説明

鏡装置

【課題】 鏡本体と物体との位置関係を鏡本体側で調節でき、物体と光照射手段との位置関係を光照射手段側で調整できる鏡装置を提供する。
【解決手段】鏡本体と、鏡本体に映る物体を照らす光照射手段と、支持物により支持され、鏡本体を第1回動軸の回りに回動可能に支持すると共に、光照射手段を第2回動軸の回りに回動可能に支持する本体部と、を備えてなる鏡装置である。第1回動軸と第2回動軸とが略平行又は一致するものであってもよく、光照射手段が、線分である光源配置線分にそって細長く形成される光源又は光源配置線分に沿って配設された複数の光源を有するものであってもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鏡装置に関し、より詳細には、光照射手段によって物体を照らしながら鏡本体に該物体を映す鏡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光照射手段によって物体を照らしながら鏡本体に該物体を映す鏡装置は、物体を明るく照らしつつ観察できるので種々の分野に用いられてきた(例えば、特許文献1)。
特許文献1は、「顔に陰が形成されることなく的確に顔の化粧を行うことができ、またコンタクトの装用やマニキュアの塗布や髭剃りなども的確に行うことのできる洗面化粧台を提供することを目的」(特許文献1、発明の詳細な説明中の段落番号0004)としてなされたものであり、具体的には「洗面ボールの上方に設けられたミラーを備えた洗面化粧台において、前記ミラーの下端近傍の高さ位置に設けられた半透明棚と、前記半透明棚の内側に設けられた照明部とを備えていることを特徴とする洗面化粧台」(特許文献1、発明の詳細な説明中の段落番号0005)を開示している。これによって特許文献1の洗面化粧台においては、「洗面ボールの上方に設けられたミラーの下端近傍の高さ位置に半透明棚が設けられ、この半透明棚の内側に照明部が設けられている。したがって、半透明棚を介した照明部からの間接照明により、ミラーに正対した人の顔を下からも照らすことができ、顔に陰が形成されることなく、的確な顔の化粧をすることが可能になる。また、半透明棚を介した照明部からの間接照明を手元照明として有効に利用し、コンタクトの装用やマニキュアの塗布や髭剃りなども的確に行うことができる。また、下から照明されて光っている半透明棚の上に、半透明のコップや歯ブラシや飾り瓶などを見栄え良く置くことができる。すなわち、本発明の洗面化粧台では、顔に陰が形成されることなく的確に顔の化粧を行うことができ、またコンタクトの装用やマニキュアの塗布や髭剃りなども的確に行うことができる。」(特許文献1、発明の詳細な説明中の段落番号0007〜0008)というものである。
【0003】
【特許文献1】特開2006−6818号公報(例えば、要約、特許請求の範囲、発明の詳細な説明中の段落番号0001〜0008、0012、0014、0015、第1図、第2図等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
確かに、特許文献1に記載の洗面化粧台は、光照射手段(特許文献1においては照明部を内側に設けた半透明棚)によって物体(特許文献1においてはミラーに正対した人の顔)を照らしながら鏡本体(特許文献1においてはミラー)に該物体(人の顔)を映す鏡装置であり、該物体(特許文献1においては人の顔)を明るく照らしつつ観察できるものであるが、鏡本体(特許文献1においてはミラー)と物体(特許文献1においては人の顔)との位置関係は鏡本体(特許文献1においてはミラー)側で調整できず、物体(特許文献1においては人の顔)を移動させることにより調整する必要があるため、その調整が困難であったり煩雑になり得る。さらに、特許文献1に記載の洗面化粧台においては、物体(特許文献1においては人の顔)と光照射手段(特許文献1においては照明部を内側に設けた半透明棚)との位置関係も光照射手段(特許文献1においては照明部を内側に設けた半透明棚)側で調整できず、物体(特許文献1においては人の顔)を移動させることにより調整する必要があるため、その調整が困難であったり煩雑になり得る。このことは鏡本体に映された物体を光照射手段が照らす状態をうまく調節できず、該物体が化粧をする際の人体の顔面である場合には、顔面への化粧の微妙な状態を観察しにくいという大きな問題になり得る。
【0005】
そこで、本発明においては、鏡本体と物体との位置関係を鏡本体側で調節でき、物体と光照射手段との位置関係を光照射手段側で調整できる鏡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の鏡装置(以下、「本装置」という。)は、鏡本体と、鏡本体に映る物体を照らす光照射手段と、支持物により支持され、鏡本体を第1回動軸の回りに回動可能に支持すると共に、光照射手段を第2回動軸の回りに回動可能に支持する本体部と、を備えてなる鏡装置である。
本装置は、鏡本体と光照射手段と本体部とを備える。
鏡本体は、本装置により観察すべき物体を映すことができるものであれば特に制限されるものではなく、例えば、一般的な鏡(平面鏡、曲面鏡等)を用いることができる。
光照射手段は、鏡本体に映して観察する物体を所望程度照らすことができるものであればよく何ら制限されるものではなく、例えば、発光ダイオード(LED)、白熱電球、蛍光灯等のような光源を含んで構成できるが、発光ダイオード(LED)を用いれば消費電力や発熱を抑えることができる。
本体部は、本装置を支持する支持物により支持される。そして、本体部は、鏡本体を第1回動軸の回りに回動可能に支持すると共に、光照射手段を第2回動軸の回りに回動可能に支持する。
このため支持物により支持される本体部に対して鏡本体が第1回動軸の回りに回動可能に支持されると共に、支持物により支持される本体部に対して光照射手段が第2回動軸の回りに回動可能に支持されることから、支持物により支持された本装置において鏡本体を第1回動軸の回りに回動させることで鏡本体と物体(本装置により観察すべき物体)との位置関係を鏡本体側で調節でき、光照射手段を第2回動軸の回りに回動させることで物体(本装置により観察すべき物体)と光照射手段との位置関係を光照射手段側で調整できる。
なお、第1回動軸は、鏡本体を第1回動軸の回りに回動させることで鏡本体と物体との位置関係を調節するための軸(仮想上の軸)であるので、鏡本体を第1回動軸の回りに回動させた際に鏡本体が映し出す物体の像が変化するような軸が第1回動軸として選ばれることが好ましく、鏡本体の反射面が第1回動軸の回りで回転面にならないような軸としてもよい(例えば、鏡本体が平面鏡のときは該平面に略平行な軸を第1回動軸としてもよい)。
第2回動軸は、光照射手段を第2回動軸の回りに回動させることで物体と光照射手段との位置関係を調整するための軸(仮想上の軸)であるので、光照射手段を第2回動軸の回りに回動させた際に光照射手段が物体を照らす光の向き又は強度が変化するような軸が第2回動軸として選ばれる。
【0007】
第1回動軸と第2回動軸とが略平行又は一致するものであってもよい。
