説明

錠装置

【課題】扉に配設される既設のレバーハンドルに対して、容易に組み付けることが可能であり、このレバーハンドルの揺動操作をロックでき、且つ、レバーハンドルを使用可能とする際には、簡単にそのロック状態を解除できる錠装置を提供する。
【解決手段】錠装置において、扉面19からレバー軸21が回転自在となって垂直に突出しレバー軸21に垂直なレバー把手部29が回転して扉23を解錠可能とするレバーハンドル13と、レバー把手部29の回転方向でレバー把手部29に近接して少なくとも部材先端部33が配置されレバー把手部29の回転を阻止する規制部材15と、レバー軸21に垂直な方向で且つ扉23とレバー把手部29との間に位置する支持軸35を有して扉23に固定され規制部材15の部材基端部43を支持軸35にて回転自在に支持する規制部材支持体17と、を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、扉の開閉操作のために設けられた操作部材であるレバーハンドルの操作を規制する錠装置に関する。
【背景技術】
【0002】
扉に設けられる開閉操作のための操作部材であるレバーハンドルは、扉に内蔵される、或いは扉面に露出状態で設けられる錠装置に連動連結される。レバーハンドルは錠装置の機構部に連結される軸部と、この軸部に直交方向に延設される把手部を備え、この把手部を掴み持ち揺動操作することで、錠装置内の機構部分を連動させてラッチボルトの進退が行われる。この錠装置は、扉の屋外側からは例えば合鍵による施解錠操作とされ、屋内側からはサムターンによる操作でデッドボルトの進退が行われるものが一般的であるが、屋内側からの操作、特に解錠し開扉する操作においては、サムターン等を使用せずレバーハンドルのみを揺動操作することで解錠が行われる機構(所謂アンチパニック機構)を備えたものがある。このレバーハンドルによる解錠機構は、非常時において即座に扉の開放を行いたい場合に有効なもので、サムターン等の操作を不要とし、レバーハンドルのみの操作で緊急性のある解錠,開扉が可能となっている。また、サムターン等を使用しないことから、サムターンが配設されない構造のものもある。
【0003】
このようなレバーハンドルの非常用解錠機構は、施錠状態であってもレバーハンドルを強制的に揺動操作することで解錠できてしまうことから、小さい子供が、親が気付かない間に解錠し戸外へ出てしまい、一人で危険な場所に立ち入ってしまう恐れがある。そのような危険性を防止するため、例えば、小さい子供が手の届かない高い位置に錠装置を設けたり、レバーハンドルの揺動を規制するようにしたりする。レバーハンドルの揺動を規制する構造として、ハンドル取付座からドアハンドルの軸部分に係合し、ドアハンドルの回動を阻止する押さえ板をヒンジを介して設け、この押さえ板のハンドル当片にてドアハンドルの回動を阻止する構造(下記特許文献1)や、着脱自在な略U字状のプレートにて操作レバーの周囲を覆うとともに、箱状のレバー収納部を取り付け、操作レバー全体を覆い、揺動を規制してしまうもの(下記特許文献2)等がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−336865号公報
【特許文献2】実開平3−28278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来のレバーハンドルの揺動規制の構造では、いずれも着脱自在な構造とされ、必要時にレバーハンドルに対して取り付け、レバーハンドルの規制を継続して行うものであり、すなわち、規制の必要ない使用しない場合には、レバーハンドルから取り外した構造体を何処かに保管しなくてはならない煩雑さがある。また、上記各特許文献では、レバーハンドルの規制を行いそれを維持するために合鍵を必須とするものであって、二重ロックという意味では安全性が向上するものの、鍵の保管を必要とし、この点においても煩雑さのあるものである。特に、上記したような非常用の扉開放時において、上記従来の構造では、その煩雑さのために開放不可能となるおそれがあり、緊急時の扉の開放を容易に行うことを可能としつつ、安全性を十分に備えることの可能な機能を備えたレバーハンドルの揺動規制構造が望まれていた。
【0006】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、扉に配設される既設のレバーハンドルに対して、容易に組み付けることが可能であり、このレバーハンドルの揺動操作をロックでき、且つ、レバーハンドルを使用可能とする際には、簡単にそのロック状態を解除できる錠装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載の錠装置は、扉面19からレバー軸21が回転自在となって垂直に突出し前記レバー軸21に垂直なレバー把手部29が回転して扉23を解錠可能とするレバーハンドル13と、
