説明

酸化アルミニウム及び元素周期律表の第1及び2主族の元素の酸化物よりなるナノ粒子ならびにその製造方法

【課題】 酸化アルミニウム及び元素周期律表の第1及び2主族の元素の金属酸化物よりなるナノ結晶混合酸化物の提供。
【解決手段】 この課題は、50〜99.99重量%の酸化アルミニウム及び0.01〜50重量%の、元素周期律表の第1及び2主族の元素の金属酸化物よりなるナノ粒子によって解決される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、元素周期律表の第1及び2主族の元素の酸化物の成分を含有するAlよりなるナノ粒子ならびにその製造方法に関する。
【0002】
微細な酸化アルミニウム粉末は、特にセラミックスの用途、有機又は金属層のマトリックス補強のために、充填剤、磨き粉として、研磨剤の製造のために、塗料及びラミネートの添加物として並びに他の特別な用途のために使用される。
【0003】
超微細酸化アルミニウム粉末の製造は、化学合成、機械的粉砕法又は熱物理的方法で行われる。
【0004】
従来技術に従う方法の欠点は、時間当たりの収量がか焼時間が長いために少ないか又は生成物が粉砕の場合には汚染されそして未だ粗大過ぎることである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それ故に本発明の課題は、最少限のエネルギー供給量で短時間に高収率をもたらす方法で、酸化アルミニウム及び元素周期律表の第1及び2主族の元素の金属酸化物よりなるナノ結晶混合酸化物を製造することである。この場合に生成される生成物は簡単な手段で再分散することができそしてそれ故に安定なナノ懸濁物を提供できるべきである。
【0006】
色々な著者の従来公知の報告(Ber. DKG 74 (1997) No. 11/12; ドイツ特許出願公開第189,922,492号明細書)と反対に、この課題はアルミニウム−クロロヒドラート(アルミニウム−ヒドロキシクロライド)から出発して解決できる。
【0007】
驚くべきことに本発明者は、元素周期律表の第1及び2主族の元素の酸化物を含有するAlよりなる混合酸化物が、それのナノ粒子が特に微細な状態で生じることに特徴があることを見出した。更に、製造された粉末は、適当な溶剤中に穏やかなエネルギー供給のもとで該混合酸化物を導入した際に問題なく崩壊し得る非常に柔らかな凝集物を含有していることがわかった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の対象は、50〜99.99重量%の酸化アルミニウム及び0.01〜50重量%の、元素周期律表の第1及び2主族の元素の金属酸化物よりなるナノ粒子である。この混合酸化物中の酸化アルミニウムは、主要部分が菱面体晶のα−変態(コランダム)で存在しているのが特に有利である。相応して第1及び2主族の元素の混合酸化物の割合は、コランダム格子が請求するナノ粒子に残ったままであるようにすることを可能とする。本発明に従う混合酸化物は好ましくは1μmより小さい、殊に0.2μmより小さい、特に0.001〜0.09μmの粒度を有する晶子の大きさを有している。この規模の大きさの本発明の粒子は以下で、ナノ粒子と称する。
【0009】
本発明の混合酸化物は、以下に記載の色々の方法で製造することができる。これらの方法の説明は純粋の酸化アルミニウム粒子の製法に関係するが、これらの全ての変法では、Al含有原料成分の他に元素周期律表の第1及び2主族の元素の化合物も、本発明の混合酸化物を生ずるために存在させなければならないことはもちろんである。この目的のためには、殊に塩化物が有利であるが、酸化物、酸化物塩化物、炭酸塩、硫酸塩又は他の適当な塩も適する。これらの酸化物形成物質の量は、完成ナノ粒子が前述の量の酸化物MeOを含有するように決められる。酸化物MeOとしては本発明の範囲においては好ましくはMgO及びCaOが適する。
【0010】
本発明のナノ粒子を製造する場合には、後で所望の粒度に解凝集される混合酸化物の比較的に大きい凝集物から出発するのが全く一般的である。この凝集物は後記の方法によって製造することができる。
【0011】
