説明

金属ストリップのサイドガイドを制御する方法

【解決手段】 本発明は、特にロールスタンドまたは駆動装置の入側または出側内における、金属ストリップ1のサイドガイドを制御する方法に関し、その際、上記サイドガイドが、金属ストリップ1の両方の側面の上に、それぞれに1つの、金属ストリップ1に対して側方に設けられたガイド2、4を備えており、その際、これらガイド2、4が、互いに依存せずに移動され得、および、第1のガイド2が位置制御された状態で作動され、且つ、第2のガイド4が力制御された状態で作動され、および、その際、第1のガイド2と第2のガイド4に対して作用する、金属ストリップ1の力が測定される様式の上記方法において、第2の力制御されたガイド4のための目標力S2が、第1の位置制御されたガイド2に対して測定された力K1に依存して、予め設定され、その際、第1の位置制御されたガイド2に対して増大した力K1の場合、目標力S2が、第2の力制御されたガイド4のために低減され、および、選択的に、第1の位置制御されたガイド2に対して低減した力K1の場合、目標力S2が、第2の力制御されたガイド4のために増大される。
この制御の様式によって、特に、ガイド2、4および金属ストリップ1における損傷は防止され得、または少なくとも低減される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に圧延設備内における、例えばロールスタンドまたは駆動装置の入側または出側内における、または同様に他のストリッププロセスライン内における、金属ストリップのサイドガイドを制御する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術から、既に、金属ストリップのサイドガイドを制御する方法は公知である。
このようなサイドガイドは、一般的に、2つの、ストリップの道程に対して側方に設けられたガイドから成り、これらガイドが、液圧シリンダーでもって位置決めされ、且つ、ストリップの通過の際に、このストリップに対して押付けられ、即ち圧接され得る。
しばしば、この公知のシステムは、両方のガイドの機械的な連結装置、並びにこれらガイドの位置調節のための共通の制御装置を有している。
この様式のガイドは、比較的に簡単に構想されるが、しかしながら、これらガイドの位置調節可能性、および特にこれらガイドの制御は、極めて制限されている。全てのストリップ経過(Bandverlaeufe)は、十分に修正され得ない。金属ストリップおよびガイドにおける損傷は、依然として十分に回避され得ない。
【0003】
更に、諸方法が公知であり、これらの方法の場合、ストリップの案内の間じゅう、一方のガイドが位置制御された状態で作動され、これに対して、他方のガイドが、所定の力でもって、ストリップに対して押付けられる。
ガイドとストリップとの間の押圧力の決定(Bestimmung)は、この方法の場合、両方の側面のために実施される。ストリップの案内の間じゅう、その場合に、一方の側面の上のガイドは、位置制御された状態で、不動(festen)の位置で保持される。他方のガイドは、力制御された状態で、所定の力でもって、このストリップに対して押付けられる。
力制御されたガイドの目標力は、材料、幅、厚さ、温度、または速度のような、案内されるべきストリップの特性に依存して、不動に予め設定される。この目標力は、この目標力が、如何なる場合においても、力制御された側面に対するストリップの接触力よりも大きいように選択される。何故ならば、さもなければ、この側面の上での案内がストリップから開放され得るからである。
この方法の欠点は、ストリップが位置制御された側面に対して力を及ぼす場合、この側面の上で、反力と同様に、付加的に、力制御された側面の予め設定された力も収容されねばならないことにある。
この結果は、ストリップ、およびガイドにおける損傷である。ガイドの修理のために、従って、長い設備停止が不可避である。それに加えて、この方法の更に別の欠点は、案内されるべきストリップの幅が、一般的に、一定でないことから与えられる。
案内されるべきストリップの幅に依存しない、不動の目標力のプリセットによって、これらガイドは、適当に、異なるストリップ幅経過に対して圧接され得ず、このことによって、この案内が、一番うまくいった場合でも不十分であり、または、著しい損傷が生じる程に高い力がストリップとガイドとの間で作用する。
【0004】