前記レバー把手部29の回転方向で該レバー把手部29に近接して少なくとも部材先端部33が配置され前記レバー把手部29の回転を阻止する規制部材15と、
前記レバー軸21に垂直な方向で且つ前記扉23と前記レバー把手部29との間に位置する支持軸35を有して前記扉23に固定され前記規制部材15の部材基端部43を該支持軸35にて回転自在に支持する規制部材支持体17と、
を具備することを特徴とする。
【0008】
この錠装置では、規制部材15がレバー把手部29の回転方向に配置されていると、レバー把手部29を回転した際、レバー把手部29が規制部材15に当接して、レバーハンドル13の操作が規制される。レバーハンドル13の操作を可能にするには、レバー把手部29に干渉しないように規制部材15をレバー把手部29の回転領域から外れるように移動する必要が生じる。
【0009】
請求項2記載の錠装置は、請求項1記載の錠装置であって、
前記レバー把手部29の回転を阻止する位置に前記規制部材15を留める付勢部材が、前記規制部材15と前記規制部材支持体17とに亘って設けられていることを特徴とする。
【0010】
この錠装置では、規制部材15が、付勢部材によってレバー把手部29の回転を阻止する位置に配置され、通常時、レバーハンドル13が操作無効状態となる。
【0011】
請求項3記載の錠装置は、請求項1または2記載の錠装置であって、
前記支持軸35が上下方向であるとともに、前記レバー把手部29が横方向に延在し、
前記規制部材15の部材先端部33には、上下方向の前記支持軸35と同方向で突出して前記レバー把手部29の前面45に当接するストッパーピン47が設けられていることを特徴とする。
【0012】
この錠装置では、規制部材15がレバー把手部29の下側に配置され、レバー把手部29の操作が規制される。ストッパーピン47がレバー把手部29の前面45に当接することで、規制部材15は通常状態から扉23に接近する方向へは移動できなくなる。規制部材15は、手前に引っ張ることでレバー把手部29の下方(回転阻止領域)から外れ、レバー把手部29の回転規制が解除され、レバーハンドル13の操作が可能となる。
【0013】
請求項4記載の錠装置は、請求項3記載の錠装置であって、
前記ストッパーピン47が弾性素材51で被覆されていることを特徴とする。
【0014】
この錠装置では、ストッパーピン47が弾性素材51を介してレバー把手部29に接触し、ストッパーピン47がレバー把手部29に衝接することによる衝撃が、弾性素材51により吸収されて緩和される。
【0015】
請求項5記載の錠装置は、請求項1,2,3,4のいずれか1つに記載の錠装置であって、
前記規制部材15の部材先端部33において、少なくとも前記レバー把手部29に接する接触部分49が、弾性素材51で被覆されていることを特徴とする。
【0016】
この錠装置では、操作時に手指の接触する規制部材15の部分が弾性素材51によって覆われ、触感がソフトになる。規制部材15が弾性素材51を介してレバー把手部29に接触し、レバー把手部29が規制部材15に衝接することによる衝撃が、弾性素材51により吸収されて緩和される。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る請求項1記載の錠装置によれば、レバーハンドルのレバー把手部を掴み回転しようとしても、レバー把手部が規制部材に当たり、回転を阻止して、解錠、開扉操作を規制できる。これにより、レバーハンドルの揺動操作をロックでき、簡単に開扉できなくなり、安全性が向上する。また、レバーハンドルを使用可能とする際には、規制部材をずらすことで、簡単にそのロック状態を解除できる。さらに、既設のレバーハンドルに対して、容易に組み付けることができる。
【0018】
請求項2記載の錠装置によれば、付勢部材によって規制部材を、レバー把手部の回転阻止位置に配置でき、通常時を操作無効状態に維持できて、安全性が向上する。
【0019】
請求項3記載の錠装置によれば、規制部材の規制解除操作が、引く操作となり、押す操作に比べて安全性が向上する。また、ストッパーピンがレバー把手部の前面に密着状態となって、レバー把手部の回転阻止が確実となる。
【0020】