このような凝集物は例えば種々の化学合成によって製造される。この場合には一般に沈殿反応(水酸化物沈殿、有機金属化合物の加水分解)及びこれに続いてのか焼が重要である。この場合には、α−酸化アルミニウムへの転化温度を下げるために、しばしば結晶核が添加される。こうして得られるゾルは乾燥されそしてその際にゲルに転化される。後続のか焼は350℃〜650℃の温度で行われる。次いでα−Alへ転化するために約1000℃の温度で焼かなければならない。この方法はドイツ特許出願公開第19,922,492号明細書に詳細に記載されている。
【0012】
別の方法はエーロゾル法である。この場合には、所望の分子量が前駆体ガスの化学反応から又は過飽和ガスの急速冷却によって得られる。粒子の生成は衝突によるか又は常に平衡状態で存在する分子クラスタの蒸発及び凝集によって行う。新たに生じる小粒子は生成物分子(凝縮)及び/又は粒子(凝集)と更に衝突することによって成長する。しかしながら凝集速度が新たな生成或いは成長の速度よりも早い場合には、球状の一次粒子の凝集物が生じる。燃焼反応器(flame reactor)はこの原理をベースとする製造変法である。ナノ粒子はここでは炎の中での1500〜2500℃での前駆体分子の分解によって生成される。例としてはメタン/O−炎中でのTiCl;SiCl及びSiO(CHをTiO及びSiO粒子とする酸化反応がある。AlClを使用する場合には従来には相応するアルミナを製造することができた。燃焼反応器は今日、カーボンブラック、顔料のTiO、珪酸及びアルミナの様な1ミクロン未満の粒子の合成のために大規模に使用されている。
【0013】
小さい粒子は遠心分離力、圧縮空気、音、超音波及び他の方法によっても小滴から生成できる。次いでこの小滴を直接的熱分解によって又はその場での他のガスとの反応によって粉末に転化される。公知の方法としては噴霧乾燥及び凍結乾燥も挙げることができる。噴霧熱分解の場合には前駆体小滴を高温の場(炎、炉)に通す。このことが易揮発性成分の速やかな蒸発をもたらし又は所望の生成物への分解反応を開始させる。所望の粒子はフィルタに集められる。例としてここでは酢酸バリウム及び乳酸チタニウムの水溶液からBaTiOの製造を挙げることができる。
【0014】
粉砕によって同様に、コランダムの破砕及びその際にナノ領域の晶子を製造することも試みることができる。最良の粉砕結果は湿式粉砕において攪拌式ボールミルを用いて達成することができる。この場合、コランダムより高い硬度を持つ材料よりなる摩砕ビーズを使用しなければならない。
【0015】
低温でコランダムを製造する別の方法は、アルミニウム−クロロヒドラートを転化するものである。核、特に微細コランダム又はヘマタイトよりなる核をこの目的のために同様に添加してもよい。結晶成長を避けるためには試料を700℃〜最大900℃の温度でか焼しなければならない。この場合、か焼の期間は少なくとも4時間である。それ故に、この方法の欠点は消費時間が多いこと及び酸化アルミニウム中の塩素の残量にある。この方法は、Ber. DKG 74 (1997) No. 11/12、第719-722頁に詳細に説明されている。
【0016】
この凝集物からナノ粒子を解放しなければならない。これは好ましくは摩砕又は超音波での処理によって行う。本発明によれば解凝集は溶剤及びコーティング剤、好ましくはシランの存在下に行う。摩砕工程の間に生じる活性及び反応性の表面を化学反応又は物理的付着物によって飽和させそしてそれによって再凝集を防止する。ナノ混合酸化物は小さな粒子を保持したままとなる。コーティング剤は解凝集を行った後に添加してもよい。
【0017】
本発明の製法の場合には、前述の通り、Ber. DKG 74 (1997) No. 11/12、第719-722頁の説明に相応して製造される凝集体の混合酸化物から好ましくは出発する。この場合の出発点はアルミニウム−クロロヒドラートであり、このものは式
Al(OH)Cl
[式中、xは2.5〜5.5の数でありそしてyは3.5〜0.5の数であり、 その際にx+yの合計は常に6である。]
で表される化合物である。アルミニウム−クロロヒドラートは水溶液として結晶核と混合され、次いで乾燥されそして熱処理(か焼)に付される。
【0018】
