説明

金属触媒担体の巻回装置および巻回方法

【課題】 箔材にテンションを掛けしっかりと巻きながら巻締まりを抑制できる金属触媒担体の巻回装置および巻回方法を提供する。
【解決手段】 巻回装置5は、箔材14の先端14aを所定角度回転させて芯部15を形成する芯部形成手段(芯治具11、サイドクランプ12および第3駆動ローラ13c)と、巻回された箔材の外径変化に応じて移動可能とする芯部15の外周と押圧接触した状態で回転して、芯部15の周囲に箔材を巻回する、巻回された箔材の外径変化に応じて移動可能とする3個の駆動ローラ13a,13b,13cとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関等から排出される排気ガスを浄化するための触媒を担持する金属触媒担体の巻回装置および巻回方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の巻回装置では、平箔と波箔とを重ね合わせた箔材の先端を巻取り軸に固定し、最初はローラを回転駆動させて固定された巻き取り軸に所定径巻き取りし、その後軸方向の両サイドを押さえて金属触媒担体の一部を形成した後、巻き取り軸を回転させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−252462号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術にあっては、巻き取り時に両箔材がしっかりと巻回するためには、テンションを掛けながら巻く必要があるが、波箔と平箔は接合されていないため、テンションを掛けると、特に、巻回された箔材の径が大きくなったとき、すなわち、巻き取り軸と最外周の巻かれる両箔材の距離が大きくなったとき、平箔の滑りから波箔が締まる現象、いわゆる「巻締まり」が発生する。この巻締まりによって中心部分のセル(平箔と波箔との間の隙間)が潰れるため、後の工程で平箔と波箔の接触部をロウ付けや拡散接合するときに接触不良が生じ、金属触媒担体に十分な強度を確保できないという問題があった。
本発明の目的は、平箔の滑りに伴う巻締まりを抑制できる金属触媒担体の巻回装置および巻回方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明では、平箔と波箔とを重ね合わせた箔材の先端を所定角度回転させて、巻回された箔材の外径変化に応じて移動可能な芯部を形成した後、芯部の外周に複数の巻回された箔材の外径変化に応じて移動可能とする駆動ローラを押圧接触させた状態で回転させ、箔材に十分なテンションを加えて芯部の周囲に箔材を巻回する。
【発明の効果】
【0006】
よって、本発明にあっては、芯部に回転トルクを掛けて巻回するのではなく、巻回された箔材の外径変化に応じて移動可能とする複数の駆動ローラによって巻回する金属触媒担体自身の外周を回転させて箔材を巻回するため、テンションを掛けながら巻回された箔材の中心部分にトルクを作用させることなく箔材を巻回できる。この結果、平箔の滑りに伴う巻締まりを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施例1の金属触媒担体の巻回装置および巻回方法が適用された金属触媒担体製造装置1の全体図である。
【図2】金属触媒担体製造装置1で製造された金属触媒担体10の斜視図である。
【図3】実施例1の巻回装置5の構成図である。
【図4】実施例1の巻回装置5による金属触媒担体10の巻回方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の金属触媒担体の巻回装置および巻回方法を実施するための形態を、実施例に基づいて説明する。
〔実施例1〕
[金属触媒担体製造装置]
図1は、実施例1の金属触媒担体の巻回装置および巻回方法が適用された金属触媒担体製造装置の全体図である。
