説明

錠剤投入機の選別搬送装置

【課題】本発明は錠剤投入機に適用されて、錠剤の投入が完了した薬瓶中に破損した錠剤が投入することや錠剤の投入数の異常可否を検出するための選別搬送装置を提供する。
【解決手段】空薬瓶EBの重量を測定する第1重量測定器10と;重量測定前の空薬瓶EBを第1重量測定器10上に移しておくと同時に、既に重量測定が完了した空薬瓶を引き続き錠剤投入ライン8Bに移しておく第1薬瓶移動手段20と;錠剤の投入が完了した錠剤投入薬瓶FBの重量を測定する第2重量測定器30と;重量測定前の錠剤投入薬瓶FBを第2重量測定器30上に移しておくと同時に、重量測定済みの錠剤投入薬瓶FBを引き続き摘出判定ライン8Cに移しておく第2薬瓶移動手段40と;非正常と判定した錠剤投入薬瓶FBを回収容器51に投入するリジェクトシリンダー50と;薬瓶をホールドするホールド手段60と;ホールド手段60を直線往復移動させる往復移動手段70と;を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンベヤーにより連続に供給する薬瓶に錠剤形態の薬を投入する錠剤投入機に適用して錠剤の投入が完了した薬瓶中に破損した錠剤が投入されたり、錠剤の投入数の異常可否を検出するための錠剤投入機の選別搬送装置に関するものである。より詳細に、本発明は錠剤投入機の薬瓶移送ラインにおいて、錠剤投入前の位置と錠剤投入後の適正位置に別の薬瓶移動手段を通じて移送される薬瓶の重量を測定するための所定の第1、2次重量測定器を設け、錠剤投入前の空薬瓶の重量と錠剤投入後の薬を含んだ薬瓶の重量を順次に測定するように構成され、定量投入する場合の錠剤重量に空薬瓶自体の重量を足して設定した基準値と錠剤投入後の薬瓶の重量を対比して、測定した薬瓶の重量が所定の許容範囲に属するか否かを通じて良否を判定し、良好な製品はコンベヤーにより次の段階に移送させることができるようにし、許容範囲から抜け出して重量差がある不良品は別の摘出手段を通じて回収することによって、より徹底して品質を管理することで品質に対する信頼度を高めることができ、自動化した検出システムを通じて生産ラインの無人化が実現でき、選別に要する人力と時間も節約でき、製造コストも低減することができる錠剤投入機の選別搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に製薬会社で製造販売する薬は主に錠剤形態に製造し、薬瓶に投入、包装した後、市販している。
前述した錠剤形態の薬は公知の錠剤計数投入機を通じて錠剤の薬瓶への注入と注入数の計算を同時に行うようにして、錠剤の計数と包装を同時に自動で行っている。しかし、錠剤計数投入機は錠剤を移送、包装する過程でバイブレーター、多量の錠剤を投入するためのホッパーなどを利用するため、錠剤が衝撃によって多数の片に割れたり二つの錠剤が互いに付着してしまう現象も発生する。
【0003】
また計数過程の誤作動により定量投入できない場合も発生する。従って、定量に達しない製品が流通される恐れがあり、これは消費者の不満と不信を引き起こして製薬会社の信用が損傷し、経営上深刻な打撃を受ける不具合がある。特に高価の薬品の場合や麻薬成分を含有する薬品の場合、問題はより一層深刻になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述したような問題点を解決するためになされた本発明は、錠剤を瓶中に投入する前と投入した後の重量測定値を基準値との対比を通じて製品の異常可否を判定しながら測定の精度を高め、瓶の大きさに関係なく広範囲に適用できる錠剤投入機の選別搬送装置を提供することにその目的がある。
【0005】
