説明

鉄道車両構体

【課題】側構体の外板から車両幅方向外方に樋が突出することがなく、鉄道車両の外観を向上させることができる鉄道車両構体を提供する。
【解決手段】鉄道車両構体1は、側面を構成する一対の側構体10と、屋根を構成する屋根構体20と、を備える。側構体10は、略垂直に立ち上がる側外板11と、側外板11の上端より所定寸法下方に取り付けられた梁部材12と、を有し、側外板11及び梁部材12により樋載置部16が形成される。屋根構体20は、屋根外板21を有し、屋根外板21の車両幅方向両端部が折曲されることにより略水平に延在する水平部22aと水平部22aから略垂直に立ち上がる垂直部22bとを有する樋22が形成される。側構体10の樋載置部16に屋根構体20の樋22が載置された状態で、側外板11と樋22の垂直部22bとがスポット溶接W1で締結されることにより、側構体10と屋根構体20とが結合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両構体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、鉄道車両のボディを構成する鉄道車両構体に関する技術が提案されている。鉄道車両構体は、鉄道車両のボディの側面を構成する一対の側構体と、鉄道車両のボディの屋根を構成する屋根構体と、を備えている。側構体及び屋根構体は、金属製の外板を有するとともに、この外板の裏面に接合された補強部材(骨組)を有するものである。近年においては、側構体と屋根構体との接合部分に、雨水排出用の樋を形成した鉄道車両構体に関する技術が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−1047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、図4に示すような従来の樋付き鉄道車両構体100においては、側構体110を構成する外板111から車両幅方向外方に樋120が突出するため、鉄道車両のボディの外観が損なわれてしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、側構体の外板から車両幅方向外方に樋が突出することがなく、鉄道車両の外観を向上させることができる鉄道車両構体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本発明に係る鉄道車両構体は、鉄道車両の側面を構成する一対の側構体と、鉄道車両の屋根を構成する屋根構体と、を備えるものであって、側構体は、略垂直に立ち上がるように形成された側外板と、側外板の車両内部側に配置されて車両長手方向に延在し側外板の上端より所定寸法下方に取り付けられた梁部材と、を有し、側外板及び梁部材により樋載置部が形成される。屋根構体は、屋根頂部から車両幅方向両端部になるに従って漸次下方に傾斜するように形成された屋根外板を有し、屋根外板の車両幅方向両端部が折曲されることにより略水平に延在する水平部と前記水平部から略垂直に立ち上がる垂直部とを有する樋が形成される。そして、側構体の樋載置部に屋根構体の樋が載置された状態で、側外板と樋の垂直部とがスポット溶接により締結されることにより、側構体と屋根構体とが結合されてなるものである。
【0007】
かかる構成を採用すると、略垂直に立ち上がる側外板とこの側外板の車両内部側に配置された梁部材とによって形成された側構体の樋載置部に、屋根構体の樋を載置することができる。従って、側構体の車両内部側に樋を配置することができ、樋が側外板よりも外方に突出することがないため、鉄道車両の外観を向上させることができる。また、側外板を略垂直面で構成しているため、車内容積を広くすることができ、旅客定員を増加させることができる。また、側外板に取り付けた梁部材により、側構体と屋根構体とを結合する際の側構体の変形を抑制することができるとともに、鉄道車両構体全体の曲げ剛性を高めることができる。さらに、側構体の樋載置部に屋根構体の樋を載置し、側外板と樋の垂直部とをスポット溶接により締結しているので、側構体と屋根構体とをきわめて容易に結合することができる。
【0008】
本発明に係る鉄道車両構体において、側外板の上端部と樋の垂直部の上端部とを略同じ高さに揃えた状態で、側外板と樋の垂直部とを締結することができる。
【0009】
