開放蓋保持機能を有する多蓋式栓
分配栓システム30、30Aは、2つ又はそれ以上の分配開口85、86、87、85A、88Aと、2つ又はそれ以上の旋回可能な蓋121、122、123、121A、121B、122B、123Bを備えている。各蓋を選択的に開くことができ、完全に開いた方向配置で保持することができる。本発明の好ましい一実施形態では、蓋は、分配開口を画定する栓本体32、32A、32Bの中にスナップフィットされる頂部の中に組み込まれている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器から材料を分配するためのシステムに関する。本発明は、搾り出し可能な容器と共に使用するための分配栓に組み込むのに特に適している。
【背景技術】
【0002】
従来の分配栓については様々な形式がある。従来の技術による分配栓システムの1つの形式は、容器の頂部に取り付けるための本体又はベースを含む。本体は分配開口部を画定する。システムは蓋を更に含み、蓋は本体に蝶番式に取り付けられ、蓋を持ち上げて分配開口部を開くことができる。
【0003】
分配栓は一般的に、容器から流動製品を分配するために使用される。ある形式の流動製品において、ある用途では、本体分配開口部を、蓋を開いたときに周囲の全部でなければ、その大部分の周りで実質的に妨害されないようにすることが望ましい。蓋が垂下せず、流動製品の分配過程を妨げないように、蓋はできるだけ開いたままに保持されていることが望ましい。例えば、マスタード又はその他の流動製品を容器から分配栓の分配開口部を通じて分配するとき、使用者は、開いた蓋が分配製品に接触するか、又は流動製品が上に分配される皿又は食品などの目標区域に接触することを望まない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
製品の分配中に蓋を開位置に維持するための改善されたシステムを提供することが望ましいことであろう。更に、ある用途では、様々なサイズと外形を有する排出流を選択的に分配するために様々な外形を有する複数の分配開口部を備えた分配栓を提供することが望ましい。各個別の分配開口部がそれ自体の個別の蓋を有する場合には、1つの所望の分配開口部を選択して、結合の蓋を開くことによって開くことができると共に、他の分配開口部はそれら自体の個別の蓋によって閉じた状態にしておくことができることが好ましい。
【0005】
各々が選択的且つ容易に閉状態と実質的に広い開状態との間で動作することができる複数の開口部と複数の蓋を有し、開かれた蓋は、使用者が開かれた蓋を再び閉めるまで実質的に広い開状態に維持される、分配栓を提供することが望ましいことであろう。
【0006】
このような多蓋式栓は、使用の容易さに適応すべきである。好ましくは、このような改善された多蓋式栓は又、分配開口部の周りの区域を容易に洗浄可能にするものでなければならない。
【0007】
容易に製造及び組立てができる構成部分を有することになる改善された分配栓システムを提供することも望ましいことであろう。
【0008】
改善された分配栓システムが、様々な異なる材料からのその製造に容易に適応できる場合には、これも又有益であろう。
【0009】
このような改善された分配栓システムが、様々な形状を有し且つ様々な材料から構成されるボトル、容器、又はパッケージに適応できる場合には、これも又有利であろう。
【0010】
更に、このような改善されたシステムが、ユニット毎に高い信頼性を伴う一貫した動作特性を有する製品を製造するために、製品廃棄率が低くて効率的、高品質、高速度の大量製造技術に適応できる場合には、これは望ましいことであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の分配栓システムは、上述の望ましい機能の1つ又は複数を含む設計に適応することができる。本発明の一態様によれば、分配栓システムは、製品を貯蔵できる内部を有する容器のために提供される。分配栓システムは、容器内部との連絡に適応するための本体を有する。本体は、
(1)少なくとも(a)製品を分配できる少なくとも1つの開口を画定する第1分配領域と、(b)製品を分配できる少なくとも1つの開口を画定する第2分配領域とを有するデッキと、
(2)各々が(a)デッキの高さの上方に位置し、(b)横方向に突出した、少なくとも2つの突起と
を含む。
【0012】
栓システムは又、少なくとも第1蓋も含み、この第1蓋は、
(1)第1分配領域に結合し、
(2)(a)第1分配領域開口を塞ぐ閉位置と、(b)製品を容器から第1配分領域開口を通って分配できるようにするための閉位置から離れた全開位置との間で、旋回可能であり、
(3)2つの横縁部を画定し、各横縁部は、第1蓋が全開位置に旋回されると突起の1つに係合し、これを越えさせられるためであり、全開位置では、第1蓋を閉位置の方へ動かして突起を越えて第1蓋の縁部を強制するように、十分な閉鎖力を第1蓋に加えない限りは、第1蓋は保持される。