特許文献1は、更に別の金属ストリップをサイドガイドするための方法を開示している。この開示された方法の課題は、ローラーテーブル内における案内ガイドの耐用期間を増大することである。この目的のために、案内ガイドの制御が提案され、この制御は、これら案内ガイドが、交互に、ストリップ縁部に対して押付け可能であり、且つ再びこれらストリップ縁部から持上げ可能であるように作動する。
この方法において、力制御回路のための目標値が、プロセス計算機によって、1つのインプットに従って予め設定され、且つこのことによって、制御が、多くの場合に、十分に精確に行われ得ないことは特に欠点である。この予め設定された目標力によって、この方法は、同様に上記の欠点を有しており、従って、この方法によって、案内ガイドは、依然として不満足に迅速に摩耗し、且つそれに加えて、重大なストリップ縁部の損傷を生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】ドイツ連邦共和国特許出願公開第40 03 717 A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術から与えられる技術的な課題は、従って、金属ストリップをサイドガイドするための改善された制御方法を提供すること、または、上記欠点の内の少なくとも1つの欠点を回避することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の技術的な課題は、特にロールスタンドまたは駆動装置の入側または出側内における、金属ストリップのサイドガイドを制御する、本発明に従う方法によって解決され、その際、
上記サイドガイドが、金属ストリップの両方の側面の上に、それぞれに1つの、金属ストリップに対して側方に設けられたガイドを備えており、
その際、これらガイドが、互いに依存せずに移動され得、および、第1のガイドが位置制御された状態で作動され、且つ、第2のガイドが力制御された状態で作動され、および、
その際、第1のガイドと第2のガイドに対して作用する、金属ストリップの力が測定される。
本発明に従い、更に、
第2の力制御されたガイドのための目標力が、第1の位置制御されたガイドに対して測定された力に依存して、予め設定され、
その際、第1の位置制御されたガイドに対して増大した力の場合、目標力が、第2の力制御されたガイドのために低減され、及び/または、
第1の位置制御されたガイドに対して低減した力の場合、目標力が、第2の力制御されたガイドのために増大される。
両方のガイドが、分離された状態で、制御回路によって作動されることによって、
即ち、一方では位置制御回路によって、および他方では力制御回路によって作動されることによって、調整作用は、案内に対して著しく改善される。
第2のガイドのために予め設定された目標力が、第1のガイドにおいて測定された力に依存して予め設定されるので、および、単に専ら、材料パラメータまたは使用者によって設定されない(definiert)ので、このシステムの制御は、明確に改善される。ガイドとストリップとの間の比較的に僅かの接触力は、比較的に僅かの損傷を生じる。
比較的に大きな、メンテナンス間隔、および、良好なストリップ品質は、本発明に従う方法の特徴から結果として生じる。付加的に、同様に、ストリップに対するブレーキ作用も低減され、従って、ストリップを移送するためのエネルギー必要量は減少される。更に、このストリップが、位置制御された側面を、力制御された側面の作用との協働で押圧することは回避される。
特に、上記のことは、生じた幅変化の際に、ガイドが、より幅広になったまたはより幅狭になったストリップに、良好に適合され得、このことによって、このようなストリップの案内は改善され、且つ、損傷が低減されることを同様に意味する。
【発明の効果】
【0008】
本発明に従う方法の有利な実施形態において、
第1の位置制御されたガイドに対して増大した力の場合、目標力は、第2の力制御されたガイドのために、予め設定可能な下側の限界に至るまで低減される。
この予め設定可能な下側の限界によって、特に、案内ガイドの摩擦(Reibung)が克服されることは保障される。
目標力が過度に低く選択される場合、このストリップは、力制御された側面の上でのガイドの圧接にもかかわらず、もはや、如何なる場合においても、位置移動されない。
下側の力限界の固定(Festlegen)によって、制御の実効性は、従って、更に改善され得る。
【0009】
本発明に従う方法の更に有利な実施形態において、
