閃光発光ユニット及びこれを備えた閃光発光装置
【課題】低コストで、組立性がよく、かつ、ケースへの内蔵部品をがたつかないように組み込むことが可能な閃光発光ユニットを提供する。
【解決手段】ケース2に接片25を収容し、ケースにトリガーブロック41を収容し、ケースに導電性のリフレクタ31を収容する。リフレクタはその両端に側壁31bと通孔32を夫々有し、キセノン放電管35の一端部を接片収容部23に配設して接片25に接続し、他端部をブロック収容部18に配設する。トリガーブロック41は、外周に巻線された筒部を有したコア46、及び弾性変形が可能な圧接部を有して二次巻線47に接続されたトリガー接片48を備える。筒部を放電管35の他端部の外周に嵌合させるとともに、圧接部をリフレクタ31の一方の側壁に圧接させて、ケース2にトリガーブロック41を内蔵する。板ばね51でリフレクタ31の奥壁31aを放電管35に押付けたことを特徴としている。
【解決手段】ケース2に接片25を収容し、ケースにトリガーブロック41を収容し、ケースに導電性のリフレクタ31を収容する。リフレクタはその両端に側壁31bと通孔32を夫々有し、キセノン放電管35の一端部を接片収容部23に配設して接片25に接続し、他端部をブロック収容部18に配設する。トリガーブロック41は、外周に巻線された筒部を有したコア46、及び弾性変形が可能な圧接部を有して二次巻線47に接続されたトリガー接片48を備える。筒部を放電管35の他端部の外周に嵌合させるとともに、圧接部をリフレクタ31の一方の側壁に圧接させて、ケース2にトリガーブロック41を内蔵する。板ばね51でリフレクタ31の奥壁31aを放電管35に押付けたことを特徴としている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キセノン放電管等の閃光放電管を有する閃光発光ユニット、及びこの閃光発光ユニットを備えて例えばカメラ付きの携帯電話やカメラ等に組み込まれて使用される閃光発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
両端部に陽極と陰極が配置されるとともに内部にキセノンガスが封入されたガラス管の外周面に透明電極をコーテングしたキセノン放電管を、反射笠を有した筐体に収納し、かつ、キセノン放電管の陰極側が設けられた端部外周にトリガーコイルを嵌合するように配設するとともに、導電性ペイント等を用いてトリガーコイルの二次巻線の端末を透明電極に接続した構成の閃光発光装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この閃光発光装置では、トリガーコイルに接続されたトリガーコンデンサの放電に伴い、トリガーコイルが発生する高圧のトリガー信号を、透明電極を介してキセノン放電管に与えて、このキセノン放電管を発光させる。この閃光発光装置は、キセノン放電管に対するトリガーコイルの配置により、トリガー信号のリークを防止できるとともに、小形化を図ることができる利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3710794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の閃光発光装置は、透明電極がコーテングされたキセノン放電管を用いる必要があるので、コストが高い。これとともに、透明電極とトリガーコイルを、導電性ペイントを用いて接続していることに加えて、キセノン放電管の両端部と筐体との間にフレキシブル絶縁材を挟んでキセノン放電管を筐体に固定しているので、閃光発光装置の組立作業性がよくない。又、筐体内に組み込まれたキセノン放電管やトリガーコイル等の内蔵部品は、筐体に対してがたつくことがないように設ける必要があるが、この点について特許文献1の閃光発光装置は不明である。
【0006】
したがって、本発明の目的は、低コストで、組立性がよく、かつ、ケースに対して内蔵部品をがたつかないように組み込むことが可能な閃光発光ユニット、及びこの閃光発光ユニットを備えた閃光発光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、請求項1に係る発明の閃光発光ユニットは、投光部を有したケースの長手方向一端部に設けられた接片収容部に接片を収容し、ケースの長手方向他端部に設けられたブロック収容部にトリガーブロックを収容し、かつ、ケースの長手方向中間部に設けられて投光部で覆われるリフレクタ収容部に導電性のリフレクタを収容する。リフレクタはその両端部に側壁及び通孔を夫々有する。閃光放電管を通孔に通し、その一端部を接片収容部に配設して接片に接続するとともに、他端部をブロック収容部に配設する。トリガーブロックは、外周に巻線された筒部を有したコア、及び弾性変形が可能な圧接部を有しかつ二次巻線に接続されたトリガー接片を備える。筒部を閃光放電管の他端部の外周に嵌合させるとともに、圧接部をリフレクタの一方の側壁に圧接させて、ケースにトリガーブロックを内蔵する。付勢体を用いてリフレクタの奥壁を閃光放電管に押付けたことを特徴としている。
【0008】
請求項2に係る発明の閃光発光ユニットは、請求項1において、更に、前記リフレクタと閃光放電管とトリガーブロックと付勢体を収容したケース、及び前記トリガーブロックのトリガーボビンが共に絶縁材料製であるとともに、前記トリガーボビンが前記ケースの長手方向他端を塞いでいることを特徴としている。
【0009】
請求項3に係る発明の閃光発光ユニットは、請求項2において、更に、前記ケースが、前記リフレクタ収容部の後側に開放した凹部と、第1位置決め部を有して前記凹部の一端に連続して設けられた第1基板支持部と、第2位置決め部を有して前記凹部の他端に連続して設けられた第2基板支持部とを有していることを特徴としている。
【0010】
又、前記課題を解決するために、請求項4に係る発明の閃光発光装置は、請求項3に記載の閃光発光ユニットと、このユニットの第1、第2の基板支持部にわたり前記ケースの後側を覆って配置された回路基板、及び一次巻線に電荷を放出するトリガー用コンデンサを含んで前記回路基板に搭載されて前記凹部に収容された電気部品を備えてなる回路ユニットと、を具備することを特徴としている。
【0011】
請求項5に係る発明の閃光発光装置は、請求項4において、更に、前記ケースが、前記接片収容部に対して前記ケースの長手方向に隣接するとともに前記ケースの後方に開放された素子収容部、及び前記投光部に対して前記ケースの長手方向に隣接するように設けられて前記素子収容部を前側から覆う他の投光部を有しているとともに、前記回路基板の長手方向一端部が前記素子収容部を後側から塞ぐように設けられ、かつ、この長手方向一端部に前記素子収容部に収容された発光素子が搭載されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、低コストで、組立性がよく、かつ、ケースに対して内蔵部品をがたつかないように組み込むことが可能な閃光発光ユニットを提供できる、という効果がある。
【0013】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明において、更に、閃光発光動作に伴い高圧電流がケースの周りに漏れることを防止可能な閃光発光ユニットを提供できる、という効果がある。
【0014】
請求項3の発明によれば、請求項2の発明において、更に、必要により、第1、第2の基板支持部に渡ってこれらに位置決めして回路基板を取付けることが可能で、かつ、回路基板が取付けられた状態で電気部品がユニットを大形化する要素にならない閃光発光ユニットを提供できる、という効果がある。
【0015】
請求項4の発明によれば、低コストで、組立性がよく、かつ、ケースに対して内蔵部品をがたつかないように組み込むことが可能な請求項3の閃光発光ユニットを備えた閃光発光装置を提供できる、という効果がある。
【0016】
請求項5の発明によれば、請求項4の発明において、更に、閃光発光管以外に発光をすることが可能な補助光源として発光素子を備えた閃光発光装置を提供できる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態に係る閃光発光ユニットを前側から見て示す斜視図である。
【図2】図1の閃光発光ユニットを後側から見て示す斜視図である。
【図3】図1の閃光発光ユニットを示す断面図である。
【図4】図3中F4−F4線に沿う断面図である。
【図5】図1の閃光発光ユニットを分解して示す斜視図である。
【図6】図1の閃光発光ユニットが備えるトリガーブロックを示す斜視図である。
【図7】図6のトリガーブロックを示す正面図である。
【図8】図6のトリガーブロックを分解して示す斜視図である。
【図9】図6のトリガーブロックの一部を分解して示す斜視図である。
【図10】図6のトリガーブロックの一部を示す斜視図である。
【図11】図1の閃光発光ユニットを備えた閃光発光装置の電気的構成を示す回路図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る閃光発光装置を前側から見て示す斜視図である。
【図13】図12の閃光発光装置を後側から見て示す斜視図である。
【図14】図12の閃光発光装置を示す断面図である。
【図15】図14中F15−F15線に沿う断面図である。
【図16】図12の閃光発光装置を分解して示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図11を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1〜図5中符号1は、例えばカメラ等に組み込まれる閃光発光装置(ストロボ発光装置)の発光部として使用される閃光発光ユニットを示している。この閃光発光ユニット1は、ケース2と、接片25と、リフレクタ31と、閃光発光管例えばキセノン放電管35と、トリガーブロック41と、付勢体例えば板ばね51を具備している。
【0020】
ケース2は、絶縁材料製例えば合成樹脂製の第1ケース部材3及び第2ケース部材10を連結してなる。第1ケース部材3は例えばフロントケース部材として形成され、第2ケース部材10はリアケース部材として形成されている。
【0021】