アンコイラ2は、巻回されたコイル2aから帯状の金属箔8aを供給する。アンコイラ3は、巻回されたコイル3aから帯状の金属箔9aを供給する。金属箔8a,9aは、共にアルミニウムとステンレスの合金であり、焼き鈍しまたは緩い焼き入れ処理を施して剛性を高めたステンレス鋼を用いている。具体的には、クロム(Cr)、アルミ(Al)をベースに高温酸化で生成するAl2O3被膜(アルミナ被膜)の成長を抑制する効果の高いランタン(LA)等を添加した、耐高温酸化性に優れたフェライト系ステンレス鋼を採用している。
【0009】
フィードローラ6は、2つの金属箔8a,9aをガイド移送する。分岐ローラ7は、2つの金属箔8a,9aを分離する。金属箔8aは平板状の金属箔(以下、平箔)8として巻回装置5に供給され、金属箔9aは波加工装置4に供給される。金属箔8a、9aを別々なフィードローラ6を通過させて一方は波加工装置4へ、他方を直接巻回装置5へ供給移送しても良い。
波加工装置4は、二つの歯車状の加工具の間を通過させることで平板状金属箔9aから波状の金属箔(以下、波箔)9を形成し、巻回装置5へ供給する。
巻回装置5は、平箔8と波箔9とを重ね合わせた箔材を渦巻き状に巻回し、円筒状の金属触媒担体を形成する。箔材は、巻回が終了した時点で切断すると共に最終端をスポット溶接等で金属触媒担体の最外周面に固定する。
【0010】
金属触媒担体製造装置1では、アンコイラ3から金属箔9aを波加工装置4で波箔9に加工する一方、アンコイラ2から金属箔8aを波箔9の材料使用量に合わせて移送する。その後、平箔8と波箔9とを外側が平箔8となるように重ね合わせて巻回装置5で巻回することにより、図2に示すような金属触媒担体10が得られる。その後、金属触媒担体10はロウ箔材を外周に巻き、図示しない肉厚なステンレス金属からなる円筒状の外筒内に圧入して平箔8と波箔9の接触部に圧力を掛けた状態で、加熱炉で熱処理を行う。これにより、波箔9と平箔8の接触部が拡散接合すると共に外筒とロウ接される。その後、金属触媒担体10の表面に排気浄化用触媒が担持されて排気浄化装置となる。
【0011】
[巻回装置]
図3は、実施例1の巻回装置5の構成図であり、巻回装置5は、芯治具(芯部形成手段)11と、サイドクランプ(芯部形成手段)12と、3個の駆動ローラ13a,13b,13cとを備える。なお、図3において、紙面の左右方向にx軸、上下方向にy軸、紙面と直交する方向にz軸を規定する。
芯治具11は、z軸方向と平行に配置された丸棒であり、平箔8と波箔9とを重ね合わせた箔材の先端を所定角度回転させて芯部15(図4(b)参照)を形成する。芯治具11は、y軸方向に移動可能であり金属触媒担体が巻回するにつれ外形が増加するのに従って移動する。芯治具11は図外のアクチュエータによりz軸方向に移動可能であり、金属触媒担体に芯部15が形成されたとき、または巻回終了時に後退して、金属触媒担体から外れるようになっている。また、芯治具11は棒状のものとし、巻回が終了した金属触媒担体に残したままにすることもできる。この場合、Z方向に移動させるアクチュエータは不要となる。
サイドクランプ12は、芯治具11による芯部15の形成時、箔材の先端を芯治具11の外周に押し付ける。サイドクランプ12は、図外のアクチュエータによりx軸方向に平行移動する。
【0012】
3個の駆動ローラ13a,13b,13cの軸は、z軸方向にそれぞれ平行に配置され、芯部15の外周と押圧接触した状態で回転して箔材を巻回する。各駆動ローラ13a,13b,13cは金属製で外周に摩擦係数が大きな素材が取り付けられている。実施例1では、ウレタンゴムを採用している。z軸方向を重力方向と直角、つまり水平方向にした場合、第1駆動ローラ13aと第2駆動ローラ13bは、巻回された箔材の下方左右対称位置を支持し、第3駆動ローラ13cは、箔材の上方と接触する。第1駆動ローラ13aと第2駆動ローラ13bはx軸方向に、第3駆動ローラ13cはy軸方向に移動可能となっている。