【0013】
栓システムは又、少なくとも第2蓋も含み、この第2蓋は、
(1)第2分配領域に結合し、
(2)(a)第2分配領域開口を塞ぐ閉位置と、(b)製品を容器から第2配分領域開口を通って分配できるようにするための閉位置から離れた全開位置との間で、旋回可能であり、
(3)2つの横縁部を画定し、各横縁部は、第2蓋が全開位置に旋回されると突起の1つに係合し、これを越えさせられるためであり、全開位置では、第2蓋を閉位置の方へ動かして突起を越えて第2蓋の縁部を強制するように、十分な閉鎖力を第2蓋に加えない限りは、第2蓋が保持される。
【0014】
本発明の一形式では、システムは、容器内部への開口部を有する容器のための2部片分配栓であり、この栓は開口部の周りで容器から分離しているが、容器に解除可能に取り付けることができる。栓は、容器に装着するための本体を含み、本体は少なくとも第1及び第2分配領域を画定する。栓は又、頂部は本体に装着されて第1蓋及び第2蓋を有する頂部も含む。頂部は又、(1)本体に固定された定置中央パネルと、(2)第1蓋を中央パネルに連結する第1蝶番と、(3)第2蓋を中央パネルに連結する第2蝶番とを含む。
【0015】
栓は又、(1)第1及び第2分配領域と類似の第3分配領域と、(2)第3分配領域に結合する旋回可能第3蓋と、(3)第3蓋を開いた状態で保持する突起とを含む。
【0016】
本発明のその他の多くの利点及び特徴は、本発明の下記の詳細な説明、特許請求の範囲、及び添付の図面から、容易に明らかになろう。
【0017】
明細部分を形成する添付の図面において、同様な部分を指示するために同様な番号が全体を通じて使用されている。
【実施例】
【0018】
本発明は、多くの様々な形の実施形態に可能であるが、本明細書と添付の図面は単に、いくつかの特定の形を本発明の実施例としてのみ開示する。しかし、本発明をこのように説明される実施形態に限定することを意図するものではない。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲に指摘されている。
【0019】
説明を容易にするために、分配システムを全体的に直立した方向配置で説明し、容器がその基部の上に直立して貯蔵されるときに、容器の上端部に分配システムを有することができる。しかし、本発明の分配システムを、説明された位置以外の方向配置で製造、貯蔵、運搬、使用、及び販売してもよいことは理解されよう。
【0020】
本発明の分配システムは、様々な設計を有する様々な従来又は特別の容器と共に使用するために適しており、これらの容器の詳細は、図示又は説明しないが、当業者には明白であり、このような容器の理解は明らかであろう。本明細書に記載の本発明の図解された実施形態に関して、容器それ自体は、本発明の最も広い態様の一部を形成するものではなく、したがってこの態様を限定しようとするものではない。新規の明らかではない本発明の態様が説明される例示的な分配システムにおいてのみ実現されることも、当業者には理解されよう。
【0021】
本発明による分配栓システムの現在好ましい第1実施形態は、図1〜12に図示する分配栓組立体の形を呈し、本明細書では図1において全体として参照番号30で指定されている。分配栓組立体30(以下簡単に「栓30」と称することもある)は、容器(図示せず)の頂部に取り付けるための個別に製造されたユニット又はサブアセンブリとして提供される。しかし、ある適用では、容器の単一部品又は延長部として形成されることが分配栓30のために望ましいこともあり、この単一部品又は延長部がそれ自体、容器の分配端部構造を画定することは理解されよう。
【0022】
容器(図示せず)は一般的に、容器内部とこの中に含まれる製品へのアクセスをもたらす従来の口を有する。製品は、例えば、マスタード、ケチャップ、マヨネーズなどの流体又は展開可能な製品であってもよい。製品は、粉体、クリーム、ローション、スラリー、ペーストなどを含むがこれらに限定されない、その他の任意の流動性又は展開可能な材料にすることもできよう。このような材料は、例えば食品、パーソナルケア用製品、産業用又は家庭用製品、又はその他の合成品(例えば、人畜による内的又は外的使用、活性に関与する薬品、製造、商用、又は家庭用メンテナンス、建設、農業などのための合成品)として販売されてもよい。
【0023】
容器は一般的に、ネック又はその他の容器口を画定する適当な構造物を有してもよい。ネックは円形断面の外形を有してもよく(しかし必要ではない)、容器の本体は、例えば楕円断面形状などのその他の断面の外形を有してもよい。容器は一方、ネック部分のサイズは減少せず又は断面は変わらず、その全長又は全高に沿って実質的に均一の形状を有してもよい。
【0024】
