説明

酵素水生成装置

【課題】生成タンク内の洗浄やメンテナンスが容易な酵素水生成装置を構成する。
【解決手段】生成タンクTの開口Taを覆う位置に蓋状となる上部プレート10を配置し、この上部プレート10の下面側に液面センサ15とヒータ16と温度センサ17とを備える。生成タンクTを処理位置とメンテナンス位置との間で上下移動自在に構成し、処理位置では、生成タンクTの開口Taが上部プレート10の下面側に近接し、メンテナンス位置bでは、ヒータ16の下端より、開口Taが下方に位置するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生成タンクへの給水と、酵素製剤の供給とを行い、温度管理を行うことにより酵素水を生成する酵素水生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のように構成された酵素水生成装置として、特許文献1に記載されるものが存在する。この特許文献1では、生成タンク(文献では活性化タンク)にバルブを介して水を送る給水系を備え、この生成タンクに製剤貯留タンクからポンプを介して酵素製剤を供給する供給系を備え、生成タンクには液面レベルセンサと、ヒータと、温度センサとを備え、この生成タンクからポンプを介して酵素水を送り出す排出系を備えている(段落番号〔0021〕〜〔0024〕・図5)。
【0003】
この特許文献1の装置では、ケースの内部に前記給水系、供給系、排出系夫々を備えると共に、製剤貯留タンク、生成タンク(文献では活性化タンク)夫々を配置している。また、ケースの一部を取り外すことにより、一部のメンテナンスを行える点も記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2004‐242673号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されるように生成タンクにおいて酵素水を生成するものでは、生成タンクにおいて酵素水を繰り返して生成することになるため、生成タンクの内部を定期的に洗浄することも必要になる。この特許文献1のように生成タンクがケースに収容された構造のものでは、生成タンクの内部を洗浄する場合には、例えば、給水系を利用して生成タンクの内部に水を満たし、排出系を利用して排出する制御を繰り返すことによって生成タンク内面の汚れを洗い流すことも可能である。
【0006】
しかしながら、生成タンクの内部に配置される液面センサ(文献では液面レベル検出装置)やヒータ等のメンテナンスを行う際には、液面センサやヒータを大きく露出させることがメンテナンスにおいて有効であるものの、生成タンクがビス等によって固定されているものでは、生成タンクの分離には手間が掛かり、元の状態に戻すにも手間が掛かるものとなり改善の余地があった。
【0007】
本発明の目的は、生成タンク内の洗浄やメンテナンスが容易な酵素水生成装置を合理的に構成する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の特徴は、生成タンクへの給水と、酵素製剤の供給とを行い、温度管理を行うことにより酵素水を生成する酵素水生成装置であって、
前記生成タンクは、上部において上方に開放する開口が形成される共に、この開口を蓋状の上部プレート側に位置させる処理位置と、下側への移動により前記開口を前記上部プレートから離間させるメンテナンス位置とに切り換え自在に構成された点にある。
【0009】
この構成により、生成タンクを処理位置にセットした状態では、生成タンク内で酵素水を生成する通常の処理を行え、この生成タンクをメンテナンス位置にセットした場合には、生成タンクの開口を上部プレートから離間させることにより、この生成タンクの開口から洗浄用のブラシを挿入することや、洗浄水を供給することを容易に行える。また、生成タンクが上下に移動するだけの構造であるので、この移動時に酵素水生成装置の重量バランスを崩すこともない。その結果、生成タンク内の洗浄メンテナンスが容易で、生成タンクをメンテナンス位置まで移動させた場合にもバランスを崩すことのない酵素水生成装置が構成された。
【0010】
本発明は、前記生成タンクの液面レベルを検出する液面センサと、前記生成タンクの溶液に熱を与えるヒータとを、前記上部プレートから下側に突出する形態で支持すると共に、前記生成タンクを前記メンテナンス位置に移動した際には、前記液面センサと前記ヒータとの下端より前記開口が下方に位置するように移動ストロークを設定しても良い。
【0011】
この構成により、生成タンクをメンテナンス位置に移動した場合には、液面センサとヒータとを大きく露出させ、この液面センサとヒータとを容易に洗浄することや、簡単にメンテナンスを行える。