第2の力制御されたガイドのための目標力は、
パラメータa、b、c、およびd、および、
第1の位置制御されたガイドに作用する力、即ち実際の力から、
式、即ち、
F1=K1−a、および、
S2=b−c×F1、
でもって決定され、
その際、パラメータa、b、c、およびdが、ゼロより大きいか、またはゼロと等しく、
且つ、パラメータbが、必要な最大の、第2の力制御されたガイド4の押圧力であり、および、
S2≧d、並びに、F1≧0が成り立ち、その際、F1が補助量である。
第1の位置制御されたガイドの、側面の上での実際の力に依存する、第2のガイドに対する目標力の、この選択によって、特に有利な制御は行われ得る。
【0010】
本発明に従う方法の更に有利な実施形態において、
パラメータaが、第1の位置制御されたガイドに対する予め設定可能な最小の力である。
更に、
予め設定可能なパラメータcは、第1の位置制御されたガイドに対する、増大する力の際の、第2の力制御されたガイドの負荷の軽減の比率である。
パラメータdは、第2の力制御されたガイドのための目標力の低減の際に下回るべきではない下側の限界力を形成する。
具体的な使用、または現在の設備により決定される、上記パラメータの適当な選択によって、制御は、更に改善される。
【0011】
本発明に従う方法の更に有利な実施形態において、
第1の位置制御されたガイドにおいて測定された力は、ローパスフィルターでもってフィルターされる。
ローパスフィルターでもってフィルターによって、高い周波数、例えば妨害は、
フィルターで除去され、このことによって、制御は更に改善、もしくは安定化され得る。
この制御、および、特に、第2の力制御されたガイドの力目標値のプリセットは、
従って同様に、位置制御された側面の上での測定された実際の力内における短期間の変動に対して、より不敏感になる。
【0012】
本発明に従う方法の更に有利な実施形態において、
第1の、および第2のガイドは、駆動装置によって駆動され、且つ、その際、これら駆動装置内の1つの駆動装置の駆動が、選択的に、液圧的にまたは空気圧的に行われる。
【0013】
本発明に従う方法の更に有利な実施形態において、
これら液圧的または空気圧的な駆動装置は、2つのシリンダー室を備えており、および、
第1の、または第2のガイドに対して作用する力が、これらシリンダー室内において測定された圧力から決定される。
【0014】
本発明に従う方法の更に有利な実施形態において、
第1の、および第2のガイドは、駆動装置によって駆動され、その際、これら駆動装置内の1つの駆動装置の駆動が、選択的に、電気的なリニアモータによって形成されている。
【0015】
本発明に従う方法の更に有利な実施形態において、
第1の、または第2のガイドに対して作用する力は、リニアモータの測定された、電気的な大きさから決定される。
このような測定、もしくは決定によって、制御は簡略化され得る。
【0016】
本発明に従う方法の更に有利な実施形態において、
第1の、および第2のガイドは、駆動装置によって駆動され、その際、
これら駆動装置内の1つの駆動装置の駆動が、回転式のモータおよびスピンドル伝動装置を介して行われ、および、
この回転式のモータが、選択的に、液圧的にまたは空気圧的に駆動される。
【0017】
次に、簡潔に、実施例の図を説明する。更なる詳細は、実施例の詳細な説明から見て取れる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】調節および制御機構を共に描いた、金属ストリップのサイドガイドの概略図である。
【図2】制御図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1内において、本発明に従う方法を実施するための配設の一つの実施例が図示されている。
金属ストリップ1、有利には鋼ストリップ1は、この金属ストリップの両方の側面、即ち長手方向側面で、サイドガイドによって案内されている。このような、自体公知のサイドガイドは、それぞれに1つのガイド2、4を備えている。
この金属ストリップ1は、その際、ガイド2、4の案内縁部9、10によって接触可能である。これらガイド2、4は、有利には、側方から、金属ストリップ1に対して、駆動装置、即ち圧接装置3、5によって圧接されている。
図1内において図示されているように、ガイド2、4の、案内縁部9、10と、駆動装置、即ち圧接装置3、5との間に、力測定器6が設けられていることは選択的に可能である。