例えば透明な合成樹脂の一体成形品からなる第1ケース部材3は、図4に示すように互に離間しかつ平行な壁部4と、端部カバー壁5と、投光部6を有している。この第1ケース部材3の後側は開放されている。
【0022】
壁部4の夫々には組立用の係止孔7が設けられている。端部カバー壁5は、第1ケース部材3の長手方向の一端部をなして設けられている。第1ケース部材3の長手方向の他端部は開放されている。投光部6は第1ケース部材3の前壁をなして設けられている。この投光部6の前面はフラットであり、投光部6の後面は光を拡散させるためのプリズム面で形成されている。
【0023】
第2ケース部材10は不透明な合成樹脂の一体成形品からなる。図5に示すように第2ケース部材10は、その長手方向の一端部に端壁12及び接片取付け部13を有している。端壁12に通孔12aが開口されている。第2ケース部材10の長手方向他端部は筒状のブロック収容部11を形成していて、このブロック収容部11は第2ケース部材10の長手方向他端に開放されている。
【0024】
第2ケース部材10の長手方向一端部の後面は、第1基板支持部14を形成している。この第1基板支持部14は第1位置決め部例えば後向きに突出する板状の第1凸部15(図2参照)を有している。第1基板支持部14はその第1凸部15を除いてフラットである。第2ケース部材10の長手方向他端部からなるブロック収容部11の後面は、第2基板支持部16を形成している。この第2基板支持部16は第2位置決め部例えば後向きに突出する円形の第2凸部17(図2参照)を有している。第2基板支持部16はその第2凸部17を除いてフラットである。第1基板支持部14と第2基板支持部16の後方への突出高さは同じである。
【0025】
第2ケース部材10の長手方向両端部間にリフレクタ収容部18が設けられている。リフレクタ収容部18は、第2ケース部材10の長手方向両端部にわたって設けられ、かつ、第2ケース部材10の厚み方向に互に離間した壁部18aと、これら壁部18aの後部にわたって設けられた底壁18bとで区画されていて、前方に開放されている(図4参照)。このリフレクタ収容部18の長手方向一端に通孔12aが臨んでいるとともに、リフレクタ収容部18の長手方向他端にブロック収容部11が臨んでいる。
【0026】
図4に示すように壁部18aの夫々の外面には断面形状が略三角形状の係止凸部19が一体に突設されている。第2ケース部材10の長手方向に直交する方向に沿った底壁18bの断面形状は、略円弧状をなしていて、その内面、つまり、リフレクタ収容部18の前面開口に向かい合った面にばね受け溝20が設けられている。このばね受け溝20は第2ケース部材10の長手方向に延びている。
【0027】
ケース2はその後側に開放する凹部21を有している。即ち、凹部21は、第2ケース部材10の後部に長手方向に延びて形成されていて、後方に開放されている。凹部21の長手方向一端にこの一端との間に段差を形成して第1基板支持部14が連続しているとともに、凹部21の長手方向他端にこの他端との間に段差を形成して第2基板支持部16が連続している。この凹部21の底は底壁18bで形成されている。したがって、凹部21の深さは均一ではなく、図4に示すように幅方向中央部が最も浅く、幅方向両端部側ほど深く形成されている。
【0028】
凹部21はケース2のデットスペースを利用して設けられている。即ち、第2基板支持部16は後述のトリガーブロック41を囲むための部位である。これとともに、この第2基板支持部16に対応して第1基板支持部14が設けられている。更に、底壁18bは、トリガーブロック41の中央部に一端部が嵌入する後述のキセノン放電管35の後部周面に沿うようにこの周面を覆って設けられている。したがって、これらの位置関係により、第1基板支持部14及び第2基板支持部16と底壁18b間に、凹部21として用いられるデッドスペースがケース2に設けられているとともに、この凹部21を設けることに伴いケース2が大形化することはない。
【0029】
第1ケース部材3の壁部4の外面に第2ケース部材10の壁部18aが重なるように第1ケース部材3を第2ケース部材10に被せて、係止孔7を係止凸部19に夫々係合させることによって、第1ケース部材3と第2ケース部材10とが連結されて、ケース2が組立てられている。この組立により、図3に示すように端部カバー壁5が端壁12を覆って、ケース2の長手方向の一端部に接片収容部23が形成されるとともに、投光部6がリフレクタ収容部18を前側から閉じるように覆って配置される。
【0030】
接片25は、電極接続用であって、導電性でかつ可撓性を有する金属で形成されている。この接片25は図3に示すように第2ケース部材10の長手方向一端部の接片取付け部13に取付けられている。接片25の二股状(図5参照)をなした一端部は接片収容部23に収容されていて、その二股間は通孔12aに対向している。接片25の他端部は、第1凸部15の近傍で第1基板支持部14から突出されているとともに、第1基板支持部14に向けて折り曲げられている。
【0031】
リフレクタ31は導電性を有する金属例えばアルミニウム等からなる板材を折り曲げて形成されていて、その内面は鏡面加工が施されている。図4に示すようにリフレクタ31は、その奥壁31aから前側の開口に向けて次第に開いて形成されている。このリフレクタ31の長手方向と直交する方向の奥壁31aの断面形状は略半円形である。図3及び図5に示すようにリフレクタ31は、その長手方向両端部に側壁31b及び通孔32を夫々有している。側壁31bは前方側ほど相互間隔が開くように斜めに設けられている。通孔32は側壁31bと奥壁31aとの間に形成されている。
【0032】
リフレクタ31は、その奥壁31aが第2ケース部材10の底壁18bに対向するようにリフレクタ収容部18内に収容されている。この収容状態で、図3に示すように一方の通孔32は第2ケース部材10の長手方向に沿って端壁12の通孔12aに対向され、他方の通孔32は第2ケース部材10の長手方向に沿ってブロック収容部11に対向されている。又、リフレクタ31の前端開口はその前側から投光部6で覆われている。
【0033】
キセノン放電管35が有する直線状のガラスバルブ内には、キセノンガスを主成分としたガスが封入されている。図3に示すようにガラスバルブの一端にこの端を貫通した陽極36が封止して取付けられ、同バルブの他端にこの端を貫通した陰極37が取付けられている。このキセノン放電管35のガラスバルブの外面を通る半径は、奥壁31aの円弧状内面の半径に略等しく、又、ガラスバルブの外径は通孔32を遊挿できる大きさである。
【0034】
キセノン放電管35の陽極36が固定された長手方向の一端部は、一方の通孔32,12aを通って接片収容部23内に配置されている。陽極36は、接片25の二股部に通されているとともに、この接片25に半田38(図3参照)を用いて接続されている。キセノン放電管35の陰極37が固定された長手方向の他端部は、他方の通孔32を通ってブロック収容部11内に配置されている。更に、キセノン放電管35の長手方向中間部はリフレクタ31の内側に配設されている。
【0035】
トリガーブロック41は、図6〜図10に示すようにトリガーボビン42、電極接続用の端子(放電管端子)43、一対のトリガー端子(巻線端子)44、一次巻線45、コア46、二次巻線47、及びトリガー接片48を備えて、ユニット化されている。
【0036】
トリガーボビン42は、絶縁材例えば合成樹脂の一体成形品であり、中央部に電極通孔42dを有したボビンベース42aの一側面にボビン部42bを設けて形成されている。電極通孔42dはボビン部42bの内側に連通されている。ボビンベース42aは、非円形で、かつ、ケース2の長手方向他端を塞ぐ大きさに形成されている。
【0037】
図8に示すように端子43とトリガー端子44はいずれもコの字状をなしている。図10に示すようにこれらの端子は、ボビンベース42aにインサート成形によって取付けられていて、ボビン部42bとは反対側に突出されている。一対のトリガー端子44は互に離れて配設されており、これらトリガー端子間に端子43が配設されている。
【0038】
図6及び図10に示すように一次巻線45はボビン部42bに巻き付けられている。この一次巻線45の巻線端末のうちの一方は、一対のトリガー端子44のうちの一方に接続され、又、他方の巻線端末は他方のトリガー端子44に接続されている。
【0039】
コア46は、円板状をなしたコアベース46aの一側面に円筒状の筒部46bを一体に突設して形成されている。筒部46bの内径は、キセノン放電管35のガラスバルブの外周に嵌合できるように、このバルブの外径より大きい。筒部46bはコアベース46aの中央部に開口されている。更に、コアベース46aは接片位置決め部46cを有している。この接片位置決め部46cは、例えばコアベース46aの開口の周りに沿って設けられた一対の円弧状突起で形成されている。
【0040】
図10に示すようにコア46は、その筒部46bの先端部をボビン部42bの内周に嵌合してトリガーボビン42に連結されている。この場合、圧入若しくは嵌合部を接着材で接着することで、前記連結が維持されるようになっている。更に、図9に示すように筒部46bの先端部に設けられた回り止め溝46dと、トリガーボビン42に設けられた回り止め凸部42cとが嵌合され、それにより、コア46はトリガーボビン42に回り止めされている。
【0041】
図10に示すように二次巻線47は、コア46の筒部46bの外周に巻き付けられている。この二次巻線47の一端は、一対のトリガー端子44の内の一方に接続され、他端は次に説明するトリガー接片48に接続されている。
【0042】
導電性でかつ可撓性を有する金属からなるトリガー接片48は、図7〜図9に示すように一部が切離された略欠円環状をなしているとともに、その外周から一体に突出された絡げ部48aを有している。更に、トリガー接片48は切離された部分の片側に位置する一端部からなる圧接部48bを有している。この圧接部48bは弾性変形が可能となるように斜めに曲げられている。
【0043】
図7等に示すようにトリガー端子44の内周は、互に平行な直線状縁部と、これらを接続するように設けられた円弧状縁部とで形成されている。円弧状縁部は前記接片位置決め部46cの円弧形状に略等しい。
