説明

配光制御パネルおよび移動体搭載用表示装置

【課題】移動体に搭載される表示装置に適用した場合に、当該移動体におけるガラス面への映り込みを抑制することが可能な配光制御パネルおよび当該配光制御パネルを用いた移動体搭載用表示装置を提供する。
【解決手段】配光制御パネル1は、透光材料からなる板状あるいはシート状の基材であるベース体7を備える配光制御パネル1であり、当該ベース体7は、ベース体7のバックライト11側と反対側の一面に形成された、配光制御用の凸部2を複数有する。複数の凸部2は、互いに平行に延びるように配置される。ベース体7の光源側の表面から入射した光が凸部2の表面の少なくとも一部(一方側面6)から出射することを抑制する、光透過反射抑制部(他方側面5の表面の粗度より粗度を高めた一方側面6の表面)を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、配光制御パネルおよび移動体搭載用表示装置に関し、より特定的には、光の配光分布を制御することが可能な配光制御パネルおよび移動体搭載用表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光の配光方向を制御する配光制御パネルが知られている(たとえば、特開2000−193809号公報(以下、特許文献1と呼ぶ)参照)。特許文献1では、光の和らぎ感を損なうことなく、特定方向に光を効率よく向けることを目的として、透光性材料からなるシート状の配光制御パネルであって、光源側の一面に微細形状による配光制御用の光制御手段(たとえば断面形状が三角形状の線状突起であるプリズム)を形成し、当該プリズムの1面にさらに微細な形状による第2光制御手段(たとえば微細なプリズムや回折格子、あるいは拡散面)を形成したものが開示されている。特許文献1では、当該配光制御パネルを主に屋外照明器具に用いることを想定している。
【特許文献1】特開2000−193809号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで、自動車に代表される移動体には、近年様々な情報の表示を行なうため、表示装置が搭載されてきている。たとえば、自動車のカーナビゲーションシステムの表示装置や運転者に自動車の運転に関する情報を提示するための表示装置などが挙げられる。これらの表示装置は、たとえば自動車のフロント側のダッシュボードに配置される。このとき、ダッシュボード上に隣接するフロントガラスに、表示装置の表示内容が映り込む場合がある。このような映り込みは、自動車の運転者の視界を遮ることにもなり、好ましくない。そこで、このような映り込みを抑制するために、上述した配光制御パネルを用いることが考えられるが、特許文献1では主に屋外照明器具に用いることを想定した配光制御パネルの例が開示されており、上記のような移動体に搭載される表示装置のガラス面への映り込みを抑制するための配光制御パネルの好ましい条件や構成は明らかにされていない。
【0004】
この発明は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、この発明の目的は、移動体に搭載される表示装置に適用した場合に、当該移動体におけるガラス面への映り込みを抑制することが可能な配光制御パネルおよび当該配光制御パネルを用いた移動体搭載用表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明に従った配光制御パネルは、透光材料からなる板状あるいはシート状の基材を備える配光制御パネルであり、基材は、当該基材の光源側と反対側の一面に形成された、配光制御用の凸形状部を複数有する。複数の凸形状部は、互いに平行に延びるように配置される。基材の光源側の表面から入射した光が凸形状部の表面の少なくとも一部から出射することを抑制する、光透過抑制部を備える。
【0006】
このようにすれば、配光制御パネルにおける凸形状部の延在方向と垂直な方向において、配光制御パネルを透過して出射する光の配光分布を左右で異なる分布となるように制御することができる。たとえば、凸形状部において上記延在方向と垂直な方向での断面における基材の表面との境界部に位置する両端の角部のうちの一方の角部側の領域では、光の輝度(強度)が低減された低輝度領域となる視野角度を相対的に大きくし、一方、凸形状部の他方の角部側の領域では、光の輝度(強度)が低減された低輝度領域となる視野角度を相対的に小さくする、といったことが可能になる。
【0007】
上記配光制御パネルにおいて、光透過抑制部は、凸形状部の表面上に形成された光吸収層を含んでいてもよい。この場合、凸形状部の表面から出射する光の少なくとも一部を光吸収層により吸収できるので、当該凸形状部の表面から出射する光が放出される方向での光の輝度を低減できる。この結果、光吸収層が形成されている領域を介して出射する光に関して、効果的に低輝度領域となる領域の視野角度を大きくすることができる。
【0008】