こうすることで鏡本体を第1回動軸の回りに回動させて物体がうまく鏡本体に映るように調整する(これにより物体と観察者の目とが鏡本体の反射面を挟んで所定の位置関係になる。)と共に、第1回動軸と略平行又は一致する第2回動軸の回りに光照射手段を回動させることで、光照射手段からの光線が物体にうまくあたるよう容易に物体と光照射手段との位置関係を調整することができる。
【0008】
光照射手段が、線分である光源配置線分にそって細長く形成される光源又は光源配置線分に沿って配設された複数の光源を有するもの(以下、「線状光源本装置」という。)であってもよい。
こうすることで光照射手段からの光線が光源配置線分にそって長い範囲に照射されるので、鏡本体に映して観察する物体を広い範囲で照らすことができ、物体の観察を容易ならしめる。
【0009】
線状光源本装置の場合、光源が光源配置線分又は光源配置線分に平行な線分の回りに回動可能なものであってもよい。
こうすることで光源がそれに沿って細長く形成された線分又は複数の光源がそれに沿って配置された線分である光源配置線分又はそれに平行な線分の回りに光源が回動可能であるので、光照射手段からの光線の照射方向を光源配置線分又はそれに平行な線分の回りに変化させることができ、鏡本体に映して観察する物体を照らす方向をうまく調整することができる。
【0010】
線状光源本装置の場合、光源配置線分の一端近傍において光照射手段が本体部に第2回動軸の回りに回動可能に支持されるもの(以下、「一端回動線状光源本装置」という。)であってもよい。
こうすることで光照射手段が第2回動軸の回りに回動されると、光源がそれに沿って細長く形成された線分又は複数の光源がそれに沿って配置された線分である光源配置線分の一端近傍を中心に回動されるので、第2回動軸の回りの同じ角度の回動であっても光源配置線分の中心部分を中心に回動する場合に比し光源の移動量(変位量)を大きくすることができる。このため光照射手段を第2回動軸の回りに回動させることで物体と光照射手段との位置関係を迅速かつ容易に調整することができる。
【0011】
一端回動線状光源本装置の場合、光源配置線分に平行な直線又は光源配置線分を含む直線と、第2回動軸と、が略垂直に交わるものであってもよい。
こうすることで光源配置線分の一端近傍において光照射手段が、光源配置線分に平行な直線又は光源配置線分を含む直線と略垂直な第2回動軸の回りに回動するので、第2回動軸の回りの同じ角度の回動であっても光源の移動量(変位量)をより大きくすることができる。このため光照射手段を第2回動軸の回りに回動させることで物体と光照射手段との位置関係を一層迅速かつ容易に調整することができる。
【0012】
本装置においては、第1回動軸と第2回動軸とが一致するものであり、光照射手段が鏡本体に取り付けられることにより、光照射手段が本体部に対して第2回動軸の回りに回動可能に支持されるもの(以下、「一体回動本装置」という。)であってもよい。
こうすることで光照射手段が鏡本体に取り付けられることで、光照射手段が本体部に対して第2回動軸の回りに回動可能に支持されるので、鏡本体を第1回動軸の回りに回動可能に支持する手段とは別個に光照射手段を第2回動軸の回りに回動可能に支持する手段を設ける必要がないため、本装置の構成を簡単かつ容易にすることができる。また、鏡本体を第1回動軸の回りに回動させることで鏡本体と物体との位置関係を調節するステップと、光照射手段を第2回動軸の回りに回動させることで物体と光照射手段との位置関係を調節するステップと、の両ステップを別個に行う必要がなく鏡本体と光照射手段とを一緒に回動させ位置関係を調節すれば足りることから、本装置の使用を容易ならしめる。なお、ここにいう「光照射手段が鏡本体に取り付けられる」とは、光照射手段が別の部材を介することなく直接に鏡本体に取り付けられる場合と、光照射手段が別の部材を介して間接に鏡本体に取り付けられる場合と、の両方の場合を含む。
【0013】
一体回動本装置の場合、鏡本体が平面に沿った反射面を有し、該反射面に略平行な一平面に略属する少なくとも2点に光照射手段の光源が配置されるものであってもよい。
こうすることで平面に沿った反射面に略平行な一平面に略属する複数の点に光照射手段の光源が配置されるので、鏡本体を第1回動軸の回りに回動させることで鏡本体と物体との位置関係を調節すれば、鏡本体の反射面に略平行な一平面に属する複数(少なくとも2以上)の光源も物体に向けることができる。
【0014】
本装置においては、鏡本体を挟んで一対の光照射手段が配設されるものであってもよい。
こうすることで一対の光照射手段が物体を鏡本体の両側から照らすので、物体に影が少なくなり、物体の観察を容易ならしめる。
【0015】
本装置においては、前記鏡装置の使用状態において第1回動軸が略水平なものであってもよい。
物体を鏡本体に映して観察する場合、鏡本体に映す位置を上下方向に調節すべきことが多い。鏡本体を回動させる第1回動軸を本装置の使用状態において略水平にすれば、鏡本体を第1回動軸の回りに回動させることで鏡本体に映す位置を上下方向にうまく調節することができる。
【0016】
本装置においては、手で把持される把持部を本体部が有するものであってもよい。
こうすることで本体部が有する把持部を把持し、容易かつ確実に本装置を移動させることができる。
【0017】
本装置においては、前記支持物が本体部を載置する載置面を有し、本体部が該載置面に載置されることで前記支持物により支持されるものであってもよい。
こうすることで本体部が該載置面(例えば、机やテーブル等の上面)に載置されることで前記支持物により支持されるので、迅速かつ確実に本装置を前記支持物に支持させることができる。
【0018】
本装置においては、光照射手段から発せられる光の色温度が変化可能なものであってもよい。
光の色温度とは、該光の色度に等しい色度の放射を発する黒体の温度であり、色温度が高くなるにつれて該光は赤、白そして青の色に変化する。
鏡本体に映して観察する物体の種類によって、該物体を照らす光照射手段からの光の好適な色温度はそれぞれ異なる場合がある(例えば、該物体が人の顔面であれば肌色がきれいに観察できるような色温度がよく、該物体が衣服であれば該衣服の色彩がきれいに観察できるような色温度がよい。)。このため鏡本体に映して観察する物体の種類に応じ、光照射手段から発せられる光の色温度を適した温度に変化させることができるようにしてもよい。光照射手段から発せられる光の色温度の変化範囲としては、鏡本体に映して観察する物体の種類に応じ適宜定められてよいが、一般的には、白熱電球から発せられる光に相当する3000K(ケルビン)〜太陽光に相当する6500K(ケルビン)程度の範囲とされることが好ましい。
【0019】
本装置においては、前記物体が人体の顔面であり、化粧用の鏡として使用されるものであってもよい。
こうすることで鏡本体を第1回動軸の回りに回動させることで鏡本体と顔面(物体)との位置関係を鏡本体側で調節でき、光照射手段を第2回動軸の回りに回動させることで顔面(物体)と光照射手段との位置関係を光照射手段側で調整できるので、光照射手段がうまく照らした状態の顔面を鏡本体にうまく映し出すことができ、顔面の化粧の状態を正確に把握し的確かつ正確に化粧を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。しかしながら、これらによって本発明は何ら制限されるものではない。