請求項4記載の錠装置によれば、ストッパーピンがレバー把手部の前面に衝接することによる異音の発生を抑止できる。
【0021】
請求項5記載の錠装置によれば、規制部材の部材先端部がゴムや樹脂、エラストマーなどの弾性素材で被覆され、手触りが良くなり、且つレバー把手部が規制部材に衝接することによる異音の発生を抑止できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る錠装置の斜視図である。
【図2】図1に示した錠装置の平面図である。
【図3】図1に示した錠装置の正面図である。
【図4】規制部材が移動された錠装置の平面図である。
【図5】規制部材が移動されレバー把手部が操作された錠装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る錠装置の斜視図、図2は図1に示した錠装置の平面図、図3は図1に示した錠装置の正面図である。
本実施の形態では、発明に係る錠装置がレバーハンドル錠11である場合を例に説明する。レバーハンドル錠11は、レバーハンドル13と、規制部材15と、規制部材支持体17と、を主要な構成部材として有している。レバーハンドル13は、扉面19からレバー軸21が回転自在となって垂直に突出する。レバーハンドル13は、扉23の屋内外にそれぞれ設けられ、不図示の角軸によって一体に回転される。角軸は扉23に内設された不図示の錠機構を貫通し、レバーハンドル13の回転操作力が角軸を介して錠機構に伝達されることで、扉木口25で突出するラッチボルト27或いは不図示のデッドボルトを進退作動させる。
【0024】
レバーハンドル錠11は、非常時等に施錠状態を解除可能な所謂アンチパニック機構(図示せず)に好適に用いることができる。アンチパニック機構は、不図示のサムターンによる施解錠を可能とする一方で、非常時においては強くレバーハンドル13を回すと、施錠状態が解除され、緊急時の即座な扉23の開放が可能となるものである。勿論、レバーハンドル錠11は、このアンチパニック機構を備えず、簡易的な錠機能を備えるものとして構成されてもよい。
【0025】
レバーハンドル13は、レバー軸21に垂直なレバー把手部29が回転して、扉23を解錠可能とする。レバー把手部29は、図3に示す状態から時計回りに略45°回転されることで操作される。レバー軸21は、扉面19に固定されるエスカチオン31を貫通して回転自在となっている。
【0026】
レバー把手部29の回転方向(図3に示したレバー把手部29の下方)には、部材先端部33が近接する規制部材15が配置されている。規制部材15は、レバー把手部29と平行に延在し、図2に示すように、部材先端部33が屈曲した平面視略J字状に形成される。規制部材15は、大部分が扉面19とレバー把手部29との間に配置されるが、部材先端部33がレバー把手部29を前方に横切ることで、レバー把手部29の回転操作を阻止する。
【0027】
規制部材15は、規制部材支持体17によって扉23に回転自在に支持される。規制部材支持体17は、レバー軸21に垂直な方向の支持軸35を有して扉23に固定される。規制部材支持体17に設けられる支持軸35は、扉23とレバー把手部29との間に配置される。本実施の形態では、レバー軸21に垂直な方向が、図3の上下方向となる。規制部材支持体17は、例えば、ベース部材37を介して扉23に固定することで、強度が確保されている。本実施の形態では、ベース部材37が、扉23の内部に設けられた裏板39に固定ビス41を螺合することで固定されている。支持軸35は、ベース部材37の突出先端に設けられている。規制部材支持体17は、規制部材15の部材基端部43を、支持軸35にて回転自在に支持する。
【0028】
レバー把手部29に沿って位置した規制部材15は、回転方向が、扉面19から離れる方向となっている。本実施の形態では、レバー把手部29に沿って配置された規制部材15は、扉23に接近する方向へは回転されない。なお、発明に係る錠装置は、規制部材15の回転方向がこれに限定されるものではない。
【0029】
本実施の形態では、支持軸35が上下方向であるとともに、レバー把手部29が横方向に延在している。規制部材15の部材先端部33には、上下方向の支持軸35と同方向で突出してレバー把手部29の前面45に当接するストッパーピン47が設けられている。規制部材15がレバー把手部29の下側に配置され、レバー把手部29の操作が規制される。ストッパーピン47がレバー把手部29の前面45に当接することで、規制部材15は通常状態から扉23に接近する方向へは移動できなくなる。規制部材15は、手前に引っ張ることでレバー把手部29の下方、すなわち回転阻止領域から外れ、レバー把手部29の回転規制が解除され、レバーハンドル13の操作が可能となる。これにより、規制部材15の規制解除操作が、引く操作となり、押す操作に比べて安全性が向上されている。また、ストッパーピン47がレバー把手部29の前面45に密着状態となって、レバー把手部29の回転阻止が確実となっている。