【0044】
トリガー端子44は、その内周を一対の接片位置決め部46cにわたって嵌合させることにより、コアベース46aの側面に接しかつ回り止めされてコア46に支持されている。この場合、トリガー端子44をコアベース46aに接着材で接着することも可能である。図6に示すようにトリガー端子44がコア46に支持された状態で、その圧接部48bはコアベース46aの側面から嵌れている。したがって、圧接部48bはコアベース46aの側面に近付く方向に弾性変形が可能である。又、図7に示すようにトリガー端子44がコア46に支持された状態で、その絡げ部48aはコアベース46aの外周より外に突出されている。この絡げ部48aには二次巻線47の端末部が絡げられて半田付けにより接続されている。
【0045】
前記トリガーブロック41とキセノン放電管35は以下のように組立てられて、閃光モジュールを構成している。この閃光モジュールは、図3に示すようにキセノン放電管35の陰極37側の端部の外周に、トリガーブロック41が備えたコア46の筒部46bを嵌合させて、それにより、電極通孔42dを貫通した陰極37のアウターリード部37aと電極接続用の端子43とを、半田49で接合することで組立てられている。
【0046】
ケース2に組み込まれたトリガーブロック41の圧接部48bは、リフレクタ31のトリガーブロック41に近接している方の側壁31bの外面に圧接されている。それにより、二次巻線47に誘起された高圧の二次電流(トリガー電流)がトリガー接片48を経由してリフレクタ31に与えられるようになっている。
【0047】
曲率が緩い弧状をなす板ばね51は、ばね受け溝20に位置決めされて、底壁18bとリフレクタ31の奥壁31aの外面間に弾性変形した状態で挟まれている。それにより、この板ばね51はリフレクタ31を前方に付勢して設けられている。
【0048】
次に、閃光発光ユニット1を組立てる手順を説明する。
【0049】
まず、予め接片25が取付けられた第2ケース部材10を用意して、そのリフレクタ収容部18に前方からリフレクタ31を収容する。
【0050】
次に、既に組立てられたトリガーブロック41にキセノン放電管35が組み合わされてなる前記閃光モジュールを用意する。この閃光モジュールは、キセノン放電管35の陰極37が設けられた一端部をコア46の筒部46bの内側に嵌合させるとともに、それにより互に近接配置された陰極37のアウターリード部37a(図3参照)と端子43とを半田49で接続することで、組立てられている。
【0051】
用意された閃光モジュールを、そのキセノン放電管35の陽極36を先頭にして、第2ケース部材10に対してブロック収容部11側から接片25に向けて挿入する。この挿入により、キセノン放電管35は、リフレクタ31のブロック収容部11側に位置された側壁31bの通孔32に通された後に、リフレクタ31の接片25側に位置された側壁31bの通孔32に通される。
【0052】
この直後に、キセノン放電管35の陽極36のアウターリード部36a(図3参照)が、接片25の二股部に通されて、キセノン放電管35のガラスバルブの端が接片25の側面に接触し、接片25が多少撓んだ状態になる。これとともに、トリガーブロック41は、ブロック収容部11の所定位置に収容されて回り止めされ、かつ、爪係合などの図示しない保持手段でブロック収容部11内にトリガーブロック41が保持される。
【0053】
この状態では、所定位置に収容されたトリガーブロック41の絶縁材製のトリガーボビン42が、その外周をブロック収容部11の内周に接して第2ケース部材10の長手方向の端を閉じて配設されている。更に、トリガー接片48の圧接部48bが、弾性変形を伴って、リフレクタ31のブロック収容部11側に位置された側壁31bの外面に押付けられ、導電性のリフレクタ31とトリガー接片48が電気的に接続されている。これとともに、弾性変形された圧接部48bによって、リフレクタ31の接片25側に位置された側壁31bが、第2ケース部材10の端壁12に押付けられてがたつかないように保持されている。この状態で、前記係合手段が爪係合である場合、圧接部48b及び接片25が復元しようとする力によって前記爪係合が強められる。更に、前記閃光モジュールは、撓んだ接片25と前記図示しない保持手段とで、軸方向にがたつかないように保持されている。
【0054】
次に、陽極36のアウターリード部36aと接片25とを半田38により接合する。こうして第2ケース部材10に対してリフレクタ31及び閃光モジュールが組み込まれた状態では、板ばね51で付勢されているリフレクタ31の奥壁31aが、キセノン放電管35のガラスバルブに後側から押付けられている。これにより、リフレクタ31は閃光の出射方向に付勢されてがたつかないように保持されている。
【0055】
最後に、第2ケース部材10の前側から第1ケース部材3を後方に向けて被嵌し、その係止孔7を第2ケース部材10の係止凸部19に係合させる。それにより、第1ケース部材3が第2ケース部材10に連結されてケース2が組立てられる。組立てが完了した状態は図3等に示されている。
【0056】
この状態で、第1ケース部材3と第2ケース部材10との間に、キセノン放電管35の陽極36側の端部を収容する接片収容部23が形成されるとともに、陰極37のアウターリード部37aを除いて前記閃光モジュールが、絶縁性のケース2に収容されている。又、第1ケース部材3の投光部6が、リフレクタ31の前面開口に正対し、かつ、この前面開口の縁に非接触に配置されている。
【0057】
以上の手順で組立てられる閃光発光ユニット1は、そのキセノン放電管35とトリガーブロック41を閃光モジュールとして組込むことができるので、組立上の部品点数及び工数が少ない。これとともに、閃光モジュールの組込みと同時に、導電性のリフレクタ31とトリガーブロック41の二次巻線47とを電気的に接続できるので、導電ペイントを用いて接続する手間も乾燥のための時間を要することもない。したがって、閃光発光ユニット1の組立性が良い。
【0058】
しかも、透明電極を有さない低コストのキセノン放電管35に対して後述のように高圧のトリガー電流を与えて発光させることができるので、透明電極を有したコスト高なキセノン放電管に用いる必要がない。これに加えて、既述のように組立てが容易であるに伴い組立てコストを低減できる。したがって、閃光発光ユニット1のコストを低減できる。
【0059】
更に、ケース2に対する閃光モジュールの挿入完了位置を、キセノン放電管35への通電用の部品である接片25で決めているので、位置決めのための部品を格別に必要としない。そのため、更にコストを低減することが可能である。
【0060】
その上、組立てられた閃光発光ユニット1の前記閃光モジュールは、既述のように撓んだ状態の接片25及び第2ケース部材10に対するトリガーブロック41の保持手段により保持されているとともに、リフレクタ31は前方向に板ばね51で付勢され、かつ、リフレクタ31は横方向(リフレクタ31の長手方向)にトリガー接片48が有した圧接部48bで付勢されている。したがって、ケース2の内蔵部品をがたつかないように閃光発光ユニット1を組立てることができるとともに、耐震性にも優れている。この場合、接片25及びトリガー接片48を利用しているので、更にコストを低減する上で好ましい。
【0061】
又、以上のように組立てられた閃光発光ユニット1は、そのキセノン放電管35の一案部をトリガーブロック41が有したコア46の筒部46bの内側に嵌合した構成を備えていて、トリガーブロック41がキセノン放電管35の側方(長手方向)に連続するように配設されている。このため、形状的に大形なトリガーブロック41がキセノン放電管35に対して前側、又は後側、或いは上側、若しくは下側に配設される場合に比較して、閃光発光ユニット1をコンパクトに構成できる。
【0062】
又、図2〜図4中符号61は、閃光発光ユニット1とともに閃光発光装置60(図4参照)を構成する回路ユニットを示している。回路ユニット61は、図示しない配線パターンが設けられた回路基板62に、配線パターンに接続して各種の電気部品63(図4に一部のみ図示する。)を搭載して形成される。電気部品63は表面実装部品であることが好ましい。電気部品63のうちで相対的に高さが高い電気部品は、回路基板62の幅方向中央部を避けて側縁に寄せて搭載されている。回路基板62は第2ケース部材10の全長に略等しい長さを有している。
【0063】
回路ユニット61は、その長手方向両端部を第1基板支持部14と第2基板支持部16に接触支持させて、これら第1基板支持部14と第2基板支持部16にわたって第2ケース部材10の後側に取付けられる。この場合、回路基板62に設けられた第1係合部であるスリット状の第1係合孔62aに第1凸部15が嵌合されるとともに、回路基板62に設けられた第2係合部である丸い第2係合孔62bに第2凸部17が嵌合されて、回路ユニット61が第2ケース部材10に位置決めされる。なお、接片25は第1係合孔62aに貫通されて、回路基板62に配線パターンに半田付けにより接続されるようになっている。
【0064】
回路基板62がケース2の後側を覆ってこのケース2に取付けられた状態で、この回路基板62の部品実装面は第2ケース部材10の底壁18b外面に対向される。したがって、各種電気部品63がケース2の凹部21に収容されて、これら電気部品を回路基板62で保護できるようになっている。電気部品63のうちで相対的に高さが高い電気部品は、デッドスペースである凹部21の深さが深い部位に収容される。こうした収容により、第2ケース部材10に回路ユニット61が取付けられて閃光発光装置60が形成された場合でも、この閃光発光装置60の前後方向の厚みが増えることがない。
【0065】
こうして凹部21に電気部品63が収納されることにより、電気部品が閃光発光装置60の外方に向けて突出されることがない。これとともに、回路基板62の厚みは第1凸部15及び第2凸部17の高さ以下であるので、回路基板62は第2ケース部材10の前後方向の厚み幅内に収められる。これにより、第2ケース部材10に回路ユニット61が取付けられて閃光発光装置60が形成された場合でも、この閃光発光装置60の前後方向の厚みが増えることがない。したがって、閃光発光ユニット1の前後方向の厚みによって閃光発光装置60の前後方向の厚みを規定できる。言い換えれば、閃光発光装置60を前後方向にコンパクトにできる。