本発明の他の目的は、錠剤投入機の薬瓶移送ラインにおける錠剤投入前の位置と錠剤投入後の適正位置に別の薬瓶移動手段を通じて移送される薬瓶の重量を測定するための所定の第1、2次重量測定器を設け、錠剤投入前の空薬瓶の重量と錠剤が投入された後の薬を含んだ薬瓶の重量を順次に測定し、定量投入される場合の錠剤重量に空薬瓶自体の重量を足して設定した基準値と錠剤投入後の薬瓶重量の対比を通じて製品の異常可否を選別し、薬瓶移動手段の保持片を直線板状で構成して円筒状の薬瓶に線状に接触することによって、保持片との接触摩擦を最小化させ、薬瓶の重量測定時精度が向上でき、また保持片を直線往復するように構成して薬瓶がコンベヤーの進行方向と一致する直線に移動するようにして、薬瓶移動手段の構造の単純化と空間活用度の改善、薬瓶の移動時別の離脱防止用ガイドなどが不要であり、さらに各保持片間の間隔を自由に調節が可能であるので、薬瓶の規格に無関係に適用でき、その使用範囲が広範囲な錠剤投入機の選別搬送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的を達成するために、本発明に係る錠剤投入機の選別搬送装置は、移送ラインに沿って移送される薬瓶に錠剤を投入する錠剤投入機において、コンベヤーを通じて移送される空薬瓶の重量を測定する第1重量測定器と;前記第1重量測定器の一側に固設され、空瓶供給ラインに沿って移送される重量測定前の空薬瓶を前記第1重量測定器上に移しておくと同時に、第1重量測定器上に載置されて既に重量測定が完了した空薬瓶を引き続き錠剤投入ラインに移しておく第1薬瓶移動手段と;前記錠剤投入ラインと摘出判定ラインとの間に設けられ、投入機本体を通じて錠剤の投入が完了した錠剤投入薬瓶の重量を測定する第2重量測定器と;第2重量測定器の一側に固設され、重量測定前の錠剤投入薬瓶を第2重量測定器上に移しておくと同時に、第2重量測定器上に載置された重量測定済みの錠剤投入薬瓶を引き続き摘出判定ラインに移しておく第2薬瓶移動手段と;摘出判定ライン上に設けられ、コントローラーによって非正常と判定した錠剤投入薬瓶を摘出判定ラインから離脱させて回収容器に投入するリジェクトシリンダーと;前記第1及び第2薬瓶移動手段により薬瓶を移動する間に薬瓶をホールドするホールド手段と;前記ホールド手段に結合して一体に構成され、前記コンベヤーの長手方向に沿って所定の範囲内で前記ホールド手段を直線往復移動させる往復移動手段と;を含むことを特徴とする。
【0007】
ここで、前記ホールド手段は、ベースの両端部に設けられた両測板の間にベースの長手方向に沿って水平に延設されて結合体の直線移動を案内する案内ロードと;前記案内ロードに摺動可能に装着される第1及び第2シリンダー固定台と、前記第1及び第2シリンダー固定台に横設されるエアーシリンダーと、前記エアーシリンダーのピストンロードの先端に結合される保持片と、からなる測定前用ホルダーと;前記案内ロードに摺動可能に装着される第3及び第4シリンダー固定台と、前記第3及び第4シリンダー固定台に横設されるエアーシリンダーと、前記エアーシリンダーのピストンロードの先端に結合される保持片とからなる測定後用ホルダー;とを含んでなることが好ましい。
【0008】
また、前記ホールド手段は、一端が前記一側板に空転可能に軸設された状態で前記一側板の外部に露出するノブを通じて操作され、他端は前記他側版に空転可能に軸設され、第1及び第2シリンダー固定台と個別的に螺合される左、右ネジ部が形成された間隔調節ロードを備えることが好ましい。
【0009】
また、前記ホールド手段は、前記第1シリンダー固定台と第3シリンダー固定台及び前記第2シリンダー固定台と第4シリンダー固定台に両端がそれぞれ締結固定され、第1及び第2シリンダー固定台の位置変動時、前記第2シリンダー固定台と第4シリンダー固定台にも同一幅の位置変動を発生させるための一対の連結ロードを備えることが好ましい。
【0010】