【0021】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の本発明の鏡装置(以下、「第1本装置」という)11を示す正面図であり、図2は第1本装置11の右側面図(図1中、矢印A方向から見たところを示している。)である。図1及び図2を参照して、第1本装置11について説明する。
ここでは第1本装置11は、テーブル101(支持物)の略水平な上面103(載置面)に載置されており、後述の通り鏡本体51の反射面51sに人体の顔面(図示せず)を映して化粧するのに用いられるものである。
【0022】
第1本装置11は、大まかには、テーブル101の上面103に載置される基台部21と、基台部21から上方(鉛直上方をいい、図1及び図2中に矢印Cとして示す。)に向かって立ち上がるように形成された門型のフレーム部31と、フレーム部31の最上部に取り付けられた把持部41と、フレーム部31に対して支持軸55a、55bによって回動自在に取り付けられた鏡本体51と、フレーム部31の左右(図1に「左」を矢印Lとして示し、「右」を矢印Rとして示す。)に一対備えられ基台部21に回動自在に取り付けられた光照射部61a、61bと、を備えてなる。
なお、図2においては、基台部21に対する光照射部61bの回動状態を示すため、光照射部61bがある回動位置にあるときを光照射部61baと、光照射部61bが他の回動位置にあるときを光照射部61bbと、して示し(即ち、光照射部61baと光照射部61bbとは、光照射部61bが2の異なる回動位置に存する状態を図示したものである。)、これら光照射部61baと光照射部61bbとの間の回動を矢印Dにて示した。また、このような基台部21に対する光照射部61bの回動と同様に、光照射部61aも基台部21に対して回動可能である。
また、図1及び図2においては、光照射部61a、61bを発光させるための電力供給を行う電線等は図示を省略している。
【0023】
基台部21は、中空箱形状の基台部本体23と、基台部本体23の上面から立ち上がるように形成された中央立ち上がり部24cと、中央立ち上がり部24cとの間に光照射部61a(の下端部分)を挟むよう基台部本体23の上面から立ち上がるように形成された左側立ち上がり部24aと、中央立ち上がり部24cとの間に光照射部61b(の下端部分)を挟むよう基台部本体23の上面から立ち上がるように形成された右側立ち上がり部24bと、光照射部61a、61bから発せられる光線を制御(具体的には断続、強度調整、色温度調整)する図示しない制御部(基台部本体23内部に内蔵される。)と、第1本装置11の使用者(不図示)が光照射部61a、61bからの光線を断続(オンオフ)するため操作する基台部本体23外面に設けられた電源スイッチ27aと、第1本装置11の使用者(不図示)が光照射部61a、61bからの光線の強度を調節するため操作する基台部本体23外面に設けられた強度調節ノブ27bと、第1本装置11の使用者(不図示)が光照射部61a、61bからの光線の色温度を調節するため操作する基台部本体23外面に設けられた色温度調節ノブ27cと、を備えている。
また、上述の如く、実際には第1本装置11に電力供給を行うための電線(先端は、商用電源の交流100Vが供給されるコンセントに接続されるためのプラグが取り付けられており、第1本装置11が使用される際には該プラグを該コンセントに接続する。)が基台部21には接続されており、該電線によって前記制御部に電源が供給される。前記制御部は、電源スイッチ27a、強度調節ノブ27b及び色温度調節ノブ27cの操作に応じて光照射部61a、61bの発光を制御する。なお、光照射部61a、61bは、後述のように複数の発光ダイオード(LED)によって発光するものであり、発光ダイオードの発光の強度及び色温度の調節は既知の技術を用いて行うことができるのでここでは詳しい説明は省略する。
【0024】
フレーム部31は、長方形の3辺に沿って配設された門型(片仮名の「コ」の字型)の金属製の棒状部材によって構成されており、基台部21の中央立ち上がり部24cから上方に突出するように中央立ち上がり部24cに取り付けられている(フレーム部31が形成する片仮名の「コ」の字の両端(下端)が中央立ち上がり部24cに取り付け(固着)られている)。
把持部41は、フレーム部31の最上部に水平方向に向かって配設された横部材31tに取り付けられた片仮名「コ」の字型の金属製部材によって形成されており、第1本装置11の使用者の手(不図示)によって容易かつ確実に把持できるものである。
【0025】
鏡本体51は、平面の一部(具体的には略長方形)に沿った反射面51s(物体を映す面)を有し、支持軸55a、55bを介してフレーム部31に対し回動軸(以下、「鏡回動軸」という。図1中に点線Eにより示し、図2中に点Eにより示す。)の回りに回動自在に支持されている。鏡本体51の重心を鏡回動軸Eはほぼ通過しており(なお、鏡回動軸Eは、反射面51sが形成する略長方形の2辺に略平行であり、かつ他の2辺に略垂直である。)、反射面51sは鏡回動軸Eに対して線対称に略なっていることから、鏡本体51は鏡回動軸Eを中心に円滑に回動することができる。なお、鏡本体51は、フレーム部31と中央立ち上がり部24cとにより取り囲まれる空間に配設されているが、鏡本体51が鏡回動軸Eを中心に回転してもこれらフレーム部31や中央立ち上がり部24cに接触しない。
【0026】
左右に一対備えられる光照射部61a、61bはいずれも同様のものであり、具体的には、金属製の中空な直円筒(有蓋無底の内部が中空な直円柱)部材によって形成される外筒部63a、63bと、外筒部63a、63bの内部に収容された発光ダイオード65a、65bと、発光ダイオード65a、65bを保護するための透明な樹脂製のカバー67a、67bと、を有してなる。
【0027】
外筒部63a、63bは、それらの形状である直円柱の軸に沿って細長く開口64a、64b(内部と外部とを連通させる)が設けられ、開口64a、64bに沿って発光ダイオード65a、65bが複数(ここでは10個)配設されている。なお発光ダイオード65a、65bは、外筒部63a、63bが形成する直円柱の軸に略平行な線分である光源配置線分62a、62b(仮想上の線分であり図1及び図2中では点線で示している。)に沿って複数配設されている。ここでは図示しないが、複数の発光ダイオード65a、65bが光源配置線分62a、62bに沿って外筒部63a、63bの内部にて支持されるよう、真っ直ぐな棒状の発光ダイオード支持部材(不図示)に複数の発光ダイオード65a、65bが等間隔で取り付けられており、かかる複数の発光ダイオード65aが長手方向に等間隔にて取り付けられた発光ダイオード支持部材(以下、「発光ダイオード組立体」という)が外筒部63aに内嵌(遊嵌)される(発光ダイオード組立体は外筒部63aに対して所定範囲内にて回動自在である)と共に、複数の発光ダイオード65bが長手方向に等間隔にて取り付けられた発光ダイオード支持部材(発光ダイオード組立体)が外筒部63bに内嵌(遊嵌)されている(発光ダイオード組立体は外筒部63bに対して所定範囲内にて回動自在である)。そして、外筒部63aに内嵌された発光ダイオード組立体はその下端近傍に回動つまみ68aを有し、外筒部63bに内嵌された発光ダイオード組立体はその下端近傍に回動つまみ68bを有し、これら回動つまみ68a、68bはいずれも外筒部63a、63b外部から操作可能に露出していることから、第1本装置11の使用者は手(不図示)によりこれら回動つまみ68a、68bを図1中左右(矢印L及びR)に動かすことで、発光ダイオード組立体いずれも外筒部63a、63bに対して所定範囲内にて回動(外筒部63a、63bが形成する直円柱の軸を略中心として回動)させることができる。