同様に、ガイド2、4が、図示されているように、その目的のために、多部材より成るように形成されていることも可能である。これら圧接装置3、5は、例えば、図示されているように、液圧−、または空気圧シリンダーによって形成されている。
更に、図1に従って、位置測定器7が設けられており、これら位置測定器は、圧接装置3、5内におけるピストンの移動道程を測定可能である。選択的に、他の位置測定器7を、例えば、これら位置測定器が直接的にガイド2、4との接触状態においてガイドの位置を決定するように、設けることは、同様に可能である。
同様に、例えば電磁波によってのように、非接触の位置測定も可能であり、且つ有利である。
更に、図1内において、圧力測定機器8、即ち圧力測定器8が図示されており、これら圧力測定機器が、ピストンシリンダーユニット3、5内において、圧力値を測定可能である。これらの値から、公知の処理方法に従って、ガイド2、4に対して作用する、力K1、K2が推量(geschlossen)され得る。
選択的に、同様に、1つのモータ3、5、特に1つの回転モータでもっての1つの駆動装置の場合、このモータの駆動トルクが、ガイド2、4に対する力を決定するために使用され得る。
【0020】
図2は、概略的に、サイドガイド、即ちガイド2、4を制御するための制御図の本発明に従う1つの実施例を示している。
本発明に従い、その際、第1のガイド2は、位置制御された状態で作動される。
このガイド2の制御のための制御回路は、図2の左側に図示されている。
この制御回路の制御区間RS1、即ちこの制御回路の経過(Verlauf)は、妨害(Stoerungen)Z1によって妨害される。
このような妨害Z1は、例えば、このガイド2に対する金属ストリップ1の力である。
この妨害から、ガイド2の位置が、例えば、位置P1を結果として生じる。
このガイド2のこのような位置P1は、位置測定器7によって測定され、この位置測定器が、第1のガイド2の位置制御回路の測定要素MG1を形成する。
引き続いて、第1のガイド2の位置の測定された値が、第1のガイド2の位置のための目標値S1と一致しているかどうかが検査される。
次いで、有利には、制御要素RG1、即ち制御装置RG1が設けられており、この制御装置が、ガイド2の移動道程の値を、修正された位置にアウトプットする。
位置調節要素SG1、例えば、ピストンシリンダーユニット3によって、その場合に、制御区間RS1が、および従って、ガイド2の位置が調節され得る。
更に、例えば値P1のような、ガイド2の位置値のために、同様に、常に、力K1が存在し、この力がこのガイド2に作用する。
この力は、測定器、即ち測定要素MG1′によって測定される。
この測定要素は、例えば、測定器6または8によって形成されている。
有利には、ガイド2は、位置制御によって、一定の位置において保持される。このことは、
この場合に、目標位置S1が一定であることを意味する。
【0021】
第2のガイド、ガイド4は、有利には、力制御された状態で作動され、即ち、そのことが図2内において右側に図示されているように、力制御回路によって作動される。
ガイド4に対するストリップ1の圧力によって、妨害Z2は、第2のガイド4に作用する。
制御区間RS2へのこの妨害Z2の作用によって、および、金属ストリップ1に対するガイド4の圧接力によって、金属ストリップ1とガイド4との間の力K2、即ち全力K2が存在する。
この力K2は、測定要素MG2によって決定される。
この測定要素MG2として、特に参照符号6または8のタイプの測定器が考慮の対象となる。
次いで、測定された力K2は、目標値S2と比較され、且つ、可能な差が、再び制御要素RG2に導かれる。
この制御要素RG2によって、位置調節道程は、位置調節要素SG2に転送され、この位置調節要素が、引き続いて、制御区間RS2を調節する。
位置調節要素SG2は、例えば、同様にピストンシリンダーユニット5によって、または、
電気的な、または回転式のモータによって形成されている。
【0022】
測定要素MG1′によって、第1の位置制御されたガイド2の側面で検出された、測定された力値は、
有利には、制御器R、即ち制御装置Rによって、第2の力制御されたガイド4の制御回路の力S2のための目標値へと処理される。
換言すれば、このことは、第2のガイド4の力制御回路の目標力S2が、位置制御側で測定された力K1に依存して選択されることを意味する。
