説明

錠剤製造装置

【課題】所定形状に成形されて排出される錠剤に粉体の塵が錠剤に付着することを防止して、高品質の錠剤を得ることができる錠剤製造装置を提供する。
【解決手段】テーブル2の型穴に充填した湿潤粉体から錠剤を成形した後に錠剤を型穴から排出する排出手段7を設ける。排出手段7に、型穴内の錠剤をテーブル2の下方に向かって押し出す押出しピン21を設ける。押出しピン21をテーブル2の外方に移動させる移動手段27と、押出しピン21の下方位置で無端回動するクリーニングベルト42と、クリーニングベルト42に押出しピン21の先端を当接させる当接手段と、クリーニングベルト42を洗浄する洗浄槽46とを設ける。当接手段に、クリーニングベルト42に当接した状態で押出しピン21を回転させる回転手段33を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湿潤粉体を所定の錠剤形状に成形して湿製錠剤を製造する錠剤製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、湿潤粉体を所定の錠剤形状に成形して湿製錠剤を製造する装置として、間欠回転する円盤状のテーブルの上下に貫通して形成された型穴に湿潤粉体を充填する充填手段と、型穴に充填された湿潤粉体を、型穴の開放された上下から押圧ピンによって押圧して所定形状の錠剤を成形する成形手段と、型穴内の錠剤を押出しピンにより型穴の上方から下方に押し出して排出する排出手段とを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
湿潤粉体は、薬効成分に賦形剤や結合剤等の添加剤と水やエタノール等の湿潤剤とを添加して練り合わせたものであり、張り付きやすい性質を有しているので、型穴がテーブルの上下に貫通しておりその上下が開放されていても、湿潤粉体は型穴の内周面に張り付いて型穴内に保持され、成形手段によって所定形状の錠剤に成形されても型穴内への保持状態が維持される。
【0004】
ところで、テーブルの型穴に保持された錠剤は、湿潤粉体によって形成されているものであるため、錠剤から極微量の粉体が剥離する等によって粉体の塵が生じる。この粉体の塵が排出手段の押出しピンに付着した状態で長期にわたって錠剤の排出を繰り返すと、押出しピンに付着する粉体の塵が次第に増加して粉体の塊となり、やがて排出時の振動等により押出しピンから粉体の塊が脱離して錠剤に付着するおそれがある。そして、粉体の塊が錠剤に付着した場合には、錠剤の表面に荒れ凹凸が生じて錠剤の品質が低下する不都合がある。
【特許文献1】特開平8−19589号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
かかる不都合を解消して、本発明は、所定形状に成形されて排出される錠剤に粉体の塵が錠剤に付着することを防止して、高品質の錠剤を得ることができる錠剤製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するために、本発明は、板状のテーブルと、該テーブルに上下方向に貫通して形成された型穴と、該型穴に湿潤粉体を充填する充填手段と、型穴に充填された湿潤粉体を上下方向から押圧して所定形状の錠剤を成形する成形手段と、型穴内の錠剤を排出する排出手段とを備える錠剤製造装置において、前記排出手段は、前記テーブルの型穴の上方に対向して位置し、該型穴の上方から型穴内に挿入し先端を錠剤上面に当接させて型穴内の錠剤をテーブルの下方に向かって押し出す押出しピンと、押出しピンをテーブルの外方の退避位置に移動させる移動手段と、該退避位置の押出しピンの下方位置に設けられて無端回動するクリーニングベルトと、クリーニングベルトに押出しピンを当接させる当接手段と、クリーニングベルトの一部を洗浄液に浸漬させて洗浄する洗浄槽とを備え、前記押出しピンは回転自在に設けられ、前記当接手段は、クリーニングベルトに当接する押出しピンを回転させる回転手段を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、前記移動手段により押出しピンをテーブル上から退避位置に移動させ、次いで、前記当接手段により退避位置の押出しピンをクリーニングベルトに当接させることにより、押出しピンに付着した粉体の塵を除去することができる。そして、粉体の塵の付着のない押出しピンにより錠剤を排出することができるので、高品質の錠剤を得ることができる。