【0066】
図11は閃光発光装置60の回路構成を示している。バッテリー65に昇圧回路66の入力端子が接続されている。この昇圧回路66の出力端子に大容量の電解コンデンサ67が接続されている。電解コンデンサ67の出力電圧は200V〜350Vである。この電解コンデンサ67の一方の出力端子67aはキセノン放電管35の陽極36に接続され、電解コンデンサ67の他方の出力端子67bはキセノン放電管35の陰極37に接続されている。
【0067】
更に、出力端子67a,67b間に、抵抗68と、トリガー用コンデンサ69と、トリガーブロック41の一次巻線45との直列回路が接続されていて、トリガー用コンデンサ69と一次巻線45との直列回路にスイッチ70が並列に接続されている。又、トリガーブロック41の二次巻線47の一端は既述のようにリフレクタ31に電気的に接続され、二次巻線47の他端は、出力端子67b及びキセノン放電管35の陰極37に接続されている。
【0068】
このような回路をなす各種電気部品のうちで、バッテリー65及びスイッチ70以外の電気部品が回路基板62に搭載されている。又、スイッチ70はカメラの操作に連動して開閉される。
【0069】
こうした回路構成においては、抵抗68とトリガー用コンデンサ69と一次巻線45からなる直列回路に電解コンデンサ67からの充電電流が流れて、トリガー用コンデンサ69が充電される。この充電は、コンデンサ69の容量が小さいので短時間で終了する。これとともに、電解コンデンサ67の電圧は、キセノン放電管35の陽極36と陰極37との間に印加されている。
【0070】
この状態で、スイッチ70が閉じられると、トリガー用コンデンサ69に充電されている電荷がスイッチ70及び一次巻線45を介して放電されるに伴い、トリガーブロック41の二次巻線47に高圧(200V〜350V)のトリガー信号が発生する。このトリガー信号は、トリガーブロック41のトリガー接片48を経由してリフレクタ31に導かれる。そのため、キセノン放電管35内のキセノンガスが電離されるとともに、陰極37から電子が放出されて電離現象が一層強められる。この電離現象により陽極36から陰極37に一挙に高圧電流が流れて、キセノン放電管35が発光される。そして、発光された光は、ケース2の投光部6を直接透過し、或いはリフレクタ31で反射された後に投光部6を透過して、被写体に照射される。
【0071】
以上の発光動作をする閃光発光ユニット1において、閃光モジュールを内蔵したケース2は絶縁材製であるとともに、このケース2の長手方向一端部は、閃光モジュールが備えた絶縁材製のトリガーボビン42で閉じられているので、二次巻線47に誘起された高圧のトリガー電流が周囲に漏れることを防止することができる。
【0072】
図12〜図16は本発明の第2実施形態を示している。第2実施形態は以下説明する事項が第1実施形態とは相違しており、それ以外の構成は第1実施形態と同じであるため、第1実施形態と同一ないしは同様の機能を奏する構成については、第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
【0073】
第2実施形態で、ケース2はその長手方向一端部に素子収容部27(図14参照)を有している。素子収容部27は接片収容部23に並んで隣接されていて、後方に開放されている。これら接片収容部23と素子収容部27は、第1ケース部材3の端部カバー壁5と、第2ケース部材10の長手方向一端部をなした枠状部10a(図16参照)との間に形成されていて、端部カバー壁5の内部に設けられた仕切り板3a(図14参照)で仕切られている。
【0074】
ケース2はその長手方向端部に他の端部カバー壁8を有している。他の端部カバー壁8は、絶縁性の第1ケース部材3の長手方向他端部に一体に形成されていて、端子43及びトリガー端子44の一端部を除いてトリガーブロック41をその端面方向から覆うように設けられている。更に、絶縁性の回路基板62は端子43及びトリガー端子44の前記一端部をケース2の後側から覆うカバー端部62cを有している。こうした他の端部カバー壁8及びカバー端部62cを設けたことによって、端子43及びトリガー端子44に対する絶縁性能、及び二次巻線47に発生する高圧電流がケース2外部に漏れることを一層確実にできる。
【0075】
ケース2の第1ケース部材3は、透明な合成樹脂の成形品であるが、リフレクタ31の前面開口に対向する投光部6、及び素子収容部27に前側から対向する他の投光部3c(図14及び図16参照)のみが透明で、これら以外の部位は梨地処理が施されている。それにより、投光部6,3cを通してケース2の内部が透視されることが防止されて、体裁を向上できる。なお、梨地処理に代えて、投光部6,3cを透明樹脂で形成するとともに、これら以外の部位を色付き樹脂で形成して、内部構造の視認を防止することもできるが、梨地処理の方が低コストで済む利点がある。
【0076】
又、前記カバー端部62cと反対側に位置する回路基板62は端部(長手方向一端部)62dは、素子収容部27の後面開口を後側から塞ぐように設けられている。この端部62dに発光素子例えば砲弾型のLED(発光ダイオード)75が搭載されている。LED75は第2ケース部材10の枠状部10aを通って素子収容部27に収容されているとともに、その出射側の端部は投光部位3cに対向されている。
【0077】
LED75は、例えばキセノン放電管35の発光直前に、点滅してキセノン放電管35の発光を予告する補助光源として使用され、若しくは、連続点灯される照明用の補助光源として使用される。そして、こうした機能を実現するための電気部品も回路基板62に搭載されている。
【0078】
又、第2実施形態では、図13に示すように第1凸部15が通る第1係合孔(第1係合部)62aと、接片25が通る接片通孔62eとは分けて設けられている。更に、第1凸部15は円形の凸部で形成され、第1係合孔62aは円形の孔で形成されている。
【0079】
第2実施形態の閃光発光ユニット1及びこれを備えた閃光発光装置60は、以上説明した事項以外の構成は図示されない構成を含めて第1実施形態と同じである。したがって、この第2実施形態においても、第1実施形態で既に説明した理由によって、従来の課題を解決して、低コストで、組立性がよく、かつ、ケース2への内蔵部品をがたつかないように組み込むことが可能な閃光発光ユニット1及びこれを備えた閃光発光装置60を提供できる。
【符号の説明】
【0080】
1…閃光発光ユニット、2…ケース、3c…他の投光部、6…投光部、11…ブロック収容部、14…第1基板支持部、15…第1凸部(第1位置決め部)、16…第2基板支持部、17…第2凸部(第2位置決め部)、18…リフレクタ収容部、21…凹部、23…接片収容部、25…接片、31…リフレクタ、31a…奥壁、31b…側壁、32…通孔、35…キセノン放電管(閃光発光管)、36…陽極(第1電極)、37…陰極(第2電極)、41…トリガーブロック、42…トリガーボビン、43…端子(放電端子)、44…トリガー端子(巻線端子)、45…一次巻線、46…コア、46b…筒部、47…二次巻線、48…トリガー接片、48b…圧接部、51…板ばね、60…閃光発光装置、61…回路ユニット、62…回路基板、66…昇圧回路(電気部品)、67…電解コンデンサ(電気部品)、68…抵抗(電気部品)、69…トリガー用コンデンサ(電気部品)、75…LED(発光素子)
【技術分野】
【0001】
本発明は、キセノン放電管等の閃光放電管を有する閃光発光ユニット、及びこの閃光発光ユニットを備えて例えばカメラ付きの携帯電話やカメラ等に組み込まれて使用される閃光発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
両端部に陽極と陰極が配置されるとともに内部にキセノンガスが封入されたガラス管の外周面に透明電極をコーテングしたキセノン放電管を、反射笠を有した筐体に収納し、かつ、キセノン放電管の陰極側が設けられた端部外周にトリガーコイルを嵌合するように配設するとともに、導電性ペイント等を用いてトリガーコイルの二次巻線の端末を透明電極に接続した構成の閃光発光装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この閃光発光装置では、トリガーコイルに接続されたトリガーコンデンサの放電に伴い、トリガーコイルが発生する高圧のトリガー信号を、透明電極を介してキセノン放電管に与えて、このキセノン放電管を発光させる。この閃光発光装置は、キセノン放電管に対するトリガーコイルの配置により、トリガー信号のリークを防止できるとともに、小形化を図ることができる利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3710794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の閃光発光装置は、透明電極がコーテングされたキセノン放電管を用いる必要があるので、コストが高い。これとともに、透明電極とトリガーコイルを、導電性ペイントを用いて接続していることに加えて、キセノン放電管の両端部と筐体との間にフレキシブル絶縁材を挟んでキセノン放電管を筐体に固定しているので、閃光発光装置の組立作業性がよくない。又、筐体内に組み込まれたキセノン放電管やトリガーコイル等の内蔵部品は、筐体に対してがたつくことがないように設ける必要があるが、この点について特許文献1の閃光発光装置は不明である。
【0006】
したがって、本発明の目的は、低コストで、組立性がよく、かつ、ケースに対して内蔵部品をがたつかないように組み込むことが可能な閃光発光ユニット、及びこの閃光発光ユニットを備えた閃光発光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、請求項1に係る発明の閃光発光ユニットは、投光部を有したケースの長手方向一端部に設けられた接片収容部に接片を収容し、ケースの長手方向他端部に設けられたブロック収容部にトリガーブロックを収容し、かつ、ケースの長手方向中間部に設けられて投光部で覆われるリフレクタ収容部に導電性のリフレクタを収容する。リフレクタはその両端部に側壁及び通孔を夫々有する。閃光放電管を通孔に通し、その一端部を接片収容部に配設して接片に接続するとともに、他端部をブロック収容部に配設する。トリガーブロックは、外周に巻線された筒部を有したコア、及び弾性変形が可能な圧接部を有しかつ二次巻線に接続されたトリガー接片を備える。筒部を閃光放電管の他端部の外周に嵌合させるとともに、圧接部をリフレクタの一方の側壁に圧接させて、ケースにトリガーブロックを内蔵する。付勢体を用いてリフレクタの奥壁を閃光放電管に押付けたことを特徴としている。