かかる構成を採用すると、側構体の端部(側外板の上端部)と屋根構体の端部(樋の垂直部の上端部)とを上部で揃えることができるので、これら両端部を被覆するように防水剤を塗布するだけで、側構体と屋根構体との結合部を塞ぐことができる。従って、結合部の水密性を高めることができるとともに、結合部における防水剤の塗布範囲を縮小することができ、車両製造に要する時間や労力を低減させることができる。
【0010】
また、本発明に係る鉄道車両構体において、断面コ字型の柱状部の両端部に板状のフランジ部が連接されてなる断面ハット型の梁部材を採用し、フランジ部の面が側外板の内面に当接した状態で梁部材を側外板に取り付けることができる。
【0011】
かかる構成を採用すると、梁部材が断面ハット型の部材とされ、梁部材のフランジ部の面が側外板の内面(車両内部側の面)に当接した状態で梁部材が側外板に取り付けられるので、構体の曲げ剛性を一層高めることができる。
【0012】
また、本発明に係る鉄道車両構体において、梁部材のフランジ部の一方を側外板と樋の垂直部との間に挟持させ、側外板と梁部材のフランジ部と樋の垂直部とをスポット溶接により締結することもできる。
【0013】
かかる構成を採用すると、側外板と梁部材のフランジ部と樋の垂直部とをスポット溶接によりまとめて締結することができるので、車両製造時の工程数を削減することができる。
【0014】
また、本発明に係る鉄道車両構体において、側構体の樋載置部に屋根構体の樋を載置した状態で、梁部材の柱状部と樋の水平部とを(例えばインダイレクトスポット溶接等により)締結することができる。
【0015】
かかる構成を採用すると、梁部材の柱状部と樋の水平部とを締結しているので、側構体と屋根構体とをより強固に結合することができる。
【0016】
また、本発明に係る鉄道車両構体において、側構体と屋根構体とを結合するための結合部材を側外板の内面に取り付け、車両幅方向に延在する横梁を屋根外板の内面に取り付け、側構体の樋載置部に屋根構体の樋を載置した状態で、結合部材と横梁とを(例えばハックボルトやスポット溶接等により)締結することができる。
【0017】
かかる構成を採用すると、側外板に取り付けられた結合部材と屋根外板に取り付けられた横梁とを締結しているので、側構体と屋根構体とをより強固に結合することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、側構体の外板から車両幅方向外方に樋が突出することがなく、鉄道車両の外観を向上させることができる鉄道車両構体を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態に係る鉄道車両構体の斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る鉄道車両構体における側構体と屋根構体との結合部付近の断面図である。
【図3】図2のIII部分の拡大図である。
【図4】従来の鉄道車両構体における側構体と屋根構体との接合部付近の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0021】
まず、図1を用いて、本発明の実施形態に係る鉄道車両構体1の構成の概要について説明する。鉄道車両構体1は、図1に示すように、鉄道車両の側部を構成する一対の側構体10と、鉄道車両の屋根部を構成する屋根構体20と、鉄道車両の床部を構成する床構体30と、鉄道車両の長手方向端部を構成する妻構体40と、が互いに接合されて構成されている。
【0022】
側構体10は、ドアユニット10Dと、ドア上部パネル10Pと、第一の側構体ブロック10Baと、第二の側構体ブロック10Bbと、第一の窓ユニット10Waと、第二の窓ユニット10Wbとを有している。ドアユニット10Dは、鉄道車両構体1の出入り口を構成するユニットであって、片側に(一つの側構体10において)4個設けられている。ドア上部パネル10Pは、ドアユニット10Dの上縁部よりも上側に位置し、屋根構体20と接合される部分である。
【0023】
