説明

金属表面から汚染性被膜を除去する方法

【課題】 金属表面から汚染性被膜を除去する方法の提供
【解決手段】 本発明は、清浄化されるべき金属表面をアルカリ性水溶液と接触させて金属表面から汚染性被膜を除去する方法において、アルカリ性水溶液が添加剤としてアルカリ性水溶液に対し0.1〜10重量%の一般式(I)
1 - O- (CH2-CHR3-O- )x 2 (I)
(式中、R1 およびR2 は同一であるかまたは異なっており、C1 〜C15−アルキル基を意味し、R3 は水素またはメチル基であり、そしてxは1ないし25の整数である)で示される少なくとも1種の化合物を含有する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、清浄化されるべき金属表面をアルカリ性水溶液と接触させて金属表面から汚染性被膜を除去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】環境問題が認識されるにつれて、使用された材料の再生利用がますます重要になっている。例えば金属加工産業において、金属スズの製造に関し、スズ鉱石の溶融ばかりでなく、またスズメッキした鉄板、いわゆるブリキ板またはスズメッキした合金鉄の廃物からの金属の回収が重要である。
【0003】しかし最多種の日用品の形で使用されるこれら材料は、例えば包装材料またはコンテナ材料として使用後、著しく付着する種々の組成の塗料または合成樹脂被膜から油成分および脂肪成分までに及ぶ、おびただしい汚染物質で汚染されている。この様な汚染性被膜が除去されないかまたは不充分にしか除去されない場合、その汚染性被膜が電気分解による脱スズ段階における金属表面からのスズの酸化的剥離を妨げる。この方法から生ずる不都合な脱スズは、不可避的に比較的に低い品質の鉄屑を与える。
【0004】この鉄屑は、通常鉄の再生利用を可能にするために、溶融されるから、汚染性被膜を完全に除去することが重要である。何となれば被膜のハロゲン含有添加物質は、溶融の溶融過程中経験上ジオキシンが生成するからである。ドイツ特許第1546126号明細書およびドイツ特許第1621581号明細書からブリキ板から、塗膜を除去するために、水酸化ナトリウムおよび/または炭酸ナトリウムのほかに一般式 R′ -O- [CH2-CHR″- O- ]y H(式中、R′はアルキル残基、アリ−ル残基、アルカリ−ル残基またはアルアルキル残基を意味し、R″はメチル残基またはエチル残基または水素を意味しそしてyは1ないし25の任意の数である)で示されるモノアルキル化ポリアルキレングリコ−ルエ−テルを含有する水溶液が使用されることが公知である。
【0005】塗装したブリキ板は、上記の溶液で50ないし100℃の温度において処理される。この場合塗膜剥離は、2段階式または1段階式脱スズ法の範囲内で行われる。2段階式脱スズ法において、塗装したブリキ板の廃物はまず塗膜剥離に使用される溶液で処理される。引き続いて第二段階において酸化剤の存在下のアルカリ脱スズおよびスズを回収するためのスズ酸塩溶液の電気分解が行われる。必要な剥離時間は数時間である。1段階式脱スズ法において、塗膜剥離および脱スズ法が同時に実施される。不都合なことにこの方法においても2時間以上の剥離時間を必要とする。
【0006】
【発明を解決しようとする課題】それゆえ本発明の課題は、金属表面から最多種の汚染性被膜を急速に且つ完全に除去することができる方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題は、清浄化されるべき金属表面をアルカリ性水溶液と接触させて金属表面から汚染性被膜を除去する方法において、アルカリ性水溶液が添加剤としてアルカリ性水溶液に対し0.1〜10重量%の一般式(I)
1 - O- (CH2-CHR3-O- )x 2 (I)
(式中、R1 およびR2 は同一であるかまたは異なっており、C1 〜C15−アルキル基を意味し、R3 は水素またはメチル基であり、そしてxは1ないし25の整数である)で示される少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする方法により解決される。