さらに、前記往復移動手段は、胴体状のケースと;前記ケースの一側に回転可能に装着され、モーター軸の先端には駆動歯車が固定されるサーボモーターと;一端には前記サーボモーターの駆動歯車から駆動ベルトを介して伝えられる回転力により正逆回転する従動歯車が固定され、他端にはタイミングプーリーが固定される従動軸と;一端は前記タイミングプーリーに巻かれ、他端は前記タイミングプーリーと所定の間隔をおいて配設されるタイミングプーリーに巻かれ、前記従動歯車の正逆回転によって前記ベースの長手方向に沿って往復移動可能に前記ケース内に設けられるタイミングベルトと;前記ホールド手段のベースの底面に一体に突設され、下段のフランジが前記タイミングベルトの内面に噛合される締結板に締結固定されて、タイミングベルトの運動力をホールド手段に伝達するための伝動支持台と;前記伝動支持台とタイミングベルトの接触部位を、縦方向への移動が可能な状態で横方向に垂れないように支持するための移動補助具76と;を含んでなることが好ましい。
【0011】
またさらに、前記移動補助具は、前記ケースの内部に固定されるガイド固定台上に装着される直線棒状のLM(linear motion)ガイドと;前記LMガイドに摺動可能に結合された状態で上面が前記締結板に一体に固定されるLMブロックと;を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
以上のような構成の本発明によれば、錠剤投入機で供給した錠剤が密封包装する以前に薬瓶中に破損した錠剤が投入されることや錠剤の投入数などの異常可否を自動で精密に検出できるので、より徹底して品質を管理することで、品質に対する信頼度を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1ないし図5は錠剤投入機に適用する本発明の例を示す図面である。
通常、公知の錠剤投入機1は、メーンフレーム2上に設けられてホッパー3に投入した錠剤をトラック4と計数センサー5を用いて設定した数だけ投入ノズル6を通じて薬瓶に投入するようになった投入機本体7と、投入ノズル6の直下方に薬瓶を移送させることができるように、空瓶供給ライン8Aと、錠剤投入ライン8Bと、摘出判定ライン8Cとからなる直線のコンベヤー8とを含む。
【0014】
このような錠剤投入機において、非正常製品を検出するための本発明に係る錠剤投入機の選別搬送装置は、コンベヤー8における空瓶供給ライン8Aと錠剤投入ライン8Bとの間に設けられて移送される空薬瓶EBの重量を測定するための第1重量測定器10と;第1重量測定器10の前方に固設されて重量測定前の空薬瓶を第1重量測定器10上に移しておくと同時に、第1重量測定器10上に載置されて既に重量測定が完了した空薬瓶を引き続き錠剤投入ライン8Bに移しておくための第1薬瓶移動手段20と;錠剤投入ライン8Bと摘出判定ライン8Cとの間に設けられて投入機本体7を通じて錠剤の投入が完了した錠剤投入薬瓶FBの重量を測定するための第2重量測定器30と;第2重量測定器30の前方に固設されて重量測定前の錠剤投入薬瓶FBを第2重量測定器30上に移しておくと同時に、第2重量測定器30上に載置された重量測定済みの錠剤投入薬瓶FBを引き続き摘出判定ライン8Cに移しておくための第2薬瓶移動手段40と;摘出判定ライン8C上に設けられて不良に判定した錠剤投入薬瓶FBを摘出判定ライン8Cの移送ラインから離脱させて回収容器51に投入させるためのリジェクトシリンダー50を含んでなる。
【0015】
本発明に適用する第1薬瓶移動手段20は第2薬瓶移動手段40と同一の構造になっており、薬瓶を移動させるために薬瓶をホールドするホールド手段60と、ホールド手段60に結合して一体に構成される状態でホールド手段60を所定長さ範囲で直線往復移動させるための往復移動手段70を備える。
【0016】
