錠装置
【課題】緊急時の扉の開放を容易に行うことが可能となり、かつ、アンチパニック式錠前において悪戯などによる解錠を防ぐことのできる錠装置を提供する。
【解決手段】錠装置において、扉面19からレバー軸21が回転自在となって垂直に突出しレバー軸21に垂直なレバー把手部31が回転して扉23を解錠可能とするレバーハンドル13と、レバー把手部31の把手先端部35を包囲するように外側から挿入されレバー把手部31の回転操作を阻止する枠状規制部材15と、レバー軸21に垂直な方向の支持軸37を有して扉23に固定され枠状規制部材15の一辺部を支持軸37にて回転自在に支持する枠部材支持体17と、を設けた。
【解決手段】錠装置において、扉面19からレバー軸21が回転自在となって垂直に突出しレバー軸21に垂直なレバー把手部31が回転して扉23を解錠可能とするレバーハンドル13と、レバー把手部31の把手先端部35を包囲するように外側から挿入されレバー把手部31の回転操作を阻止する枠状規制部材15と、レバー軸21に垂直な方向の支持軸37を有して扉23に固定され枠状規制部材15の一辺部を支持軸37にて回転自在に支持する枠部材支持体17と、を設けた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、扉の開閉操作のために設けられた操作部材の操作を規制する錠装置に関する。
【背景技術】
【0002】
扉に設けられる開閉操作のための操作部材であるレバーハンドルは、扉に内蔵される、或いは扉面に露出状態で設けられる錠装置に連動連結される。レバーハンドルは錠装置の機構部に連結される軸部と、この軸部に直交方向に延設される把手部を備え、この把手部を掴み持ち揺動操作することで、錠装置内の機構部分を連動させてラッチボルトの進退が行われる。この錠装置は、扉の屋外側からは例えば合鍵による施解錠操作とされ、屋内側からはサムターンによる操作でデッドボルトの進退が行われるものが一般的であるが、屋内側からの操作、特に解錠し開扉する操作においては、サムターンなどを使用せずレバーハンドルのみを揺動操作することで解錠が行われる機構(所謂アンチパニック機構)を備えたものがある。このレバーハンドルによる解錠機構は、非常時において即座に扉の開放を行いたい場合に有効なもので、サムターンなどの操作を不要とし、レバーハンドルのみの操作で緊急性のある解錠,開扉が可能となっている。また、サムターンなどを使用しないことから、サムターンが配設されない構造のものもある。
【0003】
このようなレバーハンドルの非常用解錠機構は、施錠状態であってもレバーハンドルを強制的に揺動操作することで解錠できてしまうことから、小さい子供が、親が気付かない間に解錠し戸外へ出てしまい、一人で危険な場所に立ち入ってしまう恐れがある。そのような危険性を防止するため、例えば、小さい子供が手の届かない高い位置に錠装置を設けたり、レバーハンドルの揺動を規制するようにしたりする。レバーハンドルの揺動を規制する構造として、ハンドル取付座からドアハンドルの軸部分に係合し、ドアハンドルの回動を阻止する押さえ板をヒンジを介して設け、この押さえ板のハンドル当片にてドアハンドルの回動を阻止する構造(下記特許文献1)や、着脱自在な略U字状のプレートにて操作レバーの周囲を覆うとともに、箱状のレバー収納部を取り付け、操作レバー全体を覆い、揺動を規制してしまうもの(下記特許文献2)などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−336865号公報
【特許文献2】実開平3−28278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来のレバーハンドルの揺動規制の構造では、いずれも着脱自在な構造とされ、必要時にレバーハンドルに対して取り付け、レバーハンドルの規制を継続して行うものであり、すなわち、規制の必要ない使用しない場合には、レバーハンドルから取り外した構造体を何処かに保管しなくてはならない煩雑さがある。また、上記各特許文献では、レバーハンドルの規制を行いそれを維持するために合鍵を必須とするものであって、二重ロックという意味では安全性が向上するものの、鍵の保管を必要とし、この点においても煩雑さのあるものである。特に、上記したような非常用の扉開放時において、上記従来の構造では、その煩雑さのために開放不可能となるおそれがあり、緊急時の扉の開放を容易に行うことを可能としつつ、安全性を十分に備えることの可能な機能を備えたレバーハンドルの揺動規制構造が望まれていた。
【0006】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、緊急時の扉の開放を容易に行うことが可能となり、かつ、アンチパニック式錠前において悪戯などによる解錠を防ぐことのできる錠装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載の錠装置は、扉面19からレバー軸21が回転自在となって垂直に突出し前記レバー軸21に垂直なレバー把手部31が回転して扉23を解錠可能とするレバーハンドル13と、
前記レバー把手部31の把手先端部35における少なくとも該レバー把手部31の回転方向側の縁部近傍に位置し該レバー把手部31の回転操作を阻止する規制部材16と、
前記レバー軸21に垂直な方向の支持軸37を有して前記扉23に固定され前記規制部材16の基端部18を該支持軸37にて回転自在に支持する支持体20と、
を具備することを特徴とする。
【0008】
この錠装置では、規制部材16がレバー把手部31の把手先端部35における回転方向側の縁部近傍に位置していると、レバー把手部31を回転した際、レバー把手部31が規制部材16に当接して、レバーハンドル13の操作が規制される。レバーハンドル13の操作を可能にするには、レバー把手部31に干渉しないように規制部材16をレバー把手部31の回転領域から外れるように移動する必要が生じる。
【0009】
本発明の請求項2記載の錠装置は、請求項1記載の錠装置であって、
前記規制部材16の先端40には、前記レバー把手部31の回転操作後から元の位置に復帰する際の方向にのみ揺動可能とされるゲート部材55が設けられていることを特徴とする。
【0010】
この錠装置では、レバー把手部31の回転を阻止する部位となる規制部材16の先端40にゲート部材55が設けられる。このゲート部材55は、レバー把手部31の操作方向の移動を規制する一方、レバー把手部31の回転操作後の位置から元の位置へ復帰する方向の移動を許容する。
【0011】
本発明の請求項3記載の錠装置は、扉面19からレバー軸21が回転自在となって垂直に突出し前記レバー軸21に垂直なレバー把手部31が回転して扉23を解錠可能とするレバーハンドル13と、
前記レバー把手部31の把手先端部35を包囲するように外側から挿入され該レバー把手部31の回転操作を阻止する枠状の規制部材15と、
前記レバー軸21に垂直な方向の支持軸37を有して前記扉23に固定され前記枠状の規制部材15の一辺部39を該支持軸37にて回転自在に支持する支持体17と、
を具備することを特徴とする。
【0012】
この錠装置では、枠状の規制部材15がレバー把手部31の把手先端部35に外挿されていると、レバー把手部31を回転した際、レバー把手部31が枠状の規制部材15の下辺部41に当接して、レバーハンドル13の操作が規制される。レバーハンドル13の操作を可能にするには、レバー把手部31に干渉しないように規制部材15をレバー把手部31の回転領域から外れるように移動する必要が生じる。