【0008】本発明による方法において、金属表面、特に種々の被膜を有するブリキ板の廃物の金属表面に適用することができる。このような被膜の例は、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、エポキシド樹脂、フェノ−ル樹脂、アルキド樹脂、変性アルキド樹脂または混合樹脂(顔料含有または不含有)をベ−スとする塗料である。ブリキ板を予め包装材料またはコンテナ材料として使用する場合、塗膜密度は全てmm- 範囲である。
【0009】塗膜剥離に使用されるアルカリ性水溶液は、強塩基を含有する。例えばアルカリ水酸化物、アルカリ土類水酸化物、アルカリ炭酸塩、アルカリ土類炭酸塩または強塩基性窒素化合物、例えば高級アミンを使用することができる。殊にアルカリ水酸化物およびアルカリ炭酸塩、特に水酸化ナトリウムおよび炭酸ナトリウムが使用される。
【0010】アルカリ性塗膜剥離水溶液に添加剤として添加されるボリアルキレングリコ−ルエ−テルは、一般式(I)
1 - O- (CH2-CHR3-O- )x 2 (I)
(式中、R1 およびR2 は同一であるかまたは異なっており、C1 〜C15−アルキル基を意味し、R3 は水素またはメチル基であり、そしてxは1ないし25の整数である)で示される化合物である。
【0011】アルキル残基R1 およびR2 として例えばメチル基、エチル基、プロピル基、i- プロピル基、n- ブチル基、i- ブチル基、ペンチル基、i- ペンチル基、オクチル基、2- エチルヘキシル基、デシル基およびドデシル基ないしペンタデシル基が使用される。殊に塗膜剥離溶液中で、R1 およびR2 が同一であるかまたは異なっており、C1 〜C8 −アルキル残基を意味し、R3 が水素またはメチル基であり、そしてxが3ないし15の整数であるボリアルキレングリコ−ルエ−テルが使用される。特にポリエチレングリコ−ルジメチルエ−テルおよびポリプロピレングリコ−ルジメチルエ−テルが使用され、その際xが3ないし15の整数である。
【0012】高級ボリアルキレングリコ−ルエ−テル、すなわちxが3ないし15の整数であるボリアルキレングリコ−ルエ−テルは、それらの高い塗膜剥離性のほかにわずかのみの揮発性を有する環境上著しく望ましい長所も有する。汚染性被膜を除去するために使用される溶液は、通常、塩基1.5〜12.5重量%、好ましくは5〜12重量%、特に10〜11.5重量%およびそれぞれアルカリ性水溶液に対し0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜7重量%、特に1〜5重量%の一般式(I) R1 - O- (CH2-CHR3-O- )x 2(式中、R1 、R2 、R3 およびxは全て上記と同一の意味を有する)で示される少なくとも1種の化合物を含有する。
【0013】別の実施態様においては、清浄化されるべき金属表面をアルカリ性水溶液に対し0.1〜10重量%の、a)混合物に対し70〜99.9重量%の一般式(I)
1 - O- (CH2-CHR3-O- )x 2 (I)
(式中、R1 およびR2 は同一であるかまたは異なっており、C1 〜C15−アルキル基であり、R3 は水素またはメチル基を意味し、そしてxは1ないし25の整数である)で示される少なくとも1種の化合物およびb)混合物に対し0.1〜30重量%の一般式(II)
1 - O- (CH2-CHR3-O- )x H (II)
(式中、R1 はC1 〜C15−アルキル基であり、R3 は水素またはメチル基であり、そしてxは1ないし25の整数である)で示される少なくとも1種の化合物からなる混合物を含有するアルカリ性水溶液と接触させる。
【0014】塗膜を剥離するために、アルカリ性水溶液に対し0.1〜10重量%、殊に0.5〜7重量%、特に1〜5重量%の、a)混合物に対し70〜99.9重量%、殊に80〜99.9重量%、特に90〜99.9重量%の一般式(I)
1 - O- (CH2-CHR3-O- )x 2 (I)
(式中、R1 およびR2 は同一であるかまたは異なっており、C1 〜C15- アルキル基、殊にC1 〜C8 - アルキル基であり、R3 は水素またはメチル基を意味し、そしてxは1ないし25、殊に3ないし15の整数である)で示される少なくとも1種の化合物およびb)混合物に対し0.1〜30重量%、殊に0.1〜20重量%、特に0.1〜10重量%の一般式(II)
1 - O- (CH2-CHR3-O- )x H (II)
(式中、R1 はC1 〜C15- アルキル基、殊にC1 〜C8 - アルキル基であり、R3は水素またはメチル基であり、そしてxは1ないし25、殊に3ないし15の整数である)で示される少なくとも1種の化合物を含有する混合物を含有するアルカリ性水溶液が使用される。
