説明

録画再生装置、電子機器及び録画再生方法

【課題】タグリストを利用してプレイリストを作成することができる録画再生装置及び録画再生方法を提供する。
【解決手段】再生または録画される映像に、始点と終点とにより規定される区間を設定し、この区間を識別する識別情報を与える区間識別部と、前記映像にタグを設定し、このタグを識別する識別情報を与えるタグ識別部と、前記区間を識別する識別情報と前記タグを識別する識別情報とを保持する記憶部とを具備する録画再生装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、特にタグリストを利用したプレイリストを作成する録画再生装置、電子機器及び録画再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プレイリストを作成する録画再生装置がある。
例えば、関連して特許文献1には、コンテンツを内容に沿ったチャプターに分割するため、コンテンツ編集装置は、ネットワークを介して、取得したチャプター分割情報に基づいて、そのコンテンツをチャプター分割するとある。このチャプター分割情報は、コンテンツにおける分割点を示す分割点情報や、コンテンツにおける分割区間を示す分割区間情報である旨記載されている。
【0003】
しかしながら、タグリストを利用したプレイリストを作成することへの要望があるが、かかる要望を実現するための手段は知られていない。例えば、IN/OUT指定と通常のタグと混在させてプレイリストを作成する方法については開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−174402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施の形態は、タグリストを利用してプレイリストを作成することができる録画再生装置及び録画再生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、実施形態によれば録画再生装置は、再生または録画される映像に、始点と終点とにより規定される区間を設定し、この区間を識別する識別情報を与える区間識別部と、前記映像にタグを設定し、このタグを識別する識別情報を与えるタグ識別部と、前記区間を識別する識別情報と前記タグを識別する識別情報とを保持する記憶部とを具備する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態を適用する録画再生装置の構成の一例を示す概略図。
【図2】同実施形態のタグリストの例(ある30分の番組)を示す説明図。
【図3】同実施形態のタグリスト内の文字列定義の例を説明するために示す図。
【図4】同実施形態のレコーダーの編集コマンド(タグリストアプリからコマンドを送る)の例を示す説明図。
【図5】同実施形態に用いられるシーケンス図(タグリストアプリからレコーダーに送るコマンド)。
【図6】同実施形態のタグリストを元に、プレイリストにチャプターを反映の様子を示す説明図。
【図7】同実施形態に用いられるプレイリストで、削除対象のチャプターを指定する様子を示す説明図。
【図8】同実施形態に用いられるチャプター削除後のプレイリストを示す説明図。
【図9】同実施形態に用いられるチャプター名から”IN:” の文字列を削除する様子を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態を図1乃至図9を参照して説明する。
図1は、本構成のブロック図である。
録画再生装置(レコーダ装置)1は概要として、アンテナを介して取得可能な番組を選局して受信するチューナ部3、チューナ部3が受信した番組からユーザの指示する操作及び制御入力に対応する制御を実行する制御CPU部(主制御ブロック)5、チューナ部3が受信した番組を外部装置である映像表示装置(モニタ装置)101が表示可能に処理し、ユーザの要求に従い、後述する記録ユニットに記録(録画)する録画信号処理部7を含む。
【0009】
制御CPU部5は、GUI処理部51、録画/再生モード処理部52、録画制御処理部53、録画時自動チャプター生成部54、タグ編集処理部55、タイトル/チャプター/タグ再生処理部56、EPG情報取得部57及びタグリスト編集処理部58等の要素を、少なくとも含む。また、制御CPU部5には、後段に説明するが、さまざまな情報を記憶するメモリ部9、外部ネットワーク網を通じ、さまざまな情報を取得し、あるいは共有するためのデータの受け渡しが可能なネットワーク制御部11、及びリモート端末(リモコン)13を用いたユーザ操作及び、ユーザによる直接操作を受けつけるユーザ操作入力部15が接続される。
【0010】
ネットワーク制御部11は、ネットワーク(インターネット/クラウドコンピューティング)上のデータ管理サーバ201との接続により、上述の『タグ』及びそのリストである『タグリスト』を共有できる。従って、後段に説明するが、他のユーザが用意した『タグ』及び『タグリスト』を参照し、その『タグリスト』に従う番組(コンテンツ)の再生が可能である。
【0011】