【0023】
従って、例えば、力K1が、位置制御されたガイド2に対して増大する場合、目標力S2が力制御された側面の上で低減されるというやり方で、従って、このガイド2に対して反対の方向に作用される。
反対に、力K1が、位置制御された側面の上で低減された場合、従って、有利には、目標力S2のための目標値が、力制御された側面の上で増大される。
【0024】
更に、この制御内に、ストリップの材料、または更に別のこのストリップの特性、または各種の設備パラメータのような、更に別のプロセスパラメータが、共に取り入れられることは同様に可能である。
それに加えて、目標力S2のための下側の限界が、この力制御された側面の上で選択された場合、この制御が、特に、常に、ストリップの摩擦を克服可能であることが保障される。
有利には、位置制御された側面の上で測定された力K1が、ローパスフィルターでもってフィルターされることは更に可能である。
【0025】
第2のガイド4のための目標力S2の選択は、更に有利には、
式、F1=K1−a、および、S2=b−c×F1を介して決定され、
その際、パラメータa、b、c、およびdが、ゼロより大きいか、またはゼロと等しく、
且つ、パラメータbが、技術的に必要な、最大の、第2の力制御されたガイド4の押圧力であり、および、
その際、S2≧d、並びに、F1≧0が成り立ち、
その際、F1が補助量である。
【0026】
この計算は、制御の力制御された側面の上のための、
位置制御された側面の上で測定された力K1と目標力S2との間の関係に関する有利な一例である。
特に、更にパラメータa、c、dは、
上記パラメータaが、第1の位置制御されたガイド2における予め設定可能な最小の力であり、
予め設定可能なパラメータcが、第1の位置制御されたガイド2に対する、増大する力K1の際の、第2の力制御されたガイド4の負荷の軽減の比率であり、および、
パラメータdが、第2の力制御されたガイド4のための目標力S2の低減の際に下回るべきではない下側の限界力である、
ように選択され得る。
【0027】
ここで、ただし、このパラメータの選択が、具体的な、技術的な課題に依存しており、且つ従って、ここで更には具体化され得ないことは、強調させていただく。
更に、上記の式についての制御の上述の説明が、本発明に従う制御の実現のための単に1つの例示にすぎないこと、および、限定的に理解されるべきでないことは確認される。
【符号の説明】
【0028】
1 金属ストリップ
2 第1のガイド
3 圧接装置
4 第2のガイド
5 圧接装置
6 力測定器
7 位置測定器
8 圧力測定器
9 第1の案内縁部
10 第2の案内縁部
K1 第1のガイドに存在する力
K2 第2のガイドに存在する力
MG1 第1のガイドの位置測定機器
MG1′ 第1のガイドの力測定機器
MG2 第2のガイドの力測定機器
P1 第1のガイドの位置
R 力S2の目標値S1のアウトプットのための制御器
RG1 第1のガイドの制御要素
RG2 第2のガイドの制御要素
RS1 第1のガイドの制御区間
RS2 第2のガイドの制御区間
S1 第1のガイドの位置のための目標値
S2 第2のガイドの目標力
SG1 第1のガイドの位置調節要素
SG2 第2のガイドの位置調節要素
Z1 第1のガイドの位置制御回路の妨害
Z2 第2のガイドの力制御回路の妨害

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特にロールスタンドまたは駆動装置の入側または出側内における、金属ストリップ(1)のサイドガイドを制御する方法であって、
その際、上記サイドガイドが、金属ストリップ(1)の両方の側面の上に、それぞれに1つの、金属ストリップ(1)に対して側方に設けられたガイド(2、4)を備えており、
その際、これらガイド(2、4)が、互いに依存せずに移動され得、および、第1のガイド(2)が位置制御された状態で作動され、且つ、第2のガイド(4)が力制御された状態で作動され、および、
その際、第1のガイド(2)と第2のガイド(4)に対して作用する、金属ストリップ(1)の力が測定される様式の上記方法において、
第2の力制御されたガイド(4)のための目標力(S2)が、第1の位置制御されたガイド(2)に対して測定された力(K1)に依存して、予め設定され、
その際、第1の位置制御されたガイド(2)に対して増大した力(K1)の場合、目標力(S2)が、第2の力制御されたガイド(4)のために低減され、および、選択的に、