【0013】
本発明の請求項4記載の錠装置は、請求項3記載の錠装置であって、
前記枠状の規制部材15の下辺部41にはゲート開口部57が形成され、該ゲート開口部57には前記レバー把手部31の外方から該枠状の規制部材15の内方への進入のみを許容するゲート部材55が設けられていることを特徴とする。
【0014】
この錠装置では、レバー把手部31の回転を阻止する下辺部41の部位がゲート部材55となっている。このゲート部材55は、レバー把手部31の通り抜けを可能にした下辺部41のゲート開口部57を開閉する。ゲート部材55は、レバー把手部31の外方へ抜ける方向の移動を規制する一方、レバー把手部31の外方から内方へ進入する方向の移動を許容する。
【0015】
本発明の請求項5記載の錠装置は、請求項1,2,3,4のいずれか1つに記載の錠装置であって、
前記レバー把手部31の回転を阻止する位置に前記規制部材16,15を留める付勢部材が、前記規制部材16,15と前記支持体20,17とに亘って設けられていることを特徴とする。
【0016】
この錠装置では、規制部材16,15が、付勢部材によってレバー把手部31の回転を阻止する位置に配置され、通常時、レバーハンドル13が操作無効状態となる。
【0017】
本発明の請求項6記載の錠装置は、請求項1〜5のいずれか1つに記載の錠装置であって、
レバー把手部31の回転を阻止する位置に前記ゲート部材55を付勢して配置させるゲート付勢部材が設けられていることを特徴とする。
【0018】
この錠装置では、ゲート付勢部材によって付勢されたゲート部材55が、揺動しない状態を保ってレバー把手部31の回転方向側に配置される。ゲート部材55は、レバー把手部31の回転操作後の位置から元の位置に復帰する方向へは移動されるが、回転操作以前のレバー把手部31の位置から操作方向へは移動せず、揺動しない状態を維持する。つまり、回転操作以前のレバー把手部31は、常に操作不能状態となる。なお、枠状の規制部材15では、ゲート付勢部材によって付勢されたゲート部材55がゲート開口部57を閉鎖する位置に配置されることとなる。ゲート開口部57を閉鎖するゲート部材55は、外方から内方へは移動されるが、内方から外方へは移動せず閉鎖状態を維持する。つまり、内方に位置するレバー把手部31は、常に操作不能状態となる。
【0019】
本発明の請求項7記載の錠装置は、請求項1〜6のいずれか1つに記載の錠装置であって、
前記扉面19からの前記支持体20,17の取付高さを変えるライナー69が、前記扉面19と前記支持体20,17との間に挿抜自在に設けられていることを特徴とする。
【0020】
この錠装置では、扉面19に固定される支持体20,17は、扉面19との間にライナー69が挟入されると、ライナー69の厚み分、扉面19から高く固定される。支持体20,17は、扉面19からの取付高さが変わると、レバー把手部31を通過させるゲート部材55の扉面19からの高さが変わることになる。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る請求項1記載の錠装置によれば、レバー把手部の把手先端部における回転方向側の縁部近傍に、規制部材が位置している通常状態では、レバー把手部を回転しようとしても、レバー把手部が規制部材に当たり、回転を阻止して、解錠、開扉操作を規制できる。これにより、悪戯による解錠操作や開扉操作を無効にでき、安全性を向上させることができる。また、レバーハンドルを使用可能とする際には、規制部材を回転してレバー把手部から離すことで、簡単にそのロック状態を解除できる。さらに、既設のレバーハンドルに対して、容易に組み付けることができる。
【0022】
本発明に係る請求項2記載の錠装置によれば、レバー把手部を操作した後、レバー把手部が元の位置に戻る前に、規制部材が回転阻止位置に戻った状態となっても、レバー把手部がゲート部材を押し上げて、規制部材を越えて、レバーハンドルをロック状態にできる。
【0023】
本発明に係る請求項3記載の錠装置によれば、レバー把手部の把手先端部が、枠状の規制部材に挿入されている通常状態では、レバー把手部を回転しようとしても、レバー把手部が枠状の規制部材の下辺部に当たり、回転を阻止して、解錠、開扉操作を規制できる。これにより、悪戯による解錠操作や開扉操作を無効にでき、安全性を向上させることができる。また、レバーハンドルを使用可能とする際には、規制部材を回転してレバー把手部から外すことで、簡単にそのロック状態を解除できる。さらに、既設のレバーハンドルに対して、容易に組み付けることができる。
【0024】
本発明に係る請求項4記載の錠装置によれば、レバー把手部を操作した後、レバー把手部が元の位置に戻る前に、枠状の規制部材が回転阻止位置に戻った状態となっても、レバー把手部がゲート部材を押し上げて、枠状の規制部材の内部に入り、レバーハンドルをロック状態にできる。
【0025】
本発明に係る請求項5記載の錠装置によれば、付勢部材によって規制部材を、レバー把手部の回転阻止位置に配置でき、通常時を操作無効状態に維持できて、安全性が向上する。
【0026】
本発明に係る請求項6記載の錠装置によれば、ゲート付勢部材によって付勢されたゲート部材が、揺動しない状態を保ってレバー把手部の回転方向側に配置される。ゲート部材は、レバー把手部の回転操作後の位置から元の位置に復帰する方向へは移動されるが、回転操作以前のレバー把手部の位置から操作方向へは移動せず、揺動しない状態を維持する。つまり、回転操作以前のレバー把手部は、常に操作不能状態となる。なお、枠状の規制部材では、ゲート付勢部材によって付勢されたゲート部材がゲート開口部を閉鎖する位置に配置されることとなる。ゲート開口部を閉鎖するゲート部材は、外方から内方へは移動されるが、内方から外方へは移動せず閉鎖状態を維持する。つまり、内方に位置するレバー把手部は、常に操作不能状態となる。
【0027】
本発明に係る請求項7記載の錠装置によれば、扉面と支持体との間に所定のライナーが挿入されることで、支持体の扉面からの高さ、すなわち、規制部材のゲート部材の高さ位置が変更可能となり、一つの支持体を、扉面から異なる高さの種々のレバー把手部に対応させて取り付けできる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係る錠装置の正面図である。
【図2】図1に示した錠装置の平面図である。
【図3】図1に示した錠装置を把手先端部側から見た側面図である。
【図4】枠状規制部材が規制解除されレバー把手部が回転された錠装置の平面図である。
【図5】図4の正面図である。
【図6】レバー把手部が先に戻って枠状規制部材が戻る場合の錠装置の平面図
【図7】枠状規制部材が先に戻ってレバー把手部が後から戻る場合の錠装置の正面図である。
【図8】図7の側面図である。
【図9】図8の後の状態でレバー把手部が戻った錠装置の側面図である。
【図10】ライナーを挟入した錠装置の側面図である。
【図11】他の実施の形態を示した錠装置を把手先端部側から見た側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る錠装置の正面図、図2は図1に示した錠装置の平面図、図3は図1に示した錠装置を把手先端部側から見た側面図である。