【0008】
請求項2に係る発明の閃光発光ユニットは、請求項1において、更に、前記リフレクタと閃光放電管とトリガーブロックと付勢体を収容したケース、及び前記トリガーブロックのトリガーボビンが共に絶縁材料製であるとともに、前記トリガーボビンが前記ケースの長手方向他端を塞いでいることを特徴としている。
【0009】
請求項3に係る発明の閃光発光ユニットは、請求項2において、更に、前記ケースが、前記リフレクタ収容部の後側に開放した凹部と、第1位置決め部を有して前記凹部の一端に連続して設けられた第1基板支持部と、第2位置決め部を有して前記凹部の他端に連続して設けられた第2基板支持部とを有していることを特徴としている。
【0010】
又、前記課題を解決するために、請求項4に係る発明の閃光発光装置は、請求項3に記載の閃光発光ユニットと、このユニットの第1、第2の基板支持部にわたり前記ケースの後側を覆って配置された回路基板、及び一次巻線に電荷を放出するトリガー用コンデンサを含んで前記回路基板に搭載されて前記凹部に収容された電気部品を備えてなる回路ユニットと、を具備することを特徴としている。
【0011】
請求項5に係る発明の閃光発光装置は、請求項4において、更に、前記ケースが、前記接片収容部に対して前記ケースの長手方向に隣接するとともに前記ケースの後方に開放された素子収容部、及び前記投光部に対して前記ケースの長手方向に隣接するように設けられて前記素子収容部を前側から覆う他の投光部を有しているとともに、前記回路基板の長手方向一端部が前記素子収容部を後側から塞ぐように設けられ、かつ、この長手方向一端部に前記素子収容部に収容された発光素子が搭載されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、低コストで、組立性がよく、かつ、ケースに対して内蔵部品をがたつかないように組み込むことが可能な閃光発光ユニットを提供できる、という効果がある。
【0013】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明において、更に、閃光発光動作に伴い高圧電流がケースの周りに漏れることを防止可能な閃光発光ユニットを提供できる、という効果がある。
【0014】
請求項3の発明によれば、請求項2の発明において、更に、必要により、第1、第2の基板支持部に渡ってこれらに位置決めして回路基板を取付けることが可能で、かつ、回路基板が取付けられた状態で電気部品がユニットを大形化する要素にならない閃光発光ユニットを提供できる、という効果がある。
【0015】
請求項4の発明によれば、低コストで、組立性がよく、かつ、ケースに対して内蔵部品をがたつかないように組み込むことが可能な請求項3の閃光発光ユニットを備えた閃光発光装置を提供できる、という効果がある。
【0016】
請求項5の発明によれば、請求項4の発明において、更に、閃光発光管以外に発光をすることが可能な補助光源として発光素子を備えた閃光発光装置を提供できる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態に係る閃光発光ユニットを前側から見て示す斜視図である。
【図2】図1の閃光発光ユニットを後側から見て示す斜視図である。
【図3】図1の閃光発光ユニットを示す断面図である。
【図4】図3中F4−F4線に沿う断面図である。
【図5】図1の閃光発光ユニットを分解して示す斜視図である。
【図6】図1の閃光発光ユニットが備えるトリガーブロックを示す斜視図である。
【図7】図6のトリガーブロックを示す正面図である。
【図8】図6のトリガーブロックを分解して示す斜視図である。
【図9】図6のトリガーブロックの一部を分解して示す斜視図である。
【図10】図6のトリガーブロックの一部を示す斜視図である。
【図11】図1の閃光発光ユニットを備えた閃光発光装置の電気的構成を示す回路図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る閃光発光装置を前側から見て示す斜視図である。
【図13】図12の閃光発光装置を後側から見て示す斜視図である。
【図14】図12の閃光発光装置を示す断面図である。
【図15】図14中F15−F15線に沿う断面図である。
【図16】図12の閃光発光装置を分解して示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図11を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1〜図5中符号1は、例えばカメラ等に組み込まれる閃光発光装置(ストロボ発光装置)の発光部として使用される閃光発光ユニットを示している。この閃光発光ユニット1は、ケース2と、接片25と、リフレクタ31と、閃光発光管例えばキセノン放電管35と、トリガーブロック41と、付勢体例えば板ばね51を具備している。
【0020】
ケース2は、絶縁材料製例えば合成樹脂製の第1ケース部材3及び第2ケース部材10を連結してなる。第1ケース部材3は例えばフロントケース部材として形成され、第2ケース部材10はリアケース部材として形成されている。
【0021】
例えば透明な合成樹脂の一体成形品からなる第1ケース部材3は、図4に示すように互に離間しかつ平行な壁部4と、端部カバー壁5と、投光部6を有している。この第1ケース部材3の後側は開放されている。
【0022】
壁部4の夫々には組立用の係止孔7が設けられている。端部カバー壁5は、第1ケース部材3の長手方向の一端部をなして設けられている。第1ケース部材3の長手方向の他端部は開放されている。投光部6は第1ケース部材3の前壁をなして設けられている。この投光部6の前面はフラットであり、投光部6の後面は光を拡散させるためのプリズム面で形成されている。
【0023】
第2ケース部材10は不透明な合成樹脂の一体成形品からなる。図5に示すように第2ケース部材10は、その長手方向の一端部に端壁12及び接片取付け部13を有している。端壁12に通孔12aが開口されている。第2ケース部材10の長手方向他端部は筒状のブロック収容部11を形成していて、このブロック収容部11は第2ケース部材10の長手方向他端に開放されている。
【0024】
第2ケース部材10の長手方向一端部の後面は、第1基板支持部14を形成している。この第1基板支持部14は第1位置決め部例えば後向きに突出する板状の第1凸部15(図2参照)を有している。第1基板支持部14はその第1凸部15を除いてフラットである。第2ケース部材10の長手方向他端部からなるブロック収容部11の後面は、第2基板支持部16を形成している。この第2基板支持部16は第2位置決め部例えば後向きに突出する円形の第2凸部17(図2参照)を有している。第2基板支持部16はその第2凸部17を除いてフラットである。第1基板支持部14と第2基板支持部16の後方への突出高さは同じである。
【0025】
第2ケース部材10の長手方向両端部間にリフレクタ収容部18が設けられている。リフレクタ収容部18は、第2ケース部材10の長手方向両端部にわたって設けられ、かつ、第2ケース部材10の厚み方向に互に離間した壁部18aと、これら壁部18aの後部にわたって設けられた底壁18bとで区画されていて、前方に開放されている(図4参照)。このリフレクタ収容部18の長手方向一端に通孔12aが臨んでいるとともに、リフレクタ収容部18の長手方向他端にブロック収容部11が臨んでいる。
【0026】
図4に示すように壁部18aの夫々の外面には断面形状が略三角形状の係止凸部19が一体に突設されている。第2ケース部材10の長手方向に直交する方向に沿った底壁18bの断面形状は、略円弧状をなしていて、その内面、つまり、リフレクタ収容部18の前面開口に向かい合った面にばね受け溝20が設けられている。このばね受け溝20は第2ケース部材10の長手方向に延びている。
【0027】
ケース2はその後側に開放する凹部21を有している。即ち、凹部21は、第2ケース部材10の後部に長手方向に延びて形成されていて、後方に開放されている。凹部21の長手方向一端にこの一端との間に段差を形成して第1基板支持部14が連続しているとともに、凹部21の長手方向他端にこの他端との間に段差を形成して第2基板支持部16が連続している。この凹部21の底は底壁18bで形成されている。したがって、凹部21の深さは均一ではなく、図4に示すように幅方向中央部が最も浅く、幅方向両端部側ほど深く形成されている。
【0028】
凹部21はケース2のデットスペースを利用して設けられている。即ち、第2基板支持部16は後述のトリガーブロック41を囲むための部位である。これとともに、この第2基板支持部16に対応して第1基板支持部14が設けられている。更に、底壁18bは、トリガーブロック41の中央部に一端部が嵌入する後述のキセノン放電管35の後部周面に沿うようにこの周面を覆って設けられている。したがって、これらの位置関係により、第1基板支持部14及び第2基板支持部16と底壁18b間に、凹部21として用いられるデッドスペースがケース2に設けられているとともに、この凹部21を設けることに伴いケース2が大形化することはない。
【0029】
第1ケース部材3の壁部4の外面に第2ケース部材10の壁部18aが重なるように第1ケース部材3を第2ケース部材10に被せて、係止孔7を係止凸部19に夫々係合させることによって、第1ケース部材3と第2ケース部材10とが連結されて、ケース2が組立てられている。この組立により、図3に示すように端部カバー壁5が端壁12を覆って、ケース2の長手方向の一端部に接片収容部23が形成されるとともに、投光部6がリフレクタ収容部18を前側から閉じるように覆って配置される。
【0030】
