説明

配線・配管材支持具

【課題】配線・配管材の布設方向に外力が作用したときに、支持具が同方向に移動して取付位置がずれ形鋼の取付面に沿って取付向きが斜めに傾くのを防止し、もって、形鋼からの抜脱を確実に防止する。
【解決手段】ケーブルを支持する支持部2と、形鋼を挟持してこれに取付けられる取付部3とを備え、取付部3に、支持具1がケーブルの布設方向と直交する方向に移動し形鋼から抜脱するのを防止する第1抜止爪15を設け、更に、支持具1がケーブルの布設方向に移動し形鋼から抜脱するのを防止する第2抜止爪16を設けた。支持具1は、略S字状に曲げられた帯板形状に形成するとともに、第2抜止爪16は、支持部2と取付部3とを区画する中間板部4に、ケーブルの布設方向に向けてかつ形鋼との当接側に傾斜して突出形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブル等の配線や電線管等の配管材を建物の形鋼に沿って支持する配線・配管材支持具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
前記配線・配管材支持具として特許文献1、特許文献2等に記載のものが開示されている。これらの支持具は、鋼製のクリップで形成され、一端部が円弧に形成されてケーブルを保持し、他端部が溝型に折り曲げられて形鋼を弾性的に挟持する構成となっている。更に、これらの支持具には、ケーブルの布設方向と直交する方向に移動して形鋼から抜け外れるのを防止すべく、帯板の両側縁の一部を形鋼側に切り起こした抜止爪が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭51−137596号公報
【特許文献2】実開昭52−82099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記各支持具の抜止爪は、ケーブルの布設方向と直交する方向に外力が作用したときに支持具が形鋼から抜け外れるのを防止するものであるため、ケーブルの布設方向に外力が作用したときには、支持具は、その方向に引張られて形鋼の取付面であるフランジ面に沿って位置ずれし、斜めを向いてしまうことがあった。即ち、ケーブルの布設時等においてケーブルが布設方向に引張られると、支持具は、ケーブルとの摩擦力によって同方向に引張り力を受ける。このとき、支持具は、形鋼を弾性的に挟圧する押圧力によって形鋼に保持されてはいるが、ケーブルが強く引張られたときには、ケーブルとともに布設方向に引張られて取付位置がずれ、取付向きが形鋼のフランジ面に沿って斜め方向に傾いてしまうことがあった。その結果、抜止爪も斜めを向いてしまい、形鋼のフランジ面に対して十分に引掛からず、支持具が形鋼から抜け外れてしまう虞があった。
【0005】
そこで、本発明は、配線・配管材の布設方向に外力が作用したときに、同方向に移動して取付位置がずれ形鋼の取付面に沿って取付向きが斜めに傾くのを防止し、もって、形鋼からの抜脱を確実に防止できる配線・配管材支持具の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の配線・配管材支持具は、配線・配管材を建物の形鋼に沿って支持するものであって、前記配線・配管材を支持する支持部と、前記形鋼を挟持してこれに取付けられる取付部とを備え、前記取付部には、前記形鋼との当接側に突出して前記支持具が前記配線・配管材の布設方向と直交する方向に移動し該形鋼から抜脱するのを防止する第1抜止爪が設けられ、更に、前記形鋼との当接側に突出して前記支持具が前記配線・配管材の布設方向に移動するのを防止する第2抜止爪が設けられている。
【0007】
前記第1抜止爪及び第2抜止爪は、一般には、先端が尖った楔形状をなし、外力の作用方向と同方向即ち支持具が抜け外れる方向に突出し、かつ、形鋼に向けて斜めに突出して、形鋼の外面に引掛かり食い込んで、これにより支持具の取付位置がずれたり、形鋼から抜脱するのを防止している。
【0008】
前記支持部は、配線・配管材を、両側から挟持し或いはその内部に収容した状態で支持し、または、支持部上に載置し結束具で結束して支持する。
【0009】