上記配光制御パネルにおいて、光透過抑制部は、凸形状部の表面上に形成され、凸形状部を構成する材料の屈折率とは異なる屈折率を有する異屈折率層を含んでいてもよい。この場合、異屈折率層の屈折率を調整することで、凸形状部の表面から出射する光の出射方向を変更できる。このため、異屈折率層が存在しない場合に異屈折率層が形成されている領域を介して出射する光の進行方向における光の輝度を低減できる。この結果、当該方向において、効果的に低輝度領域となる領域の視野角度を大きくすることができる。
【0009】
上記配光制御パネルにおいて、凸形状部は、当該凸形状部の延びる方向と垂直な方向における断面が三角様形状であってもよい。光透過抑制部は、凸形状部において、断面での基材の表面との境界部に位置する2つの角部のうちのいずれか一方の角部に連なる一方側面から、光が出射することを抑制してもよい。
【0010】
この場合、凸形状部をプリズムとして作用させることができるので、当該凸形状部の断面における基材の表面との境界部に位置する角部の角度や、当該角部に連なる側面の形状を調整することで、配光制御パネルにおいて凸形状部が形成された表面(基材の光源側と反対側の一面)から出射する光の配光性を制御することができる。そして、光透過抑制部により、一方の角部に連なる側面から出射する光を抑制することで、当該一方の角部に連なる側面から出射する光が放出される方向での光の輝度を低減できるので、当該方向において、効果的に低輝度領域となる領域の視野角度を大きくすることができる。
【0011】
上記配光制御パネルにおいて、光透過抑制部は、基材の光源側表面が平坦な場合に光源側表面から基材に入射した光のうち一方側面から出射する光の光路の少なくとも一部を遮るように、光源側表面上に形成された光源側光吸収層を含んでいてもよい。この場合、一方側面へ入射するべき光のうちの少なくとも一部を、光源側光吸収層により吸収することができる。このため、当該一方側面から出射する光が放出される方向での光の輝度を低減できる。この結果、当該方向において、効果的に低輝度領域となる領域の視野角度を大きくすることができる。
【0012】
上記配光制御パネルにおいて、光透過抑制部は、基材の光源側表面が平坦な場合に光源側表面から基材に入射した光のうち一方側面から出射する光の光路と交差するように、光源側表面に形成された溝を含んでいてもよい。
【0013】
この場合、一方側面へ入射するべき光のうちの少なくとも一部を、溝の側面において反射あるいは屈折させることができる。このため、当該一方側面から出射する光が放出される方向での光の輝度を低減できる。この結果、当該方向において、効果的に低輝度領域となる領域の視野角度を大きくすることができる。
【0014】
上記配光制御パネルでは、凸形状部において、一方側面の粗度は、2つの角部のうちの他方の角部に連なる他方側面の粗度より大きくてもよい。この場合、一方側面から出射する光を、当該一方側面において散乱させることができる。このため、当該一方側面から出射する光が放出される方向での光の輝度を低減できる。この結果、当該方向において、効果的に低輝度領域となる領域の視野角度を大きくすることができる。
【0015】
上記配光制御パネルでは、一方の角部に連なる一方側面の粗度Aと、他方の角部に連なる他方側面の粗度Bとの比率(A/B)が3以上3000以下であってもよい。この場合、一方側面から出射する光をより確実に散乱させることができる。
【0016】
また、一方側面の面粗度Aと他方側面の粗度Bの比率(A/B)の数値範囲の決定理由は、上述の数値範囲とすることで、上記配光制御パネルを適用した移動体搭載用表示装置を移動体のガラス面(たとえば運転席のガラス面)の近傍に配置する場合に、一方側面側を当該ガラス面側に設定することで、ガラス面へ表示装置から到達する光の光量を抑制できる。このため、ガラス面への表示内容の映り込みを十分抑制できる、というものである。なお、比率(A/B)は50以上1000以下とすることが好ましい。
【0017】
上記配光制御パネルにおいて、2つの角部のうちのいずれか他方の角部の角度αは5°以上40°以下であり、一方の角部の角度βは60°以上90°以下であってもよい。この場合、配光制御パネルにおける凸形状部の延在方向と垂直な方向において、配光制御パネルを透過して出射する光の配光分布を左右で異なる分布となるように確実に制御することができる。
【0018】
また、角度αの角度範囲の決定理由は、上述のような角度範囲とすることにより、上述のような移動体搭載用表示装置に配光制御パネルを適用したときに、上記ガラス面への表示装置の画像が映り込まず、かつ、表示装置における正面輝度の劣化を許容できる範囲に抑制できる、というものである。なお、角度αは10°以上30°以下とすることが好ましい。
【0019】
また、角度βの角度範囲の決定理由は、上述のような角度範囲とすることで、移動体搭載用表示装置に配光制御パネルを適用したときに、ガラス面側への配光制御パネルからの光の漏れを十分低いレベルに抑制できる、というものである。なお、角度βは60°以上90°以下とすることが好ましい。
【0020】
上記配光制御パネルにおいて、基材の屈折率は1.4以上1.6以下であってもよい。