本実施の形態では、発明に係る錠装置がレバーハンドル錠11である場合を例に説明する。レバーハンドル錠11は、レバーハンドル13と、枠状の規制部材15と、支持体としての枠部材支持体17と、を主要な構成部材として有している。レバーハンドル13は、扉面19からレバー軸21が回転自在となって垂直に突出する。レバーハンドル13は、扉23の屋内外にそれぞれ設けられ、例えば不図示の角軸によって一体に回転される。角軸は扉23に内設された不図示の錠機構を貫通し、レバーハンドル13の回転操作力が角軸を介して錠機構に伝達されることで、扉木口25で突出するラッチボルト27或いは不図示のデッドボルトを進退作動させる。
【0030】
レバーハンドル錠11は、非常時等に施錠状態を解除可能な所謂アンチパニック機構(図示せず)に好適に用いることができる。アンチパニック機構は、サムターン29による施解錠を可能とする一方で、非常時においては強くレバーハンドル13を回すと、施錠状態が解除され、緊急時の即座な扉23の開放が可能となるものである。勿論、レバーハンドル錠11は、このアンチパニック機構を備えず、簡易的な錠機能を備えるものとして構成されてもよい。
【0031】
レバーハンドル13は、レバー軸21に対して直交し垂直なレバー把手部31が回転して、扉23を解錠可能とする。レバー把手部31は、図1に示す状態から時計回りに略45°回転されることで操作される。レバー軸21は、扉面19に固定されるエスカチオン33を貫通して回転自在となっている。
【0032】
レバーハンドル13の近傍には、レバー把手部31の把手先端部35を包囲するように外側から挿着、すなわち外挿される枠状規制部材15が設けられている。枠状規制部材15は、レバー把手部31の把手先端部35に外挿されることで、レバー把手部31の回転操作を阻止する。枠状規制部材15は、本実施の形態において、四角枠形状に形成されている。
【0033】
扉面19には枠状規制部材15を支持する枠部材支持体17が固定されている。枠部材支持体17は、レバー軸21に対し垂直な方向で、レバー把手部31の長手方向に直交する方向の支持軸37を有し、枠状規制部材15の一辺部39をこの支持軸37にて回転自在に支持する。枠状規制部材15の下辺部41と上辺部43は、一方の縦辺部45から軸受部47が延出し、この軸受部47に支持軸37の上下端が挿入されている。支持軸37は、枠部材支持体17のベース部材49によって支持される。ベース部材49は、平板部51と起立部53とによって平面視でL字状に形成される。枠状規制部材15は、平板部51と略平行となる姿勢から、起立部53と平行となる姿勢まで回動される。つまり、扉面19と略平行な状態から垂直な状態まで回転する。
【0034】
枠状規制部材15と枠部材支持体17とには、双方に亘って図示しない付勢部材が設けられている。付勢部材は、レバー把手部31の回転を阻止する位置に、枠状規制部材15を留める。つまり、枠状規制部材15を起立状態に保持する。したがって、枠状規制部材15は、付勢部材によってレバー把手部31の回転を阻止する位置に配置され、通常時、レバーハンドル13を操作無効状態とする。これにより、レバーハンドル13を常に操作無効状態に維持できて、安全性が向上する。
【0035】
枠状規制部材15の下辺部41には、レバー把手部31の、枠状規制部材15の外方から枠状規制部材15の内方への進入のみを許容するゲート部材55が設けられている。すなわち、枠状規制部材15は、レバー把手部31の回転を阻止する下辺部41の部位がゲート部材55となっている。このゲート部材55は、レバー把手部31の通り抜けを可能にした下辺部41のゲート開口部57を開閉する。ゲート部材55は、ゲート基端59が、下辺部41に直交する揺動軸61によって回転自在に支持される。ゲート先端63には先端段部65が形成され、先端段部65はゲート開口部57の開口段部67に嵌るようになっている。ゲート部材55は、先端段部65が開口段部67に嵌ることで、レバー把手部31が外方へ抜ける方向(図3の下方向)への揺動は規制する一方、レバー把手部31が外方から内方へ進入する方向(図3の上方向)への揺動は許容する。
【0036】
これにより、レバー把手部31を操作した後、レバー把手部31が元の位置に戻る前に、枠状規制部材15が回転阻止位置に戻っても、レバー把手部31がゲート部材55を押し上げて、枠状規制部材15の内部に入り、レバーハンドル13を再びロック状態にできる。
【0037】
ゲート部材55と下辺部41とには、図示しないゲート付勢部材が設けられている。ゲート付勢部材は、ゲート開口部57を閉鎖する位置にゲート部材55を付勢して配置させる。ゲート付勢部材によって付勢されたゲート部材55は、ゲート開口部57を通常状態で閉鎖する。ゲート開口部57を閉鎖するゲート部材55は、外方から内方へは揺動自在とされるが、内方から外方へは揺動されない。つまり、枠状規制部材15の内方に位置するレバー把手部31は、常に操作不能状態となる。これにより、ゲート部材55が常にゲート開口部57を閉鎖状態とし、ゲート開口部57が開放したままのロック解除状態となることを防止する。
【0038】
次に、上記構成を有するレバーハンドル錠11の作用を説明する。
図4は枠状規制部材15が規制解除されレバー把手部31が回転された錠装置の平面図、図5は図4の正面図である。
レバーハンドル錠11は、通常時、図1〜図3に示すように、枠状規制部材15が、レバー把手部31の把手先端部35に位置していることで、そのままでは、枠状規制部材15とレバー把手部31とが当たる。すなわち、枠状規制部材15が、レバー把手部31の回転の妨げとなる。この状態では、レバーハンドル13を回転操作することが不可能となり、レバーハンドル13を使用することでの不用意な解錠及び開扉操作を防止できる。つまり、レバーハンドル錠11が、簡易的な施解錠装置として機能することとなる。
【0039】
レバーハンドル13を操作するには、図4に示すように、枠状規制部材15を把手先端部35から抜去する方向に回転し、レバー把手部31が単独で操作できる状態にする必要が生じる。すなわち、両手による解錠、開扉操作となる。枠状規制部材15をずらすことで、レバー把手部31の操作方向に操作の妨げとなる下辺部41が無くなり、レバー把手部31が単独で操作できる状態となる。この状態から、図4,図5に示すように、レバーハンドル錠11は、レバー把手部31の回転操作によって解錠及び開扉となる。
【0040】
図6はレバー把手部31が先に戻って枠状規制部材15が戻る場合の錠装置の平面図である。
レバー把手部31が回転可能となる位置まで回転した枠状規制部材15は、付勢部材の付勢力によって再びレバー把手部31の把手先端部35に外挿するよう復帰する。これにより、再び図2に示した状態となって、レバーハンドル13の不用意な解錠及び開扉操作が防止される。
【0041】
上記したアンチパニック機構が備えられている場合には、施解錠機構が施錠状態であっても、枠状規制部材15を移動し、レバーハンドル13を強く操作すれば、サムターン29による解錠操作を行うことなく、解錠が可能となる。換言すれば、アンチパニック機構を備えていても、枠状規制部材15を移動しなければ、アンチパニック機構による強制解錠が機能しないことになる。これにより、小さい子供が、レバーハンドル13を強く操作することのみによる強制解錠を防止できる。また、枠状規制部材15を移動するのみでアンチパニック機構が機能するので、緊急時における即座の扉23の開放も妨げることがない。
【0042】