【0008】
更に、押出しピンがクリーニングベルトに当接しているときに、前記回転手段により押出しピンが回転されるので、押出しピンに付着した粉体の塵を確実に除去することができるだけでなく、押出しピンとクリーニングベルトとの接触時間を比較的短時間とすることができるので、効率よく押出しピンのクリーニングを行うことができる。
【0009】
そして、押出しピンに接触して押出しピンからクリーニングベルトに付着した粉体の塵は、洗浄槽の洗浄液により洗浄されるので、クリーニングベルトから押出しピンへの粉体の塵の再付着を確実に防止することができる。
【0010】
また、前記押出しピンは、少なくとも先端が開放された筒状に形成されていることが好ましい。これにより、錠剤の上面に押出しピンの先端を当接して型穴内から錠剤を押し出すとき、押出しピンと錠剤との接触面積を小として錠剤の損壊や錠剤からの粉体の剥離を防止することができ、粉体の塵の発生を抑制してその塵が押出しピンに付着することを防止することができる。
【0011】
また、本発明において、前記テーブルは、平面視縦横方向に配列された複数の型穴を備え、前記排出手段は、テーブルの各型穴に対応して配列された複数の前記押出しピンを備え、前記回転手段は、各押出しピンの基端部に設けて一体に回転するプーリと、各プーリに接するように掛けわたされた無端ベルトと、少なくとも何れか一つの押出しピンに設けられたプーリを回転駆動することにより、無端ベルトを介して他の押出しピンに設けられたプーリを同時に回転させる回転駆動手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、各押出しピンがプーリを介して同時に回転するので、各押出しピンがクリーニングベルトに当接しているときに、少なくとも何れか一つの押出しピンを前記回転駆動手段によって回転駆動するだけで、複数の押出しピンに付着した粉体の塵を一挙に除去することができる。従って、多数の押出しピンが設けられていても、効率を低下させることなく確実に押出しピンのクリーニングを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態の錠剤製造装置の概略構成を示す説明的平面図、図2は排出手段の説明的側面図、図3は回転手段の要部を示す説明的平面図、図4は充填手段及び成形手段の作動を模式的に示す説明図、図5は押出しピンの作動を示す説明図、図6は押出しピンのクリーニング時の状態を示す説明図である。
【0014】
本実施形態の錠剤製造装置1は、薬効成分に賦形剤や結合剤等の添加剤と水やエタノール等の湿潤剤とを添加して練り合わせた湿潤粉体から錠剤を製造するものである。錠剤製造装置1は、図1に示すように、周状に複数(本実施形態では8枚)のテーブル2が連結されて各テーブル2を搬送方向に間欠的に回転移動させる搬送手段3と、搬送手段3の各テーブル2に形成された複数の型穴4に湿潤粉体を充填する充填手段5と、各テーブル2の各型穴4内に充填された湿潤粉体から所定形状の錠剤を成形する成形手段6と、湿潤粉体から成形された錠剤を各型穴4内から排出する排出手段7とを備えている。
【0015】
前記充填手段5は、平面視縦横方向に配列された複数の粉体保持筒8を備えている。各粉体保持筒8は、保持筒支持体9により一体に支持されている。保持筒支持体9は、間欠回転する回転支柱10の外周に複数(本実施形態では4つ)連結されており、夫々の保持筒支持体9は、図示しない昇降手段によって各別に回転支柱10の軸線に沿って昇降されるようになっている。各粉体保持筒8は、下端部が開放されてその内部に湿潤粉体を詰め込み保持する。各粉体保持筒8には、充填ロッド11(図4参照)が摺動自在に内挿されている。充填ロッド11は、詳しくは図示しないが、バネ等により上方に付勢され、その付勢に抗して押圧手段が押圧することにより粉体保持筒8の内部に保持された湿潤粉体が下方に押し出されるようになっている。
【0016】
各保持筒支持体9は、回転支柱10の周りに回転し、そのうちの一つが搬送手段3のテーブル2に重なり、他の一つが供給トレー12上に重なる。供給トレー12は円形状に形成されてトレー回転軸13に支持されている。トレー回転軸13は図示しない駆動手段により回転駆動される。供給トレー12の一部には湿潤粉体を投入する投入口14が設けられており、投入口14から投入された湿潤粉体は供給トレー12の回転により粉体保持筒8の下方に送られる。また、供給トレー12内には図示しない櫛状の均し部材により湿潤粉体は供給トレー12内で平坦に均される。また、図示しないが、供給トレー12は各粉体保持筒8に対向する位置が開放されている。