なお、基材の屈折率を1.4以上1.6以下としたのは、このような屈折率の材料は通常安価に入手できる材料であり、配光制御パネルのコストの増大を抑制することに効果的である、という理由による。なお、基材の屈折率としては1.4以上1.5以下としてもよい。
【0021】
また、配光制御パネルの光透過率は70%以上であってもよい。なお、配光制御パネルの光透過率を70%以上とした理由は、たとえば表示装置に上記配光制御パネルを適用したときに、配光制御パネルにおける光の吸収率を低く抑えることで、表示装置の表示面における輝度を一定の高さにするために必要な光源の出力を抑制することができる、というものである。たとえば、液晶表示装置に上記配光制御パネルを適用する場合、配光制御パネルでの光透過率が低ければ、十分な表示面の輝度を確保するためにバックライト装置の出力(輝度)を、当該配光制御パネルでの損失をカバーできるだけ大きくする必要があるが、上記のように配光制御パネルの光透過率を大きくしておけば、そのような配光制御パネルでの光の損失を小さくできるので、結果的にバックライトの輝度を小さくできる。この結果、液晶表示装置(表示装置)の消費電力を小さくできるため、省電力で効率のよい表示装置を実現できる。なお、当該光透過率は80%以上としてもよい。
【0022】
上記配光制御パネルにおいて、凸形状部の伸びる方向と垂直な方向における凸形状部の幅は20μm以上500μm以下であってもよい。また、当該幅の下限を50μm以上としてもよく、また当該幅の上限を100μm以下とすることが好ましい。この場合、たとえば移動体に搭載される表示装置などに適用する場合を想定すれば、凸形状部の幅(ピッチ)を人間の目の分解能以下にすることができるので、配光制御パネルを透過した光について、当該凸形状部の存在を人間が認識し、当該光を用いて表示される表示内容に違和感を覚えることを抑制できる。また、上記幅を100μm以下にしておけば、人間が凸形状部の存在を認識することはほぼ無くなるため、確実に上述した効果を得ることができる。
【0023】
なお、ピッチの下限を20μmとしたのは、配光制御パネルを製造するために用いる金型の作製コストおよび作製時間を合理的な範囲に低減するため、という理由による。
【0024】
上記配光制御パネルは、自動車などの移動体に搭載される表示装置光源用の配光制御パネルである。このように、本発明の配光制御パネルを移動体に搭載される表示装置の光源に用いたときに、特に本発明の効果が顕著である。
【0025】
この発明に従った移動体搭載用表示装置は、光源と、上記配光制御パネルと、表示ユニットとを備える。配光制御パネルは、光源上に配置される。表示ユニットは、配光制御パネル上に搭載される。このようにすれば、移動体に搭載されたときに、配光制御パネルの配置(凸形状部の延在方向)を調整しておくことで、表示装置から出射する光を到達させたくない方向を低輝度領域とすることができる。このため、表示装置から出射する光による不具合(たとえばフロントガラスへの表示画像の映り込みなど)を軽減することができる。
【0026】
上記移動体搭載用表示装置は、移動体においてガラス面に隣接した部位に配置されるものであってもよく、凸形状部の延びる方向と垂直な方向が、ガラス面に向かう方向となるように配置されてもよい。この場合、ガラス面に向かう方向を低輝度領域とすることができるので、ガラス面への表示装置の画像の映り込みを抑制することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、光の強度の低下を抑制しつつ、特定の視野角の方向について低輝度領域を形成することができるので、特に移動体搭載用表示装置に適用した場合に、隣接するガラス面などへの画像の映り込みを効果的に抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付し、その説明は繰返さない。
【0029】
(実施の形態1)
図1は、本発明に従った配光制御パネルの実施の形態1を示す斜視模式図である。図2は、図1に示した配光制御パネルの側面模式図である。図3は、図1および図2に示した配光制御パネルを用いた表示装置を示す模式図である。図4は、図3に示した表示装置を搭載した移動体の一例としての自動車を示す模式図である。図5は、図4に示した自動車のダッシュボードを示す模式図である。以下、図1〜図5を参照して、本発明による配光制御パネル、表示装置および当該表示装置を搭載した移動体としての自動車を説明する。
【0030】
図1および図2に示すように、本発明による配光制御パネル1は、透光性の樹脂からなるベース体7と、当該ベース体7の表面に形成された複数の凸部2とを備える。複数の凸部2は、互いに平行に延びるように形成されている。なお、複数の凸部2は、それぞれ線状に延びるように形成されていてもよい。そして、凸部2の延びる方向に対して垂直な方向における断面は、図2に示すように三角形状の外形を有している。1つの凸部2の一方角部4における角度を角度βとする。また、凸部2の上記一方角部4と反対側に位置する他方角部3の角度を角度αとする。一方角部4と頂角との間に位置する凸部2の側面を一方側面6とする。また、他方角部3と頂角との間に位置する凸部2の他の側面を他方側面5とする。1つの凸部2において一方角部4と他方角部3との間の距離をピッチPとする。また、ベース体7の厚みを厚みTとする。