なお、前述の如く、発光ダイオード65a、65bのいずれも基台部21に内蔵される制御部(不図示)に電気的に接続されており、電源スイッチ27a、強度調節ノブ27b及び色温度調節ノブ27cの操作に応じ、発光ダイオード65a、65bからの発光を自由に断続、強度調整及び色温度調整(ここでは3000K〜6500K程度の範囲内で調整できる。)することができる。
【0028】
外筒部63aの下端近傍は、左側立ち上がり部24aと中央立ち上がり部24cとの間に嵌入されており、左側立ち上がり部24aと中央立ち上がり部24cとに両端が支持され外筒部63aの下端近傍を貫通する貫通軸(図示せず)によって外筒部63aは基台部21に対して回動軸F1を中心に回動自在に取り付けられている。同様に、外筒部63bの下端近傍は、中央立ち上がり部24cと右側立ち上がり部24bとの間に嵌入されており、中央立ち上がり部24cと右側立ち上がり部24bとに両端が支持され外筒部63bの下端近傍を貫通する貫通軸(図示せず)によって外筒部63bは基台部21に対して回動軸F2を中心に回動自在に取り付けられている。なお、ここでは回動軸F1と回動軸F2とは同一直線上に略存するようにされており、外筒部63a、63bが形成する直円柱の軸と該直線とは略直交する。
【0029】
このような第1本装置11は、その使用者の手(不図示)によって把持部41を把持することで、様々な場所に持ち運んで化粧を行う際の化粧鏡として使用可能である。
そして、図1及び図2に示すように、テーブル101の上面103等に基台部21を載置した後、(イ)化粧を施す顔面(不図示)が反射面51sにうまく映されるよう鏡本体51をフレーム部31に対し鏡回動軸Eの回りに回動させ調整する。そして、(ロ)電源スイッチ27aを入れることで発光ダイオード65a、65bを発光させる(無論、第1本装置11に電力供給を行うための電線の先端に取り付けられたプラグを、商用電源の交流100Vが供給されるコンセントに接続しておく。)。(ハ)化粧を施す顔面(不図示)がうまく観察できるよう強度調節ノブ27b及び色温度調節ノブ27cを操作し発光ダイオード65a、65bからの発光を調整する。(ニ)光照射部61a、61bを基台部21に対して回動軸F1、F2を中心に回動させ回動位置を調節する。(ホ)回動つまみ68a、68bを操作し発光ダイオード組立体を回動させ回動位置を調節する。そして必要に応じ、これら(ハ)、(ニ)及び(ホ)を適宜行うことで、化粧を施す顔面(不図示)を反射面51sにうまく映し、化粧をすることができる。
【0030】
以上説明した通り、第1本装置11は、鏡本体51と、鏡本体51に映る物体(ここでは化粧を施す顔面)を照らす光照射手段たる光照射部61a、61bと、支持物(ここではテーブル101)により支持され、鏡本体51を第1回動軸(ここでは鏡回動軸E)の回りに回動可能に支持すると共に、光照射手段(光照射部61a、61b)を第2回動軸(回動軸F1、回動軸F2)の回りに回動可能に支持する本体部(ここでは基台部21とフレーム部31と把持部41とを含んで構成される。)と、を備えてなる鏡装置である。
そして、ここでは第1回動軸(鏡回動軸E)と第2回動軸(回動軸F1、回動軸F2)とが略平行である。
【0031】
第1本装置11においては、光照射手段(光照射部61a、61b)が、線分である光源配置線分62a、62bに沿って配設された複数の光源(複数の発光ダイオード65a、65b)を有するものである。
そして、光源(複数の発光ダイオード65a、65b)が光源配置線分62a、62bに平行な線分の回りに回動可能なものである(回動つまみ68a、68bを操作し発光ダイオード組立体を回動させればよい)。
第1本装置11においては、光源配置線分62a、62bの一端近傍において光照射手段(光照射部61a、61b)が本体部(基台部21とフレーム部31と把持部41とを含む)に第2回動軸(回動軸F1、回動軸F2)の回りに回動可能に支持されるものである。なお、ここでは光源配置線分62a、62bの一端(ここでは下端)よりも他端(ここでは上端)から遠ざかった位置において光照射手段(光照射部61a、61b)が本体部(基台部21とフレーム部31と把持部41とを含む)に第2回動軸(回動軸F1、回動軸F2)の回りに回動可能に支持されている。
第1本装置11においては、光源配置線分62a、62bに平行な直線又は光源配置線分62a、62bを含む直線と、第2回動軸(回動軸F1、回動軸F2)と、が略垂直に交わるものである。
【0032】
第1本装置11においては、鏡本体51を挟んで一対の光照射手段(光照射部61a、61b)が配設されるものである。
第1本装置11の使用状態(例えば、図1及び図2)において第1回動軸(鏡回動軸E)が略水平なものであり、さらに第2回動軸(回動軸F1、回動軸F2)も略水平なものである。
第1本装置11においては、手で把持される把持部41を本体部(基台部21とフレーム部31と把持部41とを含む)が有するものである。
第1本装置11においては、前記支持物(ここではテーブル101)が本体部(基台部21とフレーム部31と把持部41とを含む)を載置する載置面(上面103)を有し、本体部(基台部21とフレーム部31と把持部41とを含む)が該載置面(上面103)に載置されることで前記支持物(ここではテーブル101)により支持されるものである。
第1本装置11においては、光照射手段(光照射部61a、61b)から発せられる光の色温度が変化可能(ここでは色温度調節ノブ27cを操作することで3000K〜6500K程度の範囲内で変化可能)なものである。
第1本装置11においては、前記物体が人体の顔面であり、化粧用の鏡として使用されるものである。
【0033】
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態の本発明の鏡装置(以下、「第2本装置」という)211を示す正面図であり、図4は第2本装置211の右側面図(図3中、矢印J方向から見たところを示している。)である。図3及び図4を参照して、第2本装置211について説明する。なお、図4の状態は、後述の鏡本体251及び光照射部261a、261bがうまく観察できるように図3の状態から鏡本体251を図4中の矢印K方向に回動させたところを示している。
ここでは第2本装置211は、テーブル101(支持物)の略水平な上面103(載置面)に載置されており、後述の通り鏡本体251の反射面251sに人体の顔面(図示せず)を映して化粧するのに用いられるものである。