【0012】
この発明は、前記生成タンクを前記処理位置にセットした状態で、この生成タンクに形成した突出片に接当して、この生成タンクを前記処理位置に保持するロック部材を前記上部プレートに備え、前記処理位置において、前記生成タンクを水平方向に移動させることにより、前記突出片とロック部材とが分離して、下方への移動を許すように前記突出片とロック部材とを配置しても良い。
【0013】
この構成により、処理位置にセットした状態では突出片とロック部材とが接当することにより、生成タンクを処理位置に保持できると共に、この生成タンクを水平方向に移動させると云う簡単な操作で、突出片とロック部材とを分離させ、生成タンクを下方へ移動させ、メンテナンス位置に送ることが可能となる。
【0014】
本発明は、この酵素水生成装置を構成するケースの底壁に前記生成タンクの下方への移動を許す開放部を形成すると共に、この開放部の近傍に接当部を形成し、この生成タンクを前記メンテナンス位置に移動させた際には、前記接当部と前記突出片との接当により、この生成タンクの下方への移動を阻止してメンテナンス位置に保持しても良い。
【0015】
この構成により、ケースの底壁に開放部を形成したことにより、この底壁に妨げられずに、生成タンクをメンテナンス位置へ移動できると共に、このメンテナンス位置では突出片が接当部に接当することによって、この生成タンクの下方への移動が阻止され、この生成タンクをメンテナンス位置に保持できる。
【0016】
本発明は、前記生成タンクを前記処理位置に保持する連結機構を備え、この連結機構は、この生成タンクを縦向き姿勢の軸芯周りで連結方向に回転操作することにより連結状態に達し、逆方向に回転操作することにより連結状態を解除する構造を備えても良い。
【0017】
この構成により、生成タンクを縦向き姿勢の軸芯周りで回転させることにより連結機構が連結状態に達して、この処理位置に保持できる、この生成タンクを逆方向に回転させることで連結機構の連結を解除してメンテナンスに移動させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔酵素水生成装置の構成〕
図1、図2に示すように、ケース1の内部に酵素水Wxを生成する生成タンクTと、この生成タンクTに水道水の給水を行う給水機構Jと、このタンクに酵素製剤Xを供給する酵素製剤供給機構Kと、生成タンクTで生成された酵素水Wxを排出する排出機構Lとを備えると共に、生成タンクTの上端の開口Taを覆う位置の上部プレート10に液面センサ15と、ヒータ16と、温度センサ17とを備え、ケース1の外面の側部位置に操作パネル2を備え、ケース1の内部に制御ユニット3を備えて酵素水生成装置が構成されている。
【0019】
この酵素水生成装置は、ファーストフード店やレストランの厨房のように、床面が油脂によって汚れやすい飲食店等に設置されるものであり、この飲食店等の営業が終了した時間帯等に、この酵素水生成装置で生成した酵素水Wxを人為的に床面に散布することにより、酵素水Wxに含まれる酵素の作用によって床面の油脂成分を分解して洗い流す形態で使用される。
【0020】
前記ケース1はステンレス等の耐腐食性が高い金属板を接合して箱状に形成され、このケース1はケース本体1Aと、ケース1の前面側に配置され、縦向き姿勢の軸芯Y周りで開閉自在な扉1Bとを備えている。図面には示していないが、ケース1の後壁側を平坦に形成することにより、例えば、この酵素水生成装置を厨房の壁面に接する位置に設置した場合にも後壁が壁面に密着するものとなり、例えば、後壁に突出部が形成されたものと比較して装置を安定的に設置できるものにしている。
【0021】
また、この酵素水生成装置では、装置全体の重心が、平面視での中央より少し後壁側に位置するようパーツ類を配置している。これにより、この酵素水生成装置の前方向に倒れる不都合を抑制している。
【0022】
前記生成タンクTは透明な樹脂材料の成形物であり、上方に開放する前記開口Taを上端部に形成した構造を有している。前記上部プレート10は、生成タンクTの開口Taを覆うサイズに形成され、ケース1の内部に固定されている。前記生成タンクTは、その上端部において水平姿勢で外方に張り出すように形成した突出片Tbを一体形成しており、この突出片Tbと、上部プレート10に形成したロック部材11との接当によって図2に示す処理位置aに維持される(この構造については後述する)。
【0023】
前記給水機構Jは、水道配管20から生成タンクTに給水する給水管21と、この給水管21の中間位置に配置した給水用電磁バルブ22とを備えている。
【0024】