ここで、ホールド手段60は、ベース62の両端部に設けられた測板63の間にベースの長手方向に沿って水平に延設されて結合体の直線移動を案内する多数の案内ロード61と、案内ロード61に摺動可能に装着される第1及び第2シリンダー固定台64A、64Bと、第1及び第2シリンダー固定台64A、64Bに横設されるエアーシリンダー64C及びエアーシリンダー64Cのピストンロード64Dの先端に結合される保持片64Eで構成される測定前用ホルダー64と、案内ロード61に摺動可能に装着される第3及び第4シリンダー固定台65A、65Bと、第3及び第4シリンダー固定台65A、65Bに横設されるエアーシリンダー65C及び、このエアーシリンダー65Cのピストンロード65Dの先端に結合構成される保持片65Eで構成される測定後用ホルダー65と、一端が一側板63に空転可能に軸設された状態で一側板63の外部に露出するノブ67を通じて操作され、他端は他側版63に空転可能に軸設され、第1及び第2シリンダー固定台64A、64Bと個別的に螺合される左、右ネジ部66A、66Bが形成された間隔調節ロード66と、第1シリンダー固定台64Aと第3シリンダー固定台65A及び第2シリンダー固定台64Bと第4シリンダー固定台65Bにその両端がそれぞれ締結固定されて、第1及び第2シリンダー固定台64A、64Bの位置変動時に第3シリンダー固定台65Aと第4シリンダー固定台65Bにも同一幅の位置変動を発生させるための一対の連結ロード68、68’をそれぞれ含んでなる。
【0017】
一方、往復移動手段70は、胴体状のケース71と、このケース71の一側に回転可能に装着され、モーター軸の先端には駆動歯車73’が固定されるサーボモーター73と、一端にはサーボモーター73の駆動歯車73’から駆動ベルト80を介して伝えられる回転力により正逆回転する従動歯車83が固定され、他端にはタイミングプーリー72’が固定される従動軸82と、一端はタイミングプーリー72’に巻かれ、他端はタイミングプーリー72’と所定の間隔をおいて配設されるタイミングプーリー72"に巻かれ、従動歯車83の正逆回転によってベース62の長手方向に沿って往復移動可能にケース71内に設けられるタイミングベルト72と、ホールド手段60のベース62の底面に一体に突設され、下段のフランジ74’がタイミングベルト72の内面に噛合される締結板75と、この締結板75に締結固定されてタイミングベルト72の運動力をホールド手段60に伝達するための伝動支持台74と、この伝動支持台74とタイミングベルト72の固定部位を移動可能な状態で横方向に垂れないように支持するためのもので、ケース71の内部に設けられるガイド固定台78上に固定される直線棒状のLMガイド77と、伝動支持台74とタイミングベルト72の接触部位を、縦方向への移動が可能な状態で横方向に垂れないように支持するためのもので、LMガイド77に摺動可能に装着される状態で上面が締結板75と一体に固定されるLMブロック79を備える移動補助具76を含んでなる。
【0018】
ここで、コントローラーCは計数センサー5と、サーボモーターの駆動を制御するための位置検知用センサーSと、第1及び第2重量測定器10、20から伝えられる信号に基づいて各種駆動部を制御する。また、間隔調節ロード66にはロードの位置をセットするための位置セット用ナットNが設けられ、タイミングベルト72にはベルトの張力を調節するためのテンション調節具Tが設けられる。そして、第1及び第2重量測定器10、20の前方にはそれぞれ、未測定薬瓶をホールド位置に停止させるためのストッパーSTが設けられる。
【0019】
次に、以上のように構成した本発明に係る錠剤投入機の選別搬送装置の動作及び作用について詳細に説明する。
図6Aないし図6Dは本発明に適用した第1薬瓶移動手段20及び第2薬瓶移動手段40の作動状態を説明するための図面である。
第1薬瓶移動手段20及び第2薬瓶移動手段40は、その構造と作動が同一であるので、重復説明を避けるために図面では第1薬瓶移動手段20を基準に示した。
【0020】
図6Aでは説明の簡略化のため、第1重量測定器10上に空薬瓶EBが載置されている状態にて説明する。
空瓶供給ライン8Aに流入した空薬瓶EBは、突出したストッパーSTにより所定の待機位置とホールド位置に停止しており、以前の移動動作により第1重量測定器10上には空薬瓶EBが載置されている状態である。
【0021】
ホールド手段60は初期出発地点に位置して、測定前用ホルダー64と測定後用ホルダー65の保持片64E、65Eは実線で示すように最大に没入している状態になる。