【0034】
第2本装置211は、大まかには、テーブル101の上面103に載置される基台部221と、基台部221から上方(鉛直上方をいい、図3及び図4中に矢印Cとして示す。)に向かって立ち上がるように形成された門型のフレーム部231と、フレーム部231に対して支持軸255a、255bによって回動自在に取り付けられた鏡本体251と、鏡本体251の上下に一対取り付けられ鏡本体251と一緒に基台部221に対して回動自在な光照射部261a、261bと、を備えてなる。
また、図3及び図4においては、図1及び図2と同様、光照射部261a、261bを発光させるための電力供給を行う電線等は図示を省略している。
【0035】
基台部221は、中空箱形状の基台部本体223と、基台部本体223の上面から上方に向けて立ち上がるように左右一対(図3に「左」を矢印Lとして示し、「右」を矢印Rとして示す。)形成された立ち上がり部224a、224bと、光照射部261a、261bから発せられる光線を制御(具体的には断続、強度調整、色温度調整)する図示しない制御部(基台部本体223内部に内蔵される。)と、第2本装置211の使用者(不図示)が光照射部261a、261bからの光線を断続(オンオフ)するため操作する基台部本体223外面に設けられた電源スイッチ227aと、第2本装置211の使用者(不図示)が光照射部261a、261bからの光線の強度を調節するため操作する基台部本体223外面に設けられた強度調節ノブ227bと、第2本装置211の使用者(不図示)が光照射部261a、261bからの光線の色温度を調節するため操作する基台部本体223外面に設けられた色温度調節ノブ227cと、を備えている。
また、上述の如く、実際には第2本装置211に電力供給を行うための電線(先端は、商用電源の交流100Vが供給されるコンセントに接続されるためのプラグが取り付けられており、第2本装置211が使用される際には該プラグを該コンセントに接続する。)が基台部221には接続されており、該電線によって前記制御部に電源が供給される。前記制御部は、電源スイッチ227a、強度調節ノブ227b及び色温度調節ノブ227cの操作に応じて光照射部261a、261bの発光を制御する。なお、光照射部261a、261bは、上述の光照射部61a、61bと同様に、複数の発光ダイオード(LED)によって発光するものであり、発光ダイオードの発光の強度及び色温度の調節は既知の技術を用いて行うことができるのでここでは詳しい説明は省略する。
【0036】
フレーム部231は、上述のフレーム部31と同様、長方形の3辺に沿って配設された門型(片仮名の「コ」の字型)の金属製の棒状部材によって構成されており、基台部221の立ち上がり部224a、224bから上方に突出するように立ち上がり部224a、224bに取り付けられている(フレーム部231が形成する片仮名の「コ」の字の両端(下端)が立ち上がり部224a、224bに取り付け(固着)られている)。
そして、フレーム部231の最上部に水平方向に向かって配設された横部材231tと光照射部261aとの間には十分な隙間231sが形成されており、隙間231sに手の指(不図示)を挿入して横部材231tを確実かつ容易に把持することができるので、横部材231tは、第2本装置211の使用者(不図示)の手で把持される把持部を構成する。
【0037】
鏡本体251は、上述の鏡本体51と同様のものであり、平面の一部(具体的には略長方形)に沿った反射面251s(物体を映す面)を有し、支持軸255a、255bを介してフレーム部231に対し回動軸(以下、「鏡回動軸」という。図3中に点線Eにより示し、図4中に点Eにより示す。)の回りに回動自在に支持されている。鏡本体251の重心を鏡回動軸Eはほぼ通過しており(なお、鏡回動軸Eは、反射面251sが形成する略長方形の2辺に略平行であり、かつ他の2辺に略垂直である。)、反射面251sは鏡回動軸Eに対して略線対称になっていることから、鏡本体251は鏡回動軸Eを中心に円滑に回動することができる。
【0038】
光照射部261a、261bは、いずれも同様のものであり、鏡本体251を挟むように上下に一対取り付けられている。光照射部261a、261bは、具体的には、金属製の中空な角筒(ここでは底面が正方形の細長い、中空内部を有する四角柱)部材によって形成される外筒部263a、263bと、外筒部263a、263bの内部に収容された発光ダイオード265a、265bと、発光ダイオード265a、265bを保護するための透明な樹脂製のカバー267a、267bと、を有してなる。外筒部263a、263bは、その長手方向が鏡回動軸Eに略平行かつ鏡本体251の外縁(上縁と下縁)に沿うよう鏡本体251に取り付けられており、鏡本体251と一緒に基台部221に対して鏡回動軸Eを中心に円滑に回動することができる。なお、光照射部261a、261bと鏡本体251とが組み付けられたものの重心を鏡回動軸Eはほぼ通過しており、光照射部261a、261bが取り付けられた状態でも鏡本体251は鏡回動軸Eを中心に円滑に回動することができる。
なお、光照射部261a、261bとそれが取り付けられた鏡本体251は、フレーム部231と基台部221とにより取り囲まれる空間に配設されているが、鏡本体251が鏡回動軸Eを中心に回転してもこれらフレーム部231や基台部221に光照射部261a、261b及び鏡本体251のいずれも接触しない。
【0039】
外筒部263a、263bは、それらの形状である角柱(底面が正方形の細長い中空の(直)四角柱)の長手方向(該角柱の高さ方向)に沿って細長く開口264a、264b(内部と外部とを連通させる)が設けられ、開口264a、264bに沿って発光ダイオード265a、265bが複数(ここでは10個)配設されている。なお発光ダイオード265a、265bは、外筒部263a、263bが形成する(直)角柱の長手方向(該角柱の高さ方向)に略平行な線分である光源配置線分262a、262b(仮想上の線分であり図3中では点線で示している。)に沿って複数配設されている。ここでは図示しないが、複数の発光ダイオード265a、265bが光源配置線分262a、262bに沿って外筒部263a、263bの内部にて支持されるよう、真っ直ぐな棒状の発光ダイオード支持部材(不図示)に複数の発光ダイオード265a、265bは等間隔で取り付けられており、かかる複数の発光ダイオード265aが長手方向に等間隔にて取り付けられた発光ダイオード支持部材(以下、「発光ダイオード組立体」という)が外筒部263aに内嵌(遊嵌)される(発光ダイオード組立体は外筒部263aに対して所定範囲内にて回動自在である)と共に、複数の発光ダイオード265bが長手方向に等間隔にて取り付けられた発光ダイオード支持部材(発光ダイオード組立体)が外筒部263bに内嵌(遊嵌)されている(発光ダイオード組立体は外筒部263bに対して所定範囲内にて回動自在である)。そして、外筒部263aに内嵌された発光ダイオード組立体はその一端(ここでは右端)近傍に回動つまみ268aを有し、外筒部263bに内嵌された発光ダイオード組立体はその一端(ここでは右端)近傍に回動つまみ268bを有し、これら回動つまみ268a、268bはいずれも外筒部263a、263b外部から操作可能に露出していることから、第2本装置211の使用者は手(不図示)によりこれら回動つまみ268a、268bを図3中上下に動かすことで、発光ダイオード組立体いずれも外筒部263a、263bに対して所定範囲内にて回動(外筒部263a、263bが形成する(直)角柱の長手方向(該角柱の高さ方向)に平行な軸を略中心として回動)させることができる。
