説明

金属基複合材料の製造方法

【課題】金属基複合材料に加わる引張力を抑制しクラックを発生し難くする金属基複合材料の製造方法を提供する。
【解決手段】クラックや割れ等の不具合の発生を抑制できる金属基複合材料50の製造方法であって、容器10内に、セッター20を敷く工程と、セッター20上に、セラミック多孔質体のプリフォームを設置する工程と、セッター20を介して、プリフォームを形成するセラミックスの熱膨張率より小さい熱膨張率を有する金属40を溶融させ、プリフォームに浸透させる工程とを含み、セッター20は、浸透させる金属と同種の金属と浸透させる金属40より熱膨張率が大きいセラミックスとの複合材料からなる。これにより、金属基複合材料50が冷却時に外部から受ける引張力が小さくなり、金属基複合材料50にクラックが発生し難くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クラックや割れ等の不具合の発生を抑制できる金属基複合材料の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、金属とセラミックスとからなる金属基複合材料の製造方法として非加圧金属浸透法が知られている。これは浸透箱内にプリフォームを直に配置し、溶融した合金を浸透させて冷却することで金属基複合材料を製造するものである。
【0003】
たとえば、SiCやAlなどのセラミックス粉末で形成されたプリフォームにアルミニウム合金を接触させる。そして、これをN雰囲気炉中で700〜900℃に加熱して溶融したアルミニウム合金を浸透させる。化学反応を利用してセラミックス粉末と溶融金属との濡れ性を改善することで金属をプリフォーム中に浸透させることができる。
【0004】
このような金属基複合材料の製造方法には、プリフォームの下にダミーのプリフォームを置くことで、金属基複合材料の薄板の製造時に生じる反りを低減するものが開発されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
特許文献1記載の金属−セラミックス複合材料の製造方法は、強化材であるセラミックス粉末でプリフォームを形成し、そのプリフォームに溶融した金属を浸透させる金属−セラミックス複合材料の製造方法において、そのプリフォームが薄板形状である場合に、そのプリフォームに金属を浸透させる方法である。すなわち、プリフォームの金属が浸透する面にカーボンスラリーを塗布し、その塗布面にダミーであるセラミックス粉末を充填した多孔質材料を接して設けた後、そのプリフォームに多孔質材料を通して溶融金属を浸透させる。
【0006】
一方で、近年、炭化ホウ素を強化材とする金属基複合材料が開発されている(たとえば特許文献2、3参照)。このような複合材料は、高い機械強度を有するため、防弾装甲などの分野に適用されている。特許文献2記載の複合材料は、炭化ホウ素充填材または補強相、およびケイ素成分と反応性炭素質成分を有する多孔質の塊を有する溶浸材との反応性溶浸によって製造されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−123236号公報
【特許文献2】特表2007−513854号公報
【特許文献3】特開平1−103945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、炭化ホウ素を強化材とする金属基複合材料は、炭化ホウ素の熱膨張率より金属の熱膨張率が小さいため、浸透工程後の冷却時に残留金属により金属基複合材料に引張力が働く。すなわち、図5に示すように、容器110内では残留金属140により金属基複合材料150に引張力(白抜き矢印)が生じる。このように、プリフォームを形成するセラミックスの熱膨張率より金属の熱膨張率が小さい場合には、引張力により金属基複合材料にはクラックが生じうる。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、金属基複合材料に加わる引張力を抑制しクラックを発生し難くする金属基複合材料の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)上記の目的を達成するため、本発明に係る金属基複合材料の製造方法は、クラックや割れ等の不具合の発生を抑制できる金属基複合材料の製造方法であって、容器内に、セッターを敷く工程と、前記セッター上に、セラミック多孔質体のプリフォームを設置する工程と、前記セッターを介して、前記プリフォームを形成するセラミックスの熱膨張率より小さい熱膨張率を有する金属を溶融させ、前記プリフォームに浸透させる工程とを含み、前記セッターは、前記浸透させる金属と同種の金属と前記浸透させる金属より熱膨張率が大きいセラミックスとの複合材料からなることを特徴としている。
【0011】
