説明

開口部を有する射出成形品の製造方法と金型装置

【目的】 たとえば反応射出成形のように、粘性の低い成形材を用いて射出成形を行う場合でも、樹脂バリおよび成形不良部などが少ない良好な開口部を有する射出成形品を得るための射出成形品の製造方法と金型装置を提供すること。
【構成】 一方の第1金型22のキャビティ内周面32に、他方の第2金型24のキャビティ内周面36に圧接することが可能である弾力性を有するシール部材28を、キャビティ内に充填される成形材の合流部にガス逃げ口34を設けるように、装着する工程と、第1金型22と第2金型24とを組み合わせて、両金型の内部にシール部材28が介在されたキャビティ26を構成し、シール部材28のガス逃げ口34と反対方向から、キャビティ26内部に成形材を充填して射出成形を行う工程と、成形材の硬化後に、第1金型22と第2金型24とを開き、上記シール部材28に相当する開口部41が形成された成形品40を取り出す工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、開口部を有する射出成形品の製造方法と金型装置に係り、さらに詳しくは、たとえば反応射出成形のように、粘性の低い成形材を用いて射出成形を行う場合でも、樹脂バリおよび成形不良部などが少ない良好な開口部を有する射出成形品を得るための射出成形品の製造方法と金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形は、金型間に形成されるキャビティ内に成形材を充填して硬化させることにより行われる。開口部を有する射出成形品を製造するには、従来では、たとえば凸状のコア用金型の一部に、開口部を形成するための突起を設け、その突起の先端面を、凹状のキャビティ用金型の内周面に接触させるか、バリが発生しない程度のクリアランスをもたせるかしてキャビティ内に成形材を充填して射出成形を行う。
【0003】成形材の硬化後に、金型の型開きを行い、成形品を取り出せば、コア用金型に形成してある突起に対応する形状の開口部が形成された射出成形品が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような従来の射出成形方法では、例えば開口部形成用の突起の先端面とキャビティ内周面との僅かなクリアランスへ、キャビティ内に充填された成形材が入り込み、成形品の樹脂バリとなるおそれがあった。特に、反応射出成形のように、成形材としての反応原液の粘性が低い場合には、樹脂バリが発生しない開口部を有する反応射出成形品を得ることは困難であった。
【0005】また、金型のキャビティ内を流動する成形材としての樹脂が、開口部を形成するための突起の両側を通り、突起の後流側で合流し、得られる成形品の開口部における樹脂合流部近傍で、金型内のエアーを巻き込み、泡となって残るという問題点を有している。
【0006】また、特に大型の金型を用いる場合には、開口部を形成するための突起とキャビティ内周面とのクリアランスの精度、すなわち金型の加工精度を出すのが困難である。したがって、金型が高価になるという問題点を有している。このような不都合を解消するために、射出成形時には、開口部を形成せずに、射出成形後に、切削などで開口部を形成することも考えられる。ところが、このような方法では、開口部を加工するための作業が煩雑になると共に、加工時間が多大になるという問題点を有する。さらに、加工の後が残るので、射出成形により開口部を一体に成形する方法に比較し、仕上がり外観が劣るという問題点を有する。
【0007】本発明は、このような実状に鑑みてなされ、たとえば反応射出成形のように、粘性の低い成形材を用いて射出成形を行う場合でも、樹脂バリおよび成形不良部などが少ない良好な開口部を有する射出成形品を得るための射出成形品の製造方法と金型装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の射出成形品の製造方法は、一方の第1金型のキャビティ内周面に、他方の第2金型のキャビティ内周面に圧接することが可能である弾力性を有するシール部材を、キャビティ内に充填される成形材の合流部にガス逃げ口を設けるように、装着する工程と、第1金型と第2金型とを組み合わせて、両金型の内部にシール部材が介在されたキャビティを構成し、シール部材のガス逃げ口と反対方向から、キャビティ内部に成形材を充填して射出成形を行う工程と、成形材の硬化後に、第1金型と第2金型とを開き、上記シール部材に相当する開口部が形成された成形品を取り出す工程とを有する。