前記酵素製剤供給機構Kは、半透明の樹脂製のボトル24に貯留された液状の酵素製剤Xを吸い上げる吸引チューブ25と、この吸引チューブ25からの酵素製剤Xが導かれる定容量ポンプ26と、この定容量ポンプ26から酵素製剤Xが送られる供給チューブ27と、この供給チューブ27の先端に接続したノズル28とを備えている。
【0025】
前記吸引チューブ25は、透明で柔軟な樹脂で成り、この吸引チューブ25の吸引側の端部は前記ボトル24の内部に差し込まれている。前記供給チューブ27は、透明で柔軟な樹脂で成り、この供給チューブ27の吐出側を前記ノズル28の上端部に接続している。このノズル28は下端側が小径となる円錐形であり、上端部が前記上部プレート10に支持され、下端には小さい開口を形成している。
【0026】
図面には示していないが、前記定容量ポンプ26は、縦向き姿勢のシリンダに嵌め込んだピストンを電動モータの駆動力で上下作動させる構造を有し、ピストンの下降時にボトル24の酵素製剤Xを吸引チューブ25からチェック弁を介してシリンダ内部に吸引し、ピストンの上昇時にシリンダ内部の酵素製剤Xをチェック弁から供給チューブ27を介して前記ノズル28に送り、滴下する形態で生成タンクT内に供給するように作動する。
【0027】
前記排出機構Lは、前記生成タンクTの底部の酵素水Wxをフレキシブルな排出ホース30に導く排出管31と、この排出管31の中間に配置した排出用電磁バルブ32とを備えている。また、この排出用電磁バルブ32は生成タンクTの底部に固定されている。
【0028】
前記液面センサ15は、前記上部プレート10から下方に突設したロッド15Aに対して上下移動自在に外嵌したリング状のフロート15Bを備えた構造を有し、このフロート15Bに備えたマグネット(図示せず)の磁気が、ロッド15A内に備えたリードスイッチ(図示せず)に作用して、このリードスイッチがON又はOFFすることで、液面が目標レベルに達したことを検出するように構成されている。
【0029】
前記ヒータ16は、通電により発熱する発熱体を金属チューブの内部に収容した構造を有し、下方に突設する形態で上部プレート10に支持されている。前記温度センサ17は、サーミスタ等を収容したロッド状の構造を有し、下方に突設する形態で前記上部プレート10に支持されている。
【0030】
〔生成プロセス処理〕
前記制御ユニット3は、生成プロセス処理を実行することにより、生成タンクTに酵素水を生成して、排出する処理を自動的に行う。つまり、給水用電磁バルブ22を開放操作して生成タンクTへの給水を開始し、生成タンクTの水面が目標レベルに達したことを液面センサ15で検出した時点で給水用電磁バルブ22を閉じ操作して設定量の水を生成タンクTに貯留する。
【0031】
次に、定容量ポンプ26を作動させることにより、ボトル24に貯留された酵素製剤Xを吸引チューブ25で吸引し、供給チューブ27からノズル28を介して生成タンクTに滴下する形態で供給する。この供給の際には前記定容量ポンプ26の作動回数を計数することにより、目標とする量の酵素製剤Xが供給される。
【0032】
次に、前記ヒータ16に電力を供給し、生成タンクTに貯留された溶液(水と酵素製剤Xとが混合した液)の温度を温度センサ17で計測してフィードバックし、この生成タンクTに貯留された溶液の温度が目標温度領域(40℃程度)に達するまで昇温を続け、この昇温の後には、溶液の温度を目標温度領域で設定時間(約20分程度)程度維持することにより、生成タンクTにおいて酵素水Wxを生成する。
【0033】
このように生成タンクTにおいて酵素水Wxを生成した後には、生成タンクTから酵素水Wxを排出するに充分な時間以上排出用電磁バルブ32を開放することにより、生成タンクTの酵素水Wxを排出管38から排出ホース30に送ってストックタンクBに排出する制御が行われるのである。
【0034】
ちなみに、前記酵素製剤Xは、リパーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ等の酵素を含むと共に、これらの酵素を生成する微生物を含むものであり、この微生物は、低温状態では休眠状態にあり、40℃程度に維持されることにより活性化して酵素を生成する性質を有する。
【0035】
〔生成タンクの構造〕
図4、図5に示すように、生成タンクTの上部の両側部には複数の前記突出片Tbが設定間隔で列状に形成されている。前記上部プレート10の両側部には、前記突出片Tbと平行姿勢となるように複数の前記ロック部材11が設定間隔で列状に形成されている。
【0036】
尚、前記突出片Tbは必ずしも生成タンクTと一体形成する必要はなく、また、上端に形成する必要もない。また、ロック部材11は必ずしも上部プレート10に形成する必要はなくケース1の内部のフレーム等に形成しても良い。