【0017】
前記搬送手段3は、図示しない回転駆動手段により間欠回転される搬送回転軸15と、該搬送回転軸15によって回転される円盤部16とを備え、円盤部16の外周に各テーブル2が一体的に連結されている。各テーブル2は、その回転軌道の一部で一つの保持筒支持体9に支持された各粉体保持筒8の下方に重なり、この重なった位置で各テーブル2が一時的に停止される。テーブル2に形成されている型穴4の配列と、保持筒支持体9に支持された粉体保持筒8の配列とは互いに対応しており、テーブル2が一時的に停止したとき、各型穴4と各粉体保持筒8とが対向する。各型穴4は、図4(b)に示すように、粉体保持筒8の内径と同径であり、テーブル2を貫通して形成されている。そして、テーブル2が粉体保持筒8の下方に重なる位置には、テーブル2の下面に摺動自在に当接して型穴4の下方側の開放端を閉塞する閉塞板17が設けられている。
【0018】
前記成形手段6は、充填手段5の下流側に回転されたテーブル2の各型穴4内の湿潤粉体を上下から押圧して所定形状の錠剤を成形する。成形手段6は、図4(d)に示すように、テーブル2の各型穴4を介して上下に対向する押圧ピン18,19を備えている。更に、各押圧ピン18,19と各型穴4との間には張り付き防止フィルム20が供給される。
【0019】
前記排出手段7は、成形手段6の下流側に回転されたテーブル2の各型穴4に保持された錠剤を排出する。排出手段7は、図1に示すように、テーブル2の各型穴4の配列に対応して複数の押出しピン21を一体に備える一対のピンユニット22と、一方のピンユニット22が臨むテーブル2の下方(錠剤の落下位置)に上流側が位置するようにして排出方向に延設された排出コンベア23と、他方のピンユニット22が臨む下方に配置されたクリーニング手段24とを備えている。
【0020】
一対のピンユニット22は、ピンユニット連結板25によって左右対称位置に一体に連結されている。図2に示すように、ピンユニット連結板25は、支持フレーム26の下面側に支持された第1ロータリーアクチュエータ27(移動手段)の回転軸28に連結されている。両ピンユニット22は、第1ロータリーアクチュエータ27の駆動によってテーブル2の上方位置(排出位置)とクリーニング手段24の上方位置(退避位置)との間で回動されて互いに位置交換される。
【0021】
第1ロータリーアクチュエータ27を支持する支持フレーム26は、図示しない装置フレームの上部梁に連結部材29を介して連結されている。また、支持フレーム26には、複数のピンシリンダ30を支持するシリンダユニット31と、昇降シリンダ32を介して昇降自在の回転駆動ユニット33(回転手段)とが支持されている。昇降シリンダ32と回転駆動ユニット33とは本発明の当接手段を構成するものである。
【0022】
シリンダユニット31は、テーブル2の上方位置に設けられ、各ピンシリンダ30は、テーブル2上に臨むピンユニット22の各押出しピン21上に対向するように設けられている。ピンユニット22は、図2に示すように、ピン支持板34により複数の押出しピン21を一体に支持している。ピン支持板34は、各押出しピン21を上下方向に摺動自在且つ回転自在に貫通して支持しており、各押出しピン21は、バネ35によって上方に付勢されている。また、各押出しピン21は、図5(a)に示すように、先端が筒状に開放されている。
【0023】
回転駆動ユニット33は、図2に示すように、クリーニング手段24の上方位置に設けられ、クリーニング手段24の上方に臨むピンユニット22の各押出しピン21に対応して配設された複数のスプライン回転軸36を備えている。各スプライン回転軸36は、回転駆動ユニット33の軸支持板37に回転自在に支持され、軸支持板37を貫通してその上端にはプーリ38が一体に設けられている。そして、各スプライン回転軸36のプーリ38のうちの一つには第2ロータリーアクチュエータ39(回転駆動手段)の回転軸40が連結されている。各スプライン回転軸36のプーリ38には、図3に示すように、一本の無端ベルト41が掛けわたされており、第2ロータリーアクチュエータ39の回転軸40が連結されたプーリ38Aの駆動により他の全てのプーリ38が従動回転する。スプライン回転軸36は、前記昇降シリンダ32による回転駆動ユニット33の下降によって、図6に示すように、各押出しピン21の上端部に係合し、第2ロータリーアクチュエータ39の駆動により各押出しピン21が回転される。また、前記昇降シリンダ32によって回転駆動ユニット33が下降されると、各押出しピン21がスプライン回転軸36との係合を維持して下降する。