【0015】アルカリ性水溶液に添加剤として添加される一般式(I)または一般式(I)および(II)で示されるポリアルキレングリコ−ルエ−テルは、次の場合殊に高い塗膜剥離活性度を示す。すなわちアルカリ性水溶液がx<3、R1 、R2 およびR3 が全て上記の意味を有するポリアルキレングリコ−ルエ−テル最高50重量%を含有する場合である。
【0016】本発明により使用することができる一般式(I)および(II)で示されるポリアルキレングリコ−ルエ−テルは、公知の方法でエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドの相互付加および引き続いてのヒドロキシル基の末端エ−テル化により製造することができる。金属表面から被膜を除去するために、金属表面をアルカリ性塗膜剥離水溶液と接触させる。この場合清浄化されるべき金属表面に高温でアルカリ性塗膜剥離水溶液を作用させることが有利であることが判明した。何となればこれにより作用時間を著しく低減させることができるからである。
【0017】通常、金属表面を塗膜剥離溶液中に浸漬し、有利には塗膜剥離溶液を同時に攪拌する。別の実施態様においては、金属表面にアルカリ性塗膜剥離水溶液を噴霧させる。本発明による方法は、通常50〜90℃、好ましくは60〜90℃、特に70〜80℃の温度において実施される。被膜を剥離させるために必要な時間は、数分間である。
【0018】添加剤を含有するアルカリ性塗膜剥離水溶液を加熱する場合、その組成次第で場合により有機相が可逆的に生ずる。この相分離は、被膜の除去の際有利に作用する。何となればブリキ板を塗膜剥離溶液中に浸漬する際、塗膜剥離添加剤を含有する上部有機相は、得られ難いブリキ板の部分も完全に湿潤するからである。本発明による方法を実施する場合塗膜に、塗膜が適当な作用時間後膨潤しそしてブリキ板から剥離する様に、物理的および化学的に影響を与える。それゆえこれにより本来の脱スズ媒体を引き続いて障害なしにそして完全にブリキ板のスズ被膜上に作用させることができる。
【0019】ポリアルキレングリコ−ルエ−テルの添加量を変えることにより、塗膜残分の剥離挙動に、フレ−ク様剥離から微細粒状剥離までに及ぶ広範囲に影響を与えることができる。スズメッキした金属表面から塗膜剥離させるための本発明による方法の後、通常電気分解による脱スズをそれ自体公知の方法で実施する。しかし塗膜剥離および脱スズを一工程で同時に実施することもできる。
【0020】それゆえ本発明による塗膜剥離- 法は、金属表面からの塗膜の急速で簡単なそして完全な除去ですぐれている。これにより技術水準と比較して高い処理量が塗膜剥離法において達成され、このことは塗膜剥離に使用される全使用物質の高い効率も与える。脱スズ法においてこの様に塗膜剥離した、スズメッキした金属材料を使用する場合電気分解により回収したスズのすぐれた収率が、同時に高い鉄屑- 品質と共に得られる。
【0021】
【実施例】
例 1aおよびb10%苛性ソ−ダ- 溶液に、苛性ソ−ダ- 溶液に対し2.5重量%(1a)または5重量%(1b)のポリエチレングリコ−ルジメチルエ−テル- 混合物を添加する。使用されるポリエチレングリコ−ルジメチルエ−テル- 混合物は、 トリエチレングリコ−ルジメチルエ−テル 0.5〜5重量% テトラエチレングリコ−ルジメチルエ−テル >65重量% ペンタエチレングリコ−ルジメチルエ−テル <25重量%および 高級ポリエ−テル < 5重量%を含有し、その際重量%の合計は、常に100である。
【0022】引き続いて溶液の温度を80℃に上昇させ、その際45℃から相分離が認められる。引き続いてポリウレタンまたはポリエステルをベ−スとする塗料残分が付着したブリキ板材料を一定の作用時間溶液中に浸漬することにより塗料残分を除去する。この場合溶液を、ブリキ板表面の完全な湿潤が行われる様に、攪拌する。
【0023】表1中に記載の作用時間後、ブリキ板表面の状態の視覚による評価が行われる。例1aの場合塗膜が3分後すでに主として鱗片様形ですでにわずかにエッチングされたブリキ板表面から剥離される。6分後、表面から付着被膜が完全に除去される。例1bの場合塗膜が3分後ほとんど完全に、すでにわずかにエッチングされたブリキ板表面から剥離されそして微細懸濁液の形で存在する。