図7は枠状規制部材15が先に戻ってレバー把手部31が後から戻る場合の錠装置の正面図である。
本実施の形態によるレバーハンドル錠11では、レバー把手部31が操作された後、先に枠状規制部材15が元の位置に戻っていてもよい。枠状規制部材15が先に戻されていた場合、不図示のレバーバネによって元の位置に戻されるレバー把手部31は、枠状規制部材15のゲート部材55に下側から当接する。
【0043】
図8は図7の側面図、図9は図8の後の状態でレバー把手部31が戻った錠装置の側面図である。
ゲート部材55に下側から当接したレバー把手部31は、レバーバネの付勢力によってゲート部材55を押し上げ、図8に示すように、ゲート開口部57を通過して枠状規制部材15の内方へと進入する。レバー把手部31が水平位置まで戻ると、図9に示すように、ゲート先端63がレバー把手部31から外れ、ゲート付勢部材の付勢力によって揺動し、図3に示すように、再びゲート開口部57を塞ぐように配置される。
【0044】
そして、レバーハンドル錠11は、既存のレバーハンドル13とは関わりなく、扉23に枠状規制部材15を取り付けることで機能する。このため、既存のレバーハンドル13に対しても極めて容易に後付けできて、既存のレバーハンドル13の安全性、防犯性を向上させることができる。
【0045】
したがって、本実施の形態に係る錠装置によれば、レバー把手部31の把手先端部35が、枠状規制部材15に挿入されている通常状態では、レバー把手部31を回転しようとしても、レバー把手部31が枠状規制部材15の下辺部41に当たり、回転を阻止して、解錠、開扉操作を規制できる。これにより、悪戯による解錠操作や開扉操作を無効にでき、安全性を向上させることができる。また、レバーハンドル13を使用可能とする際には、枠状規制部材15を回転してレバー把手部31から外すことで、簡単にそのロック状態を解除できる。さらに、既設のレバーハンドル13に対して、容易に組み付けることができる。
【0046】
図10はライナー69を挟入した錠装置の側面図である。
なお、レバーハンドル錠11は、扉面19からの枠部材支持体17の取付高さを変えるライナー69を、扉面19と枠部材支持体17との間に挿抜自在に設けることが好ましい。扉面19に固定される枠部材支持体17は、扉面19との間にライナー69が挟入されると、ライナー69の厚み分、扉面19から高く固定される。枠部材支持体17は、扉面19からの取付高さが変わると、レバー把手部31を通過させるゲート開口部57の扉面19からの高さが変わることになる。このように、扉面19と枠部材支持体17との間に所定の枚数、すなわち厚さ数のライナー69が挿入されることで、枠部材支持体17の扉面19からの高さ、すなわち、枠状規制部材15のゲート開口部57の高さが変更可能となる。これにより、一つの枠部材支持体17を、レバー把手部31の形状が異なる、或いはレバー軸21の長さが異なるなど扉面19から異なる高さの種々のレバーハンドル13に対応させて取り付けできる。
【0047】
図11は他の実施の形態を示した錠装置を把手先端部側から見た側面図である。
また、上述した実施の形態では、規制部材15を枠状に形成し、その内側にレバー把手部31が挿入状態とされて、移動の規制を行う例について述べたが、図11に示すように、規制部材16を略棒状に形成し、基端部18を支持体20の支持軸37に軸支させ、片持ち梁状に構成することとしてもよい。この例では、規制部材16をレバー把手部31の先端部35におけるレバー把手部31の回転方向側の縁部近傍、図示の例ではレバー把手部31の下部に配置させる。また、この規制部材16の先端40には、揺動軸61を介してゲート部材55を設けることとする。このゲート部材55は、規制部材本体42に対して跳ね上げ方向に揺動自在とされ、且つゲート部材55の基端に段部56が形成され、規制部材本体42の段部58とで略真直な水平状態を維持出来るようになっている。すなわち、この錠装置では、規制部材16がレバー把手部31の把手先端部35における回転方向側の縁部近傍に位置していると、レバー把手部31を回転した際、レバー把手部31が規制部材16に当接して、レバーハンドル13の操作が規制される。レバーハンドル13の操作を可能にするには、レバー把手部31に干渉しないように規制部材16をレバー把手部31の回転領域から外れるように移動する必要が生じる。そして、レバー把手部31の回転を阻止する部位となる規制部材16の先端40に設けられるゲート部材55は、レバー把手部31の操作方向の移動を規制する一方、レバー把手部31の回転操作後の位置から元の位置へ復帰する方向の移動を許容する。
【0048】
また、上記規制部材の形状は、上述した枠状や略棒状の他に、板状に形成されるものであってもよく、レバーハンドル13のレバー把手部31の回転方向側の、その回転操作を阻止する構成とされればその他の形状,構造としても良い。
【符号の説明】
【0049】
11…錠装置(レバーハンドル錠)
13…レバーハンドル
15…規制部材(枠状規制部材)
16…規制部材
17…支持体(枠部材支持体)
18…基端部
19…扉面
20…支持体
21…レバー軸
23…扉
31…レバー把手部
35…把手先端部
37…支持軸
39…一辺部
40…先端
41…下辺部
55…ゲート部材
57…ゲート開口部
69…ライナー
【技術分野】
【0001】
本発明は、扉の開閉操作のために設けられた操作部材の操作を規制する錠装置に関する。
【背景技術】
【0002】
扉に設けられる開閉操作のための操作部材であるレバーハンドルは、扉に内蔵される、或いは扉面に露出状態で設けられる錠装置に連動連結される。レバーハンドルは錠装置の機構部に連結される軸部と、この軸部に直交方向に延設される把手部を備え、この把手部を掴み持ち揺動操作することで、錠装置内の機構部分を連動させてラッチボルトの進退が行われる。この錠装置は、扉の屋外側からは例えば合鍵による施解錠操作とされ、屋内側からはサムターンによる操作でデッドボルトの進退が行われるものが一般的であるが、屋内側からの操作、特に解錠し開扉する操作においては、サムターンなどを使用せずレバーハンドルのみを揺動操作することで解錠が行われる機構(所謂アンチパニック機構)を備えたものがある。このレバーハンドルによる解錠機構は、非常時において即座に扉の開放を行いたい場合に有効なもので、サムターンなどの操作を不要とし、レバーハンドルのみの操作で緊急性のある解錠,開扉が可能となっている。また、サムターンなどを使用しないことから、サムターンが配設されない構造のものもある。
【0003】
このようなレバーハンドルの非常用解錠機構は、施錠状態であってもレバーハンドルを強制的に揺動操作することで解錠できてしまうことから、小さい子供が、親が気付かない間に解錠し戸外へ出てしまい、一人で危険な場所に立ち入ってしまう恐れがある。そのような危険性を防止するため、例えば、小さい子供が手の届かない高い位置に錠装置を設けたり、レバーハンドルの揺動を規制するようにしたりする。レバーハンドルの揺動を規制する構造として、ハンドル取付座からドアハンドルの軸部分に係合し、ドアハンドルの回動を阻止する押さえ板をヒンジを介して設け、この押さえ板のハンドル当片にてドアハンドルの回動を阻止する構造(下記特許文献1)や、着脱自在な略U字状のプレートにて操作レバーの周囲を覆うとともに、箱状のレバー収納部を取り付け、操作レバー全体を覆い、揺動を規制してしまうもの(下記特許文献2)などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−336865号公報