このように、セッターを介して金属をプリフォームに浸透させるため、金属基複合材料はセッターと接触することになり、残留金属と接触しない。そして、セッターの冷却による収縮は、残留金属の収縮より大きい。したがって、金属基複合材料が冷却時に外部から受ける引張力が小さくなる。その結果、金属基複合材料にクラックが発生し難くなる。
【0012】
(2)また、本発明に係る金属基複合材料の製造方法は、クラックや割れ等の不具合の発生を抑制できる金属基複合材料の製造方法であって、容器内に、セッターを敷く工程と、前記セッター上に、セラミック多孔質体のプリフォームを設置する工程と、前記セッターを介して、前記プリフォームを形成するセラミックスの熱膨張率より小さい熱膨張率を有する金属を溶融させ、前記プリフォームに浸透させる工程とを含み、前記セッターは、前記浸透させる金属より熱膨張率が大きいセラミック多孔質体からなることを特徴としている。
【0013】
このように、セッターを介して金属をプリフォームに浸透させるため、金属基複合材料はセッターと接触することになり、残留金属と接触しない。そして、セッターの冷却による収縮は、残留金属の収縮より大きい。したがって、金属基複合材料が冷却時に外部から受ける引張力が小さくなる。その結果、金属基複合材料にクラックが発生し難くなる。
【0014】
(3)また、本発明に係る金属基複合材料の製造方法は、クラックや割れ等の不具合の発生を抑制できる金属基複合材料の製造方法であって、容器内に、セッターを敷く工程と、前記セッター上に、セラミック多孔質体のプリフォームを設置する工程と、前記セッターを介して、前記プリフォームを形成するセラミックスの熱膨張率より小さい熱膨張率を有する金属を溶融させ、前記プリフォームに浸透させる工程とを含み、前記セッターは、前記浸透させる金属より熱膨張率が大きいセラミック焼結体からなることを特徴としている。これにより、金属基複合材料が冷却時に外部から受ける引張力が小さくなり、金属基複合材料にクラックが発生し難くなる。
【0015】
(4)また、本発明に係る金属基複合材料の製造方法は、前記浸透工程に利用した後のセッターが、前記製造される金属基複合材料の熱膨張率と同等以上の熱膨張率を有することを特徴としている。
【0016】
これにより、浸透工程に利用した後のセッターの熱膨張率を形成された金属基複合材料の熱膨張率と同等以上にすることができ、金属基複合材料が冷却時に外部から受ける力を小さくでき、不具合は発生しにくい。なお、金属基複合材料の熱膨張率と同等の熱膨張率とは、金属基複合材料と接触した状態で数百℃の冷却があったときでも、互いにほとんど力を及ぼさない程度の熱膨張率をいう。たとえば、熱膨張率3.0×10−6/KのBC/Siに対して熱膨張率2.8×10−6/KのSiC/Siは、熱膨張率について同等の関係にある。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、金属基複合材料に加わる引張力を抑制しクラックを発生し難くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の金属基複合材料の製造方法の一場面を示す断面図である。
【図2】本発明の金属基複合材料の製造方法の一場面を示す断面図である。
【図3】本発明の金属基複合材料の製造方法の一場面を示す断面図である。
【図4】各材料についての実験結果を示す表である。
【図5】従来の金属基複合材料の製造方法の一場面を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。また、説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
【0020】
(金属基複合材料の製造方法)
本発明に係る金属基複合材料(以下、金属基複合材料)は、セラミックスの強化材と金属製のマトリックスからなり、マトリックス中に強化材が分散した構造を有している。そして、金属の熱膨張率は、強化材を形成するセラミックスの熱膨張率より小さい。したがって、(金属の熱膨張率)<(金属基複合材料の熱膨張率)<(強化材の熱膨張率)の関係が成立している。このような関係を満たす金属基複合材料にはBC/Siが挙げられる。BC/Siは、BC(ボロンカーバイド)のプリフォームにSiを浸透することで得られる。浸透させるSiは、単体でも合金でもよい。
【0021】
Cの熱膨張率は4.5×10−6/K(25℃〜200℃、以下同じ)、Siの熱膨張率は2.6×10−6/K、BC/Siの熱膨張率は3.0×10−6/Kである。なお、その他の金属基複合材料にはSiC/Siがあり、SiCの熱膨張率が2.9×10−6/K、SiC/Siの熱膨張率は2.8×10−6/Kである。なお、熱膨張率は線膨張率を指し、以下の説明でも同様である。
【0022】
