にガイドピン64を挿入する孔が設けられ、この孔へガイドピン64の上側を挿入すると、図示を省略したスプリングが外周の溝に係合することにより、排水栓71は着脱自在とされ、取付力を所定強度とすることができる。
【0046】このように排水栓パッキン73を形成すると、図13および図17(a)に示すように、排水栓71が排水本体52から離れている状態から、排水栓71が伝動ワイヤに引かれて排水本体52に圧接する場合、図17(b)に示すように、段差部73sによって排水栓パッキン73の外周が撓み易くなり、内周突条73iおよび外周突条73oが排水本体52に圧接するとともに、外周突条73oが排水本体52により強く圧接する。
【0047】したがって、外周突条73oのみのシール性に比べ、補助シールとなる内周突条73iがあるので、シール性が向上する。
【0048】なお、外周突条と内周突条とを同じ突出量に設定した場合、充分なシール性を確保するためには外周突条および内周突条の円周の全てにおいてゆがみがなく、均一な突出量であることが要求され、かつ、突条が当接する排水本体52の相手面もゆがみのない均一な面を要求されるが、そのように製造することは実質的に不可能である。このことから、外周突条のある部位が浮き上がり、内周突条のある部位が浮き上がることが考えられ、外周突条の浮き上がり部位から水が進入し、両突条の間に進入した水が上記内周突条の浮き上がり部位を通ることによる漏水の恐れがある。
【0049】さらに、排水栓への荷重の傾き、シール部位の微細な付着物、シール部分の微細な傷によるささいな変化によっても突条が部分的に浮き上がり、上記した漏水の恐れがあるため、前述したように段差部73sを設け、外周突条73oを内周突条73iよりも大きく突出させるのが望ましい。すなわち、外周突条73oの突出量を内周突条73iの突出量よりも大きくすると、シール部分の微細な誤差や変化は、外周突条73oの強圧と撓みとによって吸収されるので、充分なシール性を確保することができる。
【0050】なお、段差部73sを排水栓パッキン73に設けたが、排水栓72の下面周縁に設けてもよい。さらに、内周突条73iの排水本体52への当接を考慮した場合、段差部73sの段差は両突条73o,73iの突出差よりも大きくすることが望ましい。
【0051】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、係合部および押圧片が設けられた部材の軸部を被取付部材の係止孔へ挿入または圧入させることにより、押圧片が被取付部材の係止孔の縁で押されて付勢力を蓄積し、係合部が係止孔を通り過ぎると、軸部が押圧片の付勢力によって回動して係合部が被取付部材に係合するので、部材を単に押圧するワンタッチで被取付部材に取り付けることができる。
【0052】そして、押圧片は係合部を被取付部材へ圧接させる付勢力を蓄積するので、部材が回転方向にがたつくことがなく、部材を強固に取り付けることができ、部材が被取付部材から不用意に外れなくなる。さらに、天板部に係止部分を設けたので、この係止部分を利用して軸部を押圧片の付勢力に抗して回動させることにより、係合部の被取付部材との係合を解除して部材を取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態である取付装置を示す分解斜視図である。
【図2】第1実施形態における留め具の天板部を切除した斜視図である。
【図3】第1実施形態における留め具の天板部を切除した平面図である。
【図4】ボディにカーペットを取り付けるときの説明図である。
【図5】ボディにカーペットを取り付けるときの説明図である。
【図6】ボディにカーペットを取り付けるときの説明図である。
【図7】この発明の第1実施形態における留め具の他の例を示す斜視図である。
【図8】この発明の第1実施形態における係止孔の他の例を示す平面図である。
【図9】この発明の第2実施形態である遠隔操作排水装置の取付状態を示す説明図である。
【図10】第2実施形態である排水栓装置の分解略図である。
【図11】第2実施形態における操作部分の部分断面斜視図である。
【図12】第2実施形態におけるカムケースの平面図である。
【図13】第2実施形態における排水栓部分の部分断面図である。
【図14】第2実施形態における排水本体の平面図である。
【図15】第2実施形態におけるガイドケースの平面図である。
【図16】(a),(b)は第2実施形態におけるガイドケースの取付、取り外しの説明図である。
【図17】(a),(b)は第2実施形態における排水栓パッキンの状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1,1A 留め具
2,2A 天板部
2c 凹部
2g 把持部
3 軸部
4 係合部
4h 水平部分
5 押圧片
11 ボディ
12,12A〜12C 係止孔
12h,12s,12r 孔
12n 切欠
12i1 ,12i2 辺