タグリストの管理を行なうタグリストアプリは、外部の電子機器、例えばユーザ端末12で動作するアプリケーション、または、録画機(録画再生装置)1内で動作する。タグリストアプリから、タイトル/チャプター/タグ再生処理部56に対して、チャプター編集コマンドを送ることができる。ユーザ端末12から送る場合は、ネットワーク制御部11を経由して行なう。
【0012】
図1は、実施形態を適用する録画再生装置の構成の一例でありなお、以下に詳細に説明するその他各要素/構成は、ハードウエアで実現するものであってもよいし、マイクロコンピュータ(処理装置,CPU)等を用いてソフトウエアで実現するものであってもよい。
【0013】
なお、映像表示装置101は、映像を再生するモニタ装置と音声(オーディオ)を再生するスピーカ装置とが一体に設けられたものであってもよいし、それぞれが独立して用意されているものであってもよい。また、モニタ装置とAV(Audio Visual)アンプ装置等の組み合わせであってもよいことはいうまでもない。
【0014】
チューナ部3は、地上アナログ/地上デジタル等に代表される公衆向け放送や放送衛星を介して供給される公衆向け衛星放送波の任意のチャンネルの番組(タイトル)を受信可能で、例えばTS(Transport stream,以降“TS”と呼称する)形式であるデジタル放送を受信できる。なお、チューナ部3は、詳述しないが、例えば光ケーブル等の通信網を介してプロバイダあるいは配信局(地域ネットワーク基地局)等から供給される限定的なコンテンツも受信可能である。
【0015】
制御CPU部5にはまた、タイマーコントローラ(時計部)90が接続する。時計部(タイマーコントローラ)90は、時刻や、ユーザからの入力により設定される予約録画のための予約時刻(日時)と録画対象チャンネル等の情報を管理するとともに、その情報を保持可能である。なお、時計部90は、チューナ部3が含む地上デジタルチューナ部が受信するデジタル放送から、TOT(Time Offset Table)と呼ばれる「時刻情報」を、常時取得できる。すなわち、時計部90は、実質的に電波時計を内蔵している機器と同等の時刻管理が可能である。なお、時計部90は、スケジューラ機能およびメッセンジャ機能により規定される所定の時刻において、電源部91による、商用電源に対する電源のオン/オフ(通電)を制御できることはいうまでもない。すなわち、コンセントが抜かれている等の物理的に通電が困難な状況下以外においては、電力消費の比較的大きな要素を除く制御CPU部5等への2次電源(DC(直流)31Vあるいは24Vもしくは5V等)は、通常確保されており、予め規定された時刻に、録画信号処理部7あるいは後段に説明するHDD17等を起動されることは、いうまでもない。
【0016】
GUI処理部51は、ユーザによる操作信号あるいは制御入力の入力に用いる、GUI(Graphical User Interface)あるいはアイコン等を、モニタ装置101に表示するための表示出力を生成する。この出力は、後段に説明するが、録画信号処理部7が出力する映像信号に、所定の透過率で重ね合わせられる。
【0017】
録画/再生モード処理部52は、録画時には、ユーザが設定した録画(記録)モードで記録媒体への記録が可能に、録画信号処理部7による記録処理時に適用する記録(録画)モードを設定し、再生時には、記録時に設定された記録モードに対応する再生モードを設定する。
【0018】
録画制御処理部53は、録画/再生モード処理部52において設定された録画(記録)モードに対応する記録レート(映像)、記録すべき音声種別(二ヶ国語/日本語のみ/二ヶ国語のみ等)、音声種別がHBR(High Bit Rate)オーディオ等のレートを変更可能である場合の記録レート(オーディオ)、あるいはチャプター(任意区切り)の有無、等の録画時に処理すべき情報に基づく処理を設定する。なお、チャプターは録画番組内の区切りとして利用され、再生中のチャプター間スキップ、あるいは録画された番組を編集する際の目印として使われる。
【0019】
録画時自動チャプター生成部54は、録画制御処理部53により、チャプターをつけることが設定されていない場合であっても、例えばCM(コマーシャル)の前後、あるいは特別なシーンの前後において、チャプターを付与する。なお、毎週決まった時間に繰り返し録画が設定されている番組がある場合、その番組に設定されたチャプターの位置情報に従い、自動的にチャプターを付与することも可能である。また、後段に説明するが、ネットワーク制御部によるネットワークへの接続、及びサーバへのアクセスの結果、録画した番組と同一の番組に用意されたチャプターの位置情報がある場合、それを取得してチャプターを付与することもできる。
【0020】
タグ編集処理部55は、録画制御処理部53がチャプターを付与する設定に設定されていない場合であっても、例えばCMの前後、あるいは特別なシーンの前後に、任意にチャプターを付与することを可能に、チャプターが付与されるであろう、仮想したチャプター位置に対する位置情報を保持する。
【0021】
