説明

錠剤崩壊剤としての微粒子状架橋ポリビニルピロリドン

5〜60μmの平均粒子サイズおよび7 g/gよりも大きい水和容量を有する架橋ポリビニルピロリドンの、錠剤崩壊剤としての使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、5〜60μmの平均粒子サイズおよび7 g/gよりも大きい水和容量を有する微粒子状架橋ポリビニルピロリドンの錠剤崩壊剤としての使用に関する。
【背景技術】
【0002】
錠剤の崩壊速度および溶解速度を改良するために崩壊剤を使用することは、以前から一般に知られている。
【0003】
これに関連して最も一般的に使用される崩壊剤の1つは架橋ポリビニルピロリドンである。このような架橋ポリビニルピロリドンは市販されており、例えば、BASF Aktiengesellschaft からのKollidon(登録商標)CLタイプまたはISP Investments Inc からのPolyplasdone(登録商標)XLタイプがある。
【0004】
架橋ポリビニルピロリドンは、主に比較的粗い形態で錠剤崩壊剤として使用され(約120μmのKollidon CLおよび約130μmのPolyplasdone XL)、平均粒子サイズは100μmよりも大きい。大きい粒子サイズは良好な崩壊効果をもたらすが、湿潤条件下で保存時の粗い錠剤表面、低い圧壊抵抗、湿潤条件下で保存時の圧壊抵抗の低下、不均一な錠剤混合および錠剤混合物中での分離しやすい傾向のような多くの欠点を有する。付加的な事情として、粗い崩壊剤粒子は、ざらついた、不快な舌触りを呈する。
【0005】
今日まで、崩壊効果は粒子サイズと関連があるということが、常に一般的な見解であった。よって、より小さい粒子は、常に、非常に低減された崩壊効果を生じるはずである(V. Buehler, “Polyvinylpyrrolidone Excipients for Pharmaceuticals“, p. 128 et seq., Springer Verlag Berlin Heidelberg, 2005参照)。このように、Polyplasdone XL 10 (約30μmの粒子サイズ)およびKollidon CL-M (約5μmの粒子サイズ)の崩壊効果は非常に小さい。したがって、これらの小粒子製品で際立った崩壊効果を達成するためには、非常に高い濃度が必要であるが、より高い費用が生じ、また錠剤がより湿気感受性になるため、不利となる。濃度を増加させることによってさえも、粗粒子架橋ポリビニルピロリドンの使用時と同じ速さでの崩壊を達成することは、多くの場合不可能である。
【0006】
米国特許第6,677,417号には、>400μm〜1500μmの粒子サイズを有する架橋ポリビニルピロリドンの錠剤崩壊剤としての使用が開示されている。
【特許文献1】米国特許第6,677,417号
【非特許文献1】V. Buehler, “Polyvinylpyrrolidone Excipients for Pharmaceuticals“, p. 128 et seq., Springer Verlag Berlin Heidelberg, 2005
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上記の欠点を回避するのに役立つ錠剤崩壊剤を見出すことである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
よって、最初に定義した使用が見出された。本発明により使用される架橋ポリビニルピロリドン崩壊剤は、5〜60μm、好ましくは10〜50μm、特に好ましくは15〜40μmの平均粒子サイズを有する。水和容量は7.0 g/gよりも大きく、好ましくは7.5 g/gよりも大きく、特に好ましくは8.0 g/gよりも大きく、12.0 g/gまでであってもよい。
【0009】
水和容量は次の方法により決定される:
2 gのポリマーを遠心分離管に量り入れ、40 mlの水で15分間膨潤させる。次に、これを2000 rpmで15分間遠心分離し、上澄み液を捨てて試料の重さを再び量る。
【0010】
水和容量=(最終重量−風袋重量)/初期重量