【特許文献2】実開平3−28278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来のレバーハンドルの揺動規制の構造では、いずれも着脱自在な構造とされ、必要時にレバーハンドルに対して取り付け、レバーハンドルの規制を継続して行うものであり、すなわち、規制の必要ない使用しない場合には、レバーハンドルから取り外した構造体を何処かに保管しなくてはならない煩雑さがある。また、上記各特許文献では、レバーハンドルの規制を行いそれを維持するために合鍵を必須とするものであって、二重ロックという意味では安全性が向上するものの、鍵の保管を必要とし、この点においても煩雑さのあるものである。特に、上記したような非常用の扉開放時において、上記従来の構造では、その煩雑さのために開放不可能となるおそれがあり、緊急時の扉の開放を容易に行うことを可能としつつ、安全性を十分に備えることの可能な機能を備えたレバーハンドルの揺動規制構造が望まれていた。
【0006】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、緊急時の扉の開放を容易に行うことが可能となり、かつ、アンチパニック式錠前において悪戯などによる解錠を防ぐことのできる錠装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載の錠装置は、扉面19からレバー軸21が回転自在となって垂直に突出し前記レバー軸21に垂直なレバー把手部31が回転して扉23を解錠可能とするレバーハンドル13と、
前記レバー把手部31の把手先端部35における少なくとも該レバー把手部31の回転方向側の縁部近傍に位置し該レバー把手部31の回転操作を阻止する規制部材16と、
前記レバー軸21に垂直な方向の支持軸37を有して前記扉23に固定され前記規制部材16の基端部18を該支持軸37にて回転自在に支持する支持体20と、
を具備することを特徴とする。
【0008】
この錠装置では、規制部材16がレバー把手部31の把手先端部35における回転方向側の縁部近傍に位置していると、レバー把手部31を回転した際、レバー把手部31が規制部材16に当接して、レバーハンドル13の操作が規制される。レバーハンドル13の操作を可能にするには、レバー把手部31に干渉しないように規制部材16をレバー把手部31の回転領域から外れるように移動する必要が生じる。
【0009】
本発明の請求項2記載の錠装置は、請求項1記載の錠装置であって、
前記規制部材16の先端40には、前記レバー把手部31の回転操作後から元の位置に復帰する際の方向にのみ揺動可能とされるゲート部材55が設けられていることを特徴とする。
【0010】
この錠装置では、レバー把手部31の回転を阻止する部位となる規制部材16の先端40にゲート部材55が設けられる。このゲート部材55は、レバー把手部31の操作方向の移動を規制する一方、レバー把手部31の回転操作後の位置から元の位置へ復帰する方向の移動を許容する。
【0011】
本発明の請求項3記載の錠装置は、扉面19からレバー軸21が回転自在となって垂直に突出し前記レバー軸21に垂直なレバー把手部31が回転して扉23を解錠可能とするレバーハンドル13と、
前記レバー把手部31の把手先端部35を包囲するように外側から挿入され該レバー把手部31の回転操作を阻止する枠状の規制部材15と、
前記レバー軸21に垂直な方向の支持軸37を有して前記扉23に固定され前記枠状の規制部材15の一辺部39を該支持軸37にて回転自在に支持する支持体17と、
を具備することを特徴とする。
【0012】
この錠装置では、枠状の規制部材15がレバー把手部31の把手先端部35に外挿されていると、レバー把手部31を回転した際、レバー把手部31が枠状の規制部材15の下辺部41に当接して、レバーハンドル13の操作が規制される。レバーハンドル13の操作を可能にするには、レバー把手部31に干渉しないように規制部材15をレバー把手部31の回転領域から外れるように移動する必要が生じる。
【0013】
本発明の請求項4記載の錠装置は、請求項3記載の錠装置であって、
前記枠状の規制部材15の下辺部41にはゲート開口部57が形成され、該ゲート開口部57には前記レバー把手部31の外方から該枠状の規制部材15の内方への進入のみを許容するゲート部材55が設けられていることを特徴とする。
【0014】
この錠装置では、レバー把手部31の回転を阻止する下辺部41の部位がゲート部材55となっている。このゲート部材55は、レバー把手部31の通り抜けを可能にした下辺部41のゲート開口部57を開閉する。ゲート部材55は、レバー把手部31の外方へ抜ける方向の移動を規制する一方、レバー把手部31の外方から内方へ進入する方向の移動を許容する。
【0015】
本発明の請求項5記載の錠装置は、請求項1,2,3,4のいずれか1つに記載の錠装置であって、
前記レバー把手部31の回転を阻止する位置に前記規制部材16,15を留める付勢部材が、前記規制部材16,15と前記支持体20,17とに亘って設けられていることを特徴とする。
【0016】
この錠装置では、規制部材16,15が、付勢部材によってレバー把手部31の回転を阻止する位置に配置され、通常時、レバーハンドル13が操作無効状態となる。
【0017】
本発明の請求項6記載の錠装置は、請求項1〜5のいずれか1つに記載の錠装置であって、
レバー把手部31の回転を阻止する位置に前記ゲート部材55を付勢して配置させるゲート付勢部材が設けられていることを特徴とする。
【0018】
この錠装置では、ゲート付勢部材によって付勢されたゲート部材55が、揺動しない状態を保ってレバー把手部31の回転方向側に配置される。ゲート部材55は、レバー把手部31の回転操作後の位置から元の位置に復帰する方向へは移動されるが、回転操作以前のレバー把手部31の位置から操作方向へは移動せず、揺動しない状態を維持する。つまり、回転操作以前のレバー把手部31は、常に操作不能状態となる。なお、枠状の規制部材15では、ゲート付勢部材によって付勢されたゲート部材55がゲート開口部57を閉鎖する位置に配置されることとなる。ゲート開口部57を閉鎖するゲート部材55は、外方から内方へは移動されるが、内方から外方へは移動せず閉鎖状態を維持する。つまり、内方に位置するレバー把手部31は、常に操作不能状態となる。
【0019】
本発明の請求項7記載の錠装置は、請求項1〜6のいずれか1つに記載の錠装置であって、
前記扉面19からの前記支持体20,17の取付高さを変えるライナー69が、前記扉面19と前記支持体20,17との間に挿抜自在に設けられていることを特徴とする。
【0020】
この錠装置では、扉面19に固定される支持体20,17は、扉面19との間にライナー69が挟入されると、ライナー69の厚み分、扉面19から高く固定される。支持体20,17は、扉面19からの取付高さが変わると、レバー把手部31を通過させるゲート部材55の扉面19からの高さが変わることになる。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る請求項1記載の錠装置によれば、レバー把手部の把手先端部における回転方向側の縁部近傍に、規制部材が位置している通常状態では、レバー把手部を回転しようとしても、レバー把手部が規制部材に当たり、回転を阻止して、解錠、開扉操作を規制できる。これにより、悪戯による解錠操作や開扉操作を無効にでき、安全性を向上させることができる。また、レバーハンドルを使用可能とする際には、規制部材を回転してレバー把手部から離すことで、簡単にそのロック状態を解除できる。さらに、既設のレバーハンドルに対して、容易に組み付けることができる。