第一の側構体ブロック10Baは、妻構体40とドアユニット10Dとの間に配置される部分であって、片側に(一つの側構体10において)2個設けられている。第一の側構体ブロック10Baは、幕パネルUPaと、第一の吹寄パネルMPaと、第二の吹寄パネルMPbと、腰パネルLPaと、を備えている。第一の窓ユニット10Waは、第一の側構体ブロック10Baに配置される窓を構成するユニットである。幕パネルUPaは、第一の窓ユニット10Waの上縁部よりも上側に位置し、屋根構体20と接合されるパネルである。第一の吹寄パネルMPaは、妻構体40と第一の窓ユニット10Waとの間に配置されるパネルである。第二の吹寄パネルMPbは、ドアユニット10Dと第一の窓ユニット10Waとの間に配置されるパネルである。腰パネルLPaは、第一の窓ユニット1−Waの下縁部よりも下側に位置し、床構体30と接合されるパネルである。従って、第一の窓ユニット10Waは、幕パネルUPaと、第一の吹寄パネルMPaと、第二の吹寄パネルMPbと、腰パネルLPaと、によって囲まれている。
【0024】
第二の側構体ブロック10Bbは、ドアユニット10Dとドアユニット10Dとの間に配置される部分であって、片側に(一つの側構体10において)3個設けられている。第二の側構体ブロック10Bbは、幕パネルUPbと、吹寄パネルMPc,MPcと、腰パネルLPbと、を備えている。第二の窓ユニット10Wbは、第二の側構体ブロック10Bbに配置される窓を構成するユニットである。幕パネルUPbは、第二の窓ユニット10Wbの上縁部よりも上側に位置し、屋根構体20と接合されるパネルである。吹寄パネルMPcは、ドアユニット10Dと第二の窓ユニット10Wbとの間に配置されるパネルである。腰パネルLPbは、第二の窓ユニット10Wbの下縁部よりも下側に位置し、床構体30と接合されるパネルである。従って、第二の窓ユニット10Wbは、幕パネルUPbと、吹寄パネルMPc,MPcと、腰パネルLPbと、によって囲まれている。
【0025】
次に、図2及び図3を用いて、本実施形態に係る鉄道車両構体1における側構体10と屋根構体20との結合部の構成について説明する。
【0026】
鉄道車両構体1を構成する側構体10は、図2及び図3に示すように、略垂直に立ち上がるように形成された側外板11と、側外板11の車両内部側に配置されて車両長手方向に延在し側外板11の上端部より所定寸法下方に取り付けられた梁部材12と、を有している。また、側外板11の車両内部側には、図2に示すように複数の梁部材13、14が取り付けられている。側外板11は、ステンレス等の金属材料で構成されている。
【0027】
本実施形態における梁部材12は、図3に示すように、断面コ字型の柱状部12aの両端部に板状のフランジ部12bが連接されてなる断面ハット型の部材であり、ステンレス等の金属材料で構成されている。梁部材12の両フランジ部12bの一方の面(車両外部側の面)は、側外板11の内面(車両内部側の面)に当接しており、この状態で両フランジ部12bが側外板11に取り付けられている。
【0028】
側外板11の内面には、側構体10と屋根構体20とを結合するための結合部材15が取り付けられている。結合部材15は、車両長手方向に延在する柱状部材であり、図3に示すように、後述する屋根構体20の横梁23の端部を囲うように形成された断面略コ字型の柱状部15aの両端部に板状のフランジ部15b・15cが連接されて断面略ひ字型に構成されている。結合部材15の一方のフランジ部15bは水平に形成され、後述する屋根構体20の樋22の水平部22aと、梁部材12の柱状部12aの一部を構成する水平部12cとの間に挟持された状態で取り付けられている。
【0029】
側外板11の上端部から所定寸法下方に延在する部分と、梁部材12の一方のフランジ部12bと、梁部材12の柱状部12aの一部を構成する水平部12cと、結合部材15の一方のフランジ部15bと、により、断面L字型の樋載置部16が形成される。この樋載置部16には、後述する屋根構体20の樋22が載置されることとなる。
【0030】
屋根構体20は、屋根頂部20aから車両幅方向両端部になるに従って漸次下方に傾斜するように形成された屋根外板21を有しており、屋根外板21の車両幅方向両端部が折曲されることにより樋22が形成されている。樋22は、図3に示すように、略水平に延在する水平部22aと、水平部22aから略垂直に立ち上がる垂直部22bと、を有している。
【0031】