本発明の配線・配管材支持具は、取付部が、対向する一対の挟持板部を備えて成り、支持部が、一方の挟持板部における形鋼の挟持側との反対側に配設されており、第2抜止爪が、支持部が配設されている前記一方の挟持板部に設けられているものとすることができる。
【0010】
本発明の配線・配管材支持具は、更に具体的には、支持具の全体が略S字状に曲げられた帯板形状を成し、一側に折り返された折返し部に支持部が形成され、他側に折り返された折返し部に取付部が形成され、第2抜止爪が、支持部と取付部とを区画する中間板部に、配線・配管材の布設方向に向けてかつ形鋼との当接側に傾斜して突出形成されたものとすることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、取付部に、第1抜止爪に加え、第2抜止爪が設けられているので、第2抜止爪によって支持具が配線・配管材の布設方向に移動し形鋼に対する取付向きが傾くのを確実に防止できる。これにより、配線・配管材の布設方向と直交する方向への抜止めを防止する第1抜止爪は、形鋼に対して確実に引掛かることになり、支持具が形鋼から抜脱するのを確実に防止できる。
【0012】
そして、本発明は、第2抜止爪が、支持部が配設されている側の挟持板部に設けられているので、支持具に配線・配管材の布設方向への引張り等の力が加わったとき、支持部が配設されている側の挟持板部が配線・配管材に押圧されることにより、第2抜止爪はより強く形鋼のフランジに押付けられてフランジの外面に引掛かり食い込むこととなる。その結果、支持具に配線・配管材の布設方向に力が加わったとき、支持具が配線・配管材の布設方向に移動するのをより確実に防止できる。
【0013】
また、支持具の全体が略S字状に曲げられた帯板形状を成し、一側の折返し部に支持部が形成され、他側の折返し部に取付部が形成され、第2抜止爪が、支持部と取付部とを区画する中間板部に、配線・配管材の布設方向に向けてかつ形鋼との当接側に傾斜して突出形成されたものである場合には、簡易な構成で、支持具の支持部、取付部及び第2抜止爪を形成することができる。
加えて、第2抜止爪は中間板部に設けられていることにより、支持具に配線・配管材の布設方向への引張り等の力が加わったとき、中間板部が配線・配管材に押圧されることによって、第2抜止爪はより強く形鋼のフランジに押付けられてフランジの外面に引掛かり食い込むこととなるため、支持具が配線・配管材の布設方向に移動するのをより確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態の配線・配管材支持具を示す斜視図である。
【図2】図1の支持具を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は底面図、(e)は(b)のA−A切断線による断面図である。
【図3】図1の支持具を形鋼に取付けた状態を示す正面図である。
【図4】同じく平面図である。
【図5】図1の支持部上に結束バンドを介して電線管を支持する状態を示す一部破断正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態の配線・配管材支持具を図に基づいて説明する。なお、以下の実施形態においては、配線・配管材としてケーブルを例示する。また、以下の実施形態において上下とは、図2(b)の上下方向を基準とする。
図1及び図2において、支持具1は、配線・配管材であるケーブルCを建物のL形鋼、H形鋼等の形鋼21に沿って支持するものであり、ケーブルCを支持する支持部2と、形鋼21を対向する一対の挟持板部で挟持してこれに取付けられる取付部3とを備えている。
【0016】
前記支持具1は、金属製帯板を略S字状に曲げ加工してクリップに形成されており、図2(b)において高さ方向中間に位置する中間板部4と、中間板部4の右側端部から上方に円弧状に折り返されて上部に位置する支持部側板部5と、中間板部4の左側端部から下方に円弧状に折り返されて下部に位置する取付部側板部6とで形成されている。前記中間板部4及び取付部側板部6は、前記対向する一対の挟持板部を構成している。ここで、支持具1は材質としては弾撥性を有するものが望ましい。
【0017】