なお、前述の如く、発光ダイオード265a、265bのいずれも基台部221に内蔵される制御部(不図示)に電気的に接続されており、電源スイッチ227a、強度調節ノブ227b及び色温度調節ノブ227cの操作に応じ、発光ダイオード265a、265bからの発光を自由に断続、強度調整及び色温度調整(ここでは3000K〜6500K程度の範囲内で調整できる。)することができる。
【0040】
このような第2本装置211は、その使用者の手(不図示)によってフレーム部231の横部材231tを把持することで、様々な場所に持ち運んで化粧を行う際の化粧鏡として使用可能である。
そして、図3及び図4に示すように、テーブル101の上面103等に基台部221を載置した後、(ト)化粧を施す顔面(不図示)が反射面251sにうまく映されるよう鏡本体251をフレーム部231に対し鏡回動軸Eの回りに回動させ調整する。そして、(チ)電源スイッチ227aを入れることで発光ダイオード265a、265bを発光させる(無論、第2本装置211に電力供給を行うための電線の先端に取り付けられたプラグを、商用電源の交流100Vが供給されるコンセントに接続しておく。)。(リ)化粧を施す顔面(不図示)がうまく観察できるよう強度調節ノブ227b及び色温度調節ノブ227cを操作し発光ダイオード265a、265bからの発光を調整する。(ヌ)回動つまみ268a、268bを上下方向に操作し発光ダイオード組立体を回動させ回動位置を調節する。そして必要に応じ、これら(リ)及び(ヌ)を適宜行うことで、化粧を施す顔面(不図示)を反射面251sにうまく映し、化粧をすることができる。なお、第2本装置211においては、上記(ト)化粧を施す顔面(不図示)が反射面251sにうまく映されるよう鏡本体251をフレーム部231に対し鏡回動軸Eの回りに回動させ調整することで、光照射部261a、261bも化粧を施す顔面(不図示)に向くように調節される。
【0041】
以上説明した通り第2本装置211は、鏡本体251と、鏡本体251に映る物体(ここでは化粧を施す顔面)を照らす光照射手段たる光照射部261a、261bと、支持物(ここではテーブル101)により支持され、鏡本体251を第1回動軸(ここでは鏡回動軸E)の回りに回動可能に支持すると共に、光照射手段(光照射部261a、261b)を第2回動軸(ここでは鏡回動軸E)の回りに回動可能に支持する本体部(ここでは基台部221とフレーム部231とを含んで構成される。)と、を備えてなる鏡装置である。
また、第2本装置211においては、第1回動軸(鏡回動軸E)と第2回動軸(鏡回動軸E)とが一致するものである。
【0042】
第2本装置211においては、光照射手段(光照射部261a、261b)が、線分である光源配置線分262a、262bに沿って配設された複数の光源(ここでは複数の発光ダイオード265a、265b)を有するものである。
そして、光源(複数の発光ダイオード265a、265b)が光源配置線分262a、262bに平行な線分の回りに回動可能なものである(回動つまみ268a、268bを操作し発光ダイオード組立体を回動させればよい)。
【0043】
第2本装置211においては、第1回動軸(鏡回動軸E)と第2回動軸(鏡回動軸E)とが一致(いずれも鏡回動軸E)するものであり、光照射手段(光照射部261a、261b)が鏡本体251に取り付けられることにより、光照射手段(光照射部261a、261b)が本体部(基台部221とフレーム部231とを含んで構成される。)に対して第2回動軸(鏡回動軸E)の回りに回動可能に支持されるものである。
加えて、第2本装置211においては、鏡本体251が平面(ここでは略長方形)に沿った反射面251sを有し、該反射面251sに略平行な一平面に略属する少なくとも2点(ここでは光照射部261aに関し10点、光照射部261bに関し10点)に光照射手段(光照射部261a、261b)の光源(複数の発光ダイオード265a、265b)が配置されるものである。
【0044】
第2本装置211においては、鏡本体251を挟んで一対の光照射手段(光照射部261a、261b)が配設されるものである。
第2本装置211の使用状態(例えば、図3及び図4)において第1回動軸(鏡回動軸E)が略水平なものである。
第2本装置211においては、手で把持される把持部(ここではフレーム部231の横部材231t)を本体部(基台部221とフレーム部231とを含んで構成される。)が有するものである。
第2本装置211においては、前記支持物(ここではテーブル101)が本体部(基台部221とフレーム部231とを含んで構成される。)を載置する載置面(上面103)を有し、本体部(基台部221とフレーム部231とを含んで構成される。)が該載置面(上面103)に載置されることで前記支持物(ここではテーブル101)により支持されるものである。
第2本装置211においては、光照射手段(光照射部261a、261b)から発せられる光の色温度が変化可能(ここでは色温度調節ノブ227cを操作することで3000K〜6500K程度の範囲内で変化可能)なものである。
第2本装置211においては、前記物体が人体の顔面であり、化粧用の鏡として使用されるものである。
【0045】
(第3実施形態)
図5は、第3実施形態の本発明の鏡装置(以下、「第3本装置」という)311を示す斜視図であり、詳細には、図5(a)は、使用状態の第3本装置311を、後述する鏡本体351の反射面351sが見える方向から見たところを示す斜視図であり、図5(b)は鏡本体351が表面391a側に取り付けられた鏡取付板391の裏面391bが見える方向(図5(a)中の矢印M方向)から見たところを示す斜視図である。)である。図5を参照して、第3本装置311について説明する。
ここに第3本装置311は、テーブル等のような支持物(不図示)の略水平な上面103(載置面)に載置されており、鏡本体351の反射面351sに人体の顔面(図示せず)を映して化粧するのに用いられるものである。
【0046】