(V. Buehler, “Polyvinylpyrrolidone Excipients for Pharmaceuticals“, p. 132 et seq., Springer Verlag Berlin Heidelberg, 2005も参照。)
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
このような架橋ポリビニルピロリドンは、それ自体公知であるポップコーン重合と呼ばれる重合工程により製造することができる。ポップコーン重合は、例えば沈殿重合のような公知の工程またはバルク重合により行われる。公知の手順の例としては、欧州特許第0 177 812(B)号に記載されているように、ポップコーン重合を、99.6〜98.8重量%のN-ビニルピロリドンおよび架橋剤としての0.4〜1.2重量%の少なくとも2つのエチレン性不飽和二重結合を有する化合物の混合物を、酸素および重合開始剤の非存在下、100〜150℃の範囲の温度に加熱することにより開始する例が挙げられる。
【0012】
架橋剤として使用される化合物は、分子中に少なくとも2つのエチレン性不飽和二重結合を含む。特に好適な例は、メチレンビスアクリルアミドのようなアルキレンビスアクリルアミド、ならびにN,N'-アクリロイルエチレンジアミン、N,N'-ジビニルエチレン尿素、N,N'-ジビニルプロピレン尿素、エチリデンビス-3-(N-ビニルピロリドン)、N,N'-ジビニルジイミダゾリル(2,2')ブタンおよび1,1'-ビス(3,3'-ビニルベンゾイミダゾリル-2-オン)1,4-ブタンである。他の好適な架橋剤の例は、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールアクリレート、ジエチレングリコールメタクリレートのようなアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンおよびジビニルトルエンのような芳香族ジビニル化合物、ビニルアクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ジビニルジオキサン、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、ならびに上記架橋剤の混合物である。好ましく使用される架橋剤はN,N'-ジビニルエチレン尿素である。
【0013】
架橋剤は、重合に使用されるモノマーに基づいて、0.1〜10、好ましくは1〜4重量%の量で使用される。
【0014】
この重合は少量の水酸化ナトリウム溶液または水酸化カリウム溶液の存在により開始することができる。短時間の内に重合性ポップコーンポリマーが生成し、この重合性ポップコーンポリマーは、さらなるN-ビニルピロリドンの追加および架橋剤の連続追加時に、ポップコーン重合を誘導期なしで開始および完了させる。その結果生成するポップコーンポリマーの粒子サイズは、本発明により、ポップコーン重合を開始する前でさえも、不活性ガスの流れを、好ましくは重合容器に導入するモノマーへ通過させることによって制御される。しかしながら、不活性ガスの流れの通過は、遅くとも重合誘導期中に開始され、不活性ガスの流れは、ポップコーン重合中にわたって反応混合物中に通過させる。
【0015】
ポップコーン重合を、溶媒を用いずに、すなわちバルクで行うためには、窒素を通過させることにより導入モノマーを不活性化し、次に100〜200、好ましくは150〜180℃の範囲の温度に加熱する。重合中でさえも、モノマー中を、穏やかに窒素の流れを通過させ続けることが有利である。大気圧未満であり、かつモノマーが沸騰する圧力下で混合物を重合することによっても酸素を排除することができる。しかしながら、ポップコーン重合は同時に不活性ガスを通過させながら減圧下で行うことができる。使用されるモノマーの量および選択される温度に依存して、混合物は1〜20時間以内で重合する。ポップコーンポリマーは、粉末の形態で90%を超える収率で得られる。
【0016】
しかしながら、ポップコーンポリマーの製造には水中での沈殿重合が好ましい。モノマーの濃度は、この場合、反応混合物を反応中にわたって十分に攪拌することができるように適切に選択される。水中のモノマー濃度が高すぎる(例えば95重量%)場合、ポリマー粒子は粘着性になり、より希薄な水溶液中よりも攪拌がさらに困難になる。従来の攪拌容器中で反応を行うために、モノマー濃度は、水性混合物に基づいて、例えば約5〜30、好ましくは10〜20重量%で選択される。より強力な攪拌が可能である場合、水溶液のモノマー濃度は、50重量%、適切ならばこれを超えて増加されてもよい。場合によっては、比較的高濃度の溶液でポップコーン重合を開始し、その後反応中に水を加えて希釈することが適切であろう。