支持具1において中間板部4の一側である上側に折り返された折返し部7には前記支持部2が形成され、中間板部4の他側である下側に折り返された折返し部8には前記取付部3が形成されている。支持部2は、別言すれば、一方の挟持板部である中間板部4における形鋼21の挟持側との反対側に設けられている。支持部2において支持部側板部5と中間板部4との間隔はケーブルCより僅かに小さく形成されており、支持部側板部5の端部5bは略く字に折曲され、その折曲部9は中間板部4に当接または近接している。支持部2は、支持部側板部5の先端の摘み部10を摘んで押し広げることによりそこに形成される挿入口11からケーブルCを押し込めば、ケーブルCが支持部2内に挿通された状態で、弾性復帰力によりケーブルCを上下両側から挟圧して支持するようになっている。
【0018】
一方、取付部3において、取付部側板部6の端部12は略く字に折曲され、その折曲部13は中間板部4に当接または近接している。取付部3は、取付部側板部6の端部12と中間板部4との間を形鋼21のフランジ22の端縁部23に押し当てて強制的に押し込むことにより取付部側板部6の端部12と中間板部4との間隔が押し広げられ、そこに形成される挿入口14から形鋼21が取付部3の内部に収容された後、弾性復帰力により形鋼21を上下両側から挟持するようになっている。
【0019】
更に、取付部側板部6の端部12の幅方向の両側には第1抜止爪15が形成されている。第1抜止爪15は、取付部側板部6の両端縁部を斜めに切込んで形鋼21との当接側に一定角度傾斜した状態に切り起こして形成されている。したがって、第1抜止爪15は先端が鋭角に尖った楔形状、三角形状をなしている。第1抜止爪15は、ケーブルCの布設方向と直交する方向であり形鋼21への支持具1の反挿入方向即ち抜脱方向に向けて、かつ、形鋼21との当接側に向けて所定の傾斜角度で斜めに突出している。第1抜止爪15は、取付部側板部6に一体に形成されており、プレス加工により簡単に形成することができる。
【0020】
次に、中間板部4即ち支持部2が配設されている側の挟持板部の折り返し側端部寄りの位置における幅方向の両側には、本発明の特徴とする第2抜止爪16が形成されている。第2抜止爪16は、図2(b)、(e)に示すように、中間板部4の両端縁部が略コ字状に切欠された切欠凹部17の端縁17aにおいて、中間板部4の幅方向即ちケーブルの布設方向に向けて、かつ、形鋼21との当接側に向けて所定の傾斜角度で斜めに直線状に突出している。ここで、第2抜止爪16は、切欠凹部17内に突出形成されているので、材料歩留まりを向上でき、また、切欠凹部17内に格納された状態にあることによって外部の物体が当たって第2抜止爪16が損傷するのを回避することができ、更には、尖った先端部で怪我するのを避けることができる。但し、第2抜止爪16は、必ずしも前記切欠凹部17内に設けることを要するものではなく、中間板部4において切欠凹部17の形成されていない端縁部から外部に突出形成したものとすることを妨げるものではない。第2抜止爪16は先端が尖った楔形状、三角形状に形成されている。第2抜止爪16は、第1抜止爪15と同じく、取付部側板部6に一体に形成されており、プレス加工により簡単に形成することができる。
【0021】
支持具1の支持部側板部5の略中央位置には、後述するように、ここに結束バンドや紐体等の端部を取付けて固定するための取付具25が挿通される取付孔18が設けられている。
【0022】
また、支持具1の支持部側板部5の端部5b及び取付部側板部6の端部12にはドライバ等の工具の先端部を挿入可能な長孔19が形成されている。この長孔19は、工具の先端を挿入しこじることにより形鋼21に取付けられた支持具1を取り外すためのものである。
【0023】
このように構成された支持具1は、取付部3の挿入口14を形鋼21のフランジ22に向けて押し込むだけで形鋼21に取付けることができる。形鋼21に取付けられた後は、支持具1は中間板部4と取付部側板部6とが形鋼21を挟持することにより形鋼21のフランジ22の所定位置に保持される。次に、取付けられた支持具1の支持部2の挿入口11からケーブルCを押し込んで支持部2内に挿入し、ケーブルCを支持部側板部5と中間板部4とで挟持する。支持具1を形鋼21に取付け、ケーブルCを支持させた状態を図3及び図4に示す。ケーブルCは、このようにして、形鋼21のフランジ22に所定間隔毎に取付けられた複数の支持具1に支持させることにより、形鋼21に沿って布設される。なお、ケーブルCを先に支持具1の支持部2に挿入収容してから取付部3を形鋼21のフランジ22に取付けることもできる。