第3本装置311は、大まかには、上面103(載置面)に載置される底板321(両主表面321a、321bいずれも略長方形であり、主表面321bが上面103(載置面)に面する。)と、底板321の一縁に沿って底板321に一の長縁323eが回動自在に取り付けられた短冊状(両主表面いずれも細長い略長方形)の背板323と、背板323の他の長縁323f(該一の長縁323eに対して略平行な縁)に沿って背板323に一の縁部325cが回動自在に取り付けられた天板325(両主表面いずれも略長方形)と、天板325の他の縁部325d(背板323に取り付けられた該一の縁部325cと略平行な縁部)に縁部が回動自在に取り付けられた鏡取付板391と、鏡取付板391の表面391a側に取り付けられた鏡本体351と、鏡取付板391の表面391a側に鏡本体351を挟んで左右一対取り付けられた光照射部361a、361bと、光照射部361a、361bから発せられる光線を断続する図示しない制御部(鏡取付板391内部に内蔵される。)と、第3本装置311の使用者(不図示)が光照射部361a、361bからの光線を断続(オンオフ)するため操作する鏡取付板391の表面391a側に取り付けられた電源スイッチ327と、第3本装置311に電力供給を行うための電線398(先端は、商用電源の交流100Vが供給されるコンセントに接続されるためのプラグ398pが取り付けられており、第3本装置311が使用される際にはプラグ398pを該コンセントに接続する。)と、を備えてなる。なお、鏡取付板391内部には電線398を巻き付け収納するリール(不図示)が配設されており、電線398を引き出すとその引き出し長さにて電線398は保持されるが、収納ボタン399を押すと該リールによって電線398が巻き取られ、最終的にプラグ398pは鏡取付板391に設けられたプラグ収容窪み391pに収容される。
【0047】
底板321と天板325とは背板323を挟んで、本を開閉するように開閉することができ(底板321が本の裏表紙、天板325が本の表表紙そして背板323が本の背表紙に該当する。)、図5の状態から鏡取付板391を図5中の矢印Q方向に回動させることで鏡取付板391を底板321と天板325との間に挟み込むことができる(この鏡取付板391を底板321と天板325との間に挟み込んだ状態を以下「折りたたみ状態」という。折りたたみ状態のときには底板321と天板325とはほぼ平行になり、鏡取付板391の表面391aは底板321の主表面321aに面し(ほぼ密接する)、鏡取付板391の裏面391bは天板325に面する(ほぼ密接する)ことで、第3本装置311の可搬性を高め、さらに鏡本体351(特に反射面351s)及び光照射部361a、361bが底板321により覆われることで鏡本体351(特に反射面351s)及び光照射部361a、361bを他の物との衝突等から保護することができる。)。このように鏡取付板391を底板321と天板325との間にうまく挟み込むことができるように背板323の幅(背板323の長縁323fと長縁323eとの間の距離)が決定されている。
なお、鏡本体351の反射面351sは鏡取付板391の表面391aとほぼ同じ高さ(一平面にほぼ属する)になるよう、鏡本体351は鏡取付板391に埋設されるように取り付けられている。
また、光照射部361a、361bは、いずれも鏡取付板391に内蔵された複数の発光ダイオード(不図示)と、これら複数の発光ダイオードを保護する乳白色の半透明の短冊状のプラスチックカバー板361ap、361bpと、を有しているが、プラスチックカバー板361ap、361bpと鏡本体351の反射面351sと鏡取付板391の表面391aとはほぼ同じ高さ(一平面にほぼ属する)になるようにされている。
【0048】
このような第3本装置311は、折りたたみ状態においては書籍又はラップトップ(ノートブック)型パーソナルコンピュータのような形状及び寸法であるので可搬性に優れると共に鏡本体351(特に反射面351s)及び光照射部361a、361bが底板321と天板325との間に挟まれた状態になって他の物との衝突等から保護される。
従って、第3本装置311は、折りたたみ状態においてその使用者の手(不図示)によって把持され、様々な場所に自由に持ち運んで化粧を行う際の化粧鏡として使用可能である。
そして、テーブル等のような支持物の上面103に底板321の主表面321bが面するように折りたたみ状態のまま第3本装置311は載置される。
その後、図5に示すように底板321に対して天板325を回動(背板323の長縁323f及び/又は長縁323eを中心とした回動)させつつ、天板325に対して鏡取付板391を回動(天板325の他の縁部325dを中心に矢印Qとは逆方向に回動させる)させて、化粧を施す顔面(不図示)が反射面351sにうまく映されるよう鏡本体351を天板325の他の縁部325dの回りに回動させ調整する。なお、底板321に対する鏡取付板391の角度は、鏡取付板391の下縁391wと底板321の主表面321aとの間の摩擦力により任意の位置にて保持される。
そして、電源スイッチ327を入れることで光照射部361a、361bを発光させる(無論、電線398を必要程度引き出し、商用電源の交流100Vが供給されるコンセントにプラグ398pを接続しておく。)。
このようにして、化粧を施す顔面(不図示)を反射面351sにうまく映し、化粧をすることができる。なお、第3本装置311においては、化粧を施す顔面(不図示)が反射面351sにうまく映されるよう、鏡本体351が取り付けられた鏡取付板391を天板325の他の縁部325dの回りに回動させ調整することで、光照射部361a、361bも化粧を施す顔面(不図示)に向くように調節される。
第3本装置311の使用終了後、電源スイッチ327を切り、コンセントからプラグ398pを抜き、収納ボタン399を押して電線398を巻き取ると共に、プラグ398pをプラグ収容窪み391pに収容する。そして、鏡取付板391を図5中の矢印Q方向に回動させ、鏡取付板391を底板321と天板325との間に挟み込むことで再び折りたたみ状態に戻すことができる。
【0049】
以上説明したように、第3本装置311は、鏡本体351と、鏡本体351に映る物体(ここでは化粧を施す顔面)を照らす光照射手段たる光照射部361a、361bと、支持物(上面103を有するテーブル等のような支持物)により支持され、鏡本体351を第1回動軸(天板325の他の縁部325d)の回りに回動可能に支持すると共に、光照射手段(光照射部361a、361b)を第2回動軸(天板325の他の縁部325d)の回りに回動可能に支持する本体部(ここでは底板321と天板325と背板323とを含んで構成される。)と、を備えてなる鏡装置である。
第3本装置311においては、第1回動軸と第2回動軸とが一致(いずれも天板325の他の縁部325d)するものである。
第3本装置311においては、光照射手段(光照射部361a、361b)が、線分である光源配置線分381a、381bに沿って配設された複数の光源(発光ダイオード)を有するものである。
【0050】
第3本装置311においては、光源配置線分381a、381bの一端近傍において光照射手段(光照射部361a、361b)が本体部(底板321と天板325と背板323とを含んで構成される。)に第2回動軸(天板325の他の縁部325d)の回りに回動可能に支持されるものである。
第3本装置311においては、光源配置線分381a、381bに平行な直線と、第2回動軸(天板325の他の縁部325d)と、が略垂直に交わるものである。
第3本装置311においては、第1回動軸と第2回動軸とが一致(いずれも天板325の他の縁部325d)するものであり、光照射手段(光照射部361a、361b)が鏡本体351に取り付けられる(鏡取付板391を介して光照射手段(光照射部361a、361b)が鏡本体351に間接的に取り付けられる)ことにより、光照射手段(光照射部361a、361b)が本体部(底板321と天板325と背板323とを含んで構成される。)に対して第2回動軸(天板325の他の縁部325d)の回りに回動可能に支持されるものである。