接片25は、電極接続用であって、導電性でかつ可撓性を有する金属で形成されている。この接片25は図3に示すように第2ケース部材10の長手方向一端部の接片取付け部13に取付けられている。接片25の二股状(図5参照)をなした一端部は接片収容部23に収容されていて、その二股間は通孔12aに対向している。接片25の他端部は、第1凸部15の近傍で第1基板支持部14から突出されているとともに、第1基板支持部14に向けて折り曲げられている。
【0031】
リフレクタ31は導電性を有する金属例えばアルミニウム等からなる板材を折り曲げて形成されていて、その内面は鏡面加工が施されている。図4に示すようにリフレクタ31は、その奥壁31aから前側の開口に向けて次第に開いて形成されている。このリフレクタ31の長手方向と直交する方向の奥壁31aの断面形状は略半円形である。図3及び図5に示すようにリフレクタ31は、その長手方向両端部に側壁31b及び通孔32を夫々有している。側壁31bは前方側ほど相互間隔が開くように斜めに設けられている。通孔32は側壁31bと奥壁31aとの間に形成されている。
【0032】
リフレクタ31は、その奥壁31aが第2ケース部材10の底壁18bに対向するようにリフレクタ収容部18内に収容されている。この収容状態で、図3に示すように一方の通孔32は第2ケース部材10の長手方向に沿って端壁12の通孔12aに対向され、他方の通孔32は第2ケース部材10の長手方向に沿ってブロック収容部11に対向されている。又、リフレクタ31の前端開口はその前側から投光部6で覆われている。
【0033】
キセノン放電管35が有する直線状のガラスバルブ内には、キセノンガスを主成分としたガスが封入されている。図3に示すようにガラスバルブの一端にこの端を貫通した陽極36が封止して取付けられ、同バルブの他端にこの端を貫通した陰極37が取付けられている。このキセノン放電管35のガラスバルブの外面を通る半径は、奥壁31aの円弧状内面の半径に略等しく、又、ガラスバルブの外径は通孔32を遊挿できる大きさである。
【0034】
キセノン放電管35の陽極36が固定された長手方向の一端部は、一方の通孔32,12aを通って接片収容部23内に配置されている。陽極36は、接片25の二股部に通されているとともに、この接片25に半田38(図3参照)を用いて接続されている。キセノン放電管35の陰極37が固定された長手方向の他端部は、他方の通孔32を通ってブロック収容部11内に配置されている。更に、キセノン放電管35の長手方向中間部はリフレクタ31の内側に配設されている。
【0035】
トリガーブロック41は、図6〜図10に示すようにトリガーボビン42、電極接続用の端子(放電管端子)43、一対のトリガー端子(巻線端子)44、一次巻線45、コア46、二次巻線47、及びトリガー接片48を備えて、ユニット化されている。
【0036】
トリガーボビン42は、絶縁材例えば合成樹脂の一体成形品であり、中央部に電極通孔42dを有したボビンベース42aの一側面にボビン部42bを設けて形成されている。電極通孔42dはボビン部42bの内側に連通されている。ボビンベース42aは、非円形で、かつ、ケース2の長手方向他端を塞ぐ大きさに形成されている。
【0037】
図8に示すように端子43とトリガー端子44はいずれもコの字状をなしている。図10に示すようにこれらの端子は、ボビンベース42aにインサート成形によって取付けられていて、ボビン部42bとは反対側に突出されている。一対のトリガー端子44は互に離れて配設されており、これらトリガー端子間に端子43が配設されている。
【0038】
図6及び図10に示すように一次巻線45はボビン部42bに巻き付けられている。この一次巻線45の巻線端末のうちの一方は、一対のトリガー端子44のうちの一方に接続され、又、他方の巻線端末は他方のトリガー端子44に接続されている。
【0039】
コア46は、円板状をなしたコアベース46aの一側面に円筒状の筒部46bを一体に突設して形成されている。筒部46bの内径は、キセノン放電管35のガラスバルブの外周に嵌合できるように、このバルブの外径より大きい。筒部46bはコアベース46aの中央部に開口されている。更に、コアベース46aは接片位置決め部46cを有している。この接片位置決め部46cは、例えばコアベース46aの開口の周りに沿って設けられた一対の円弧状突起で形成されている。
【0040】
図10に示すようにコア46は、その筒部46bの先端部をボビン部42bの内周に嵌合してトリガーボビン42に連結されている。この場合、圧入若しくは嵌合部を接着材で接着することで、前記連結が維持されるようになっている。更に、図9に示すように筒部46bの先端部に設けられた回り止め溝46dと、トリガーボビン42に設けられた回り止め凸部42cとが嵌合され、それにより、コア46はトリガーボビン42に回り止めされている。
【0041】
図10に示すように二次巻線47は、コア46の筒部46bの外周に巻き付けられている。この二次巻線47の一端は、一対のトリガー端子44の内の一方に接続され、他端は次に説明するトリガー接片48に接続されている。
【0042】
導電性でかつ可撓性を有する金属からなるトリガー接片48は、図7〜図9に示すように一部が切離された略欠円環状をなしているとともに、その外周から一体に突出された絡げ部48aを有している。更に、トリガー接片48は切離された部分の片側に位置する一端部からなる圧接部48bを有している。この圧接部48bは弾性変形が可能となるように斜めに曲げられている。
【0043】
図7等に示すようにトリガー端子44の内周は、互に平行な直線状縁部と、これらを接続するように設けられた円弧状縁部とで形成されている。円弧状縁部は前記接片位置決め部46cの円弧形状に略等しい。
【0044】
トリガー端子44は、その内周を一対の接片位置決め部46cにわたって嵌合させることにより、コアベース46aの側面に接しかつ回り止めされてコア46に支持されている。この場合、トリガー端子44をコアベース46aに接着材で接着することも可能である。図6に示すようにトリガー端子44がコア46に支持された状態で、その圧接部48bはコアベース46aの側面から嵌れている。したがって、圧接部48bはコアベース46aの側面に近付く方向に弾性変形が可能である。又、図7に示すようにトリガー端子44がコア46に支持された状態で、その絡げ部48aはコアベース46aの外周より外に突出されている。この絡げ部48aには二次巻線47の端末部が絡げられて半田付けにより接続されている。
【0045】
前記トリガーブロック41とキセノン放電管35は以下のように組立てられて、閃光モジュールを構成している。この閃光モジュールは、図3に示すようにキセノン放電管35の陰極37側の端部の外周に、トリガーブロック41が備えたコア46の筒部46bを嵌合させて、それにより、電極通孔42dを貫通した陰極37のアウターリード部37aと電極接続用の端子43とを、半田49で接合することで組立てられている。
【0046】
ケース2に組み込まれたトリガーブロック41の圧接部48bは、リフレクタ31のトリガーブロック41に近接している方の側壁31bの外面に圧接されている。それにより、二次巻線47に誘起された高圧の二次電流(トリガー電流)がトリガー接片48を経由してリフレクタ31に与えられるようになっている。
【0047】
曲率が緩い弧状をなす板ばね51は、ばね受け溝20に位置決めされて、底壁18bとリフレクタ31の奥壁31aの外面間に弾性変形した状態で挟まれている。それにより、この板ばね51はリフレクタ31を前方に付勢して設けられている。
【0048】
次に、閃光発光ユニット1を組立てる手順を説明する。
【0049】
まず、予め接片25が取付けられた第2ケース部材10を用意して、そのリフレクタ収容部18に前方からリフレクタ31を収容する。
【0050】
次に、既に組立てられたトリガーブロック41にキセノン放電管35が組み合わされてなる前記閃光モジュールを用意する。この閃光モジュールは、キセノン放電管35の陰極37が設けられた一端部をコア46の筒部46bの内側に嵌合させるとともに、それにより互に近接配置された陰極37のアウターリード部37a(図3参照)と端子43とを半田49で接続することで、組立てられている。
【0051】
用意された閃光モジュールを、そのキセノン放電管35の陽極36を先頭にして、第2ケース部材10に対してブロック収容部11側から接片25に向けて挿入する。この挿入により、キセノン放電管35は、リフレクタ31のブロック収容部11側に位置された側壁31bの通孔32に通された後に、リフレクタ31の接片25側に位置された側壁31bの通孔32に通される。
【0052】
この直後に、キセノン放電管35の陽極36のアウターリード部36a(図3参照)が、接片25の二股部に通されて、キセノン放電管35のガラスバルブの端が接片25の側面に接触し、接片25が多少撓んだ状態になる。これとともに、トリガーブロック41は、ブロック収容部11の所定位置に収容されて回り止めされ、かつ、爪係合などの図示しない保持手段でブロック収容部11内にトリガーブロック41が保持される。
【0053】
この状態では、所定位置に収容されたトリガーブロック41の絶縁材製のトリガーボビン42が、その外周をブロック収容部11の内周に接して第2ケース部材10の長手方向の端を閉じて配設されている。更に、トリガー接片48の圧接部48bが、弾性変形を伴って、リフレクタ31のブロック収容部11側に位置された側壁31bの外面に押付けられ、導電性のリフレクタ31とトリガー接片48が電気的に接続されている。これとともに、弾性変形された圧接部48bによって、リフレクタ31の接片25側に位置された側壁31bが、第2ケース部材10の端壁12に押付けられてがたつかないように保持されている。この状態で、前記係合手段が爪係合である場合、圧接部48b及び接片25が復元しようとする力によって前記爪係合が強められる。更に、前記閃光モジュールは、撓んだ接片25と前記図示しない保持手段とで、軸方向にがたつかないように保持されている。
【0054】
次に、陽極36のアウターリード部36aと接片25とを半田38により接合する。こうして第2ケース部材10に対してリフレクタ31及び閃光モジュールが組み込まれた状態では、板ばね51で付勢されているリフレクタ31の奥壁31aが、キセノン放電管35のガラスバルブに後側から押付けられている。これにより、リフレクタ31は閃光の出射方向に付勢されてがたつかないように保持されている。