【0024】
クリーニング手段24は、図2に示すように、フェルト等によって無端状に形成されたクリーニングベルト42を備えている。クリーニングベルト42は、一対の上部プーリ43により、その上方に位置する各押出しピン21の先端に沿って水平方向に回動案内される。なお、一方の上部プーリ43には図示しないモータが接続されて回転駆動される。更に、クリーニングベルト42は、テンションプーリ44を介して下部プーリ45により洗浄槽46内に案内される。洗浄槽46の内部には例えばエタノール等の洗浄液47が収容されている。
【0025】
次に、本実施形態の錠剤製造装置1による錠剤製造の各工程を各部の作動と共に説明する。先ず、充填手段5において、粉体保持筒8が供給トレー12上に位置し、供給トレー12内に向かって下降する。これにより、図4(a)に示すように、供給トレー12に収容されている湿潤粉体Wに粉体保持筒8が突き刺さり、その際に、粉体保持筒8の先端(下端)内部に湿潤粉体Wが詰め込まれる。そして、粉体保持筒8が上昇し、粉体保持筒8は湿潤粉体Wを保持した状態で、テーブル2の上方に回転移動する。
【0026】
次いで、粉体保持筒8の下方にテーブル2の型穴4が対向すると、粉体保持筒8の移動とテーブル2の移動が停止し、粉体保持筒8が下降する。これにより、粉体保持筒8の先端がテーブル2上に当接し、粉体保持筒8の内部と型穴4が連通した状態となる。続いて、粉体保持筒8の充填ロッド11が粉体保持筒8内の湿潤粉体Wを型穴4に向かって押し出す。これにより、図4(b)に示すように、湿潤粉体Wが型穴4に充填される。そして、図4(c)に示すように、テーブル2が搬送方向に移動し、粉体保持筒8の先端により型穴4の湿潤粉体Wが擦り切られる。
【0027】
その後、型穴4に充填された湿潤粉体Wがテーブル2の回転移動により成形手段6の位置に搬送される。成形手段6は、図4(d)に示すように、型穴4に充填された湿潤粉体Wを上下方向から一対の押圧ピン18,19によって押圧し、所定の錠剤形状に成形する。このとき、押圧ピン18,19と湿潤粉体Wとの間には張り付き防止フィルム20が供給され、張り付き防止フィルム20を介して押圧ピン18,19による押圧が行われる。そして、押圧ピン18,19の押圧を解除することにより、湿潤粉体Wは、図4(e)に示すように、型穴4内に保持された状態の錠剤Xとなる。
【0028】
続いて、テーブル2が回転移動し、型穴4に保持された錠剤Xが排出手段7の位置に搬送される。排出手段7は、図5(a)に示すように、内部に錠剤Xを保持した型穴4が各押出しピン21に対向すると、前記ピンシリンダ30によって押出しピン21を下方に押圧する。これにより、錠剤Xが型穴4から下方に押出され排出コンベア23上に落下する。このとき、押出しピン21の先端が筒状であることにより、錠剤Xとの当接面積が比較的小さくなり、しかも、型穴4に接する錠剤Xの周縁部のみを押圧するので、錠剤Xを損傷させることなく円滑且つ確実に押出すことができる。そして、排出コンベア23上の錠剤Xは排出方向に搬送される。
【0029】
その後、錠剤Xを押出した押出しピン21は、ピンシリンダ30による押圧が解除され、バネ35の付勢によって型穴4から上方に離反する。そして、図2に示す第1ロータリーアクチュエータ27の駆動により、クリーニング手段24の上方に回動される。同時に、クリーニング手段24の上方に位置していた押出しピン21はテーブル2上に回動される。
【0030】