各駆動ローラ13a,13b,13cは、個別の電動モータにより図3の矢印の方向(時計回り)に回転駆動される。ここで、各駆動ローラ13a,13b,13cは、箔材の巻回方向下流に位置する駆動ローラほど周速(外周の速度)を高くする。実施例1では、各駆動ローラ13a,13b,13cを同一形状としているため、各駆動ローラ13a,13b,13cの回転速度を異ならせることで周速差を実現している。例えば、第2駆動ローラ13bの回転速度を基準回転速度としたとき、第1駆動ローラ13aを基準回転速度に対して-1%の回転速度、第3駆動ローラ13cを基準回転速度に対して+1%の回転速度とする。なお、周速差は巻回された箔材の外径が変化するのに応じて適宜変更しても良い。
【0013】
各駆動ローラ13a,13b,13cは、箔材への押し付け力が所定範囲内に維持されるように、巻回された箔材の外径が増大するのに応じてそれぞれ移動する。具体的には、箔材の外径が大きくなるほど第1駆動ローラ13aは-x方向、第2駆動ローラ13bは+x方向、第3駆動ローラ13cは、+y方向にそれぞれ平行移動する。このとき、箔材の落下を防止するために、第1駆動ローラ13aと第2駆動ローラ13bとの間の隙間は、箔材の外径よりも狭くする必要がある。各駆動ローラ13a,13b,13cの移動は、それぞれ独立したアクチュエータにより行われる。なお、箔材の外径は、光センサーで直接計測しても良いし、巻回装置5に供給された箔材の長さから推定することもでき、巻回装置5に供給された箔材の長さは、アンコイラ2または3の回転数を計測することで算出できる。
その他、第3駆動ローラ13cの移動距離、芯部15の移動距離等からも計測できる。
【0014】
次に、作用を説明する。
[金属触媒担体の巻回方法]
図4は、実施例1の巻回装置5による金属触媒担体10の巻回方法を示す図である。
まず、図4(a)のように、芯治具11に第1駆動ローラ13aと第2駆動ローラ13bを押圧接触させた状態で、芯治具11と第1駆動ローラ13aとの間に平箔8と波箔9とを重ね合わせた箔材14を供給し、第1駆動ローラ13aと第2駆動ローラ13bを回転駆動することで箔材14の先端14aを芯治具11に巻き付ける。このとき、サイドクランプ12を前進(-x方向に移動)させて箔材14の先端14aを芯治具11の外周に押し付け、箔材14の先端14aが芯治具11から離れないようにしておく。
【0015】
続いて、図4(b)のように第3駆動ローラ13cを下降(-y方向に移動)させて箔材14の先端14aを芯治具11に押し付けると同時にサイドクランプ12を待避(+x方向に移動)させる。これにより、箔材14の先端14aに芯部15が形成される。
次に、各駆動ローラ13a,13b,13cを芯部15の外周と押圧接触させた状態で図4の右回りに回転駆動する(図4(c))。箔材14は、各駆動ローラ13a,13b,13cとの摩擦力により図4の左回りに回転し、芯部15に対し渦巻き状に巻回されて行く。そして、巻回された箔材14が所定径となったら、芯治具11を待避(+z方向に移動)させて箔材14から引き抜き、巻回された箔材14が所望の径(例えば、直径300mm)となるまで駆動ローラ13a,13b,13cを巻回された箔材の外径変化に応じて移動させながら巻回を継続することにより、図2に示したような金属触媒担体10を得ることができる。このとき、芯部15も巻回された箔材14の外径変化に応じてz軸方向へ移動する。また、前述のように芯治具11を一端が塞がれた円筒状の独立したものとして、巻回終了後も金属触媒担体10に残したままとすることもできる。これにより、芯部15の空洞を触媒により浄化されずに排気ガスがバイパスすることを防ぐことができる。そのほか、芯治具11の内部をセル状としてここにも後の工程で触媒を担持できるようにしておいても良い。
【0016】
[巻締まり抑制]
従来の金属触媒担体の巻回装置では、箔材の先端を巻軸に固定し、箔材に一定のテンションを作用させながら巻軸を回転駆動させているため、特に巻回された箔材の径が大きくなると、平箔の滑りから巻締まりが発生する。巻締まりが発生すると、金属触媒担体の中心部分のセルが潰れるため、ロウ付けや拡散接合時の接触不良が生じて金属触媒担体に十分な強度を確保できないこと、浄化性能が低下すること、などの理由から、大型(大径)の金属触媒担体の製造は困難であった。一例を挙げると、上記従来装置では、安定した品質の金属触媒担体を製造できるのは、30μmの箔材で直径100mm程度が限界であった。