タイトル/チャプター/タグ再生処理部56は、録画制御処理部53、及び録画時自動チャプター生成部54により設定されたチャプターに従い、例えば再生中のチャプター間スキップ、あるいは録画された番組の編集時の映像の取り込み開始、を設定する。なお、チャプターには、予め「名称または識別のための表示(タイトル)」を付属することができ、「タイトル」が付属したチャプターを再生する場合は、表示出力映像中の所定の位置に、「タイトル」を表示できる。
【0022】
EPG情報取得部57は、受信した番組から録画制御処理部53(または制御CPU部5のファームウエア等)により分離したEPG(Electric Program Guide,電子番組表)により供給される番組情報、例えば<出演者名>、<解説>、<コメント>等を取得し、メモリ部9が含む所定の格納部に書き込む。
【0023】
タグリスト編集処理部58は、図2により後段により詳しく説明するが、チャプターと独立に設定可能で、開始位置(始点)と終了位置(終点)とにより規定される区間である『タグ』と、その規定された区間(『タグ』)の特徴を示す「説明」/[コメント]等が付属する映像の『タグ』を管理する。なお、『タグ』は、<目印をつけて整理する>という意味の『タギング(Taging)』と類似である。
【0024】
録画信号処理部7は、詳述しないが、ビデオエンコーダ、ビデオデコーダ、オーディオエンコーダ、及びオーディオデコーダ等、を少なくとも含む。なお、各エンコーダは、入力されたアナログ信号(ビデオ(映像)/オーディオ(音声))を、デジタル信号に変換(エンコード)するもので、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)−2あるいはMPEG−4(H.264−AVC)等に準拠した信号圧縮が広く用いられている。また、各デコーダは、MPEG−2あるいはMPEG−4(H.264−AVC)等に圧縮されたデジタル信号を、デコードすることはいうまでもない。
【0025】
録画信号処理部7には、HDD(Hard Disk Drive,大容量記憶装置)17、例えばDVD規格、あるいはDVD規格に比較してより記録密度が高められた光ディスク(着脱可能な記録媒体)を用い、光ディスクが保持した情報を再生し、あるいはチューナ部3が受信した番組(コンテンツ)すなわち映像データおよびオーディオデータを、光ディスクに記録可能なディスクドライブ装置19、例えばSSD(Solid State Drive,半導体メモリ装置)であるメモリカードから映像データおよびオーディオデータを読み出し、もしくは同データをメモリカードに書き込むリーダ/ライタ21が接続する。なお、記録媒体として、例えば図示しないUSBポートを経由して録画信号処理部7と接続する記憶装置(USB(Universal Serial Bus)を通じて接続するHDD、ネットワーク制御部11と接続する記憶装置、例えばLAN−Disk(LAN(Local Area Network)を通じて接続するHDD等も、広く用いることができる。また、ネットワークを経由した接続/USBを用いた接続に加え、例えばDLNA(Digital Living Network Alliance(登録商標)
【0026】
)規格等に準拠したネットワークコントローラや、図示しないBluetooth(登録商標)/(ブルートゥース(登録商標)と表記することもある)が用意され、それらを経由して、データの受け渡しが可能なレコーダ装置やHDD装置、もしくは携帯可能な端末装置が接続されてもよいことはいうまでもない。なお、USB接続により、キーボードが用意され
【0027】
ることで、以下に説明する[コメント]等の文字入力も、容易である。
メモリ部9は、例えばSDRAM(Synchronous DRAM,DRAM = Dynamic Random Access Memory)等に代表され、ワークメモリとして用いる書き換え可能型のメモリ、制御CPU部5(及び録画再生装置1の任意の要素)を動作させるためのプログラムを保持したROM、あるいは詳述しないが、録画予約制御部において予約された予約日時、録画/ダビング種別、長さ(開始時間/終了時間)、チャンネル(ch)、レート等の情報を保持する不揮発性メモリ(NVM)等を含む。メモリ部9はまた、上述した『タグ』及びそのリストである『タグリスト』を含む『タグ情報』を保持する所定の大きさの記憶領域を、有する。なお、メモリ部9は、番組(コンテンツ)の再生に必要となるアプリケーション(プログラム/プロトコル)等も保持(記憶)する。また、新たなアプリケーション(プログラム/プロトコル)が供給された場合、例えばプラグイン機能により、それを収容可能である。
【0028】
ユーザ操作入力部15は、詳述しないが、録画再生装置1本体に設けられる操作ボタン群により直接指示される(ユーザからの)操作入力を受け付ける。例えば、録画再生装置1に通常設けられている再生(PLAY)ボタンによる再生指示、録画(REC)ボタンによる録画指示、主電源のオン/オフ等、を指示する。また、ユーザ操作入力部15は、リモコン13によるユーザの指示、例えばチューナ部3を通じて受信(取得)すべき放送波/入力の選択、録画信号処理部7による録画処理、及び後段に説明する種々の記録媒体が保持する番組の再生、削除ダビング(またはムーブ)等のユーザ操作を受け付け、制御CPU部5に、対応するコマンドを入力する。