【0024】
次に、支持具1の作用を説明する。
支持具1は、取付部3に、第1抜止爪15が設けられているので、形鋼21に固定されている状態で、図3の実線矢印で示すような、ケーブルCの布設方向と直交する方向に向けて抜け外そうとする何らかの外力が加わったとしても、第1抜止爪15の尖った先端部が形鋼21のフランジ22の外面に引掛かり食い込んで摺動抵抗となって支持具1が移動するのを阻止する。したがって、支持具1は、ケーブルCの布設方向と直交する方向に外力が作用しても、形鋼21との取付位置がずれたり形鋼21から抜脱するのが防止される。
【0025】
そして、特に、支持具1は、第1抜止爪15に加えて、取付部3に第2抜止爪16が設けられているので、ケーブルCの布設時等において、形鋼21に固定されている状態で、ケーブルCを布設方向に強く引張る力が加わったとしても、第2抜止爪16が、図3及び図4に示すようにケーブルCの布設方向に向けて突出し、かつ形鋼21との当接側に向けて所定角度斜めに突出しているから、その尖った先端部が形鋼21のフランジ22の外面に引掛かり食い込んで摺動抵抗となって支持具1が移動するのを阻止する。したがって、支持具1は、図4の白抜き矢印及び破線矢印で示すような、ケーブルCを引張ったりする布設方向の外力が作用しても、形鋼21との取付位置がずれ、形鋼21のフランジ22に対する取付向きが傾くのが確実に防止される。その結果、第1抜止爪15は確実に形鋼21のフランジ22に引掛かり食い込むので、支持具1がケーブルCの布設方向と直交する方向に移動するのが確実に防止される。なお、第2抜止爪16は、中間板部4の両端縁部に一対設けられ、両第2抜止爪16,16は180度反対向きに突出しているので、ケーブルCが形鋼21のフランジ22に沿って布設方向のいずれに引張られたとしても、支持具1の位置ずれが確実に防止される。
これにより、ケーブルCは布設方向と直交する方向及び布設方向のいずれの方向に外力が作用したとしても形鋼21に沿って安定して支持される。
【0026】
また、支持具1は、略S字状に曲げられた帯板形状を成し、一側に折り返された折返し部7に支持部2が形成され、他側に折り返された折返し部8に取付部3が形成され、第2抜止爪16が、支持部2と取付部3とを区画する中間板部4に一体に形成されているので、簡易な構成で、支持部2、取付部3及び第2抜止爪16を設けることができる。
【0027】
加えて、第2抜止爪16は中間板部4に形成されているので、ケーブルCが引張られて支持具1に布設方向の力が加わったとき、図3の白抜き矢印で示すように、中間板部4にはケーブルCの押圧力が加わり、第2抜止爪16は強く形鋼21のフランジ22の外面に押付けられてその外面に引掛かり食い込むこととなる。その結果、支持具1がケーブルCの布設方向に移動するのがより確実に防止される。
【0028】
ところで、図3に示す実施形態においては、支持具1はケーブルCを支持部2の内部に収容し支持しているが、支持具1の支持部側板部5の上面5aに電線管や大径のケーブルC或いはケーブルの束など大きさから支持部2の内部に収容できないものを載置し、サドルの形態で支持させることもできる。例えば、図5に示すように、結束バンド24の端部寄りの箇所に設けた螺子挿通孔24aに螺子25を挿通し、この螺子25を支持部側板部5の取付孔18に挿通してナット締めすることにより、或いは取付孔18に螺着することにより結束バンド24を支持部側板部5の上面5aに固定する。そして、電線管P等を支持部側板部5の上面5aに固定された結束バンド24上に載置し、結束バンド24の一端部に設けた結束孔24bに他端部24cを挿通して結束することにより電線管等を支持部2上に支持させることができる。なお、結束バンド24を固定後に螺子25の頭部が配線・配管材側に突出しないよう、結束バンド24の螺子挿通孔24aの上部には、螺子25の頭部を収容する収容空間を形成しておく。
【0029】