例 210%苛性ソ−ダ- 溶液に、苛性ソ−ダ- 溶液に対し5重量%の、 トリエチレングリコ−ルジメチルエ−テル 45重量% テトラエチレングリコ−ルジメチルエ−テル 35重量%および ペンタエチレングリコ−ルジメチルエ−テル 20重量%からなるポリエチレングリコ−ルジメチルエ−テル- 混合物を添加する。次に溶液の温度を80℃に上昇させる。引き続いて例1に記載のブリキ板廃物を溶液中に浸漬する。処理時間3分後塗膜の著しい剥離が確認され、これは処理時間10分までほとんど完了しそして塗膜残分がほとんどない状態で塗膜が金属表面から除去される。
例 3例1に記載のブリキ板廃物を、例1に記載の様にして処理するが、ただし苛性ソ−ダ- 溶液に対し5重量%の純トリエチレングリコ−ルジメチルエ−テルを使用する。作用時間3分後ブリキ板からの塗膜の部分的剥離が認められる。10分後塗膜のほとんど完全な剥離が生ずる。
例 4例1に記載のブリキ板廃物を、例1に記載の様にして処理するが、ただし苛性ソ−ダ- 溶液に対し5重量%の均質なポリエチレングリコ−ルジメチルエ−テルの混合物を使用する。この場合ポリエチレングリコ−ルジメチルエ−テル- 混合物は、 ジメチレングリコ−ルジメチルエ−テル 0.1重量% ジエチレングリコ−ルモノメチルエ−テル 0.1重量% トリエチレングリコ−ルジメチルエ−テル 36.4重量% トリエチレングリコ−ルモノメチルエ−テル 13.9重量% テトラエチレングリコ−ルジメチルエ−テル 31.4重量% テトラエチレングリコ−ルモノメチルエ−テル 3.3重量% ペンタエチレングリコ−ルジメチルエ−テル 11.2重量% ヘキサエチレングリコ−ルジメチルエ−テル 3.5重量%および 高級ポリエ−テル 0.1重量%を含有する。
【0024】その結果を表1中に示す。
比較試験 1例1に記載のブリキ板廃物を、例1に記載の様にして処理するが、ただし次の混合物に対し92.5重量%の均質なポリエチレングリコ−ルモノブチルエ−テルおよび次の混合物に対し4.4重量%の均質なポリエチレングリコ−ルジブチルエ−テルを含有する次の混合物5重量%を使用する: 2- ブトキシエタ−ル 3.5重量% ジエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル 6.4重量% トリエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル 9.6重量% テトラエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル 12.2重量% ペンタエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル 13.7重量% ヘキサエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル 13.9重量% ヘプタエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル 13.5重量% オクタエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル 10.9重量% ノナエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル 6.0重量% デカエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル 2.2重量% ウンデカエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル 0.6重量% ジ- ないしウンデカエチレングリコ−ルジブチルエ−テル 4.4重量% n- ブタノ−ル 3.1重量%この混合物を用いて作用時間10分後(表1参照)達成されるブリキ板廃物の塗膜剥離が、例1〜4の場合より著しく不良である。
【0025】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】 清浄化されるべき金属表面を添加剤を含有するアルカリ性水溶液と接触させて金属表面から汚染性被膜を除去する方法において、アルカリ性水溶液が添加剤として一般式(I)
1 - O- (CH2-CHR3-O- )x 2 (I)