図1〜図3は、金属基複合材料50の製造方法の一場面を示す断面図である。図1に示すように、まず容器10内に、セッター20を敷き、セッター20上に、セラミック多孔質体のプリフォーム30を設置する(設置工程)。セッター20は、浸透させる金属40の熱膨張率より大きい熱膨張率を有する。セッター20には、浸透させる金属40と同種の金属と浸透させる金属40の熱膨張率より大きい熱膨張率を有するセラミックスとの複合材料で形成されたものを利用できる。あらかじめこのような複合材料をセッター20に用いることで、浸透させる金属40を節約できる。また、面だしの制御が可能となり、製造した金属基複合材料50の構造に特徴をつけやすい。すなわち、荒れた面に設置しないので、設置不良等による不具合が起こりにくい。
【0023】
また、浸透工程に利用した後のセッター20の熱膨張率を金属基複合材料50の熱膨張率と同等以上になるようにセッター20の材料を選択してもよい。これにより、金属基複合材料50が冷却時に外部から受ける力を小さくすることができる。
【0024】
次に、図2に示すように、容器10内に設置した金属40を溶融させ、セッター20を介してプリフォーム30に浸透させる(浸透工程)。このように、セッター20を介して金属40をプリフォーム30に浸透させるため、金属基複合材料50は、同種の金属をマトリックスとする複合材料で形成されたセッター20と接触することになり、残留金属40と接触しない。
【0025】
金属40は、プリフォーム30を形成するセラミックスの熱膨張率より小さい熱膨張率を有する。したがって、浸透させる金属40の熱膨張率は、得られる金属基複合材料50の熱膨張率より小さい。したがって、仮にセッター20を設けていなければ、冷却時の金属基複合材料50の収縮により金属基複合材料50に引張力が生じるが、本発明では金属基複合材料と同等、またはそれ以上の熱膨張率を有するセッター20を設けているため、引張力を小さくすることができる。なお、浸透工程において、溶融した金属40が直接に接触しないようにセッター20上に治具を設け、プリフォーム30をセッター20から浮かせてもよい。
【0026】
次に、図3に示すように、容器10内を自然冷却し、室温まで冷却する(冷却工程)。金属基複合材料50は、セッター20および金属40とともに冷却により収縮するが、材質に応じて収縮率が異なる。このとき、金属40がプリフォーム30に浸透して形成された金属基複合材料50と浸透させた金属40について(金属の熱膨張率)<(金属基複合材料の熱膨張率)の関係が成り立ち、(金属の熱膨張率)<(浸透工程後のセッターの熱膨張率)の関係も成り立つ。このように、金属基複合材料50の収縮率は、金属40よりもセッター20の収縮率に近い。したがって、セッター20には金属40による引張力(白抜き矢印)が働くが、金属基複合材料50に働く引張力はセッター20によるもののみとなり小さくなる。その結果、形成された金属基複合材料50にクラックが発生し難くなる。
【0027】
このようにして冷却された金属基複合材料50をセッター20から分離して取り出すことで、金属基複合材料50を得ることができる(分離工程)。得られた金属基複合材料50は、たとえば耐衝撃材料として用いることができる。
【0028】
なお、上記のセッター20としてセラミック多孔質体で形成されているものを用いることもできる。その場合、セラミック多孔質体を形成するセラミックスには、浸透させる金属40の熱膨張率より大きい熱膨張率を有するものを選ぶ。セッター20を介して金属40をプリフォーム30に浸透させるとセッター20にも金属40が浸透する。
【0029】
この場合も、金属40が浸透したセッター20が金属基複合材料50に直接に接触することになり、金属基複合材料50は、残留金属40と接触しない。そして、上記の場合と同様に(金属の熱膨張率)<(浸透工程後のセッターの熱膨張率)の関係も成り立ち、浸透工程に利用した後のセッター20は、製造される金属基複合材料50の熱膨張率以上の熱膨張率を有する。したがって、金属基複合材料50は冷却時に外部との熱膨張差により受ける引張力が小さくなり、金属基複合材料50にクラックが発生し難くなる。
【0030】
特に、セラミック多孔質体としてはプリフォーム30と同じ材料を利用することが好ましい。この場合には、製造工数が少なくなり、製造における効率を高めることができる。このようにプリフォーム30の下に、金属基複合材料50と同様若しくは浸透合金よりもプリフォーム30との熱膨張差が小さい材質のセッター20を敷き浸透することにより、冷却収縮による引張力が軽減される。そして、金属基複合材料50の金属浸透時の残留合金における影響から発生する金属基複合材料50の割れ・クラックを抑制することができる。特に、金属基複合材料50を耐衝撃部材として使用する際には、クラックのような不良は人命にも関わるため、効果が大きい。
【0031】
(実施例)
[実施例1]
市販のBC粉末(平均粒径23μm、純度95%以上)にバインダーとして12.8%と水60%を混合したスラリーを型に流しこみ成形したものを、150℃で焼成し、密度1.30g/cmの100×100×10tのBCプリフォームを作成した。作成したプリフォームを浸透容器内に設置し、浸透に必要量のSi合金を入れ1,550℃で浸透を行なった。なお、本実施例では、BCプリフォームの下に四方が上記プリフォームより大きいBC/Siをセッターとして用意した。