【0037】
ロック部材11の上面側に突出片Tbが位置する状態では、生成タンクTの下方への移動が阻止されるので、生成タンクTが処理位置aに保持される。この状態から図5(a)に示す如く、生成タンクを手前側(扉1Bが配置された側)に引くようにスライド操作することにより、ロック部材11と突出片Tbとが分離し、生成タンクTを図3に示すメンテナンス位置bまで移動させることが可能となる。
【0038】
この移動を許容するように、前記ケース1の底壁1Cには生成タンクTの下方への移動を許容する開放部Hを形成しており、生成タンクTをメンテナンス位置bまで移動させる際には、この開放部Hの位置に複数のビス5で連結された蓋体4を底壁1Cから分離することになる。
【0039】
また、この開放部Hの両側部には生成タンクTの突出片Tbを受け止める形で突出片Tbに接当する複数の接当部6を列状に形成しており、図5(b)に示す如く、この接当部6によって突出片Tbを受け止めた位置がメンテナンス位置bとなる。
【0040】
このように生成タンクTをメンテナンス位置bに保持した状態において、生成タンクTを更に引き出し方向にスライドさせることにより、図5(c)に示すように、この接当部6から突出片Tbが分離して、この生成タンクTを、開放部Hから下方に抜き出せるものとなる。尚、接当部6から突出片Tbを分離させるために、生成タンクTを押し込み方向に操作するように構成しても良い。
【0041】
また、生成タンクTをメンテナンス位置bに移動させた状態では、上部プレート10から下方に向けて最も突出するヒータ16の下端位置より更に下側に生成タンクTの開口Taが位置するものとなり、上部プレート10に支持されているヒータ16だけでなく液面センサ15や温度センサ17を全体的に露出させて洗浄や、メンテナンスを容易に行え、更に、この生成タンクTの内面の洗浄も容易に行える。
【0042】
特に、生成タンクTをメンテナンス位置bにセットした状態では、この生成タンクTが前記ヒータ16、液面センサ15、温度センサ17等の直下に位置するので、例えば、ヒータ16、液面センサ15、温度センサ17等に水を供給しながら洗浄を行う場合でも、洗浄に使用された水を生成タンクTで受け止めることが可能となり、この水がケースの内部を予期しない方向に流れる不都合を回避でき、しかも、前記排出用電磁バルブ32を開放操作することによ生成タンクTで受け止めた水を容易に排出できる。
【0043】
〔酵素水供給システムの機能〕
このように構成したことにより、生成タンクTの内面の洗浄を行う場合や、ヒータ16、液面センサ15、温度センサ17等の洗浄や部品の交換や点検等のメンテナンスを行う場合には、ケースの扉1Bを開放して、生成タンクTを引く方向にスライド操作し、生成タンクTを下方のメンテナンス位置bまで容易に移動させることで、ヒータ16、液面センサ15、温度センサ17等を大きく露出させることが可能となる。
【0044】
生成タンクTに対して排出用電磁バルブ32を支持し、この排出用電磁バルブ32に対してフレキシブルな排出ホース30を接続しているので、前述したように、処理位置aにある生成タンクTをスライド操作する際にも、下方に移動させる際にも、この下方への移動を排出機構Lが操作を妨げることはない。
【0045】
そして、ヒータ16、液面センサ15、温度センサ17等を大きく露出させることによって、これらに水を供給して洗浄を行うことやメンテナンスを容易に行える。特に、洗浄を行う場合には、洗浄に使用された水を生成タンクTで受け止める形態で回収することにより、水が予期しない方向に流れる不都合を回避できるものとなる。
【0046】
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い。
【0047】
(a)図6に示すように、平面視において、生成タンクTの中心位置に回転軸芯Q(縦向き姿勢の軸芯)を想定し、前記突出片Tbの突出量を回転軸芯Qから決まった量に設定し、また、ロック部材11も回転軸芯Qを基準にした突出量を前記突出片Tbと等しくなる量に設定する。このような構成から、平面視において突出片Tbとロック部材11とが重複する位置まで回転軸芯Q周りで生成タンクTを回転させることで突出量を前記突出片Tbとが連結状態に達し、図6(a)に示す如く、生成タンクTを処理位置aに保持できる。また、生成タンクT生成タンクTを回転軸芯Q周りで逆方向に回転させることにより、図6(b)に示す如く、ロック部材11から突出片Tbを分離させ、生成タンクTを下方へ移動させてメンテナンス位置bまで送ることが可能となる。このように構成することにより、上記した実施形態のように生成タンクTのスライド操作を行う空間をケース内に確保できない場合でも、回転操作によってロック部材11と突出片Tbとの係合を解除して下方への移動を実現できる。この構成では、ロック部材11と突出片Tbとで連結機構が構成されている。