【0017】
これに対し、実施例1では、箔材14の先端14aを所定角度回転させて芯部15を形成した後、芯部15の外周に3個の駆動ローラ13a,13b,13cを押圧接触させた状態で回転させ、芯部15の外周に箔材14を巻回して金属触媒担体10を形成する。つまり、芯部15に巻回された箔材14の外周を3点で支持して箔材14を回転させているため、巻回された箔材14の中心部分にトルクを作用させることなく箔材14を巻回できる。よって、巻回された箔材14の径が大きくなっても、巻締まりを発生しないため、中心部分のセルの潰れや変形を抑制できる。この結果、加工性や浄化性能等の品質を維持しつつ、30μmの箔材14で直径300mm程度の大型の金属触媒担体10の製造が可能となった。
【0018】
[巻緩み抑制]
実施例1では、各駆動ローラ13a,13b,13cの回転速度を、箔材14の巻回方向下流に位置する駆動ローラほど高くした。つまり、第3駆動ローラ13cの回転速度を第2駆動ローラ13bの回転速度よりも高くし、第2駆動ローラ13bの回転速度を第1駆動ローラ13aの回転速度よりも高くしている。このため、第2駆動ローラ13bと第1駆動ローラ13aとの間、および第3駆動ローラ13cと第2駆動ローラ13bとの間の回転速度差によって巻回される箔材14に対し常に安定したテンションを付与でき、箔材14の巻緩みおよび巻緩みに伴う接合不良等による金属触媒担体10の浄化性能の低下を抑制できる。
【0019】
[押し付け力の均一化]
実施例1では、3個の駆動ローラ13a,13b,13cを、箔材14への押し付け力が所定範囲内に維持されるように、巻回された箔材14の外径変化に応じてそれぞれ移動するようにした。このため、巻回された箔材14の外径にかかわらず常に安定した押し付け力を作用させて箔材14を巻回でき、金属触媒担体10の品質安定化を図ることができる。
【0020】
芯部15および各駆動ロータ13a、13b、13cの軸を水平方向に配置した場合、巻回されて外径が大きくなるに従って自重により下方の駆動ローラからの押し付け力が強まるため上方の駆動ローラからの押し付け力を弱くするように調整することで、より押し付け力を均一化できる。また、芯部15および各駆動ロータ13a、13b、13cの軸を垂直方向にして巻回するようにした場合、各駆動ロータ13a、13b、13cへの自重の影響を受けないため押し付け力の均一化は容易になる。
【0021】
実施例1では、以下に列挙する効果を奏する。
(1) 巻回装置5は、箔材14の先端14aを所定角度回転させて芯部15を形成する芯部形成手段(芯治具11、サイドクランプ12)と、芯部15の外周と押圧接触した状態で回転し、芯部15を移動可能として芯部15の周囲に箔材14を巻回する移動可能な3個の駆動ローラ13a,13b,13cと、を備えた。これにより、芯部15を駆動して巻回を行わないので、巻締まりを抑制できる。よって品質を確保しつつ大径の金属触媒担体10を製造できる。
(2)3個の駆動ローラ13a,13b,13cは、巻回された箔材14の外径変化に応じて芯部15と共にそれぞれ移動するため、常に安定した押し付け力を作用させて箔材14を巻回でき、金属触媒担体10の品質安定化を図ることができる。
【0022】
(3) 3個の駆動ローラ13a,13b,13cの周速を、箔材14の巻回方向前方に位置する駆動ローラほど高くしたため、箔材14に一定のテンションを作用させながら芯部15に巻回させて箔材14の巻緩みを抑制できる。これにより、箔材14の巻緩みおよび巻緩みに伴う金属触媒担体10の浄化性能の低下を抑制できる。
(4) 平箔8と波箔9とを重ね合わせた箔材14を渦巻き状に巻回し金属触媒担体10を形成する金属触媒担体の巻回方法において、箔材14の先端14aを所定角度回転させて芯部15を形成した後、芯部15の外周に3個の駆動ローラ13a,13b,13cを押圧接触させた状態で回転させ、芯部15の周囲に箔材14を巻回する。これにより、巻締まりを抑制できるため、品質を確保しつつ大径の金属触媒担体10を製造できる。