屋根構体20の樋22は、図3に示すように、側構体10の樋載置部16に載置される。樋22が樋載置部16に載置されると、梁部材12の一方のフランジ部12bは、側外板11と樋22の垂直部22bとの間に挟持されることとなる。これら3枚の垂直な板部材(側外板11、梁部材12のフランジ部12b、樋22の垂直部22b)は、スポット溶接W1により締結されている。本実施形態においては、図3に示すように、側外板11の上端部と、梁部材12のフランジ部12bの上端部と、樋22の垂直部22bの上端部と、が略同じ高さに揃えられている。また、樋22が樋載置部16に載置されると、結合部材15の一方のフランジ部15bは、梁部材12の水平部12cと樋22の水平部22aとの間に挟持されることとなる。これら3枚の水平な板部材(梁部材12の水平部12c、結合部材15のフランジ部15b、樋22の水平部22a)は、インダイレクトスポット溶接W2により締結されている。これら2箇所のスポット溶接W1・W2により、側構体10と屋根構体20とが外部で結合されることとなる。
【0032】
屋根外板21の内面には、図2及び図3に示すように、車両幅方向に延在する横梁23が取り付けられている。横梁23の端部は、結合部材15の柱状部15aの内部に収納された状態で配置されている。そして、結合部材15の柱状部15aと、横梁23と、がハックボルトBによって締結されている。これにより、側構体10と屋根構体20とが内部で結合されることとなる。なお、ハックボルトBに代えてスポット溶接を採用することもできる。
【0033】
以上説明した実施形態に係る鉄道車両構体1においては、略垂直に立ち上がる側外板11と側外板11の車両内部側に配置された梁部材12とによって形成された側構体10の樋載置部16に、屋根構体20の樋22を載置することができる。従って、側構体10の車両内部側に樋22を配置することができ、樋22が側外板11よりも外方に突出することがないため、鉄道車両の外観を向上させることができる。また、側外板11を略垂直面で構成しているため、車内容積を広くすることができ、旅客定員を増加させることができる。また、側外板11に取り付けた梁部材12により、側構体10と屋根構体20とを結合する際の側構体10の変形を抑制することができるとともに、鉄道車両構体1全体の曲げ剛性を高めることができる。さらに、側構体10の樋載置部16に屋根構体20の樋22を載置し、側外板11と樋22の垂直部22bとをスポット溶接により締結しているので、側構体10と屋根構体20とをきわめて容易に結合することができる。
【0034】
また、以上説明した実施形態に係る鉄道車両構体1においては、側構体10の端部(側外板11の上端部)と屋根構体20の端部(樋22の垂直部22bの上端部)とを上部で揃えることができるので、これら両端部を被覆するように防水剤を塗布するだけで、側構体10と屋根構体20との結合部を塞ぐことができる。従って、結合部の水密性を高めることができるとともに、結合部における防水剤の塗布範囲を縮小することができ、車両製造に要する時間や労力を低減させることができる。
【0035】
また、以上説明した実施形態に係る鉄道車両構体1においては、梁部材12が断面ハット型の部材とされ、梁部材12のフランジ部12bの一方の面が側外板11の内面(車両内部側の面)に当接した状態で梁部材12が側外板11に取り付けられるので、構体の曲げ剛性を一層高めることができる。
【0036】
また、以上説明した実施形態に係る鉄道車両構体1においては、側外板11と梁部材12のフランジ部12bと樋22の垂直部22bとをスポット溶接によりまとめて締結することができるので、車両製造時の工程数を削減することができる。
【0037】
また、以上説明した実施形態に係る鉄道車両構体1においては、梁部材12の柱状部12a(の水平部12c)と樋22の水平部22aとを締結し、さらに、側外板11に取り付けられた結合部材15と屋根外板21に取り付けられた横梁23とを締結しているので、側構体10と屋根構体20とをより強固に結合することができる。
【0038】
なお、以上の実施形態においては、断面ハット型の梁部材12を採用した例を示したが、梁部材の形状はこれに限られるものではなく、側外板11とともに樋載置部を形成することができるものであればよい。例えば、断面T字型の梁部材を採用して、側外板11の一部(上端部から所定寸法下方に延在する部分)と、梁部材の一部と、によって断面L字型の樋載置部を形成することもできる。
【0039】
また、以上の実施形態においては、断面略ひ字型の結合部材15を採用した例を示したが、結合部材の形状もこれに限られるものではない。例えば、本実施形態における結合部材15の水平なフランジ部15bから垂直に立ち上がる垂直部を設け、この垂直部を、梁部材12のフランジ部12bの内面に当接させることもできる。このような垂直部を有する結合部材を採用した場合には、梁部材12のフランジ部12bと結合部材の垂直部を、側外板11と樋22の垂直部22bとの間に挟持し、これら4枚の垂直な板部材(側外板11、梁部材12のフランジ部12b、結合部材の垂直部、樋22の垂直部22b)をスポット溶接より締結することもできる。