【0009】本発明の金型装置は、第1金型と、この第1金型に組み合わされてキャビティが内部に形成される第2金型と、これら第1金型および第2金型のいずれか一方の金型のキャビティ内周面に装着され、他方の金型のキャビティ内周面に圧接することが可能であり、キャビティ内に充填される成形材の合流部にガス逃げ口を有する弾力性を持つシール部材とを有し、上記シール部材に相当する部分に開口部が形成された射出成形品を製造することを特徴とする。
【0010】
【作用】第1金型と第2金型とが閉じた状態では、キャビティ内に存在する弾力性を有するシール部材は、第1金型のキャビティ内周面と第2金型のキャビティ内周面との間で、隙間なく押しつぶされた状態となる。その状態でキャビティ内に成形材を充填すれば、成形材は、シール部材と両金型との間の隙間に入り込むことなく、シール部材の両側を流動し、シール部材の後流側で合流する。従来では、成形材が金型内のガスを巻き込み、合流部に相当する部分に泡となって成形品中に残存することとなった。しかしながら、本発明では、この合流部に相当する部分のシール部材に、ガス逃げ口を設けてあるので、流動する成形材中に含まれているガスが、ガス逃げ口へ押し出される。
【0011】したがって、本発明では、反応射出成形のように、粘性の低い成形材を用いて射出成形を行う場合でも、開口部が形成される金型間隙間をシール部材がシールするので、不要隙間に成形材が入り込まず、シール部材によりシールされている部分に相当する開口部には、ほとんど樹脂バリが発生しない。また、成形材の合流部に相当する部分にガス逃げ口が設けてあるため、射出成形品中に泡が残ることもない。なお、ガス逃げ口に樹脂バリが生じることがあるが、この樹脂バリは、開口部全体に生じるわけではなく、常に一定箇所に生じるので、除去作業が容易である。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係る射出成形品の製造方法とそれに用いる金型装置について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に係る金型装置の要部断面図、図2は図1に示す金型装置の要部斜視図、図3は図1,2に示す金型装置を用いて射出成形を行って得られる射出成形品の一例を示す要部斜視図、図4は本発明の他の実施例に係る金型装置の要部斜視図、図5は本発明のさらにその他の実施例に係る金型装置の要部斜視図、図6は図5に示す実施例の変形例を示す要部断面図である。
【0013】図1,2に示すように、本発明の一実施例に係る金型装置20は、凸形状の第1金型22と、凹形状の第2金型24とを有している。これら金型22,24は、たとえば金属で構成される。凹形状の第2金型24は、たとえば図示しない固定盤に対して固定してある。また、凸形状の第1金型22は、たとえば図示しない移動盤に対して固定してある。移動盤は、固定盤に対して接近および離反移動可能であり、第1金型22は、第2金型24に対して型締めおよび型開き方向に移動可能となっている。
【0014】第1金型22と第2金型24とが型締めされた状態では、金型内部にキャビティ26が形成される。
【0015】本実施例では、開口部を有する射出成形品を得るために、第1金型22の凸部30のキャビティ内周面32に対して、弾力性を有するシール部材28を接着してある。このシール部材28は、平板状であり、その厚みは、第1金型22のキャビティ内周面32と第2金型24のキャビティ内周面36との間隔よりも厚く構成してあり、第1金型22と第2金型24とが組み合わされた状態で、両キャビティ内周面32,36間で潰され両者に隙間なく圧接するようになっている。
【0016】このシール部材34には、図2に示すように、キャビティ26内に矢印A方向から充填される原料としての成形材の合流部に、凹状のガス逃げ口34を形成してある。凹状のガス逃げ口34の大きさは、特に限定されないが、成形材の体積で5cc程度以上であれば十分である。
【0017】シール部材28の材質は、弾力性(復元性を含む広い概念で用いる)を有する材質であれば、特に限定されず、ゴム材あるいは発泡体で構成されるが、射出成形用の金型の一部として用いるため、射出成形に用いる成形材による溶解や膨潤がなく、耐熱性を有することが好ましい。特に、反応射出成形(RIM)に用いる場合には、重合阻害が少ないこと、原料液に溶解、膨潤し難いこと、反応時にRIM材と融着し難いこと、および反応熱により溶融しない耐熱性を有することが必要である。