【0031】
ここで、上述した配光制御パネル1の特徴的な構成を要約すれば、配光制御パネル1は、透光材料からなる板状あるいはシート状の基材であるベース体7を備える配光制御パネル1であり、当該ベース体7は、ベース体7の光源(バックライト11)側と反対側の一面に形成された、配光制御用の凸形状部としての凸部2を複数有する。複数の凸部2は、図1に示すように互いに平行に延びるように配置される。ベース体7の光源側の表面から入射した光が凸部2の表面の少なくとも一部(一方側面6)から出射することを抑制する、光透過反射抑制部(他方側面5の表面の粗度より粗度を高めた一方側面6の表面)を備える。つまり、光透過反射抑制部(他方側面5の表面の粗度より粗度を高めた一方側面6の表面)は、凸部2において、断面でのベース体7の表面との境界部に位置する2つの角部(一方角部4と他方角部3)のうちのいずれか一方の角部(一方角部4)に連なる側面(一方側面6)から、光が透過または反射することを抑制する。
【0032】
複数の凸部2は、当該凸部2の延びる方向と垂直な方向における断面が三角様形状である。ここで、凸部2の断面形状は図1に示すような三角形状であってもよいが、一方側面6や他方側面5の少なくともいずれかが曲面部を有していてもよい。このような場合も、一方角部4、他方角部3、頂角と3つの角部を有することから、三角様形状と呼ぶ。なお、ここで三角様形状とは、凸部2の断面において上述のように3つの角部が存在するような断面形状を言い、一方側面6や他方側面5のいずれかに曲面部、凹部、凸部などを含んでいてもかまわない。
【0033】
ベース体7の屈折率は1.4以上1.6以下である。配光制御パネル1の光透過率は70%以上である。凸部2において、上記断面でのベース体7の表面との境界部に位置する2つの角部のうちの他方の角部である他方角部3の角度αは5°以上40°以下であり、一方の角部である一方角部4の角度βは60°以上90°以下である。凸部2の表面のうち、一方角部4に連なる一方側面6の粗度Aと、他方角部3に連なる他方側面5の粗度Bとの比率(A/B)は3以上3000以下である。
【0034】
このようにすれば、配光制御パネル1における凸部2の延在方向と垂直な方向において、配光制御パネル1を透過して出射する光の配光分布(輝度分布)を、後述する図3に示すように左右で異なる分布となるように制御することができる。また、単純に低輝度領域となるべき領域に向かう光を遮光するといった構成より配光制御パネル1を透過する光の強度の低下を抑制できる。
【0035】
上記配光制御パネル1において、凸部2の伸びる方向と垂直な方向における凸部2の幅であるピッチPは20μm以上500μm以下である。また、当該ピッチPを100μm以下とすることが好ましい。この場合、たとえば後述するように移動体搭載用の表示装置10に配光制御パネル1を適用する場合を想定すれば、凸部2の幅(ピッチP)を人間の目の分解能以下にすることができるので、配光制御パネル1を透過した光について、当該凸部2の存在を人間が認識し、表示される表示内容に違和感を覚えることを抑制できる。また、上記ピッチPを100μm以下にしておけば、人間が凸部2の存在を認識することはほぼ無くなるため、確実に上述した効果を得ることができる。
【0036】
次に、上記配光制御パネル1の金型を用いたモールドによる製造方法を以下説明する。
配光制御パネル1の製造方法では、まず、当該配光制御パネル1の表面形状に対応する凹部が形成された金型を準備する。この金型と対向定盤との間に、配光制御パネル1を構成する樹脂製薄膜をセットする。その状態で、樹脂製薄膜を加熱する。その後、加熱した樹脂製薄膜を金型と対向定盤とで挟みこむように押圧することにより、モールドを行なう。放冷後、脱型すると、図1などに示す配光制御パネル1が得られる。
【0037】
樹脂製薄膜の加熱は、たとえば、樹脂製薄膜を金型と対向定盤との間に挟んでから加熱する方式、または樹脂製薄膜のみを予め非接触の状態で加熱する方式などを任意に採用することができる。樹脂製薄膜の加熱は、金型や対向定盤の直下に設置したヒータなどにより行なうことができるが、金型や対向定盤の内部に加熱機能を導入(金型や対向定盤の内部にヒータなどを設置)し、当該加熱機能を利用して行なうこともできる。
【0038】
樹脂製薄膜の加熱では、樹脂の流動開始温度以上に加熱する態様が好ましい。このように樹脂製薄膜を流動開始温度以上に加熱してから、金型と対向定盤とで当該樹脂製薄膜を押圧する加圧加工を実施することにより、樹脂の流動現象を利用して、金型の表面に形成された凹部の形状を樹脂製薄膜の表面に転写することができる。このようにして、本発明による配光制御パネル1を製造することができる。
【0039】