【0017】
ポップコーン重合は、モノマーの起こり得るいかなる加水分解も避けるために、6より大きいpH値で行われることが好ましい。pHは、少量の、水酸化ナトリウムまたはアンモニアのような塩基あるいは炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムまたはリン酸ナトリウムのような通常の緩衝塩を加えることにより調整することができる。適切ならば、重合させるべき混合物が沸騰するように加熱し、さらにポップコーンポリマーの粒子サイズを制御するために反応混合物中に不活性ガスの流れを通過させることにより、酸素を排除することができる。
【0018】
この場合、ポップコーンポリマーの粒子サイズは、重合溶液中を通過する不活性ガスの流れの量により制御される。不活性ガスが反応混合物にほとんど供給されない場合、通常、粗いポップコーンポリマーが結果として生成するが、多量の不活性ガスが重合溶液中を流れる場合、より細かいポップコーンポリマーが生成する。それぞれ個々の場合において、ポップコーンポリマーについて特定の粒子サイズを調整するために正確な条件を指定することは不可能であり、粒子サイズは、例えば、容器サイズ、温度および圧力のような種々の限定条件に依存する。それぞれ個々の場合において、反応混合物中を通過させるべき不活性ガスの正確な量は、いくつかの簡単な実験によって容易に見出すことができる。前述の通り、反応混合物中を通過させるべき不活性ガスの量は、0.01〜100、好ましくは0.1〜30 lの不活性ガス/反応混合物 l/時の範囲である。
【0019】
ヘリウム、ネオンまたはアルゴンのような希ガスを不活性ガスとして使用することができる。二酸化炭素も好適である。窒素が好ましく使用される。
【0020】
溶存酸素を完全に除去するために、少量、例えばモノマー混合物に基づいて0.1〜1重量%、の亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸のような還元剤または上記還元剤の混合物を反応混合物に加えることも、さらに可能である。好ましい実施形態において、ポップコーン重合は、還元剤としての次亜硫酸ナトリウムの存在下で行われる。
【0021】
重合温度は広範囲、例えば約20〜200、好ましくは50〜150℃で変化してもよい。
【0022】
特に好ましい沈殿重合の実施形態において、水溶性のコモノマー、架橋剤の一部、水、ならびに、適切ならば、緩衝剤および還元剤は、不活性ガスの流れの中で最初のポリマー粒子がはっきりと見えるまで加熱される。次に、所望により、窒素中で発泡することにより前もって不活性化された、1つ以上の上記コモノマーおよび残りの架橋剤ならびに、適切ならば、希釈剤としての水の混合物が0.2〜5時間にわたって加えられる。この手順は、ポップコーン重合がわずか短時間で行われるという利点を有する。
【0023】
ポップコーンポリマーは通常理論収率の約90〜>99%の収率で生成する。これらを、濾過または遠心分離し、それに続いて水で洗浄し、循環空気あるいは真空乾燥炉、パドル乾燥機、タンブル乾燥機、流動層乾燥機または気流乾燥機のような従来の乾燥機の中で乾燥させることにより水性懸濁液から分離することができる。ポップコーンポリマーは、水およびすべての溶媒に不溶であり、さらにその中でわずかにしか膨潤しない。水中での膨潤体積は8〜10 l/kgの範囲である。
【0024】
本発明に好適なポップコーンポリマーは、BASF AktiengesellschaftからDivergan(登録商標)タイプとして市販されている。
【0025】
工程は、乾燥したポリマーの平均粒子サイズが5μm〜60μmの範囲であり、水和容量が7 g/gより大きくなるように維持される。粒子サイズはマルバーン・マスターサイザー(Malvern Mastersizer)を用いて光散乱により測定することができる。
【0026】
これらのポリマーは、錠剤混合物中に非常に均一に混合することができ、したがって錠剤崩壊時間の標準偏差を非常に減少させることができる。錠剤表面は、湿潤条件化での保存時でさえも非常に滑らかである。