この場合、市販されているような、アルミニウム−クロロヒドラートの50%水溶液から出発するのが有利である。この溶液を、Alのα−変態を生じるのに必要とされる結晶核と混合する。このような結晶核は後続の熱処理の際にα−変態を生成するための温度を有利にも下げる作用をする。核としては細分散性のコランダム、ダイアスポア(diaspore)又はヘマタイトが適する。0.1μmよりも小さい平均粒度を有する細分散性α−Alを使用するのが有利である。一般に、生じる酸化アルミニウムを基準として2〜3重量%の核で十分である。
【0019】
この出発溶液は混合酸化物中の酸化物MeOを生成するために追加的に更に酸化物形成剤を含有している。この目的のためにはなかでも元素周期律表の第1及び2主族の元素の塩化物、特にCa及びMg元素の塩化物が適するが、更に他の可溶性又は分散性の塩、例えば酸化物、オキシクロライド、炭酸塩又は硫酸塩もある。酸化物形成剤の量は、完成ナノ粒子が0.01〜50重量%の酸化物Meを含有するように決められる。第1及び2主族の元素の酸化物は酸化アルミニウムの他に別の相として存在しているか又はこれと共に本物の混合酸化物、例えばスピネル等を生じてもよい。本発明において“混合酸化物”とは、両方の種類を包含することを意味する。
【0020】
アルミニウム−クロロヒドラート、核及び酸化物形成剤よりなるこの懸濁物を次いで乾燥するまで蒸発処理しそして熱処理(か焼)に付す。か焼は、この目的に適する装置、例えば滑りバット炉(sliding-bat furnace)、チェンバー炉(chamber furnace)、管状炉、ロータリーキルン又は電子レンジ又は流動床反応器において実施する。本発明の方法の変法によれば、アルミニウム−クロロヒドラート、酸化物形成剤及び核よりなる水性懸濁物を水を予めに除去することなくか焼装置に直接的に噴入することができる。
【0021】
か焼のための温度は1400℃を超えるべきでない。下限温度はナノ結晶混合酸化物の所望の収率、所望の残留塩素含有量及び核の含有量によって左右される。ナノ粒子の生成は既に約500℃で開始するが、塩素含有量を低く保ちそしてナノ粒子の収率を高く維持するために、700〜1100℃、特に1000〜1100℃で実施するのが有利である。
【0022】
驚くべきことに、か焼のために一般に0.5〜30分より少なく、好ましくは0.5〜10分、特に好ましくは2〜5分で十分である。既にこの短い時間の後には、有利な温度についての上述の条件のもとでナノ粒子の十分な収率が達成できることが判っている。しかしながら、Ber. DKG 74 (1997) No. 11/12、第719-722頁の説明に相応して、700℃で4時間又は500℃で8時間か焼することもできる。
【0023】
か焼の際に凝集物が殆ど球状のナノ粒子の状態で得られる。これらの粒子はAl及びMeOよりなる。MeOの含有量は結晶成長の抑制剤として作用しそして晶子の大きさが小さい。これによって、上記のか焼によって得られるナノ粒子は、ドイツ特許出願公開第19,922,492号明細書、国際特許出願公開第2004/089827号明細書及び同第02/08124号明細書に記載の方法の場合と同様の粒子と明らかに相違する。
【0024】
ナノ粒子を製造するためには凝集体を好ましくは溶剤中で例えば摩細機、ボールミル又は攪拌式ボールミル中で湿式摩砕することによって細分化する。この場合、1μmより小さい、好ましくは0.2μmより小さい、特に好ましくは0.001〜0.9μmの晶子大きさを持つナノ粒子が得られる。ここでも上記の方法は、本発明に従って製造される混合酸化物が明らかに柔らかな凝集体を生じるので明白な長所である。これは解凝集に必要な時間及びミル中での摩砕にプラスの影響を及ぼす。例えば、6時間摩砕後に約50nmのd90値を有するナノ粒子の懸濁物が得られる。解凝集の他の可能な方法は超音波を使用するものである。
【0025】
解凝集のための溶剤としては水並びにアルコール及び、放出されるナノ粒子を安定に吸収することができる他の極性溶剤が適している。水中で解凝集を行う場合には、生じるナノ粒子を水性懸濁液中で安定させるために、無機又は有機酸、例えばHCl、HNO、蟻酸又は酢酸を添加するべきである。酸の量は混合酸化物を基準として0.1〜5重量%であることができる。他の可能な方法は、ナノ粒子をアクリレート、ポリエチレングリコール、僅かな量のシラン又はその他の界面活性物質の添加によって立体的に安定化させるものである。この種類の安定化の場合には、ナノ粒子がシールドされそしてそれによって粒子相互の間の強い誘引力が反対に作用する。この懸濁物から20nmより小さい粒子直径を持つ粒子フラクションは遠心分離によって分離することができる。こうして得られる細かい粒子フラクションは乾燥によって例えば凍結乾燥によって、易再分散性ナノ粒子に転化することができる。