【0048】
(b)上記した別実施形態(a)の構造と同様の接当部6をケース1の底壁1Cの開放部Hの開口縁に備える。このように構成することにより、突出片Tbを接当部6に接当させることで生成タンクTをメンテナンス位置bに保持でき、また、このメンテナンス位置bにおいて生成タンクTを更に回転させることにより、突出片Tbを接当部6から分離して生成タンクTを下方に抜き出す操作が可能となる。
【0049】
(c)図7に示すように、液面センサ15として、上部プレート10から下方に突設したロッド15Aに対して上下移動自在に外嵌したリング状のフロート15Bを備えた構造を備えると共に、フロート15Bに備えたマグネットMからの磁気の作用によってON又はOFFするリードスイッチSWを生成タンクTの外面に備える。このように、リードスイッチSWを生成タンクTの外面に備えることにより、水の作用によって電流がリークする不都合を回避して液面センサ15のメンテナンス回数を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】酵素水精製装置の斜視図
【図2】生成タンクを処理位置にセットした酵素水精製装置の縦断正面図
【図3】生成タンクをメンテナンス位置に移動させた酵素水精製装置の縦断正面図
【図4】上部プレートと生成タンクと開放部とを示す分解斜視図
【図5】生成タンクを開放部から抜き出す際の操作形態を示す平面図
【図6】別実施形態(a)のロック部材と突出片とが接当する状態及び分離する状態を示す平面図
【図7】別実施形態(c)の液面センサの構造を示す断面図
【符号の説明】
【0051】
1C 底壁
6 接当部
10 上部プレート
11 ロック部材
15 液面センサ
16 ヒータ
a 処理位置
b メンテナンス位置
H 開放部
Q 軸芯
T 生成タンク
Ta 開口
Tb 突出片
X 酵素製剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生成タンクへの給水と、酵素製剤の供給とを行い、温度管理を行うことにより酵素水を生成する酵素水生成装置であって、
前記生成タンクは、上部において上方に開放する開口が形成される共に、この開口を蓋状の上部プレート側に位置させる処理位置と、下側への移動により前記開口を前記上部プレートから離間させるメンテナンス位置とに切り換え自在に構成されている酵素水生成装置。
【請求項2】
前記生成タンクの液面レベルを検出する液面センサと、前記生成タンクの溶液に熱を与えるヒータとを、前記上部プレートから下側に突出する形態で支持すると共に、前記生成タンクを前記メンテナンス位置に移動した際には、前記液面センサと前記ヒータとの下端より前記開口が下方に位置するように移動ストロークを設定している請求項1記載の酵素水生成装置。
【請求項3】
前記生成タンクを前記処理位置にセットした状態で、この生成タンクに形成した突出片に接当して、この生成タンクを前記処理位置に保持するロック部材を前記上部プレートに備え、前記処理位置において、前記生成タンクを水平方向に移動させることにより、前記突出片とロック部材とが分離して、下方への移動を許すように前記突出片とロック部材とを配置している請求項1又は2記載の酵素水生成装置。
【請求項4】
この酵素水生成装置を構成するケースの底壁に前記生成タンクの下方への移動を許す開放部を形成すると共に、この開放部の近傍に接当部を形成し、この生成タンクを前記メンテナンス位置に移動させた際には、前記接当部と前記突出片との接当により、この生成タンクの下方への移動を阻止してメンテナンス位置に保持する請求項3記載の酵素水生成装置。
【請求項5】
前記生成タンクを前記処理位置に保持する連結機構を備え、この連結機構は、この生成タンクを縦向き姿勢の軸芯周りで連結方向に回転操作することにより連結状態に達し、逆方向に回転操作することにより連結状態を解除する構造を有している請求項1又は2記載の酵素水生成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−252291(P2007−252291A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−82191(P2006−82191)
【出願日】平成18年3月24日(2006.3.24)
【出願人】(000135313)ノーリツ鋼機株式会社 (1,824)
【Fターム(参考)】