容器は一般的に、可とう性の1つ又は複数の壁を有する搾り出し可能な容器であってもよく、この容器は使用者が掴むことができ、圧縮されて容器内の内圧を高め、この結果、栓30が開くと製品が栓30を通じて容器の外へ搾り出される。このような容器壁は一般的には、十分な固有の弾力性を有しているので、圧搾力を除去すると、容器壁はその正常な応力のかかっていない形状に戻る傾向があり、栓が開モード又は通気モードになる程度に、栓を通じて容器の中に大気を引き込む傾向がある。このような搾り出し可能な容器構造は多くの用途において好ましいが、その他の用途においては必要ではなく、又は好ましくない。実際に、容器は実質的に剛体であってもよい。この様な剛体容器には、製品特に比較的粘性のある製品の分配を助けるために、ピストンを備えることもできよう。一方、剛体容器を、分配製品の質量に作用する重力の影響の下で、及び/又は(例えば、開放容器を吸い出すことによって作られるような)容器外側における低下した周囲気圧の影響の下で、製品を逆分配するために使用することもできよう。
【0025】
第1実施形態に関する図5に示すように、栓30の好ましいマルチピース構造は、ベース又は本体32と、頂部34とを有する。
【0026】
図1〜12に図示する好ましい第1実施形態では、栓本体32と頂部34は、ポリプロピレンなどの適当な熱可塑性材料から成形されることが好ましい。この代わりに別の材料を使用してもよい。
【0027】
その他の計画される実施形態では、栓30は本体32それ自体、及び頂部34それ自体を含むマルチピース構造である必要はない。更に、栓30は、容器から完全に分離した構造である必要はない。その代りに、容器それ自体を、本体32を容器の単位部品として組み込んだ、又は本体32と頂部34とを共に容器の単位部品として組み込んだ、分配端構造を伴って作ることもできよう。これらの代替物の全てにおいて、本体32を、容器内部との連絡をもたらすために機能する構造的機構として特徴付けてもよい。
【0028】
上に論述した代替実施形態のいずれにおいても、容器は、底端部(すなわち、栓30が上に位置している分配端部の反対側の端部)を有してもよく、この容器端部を、分配しようとする製品によって容器を満たすために便宜を図るように最初は開けたままにしておくことができよう。容器の開いた底端部を通じて容器が製品によって満たされた後に、容器の開いた端部を、適当なねじ式係合スナップフィット係合、接着剤係合、熱接着係合などによって容器底部に取り付けることができる個別の底端部栓などの適当な手段によって、閉じることができよう。代替案として、容器の開いた底部分を、(例えば、容器底部分が、プラスチック材料、又は熱と力を加える適切な方法の使用に適応するその他の材料から作られている場合には、この方法で)変形して閉じることができよう。
【0029】
本体32は、栓本体32を容器(図示せず)に固着するために対合容器ねじ(図示せず)と係合するための通常の内部ねじ38を備えたスカート36(図7及び9)を有してもよい。
【0030】
栓本体32と容器を、スナップフィット・ビードと溝(図示せず)又はその他の手段によって、解除可能に連結することもできよう。代替案として、栓本体32を、容器と栓本体32のために使用される材料に応じて、誘導接合、超音波接合、接着などによって、容器に永続的に取り付けてもよい。本体32の内部は、栓本体32と容器との間の強化された耐漏洩シールを準備するために、特別又は従来のシール機構を含んでもよい。
【0031】
栓本体32の図示された好ましい第1形式は、径方向内向きに延在するデッキ40を画定する(図5)。図8を参照すると、本体デッキ40は、第1デッキ部分41と、第2デッキ部分42と、第3デッキ部分とを有する。デッキ40は又、第1デッキ部分41と第2デッキ部分42との間に位置する径方向に向いて上向きに突出する第1壁51も含む。デッキ40は又、第2デッキ部分42と第3デッキ部分43との間に位置する径方向に向いて上向きに突出する第2壁52も含む。デッキ40は又、第3デッキ部分43と第1デッキ部分41との間に位置する径方向に向いて上向きに突出する第3壁53も含む。
【0032】
図8及び9において理解できるように、各壁51、52、及び53は、互いに分岐して離れる2つの内部端面61及び62を有する。壁の内部端面61及び62は、隆起した中央プラットフォーム66(図5)の近くで全体的に垂直上向きに延び、隆起した中央プラットフォーム66は、第1デッキ部分41、第2デッキ部分42、及び第3デッキ部分43よりも高い。隆起した中央部分66は、各壁51、52、及び53の内端面62及び62から径方向内向きに延びている。隆起した中央プラットフォーム66は少なくとも1つのアンカー孔を、好ましくは3つのこのようなアンカー孔68(図8及び9)を画定する。
【0033】
図1及び6において理解できるように、各第1壁51、第2壁52、及び第3壁53の内端部61は、隆起した中央プラットフォーム66の上で横に突出する突起71を支持する(図5及び9を参照)。各第1壁51、第2壁52、及び第3壁53の内端部62は、隆起した中央プラットフォーム66の上で横に突出する突起72を支持する。図6において理解できるように、各突起71及び72は細長くて、2つの端部を有する。図9における突起71に関して理解できるように、各突起は、栓本体デッキ40と3つの蓋蝶番の旋回軸を含む共通平面とに対して僅かな角度で傾いて向けられることが好ましい。