【0018】具体的には、シール部材28を構成する材質としては、たとえばスチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)などのジエン系ゴム、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマーゴム(EPDM)、アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、フッ素ゴムなどのオレフィン系ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム、またはこれらの発泡体、またはウレタンもしくはナイロンの発泡体などが例示される。特に、NBR、アクリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴムなどが好ましく、中でもフッ素ゴムが好ましい。
【0019】シール部材28を第1金型22のキャビティ内周面32に対して接着するための接着剤としては、金属およびゴムなどに対して接着性を有し、しかも耐熱性と型締め圧に耐える柔軟性を有する接着剤が用いられ、たとえばウレタン系、あるいはエポキシ系の接着剤が用いられる。より具体的には、フッ素樹脂用接着剤(「アラルダイトADS−30」、チバガイギー社製)などが用いられる。接着剤による接着を確実にするために、シール部材28が接着されるキャビティ内周面32は、エッチングなどにより接着前処理を施すことが好ましい。接着前処理剤としては、フッ素樹脂接着処理材(「テトラエッチ」、潤工社製)などが用いられる。なお、接着剤を用いずに、キャビティ内周面に溝などを設けるなどの手段により、シール部材28を、いずれかの金型22,24のキャビティ内周面32,36に装着することも可能である。
【0020】このような金型装置20を用いた反応射出成形方法の一例を次に示す。まず、第1金型22と第2金型24とが型開きされた状態で、シール部材28を第1金型22のキャビティ内周面32に対して接着する。次に、第1金型22と第2金型24とを型締めすれば、キャビティ26内に存在する弾力性を有するシール部材28は、第1金型22のキャビティ内周面32と第2金型24のキャビティ内周面36との間で、隙間なく押しつぶされた状態となる。その状態でキャビティ26内に、成形材としての反応原液を充填して反応射出成形を行う。
【0021】反応射出成形に使用される反応原液としては、ウレタン系、ウレア系、ナイロン系、エポキシ系、不飽和ポリエステル系、フェノール系および、ノルボルネン系などが挙げられ、一般的成形条件としては、反応原液温度は20〜80°C、金型温度は20〜150°C、型締圧は0.1〜10kg/cm2で、反応時間は10秒から概ね10分の範囲である。反応原液の粘性は、たとえば、5cps〜5000cps程度である。かかる成形においては、補強材を予め金型内に設置しておき、その中に反応液を供給して重合させることにより強化ポリマー(成形品)を製造することができる。
【0022】補強材としては、例えば、ガラス繊維、アラミド繊維、カーボン繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、金属繊維、ポリプロピレン繊維、アルミコーティングガラス繊維、木綿、アクリル繊維、ボロン繊維、シリコンカーバイド繊維、アルミナ繊維などを挙げることができる。また、チタン酸カリウムや硫酸カルシウムなどのウィスカーも挙げることができる。さらに、これらの強化剤は、長繊維状またはチョップドストランド状のものをマット化したもの、布状に織ったもの、チョップ形状のままのものなど、種々の形状で使用することができる。これらの補強材は、その表面をシランカップリング材等のカップリング剤で処理したものが、樹脂との密着性を向上させる上で好ましい。配合量は、特に制限はないが、通常10重量%以上、好ましくは20〜60重量%である。マット化したものを用いる場合は、開口部にマットがかからないように注意する。