【0040】
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、この実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。すなわち、前記実施形態が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前記実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0041】
1…鉄道車両構体
10…側構体
11…側外板
12…梁部材
12a…柱状部
12b…フランジ部
15…結合部材
16…樋載置部
20…屋根構体
21…屋根外板
22…樋
22a…水平部
22b…垂直部
23…横梁
B…ハックボルト
1…スポット溶接
2…インダイレクトスポット溶接

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄道車両の側面を構成する一対の側構体と、前記鉄道車両の屋根を構成する屋根構体と、を備える鉄道車両構体であって、
前記側構体は、略垂直に立ち上がるように形成された側外板と、前記側外板の車両内部側に配置されて車両長手方向に延在し前記側外板の上端部より所定寸法下方に取り付けられた梁部材と、を有し、前記側外板及び前記梁部材により樋載置部が形成され、
前記屋根構体は、屋根頂部から車両幅方向両端部になるに従って漸次下方に傾斜するように形成された屋根外板を有し、前記屋根外板の車両幅方向両端部が折曲されることにより略水平に延在する水平部と前記水平部から略垂直に立ち上がる垂直部とを有する樋が形成され、
前記側構体の前記樋載置部に前記屋根構体の前記樋が載置された状態で、前記側外板と前記樋の前記垂直部とがスポット溶接により締結されることにより、前記側構体と前記屋根構体とが結合されてなる、
鉄道車両構体。
【請求項2】
前記側外板の上端部と前記樋の前記垂直部の上端部とが略同じ高さに揃えられた状態で、前記側外板と前記樋の前記垂直部とが締結される、
請求項1に記載の鉄道車両構体。
【請求項3】
前記梁部材は、断面コ字型の柱状部の両端部に板状のフランジ部が連接されてなる断面ハット型部材とされ、前記フランジ部の面が前記側外板の内面に当接した状態で前記梁部材が前記側外板に取り付けられる、
請求項1又は2に記載の鉄道車両構体。
【請求項4】
前記梁部材の前記フランジ部の一方が前記側外板と前記樋の前記垂直部との間に挟持され、前記側外板と前記梁部材の前記フランジ部と前記樋の前記垂直部とがスポット溶接により締結される、
請求項3に記載の鉄道車両構体。
【請求項5】
前記側構体の前記樋載置部に前記屋根構体の前記樋が載置された状態で、前記梁部材の前記柱状部と前記樋の前記水平部とが締結される、
請求項3又は4に記載の鉄道車両構体。
【請求項6】
前記梁部材の前記柱状部と前記樋の前記水平部とがインダイレクトスポット溶接により締結される、
請求項5に記載の鉄道車両構体。
【請求項7】
前記側外板の内面には、前記側構体と屋根構体とを結合するための結合部材が取り付けられ、
前記屋根外板の内面には、車両幅方向に延在する横梁が取り付けられ、
前記側構体の前記樋載置部に前記屋根構体の前記樋が載置された状態で、前記結合部材と前記横梁とが締結される、
請求項1から6の何れか一項に記載の鉄道車両構体。
【請求項8】
前記結合部材と前記横梁とがハックボルトにより締結される、
請求項7に記載の鉄道車両構体。
【請求項9】
前記結合部材と前記横梁とがスポット溶接により締結される、
請求項7に記載の鉄道車両構体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−218571(P2012−218571A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−86182(P2011−86182)
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【出願人】(712004783)株式会社総合車両製作所 (40)