【0034】
デッキ第1部分41、デッキ第2部分42、及びデッキ第3部分43は各々、(図5及び8において理解できるように)それぞれ、円筒状突起又は放出口81、82、及び83の形状で分配領域を有する。図8において理解できるように、第1分配領域又は放出口81は5つの円筒状分配開口85を有し、第2分配領域又は放出口82は単一の円筒状分配開口86を有し、第3分配領域又は放出口83は一対の分配開口87を有し、この一対の分配開口の各々は正方形の導管開口部の形状を有する。中央開口85は、栓の主縦軸に平行な縦軸を有する。残りの4つの開口85は各々、図8において理解できるように、中央開口85の軸に対して斜角をなす縦軸を有し、これによってより広い分散排出パターンが得られる。開口部85、86、及び87は、特定の用途に応じて望まれるときには他の形状を有してもよい。
【0035】
図8において理解できるように、栓本体32のスカート36の外側表面は、周囲方向に離隔した3つの親指アクセス用凹所32を有し、この凹所の形状は図5における栓本体32の斜視図から明らかである。栓本体スカート36の残りの外側表面の主要部分は、使用者のために握り表面を向上させるために、軸方向に延在するリブ又は溝の周囲配列を伴って形成されることが好ましい。
【0036】
図4及び図10〜12は、頂部34の構造を更に詳しく図示する。図9における頂部34の下側の図を参照すると、頂部34は定置中央パネル100を含む。3つのアンカー・ポスト102が中央パネル100の下から突出している。各アンカー・ポスト102は拡大された頭部を有し、この頭部は、先ず変形して栓本体の中央プラットフォームのアンカー孔68の1つを通過するために、続いてプラットフォーム66の下でその変形しない外形に戻り、図4において理解できるように、頂部中央パネル100の栓本体プラットフォーム66へのスナップフィット係合式取付け部を作るために、一時的に弾性変形可能である。
【0037】
図10において理解できるように、蓋34は第1蓋121と、第2蓋122と、第3蓋123とを有する。図5において理解できるように、第1蓋121は、デッキ第1部分41と結合し、この上に位置するようになっている。第2蓋122は、デッキ第2部分42と結合し、この上に位置するようになっている。第3蓋123は、デッキ第3部分43と結合し、この上に位置するようになっている。
【0038】
図10において理解できるように、第1蓋121は、第1薄膜蝶番131によって中央パネル100に連結されている。第2蓋122は、第1薄膜蝶番132によって中央パネル100に連結されている。第3蓋123は、第3薄膜蝶番133によって中央パネル100に連結されている。各薄膜蝶番131、132、及び133は、頂部34の下側における全体的にV状の溝によって画定され、こうして、(図1及び4に示すように)閉位置と(図2の第2蓋122のために示すように)全開位置との間の連結式蓋の選択的な動きに適応する材料の厚さを減らした部分を画定する。
【0039】
図10において理解できるように、第1蓋121の下側は、突出する円筒状密封カラー141を有する。第2蓋122の下側は、突出する円筒状密封カラー142を有する。第3蓋123の下側は、突出する円筒状密封カラー143を有する。各密封カラー141、142、及び143は、結合された栓本体放出口(例えば、図5に見ることができる放出口81、82、又は83)の外側円筒状表面に密封係合するための、内向きに突出した環状シール・ビード144を有する。図4Aは、閉じられた第2蓋122を示しており、密封カラー142は栓本体の放出口82を取り囲み、密封カラー142上の環状ビード144は栓本体の放出口82の外側円筒状表面と密封係合している。
【0040】
図10において理解できるように、第1蓋121は前部スカート151を含み、第2蓋122は前部スカート152を含み、第3蓋123は前部スカート151を含む。各スカート151、152、及び153の外側は、窪んだサム・リフト154を画定する。図10において理解できるように、各サム・リフト154は、蓋のアンダカット領域を画定し、この領域に対して親指又は指を押し付けて蓋を開くことができる。
【0041】