【0023】また、酸化防止剤、充填剤、顔料、着色剤、発泡剤、難燃剤、摺動付与剤、エラストマー、ジシクロペンタジエン系熱重合樹脂およびその水添物など種々の添加剤を配合することにより、得られるポリマーの特性を改質することができる。酸化防止剤としては、フェノール系、リン系、アミン系など各種のプラスチック・ゴム用酸化防止剤がある。充填剤にはミルドガラス、カーボンブラック、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、雲母などの無機質充填剤がある。エラストマーとしては、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)およびこれらの水素化物などがある。添加剤は、通常、予め反応液のいずれか一方または双方に混合しておく。
【0024】このような反応射出成形の過程において、キャビティ26内に充填された反応原液は、シール部材28と両金型22,24との間の隙間に入り込むことなく、シール部材28の両側を流動し、シール部材28の後流側で合流する。従来では、反応原液が金型内のガスを巻き込み、合流部に相当する部分に泡となって成形品中に残存することとなった。しかしながら、本実施例では、この合流部に相当する部分のシール部材28に、ガス逃げ口34を設けてあるので、流動する反応原液中に含まれているガスが、ガス逃げ口34へ押し出される。
【0025】したがって、本実施例では、反応射出成形のように、粘性の低い成形材を用いて射出成形を行う場合でも、開口部が形成される金型間隙間をシール部材28がシールするので、不要隙間に成形材が入り込まず、シール部材28によりシールされている部分に相当する開口部には、ほとんど樹脂バリが発生しない。
【0026】また、成形材の合流部に相当する部分にガス逃げ口34が設けてあるため、射出成形品中に泡が残ることもない。なお、図3に示すように、得られる射出成形品40の開口部41におけるガス逃げ口に相当する部分に樹脂バリ42が生じることがあるが、この樹脂バリ42は、開口部41の全体に生じるわけではなく、常に一定箇所に生じるので、除去作業が容易である。
【0027】なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。例えば、図4に示すように、シール材128に形成されるガス逃げ口134a,134bを複数とすることもできる。その他の構成は、図1,2に示す実施例と同様であり、同様な作用効果を有する。
【0028】また、図5に示すように、シール部材228をリング状とし、その一部に切欠き部を設け、切欠き部をガス逃げ口234とすることも可能である。その他の構成は、図1,2に示す実施例と同様であり、同様な作用効果を有する。
【0029】また、図6に示すように、第2金型24側のキャビティ内周面に、シール部材取り付け用溝部200と、ガス逃げ用凹部202を設け、リング状のシール部材228をシール部材取り付け用溝部200内に装着し、シール部材228のガス逃げ口234とガス逃げ用凹部202とを連通させるように構成することもできる。その他の構成は、図1,2に示す実施例と同様である。なお、キャビティ226の形状は、種々に改変することができる。
【0030】以下に、本発明のさらに具体的な実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。なお、部や%などは、断わりのない限り重量基準である。
【0031】〔実施例1〕フェノール系酸化防止材(商品名イルガノックス1010、チバガイギー社製)を2%含有させたモノマー混合物(すなわち、ジシクロペンタジエン(DCP)90%とメチルテトラシクロドデセン10%の混合物)を2つの容器に入れ、一方には、モノマー混合物100部に対してジエチルアルミニウムクロイド(DEAC)を0.4部、n−プロパノールを0.15部、四塩化ケイ素を0.36部、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(クレイトン1170、シェル社製)を6部添加した(A液)。他方には、モノマー混合物100部に対して、トリ(トリデシル)アンモニウムモリブデートを0.3部添加した(B液)。
【0032】A液およびB液をそれぞれギヤーポンプにて1対1の容積比となるようにパワーミキサーに送液し、次いで、凸状金型と凹状金型により形成した金型のキャビティ内に、金型温度70°Cで注入し、金型装置内で3分間反応を行った。金型装置としては、図1,2に示すような金型装置を使用した。キャビティ内周面32,36間距離は、2.5mmであり、シール部材28の大きさは、150mm×300mmであり、その厚みは、3.0mmであった。また、シール部材28は、バイトン(フッ素ゴム)で構成され、このシール部材28を金型の内周面32に対して接着するための接着処理材として、フッ素樹脂接着処理材(「テトラエッチ」、潤工社製)を用い、接着剤として、フッ素樹脂用接着剤(「アラルダイトADS−30」、チバガイギー社製)を用いた。