【0055】
最後に、第2ケース部材10の前側から第1ケース部材3を後方に向けて被嵌し、その係止孔7を第2ケース部材10の係止凸部19に係合させる。それにより、第1ケース部材3が第2ケース部材10に連結されてケース2が組立てられる。組立てが完了した状態は図3等に示されている。
【0056】
この状態で、第1ケース部材3と第2ケース部材10との間に、キセノン放電管35の陽極36側の端部を収容する接片収容部23が形成されるとともに、陰極37のアウターリード部37aを除いて前記閃光モジュールが、絶縁性のケース2に収容されている。又、第1ケース部材3の投光部6が、リフレクタ31の前面開口に正対し、かつ、この前面開口の縁に非接触に配置されている。
【0057】
以上の手順で組立てられる閃光発光ユニット1は、そのキセノン放電管35とトリガーブロック41を閃光モジュールとして組込むことができるので、組立上の部品点数及び工数が少ない。これとともに、閃光モジュールの組込みと同時に、導電性のリフレクタ31とトリガーブロック41の二次巻線47とを電気的に接続できるので、導電ペイントを用いて接続する手間も乾燥のための時間を要することもない。したがって、閃光発光ユニット1の組立性が良い。
【0058】
しかも、透明電極を有さない低コストのキセノン放電管35に対して後述のように高圧のトリガー電流を与えて発光させることができるので、透明電極を有したコスト高なキセノン放電管に用いる必要がない。これに加えて、既述のように組立てが容易であるに伴い組立てコストを低減できる。したがって、閃光発光ユニット1のコストを低減できる。
【0059】
更に、ケース2に対する閃光モジュールの挿入完了位置を、キセノン放電管35への通電用の部品である接片25で決めているので、位置決めのための部品を格別に必要としない。そのため、更にコストを低減することが可能である。
【0060】
その上、組立てられた閃光発光ユニット1の前記閃光モジュールは、既述のように撓んだ状態の接片25及び第2ケース部材10に対するトリガーブロック41の保持手段により保持されているとともに、リフレクタ31は前方向に板ばね51で付勢され、かつ、リフレクタ31は横方向(リフレクタ31の長手方向)にトリガー接片48が有した圧接部48bで付勢されている。したがって、ケース2の内蔵部品をがたつかないように閃光発光ユニット1を組立てることができるとともに、耐震性にも優れている。この場合、接片25及びトリガー接片48を利用しているので、更にコストを低減する上で好ましい。
【0061】
又、以上のように組立てられた閃光発光ユニット1は、そのキセノン放電管35の一案部をトリガーブロック41が有したコア46の筒部46bの内側に嵌合した構成を備えていて、トリガーブロック41がキセノン放電管35の側方(長手方向)に連続するように配設されている。このため、形状的に大形なトリガーブロック41がキセノン放電管35に対して前側、又は後側、或いは上側、若しくは下側に配設される場合に比較して、閃光発光ユニット1をコンパクトに構成できる。
【0062】
又、図2〜図4中符号61は、閃光発光ユニット1とともに閃光発光装置60(図4参照)を構成する回路ユニットを示している。回路ユニット61は、図示しない配線パターンが設けられた回路基板62に、配線パターンに接続して各種の電気部品63(図4に一部のみ図示する。)を搭載して形成される。電気部品63は表面実装部品であることが好ましい。電気部品63のうちで相対的に高さが高い電気部品は、回路基板62の幅方向中央部を避けて側縁に寄せて搭載されている。回路基板62は第2ケース部材10の全長に略等しい長さを有している。
【0063】
回路ユニット61は、その長手方向両端部を第1基板支持部14と第2基板支持部16に接触支持させて、これら第1基板支持部14と第2基板支持部16にわたって第2ケース部材10の後側に取付けられる。この場合、回路基板62に設けられた第1係合部であるスリット状の第1係合孔62aに第1凸部15が嵌合されるとともに、回路基板62に設けられた第2係合部である丸い第2係合孔62bに第2凸部17が嵌合されて、回路ユニット61が第2ケース部材10に位置決めされる。なお、接片25は第1係合孔62aに貫通されて、回路基板62に配線パターンに半田付けにより接続されるようになっている。
【0064】
回路基板62がケース2の後側を覆ってこのケース2に取付けられた状態で、この回路基板62の部品実装面は第2ケース部材10の底壁18b外面に対向される。したがって、各種電気部品63がケース2の凹部21に収容されて、これら電気部品を回路基板62で保護できるようになっている。電気部品63のうちで相対的に高さが高い電気部品は、デッドスペースである凹部21の深さが深い部位に収容される。こうした収容により、第2ケース部材10に回路ユニット61が取付けられて閃光発光装置60が形成された場合でも、この閃光発光装置60の前後方向の厚みが増えることがない。
【0065】
こうして凹部21に電気部品63が収納されることにより、電気部品が閃光発光装置60の外方に向けて突出されることがない。これとともに、回路基板62の厚みは第1凸部15及び第2凸部17の高さ以下であるので、回路基板62は第2ケース部材10の前後方向の厚み幅内に収められる。これにより、第2ケース部材10に回路ユニット61が取付けられて閃光発光装置60が形成された場合でも、この閃光発光装置60の前後方向の厚みが増えることがない。したがって、閃光発光ユニット1の前後方向の厚みによって閃光発光装置60の前後方向の厚みを規定できる。言い換えれば、閃光発光装置60を前後方向にコンパクトにできる。
【0066】
図11は閃光発光装置60の回路構成を示している。バッテリー65に昇圧回路66の入力端子が接続されている。この昇圧回路66の出力端子に大容量の電解コンデンサ67が接続されている。電解コンデンサ67の出力電圧は200V〜350Vである。この電解コンデンサ67の一方の出力端子67aはキセノン放電管35の陽極36に接続され、電解コンデンサ67の他方の出力端子67bはキセノン放電管35の陰極37に接続されている。
【0067】
更に、出力端子67a,67b間に、抵抗68と、トリガー用コンデンサ69と、トリガーブロック41の一次巻線45との直列回路が接続されていて、トリガー用コンデンサ69と一次巻線45との直列回路にスイッチ70が並列に接続されている。又、トリガーブロック41の二次巻線47の一端は既述のようにリフレクタ31に電気的に接続され、二次巻線47の他端は、出力端子67b及びキセノン放電管35の陰極37に接続されている。
【0068】
このような回路をなす各種電気部品のうちで、バッテリー65及びスイッチ70以外の電気部品が回路基板62に搭載されている。又、スイッチ70はカメラの操作に連動して開閉される。
【0069】
こうした回路構成においては、抵抗68とトリガー用コンデンサ69と一次巻線45からなる直列回路に電解コンデンサ67からの充電電流が流れて、トリガー用コンデンサ69が充電される。この充電は、コンデンサ69の容量が小さいので短時間で終了する。これとともに、電解コンデンサ67の電圧は、キセノン放電管35の陽極36と陰極37との間に印加されている。
【0070】
この状態で、スイッチ70が閉じられると、トリガー用コンデンサ69に充電されている電荷がスイッチ70及び一次巻線45を介して放電されるに伴い、トリガーブロック41の二次巻線47に高圧(200V〜350V)のトリガー信号が発生する。このトリガー信号は、トリガーブロック41のトリガー接片48を経由してリフレクタ31に導かれる。そのため、キセノン放電管35内のキセノンガスが電離されるとともに、陰極37から電子が放出されて電離現象が一層強められる。この電離現象により陽極36から陰極37に一挙に高圧電流が流れて、キセノン放電管35が発光される。そして、発光された光は、ケース2の投光部6を直接透過し、或いはリフレクタ31で反射された後に投光部6を透過して、被写体に照射される。
【0071】
以上の発光動作をする閃光発光ユニット1において、閃光モジュールを内蔵したケース2は絶縁材製であるとともに、このケース2の長手方向一端部は、閃光モジュールが備えた絶縁材製のトリガーボビン42で閉じられているので、二次巻線47に誘起された高圧のトリガー電流が周囲に漏れることを防止することができる。
【0072】
図12〜図16は本発明の第2実施形態を示している。第2実施形態は以下説明する事項が第1実施形態とは相違しており、それ以外の構成は第1実施形態と同じであるため、第1実施形態と同一ないしは同様の機能を奏する構成については、第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
【0073】
第2実施形態で、ケース2はその長手方向一端部に素子収容部27(図14参照)を有している。素子収容部27は接片収容部23に並んで隣接されていて、後方に開放されている。これら接片収容部23と素子収容部27は、第1ケース部材3の端部カバー壁5と、第2ケース部材10の長手方向一端部をなした枠状部10a(図16参照)との間に形成されていて、端部カバー壁5の内部に設けられた仕切り板3a(図14参照)で仕切られている。
【0074】
ケース2はその長手方向端部に他の端部カバー壁8を有している。他の端部カバー壁8は、絶縁性の第1ケース部材3の長手方向他端部に一体に形成されていて、端子43及びトリガー端子44の一端部を除いてトリガーブロック41をその端面方向から覆うように設けられている。更に、絶縁性の回路基板62は端子43及びトリガー端子44の前記一端部をケース2の後側から覆うカバー端部62cを有している。こうした他の端部カバー壁8及びカバー端部62cを設けたことによって、端子43及びトリガー端子44に対する絶縁性能、及び二次巻線47に発生する高圧電流がケース2外部に漏れることを一層確実にできる。
【0075】