【0027】
本発明のポリマーは、粗い崩壊剤とは対照的に、生じる舌触りがざらついていなく、実際、かなり軟らかく、快適であるため、口内で急速に崩壊する錠剤に特に好適であり、急速分散性錠剤または急速溶解性錠剤と呼ばれる。
【0028】
これらは、服用する前にグラス1杯の水中で崩壊させる錠剤にも同様に有利である。この場合、粒状の沈殿物は生成せず、それとは反対に、細かい懸濁液が生成する。
【0029】
付加的な利点として、湿ることなくあるいはペーストまたはスラリーを生成することなく、非常に大量の水または有機溶媒と混合することができる。この特性は、特に比較的高い崩壊剤濃度および比較的高い結合剤濃度も使用される場合、混合機中での湿式造粒に特に有利である。驚くべきことに、本発明のポリマーは、湿潤および乾燥によって、その崩壊効果を損なうことがない、すなわちこれらを造粒中に含めることができ、それでもなお錠剤は急速に崩壊する。この理由でも、これらは湿式造粒に特に好適である。
【0030】
本発明により使用される崩壊剤は、標準的には、錠剤重量に基づいて0.5〜50重量%、好ましくは1〜10重量%の量で使用される。
【0031】
本発明により使用される崩壊剤は、原則として、全ての種類の医薬品有効成分用の錠剤の製造に好適である。これらは錠剤形態の栄養補助食品の製造にもさらに好適である。
【0032】
本発明により使用される崩壊剤は、好ましいことに、急速崩壊性錠剤の製造に好適である。急速崩壊は、錠剤が水中、20℃で10〜120秒以内に完全に崩壊することを意味する。
【0033】
本発明により使用される崩壊剤は、口内で急速に崩壊する錠剤の製造に特に好適である。
【0034】
本発明により使用されるポリマー(ポリマー 1、2)および比較製品の特性を以下に示す:
【表1】

【実施例】
【0035】
使用例
プラセボ錠剤
6%の崩壊剤濃度を有する錠剤の組成:
Ludipress LCE 467.50 mg
崩壊剤 30.00 mg
ステアリン酸Mg 2.50 mg
錠剤重量 500.00 mg
すべての成分を0.8 mmのふるいに通し、Turbula混合機(Bachofen、Switzerlandから)中で10分間混合した。偏心プレス(Korsch EKO、Korsch、Berlinから)中、30 ストローク/分で12 mmのパンチ(勾配付き)を用いて錠剤化を行った。圧縮力は18 kNであった。
【0036】
次の錠剤特性を得た:
【表2】

【0037】
7日間の23℃/65% r.hにおける錠剤の安定性試験:
Kollidon CLを有する錠剤: 6.5
7日間の23℃/65% r.hにおける錠剤の安定性試験:
Kollidon CLを有する錠剤: 6.5
実施例1のポリマーを有する錠剤 4
錠剤表面の評価基準:
1 滑らか
2 錠剤表面上の小さな凹凸
3 小さな凹凸/粗い錠剤表面
4 顕著な凹凸/初期のくぼみ
5 わずかなくぼみ
6 中程度のくぼみ
7 深刻なくぼみ
8 深刻なくぼみ/脆性およびスポンジ状の錠剤
痛み錠剤
2.7重量%の崩壊剤濃度を有する錠剤の組成:
アセチルサリチル酸粉末 250.00 mg
Paracetamol結晶 250.00 mg
カフェイン顆粒0.2-0.5 50.00 mg
Kollidon 30 27.50 mg
崩壊剤 16.00 mg
ステアリン酸Mg 5.00 mg
錠剤重量 598.50 mg
最初に、3つの有効成分をDiosna混合機中で混合し、20% Kollidon 30水溶液で湿らせた。次に、湿った組成物を、0.8 mmのメッシュ幅を有するふるいを通し、トレー上の薄膜内で室温で24時間乾燥させた。これらの顆粒を0.8 mmのふるいに通した崩壊剤およびステアリン酸マグネシウムと混合し、Turbula混合機(Bachofen、Switzerlandから)中で10分間混合した。偏心プレス (Korsch EKO、Korsch、Berlinから)中、30 ストローク/分で、12 mmのパンチ(勾配付き)を用いて錠剤化を行った。圧縮力は18 kNであった。
【0038】
次の錠剤特性を得た:
【表3】

【0039】
7日間の23℃/85% r.hにおける錠剤の安定性試験:
Kollidon CL: 6.5
Crospovidone No.1 3