【0029】
ネットワーク制御部11は、ネットワーク(インターネット/クラウドコンピューティング)上のデータ管理サーバ201との接続により、上述の『タグ』及びそのリストである『タグリスト』を共有できる。従って、後段に説明するが、他のユーザが用意した『タグ』及び『タグリスト』を参照し、その『タグリスト』に従う番組(コンテンツ)の再生が可能である。
【0030】
ネットワーク制御部11はまた、ネットワーク上に公開されている「iカレンダ(i Calendar Store server)」に、『タグ』もしくは『タグリスト』を書き込む(アップデートする)とともに、予め予定(登録)されたユーザ端末との間で、例えばE−メールによる『タグリスト』の閲覧あるいは取得が可能である。なお、「iカレンダ(i Calendar)」は、PIM(Personal Information Manager)データ標準に準拠したスケジュール管理アプリケーションであり、今日では、PDA(Personal Digital assistant)やスマートフォン等に代表される携帯端末や携帯電話装置に、標準的に実装されている(あるいは携帯端末や携帯電話装置がサポートしている)。従って、同アプリケーションをサポートした(実装されている)任意の端末装置を用いる他のユーザが書き込んだ『タグ』もしくは『タグリスト』が存在することを確認できた場合、その『タグリスト』を取得して、番組(コンテンツ)の再生に反映することが可能である。
【0031】
また、上述の『タグ』及びそのリストである『タグリスト』の共有は、図示しないが、家庭内あるいは企業(オフィス)内のグループを単位とするホームサーバで用いられてもよいことはいうまでもない。なお、ホームサーバとしては、例えばユーザが保有するPC(Personal Computer)であってもよい。
【0032】
データ管理サーバ201は、上述した『タグ』あるいは『タグリスト』を管理するタグリスト管理部211、『タグ』及び『タグリスト』を収容するデータベース部221、予め予定(登録)されたユーザ端末との間で、例えばE−メールの送受信を可能とする通知送受信部231、を少なくとも含む。また、データ管理サーバ201は、例えば地上デジ
【0033】
タル放送を提供する個々の放送事業者が提供するEPG(電子番組表)や上述の番組録画装置を提供する製造メーカが独自に用意したサーバ、及び視聴が無料ではあるが視聴契約を必要とする番組を提供する番組提供事業者が提供する番組一覧(コンテンツテーブル)等を含む。
【0034】
さて図2は、タグリストの例で、ある30分の番組を対象としたタグリストであり、タグ位置(時間)にタグ(文字列)を定義したリストである。一般的に、タグ作成アプリ等で、ユーザが自由に作成することができる。
【0035】
そして図3は、このタグリスト内の文字列定義の例である。IN点(始点)とOUT点(終点)について、表のように定義する。例外処理の説明を行うと次のようになる。
【0036】
A.先頭から、最初のタグにOUTが出てきた場合は、先頭(0:00:00)にIN:タグがあるとみなす。
B.最後のタグがINで終わっている場合は、タイトル最後にOUT:タグがあるとみなす。
C.”IN:”のタグから、次の”OUT:”のタグの間の”IN:”のタグはIN点とみなさない。
D.”OUT:”のタグから、次の”IN:”のタグの間の”OUT:”のタグはOUT点とみなさない。
図4は、レコーダーの編集コマンドの一例である。タグリストアプリから編集コマンドを送ることができる。タグリストアプリは、レコーダー内で動作する場合と、レコーダー外のPCやネット機器で動作する場合がある。レコーダー外から送る場合は、既知の実施例の仕組みがある。本実施例では、レコーダーのGUI画面での編集機能と同等のコマンドをタグリストアプリから受け付けられるものとする。
【0037】
図5は、今回の例で、タグリストアプリとレコーダーでのコマンドシーケンスの図であり以下のように制御される。
コマンドにより、どのようにプレイリストを作成するかの方法については、図6以降を用いて説明する。
ステップS51: プレイリストを作成する。
ステップS52: このプレイリスト作成に対する完了通知を発する。
ステップS53: 全チャプター結合コマンドを発する。
ステップS54: この全チャプター結合コマンドに対する完了通知を発する。
ステップS55: チャプター分割コマンドを発する。
ステップS56: このチャプター分割コマンドに対する完了通知を発する。
ステップS57: チャプター削除コマンドを発する。
ステップS58: このチャプター削除コマンドに対する完了通知を発する。
ステップS59: チャプター名変更コマンドを発する。
ステップS60: このチャプター名変更コマンドに対する完了通知を発する。
図6は、図2の対象とするタイトルに対して、図4のレコーダー編集コマンドの「プレイリスト作成」で以下のコマンドを送ることで実現する。
1)タイトル全体を再生するプレイリストを作成
2)そのプレイリストに対して、全チャプター結合コマンド