21 カーペット
22 貫通孔
22h 孔
22n 切欠
P ラジオペンチ
【特許請求の範囲】
【請求項1】 頭部、この頭部から垂下した脚部、この脚部に設けられた係合部、前記脚部の側面に設けられ、前記脚部を一方向へ回動させる付勢力を蓄積する押圧片からなる部材と、前記係合部および前記押圧片を設けた前記脚部が挿入される係止孔が設けられ、前記係合部と係合する被取付部材とからなり、前記脚部を前記係止孔へ挿入させ、前記係合部を前記被取付部材に係合させると、前記押圧片は前記係止孔の縁で押されて、前記係合部が離脱する方向と反対方向へ回動する付勢力を蓄積する、ことを特徴とする部材の取付構造。
【請求項2】 天板部、この天板部の下面から垂下した軸部、この軸部の側面に設けられ、前記天板部の下面と所定間隔で水平部分が対峙するとともに、この水平部分の一端から前記天板部側へ垂直部分が立ち上がった複数の係合部、前記軸部の側面に、前記係合部の間に位置するように設けられ、前記軸部を前記垂直部分側から前記水平部分側へ回動させる付勢力を蓄積する複数の押圧片からなる部材と、前記係合部および前記押圧片を設けた前記軸部が挿入される係止孔が設けられたフランジ部を有する被取付部材とからなり、前記軸部を前記係止孔へ挿入させることにより、前記複数の押圧片が前記係止孔の縁で押されて付勢力を蓄積し、前記水平部分が前記フランジ部を通り過ぎると、前記軸部が前記複数の押圧片の付勢力によって回動して前記複数の係合部が前記フランジ部に係合する、ことを特徴とする部材の取付構造。
【請求項3】 請求項2に記載の部材の取付構造において、前記天板部に係止部分を設け、この係止部分を利用して前記軸部を、前記複数の押圧片の付勢力に抗して回動させることにより、前記係合部の前記フランジ部との係合を解除して前記部材を前記被取付部材から取り外せる、ことを特徴とする部材の取付構造。
【請求項1】 頭部、この頭部から垂下した脚部、この脚部に設けられた係合部、前記脚部の側面に設けられ、前記脚部を一方向へ回動させる付勢力を蓄積する押圧片からなる部材と、前記係合部および前記押圧片を設けた前記脚部が挿入される係止孔が設けられ、前記係合部と係合する被取付部材とからなり、前記脚部を前記係止孔へ挿入させ、前記係合部を前記被取付部材に係合させると、前記押圧片は前記係止孔の縁で押されて、前記係合部が離脱する方向と反対方向へ回動する付勢力を蓄積する、ことを特徴とする部材の取付構造。
【請求項2】 天板部、この天板部の下面から垂下した軸部、この軸部の側面に設けられ、前記天板部の下面と所定間隔で水平部分が対峙するとともに、この水平部分の一端から前記天板部側へ垂直部分が立ち上がった複数の係合部、前記軸部の側面に、前記係合部の間に位置するように設けられ、前記軸部を前記垂直部分側から前記水平部分側へ回動させる付勢力を蓄積する複数の押圧片からなる部材と、前記係合部および前記押圧片を設けた前記軸部が挿入される係止孔が設けられたフランジ部を有する被取付部材とからなり、前記軸部を前記係止孔へ挿入させることにより、前記複数の押圧片が前記係止孔の縁で押されて付勢力を蓄積し、前記水平部分が前記フランジ部を通り過ぎると、前記軸部が前記複数の押圧片の付勢力によって回動して前記複数の係合部が前記フランジ部に係合する、ことを特徴とする部材の取付構造。
【請求項3】 請求項2に記載の部材の取付構造において、前記天板部に係止部分を設け、この係止部分を利用して前記軸部を、前記複数の押圧片の付勢力に抗して回動させることにより、前記係合部の前記フランジ部との係合を解除して前記部材を前記被取付部材から取り外せる、ことを特徴とする部材の取付構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図12】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
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【図12】
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【図6】
【図7】
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【図16】
【図17】
【公開番号】特開平9−210032
【公開日】平成9年(1997)8月12日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平8−37097
【出願日】平成8年(1996)2月1日
【出願人】(000135209)株式会社ニフコ (972)
【公開日】平成9年(1997)8月12日
【国際特許分類】
【出願日】平成8年(1996)2月1日
【出願人】(000135209)株式会社ニフコ (972)
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