水和容量 8.0 g/g
ビタミン C錠剤
3.2重量%の崩壊剤濃度を有する錠剤の組成:
ビタミン C 90 (Roche) 480.00 mg
Avicel PH 102 96.06 mg
崩壊剤 19.20 mg
ステアリン酸Mg 4.32 mg
錠剤重量 599.58 mg
すべての成分を1.0 mmのふるいに通し、Turbula混合機(Bachofen、Switzerlandから)中で10分間混合した。ロータリープレス(Korsch PH 106、Korsch、Berlinから)上、40 rpmで、12 mmのパンチ(勾配付き)を用いて錠剤化を行った。圧縮力は18 kNであった。
【0040】
次の錠剤特性を得た:
【表4】

【0041】
Kollidon CL: 6
Crospovidone No.1 2.5
水和容量 8.0 g/g
口腔内崩壊ロラタジン錠剤
8.0%の崩壊剤濃度を有する錠剤の組成:
ロラタジン 10.0 mg
マンニトール 100.0 mg
エリトリトール 73.0 mg
崩壊剤 16.0 mg
ステアリン酸Mg 1.0 mg
錠剤重量 200.0 mg
すべての成分を0.8 mmのふるいに通し、Turbula混合機(Bachofen、Switzerlandから)中で10分間混合した。ロータリープレス(Korsch PH 106、Korsch、Berlinから)上、40 rpmで、8 mmのパンチ(勾配付き)を用いて錠剤化を行った。圧縮力は15 kNであった。
【0042】
次の錠剤特性を得た:
口内での崩壊: 40秒
舌触り: 非常に快適、わずかに冷たい、ざらついていない
圧壊抵抗: 50 N
急速崩壊性アセチルサリチル酸錠剤
8.0重量%の崩壊剤濃度を有する錠剤の組成:
アセチルサリチル酸 100.0 mg
マンニトール 60.0 mg
Avicel PH 101 53.5.0 mg
崩壊剤 35.0 mg
ステアリン酸Mg 1.5 mg
錠剤重量 250.0 mg
すべての成分を0.8 mmのふるいに通し、plowshare混合機 (Loedigeから)中で5分間混合した。ロータリープレス(Korsch PH 106、Korsch、Berlinから)中、30 rpmで、10 mmのパンチ(勾配付き)を用いて錠剤化を行った。圧縮力は16 kNであった。
【0043】
次の錠剤特性を得た:
圧壊抵抗: 70 N
グラス1杯の水中での崩壊(200 ml): 60秒、
外観: 細かい懸濁液

【特許請求の範囲】
【請求項1】
5〜60μmの平均粒子サイズおよび7 g/gよりも大きい水和容量を有する架橋ポリビニルピロリドンの錠剤崩壊剤としての使用。
【請求項2】
粒子サイズが10〜50μmである、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
粒子サイズが15〜40μmである、請求項1に記載の使用。
【請求項4】
水和容量が7.5 g/gよりも大きい、請求項1〜3のいずれかに記載の使用。
【請求項5】
水和容量が8.0 g/gよりも大きい、請求項1〜3のいずれかに記載の使用。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の架橋ポリビニルピロリドンを錠剤の全重量に基づいて0.5〜50重量%の濃度で含む錠剤。
【請求項7】
架橋ポリビニルピロリドンを1.0〜10重量%の濃度で含む、請求項6に記載の錠剤。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれかに記載の架橋ポリビニルピロリドンを1.0〜10重量%の濃度で含み、口内で急速に崩壊する錠剤。
【請求項9】
20〜95重量%の糖アルコールを含む、請求項8に記載の口内で急速に崩壊する錠剤。

【公表番号】特表2009−520743(P2009−520743A)
【公表日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−546362(P2008−546362)
【出願日】平成18年12月11日(2006.12.11)
【国際出願番号】PCT/EP2006/069514
【国際公開番号】WO2007/071580
【国際公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】