配光制御パネル1を構成する樹脂は、比較的狭い温度範囲で溶融し、冷却すると急速に硬化する樹脂を用いれば、スループットが高くなるため好ましい。したがって、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォン、ポリエーテルイミドなどが好適である。樹脂製薄膜の厚さは特に限定されるものではないが、厚さ20μm以上が好ましく、厚さ100μm以上がより好ましい。
【0040】
配光制御パネル1を形成するために用いる金型は、従来周知の任意の方法で製造することができる。たとえば、モールドにより樹脂型を形成する工程と、基板上で樹脂型に金属材料からなる層をめっきにより形成する工程と、樹脂型を除去する工程とを備える方法により金型を製造することができる。
【0041】
このとき、モールドにより樹脂型を形成する工程において使用する親金型は、たとえば機械加工により製造できる。具体的には、たとえばベースプレート上に厚膜のNiP(ニッケルリン)めっき層を形成する。そして、配光制御パネル1の表面形状(凸部2の断面形状)に対応する先端形状を有する切削工具により、当該めっき層の表面を切削加工する。このようにして、上記親金型を形成できる。ここで、当該親金型として精密な微細構造体を用いることができる。この場合、当該親金型により製造される子金型も精密な微細構造体である。このため、樹脂製薄膜に微細で、寸法精度の高い成形を施すことができる。また、金型によりモールドするため、再現性よく成形体を一体成形できる。また、成形体の表面粗さ(Ra)を10nm以下に抑えることも可能である。
【0042】
上述したモールドを用いる金型の製造方法を、以下具体的に説明する。まず、凸部を有する金型(親金型)を用いて、射出成形などのモールドを行ない、凹凸形状部を有する樹脂型を製造する。樹脂型の材質は、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレンまたはポリカーボネートなどである。つぎに、樹脂型の頂上部を覆うように、導電性基板を形成した後、樹脂型を研磨または研削する。この研磨または研削により、樹脂型のベース部分が除去され、導電性基板の表面に樹脂からなるパターンが形成された状態になる。つまり、導電性基板をベースとした樹脂型が形成される。
【0043】
その後、導電性基板めっき電極として電鋳を行ない、樹脂型に金属材料層を堆積する。必要に応じて、研磨または研削により金属材料層を所定の厚さに揃えた後、ウエットエッチングまたはプラズマアッシングにより樹脂型を除去する。この結果、導電性基板をベースとして、当該導電性基板表面に金属材料層が所定のパターンで形成された金型が得られる。この金型は、導電性基板を金型の台座(ベース)として利用するため、台座を形成するために必要な電鋳時間を省略することができる。また、台座は、電鋳により形成していないため、内部応力による金型の反りが少ない。
【0044】
上述した金型は、さらに別の方法により製造することもできる。以下、具体的に説明する。
【0045】
まず、凸部を有する金型(親金型)を用いてモールドを行ない、樹脂型を製造する。つぎに、樹脂型上に、無電解めっきにより金属材料層を形成する。その後、ウエットエッチングまたはプラズマアッシングにより樹脂型を除去すると金型が得られる。
【0046】
図1および図2に示した配光制御パネル1は、凸部2が形成された側を表示装置の光源部としてのバックライト11に面する側と反対側に配置して用いられる。より具体的には、図3に示すように表示装置10において配光制御パネル1が用いられる。図3を参照して、表示装置10の構造を説明する。
【0047】
図3に示すように、表示装置10は、光源としてのバックライト11と、表示ユニット12と、このバックライト11と表示ユニット12との間に配置された配光制御パネル1とを備える。配光制御パネル1は、図2に示すように、その凸部2がバックライト11に面する側と反対側(つまり表示ユニット12側)に位置するように配置される。つまり、配光制御パネル1は、バックライト11上に配置され、表示ユニット12は、配光制御パネル1上に搭載される。
【0048】
ここで、バックライト11は、配光制御パネル1側に拡散板および輝度補助フィルムが配置された構成となっていてもよい。また、表示ユニット12は、たとえばLCDユニットを用いることができる。LCDユニットは、たとえば液晶セルと、当該液晶セルの表面および裏面のそれぞれの上に配置された位相差板と、それぞれの位相差板の外周表面上に配置された偏光板とを備える。液晶セルは、スペーサを介して対向するように配置された2枚のガラス製基板の間に液晶駆動用の薄膜トランジスタや液晶が配置された構造となっている。なお、表示ユニット12としては、バックライト11からの光を透過して利用するものであれば他の構成のユニットを用いてもよい。また、配光制御パネル1の異なる配置として、配光制御パネル1を表示ユニット12上(表示ユニット12においてバックライト11側の面(裏面)と反対側の表面上)に配置してもよい。
【0049】