ケース2の第1ケース部材3は、透明な合成樹脂の成形品であるが、リフレクタ31の前面開口に対向する投光部6、及び素子収容部27に前側から対向する他の投光部3c(図14及び図16参照)のみが透明で、これら以外の部位は梨地処理が施されている。それにより、投光部6,3cを通してケース2の内部が透視されることが防止されて、体裁を向上できる。なお、梨地処理に代えて、投光部6,3cを透明樹脂で形成するとともに、これら以外の部位を色付き樹脂で形成して、内部構造の視認を防止することもできるが、梨地処理の方が低コストで済む利点がある。
【0076】
又、前記カバー端部62cと反対側に位置する回路基板62は端部(長手方向一端部)62dは、素子収容部27の後面開口を後側から塞ぐように設けられている。この端部62dに発光素子例えば砲弾型のLED(発光ダイオード)75が搭載されている。LED75は第2ケース部材10の枠状部10aを通って素子収容部27に収容されているとともに、その出射側の端部は投光部位3cに対向されている。
【0077】
LED75は、例えばキセノン放電管35の発光直前に、点滅してキセノン放電管35の発光を予告する補助光源として使用され、若しくは、連続点灯される照明用の補助光源として使用される。そして、こうした機能を実現するための電気部品も回路基板62に搭載されている。
【0078】
又、第2実施形態では、図13に示すように第1凸部15が通る第1係合孔(第1係合部)62aと、接片25が通る接片通孔62eとは分けて設けられている。更に、第1凸部15は円形の凸部で形成され、第1係合孔62aは円形の孔で形成されている。
【0079】
第2実施形態の閃光発光ユニット1及びこれを備えた閃光発光装置60は、以上説明した事項以外の構成は図示されない構成を含めて第1実施形態と同じである。したがって、この第2実施形態においても、第1実施形態で既に説明した理由によって、従来の課題を解決して、低コストで、組立性がよく、かつ、ケース2への内蔵部品をがたつかないように組み込むことが可能な閃光発光ユニット1及びこれを備えた閃光発光装置60を提供できる。
【符号の説明】
【0080】
1…閃光発光ユニット、2…ケース、3c…他の投光部、6…投光部、11…ブロック収容部、14…第1基板支持部、15…第1凸部(第1位置決め部)、16…第2基板支持部、17…第2凸部(第2位置決め部)、18…リフレクタ収容部、21…凹部、23…接片収容部、25…接片、31…リフレクタ、31a…奥壁、31b…側壁、32…通孔、35…キセノン放電管(閃光発光管)、36…陽極(第1電極)、37…陰極(第2電極)、41…トリガーブロック、42…トリガーボビン、43…端子(放電端子)、44…トリガー端子(巻線端子)、45…一次巻線、46…コア、46b…筒部、47…二次巻線、48…トリガー接片、48b…圧接部、51…板ばね、60…閃光発光装置、61…回路ユニット、62…回路基板、66…昇圧回路(電気部品)、67…電解コンデンサ(電気部品)、68…抵抗(電気部品)、69…トリガー用コンデンサ(電気部品)、75…LED(発光素子)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向一端部に接片収容部、長手方向他端部にブロック収容部、これら収容部間にリフレクタ収容部を有するとともに、前記リフレクタ収容部を前側から覆う投光部を有したケースと、
このケースの前記長手方向一端部に取付けられて前記接片収容部に収容された接片と、
前記リフレクタ収容部に収容され、前記投光部に向けて開放されるとともに、長手方向両端部の夫々に側壁及び通孔を有する導電性のリフレクタと、
前記接片に電気的に接続される第1電極が取付けられた一端部を前記接片収容部に配設するとともに、前記電極とは異極の第2電極が取付けられた他端部を前記ブロック収容部に配設し、かつ、中間部を前記通孔に貫通させて前記ケースに収容された閃光放電管と、
巻線端子及び前記第2電極に電気的に接続される放電管端子が夫々取付けられたトリガーボビン、このボビンに巻き付けられた一次巻線、前記トリガーボビンに支持された筒部を有するコア、前記筒部の外周に巻き付けられた二次巻線、及び弾性変形が可能な圧接部を有して前記コアの側面に取付けられて前記二次巻線に接続されたトリガー接片を備え、前記筒部を前記閃光放電管の前記他端部の外周に嵌合して前記ブロック収容部に収容されるとともに、前記圧接部を前記リフレクタの一方の側壁に圧接させて前記ケースに内蔵されたトリガーブロックと、
前記リフレクタ収容部に収容されて前記リフレクタを前方に付勢し前記奥壁を前記閃光放電管に押付けた付勢体と、
を具備することを特徴とする閃光発光ユニット。
【請求項2】
前記リフレクタと閃光放電管とトリガーブロックと付勢体を収容したケース、及び前記トリガーブロックのトリガーボビンが共に絶縁材料製であるとともに、前記トリガーボビンが前記ケースの長手方向他端を塞いでいることを特徴とする請求項1に記載の閃光発光ユニット。
【請求項3】
前記ケースが、前記リフレクタ収容部の後側に開放して形成された凹部と、第1位置決め部を有して前記凹部の一端に連続して設けられた第1基板支持部と、第2位置決め部を有して前記凹部の他端に連続して設けられた第2基板支持部とを有していることを特徴とする請求項2に記載の閃光発光ユニット。
【請求項4】
請求項3に記載の閃光発光ユニットと、
このユニットの第1、第2の基板支持部にわたり前記ケースの後側を覆って配置された回路基板、及び前記一次巻線に電荷を放出するトリガー用コンデンサを含んで前記回路基板に搭載されて前記凹部に収容された電気部品を備えてなる回路ユニットと、を具備することを特徴とする閃光発光装置。
【請求項5】
前記ケースが、前記接片収容部に対して前記ケースの長手方向に隣接するとともに前記ケースの後方に開放された素子収容部、及び前記投光部に対して前記ケースの長手方向に隣接するように設けられて前記素子収容部を前側から覆う他の投光部を有しているとともに、前記回路基板の長手方向一端部が前記素子収容部を後側から塞ぐように設けられ、かつ、この長手方向一端部に前記素子収容部に収容された発光素子が搭載されていることを特徴とする請求項4に記載の閃光発光装置。
【請求項1】
長手方向一端部に接片収容部、長手方向他端部にブロック収容部、これら収容部間にリフレクタ収容部を有するとともに、前記リフレクタ収容部を前側から覆う投光部を有したケースと、
このケースの前記長手方向一端部に取付けられて前記接片収容部に収容された接片と、
前記リフレクタ収容部に収容され、前記投光部に向けて開放されるとともに、長手方向両端部の夫々に側壁及び通孔を有する導電性のリフレクタと、
前記接片に電気的に接続される第1電極が取付けられた一端部を前記接片収容部に配設するとともに、前記電極とは異極の第2電極が取付けられた他端部を前記ブロック収容部に配設し、かつ、中間部を前記通孔に貫通させて前記ケースに収容された閃光放電管と、
巻線端子及び前記第2電極に電気的に接続される放電管端子が夫々取付けられたトリガーボビン、このボビンに巻き付けられた一次巻線、前記トリガーボビンに支持された筒部を有するコア、前記筒部の外周に巻き付けられた二次巻線、及び弾性変形が可能な圧接部を有して前記コアの側面に取付けられて前記二次巻線に接続されたトリガー接片を備え、前記筒部を前記閃光放電管の前記他端部の外周に嵌合して前記ブロック収容部に収容されるとともに、前記圧接部を前記リフレクタの一方の側壁に圧接させて前記ケースに内蔵されたトリガーブロックと、
前記リフレクタ収容部に収容されて前記リフレクタを前方に付勢し前記奥壁を前記閃光放電管に押付けた付勢体と、
を具備することを特徴とする閃光発光ユニット。
【請求項2】
前記リフレクタと閃光放電管とトリガーブロックと付勢体を収容したケース、及び前記トリガーブロックのトリガーボビンが共に絶縁材料製であるとともに、前記トリガーボビンが前記ケースの長手方向他端を塞いでいることを特徴とする請求項1に記載の閃光発光ユニット。
【請求項3】
前記ケースが、前記リフレクタ収容部の後側に開放して形成された凹部と、第1位置決め部を有して前記凹部の一端に連続して設けられた第1基板支持部と、第2位置決め部を有して前記凹部の他端に連続して設けられた第2基板支持部とを有していることを特徴とする請求項2に記載の閃光発光ユニット。
【請求項4】
請求項3に記載の閃光発光ユニットと、
このユニットの第1、第2の基板支持部にわたり前記ケースの後側を覆って配置された回路基板、及び前記一次巻線に電荷を放出するトリガー用コンデンサを含んで前記回路基板に搭載されて前記凹部に収容された電気部品を備えてなる回路ユニットと、を具備することを特徴とする閃光発光装置。
【請求項5】
前記ケースが、前記接片収容部に対して前記ケースの長手方向に隣接するとともに前記ケースの後方に開放された素子収容部、及び前記投光部に対して前記ケースの長手方向に隣接するように設けられて前記素子収容部を前側から覆う他の投光部を有しているとともに、前記回路基板の長手方向一端部が前記素子収容部を後側から塞ぐように設けられ、かつ、この長手方向一端部に前記素子収容部に収容された発光素子が搭載されていることを特徴とする請求項4に記載の閃光発光装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
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【図11】
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【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−68534(P2012−68534A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−214400(P2010−214400)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(592074441)東京コイルエンジニアリング株式会社 (62)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(592074441)東京コイルエンジニアリング株式会社 (62)
【Fターム(参考)】
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