【0033】一連の操作は窒素雰囲気下で行った。なお、A液およびB液のそれぞれの粘性は、300cps、300cpsであった。そして、図3に示すような開口部41を有する反応射出成形品40を得た。ガス逃げ口に相当する部分に樹脂バリ42が形成された以外は、開口部41に対して樹脂バリが発生せず、また、成形品中に気泡も観察されなかった。樹脂バリ42はカッターで容易に除去することができた。
【0034】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれば、反応射出成形のように、粘性の低い成形材を用いて射出成形を行う場合でも、開口部が形成される金型間隙間をシール部材がシールするので、不要隙間に成形材が入り込まず、シール部材によりシールされている部分に相当する開口部には、ほとんど樹脂バリが発生しない。また、成形材の合流部に相当する部分にガス逃げ口が設けてあるため、射出成形品中に泡が残ることもない。なお、ガス逃げ口に樹脂バリが生じることがあるが、この樹脂バリは、開口部全体に生じるわけではなく、常に一定箇所に生じるので、除去作業が容易である。さらに、本発明では、シール部材が金型間で押しつぶされることにより、開口部を形成するので、開口部を形成するために金型の精度を厳密に管理する必要はなく、金型が安価となり、特に大型の金型の場合に有利である。さらにまた、射出成形後に、開口部を形成する従来の方法に比較し、作業工程を短縮することができると共に、得られる射出成形品の開口部の仕上がり外観が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る金型装置の要部断面図である。
【図2】図1に示す金型装置の要部斜視図である。
【図3】図1,2に示す金型装置を用いて射出成形を行って得られる射出成形品の一例を示す要部斜視図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る金型装置の要部斜視図である。
【図5】本発明のさらにその他の実施例に係る金型装置の要部斜視図である。
【図6】図5に示す実施例の変形例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
20… 金型装置
22… 第1金型
24… 第2金型
26… キャビティ
28,128,228… シール部材
30… 凸部
32,36… キャビティ内周面
34,134a,134b,234… ガス逃げ口
40… 射出成形品
41… 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 一方の第1金型のキャビティ内周面に、他方の第2金型のキャビティ内周面に圧接することが可能である弾力性を有するシール部材を、キャビティ内に充填される成形材の合流部にガス逃げ口を設けるように、装着する工程と、第1金型と第2金型とを組み合わせて、両金型の内部にシール部材が介在されたキャビティを構成し、シール部材のガス逃げ口と反対方向から、キャビティ内部に成形材を充填して射出成形を行う工程と、成形材の硬化後に、第1金型と第2金型とを開き、上記シール部材に相当する開口部が形成された成形品を取り出す工程とを有する開口部を有する射出成形品の製造方法。
【請求項2】 上記射出成形が、反応射出成形である請求項1に記載の射出成形品の製造方法。
【請求項3】 第1金型と、この第1金型に組み合わされてキャビティが内部に形成される第2金型と、これら第1金型および第2金型のいずれか一方の金型のキャビティ内周面に装着され、他方の金型のキャビティ内周面に圧接することが可能であり、キャビティ内に充填される成形材の合流部にガス逃げ口を有する弾力性を持つシール部材とを有し、上記シール部材に相当する部分に開口部が形成された射出成形品を製造するための金型装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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