3)そのプレイリストに対して、チャプター分割コマンドで、タグリストのタグ位置によるチャプターを分割
図7は、図6のプレイリストに対して、OUT点指定〜IN点指定の直前までのチャプターを削除するため、どのチャプターを削除するかを図示したものである。この例では、”OUT:”で始まって”IN:”の直前までが削除対象となるため、チャプター番号2,6,10が削除対象となる。そこで、チャプター削除コマンドで、チャプター10,チャプター6,チャプター2のチャプター削除を行なう。
【0038】
図8は、図7のプレイリストから削除対象のチャプターを削除した後のプレイリストである。
チャプターを3個削除したため、削除したチャプター番号を詰めて、チャプター総数は11個から8個になった。
図9は、図8のチャプター名から、不要なIN点指定の文字列を削除した後のプレイリストである。IN点OUT点の文字列は、プレイリスト作成後はユーザにとって不要な情報であるため、チャプター名からは削除する。チャプター名変更コマンドで、IN点OUT点の文字列を取った文字列を指定する。
【0039】
以上の制御により、タグリストから、IN点OUT点を考慮したプレイリストを作成することができた。
即ち次のような特徴を持つ、タグリスト内に定義されたIN/OUT区間と、そのタグリストからIN/OUT区間情報を元に必要な部分のみを指定したプレイリストを作成する手段により、ユーザは、タグリストから必要な部分のみのプレイリストを容易に作成することができる。
【0040】
(1)録画再生装置のタイトルに関連付けたタグリストのタグ内にIN/OUT区間を定義できるようにしたタグリスト
(2)(1)のIN/OUT指定は通常のタグと混在して定義することが可能なタグリスト
(3)タグリストのタグ内のINとOUTタグを元に、プレイリストを作成することができる録画再生装置
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この外その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えばプレイリストは再生リストであるが、コピーやムーブに用いられることもある。また、録画再生装置は録画または再生のいずれかの機能を持つ機器であってもよい。
【0041】
また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良いものである。さらに、異なる実施の形態に係わる構成要素を適宜組み合わせても良いものである。
【符号の説明】
【0042】
1…録画再生装置(レコーダ装置)、3…チューナ部、5…制御CPU部、7…録画信号処理部、9…メモリ部、11…ネットワーク制御部、15…ユーザ操作入力部、51…GUI処理部、53…録画制御処理部、55…タグ編集処理部、57…EPG情報取得部、58…タグリスト編集処理部、90…タイマーコントローラ、91…電源部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
再生または録画される映像に、始点と終点とにより規定される区間を設定し、この区間を識別する識別情報を与える区間識別部と、
前記映像にタグを設定し、このタグを識別する識別情報を与えるタグ識別部と、
前記区間を識別する識別情報と前記タグを識別する識別情報とを保持する記憶部と、
を具備する録画再生装置。
【請求項2】
前記記憶部は、前記区間を識別する識別情報と前記タグを識別する識別情報とを混在して保持する請求項1に記載の録画再生装置。
【請求項3】
更に再生する映像にプレイリストを作成するプレイリスト作成部を備え、このプレイリスト作成部は前記区間を識別する識別情報に基づいて前記プレイリストを作成する請求項1に記載の録画再生装置。
【請求項4】
前記プレイリスト作成部は作成された前記プレイリストから前記区間を識別する識別情報を削除する請求項3に記載の録画再生装置。
【請求項5】
外部の録画再生装置から映像情報を受信する受信手段と、
この映像に関するプレイリストを作成し前記録画再生装置へこのプレイリストを送る作成・送信手段を備え、
この作成・送信手段は前記プレイリストの区間を識別する識別情報に基づいて前記プレイリストを作成する電子機器。
【請求項6】
更に前記映像を表示する表示部を備えた請求項1に記載の録画再生装置。
【請求項7】
再生または録画される映像に、始点と終点とにより規定される区間を設定し、この区間を識別する識別情報を与え、
前記映像にタグを設定し、このタグを識別する識別情報を与え、
前記区間を識別する識別情報と前記タグを識別する識別情報とを保持する録画再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−30823(P2013−30823A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−163400(P2011−163400)
【出願日】平成23年7月26日(2011.7.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】