【0022】
このような状態で第1重量測定器10上にある空薬瓶EBの重量測定が完了し、コントローラーCに信号が伝送入力されると、コントローラーCは測定前用ホルダー64と測定後用ホルダー65を駆動させてそれぞれの保持片64E、65Eを仮想線で示すように前進させる。これによって、測定前用ホルダー64の保持片64Eはホールド位置にある空薬瓶の外周面をホールドすると共に、測定後用ホルダー65の保持片65Eは第1重量測定器10上の空薬瓶EBをホールドするようになる。
【0023】
前述したように空薬瓶をホールドすると、これと同時にストッパーSTが没入してホールド位置の空薬瓶を通過させると共に、待機中の次の空薬瓶がホールド位置に移動することができるようにする。
【0024】
前述したように測定前の空薬瓶と測定後の空薬瓶をホールドすると、サーボモーター73が正方向に回転してモーター軸の先端に固定された駆動歯車73’が回転する。駆動歯車73’の回転は、駆動ベルト80を介して従動軸82の一端に固定された従動歯車83に伝えられてタイミングプーリー72’を回転させる。従って、タイミングベルト72は右側方向に回転移動することによって、伝動支持台74を通じて固定されるホールド手段60を図6Bに示すように図面で見て右側に直線移動させる。この時、ホールド手段60の移動距離はケース71とベース62に設けられる位置検知用センサーSを通じて検知され、その距離はホールド位置で第1重量測定器10までの距離と同一に設定する。
【0025】
一方、ホールド手段60の移動動作が開始すると、没入していたストッパーSTが元の位置に突出して空いている待機位置とホールド位置に移動する空薬瓶を当該位置に停止させることによって、次のホールド過程を準備するようになる。
【0026】
図6Bに示すように、ホールド手段60が設定距離分だけ移動すると、第1重量測定器10上の測定後の空薬瓶は次の錠剤投入ライン8Bに移動すると同時に、ホールド位置の空薬瓶は第1重量測定器10上に移動して重量の測定が行なわれる。
【0027】
一方、第1重量測定器10上に移動した空薬瓶の移送が完了し、その信号がコントローラーCに伝送入力されると、図6Cに示すようにコントローラーCは、測定前用ホルダー64と測定後用ホルダー65を駆動させてそれぞれの保持片64E、65Eを実線で示すように後退没入させる。従って、測定前用ホルダー64の保持片64Eは第1重量測定器10上の空薬瓶から分離し、測定後用ホルダー65の保持片65Eは錠剤投入ライン8B上の空薬瓶から分離する。この時、移送手段のコンベヤー8に連繋しない第1重量測定器10上の空薬瓶はそのまま停止している反面、錠剤投入ライン8B上の拘束解除の空薬瓶はコンベアに乗って移動して錠剤投入過程が行われるようになる。
【0028】
前述したように薬瓶移動過程が終了すると、図6Dに示すように、サーボモーター73が逆方向に駆動され、モーターの回転力は駆動歯車73’から駆動ベルト80を介して従動歯車83まで伝えられて従動軸82の他端に固定されたタイミングプーリー72’を回転させる。従って、タイミングベルト72は左側方向に回転移動しながら、図面で見て左側にホールド手段60を直線移動させることによって、図6Aに示したような初期の位置にホールド手段60を移動させる。
【0029】
従って、ホールド手段60の往復運動によって前述した測定前用ホルダー64の保持片64Eはホールド位置に待機している測定前の新しい空薬瓶を第1重量測定器10上に移す動作だけを繰り返して行う。それに対して、測定後用ホルダー65の保持片65Eは測定が完了した第1重量測定器10上の空薬瓶を次のコンベアラインに移す動作だけを繰り返して行う。
【0030】
一方、前述したような第1薬瓶移動手段20と第1重量測定器10を通じて重量測定が行われた空薬瓶は、コンベヤー8の錠剤投入ライン8B上に移動して移送されながら投入ノズル6の直下方に到達すると、1回の薬瓶移動動作が行われる時差分だけ停止しながら錠剤を空薬瓶EBに投入するようになる。即ち、ホッパー3に投入した錠剤をバイブレーターを通じて振動させながら、トラック4と計数センサー5を通過させて設定数ぐらい投入ノズル6を通じて空薬瓶EBに投入するようになる。