各蓋スカート151、152、及び153の内側は、横方向又は内向きに突出する掛け金ビードを含み、図4Aは、第2蓋スカート152の上のこのような掛け金ビード162を示す。デッキ第2部分42は、第2蓋掛け金ビード162と協働するための、横方向又は外向きに突出する掛け金ビード164を含む。図4において理解できるように、第2蓋122を閉じると、第2蓋掛け金ビード162は、栓本体のデッキ第2部分の掛け金ビード164の僅か下方に離隔する。第2蓋122が、(例えば不意の衝撃からの、又は使用者の指又は親指による故意の押付けからの)上向きの力を受けた場合には、第2蓋122は、掛け金ビード162及び164が係合するまで僅かに下向きに動くこともある。この時点で、蓋掛け金ビード162を栓本体の掛け金ビード164を越えて先まで動かすために、実質的により大きな力が必要である。掛け金ビード162及び164のこの配置は、栓30と結合パッケージの正規の取扱い中に、蓋を閉位置に保持するために機能する。しかし、掛け金ビードの配置は、十分な開放力を加えたときに蓋122のゆっくりした開放に適応する。更に、蓋を閉めるとき、離隔した掛け金ビード162及び164の配置は、製造公差によって垂直寸法の僅かな変動に適応する。
【0042】
図2において理解できるように、第2蓋122を上向きに押し付けて、その蝶番を開位置に旋回させることができる。第2蓋122を、第1壁51と第2壁52の上の栓本体突起と係合することによって、その開位置に保持、すなわち維持することができる。図1及び4を参照すると、第2壁52の内端面61上の突起71は、第2蓋122が開位置に動かされると第2蓋122の横部分に係合するようになっている。同様に、図3を参照すると、第1壁51の内端面62上の突起72は、第2蓋122の他の横縁部分に係合するようになっている。詳しくは、図11を参照すると、第2蓋122は、第2蓋122が全開位置に旋回されてそこで保持されると、栓本体の突起の1つ(例えば71又は72)に係合してこれを越えて強制されるための、一対の横縁部すなわち縁端部172を画定する幅が小さくなった領域を有することが理解できる。更に、蓋の旋回に対するいくらかの追加抵抗が、蓋の横側部又は縁端部172と壁52及び51それぞれの隣接内端面61及び62との間の僅かな干渉によって作られる。
【0043】
第2蓋122を閉位置に向けて動かし突起71及び72を越えて第2蓋縁端部172を強制するように、第2蓋122に閉鎖力を加えないかぎり、第2蓋122は全開位置(図2)に保持される。第2蓋122が完全に開いているときは、これは閉位置から約170度又はそれ以上の角度で保持されることが好ましい。これは分配開口82の周りの区域を露出し、第2デッキ部分42の周りに隙間を提供する。第2蓋122が全開位置に保持されると、使用者は、第2蓋122が流動製品の排出流の眺めをひどく妨害することなく、第2蓋122が食品皿又はそのような物などの目標区域に不注意に触れることがあるように垂れ下がることなく、製品を容易に分配することができる。
【0044】
第2蓋122が図2に示すように全開位置にあるとき、壁51又は52の近くの蓋の横端縁部の下側縁部は、保持突起(蓋122の片側の突起71と蓋122の他の側の突起72)の下に位置することが好ましい。
【0045】
別の2つの蓋、すなわち第1蓋121及び第3蓋121は、上記の第2蓋122と同じ方式で機能する。したがって、使用者は3つの蓋のいずれか1つを選択的に開いてもよく、分配過程中又は分配開口を取り囲むデッキ部分の掃除中に、開いた蓋を全開位置に保持することができる。
【0046】
第2蓋122を開いて分配開口86を通じて(マスタードなどの)流動製品を分配すると、比較的小さな全体的に円筒状の流れが排出される。分配中に、使用者は、らせんパターンなどの所望のパターンで流れを分配して堆積させるように、(容器が取り付けられた)栓を動かすことができる。この目的のために、第2蓋122の外側上部表面は、図3に図示するように、らせん183のデザイン構成を含む。これは、使用者が流動製品を置くことができる様々な形状の1つの実施例として役立つ。
【0047】
第1蓋121を開いて、5つの分配開口85(図5)を露出させることができる。5つの開口85を通って排出する製品は、十字すなわちプラス符号の形状の初期堆積物を形成することもできる。この目的のために、十字すなわちプラス符号184のデザインが、第1蓋121の外側上部表面の上に示されている。
【0048】
2つの分配開口87(図5)は、流動製品の2つの平行流を同時に分配することができる。使用者が分配中にパッケージをジグザグ様式で動かす場合には、流動材料は2つのジグザグ構成で堆積されることになる。この目的のために、第3蓋123の外側上部表面は2つのジグザグ形状185(図3)のデザインを備えている。
【0049】
栓30を、2つの部品、すなわち栓本体32と栓頂部34として容易に成形することができる。次にこの2つの部品を、栓本体32の上に栓頂部34をスナップフィットすることによって容易に組み立てることができる。これらの2つの部品を、異なる色彩で及び/又は異なる材料から作ることができる。
【0050】