このような構成とすれば、配光制御パネル1の凸部2(図2参照)の形状(具体的には角度α、角度β、ピッチP、一方側面6および他方側面5の表面粗度など)を適宜調整することにより、凸部2の延在方向に交差する方向における光の強度分布を制御することができる。このため、たとえば表示装置10の正面における輝度に対する相対的な輝度の割合が所定の値(たとえば0.3以下)となる低輝度領域26、27の範囲(角度θ1、θ2の値)を、凸部2の延在方向に対して交差する方向での両端側において異ならせることができる。具体的には、図3に示すように低輝度領域26の分布範囲を示す角度θ2を、もう一方の低輝度領域27の分布範囲を示す角度θ1よりも大きくすることができる。なお、図3では、上述した所定の相対輝度値よりも大きな輝度を示す領域を輝度確保領域25として示している。
【0050】
図3に示した表示装置10は、たとえば図4および図5に示すように移動体の一例である自動車30に搭載される移動体搭載用表示装置である。図4および図5を参照して、図3に示した本発明による表示装置10を搭載した自動車30を説明する。
【0051】
図4および図5を参照して、自動車30は、運転者が前方を確認するためのフロントガラス31が、客室の前方に配置されている。そして、フロントガラス31下にはダッシュボード33が配置されている。ダッシュボード33のシート32に対向する部分には、表示装置10が配置されている。表示装置10としては、たとえばカーナビゲーションシステムの表示部やスピードメータなどの自動車の運転関連情報を表示する表示部などが挙げられる。そして、自動車30に搭載した表示装置10においては、水平方向に配光制御パネル1の凸部2が延在するように配置した上で、当該凸部2の形状が制御されることで、フロントガラス31への表示装置10の表示内容の映り込みを抑制することができる。すなわち、図4に示すように、移動体としての自動車30においてガラス面としてのフロントガラス31に隣接した部位に表示装置10が配置され、表示装置10を構成する配光制御パネル1の凸部2(図2参照)の延びる方向と垂直な方向が、フロントガラス31に向かう方向となるように、表示装置10が配置されている。このようにして、表示装置10から出射される光の輝度が低減されている低輝度領域26が図4に示した表示装置10のフロントガラス31側に位置するようにすれば、フロントガラス31側へと表示装置10から出射される光の輝度を低減することができる。この結果、フロントガラス31における表示装置10の表示内容の映り込みを軽減できる。
【0052】
(実施の形態2)
図6は、本発明による配光制御パネルの実施の形態2を示す側面模式図である。図6を参照して、本発明による配光制御パネルの実施の形態2を説明する。
【0053】
図6に示した配光制御パネル1は、基本的には図1および図2に示した配光制御パネルと同様な構造を備えるが、ベース体7の光源(たとえば図2に示したバックライト11)側と反対側の一面に形成された凸部2の一方側面6の表面に黒色膜8が形成されている点が異なる。このような構成によっても、図1および図2に示した配光制御パネルと同様の効果を得ることができる。すなわち、図6に示した上記配光制御パネル1は、光透過抑制部として、一方角部4に連なる一方側面6上に形成された光吸収層としての黒色膜8を含む。このため、一方側面6から出射する光の少なくとも一部を黒色膜8により吸収できるので、当該一方側面6から出射する光が放出される方向での光の輝度を低減できる。この結果、当該方向において、効果的に低輝度領域26(図3参照)となる領域の視野角度を大きくすることができる。
【0054】
ここで、図6に示した配光制御パネル1の凸部2の形状は、基本的に図1および図2に示した配光制御パネル1の凸部2の形状と同様とすることができる。
【0055】
次に、図6に示した配光制御パネル1の製造方法を簡単に説明する。図6に示した配光制御パネルは、基本的には図1および図2に示した配光制御パネルと同様の製造方法を用いて製造することができる。また、黒色膜8はリソグラフィーなどの手法を用いて形成することができる。
【0056】
図7は、図6に示した配光制御パネルの変形例を示す側面模式図である。図7を参照して、図6に示した配光制御パネルの変形例を説明する。
【0057】
図7に示した配光制御パネル1は、基本的には図6に示した配光制御パネルと同様の構造を備えるが、一方側面6上に形成された膜が図6に示した黒色膜8ではなく、凸部2を構成する材料と屈折率の異なる異屈折率層9である。このような構成によっても、図6に示した配光制御パネルと同様の効果を得ることができる。すなわち、図7に示した配光制御パネルは、光透過抑制部として、一方角部4に連なる一方側面6上に形成され、凸部2を構成する材料の屈折率とは異なる屈折率を有する異屈折率層9を含んでいてもよい。この場合、異屈折率層9の屈折率を調整することで、一方側面6から出射する光の出射方向を変更できる。このため、異屈折率層9が存在しない場合に当該一方側面6から出射する光が放出される方向での光の輝度を低減できる。この結果、当該方向において、効果的に低輝度領域26(図3参照)となる領域の視野角度を大きくすることができる。
【0058】