また、上記実施形態においては、第1抜止爪15及び第2抜止爪16は、楔形、三角形に形成されているが、本発明を実施する場合には、それらの形状に限られるものではない。そして、各抜止爪は形鋼21との当接側に向けて直線状に傾斜し突出しているが、鳥の嘴状に湾曲して突出するものとしてもよい。
更に、その個数も左右一対に限られるものではない。
加えて、各抜止爪の設置箇所も問わない。例えば、第2抜止爪16は、位置ずれ及び形鋼21からの抜脱をより確実に防止すべく中間板部4に設けられているが、取付部側板部6に設けることを妨げるものではない。また、第2抜止爪16は、中間板部4の両端縁部に設けられているが、中間板部4において端縁部から中央側に離間した平面部分の位置に略く字状の切り込みを入れ、形鋼21との当接側に切り起こして形成することもできる。
そして、第2抜止爪16は、中間板部4に一体に設けられているが、別体として中間板部4に溶接等で接合したものとしてもよい。
【0030】
なお、支持具1の支持部2を形成する折返し部7及び取付部3を形成する折返し部8は、円弧状に折り返して形成されているが、例えば、コ字状に折り返して形成したものであってもよい。
【0031】
また、上記実施形態の支持部2は、支持部側板部5と中間板部4とでケーブルCを挟持して支持しているが、単に支持部側板部5と中間板部4との空間内に収容した状態で支持するものであってもよい。
【0032】
加えて、支持具1は、略S字状に曲げられて形成されているが、この形状に限られるものではない。例えば、中間板部4及び取付部側板部6のみで略U字状に曲げられた帯板形状に形成し、支持部2は、図示しないが、中間板部4の一部に切り起こし突起を設け、これに設けた挿通孔に結束バンド、結束紐等の結束具などを挿通するなどして、中間板部4における形鋼21との反対側の面に直接取付け支持させるものとしてもよい。
【0033】
そして、支持具1は、図3乃至図5において、形鋼21に対して、支持部2がフランジ22の上側に配置された状態で取付けられているが、逆に、支持部2がフランジ22の下側に配置された状態で取付けることもできる。
【0034】
更に、配線・配管材としては、ケーブルCや電線管Pの他に、信号線等の配線や、給水管、給湯管などの配管材を挙げることができる。
【符号の説明】
【0035】
1 支持具
2 支持部
3 取付部
4 中間板部(挟持板部)
5 支持部側板部
6 取付部側板部(挟持板部)
7、8 折返し部
15 第1抜止爪
16 第2抜止爪
21 形鋼
C ケーブル
P 電線管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線・配管材を建物の形鋼に沿って支持する配線・配管材支持具であって、
前記配線・配管材を支持する支持部と、
前記形鋼を挟持してこれに取付けられる取付部とを備え、
前記取付部には、前記形鋼との当接側に突出して前記支持具が前記配線・配管材の布設方向と直交する方向に移動し該形鋼から抜脱するのを防止する第1抜止爪が設けられ、更に、前記形鋼との当接側に突出して前記支持具が前記配線・配管材の布設方向に移動するのを防止する第2抜止爪が設けられたことを特徴とする配線・配管材支持具。
【請求項2】
前記取付部は、対向する一対の挟持板部を備えて成り、前記支持部は、一方の前記挟持板部における前記形鋼の挟持側との反対側に配設されており、
前記第2抜止爪は、前記支持部が配設されている前記一方の挟持板部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の配線・配管材支持具。
【請求項3】
全体が略S字状に曲げられた帯板形状を成し、
一側に折り返された折返し部に前記支持部が形成され、他側に折り返された折返し部に前記取付部が形成され、
前記第2抜止爪は、前記支持部と取付部とを区画する中間板部に、前記配線・配管材の布設方向に向けてかつ前記形鋼との当接側に傾斜して突出形成されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配線・配管材支持具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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