【0031】
錠剤の投入過程が完了してコンベヤー8を乗って移動する錠剤投入薬瓶FBが第2薬瓶移動手段40に到達すると、前述したような空薬瓶の移動動作と同様に、ストッパーSTと第2薬瓶移動手段40を通じて錠剤が入った薬瓶FBを第2重量測定器30に移動させて重量を測定し、その信号をコントローラーCに伝送すると共に、重量測定が完了した錠剤が入った薬瓶FBを次のコンベヤーラインの摘出判定ライン8Cに移動させる。
【0032】
一方、継続的な移動動作を通じて重量測定が完了した状態で摘出判定ライン8C上に到達した錠剤投入薬瓶FBが移動しながら、リジェクトシリンダー50の位置に到達すると、コントローラーCは以前に第1重量測定器20で測定した空薬瓶EBの重量に定量投入時の正常の錠剤重量を足して設定した基準値と第2重量測定器40で測定した錠剤が投入された薬瓶FBの重量を対比する。この時、錠剤投入薬瓶FBの重量が基準値より小さな場合には錠剤の投入数の不足や一部が破損した不良錠剤が投入されたと見なす。その反対に、基準値より大きい場合には錠剤の投入数が超過したと見なして不良製品に判定すると共に、直ちにリジェクトシリンダー50を駆動させて不良と判定した当該錠剤投入薬瓶をコンベヤー8の摘出判定ライン8Cから離脱させて回収容器51に投入させる。それに対して、基準値と同一であるか、または誤差許容範囲内の重量に測定した錠剤投入薬瓶FBは、正常に判断して通過すると同時に次のラインに移送させる。
【0033】
一方、測定前用ホルダー64の保持片64Eと測定後用ホルダー65の保持片65Eとの間の間隔は一定範囲内で自由に調節できるので、多様な規格の薬瓶に適用できる。以下では、測定前用ホルダー64の保持片64Eと測定後用ホルダー65の保持片65Eとの間隔調節過程について説明する。
【0034】
まず、位置調節用ナットNを回転させて間隔調節ロード66の回転ができるように拘束状態を解除した後、ノブ67を必要とした方向に回転すると、間隔調節ロード66に形成された左右ネジ部66A、66Bが回転するようになる。これによって、ネジ部66A、66Bに螺合された第1及び第2シリンダー固定台64A、64Bを移動させて、その間を狭めたり広めたりして当該薬瓶の規格に適合に間隔を調節する。この時、左右ネジ部66A、66Bと螺合されない第3及び第4シリンダー固定台65A、65Bは、それぞれ連結ロード68、68’を通じて第1及び第2シリンダー固定台64A、64Bと直接連結する。従って、第1及び第2シリンダー固定台64A、64Bの位置変動がそのまま伝えられて同一幅の間隔調節が行われるようになる。
【0035】
一方、本発明の第1重量測定器20と第2重量測定器40は、ある特定の構造に限定しないが、本発明では一定の重量が加わると、加えられた重量による電気信号を発生し、この発生した信号を検出して増幅及びフィルター処理を行う。次に、比較機などによって比較した後、適合な信号に整理してモニターや多様な自動分類装置などに供給することによって、データの電算化、計量化が可能である有用な手段であるロードセルを適用した。(限定表現)
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明によれば、錠剤投入機で供給した錠剤が密封包装する以前に薬瓶中に破損した錠剤が投入されることや錠剤の投入数などの異常可否を自動で精密に検出できるので、より徹底して品質を管理することで、品質に対する信頼度を高めることができる。従って、本発明の産業利用性はきわめて高いものといえる。
一方、本明細書内で本発明をいくつかの好ましい実施形態によって記述したが、当業者ならば、添付の特許請求範囲に開示した本発明の範疇及び思想から外れずに、多くの変形及び修正がなされ得ることがわかるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】錠剤投入機に適用した本発明に係る選別搬送装置の例を示す平面図である。