【0023】
(他の実施例)
以上、本発明の金属触媒担体の巻回装置および巻回方法を実施例1に基づいて説明したが、本発明の具体的は構成については、実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加は許容される。
例えば、実施例1では、3個の駆動ローラ13a,13b,13cを用いたが、駆動ローラは2個以上であれば良い。また、駆動ローラの外周に取り付ける素材は、摩擦係数の大きなものであれば、ウレタン以外の合成樹脂や金属を用いることができる。駆動ローラは多くなるほどより金属触媒単体の周方向から安定的に巻回すること可能となる。
【0024】
実施例1では、3個の駆動ローラ13a,13b,13cの回転速度を異ならせることで周速差を設ける例を示したが、各駆動ローラの外径を異ならせても良い。この場合、各駆動ローラの回転速度を一定とすることが可能であるため、1つの電動モータを用いて各駆動ローラを駆動できるというメリットが得られる。
実施例1では、3個の駆動ローラ13a,13b,13cの回転速度を異ならせてテンションを加えるようにしたが、上流側駆動ローラのさらに上流にテンションローラを別途設けてテンションを掛けながら波箔を巻回しても良い。そのときは、各駆動ローラの周速を同一にしても良い。
実施例1では、芯部15を平箔8と波箔9の両方で形成する例を示したが、平箔のみまたは波箔のみから芯部を形成しても良い。
芯部15を単体で円筒状に構成して、金属触媒担体10に残したままにできるようにすることにより、芯部15の内側に閉塞部を設けると浄化されずにバイパスしてしまう排気ガスを無くせる、さらに触媒を嘆じさせたセル状に通過通路を作ることにより、排気浄化作用をより向上することができる。
【符号の説明】
【0025】
1 金属触媒担体製造装置
2 アンコイラ
2a コイル
3 アンコイラ
3a コイル
4 波加工装置
5 巻回装置
6 フィードローラ
7 分岐ローラ
8 平箔
8a 金属箔
9 波箔
9a 金属箔
10 金属触媒担体
11 芯治具(芯部形成手段)
12 サイドクランプ(芯部形成手段)
13a 駆動ローラ
13b 駆動ローラ
13c 駆動ローラ
14 箔材
14a 先端
15 芯部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平箔と波箔とを重ね合わせた箔材を渦巻き状に巻回し金属触媒担体を形成する金属触媒担体の巻回装置において、
巻回された前記箔材の外径変化に応じて移動可能とする芯部を前記箔材の先端を所定角度回転させて形成する芯部形成手段と、
前記芯部の外周と押圧接触した状態で回転し、前記芯部の外周に前記箔材を巻回する前記箔材の外径変化に応じて移動する複数の駆動ローラと、
を備えた金属触媒担体の巻回装置。
【請求項2】
請求項1に記載の金属触媒担体の巻回装置において、
前記複数の駆動ローラの周速を、前記箔材の巻回方向下流に位置する前記駆動ローラほど速くした金属触媒担体の巻回装置。
【請求項3】
平箔と波箔とを重ね合わせた箔材を渦巻き状に巻回し金属触媒担体を形成する金属触媒担体の巻回方法において、
巻回された前記箔材の外径変化に応じて移動可能とする芯部を前記箔材の先端を所定角度回転させて形成した後、前記芯部の外周に巻回された前記箔材の外径変化に応じて移動する複数の駆動ローラを押圧接触させた状態で回転させ、前記芯部の周囲に前記箔材を巻回する金属触媒担体の巻回方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−224508(P2011−224508A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−98802(P2010−98802)
【出願日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】