なお、図7に示した配光制御パネル1は、基本的に図6に示した配光制御パネルと同様の製造方法により製造することができる。また、図7に示した配光制御パネル1の凸部2の形状は、基本的に図1および図2に示した配光制御パネル1の凸部2の形状と同様とすることができる。
【0059】
(実施の形態3)
図8は、本発明による配光制御パネルの実施の形態3を示す側面模式図である。図8を参照して、本発明による配光制御パネルの実施の形態3を説明する。
【0060】
図8に示す配光制御パネル1は、基本的には図1および図2に示した配光制御パネル1と同様の構造を備えるが、一方側面6へと矢印13で示すように向かう光を遮るための黒色膜8が、ベース体7において凸部2が形成された側の表面とは反対側の裏面である光源側表面14に形成されている点が異なる。黒色膜8は、一方側面6に沿って延在するように線状に形成されている。また、黒色膜8の端部と凸部2の一方角部4の真下に位置するベース体7の裏面の位置とは、距離L1だけ離れた状態となっている。また、黒色膜8の幅はW1となっている。この距離L1や幅W1は、ベース体7の厚みやベース体7および凸部2を構成する材料の屈折率などにより適宜調整される。このような構成によっても、図1および図2に示した配光制御パネルと同様の効果を得ることができる。すなわち、配光制御パネル1は、光透過抑制部として、ベース体7の光源側表面14が平坦な場合に光源側表面14からベース体7に入射した光のうち一方側面6から出射する光の光路の少なくとも一部を遮るように、光源側表面14上に形成された光源側光吸収層としての黒色膜8を含む。この場合、一方側面6へ入射するべき光のうちの少なくとも一部を、黒色膜8により吸収することができる。このため、当該一方側面6から出射する光が放出される方向での光の輝度を低減できる。この結果、当該方向において、効果的に低輝度領域26(図3参照)となる領域の視野角度を大きくすることができる。
【0061】
ここで、図8に示した配光制御パネル1の凸部2の形状は、基本的に図1および図2に示した配光制御パネル1の凸部2の形状と同様とすることができる。また、黒色膜8としては、たとえば液晶用ブラックマトリックス材を用いることができる。また、距離L1としてはたとえば10μm、幅W1としてはたとえば20μmといった値を用いることができる。
【0062】
なお、図8に示した配光制御パネル1は、図1および図2に示した配光制御パネル1の製造方法を用いて製造した、凸部2が形成された配光制御パネルの光源側表面14に、リソグラフィーや印刷法などにより黒色膜8を形成するといった方法により製造することができる。
【0063】
図9は、図8に示した配光制御パネルの変形例を示す側面模式図である。図9を参照して、図8に示した配光制御パネルの変形例を説明する。
【0064】
図9に示した配光制御パネル1は、基本的には図8に示した配光制御パネル1と同様の構造を備えるが、ベース体7の光源側表面14に形成される構造が黒色膜8ではなく溝15である点が異なる。溝15は、ベース体7の光源側表面14において、凸部2の一方側面6に沿って線状に延びるように複数本形成されている。溝15の位置は、一方側面6へと矢印13によって示すように入射する光を少なくするような位置に形成される。凸部2の一方角部4の真下に位置する光源側表面14の位置と溝15との間の距離L2と、溝15の幅W2と、溝15の深さD2とは、配光制御パネル1の形状や材質などに応じて適宜設定される。このような構成によっても、図8に示した配光制御パネルと同様の効果を得ることができる。すなわち、図9に示した配光制御パネル1は、光透過抑制部として、ベース体7の光源側表面14が平坦な場合に光源側表面14からベース体7に入射した光のうち一方側面6から出射する光の光路と交差するように、光源側表面14に形成された溝15を含む。この場合、一方側面6へ入射するべき光のうちの少なくとも一部を、溝15の側面において反射あるいは屈折させることができる。このため、当該一方側面6から出射する光が放出される方向での光の輝度を低減できる。この結果、当該方向において、効果的に低輝度領域となる領域の視野角度を大きくすることができる。
【0065】
ここで、図9に示した配光制御パネル1の凸部2の形状は、基本的に図1および図2に示した配光制御パネル1の凸部2の形状と同様とすることができる。また、溝15としては、幅W2を10μm、深さD2を20μmとすることができ、また、距離L2を15μmとすることができる。
【0066】
なお、図9に示した配光制御パネル1は、基本的には図1および図2に示した配光制御パネルの製造方法と同様の方法により製造することができる。たとえば、まず、配光制御パネル1の凸部2に対応する凹部が形成された金型を準備する。また、図9に示した溝15の形状に対応する線状の凸部が形成された対向定盤を準備する。そして、この金型と対向定盤との間に、図9に示す配光制御パネル1を構成する樹脂製薄膜をセットする。その状態で、樹脂製薄膜を加熱する。その後、加熱した樹脂製薄膜を金型と対向定盤とで挟みこむように押圧することにより、モールドを行なう。放冷後、脱型すると、図9に示す配光制御パネル1が得られる。