クリーニング手段24の上方に回動された押出しピン21は、続いて、昇降シリンダ32によって下降された回転駆動ユニット33に連結される。即ち、図6に示すように、押出しピン21の上端部にスプライン回転軸36が係合され、更に、押出しピン21がバネ35の付勢に抗して下方に摺動し、その先端がクリーニングベルト42に当接する。この状態で、第2ロータリーアクチュエーター39により各プーリ38が回転し、各スプライン回転軸36に係合状態の各押出しピン21が回転する。これにより、押出しピン21の先端がクリーニングベルト42に回転しつつ当接し、同時にクリーニングベルト42が回動することによって押出しピン21の先端に付着する粉体の塵が確実に除去される。そして、このようにして押出しピン21のクリーニングが行われた後には、図2に示すように、昇降シリンダ32が回転駆動ユニット33を上昇させて押出しピン21へのスプライン回転軸36の係合を解除する。
【0031】
以上のように、本実施形態においては、第1ロータリーアクチュエータ27により押出しピン21をテーブル2上からクリーニング手段24上に移動させ、次いで、昇降シリンダ32と回転駆動ユニット33とによって押出しピン21を回転させつつクリーニングベルト42に当接させることにより、押出しピン21に付着した粉体の塵や汚れを確実且つ迅速に除去することができる。そして、粉体の塵の付着や汚れのない押出しピン21により錠剤Xを排出することができるので、高品質の錠剤Xを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態の錠剤製造装置の概略構成を示す説明的平面図。
【図2】排出手段の説明的側面図。
【図3】回転手段の要部を示す説明的平面図。
【図4】充填手段及び成形手段の作動を模式的に示す説明図。
【図5】押出しピンの作動を示す説明図。
【図6】押出しピンのクリーニング時の状態を示す説明図。
【符号の説明】
【0033】
1…錠剤製造装置、2…テーブル、4…型穴、5…充填手段、6…成形手段、7…排出手段、21…押出しピン、27…第1ロータリーアクチュエータ(移動手段)、33…回転駆動ユニット(回転手段)、38,38A…プーリ、39…第2ロータリーアクチュエータ(回転駆動手段)、41…無端ベルト、42…クリーニングベルト、46…洗浄槽、47…洗浄液、W…湿潤粉体、X…錠剤。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状のテーブルと、該テーブルに上下方向に貫通して形成された型穴と、該型穴に湿潤粉体を充填する充填手段と、型穴に充填された湿潤粉体を上下方向から押圧して所定形状の錠剤を成形する成形手段と、型穴内の錠剤を排出する排出手段とを備える錠剤製造装置において、
前記排出手段は、前記テーブルの型穴の上方に対向して位置し、該型穴の上方から型穴内に挿入し先端を錠剤上面に当接させて型穴内の錠剤をテーブルの下方に向かって押し出す押出しピンと、押出しピンをテーブルの外方の退避位置に移動させる移動手段と、該退避位置の押出しピンの下方位置に設けられて無端回動するクリーニングベルトと、クリーニングベルトに押出しピンの少なくとも先端を当接させる当接手段と、クリーニングベルトの一部を洗浄液に浸漬させて洗浄する洗浄槽とを備え、
前記押出しピンは回転自在に設けられ、前記当接手段は、クリーニングベルトに当接する押出しピンを回転させる回転手段を備えることを特徴とする錠剤製造装置。
【請求項2】
前記押出しピンは、少なくとも先端が開放された筒状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の錠剤製造装置。
【請求項3】
前記テーブルは、平面視縦横方向に配列された複数の型穴を備え、
前記排出手段は、テーブルの各型穴に対応して配列された複数の前記押出しピンを備え、
前記回転手段は、各押出しピンの基端部に設けて一体に回転するプーリと、各プーリに接するように掛けわたされた無端ベルトと、少なくとも何れか一つの押出しピンに設けられたプーリを回転駆動することにより、無端ベルトを介して他の押出しピンに設けられたプーリを同時に回転させる回転駆動手段とを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の錠剤製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−148923(P2008−148923A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−340022(P2006−340022)
【出願日】平成18年12月18日(2006.12.18)
【出願人】(306046069)有限会社アサクサ錠剤研究所 (4)
【Fターム(参考)】