分配栓組立体の形による本発明の分配システムの現在好ましい第2実施形態を、図13〜25に図示する。第2実施形態の図17に示すように、栓30Aの好ましいマルチピース構造は、ベース又は本体32Aと頂部34Aとを含む。栓本体32Aと頂部34Aは、ポリプロピレン又はそのような物などの適切な熱可塑性材料から成形されることが好ましい。この代わりに他の材料を使用してもよい。上に論述した第1実施形態の栓30によるように、第2実施形態の栓30Aはマルチピース構造である必要はなく、容器から完全に分離した構造である必要もない。この代わりに、容器それ自体を、本体32Aを容器の単一部分として組み込んだ、又は本体32Aと頂部34Aの両方を容器の単一部分として組み込んだ分配端部と共に作ることができよう。
【0051】
本体32Aは、栓本体32Aを容器(図示せず)に固着するために対合容器ねじと係合するための従来の内部ねじ38Aを備えたスカート36A(図19及び22)を有してもよい。
【0052】
栓本体32A及び容器を、スナップフィット・ビード及び溝(図示せず)又はその他の手段によって、解除可能に連結することもできよう。代替案として、容器及び栓本体32Aに使用される材料に応じて、栓本体32Aを、誘導接合、超音波接合、接着などによって、容器に永続的に取り付けてもよい。本体32Aの内部は、栓本体32Aと容器との間の強化された耐漏洩シールを準備するために、特別又は従来のシール機構を含んでもよい。
【0053】
栓本体32Aの図示された第2形式は、径方向内向きに延在するデッキ40A(図17)を画定する。図17を参照すると、本体デッキ40Aは、第1デッキ部分41Aと第2デッキ部分42Aとを有する。デッキ40Aは又、デッキ第1部分41Aとデッキ第2部分42の片側に沿って位置する上向きに突出する第1壁51Aも含む。デッキ40Aは又、第1壁51Aから離隔してこれに平行な上向きに突出する第2壁52Aも含む。第2壁52Aは、デッキ第2部分42Aとデッキ第1部分41の片側に沿って位置する。
【0054】
図17及び22において理解できるように、各壁51A及び52Aは、それぞれ突出内面61A及び62Aを有する。壁内面61A及び62Aは、隆起した中央プラットフォーム66A(図17及び22)の近くで全体的に垂直上向きに延び、隆起した中央プラットフォーム66Aは、第1デッキ部分41A、及び第2デッキ部分42Aよりも高い。隆起した中央部分66Aは、内面61Aと62Aとの間に延在している。隆起した中央プラットフォーム66Aは少なくとも1つのアンカー孔を、好ましくは2つのこのようなアンカー孔68A(図17及び22)を画定する。
【0055】
図17及び22において理解できるように、内面61Aは、隆起した中央プラットフォーム66Aの上で横に突出する突起71Aを支持する。第2壁52Aの内面62Aは、隆起した中央プラットフォーム66Aの上で横に突出する突起72Aを支持する。図18において理解できるように、突起71Aは細長くて、各々が丸みを付けられてカム作用面を画定する2つの端部73A及び75Aを有する。突起72Aは同一の形状を有する。図18及び21における突起71Aに関して理解できるように、各突起は、中間の下点から各端部73A及び75Aに向かって僅かに上向きに曲がる丸みを付けた下縁部を有することが好ましい。
【0056】
デッキ第1部分41A及びデッキ第2部分42Aは各々、(図17及び20において理解できるように)それぞれ、円筒状突起又は放出口81A及び82Aの形状で分配領域を有する。図20において理解できるように、第1分配領域又は放出口81Aは一対の分配開口85Aを有し、これらの分配開口の各々は正方形の導管開口部の形状を有し、第2分配領域又は放出口82Aは8つの円筒状分配開口88Aを有する。
【0057】
図13及び16において理解できるように、栓本体32Aのスカート36Aの外側表面は、周囲方向に離隔した2つの親指アクセス用凹所91Aを有し、この凹所の形状は図17における栓本体32Aの斜視図から明らかである。栓本体スカート36の残りの外側表面の主要部分は、使用者のために握り表面を向上させるために、(図1における第1実施形態におけるように)軸方向に延在するリブ又は溝の周囲配列を伴って形成されることが好ましい。
【0058】
図17及び図23〜25は、頂部34Aの構造を更に詳しく図示する。図23における頂部34Aの下側の図を参照すると、頂部34Aは定置中央パネル100Aを含む。2つのアンカー・ポスト102Aが中央パネル100Aの下から突出している。各アンカー・ポスト102Aは拡大された頭部を有し、この頭部は、先ず変形して栓本体の中央プラットフォームのアンカー孔68Aの1つを通過するために、続いてプラットフォーム66Aの下でその変形しない外形に戻り、図16において理解できるように、頂部中央パネル100Aの栓本体プラットフォーム66Aへのスナップフィット係合式取付け部を作るために、一時的に弾性変形可能である。
【0059】
図23において理解できるように、蓋34Aは第1蓋121Aと第2蓋122Aとを有する。図17において理解できるように、第1蓋121Aは、第1デッキ部分41Aに結合されて、この上に位置するようになっている。第2蓋122Aは、デッキ第2部分42Aに結合されて、この上に位置するようになっている。