【0030】
規制部材15は、不図示の付勢部材によって、レバー把手部29の回転を阻止する位置に留められる。付勢部材としては、つる巻きばね、コイルばね、板ばね等が挙げられる。この付勢部材は、規制部材15と規制部材支持体17とに亘って設けられている。規制部材15が、付勢部材によってレバー把手部29の回転を阻止する位置に配置され、通常時、レバーハンドル13が操作無効状態となる。すなわち、付勢部材によって規制部材15を、レバー把手部29の回転阻止位置に配置でき、通常時を操作無効状態に維持できて、安全性が向上する。
【0031】
レバーハンドル錠11は、規制部材15の部材先端部33において、少なくともレバー把手部29に接する接触部分49が、弾性素材51で被覆されている。これにより、操作時に手指の接触する規制部材15の部分が弾性素材51によって覆われ、触感がソフトになる。規制部材15が弾性素材51を介してレバー把手部29に接触し、レバー把手部29が規制部材15に衝接することによる衝撃が、弾性素材51により吸収されて緩和される。このように、規制部材15の部材先端部33がゴムや樹脂、エラストマーなどの弾性素材51で被覆されることで、手触りが良くなり、且つレバー把手部29が規制部材15に衝接することによる異音の発生を抑止できる。
【0032】
なお、弾性素材51としては、エラストマーが好ましく、さらにはオレフィン系熱可塑性エラストマーが好適となる。オレフィン系熱可塑性エラストマーを用いることで、成形加工が良好となり、耐候性、耐薬品性、耐熱性、耐熱老化性を高めることができる。さらに、リサイクルが可能であるので、有効活用による経済的な効果も得られる。
【0033】
この弾性素材51は、ストッパーピン47にも被覆することが望ましい。ストッパーピン47が弾性素材51を介してレバー把手部29に接触し、ストッパーピン47がレバー把手部29に衝接することによる衝撃が、弾性素材51により吸収されて緩和される。これにより、ストッパーピン47がレバー把手部29の前面45に衝接することによる異音の発生を抑止でき、また、レバー把手部29の傷を防止できる。
【0034】
次に、上記構成を有するレバーハンドル錠11の作用を説明する。
図4は規制部材15が移動された錠装置の平面図、図5は規制部材15が移動されレバー把手部29が操作された錠装置の正面図である。
レバーハンドル錠11は、操作されない通常時、図2に示すように、規制部材15が、レバー把手部29の回転方向に位置していることで、そのままでは、規制部材15とレバー把手部29とが当たる。すなわち、規制部材15が、レバー把手部29の回転の妨げとなる。この状態では、レバーハンドル13の揺動を行うことが不可能となり、レバーハンドル13を使用することでの不用意な解錠及び開扉操作を防止できる。つまり、レバーハンドル錠11が、簡易的な施解錠装置として機能することとなる。
【0035】
レバーハンドル13を操作するには、図4に示すように、規制部材15を手前に引いてずらし、レバー把手部29が単独で操作できる状態にする必要が生じる。すなわち、両手による解錠、開扉操作となる。規制部材15をずらすことで、レバー把手部29の操作方向に操作の妨げとなる障害物が無くなり、レバー把手部29が単独で操作できる状態となる。この状態から、図5に示すように、レバーハンドル錠11は、レバー把手部29の回転操作によって解錠及び開扉となる。
【0036】
レバー把手部29が回転可能となる位置まで回転した規制部材15は、付勢部材の付勢力によって再びレバー把手部29の前面45に当接するよう復帰する。なお、レバー把手部29は水平位置よりも上方へは回転しないため、ストッパーピン47がレバー把手部29をくぐり抜けてレバー把手部29の後ろ側に移動することはない。これにより、レバー把手部29の回転操作に関わらず、規制部材15は常にストッパーピン47がレバー把手部29の前面45に配置されることとなる。
【0037】