【0032】
[実施例2]
セッターを浸透対象であるプリフォームと同様の素材からなる多孔質のセッターとした以外は、実施例1の条件と同様に浸透を行なった。
【0033】
[比較例1]
実施例1と同様にプリフォームを作成し、セッターを設置せずに浸透を行なった。
【0034】
[結果]
実施例1および実施例2は、セッターの設置により残留合金に接触せず浸透を行なうことができたために、発生する引張力は軽減され金属基複合材料にクラックなどの不具合は発生していなかった。これに対して比較例1の方法では、BCプリフォームと浸透合金との収縮量の差が大きかったために残留合金の影響を受け金属基複合材料に大小のクラックが発生していた。
【0035】
(耐衝撃性の実験)
上記の製造方法により得られる金属基複合材料50には、BC/Si、SiC/Siがあり、これらは、防弾部材等の耐衝撃材料に応用できる。以下に、BC/Si、SiC/Siを含めた複数の材料について行った耐衝撃性の実験を説明する。
【0036】
まず、8種類の材料で板状の試料を作製し、硬度を測定した。硬度としてエコーチップ試験によりロックウェル硬度HRCを測定した。エコーチップ硬度測定とは、従来、鋼、鋳鋼および鋳鉄の硬さ試験に用いられており、エコーチップ硬さ試験法(ASTM規格A956−96「鋼製品のエコーチップ硬さ試験の標準試験方法」)に従う測定方法である。この方法では、被試験体の表面をインパクトボディーで打撃し、このインパクトボディーの反発速度と打撃速度との比を求め、この比を基準とした被試験体の硬さ値(L=反発速度/打撃速度×1000)に基づいて被試験体の圧縮強度を推定している。
【0037】
また、試料について米国NIJ規格のレベルIIIに準拠する条件により耐弾試験を行った。すなわち、64式小銃を用いて7.62mm径の弾丸を射撃距離8m、弾速700m/sで射撃し、試料の状態を観察した。各材料の試料について厚さを変えて試験を行い、貫通しない最小の厚さと比重との積を非貫通時の重量として評価した。
【0038】
図4は、各材料についての実験結果を示す表である。図4に示すように、硬度と非貫通時の重量とは正の相関関係を有しており、特に、複合材料としてはBC/Si、SiC/Siが軽量であり、かつ耐衝撃性に優れていることが実証された。
【符号の説明】
【0039】
10 容器
20 セッター
40 金属
50 金属基複合材料


【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラックや割れ等の不具合の発生を抑制できる金属基複合材料の製造方法であって、
容器内に、セッターを敷く工程と、
前記セッター上に、セラミック多孔質体のプリフォームを設置する工程と、
前記セッターを介して、前記プリフォームを形成するセラミックスの熱膨張率より小さい熱膨張率を有する金属を溶融させ、前記プリフォームに浸透させる工程とを含み、
前記セッターは、前記浸透させる金属と同種の金属と前記浸透させる金属より熱膨張率が大きいセラミックスとの複合材料からなることを特徴とする金属基複合材料の製造方法。
【請求項2】
クラックや割れ等の不具合の発生を抑制できる金属基複合材料の製造方法であって、
容器内に、セッターを敷く工程と、
前記セッター上に、セラミック多孔質体のプリフォームを設置する工程と、
前記セッターを介して、前記プリフォームを形成するセラミックスの熱膨張率より小さい熱膨張率を有する金属を溶融させ、前記プリフォームに浸透させる工程とを含み、
前記セッターは、前記浸透させる金属より熱膨張率が大きいセラミック多孔質体からなることを特徴とする金属基複合材料の製造方法。
【請求項3】
クラックや割れ等の不具合の発生を抑制できる金属基複合材料の製造方法であって、
容器内に、セッターを敷く工程と、
前記セッター上に、セラミック多孔質体のプリフォームを設置する工程と、
前記セッターを介して、前記プリフォームを形成するセラミックスの熱膨張率より小さい熱膨張率を有する金属を溶融させ、前記プリフォームに浸透させる工程とを含み、
前記セッターは、前記浸透させる金属より熱膨張率が大きいセラミック焼結体からなることを特徴とする金属基複合材料の製造方法。
【請求項4】
前記浸透工程に利用した後のセッターは、前記製造される金属基複合材料の熱膨張率と同等以上の熱膨張率を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の金属基複合材料の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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