【0026】
摩砕又は超音波エネルギーの供給による解凝集は好ましくは20〜100℃、特に好ましくは20〜90℃で行う。
【0027】
実施例:
【実施例1】
【0028】
アルミニウム−クロロヒドラートの50%水溶液を、か焼後に酸化アルミニウムと酸化マグネシウムとの比が99.5:0.5%となるように塩化マグネシウムと混合する。更にこの溶液に細かいコランダムよりなる懸濁物の2%の結晶核を添加する。溶液を攪拌によって均一にした後に、回転式蒸発器中で乾燥させる。固体のアルミニウム−クロロヒドラート/塩化マグネシウム混合物を乳鉢で粉砕する。その際、粗大粉末が生じる。
【0029】
この粉末をマッフル炉で1050℃でか焼する。加熱領域での接触時間は最大5分である。粒度分布が原料に相応する白色粉末が得られる。
【0030】
X線構造分析では、主としてα−酸化アルミニウムが存在することがわかる。
【0031】
撮影したSEM(走査電子顕微鏡)−写真は凝集物として存在する10〜80nmの範囲内の結晶子を示した(SEMから評価)。残留塩素含有量は僅かのppmの程度である。
【0032】
別の段階で酸化マグネシウムを微量混入したコランダム粉末40gを160gの水に懸濁させる。この懸濁物をNetzsch 社の縦型の攪拌式ボールミル(Typ PE 075)中で解凝集する。使用した摩砕ビーズは(イットリウムで安定化された)酸化ジルコニウムよりなり、0.3mmの大きさを有している。懸濁物のpH値を全て30分間制御しそして薄い硝酸の添加でpH4〜4.5に維持する。6時間後にこの懸濁物から摩砕ビーズを分離しそしてBrookhaven社の分析用ディスク型遠心分離機によって粒度分布をチェックする。その際に54nmのd90、42nmのd50及び22nmのd10が測定された。従って混合酸化物よりなるこのナノ懸濁物は純粋なα−酸化アルミニウムよりなる比較用懸濁物よりも著しく細かい。
【実施例2】
【0033】
アルミニウム−クロロヒドラートの50%水溶液を、か焼後に酸化アルミニウムと酸化カルシウムとの比が99.5:0.5%となるように塩化カルシウムと混合する。更にこの溶液に細かいコランダムよりなる懸濁物の2%の結晶核を添加する。溶液を攪拌によって均一にした後に、回転式蒸発器中で乾燥させる。固体のアルミニウム−クロロヒドラート/塩化カルシウム混合物を乳鉢で粉砕する。その際、粗大粉末が生じる。
【0034】
この粉末をマッフル炉で1050℃でか焼する。加熱領域での接触時間は最大5分である。粒度分布が原料に相応する白色粉末が得られる。
【0035】
X線構造分析では、主としてα−酸化アルミニウムが存在することがわかる。
【0036】
撮影したSEM(走査電子顕微鏡)−写真は凝集物として存在する10〜80nmの範囲内の結晶子を示した(SEMから評価)。残留塩素含有量は僅かのppmの程度である。
【0037】
別の段階で酸化カルシウムを微量混入したコランダム粉末40gを160gの水に懸濁させる。この懸濁物をNetzsch 社の縦型の攪拌式ボールミル(Typ PE 075)中で解凝集する。使用した摩砕ビーズは(イットリウムで安定化された)酸化ジルコニウムよりなり、0.3mmの大きさを有している。懸濁物のpH値を全て30分間制御しそして薄い硝酸の添加でpH4〜4.5に維持する。6時間後にこの懸濁物から摩砕ビーズを分離しそしてBrookhaven社の分析用ディスク型遠心分離機によって粒度分布をチェックする。この場合には、77nmのd90、55nmのd50及び25nmのd10が測定された。従って混合酸化物よりなるこのナノ懸濁物は純粋なα−酸化アルミニウムよりなる比較用懸濁物よりも著しく細かい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