【0060】
図23において理解できるように、第1蓋121Aは、第1薄膜蝶番131Aによって中央パネル100Aに連結されている。第2蓋122Aは、第1薄膜蝶番132Aによって中央パネル100Aに連結されている。各薄膜蝶番131A及び132Aは、頂部34Aの下側における全体的にV状の溝によって画定され、こうして、(図13及び16に示すように)閉位置と(図14の第2蓋122Aのために示すように)全開位置との間の連結式蓋の選択的な動きに適応する材料の厚さを減らした部分を画定する。
【0061】
図23において理解できるように、第1蓋121Aの下側は、突出する円筒状密封カラー141Aを有する。第2蓋122Aの下側は、突出する円筒状密封カラー142Aを有する。各密封カラー141A及び142Aは、結合された栓本体放出口(例えば、図17に見ることができる放出口81A及び82A)の外側円筒状表面に密封係合するための、内向きに突出した環状シール・ビード144Aを有する。図16は、閉じられた第1蓋121Aを示しており、密封カラー141Aは栓本体の放出口81Aを取り囲み、密封カラー142Aの内側上の環状ビード144Aは栓本体の放出口81Aの外側円筒状表面と密封係合している。
【0062】
図23において理解できるように、第1蓋121Aは前部スカート151Aを含み、第2蓋122Aは前部スカート152Aを含む。各スカート151A及び152Aの外側は、窪んだサム・リフト154Aを画定する。図23において理解できるように、各サム・リフト154Aは、蓋のアンダカット領域を画定し、この領域に対して親指又は指を押し付けて蓋を開くことができる。
【0063】
各蓋スカート151A及び152Aの内側はそれぞれ、横方向又は内向きに突出する掛け金ビード161A及び162Aを含む(図25)。図21において理解できるように、デッキ第1部分41A及びデッキ第2部分42Aは各々、第1及び第2蓋掛け金ビード161A、162Aと協働するための、横方向又は外向きに突出する掛け金ビード164A及び165Aを含む。いずれかの蓋を閉じると、掛け金ビードは、図4Aに示す第1実施形態の掛け金ビード162及び164に関して詳細に説明したものと同じ方式で、隣接する栓本体の第2デッキ部分の掛け金ビードの僅か下方に離隔する。蓋が、(例えば不意の衝撃からの、又は使用者の指又は親指による故意の押付けからの)上向きの力を受けた場合には、蓋は、掛け金ビードが係合するまで僅かに下向きに動くこともある。この時点で、蓋掛け金ビードを栓本体の掛け金ビードを越えて先まで動かすために、実質的により大きな力が必要である。掛け金ビードのこの配置は、栓30Aと結合パッケージの正規の取扱い中に、蓋を閉位置に保持するために機能する。しかし、掛け金ビードの配置は、十分な開放力を加えたときに蓋のゆっくりした開放に適応する。更に、蓋を閉めるとき、離隔した掛け金ビードの配置は、製造公差によって垂直寸法の僅かな変動に適応する。
【0064】
図14において理解できるように、第1蓋121Aを上向きに押し付けて、その蝶番を開位置に旋回させることができる。第1蓋121Aを、第1壁51Aと第2壁52Aの上の栓本体突起71Aと係合することによって、その開位置に保持、すなわち維持することができる。図13及び16を参照すると、第1壁51Aの内端面61A上の突起71Aは、第1蓋121Aが開位置に動かされると第1蓋121Aの横部分に係合するようになっている。同様に、図22を参照すると、第2壁52Aの内端面62A上の突起72Aは、第1蓋121Aの他の横縁部分に係合するようになっている。したがって、第1蓋121Aは、第1蓋121Aが保持される全開位置に第1蓋121Aが旋回すると、栓本体の突起(例えば71A又は72A)の1つに各々が係合してこれを越えて強制されるための、一対の横縁部すなわち縁端部171A(図23)を画定することを特徴としてもよい。
【0065】
第1蓋121Aを閉位置に向けて動かし突起71A及び72Aを越えて第1蓋縁端部171Aを強制するように、第1蓋121Aに閉鎖力を加えないかぎり、第1蓋121Aは全開位置(図14)に保持される。第1蓋121Aが完全に開いているときは、これは閉位置から約170度又はそれ以上の角度で保持されることが好ましい。これは分配開口81Aの周りの区域を露出し、デッキ第2部分41Aの周りに隙間を提供する。第1蓋121Aが全開位置に保持されると、使用者は、第1蓋121Aが流動製品の排出流の眺めをひどく妨害することなく、第1蓋121Aが食品皿又はそのような物などの目標区域に不注意に触れることがあるように垂れ下がることなく、製品を容易に分配することができる。
【0066】
図14に示すように第1蓋121Aが全開位置にあるときには、壁51A又は52Aの近くの蓋の横端縁部171Aの下側縁部は、保持突起(蓋121Aの片側の突起71Aと蓋121Aの他の側の突起72A)の下に位置することが好ましい。
【0067】