【0022】
本発明に係る請求項2記載の錠装置によれば、レバー把手部を操作した後、レバー把手部が元の位置に戻る前に、規制部材が回転阻止位置に戻った状態となっても、レバー把手部がゲート部材を押し上げて、規制部材を越えて、レバーハンドルをロック状態にできる。
【0023】
本発明に係る請求項3記載の錠装置によれば、レバー把手部の把手先端部が、枠状の規制部材に挿入されている通常状態では、レバー把手部を回転しようとしても、レバー把手部が枠状の規制部材の下辺部に当たり、回転を阻止して、解錠、開扉操作を規制できる。これにより、悪戯による解錠操作や開扉操作を無効にでき、安全性を向上させることができる。また、レバーハンドルを使用可能とする際には、規制部材を回転してレバー把手部から外すことで、簡単にそのロック状態を解除できる。さらに、既設のレバーハンドルに対して、容易に組み付けることができる。
【0024】
本発明に係る請求項4記載の錠装置によれば、レバー把手部を操作した後、レバー把手部が元の位置に戻る前に、枠状の規制部材が回転阻止位置に戻った状態となっても、レバー把手部がゲート部材を押し上げて、枠状の規制部材の内部に入り、レバーハンドルをロック状態にできる。
【0025】
本発明に係る請求項5記載の錠装置によれば、付勢部材によって規制部材を、レバー把手部の回転阻止位置に配置でき、通常時を操作無効状態に維持できて、安全性が向上する。
【0026】
本発明に係る請求項6記載の錠装置によれば、ゲート付勢部材によって付勢されたゲート部材が、揺動しない状態を保ってレバー把手部の回転方向側に配置される。ゲート部材は、レバー把手部の回転操作後の位置から元の位置に復帰する方向へは移動されるが、回転操作以前のレバー把手部の位置から操作方向へは移動せず、揺動しない状態を維持する。つまり、回転操作以前のレバー把手部は、常に操作不能状態となる。なお、枠状の規制部材では、ゲート付勢部材によって付勢されたゲート部材がゲート開口部を閉鎖する位置に配置されることとなる。ゲート開口部を閉鎖するゲート部材は、外方から内方へは移動されるが、内方から外方へは移動せず閉鎖状態を維持する。つまり、内方に位置するレバー把手部は、常に操作不能状態となる。
【0027】
本発明に係る請求項7記載の錠装置によれば、扉面と支持体との間に所定のライナーが挿入されることで、支持体の扉面からの高さ、すなわち、規制部材のゲート部材の高さ位置が変更可能となり、一つの支持体を、扉面から異なる高さの種々のレバー把手部に対応させて取り付けできる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係る錠装置の正面図である。
【図2】図1に示した錠装置の平面図である。
【図3】図1に示した錠装置を把手先端部側から見た側面図である。
【図4】枠状規制部材が規制解除されレバー把手部が回転された錠装置の平面図である。
【図5】図4の正面図である。
【図6】レバー把手部が先に戻って枠状規制部材が戻る場合の錠装置の平面図
【図7】枠状規制部材が先に戻ってレバー把手部が後から戻る場合の錠装置の正面図である。
【図8】図7の側面図である。
【図9】図8の後の状態でレバー把手部が戻った錠装置の側面図である。
【図10】ライナーを挟入した錠装置の側面図である。
【図11】他の実施の形態を示した錠装置を把手先端部側から見た側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る錠装置の正面図、図2は図1に示した錠装置の平面図、図3は図1に示した錠装置を把手先端部側から見た側面図である。
本実施の形態では、発明に係る錠装置がレバーハンドル錠11である場合を例に説明する。レバーハンドル錠11は、レバーハンドル13と、枠状の規制部材15と、支持体としての枠部材支持体17と、を主要な構成部材として有している。レバーハンドル13は、扉面19からレバー軸21が回転自在となって垂直に突出する。レバーハンドル13は、扉23の屋内外にそれぞれ設けられ、例えば不図示の角軸によって一体に回転される。角軸は扉23に内設された不図示の錠機構を貫通し、レバーハンドル13の回転操作力が角軸を介して錠機構に伝達されることで、扉木口25で突出するラッチボルト27或いは不図示のデッドボルトを進退作動させる。
【0030】
レバーハンドル錠11は、非常時等に施錠状態を解除可能な所謂アンチパニック機構(図示せず)に好適に用いることができる。アンチパニック機構は、サムターン29による施解錠を可能とする一方で、非常時においては強くレバーハンドル13を回すと、施錠状態が解除され、緊急時の即座な扉23の開放が可能となるものである。勿論、レバーハンドル錠11は、このアンチパニック機構を備えず、簡易的な錠機能を備えるものとして構成されてもよい。
【0031】
レバーハンドル13は、レバー軸21に対して直交し垂直なレバー把手部31が回転して、扉23を解錠可能とする。レバー把手部31は、図1に示す状態から時計回りに略45°回転されることで操作される。レバー軸21は、扉面19に固定されるエスカチオン33を貫通して回転自在となっている。
【0032】
レバーハンドル13の近傍には、レバー把手部31の把手先端部35を包囲するように外側から挿着、すなわち外挿される枠状規制部材15が設けられている。枠状規制部材15は、レバー把手部31の把手先端部35に外挿されることで、レバー把手部31の回転操作を阻止する。枠状規制部材15は、本実施の形態において、四角枠形状に形成されている。
【0033】
扉面19には枠状規制部材15を支持する枠部材支持体17が固定されている。枠部材支持体17は、レバー軸21に対し垂直な方向で、レバー把手部31の長手方向に直交する方向の支持軸37を有し、枠状規制部材15の一辺部39をこの支持軸37にて回転自在に支持する。枠状規制部材15の下辺部41と上辺部43は、一方の縦辺部45から軸受部47が延出し、この軸受部47に支持軸37の上下端が挿入されている。支持軸37は、枠部材支持体17のベース部材49によって支持される。ベース部材49は、平板部51と起立部53とによって平面視でL字状に形成される。枠状規制部材15は、平板部51と略平行となる姿勢から、起立部53と平行となる姿勢まで回動される。つまり、扉面19と略平行な状態から垂直な状態まで回転する。
【0034】
枠状規制部材15と枠部材支持体17とには、双方に亘って図示しない付勢部材が設けられている。付勢部材は、レバー把手部31の回転を阻止する位置に、枠状規制部材15を留める。つまり、枠状規制部材15を起立状態に保持する。したがって、枠状規制部材15は、付勢部材によってレバー把手部31の回転を阻止する位置に配置され、通常時、レバーハンドル13を操作無効状態とする。これにより、レバーハンドル13を常に操作無効状態に維持できて、安全性が向上する。
【0035】