第1の位置制御されたガイド(2)に対して低減した力(K1)の場合、目標力(S2)が、第2の力制御されたガイド(4)のために増大されることを特徴とする方法。
【請求項2】
第1の位置制御されたガイド(2)に対して増大した力(K1)の場合、目標力(S2)は、第2の力制御されたガイド(4)のために、予め設定可能な下側の限界に至るまで、低減されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第2の力制御されたガイド(4)のための目標力(S2)は、
パラメータa、b、c、およびd、および、第1の位置制御されたガイド(2)に対して測定された力(K1)から、
式、即ち、
F1=K1−a、および、
S2=b−c×F1、
でもって決定され、
その際、パラメータa、b、c、およびdが、ゼロより大きいか、またはゼロと等しく、
且つ、パラメータbが、必要な最大の、第2の力制御されたガイド4の押圧力であり、および、
S2≧d、並びに、F1≧0が成り立ち、
F1が補助量である、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
パラメータaが、第1の位置制御されたガイド(2)における予め設定可能な最小の力であり、
予め設定可能なパラメータcが、第1の位置制御されたガイド(2)に対する、増大する力(K1)の際の、第2の力制御されたガイド(4)の負荷の軽減の比率であり、および、
パラメータdが、第2の力制御されたガイド(4)のための目標力(S2)の低減の際に下回るべきではない下側の限界力であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
第1の位置制御されたガイド(2)において測定された力(K1)は、ローパスフィルターでもってフィルターされることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
第1の、および第2のガイド(2、4)は、駆動装置(3、5)によって駆動され、且つ、これら駆動装置内の1つの駆動装置の駆動が、選択的に、液圧的にまたは空気圧的に行われることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
液圧的または空気圧的な駆動装置(3、5)は、シリンダー室を備えており、および、
第1の、または第2のガイド(2、4)に対して作用する力(K1、K2)が、このシリンダー室内において測定された圧力から決定されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
第1の、および第2のガイド(2、4)は、駆動装置(3、5)によって駆動され、且つ、これら駆動装置内の1つの駆動装置の駆動が、選択的に、電気的なリニアモータによって形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の方法。
【請求項9】
第1の、または第2のガイド(2、4)に対して作用する力(K1、K2)は、リニアモータの測定された、電気的な大きさから決定されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
第1の、および第2のガイド(2、4)は、駆動装置(3、5)によって駆動され、且つ、その際、
これら駆動装置内の1つの駆動装置の駆動が、回転式のモータおよびスピンドル伝動装置を介して行われ、その際、
この回転式のモータが、選択的に、液圧的にまたは空気圧的に駆動されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2013−515616(P2013−515616A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−546426(P2012−546426)
【出願日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【国際出願番号】PCT/EP2010/070698
【国際公開番号】WO2011/080226
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(390035426)エス・エム・エス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト (320)