また、上記したアンチパニック機構が備えられている場合には、施解錠機構が施錠状態であっても、規制部材15を移動し、レバーハンドル13を強く操作すれば、サムターン(図示せず)等による解錠操作を行うことなく、解錠が可能となる。換言すれば、アンチパニック機構を備えていても、規制部材15を移動しなければ、アンチパニック機構により強制解錠が機能しないことになる。これにより、小さい子供が、レバーハンドル13を強く操作することのみによる強制解錠を防止できる。また、規制部材15を移動するのみでアンチパニック機構が機能するので、緊急時における即座の扉23の開放も妨げることがない。
【0038】
また、本実施の形態によるレバーハンドル錠11では、レバー把手部29の操作に際し、規制部材15が手前側に引っ張られることで、規制部材15がレバー把手部29の操作に邪魔な位置からずらされ、レバー把手部29が単独で操作可能となる。規制部材15の解除が、押し方向に比べ簡単でなく、操作感として意識をするものとなって安全性が向上する。
【0039】
また、レバーハンドル錠11は、既存のレバーハンドル13とは関わりなく、扉23に規制部材支持体17を固定することで機能する。このため、既存のレバーハンドル13に対しても極めて容易に後付けできて、既存のレバーハンドル13の安全性、防犯性を向上させることができる。
【0040】
したがって、本実施の形態に係る錠装置によれば、レバーハンドル13のレバー把手部29を掴み回転しようとしても、レバー把手部29が規制部材15に当たり、回転を阻止して、解錠、開扉操作を規制できる。これにより、レバーハンドル13の揺動操作をロックでき、簡単に開扉できなくなり、安全性が向上する。また、レバーハンドル13を使用可能とする際には、規制部材15をずらすことで、簡単にそのロック状態を解除できる。さらに、既設のレバーハンドル13に対して、容易に組み付けることができる。
【0041】
なお、上記の実施の形態では、規制部材支持体17が戸先側に設けられる例を説明したが、規制部材支持体17の固定位置はこれに限定されない。例えば、レバー把手部29を挟み上記の例と反対側に設けることもできる。また、支持軸35を水平方向とした規制部材支持体17をレバー把手部29の下側に設けることで、規制部材15をレバー把手部29の下側に配置することもできる。
【符号の説明】
【0042】
11…錠装置(レバーハンドル錠)
13…レバーハンドル
15…規制部材
17…規制部材支持体
19…扉面
21…レバー軸
23…扉
29…レバー把手部
33…部材先端部
35…支持軸
43…部材基端部
45…前面
47…ストッパーピン
49…接触部分
51…弾性素材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
扉面からレバー軸が回転自在となって垂直に突出し前記レバー軸に垂直なレバー把手部が回転して扉を解錠可能とするレバーハンドルと、
前記レバー把手部の回転方向で該レバー把手部に近接して少なくとも部材先端部が配置され前記レバー把手部の回転を阻止する規制部材と、
前記レバー軸に垂直な方向で且つ前記扉と前記レバー把手部との間に位置する支持軸を有して前記扉に固定され前記規制部材の部材基端部を該支持軸にて回転自在に支持する規制部材支持体と、を具備することを特徴とする錠装置。
【請求項2】
請求項1記載の錠装置であって、
前記レバー把手部の回転を阻止する位置に前記規制部材を留める付勢部材が、前記規制部材と前記規制部材支持体とに亘って設けられていることを特徴とする錠装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の錠装置であって、
前記支持軸が上下方向であるとともに、前記レバー把手部が横方向に延在し、
前記規制部材の部材先端部には、上下方向の前記支持軸と同方向で突出して前記レバー把手部の前面に当接するストッパーピンが設けられていることを特徴とする錠装置。
【請求項4】
請求項3記載の錠装置であって、
前記ストッパーピンが弾性素材で被覆されていることを特徴とする錠装置。
【請求項5】
請求項1,2,3,4のいずれか1つに記載の錠装置であって、
前記規制部材の部材先端部において、少なくとも前記レバー把手部に接する接触部分が、弾性素材で被覆されていることを特徴とする錠装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−197566(P2012−197566A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−60922(P2011−60922)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(390037028)美和ロック株式会社 (868)