枠状規制部材15の下辺部41には、レバー把手部31の、枠状規制部材15の外方から枠状規制部材15の内方への進入のみを許容するゲート部材55が設けられている。すなわち、枠状規制部材15は、レバー把手部31の回転を阻止する下辺部41の部位がゲート部材55となっている。このゲート部材55は、レバー把手部31の通り抜けを可能にした下辺部41のゲート開口部57を開閉する。ゲート部材55は、ゲート基端59が、下辺部41に直交する揺動軸61によって回転自在に支持される。ゲート先端63には先端段部65が形成され、先端段部65はゲート開口部57の開口段部67に嵌るようになっている。ゲート部材55は、先端段部65が開口段部67に嵌ることで、レバー把手部31が外方へ抜ける方向(図3の下方向)への揺動は規制する一方、レバー把手部31が外方から内方へ進入する方向(図3の上方向)への揺動は許容する。
【0036】
これにより、レバー把手部31を操作した後、レバー把手部31が元の位置に戻る前に、枠状規制部材15が回転阻止位置に戻っても、レバー把手部31がゲート部材55を押し上げて、枠状規制部材15の内部に入り、レバーハンドル13を再びロック状態にできる。
【0037】
ゲート部材55と下辺部41とには、図示しないゲート付勢部材が設けられている。ゲート付勢部材は、ゲート開口部57を閉鎖する位置にゲート部材55を付勢して配置させる。ゲート付勢部材によって付勢されたゲート部材55は、ゲート開口部57を通常状態で閉鎖する。ゲート開口部57を閉鎖するゲート部材55は、外方から内方へは揺動自在とされるが、内方から外方へは揺動されない。つまり、枠状規制部材15の内方に位置するレバー把手部31は、常に操作不能状態となる。これにより、ゲート部材55が常にゲート開口部57を閉鎖状態とし、ゲート開口部57が開放したままのロック解除状態となることを防止する。
【0038】
次に、上記構成を有するレバーハンドル錠11の作用を説明する。
図4は枠状規制部材15が規制解除されレバー把手部31が回転された錠装置の平面図、図5は図4の正面図である。
レバーハンドル錠11は、通常時、図1〜図3に示すように、枠状規制部材15が、レバー把手部31の把手先端部35に位置していることで、そのままでは、枠状規制部材15とレバー把手部31とが当たる。すなわち、枠状規制部材15が、レバー把手部31の回転の妨げとなる。この状態では、レバーハンドル13を回転操作することが不可能となり、レバーハンドル13を使用することでの不用意な解錠及び開扉操作を防止できる。つまり、レバーハンドル錠11が、簡易的な施解錠装置として機能することとなる。
【0039】
レバーハンドル13を操作するには、図4に示すように、枠状規制部材15を把手先端部35から抜去する方向に回転し、レバー把手部31が単独で操作できる状態にする必要が生じる。すなわち、両手による解錠、開扉操作となる。枠状規制部材15をずらすことで、レバー把手部31の操作方向に操作の妨げとなる下辺部41が無くなり、レバー把手部31が単独で操作できる状態となる。この状態から、図4,図5に示すように、レバーハンドル錠11は、レバー把手部31の回転操作によって解錠及び開扉となる。
【0040】
図6はレバー把手部31が先に戻って枠状規制部材15が戻る場合の錠装置の平面図である。
レバー把手部31が回転可能となる位置まで回転した枠状規制部材15は、付勢部材の付勢力によって再びレバー把手部31の把手先端部35に外挿するよう復帰する。これにより、再び図2に示した状態となって、レバーハンドル13の不用意な解錠及び開扉操作が防止される。
【0041】
上記したアンチパニック機構が備えられている場合には、施解錠機構が施錠状態であっても、枠状規制部材15を移動し、レバーハンドル13を強く操作すれば、サムターン29による解錠操作を行うことなく、解錠が可能となる。換言すれば、アンチパニック機構を備えていても、枠状規制部材15を移動しなければ、アンチパニック機構による強制解錠が機能しないことになる。これにより、小さい子供が、レバーハンドル13を強く操作することのみによる強制解錠を防止できる。また、枠状規制部材15を移動するのみでアンチパニック機構が機能するので、緊急時における即座の扉23の開放も妨げることがない。
【0042】
図7は枠状規制部材15が先に戻ってレバー把手部31が後から戻る場合の錠装置の正面図である。
本実施の形態によるレバーハンドル錠11では、レバー把手部31が操作された後、先に枠状規制部材15が元の位置に戻っていてもよい。枠状規制部材15が先に戻されていた場合、不図示のレバーバネによって元の位置に戻されるレバー把手部31は、枠状規制部材15のゲート部材55に下側から当接する。
【0043】
図8は図7の側面図、図9は図8の後の状態でレバー把手部31が戻った錠装置の側面図である。
ゲート部材55に下側から当接したレバー把手部31は、レバーバネの付勢力によってゲート部材55を押し上げ、図8に示すように、ゲート開口部57を通過して枠状規制部材15の内方へと進入する。レバー把手部31が水平位置まで戻ると、図9に示すように、ゲート先端63がレバー把手部31から外れ、ゲート付勢部材の付勢力によって揺動し、図3に示すように、再びゲート開口部57を塞ぐように配置される。
【0044】
そして、レバーハンドル錠11は、既存のレバーハンドル13とは関わりなく、扉23に枠状規制部材15を取り付けることで機能する。このため、既存のレバーハンドル13に対しても極めて容易に後付けできて、既存のレバーハンドル13の安全性、防犯性を向上させることができる。
【0045】
したがって、本実施の形態に係る錠装置によれば、レバー把手部31の把手先端部35が、枠状規制部材15に挿入されている通常状態では、レバー把手部31を回転しようとしても、レバー把手部31が枠状規制部材15の下辺部41に当たり、回転を阻止して、解錠、開扉操作を規制できる。これにより、悪戯による解錠操作や開扉操作を無効にでき、安全性を向上させることができる。また、レバーハンドル13を使用可能とする際には、枠状規制部材15を回転してレバー把手部31から外すことで、簡単にそのロック状態を解除できる。さらに、既設のレバーハンドル13に対して、容易に組み付けることができる。
【0046】
図10はライナー69を挟入した錠装置の側面図である。
なお、レバーハンドル錠11は、扉面19からの枠部材支持体17の取付高さを変えるライナー69を、扉面19と枠部材支持体17との間に挿抜自在に設けることが好ましい。扉面19に固定される枠部材支持体17は、扉面19との間にライナー69が挟入されると、ライナー69の厚み分、扉面19から高く固定される。枠部材支持体17は、扉面19からの取付高さが変わると、レバー把手部31を通過させるゲート開口部57の扉面19からの高さが変わることになる。このように、扉面19と枠部材支持体17との間に所定の枚数、すなわち厚さ数のライナー69が挿入されることで、枠部材支持体17の扉面19からの高さ、すなわち、枠状規制部材15のゲート開口部57の高さが変更可能となる。これにより、一つの枠部材支持体17を、レバー把手部31の形状が異なる、或いはレバー軸21の長さが異なるなど扉面19から異なる高さの種々のレバーハンドル13に対応させて取り付けできる。
【0047】
図11は他の実施の形態を示した錠装置を把手先端部側から見た側面図である。