【0051】
第3本装置311においては、鏡本体351が平面に沿った反射面351sを有し、該反射面351sに略平行な一平面に略属する少なくとも2点に光照射手段(光照射部361a、361b)の光源(発光ダイオード)が配置されるものである。
第3本装置311においては、鏡本体351を挟んで一対の光照射手段(光照射部361a、361b)が配設されるものである。
図5に示すように、第3本装置311の使用状態において第1回動軸(天板325の他の縁部325d)が略水平かつ上面103に略平行なものである。
第3本装置311は、手で把持される把持部を本体部(底板321と天板325と背板323とを含んで構成される。)が有するようにしてもよい。
第3本装置311においては、前記支持物が本体部(底板321と天板325と背板323とを含んで構成される。)を載置する載置面(上面103)を有し、本体部(底板321と天板325と背板323とを含んで構成される。)が該載置面(上面103)に載置されることで前記支持物により支持されるものである。
第3本装置311においては、光照射手段(光照射部361a、361b)から発せられる光の色温度及び/又は強度が変化可能なものであってもよい。
第3本装置311においては、前記物体が人体の顔面であり、化粧用の鏡として使用されるものである。
第3本装置311は、鏡本体351及び光照射手段(光照射部361a、361b)が取り付けられた鏡取付板391を、互いに回動可能な底板321と天板325との間に挟み込んだ折りたたみ状態とすることができるので、第3本装置311の可搬性を高め、さらに鏡本体351及び光照射手段(光照射部361a、361b)を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】第1実施形態の本発明の鏡装置(第1本装置)を示す正面図である。
【図2】第1本装置の右側面図である。
【図3】第2実施形態の本発明の鏡装置(第2本装置)を示す正面図である。
【図4】第2本装置の右側面図である。
【図5】第3実施形態の本発明の鏡装置(第3本装置)を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0053】
11 第1実施形態の本発明の鏡装置(第1本装置)
21 基台部
23 基台部本体
24a 左側立ち上がり部
24b 右側立ち上がり部
24c 中央立ち上がり部
27a 電源スイッチ
27b 強度調節ノブ
27c 色温度調節ノブ
31 フレーム部
31t 横部材
41 把持部
51 鏡本体
51s 反射面
55a、55b 支持軸
61a、61b 光照射部
62a、62b 光源配置線分
63a、63b 外筒部
64a、64b 開口
65a、65b 発光ダイオード
67a、67b カバー
68a、68b 回動つまみ
101 テーブル
103 上面
211 第2実施形態の本発明の鏡装置(第2本装置)
221 基台部
223 基台部本体
224a、224b 立ち上がり部
227a 電源スイッチ
227b 強度調節ノブ
227c 色温度調節ノブ
231 フレーム部
231s 隙間
231t 横部材
251 鏡本体
251s 反射面
255a、255b 支持軸
261a、261b 光照射部
262a、262b 光源配置線分
263a、263b 外筒部
264a、264b 開口
265a、265b 発光ダイオード
267a、267b カバー
268a、268b 回動つまみ
311 第3実施形態の本発明の鏡装置(第3本装置)
321 底板
321a、321b 主表面
323 背板
323e、323f 長縁
325 天板
325c 縁部
325d 縁部
327 電源スイッチ
351 鏡本体
351s 反射面
361a、361b 光照射部
361ap、361bp プラスチックカバー板
381a、381b 光源配置線分
391 鏡取付板
391a 表面
391b 裏面
391p プラグ収容窪み
391w 下縁
398 電線
398p プラグ
399 収納ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鏡本体と、
鏡本体に映る物体を照らす光照射手段と、
支持物により支持され、鏡本体を第1回動軸の回りに回動可能に支持すると共に、光照射手段を第2回動軸の回りに回動可能に支持する本体部と、
を備えてなる鏡装置。
【請求項2】
第1回動軸と第2回動軸とが略平行又は一致するものである、請求項1に記載の鏡装置。
【請求項3】
光照射手段が、線分である光源配置線分にそって細長く形成される光源又は光源配置線分に沿って配設された複数の光源を有するものである、請求項1又は2に記載の鏡装置。
【請求項4】
光源が光源配置線分又は光源配置線分に平行な線分の回りに回動可能なものである、請求項3に記載の鏡装置。
【請求項5】
光源配置線分の一端近傍において光照射手段が本体部に第2回動軸の回りに回動可能に支持されるものである、請求項3又は4に記載の鏡装置。
【請求項6】
光源配置線分に平行な直線又は光源配置線分を含む直線と、第2回動軸と、が略垂直に交わるものである、請求項5に記載の鏡装置。
【請求項7】
第1回動軸と第2回動軸とが一致するものであり、
光照射手段が鏡本体に取り付けられることにより、光照射手段が本体部に対して第2回動軸の回りに回動可能に支持されるものである、請求項1乃至4のいずれか1に記載の鏡装置。
【請求項8】
鏡本体が平面に沿った反射面を有し、
該反射面に略平行な一平面に略属する少なくとも2点に光照射手段の光源が配置されるものである、請求項7に記載の鏡装置。
【請求項9】
鏡本体を挟んで一対の光照射手段が配設されるものである、請求項1乃至8のいずれか1に記載の鏡装置。
【請求項10】
前記鏡装置の使用状態において第1回動軸が略水平なものである、請求項1乃至9のいずれか1に記載の鏡装置。
【請求項11】
手で把持される把持部を本体部が有するものである、請求項1乃至10のいずれか1に記載の鏡装置。
【請求項12】
前記支持物が本体部を載置する載置面を有し、本体部が該載置面に載置されることで前記支持物により支持されるものである、請求項1乃至11のいずれか1に記載の鏡装置。
【請求項13】
光照射手段から発せられる光の色温度が変化可能なものである、請求項1乃至12のいずれか1に記載の鏡装置。
【請求項14】
前記物体が人体の顔面であり、化粧用の鏡として使用されるものである、請求項1乃至13のいずれか1に記載の鏡装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−110495(P2010−110495A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−286315(P2008−286315)
【出願日】平成20年11月7日(2008.11.7)
【出願人】(508333011)株式会社システムネットワークス (1)
【Fターム(参考)】