50〜99.99重量%の酸化アルミニウム及び0.01〜50重量%の、元素周期律表の第1及び2主族の元素の金属酸化物よりなるナノ粒子。
【請求項2】
酸化アルミニウムの結晶格子が主として菱面体晶のα−変態で存在する、請求項1に記載のナノ粒子。
【請求項3】
1μmより小さい、好ましくは0.2μmより小さい、特に好ましくは0.001〜0.09μmの晶子の大きさを有する、請求項1に記載のナノ粒子。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一つに記載のナノ粒子を製造する方法において、アルミニウム−クロロヒドラートを核及び元素周期律表の第1及び2主族の元素の酸化物形成剤と混合し、2〜30分より少ない間、熱処理しそしてその際に得られる凝集物を微細化することを特徴とする、上記方法。
【請求項5】
アルミニウム−クロロヒドラートとして、化学式
Al(OH)Cl
[式中、xは2.5〜5.5の数でありそしてyは3.5〜0.5の数であり、 その際にx+yの合計は常に6である。]
で表される化合物を使用する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
結晶核として細分散性α−Al、ヘマタイト又はダイアスポアを使用する、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
使用した細分散性α−Al核が0.1μmより小さい平均粒度を有する、請求項4〜6のいずれか一つに記載の方法。
【請求項8】
アルミニウム−クロロヒドラート、結晶核及び酸化物形成剤よりなる懸濁物を最初に乾燥しそして乾燥したその生成物を次いでか焼する、請求項4〜7のいずれか一つに記載の方法。
【請求項9】
か焼を滑りバット炉、チェンバー炉、管状炉、ロータリーキルン又は電子レンジ又は流動床反応器において実施する、請求項4〜8のいずれか一つに記載の方法。
【請求項10】
か焼を1100℃以下の温度で実施する、請求項4〜9のいずれか一つに記載の方法。
【請求項11】
か焼を700〜1100℃で実施する、請求項4〜9のいずれか一つに記載の方法。
【請求項12】
アルミニウム−クロロヒドラート及び核よりなる水性懸濁物を、水を予めに除去することなくか焼装置に直接的に噴入する、請求項4、5、6、7、8及び10のいずれか一つに記載の方法。
【請求項13】
熱処理を0.5〜30分、好ましくは0.5〜10分、特に2〜5分の間に実施する、請求項4〜12のいずれか一つに記載の方法。
【請求項14】
熱処理反応の際に生じる凝集物を次の段階で湿式又は乾式摩砕によって細分化する、請求項4〜13のいずれか一つに記載の方法。
【請求項15】
凝集物を超音波によって崩壊させる、請求項4〜13のいずれか一つに記載の方法。
【請求項16】
凝集体を20〜90℃で解凝集させる、請求項4、14及び15のいずれか一つに記載の方法。
【請求項17】
解凝集の際に得られる懸濁物を噴霧乾燥、凍結乾燥又はその他の乾燥方法で軟らかい凝集体を含む粉末に転化する、請求項4、14、15及び17のいずれか一つに記載の方法。
【請求項18】
解凝集の際に得られる懸濁物を遠心分離処理しそして<20nmのナノ粒子を含む透明乃至僅かに乳白色の上澄みを分離除去する、請求項4、14、15及び17のいずれか一つに記載の方法。
【請求項19】
遠心分離の後に得られる<20nmのナノ粒子を含む懸濁物を噴霧乾燥又は凍結乾燥又はその他の乾燥法で乾燥しそしてその際に容易に再分散し得る粉末を生じる、請求項19に記載の方法。

【公表番号】特表2009−501689(P2009−501689A)
【公表日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−520797(P2008−520797)
【出願日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際出願番号】PCT/EP2006/006853
【国際公開番号】WO2007/009658
【国際公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【出願人】(398025878)クラリアント・インターナシヨナル・リミテッド (74)
【Fターム(参考)】