【図2】錠剤投入機に適用する本発明に係る選別搬送装置の例を示す側面図である。
【図3】本発明に適用する第1薬瓶移動手段及び第2薬瓶移動手段の構成例を示す斜視図である。
【図4】図3に示した例の正面図である。
【図5】図4の要部を示す側断面図である。
【図6A】本発明に適用した第1薬瓶移動手段及び第2薬瓶移動手段の作動状態を説明するための図面である。
【図6B】本発明に適用した第1薬瓶移動手段及び第2薬瓶移動手段の作動状態を説明するための図面である。
【図6C】本発明に適用した第1薬瓶移動手段及び第2薬瓶移動手段の作動状態を説明するための図面である。
【図6D】本発明に適用した第1薬瓶移動手段及び第2薬瓶移動手段の作動状態を説明するための図面である。
【符号の説明】
【0038】
1 錠剤投入機、2 メーンフレーム、3 ホッパー、4 トラック、5 計数センサー、6 投入ノズル、7 投入機本体、8 コンベヤー、8A 空瓶供給ライン、8B 錠剤投入ライン、8C 摘出判定ライン、10 第1重量測定器、20 第1薬瓶移動手段、30 第2重量測定器、40 第2薬瓶移動手段、50 リジェクトシリンダー、51 回収容器、60 ホールド手段、61 案内ロード、62 ベース、63 測板、64 測定前用ホルダー、65 測定後用ホルダー、64E 保持片、65E 保持片、66 間隔調節ロード、66A、66B 左、右ネジ部、67 ノブ、68、68’ 連結ロード、70 往復移動手段、71 ケース、72 タイミングベルト、73 サーボモーター、74 伝動支持台、75 締結版、76 移動補助区、77 LMガイド、78 ガイド固定台、79 LMブロック。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移送ラインに沿って移送される薬瓶に錠剤を投入する錠剤投入機において、
コンベヤー(8)を通じて移送される空薬瓶(EB)の重量を測定する第1重量測定器(10)と;
前記第1重量測定器(10)の一側に固設され、空瓶供給ライン(8A)に沿って移送される重量測定前の空薬瓶(EB)を前記第1重量測定器(10)上に移しておくと同時に、第1重量測定器(10)上に載置されて既に重量測定が完了した空薬瓶を引き続き錠剤投入ライン(8B)に移しておく第1薬瓶移動手段(20)と;
前記錠剤投入ライン(8B)と摘出判定ライン(8C)との間に設けられ、投入機本体(7)を通じて錠剤の投入が完了した錠剤投入薬瓶(FB)の重量を測定する第2重量測定器(30)と;
第2重量測定器(30)の一側に固設され、重量測定前の錠剤投入薬瓶(FB)を第2重量測定器(30)上に移しておくと同時に、第2重量測定器(30)上に載置された重量測定済みの錠剤投入薬瓶(FB)を引き続き摘出判定ライン(8C)に移しておく第2薬瓶移動手段(40)と;
摘出判定ライン(8C)上に設けられ、コントローラー(C)によって非正常と判定した錠剤投入薬瓶(FB)を摘出判定ライン(8C)から離脱させて回収容器(51)に投入するリジェクトシリンダー(50)と;
前記第1及び第2薬瓶移動手段(20、40)により薬瓶を移動する間に薬瓶をホールドするホールド手段(60)と;
前記ホールド手段(60)に結合して一体に構成され、前記コンベヤー(8)の長手方向に沿って所定の範囲内で前記ホールド手段(60)を直線往復移動させる往復移動手段(70)と;を含むことを特徴とする錠剤投入機の選別搬送装置。
【請求項2】
前記ホールド手段(60)は、ベース(62)の両端部に設けられた両測板(63)の間にベースの長手方向に沿って水平に延設されて結合体の直線移動を案内する案内ロード(61)と;
前記案内ロード(61)に摺動可能に装着される第1及び第2シリンダー固定台(64A、64B)と、前記第1及び第2シリンダー固定台(64A、64B)に横設されるエアーシリンダー(64C)と、前記エアーシリンダー(64C)のピストンロード(64D)の先端に結合される保持片(64E)と、からなる測定前用ホルダー(64)と;