また、上述した実施の形態では、規制部材15を枠状に形成し、その内側にレバー把手部31が挿入状態とされて、移動の規制を行う例について述べたが、図11に示すように、規制部材16を略棒状に形成し、基端部18を支持体20の支持軸37に軸支させ、片持ち梁状に構成することとしてもよい。この例では、規制部材16をレバー把手部31の先端部35におけるレバー把手部31の回転方向側の縁部近傍、図示の例ではレバー把手部31の下部に配置させる。また、この規制部材16の先端40には、揺動軸61を介してゲート部材55を設けることとする。このゲート部材55は、規制部材本体42に対して跳ね上げ方向に揺動自在とされ、且つゲート部材55の基端に段部56が形成され、規制部材本体42の段部58とで略真直な水平状態を維持出来るようになっている。すなわち、この錠装置では、規制部材16がレバー把手部31の把手先端部35における回転方向側の縁部近傍に位置していると、レバー把手部31を回転した際、レバー把手部31が規制部材16に当接して、レバーハンドル13の操作が規制される。レバーハンドル13の操作を可能にするには、レバー把手部31に干渉しないように規制部材16をレバー把手部31の回転領域から外れるように移動する必要が生じる。そして、レバー把手部31の回転を阻止する部位となる規制部材16の先端40に設けられるゲート部材55は、レバー把手部31の操作方向の移動を規制する一方、レバー把手部31の回転操作後の位置から元の位置へ復帰する方向の移動を許容する。
【0048】
また、上記規制部材の形状は、上述した枠状や略棒状の他に、板状に形成されるものであってもよく、レバーハンドル13のレバー把手部31の回転方向側の、その回転操作を阻止する構成とされればその他の形状,構造としても良い。
【符号の説明】
【0049】
11…錠装置(レバーハンドル錠)
13…レバーハンドル
15…規制部材(枠状規制部材)
16…規制部材
17…支持体(枠部材支持体)
18…基端部
19…扉面
20…支持体
21…レバー軸
23…扉
31…レバー把手部
35…把手先端部
37…支持軸
39…一辺部
40…先端
41…下辺部
55…ゲート部材
57…ゲート開口部
69…ライナー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
扉面からレバー軸が回転自在となって垂直に突出し前記レバー軸に垂直なレバー把手部が回転して扉を解錠可能とするレバーハンドルと、
前記レバー把手部の把手先端部における少なくとも該レバー把手部の回転方向側の縁部近傍に位置し該レバー把手部の回転操作を阻止する規制部材と、
前記レバー軸に垂直な方向の支持軸を有して前記扉に固定され前記規制部材の基端部を該支持軸にて回転自在に支持する支持体と、
を具備することを特徴とする錠装置。
【請求項2】
請求項1記載の錠装置であって、
前記規制部材の先端には、前記レバー把手部の回転操作後から元の位置に復帰する際の方向にのみ揺動可能とされるゲート部材が設けられていることを特徴とする錠装置。
【請求項3】
扉面からレバー軸が回転自在となって垂直に突出し前記レバー軸に垂直なレバー把手部が回転して扉を解錠可能とするレバーハンドルと、
前記レバー把手部の把手先端部を包囲するように外側から挿入され該レバー把手部の回転操作を阻止する枠状の規制部材と、
前記レバー軸に垂直な方向の支持軸を有して前記扉に固定され前記枠状の規制部材の一辺部を該支持軸にて回転自在に支持する支持体と、
を具備することを特徴とする錠装置。
【請求項4】
請求項3記載の錠装置であって、
前記枠状の規制部材の下辺部にはゲート開口部が形成され、該ゲート開口部には前記レバー把手部の外方から該枠状の規制部材の内方への進入のみを許容するゲート部材が設けられていることを特徴とする錠装置。
【請求項5】
請求項1,2,3,4のいずれか1つに記載の錠装置であって、
前記レバー把手部の回転を阻止する位置に前記規制部材を留める付勢部材が、前記規制部材と前記支持体とに亘って設けられていることを特徴とする錠装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1つに記載の錠装置であって、
レバー把手部の回転を阻止する位置に前記ゲート部材を付勢して配置させるゲート付勢部材が設けられていることを特徴とする錠装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つに記載の錠装置であって、
前記扉面からの前記支持体の取付高さを変えるライナーが、前記扉面と前記支持体との間に挿抜自在に設けられていることを特徴とする錠装置。
【請求項1】
扉面からレバー軸が回転自在となって垂直に突出し前記レバー軸に垂直なレバー把手部が回転して扉を解錠可能とするレバーハンドルと、
前記レバー把手部の把手先端部における少なくとも該レバー把手部の回転方向側の縁部近傍に位置し該レバー把手部の回転操作を阻止する規制部材と、
前記レバー軸に垂直な方向の支持軸を有して前記扉に固定され前記規制部材の基端部を該支持軸にて回転自在に支持する支持体と、
を具備することを特徴とする錠装置。
【請求項2】
請求項1記載の錠装置であって、
前記規制部材の先端には、前記レバー把手部の回転操作後から元の位置に復帰する際の方向にのみ揺動可能とされるゲート部材が設けられていることを特徴とする錠装置。
【請求項3】
扉面からレバー軸が回転自在となって垂直に突出し前記レバー軸に垂直なレバー把手部が回転して扉を解錠可能とするレバーハンドルと、
前記レバー把手部の把手先端部を包囲するように外側から挿入され該レバー把手部の回転操作を阻止する枠状の規制部材と、
前記レバー軸に垂直な方向の支持軸を有して前記扉に固定され前記枠状の規制部材の一辺部を該支持軸にて回転自在に支持する支持体と、
を具備することを特徴とする錠装置。
【請求項4】
請求項3記載の錠装置であって、
前記枠状の規制部材の下辺部にはゲート開口部が形成され、該ゲート開口部には前記レバー把手部の外方から該枠状の規制部材の内方への進入のみを許容するゲート部材が設けられていることを特徴とする錠装置。
【請求項5】
請求項1,2,3,4のいずれか1つに記載の錠装置であって、
前記レバー把手部の回転を阻止する位置に前記規制部材を留める付勢部材が、前記規制部材と前記支持体とに亘って設けられていることを特徴とする錠装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1つに記載の錠装置であって、
レバー把手部の回転を阻止する位置に前記ゲート部材を付勢して配置させるゲート付勢部材が設けられていることを特徴とする錠装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つに記載の錠装置であって、
前記扉面からの前記支持体の取付高さを変えるライナーが、前記扉面と前記支持体との間に挿抜自在に設けられていることを特徴とする錠装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−219562(P2012−219562A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−88431(P2011−88431)
【出願日】平成23年4月12日(2011.4.12)
【出願人】(390037028)美和ロック株式会社 (868)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月12日(2011.4.12)
【出願人】(390037028)美和ロック株式会社 (868)
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