【0067】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は、移動体に搭載される表示装置、特にガラス面に隣接して配置されるような表示装置および当該表示装置に用いられる配光制御パネルに有利に適用される。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明に従った配光制御パネルの実施の形態1を示す斜視模式図である。
【図2】図1に示した配光制御パネルの側面模式図である。
【図3】図1および図2に示した配光制御パネルを用いた表示装置を示す模式図である。
【図4】図3に示した表示装置を搭載した移動体の一例としての自動車を示す模式図である。
【図5】図4に示した自動車のダッシュボードを示す模式図である。
【図6】本発明による配光制御パネルの実施の形態2を示す側面模式図である。
【図7】図6に示した配光制御パネルの変形例を示す側面模式図である。
【図8】本発明による配光制御パネルの実施の形態3を示す側面模式図である。
【図9】図8に示した配光制御パネルの変形例を示す側面模式図である。
【符号の説明】
【0070】
1 配光制御パネル、2 凸部、3 他方角部、4 一方角部、5 他方側面、6 一方側面、7 ベース体、8 黒色膜、9 異屈折率層、10 表示装置、11 バックライト、12 表示ユニット、13 矢印、14 光源側表面、15 溝、25 輝度確保領域、26,27 低輝度領域、30 自動車、31 フロントガラス、32 シート、33 ダッシュボード。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光材料からなる板状あるいはシート状の基材を備える配光制御パネルであり、
前記基材は、前記基材の光源側と反対側の一面に形成された、配光制御用の凸形状部を複数有し、
前記複数の凸形状部は、互いに平行に延びるように配置され、
前記基材の光源側の表面から入射した光が前記凸形状部の表面の少なくとも一部から出射することを抑制する、光透過抑制部を備える、配光制御パネル。
【請求項2】
前記光透過抑制部は、前記凸形状部の表面上に形成された光吸収層を含む、請求項1に記載の配光制御パネル。
【請求項3】
前記光透過抑制部は、前記凸形状部の表面上に形成され、前記凸形状部を構成する材料の屈折率とは異なる屈折率を有する異屈折率層を含む、請求項1に記載の配光制御パネル。
【請求項4】
前記凸形状部は、前記凸形状部の延びる方向と垂直な方向における断面が三角様形状であり、
前記光透過抑制部は、前記凸形状部において、前記断面での前記基材の表面との境界部に位置する2つの角部のうちのいずれか一方の角部に連なる一方側面から、前記光が出射することを抑制する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の配光制御パネル。
【請求項5】
前記光透過抑制部は、前記基材の光源側表面が平坦な場合に前記光源側表面から前記基材に入射した光のうち前記一方側面から出射する光の光路の少なくとも一部を遮るように、前記光源側表面上に形成された光源側光吸収層を含む、請求項4記載の配光制御パネル。
【請求項6】
前記光透過抑制部は、前記基材の光源側表面が平坦な場合に前記光源側表面から前記基材に入射した光のうち前記一方側面から出射する光の光路と交差するように、前記光源側表面に形成された溝を含む、請求項4記載の配光制御パネル。
【請求項7】
前記凸形状部において、前記一方側面の粗度は、前記2つの角部のうちの他方の角部に連なる他方側面の粗度より大きい、請求項4〜6のずれか1項に記載の配光制御パネル。
【請求項8】
前記一方側面の粗度Aと、前記他方側面の粗度Bとの比率(A/B)は3以上3000以下である、請求項7に記載の配光制御パネル。
【請求項9】
前記2つの角部のうちのいずれか他方の角部の角度αは5°以上40°以下であり、前記一方の角部の角度βは60°以上90°以下である、請求項4〜8のいずれか1項に記載の配光制御パネル。
【請求項10】
光源と、
前記光源上に配置された、請求項1〜9のいずれか1項に記載の配光制御パネルと、
前記配光制御パネル上に搭載された表示ユニットとを備える、移動体搭載用表示装置。
【請求項11】
前記移動体搭載用表示装置は、移動体においてガラス面に隣接した部位に配置されるものであり、
前記凸形状部の延びる方向と垂直な方向が、前記ガラス面に向かう方向となるように配置される、請求項10に記載の移動体搭載用表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−38961(P2010−38961A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−198408(P2008−198408)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【出願人】(599109906)住友電工ファインポリマー株式会社 (203)
【Fターム(参考)】