前記案内ロード(61)に摺動可能に装着される第3及び第4シリンダー固定台(65A、65B)と、前記第3及び第4シリンダー固定台(65A、65B)に横設されるエアーシリンダー(65C)と、前記エアーシリンダー(65C)のピストンロード(65D)の先端に結合される保持片(65E)とからなる測定後用ホルダー(65);とを含んでなることを特徴とする請求項1に記載の錠剤投入機の選別搬送装置。
【請求項3】
前記ホールド手段(60)は、一端が前記一側板(63)に空転可能に軸設された状態で前記一側板(63)の外部に露出するノブ(67)を通じて操作され、他端は前記他側版(63)に空転可能に軸設され、第1及び第2シリンダー固定台(64A、64B)と個別的に螺合される左、右ネジ部(66A、66B)が形成された間隔調節ロード(66)を備えることを特徴とする請求項2に記載の錠剤投入機の選別搬送装置。
【請求項4】
前記ホールド手段(60)は、前記第1シリンダー固定台(64A)と第3シリンダー固定台(65A)及び前記第2シリンダー固定台(64B)と第4シリンダー固定台(65B)に両端がそれぞれ締結固定され、第1及び第2シリンダー固定台(64A、64B)の位置変動時、前記第2シリンダー固定台(65A)と第4シリンダー固定台(65B)にも同一幅の位置変動を発生させるための一対の連結ロード(68、68’)を備えることを特徴とする請求項2に記載の錠剤投入機の選別搬送装置。
【請求項5】
前記往復移動手段(70)は、胴体状のケース(71)と;
前記ケース(71)の一側に回転可能に装着され、モーター軸の先端には駆動歯車(73’)が固定されるサーボモーター(73)と;
一端には前記サーボモーター(73)の駆動歯車(73’)から駆動ベルト(80)を介して伝えられる回転力により正逆回転する従動歯車(83)が固定され、他端にはタイミングプーリー(72’)が固定される従動軸(82)と;
一端は前記タイミングプーリー(72’)に巻かれ、他端は前記タイミングプーリー(72’)と所定の間隔をおいて配設されるタイミングプーリー(72")に巻かれ、前記従動歯車(83)の正逆回転によって前記ベース(62)の長手方向に沿って往復移動可能に前記ケース(71)内に設けられるタイミングベルト(72)と;
前記ホールド手段(60)のベース(62)の底面に一体に突設され、下段のフランジ(74’)が前記タイミングベルト(72)の内面に噛合される締結板(75)に締結固定されて、タイミングベルト(72)の運動力をホールド手段(60)に伝達するための伝動支持台(74)と;
前記伝動支持台(74)とタイミングベルト(72)の接触部位を、縦方向への移動が可能な状態で横方向に垂れないように支持するための移動補助具(76)と;を含んでなることを特徴とする請求項1に記載の錠剤投入機の選別搬送装置。
【請求項6】
前記移動補助具(76)は、前記ケース(71)の内部に固定されるガイド固定台(78)上に装着される直線棒状のLM(linear motion)ガイド(77)と;
前記LMガイド(77)に摺動可能に結合された状態で上面が前記締結板(75)に一体に固定されるLMブロック(79)と;を備えることを特徴とする請求項5に記載の錠剤投入機の選別搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【公開番号】特開2010−52744(P2010−52744A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−217075(P2008−217075)
【出願日】平成20年8月26日(2008.8.26)
【出願人】(508259180)カウンテック カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】