(式中、R1 およびR2 は同一であるかまたは異なっており、C1 〜C15−アルキル基を意味し、R3 は水素またはメチル基であり、そしてxは1ないし25の整数である)で示される少なくとも1種の化合物0.1〜10重量%を含有することを特徴とする方法。
【請求項2】 アルカリ性水溶液がアルカリ性水溶液に対し1〜5重量%の一般式(I)で示される少なくとも1種の化合物を含有する請求項1記載の方法。
【請求項3】 一般式(I)において、R1 およびR2 が同一であるかまたは異なっており、C1 〜C8 −アルキル残基を意味し、R3 が水素またはメチル基であり、そしてxが3ないし15の整数である請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】 一般式(I)で示される化合物としてポリエチレングリコ−ルジメチルエ−テルまたはポリプロピレングリコ−ルジメチルエ−テルを使用し、その際xが3ないし15の整数である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】 アルカリ性水溶液がアルカリ性水溶液に対し0.1〜10重量%の、a)混合物に対し70〜99.9重量%の一般式(I)
1 - O- (CH2-CHR3-O- )x 2 (I)
(式中、R1 およびR2 は同一であるかまたは異なっており、C1 〜C15−アルキル基であり、R3 は水素またはメチル基を意味し、そしてxは1ないし25の整数である)で示される少なくとも1種の化合物およびb)混合物に対し0.1〜30重量%の一般式(II)
1 - O- (CH2-CHR3-O- )x H (II)
(式中、R1 はC1 〜C15−アルキル基であり、R3 は水素またはメチル基を意味し、そしてxは1ないし25の整数である)で示される少なくとも1種の化合物からなる混合物を含有する請求項1に記載の金属表面から汚染性被膜を除去する方法。
【請求項6】 アルカリ性水溶液がアルカリ性水溶液に対し1〜5重量%の、混合物に対し90〜99.9重量%の一般式(I)で示される少なくとも1種の化合物および混合物に対し0.1〜10重量%の一般式(II)で示される少なくとも1種の化合物からなる混合物を含有する請求項5に記載の方法。
【請求項7】 一般式(I)において、R1 およびR2 は同一であるかまたは異なっており、C1 〜C8 −アルキル残基を意味し、R3 は水素またはメチル基を意味し、xは3ないし15の整数でり、そして一般式(II)において、R1 はC1 〜C8 −アルキル残基であり、R3 は水素またはメチル基であり、そしてxは3ないし25の整数である請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】 一般式(I)で示される化合物としてポリエチレングリコ−ルジメチルエ−テルまたはポリプロピレングリコ−ルジメチルエ−テルを使用しそして一般式(II)で示される化合物としてポリエチレングリコ−ルモノメチルエ−テルまたはポリプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルを使用し、その際xが3ないし15の整数である請求項5ないし7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】 添加剤を含有するアルカリ性水溶液の作用が50ないし90℃の温度において行われる請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】 金属表面を、汚染性被膜を除去するために添加剤を含有するアルカリ性水溶液中に浸漬する請求項1ないし9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】 清浄化されるべき金属表面がポリウレタンまたはポリエステルをベ−スとする塗料で被覆されている請求項1ないし10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】 金属表面から汚染性被膜を除去するための添加剤を含有するアルカリ性水溶液の用途。

【公開番号】特開平9−1047
【公開日】平成9年(1997)1月7日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平8−102776
【出願日】平成8年(1996)4月24日
【出願人】(590000145)ヘキスト・アクチェンゲゼルシャフト (15)