第2蓋122Aは上記の第1蓋121Aと同じ方式で機能する。したがって、使用者は2つの蓋のいずれか1つを選択的に開いてもよく、分配過程中又は分配開口を取り囲むデッキ部分の掃除中に、開いた蓋を全開位置に保持することができる。
【0068】
第2蓋122Aを開いて、8つの分配開口88A(図20)を露出させることができる。8つの開口88Aを通って排出する製品は、十字すなわちプラス符号の形状の初期堆積物を形成することもできる。この目的のために、十字すなわちプラス符号のデザイン184Aが、第2蓋122Aの外側上部表面の上に示されている。
【0069】
第1蓋121Aを開いて、2つの分配開口85Aを露出させることができる。2つの分配開口85A(図14及び20)は、流動製品の2つの平行流を同時に分配することができる。使用者が分配中にパッケージをジグザグ様式で動かす場合には、流動材料は2つのジグザグ構成で堆積されることになる。この目的のために、第1蓋121Aの外側上部表面は2つのジグザグ形状185A(図13)のデザインを備えている。
【0070】
栓30Aを、2つの部品、すなわち栓本体32Aと栓頂部34Aとして容易に成形することができる。次にこの2つの部品を、栓本体32Aの上に栓頂部34Aをスナップフィットすることによって容易に組み立てることができる。これらの2つの部品を、異なる色彩で及び/又は異なる材料から作ることができる。
【0071】
図1〜12に図示する分配システムの第1実施形態と図13〜25に図示する分配システムの第2実施形態の両方において、頂部構造は栓本体から分離している。ある適用例では、栓頂部と栓本体を一体型の単一構造として形成することが望ましいこともある。しかし、図示した実施形態では、頂部は本体から分離しており、頂部を本体に取り付ける別の形式又は配置を使用してもよい。
【0072】
図26〜31は、分離した栓頂部を栓本体に取り付けるための現在好ましい代替実施形態を図示する。図26〜31に図示する代替配置は、図1〜12に図示する第1実施形態を参照して上に説明した種類の3蓋構造の中に組み込まれたものとして示されている。図1〜12に図示する第1実施形態では、頂部は、アンカー孔68の中に受け入れられる3つのアンカー・ポスト102を備えた栓本体に取り付けられている。しかし、図26〜31に示すような頂部を本体に固定する代替配置では、以下詳細に説明するようにただ1つのアンカー・ポストを使用する。1つの分離した頂部を1つのアンカー・ポストによって分離した栓本体に固定するこのような代替形式は、図13〜25に図示する栓の第2実施形態において使用してもよいことは理解されよう。
【0073】
図26〜31を参照すると、栓本体の代替形式は参照番号32Bによって指定され、栓頂部の代替形式は参照番号34Bによって指定されている。栓本体32B及び栓頂部34Bの代替形式の多くの基本的特徴は、栓本体32及び栓頂部34の第1実施形態について先に説明した特徴と同一である。第1実施形態の特徴と同一である栓本体32B及び栓頂部34Bの代替形式の特徴を、本明細書で再度詳細に説明する必要はない。
【0074】
図26〜28に図示するような栓本体32Bの代替形式は、高くなった中央プラットフォーム66Bにおいて単一のアンカー凹所68Bを含む。この単一アンカー凹所68Bは概して、図4、7、及び9に図示するような栓本体32の第1実施形態において使用される3つのアンカー孔68に機能的に類似している。しかし、アンカー孔68とは異なり、単一凹所68Bは高くなった中央プラットフォーム66Bを完全に通って延びてはいない。凹所68Bの下端部は平坦な底床部69Bにおいて終端している(図26及び28)。凹所68Bは全体的に円筒状の外形を有し、凹所68Bの上部開放端部の近くに、僅かに径方向内側に突出した環状スナップフィット・ビード70B(図26〜28)がある。
【0075】
図29〜31に図示する栓頂部34Bの代替実施形態は、定置中央パネル100B(図29〜31)を含み、この中央パネルに第1蓋121B、第2蓋122B、及び第3蓋123Bが蝶番式に連結されている。1つのアンカー・ポスト102Bが中央パネル100Bの下から下向きに突出している(図30及び31)。アンカー・ポスト102Bは、外部環状スナップフィット・ビード103Bを備えた全体的に中空の円筒状外形を有する(図30及び31)。
【0076】
図29〜31において理解できるように、各蓋121B、122B、及び123Bは、浅い親指用凹所91Bの先に突出する外向きに延びる持ち上げタブ105Bを含む。
【0077】
頂部34Bは、図1〜3の第1実施形態について示すように第1実施形態の栓頂部34が第1実施形態の栓本体32の上に取り付けられるものと同じ方向に、栓本体32Bの上端部に取り付けられる。しかし、図26〜31に図示する代替実施形態では、単一のアンカー凹所68Bの中のスナップフィット係合部に受け入れられるために、1つの単一アンカー・ポスト102Bのみが存在する。このようなスナップフィット係合部では、単一アンカー・ポストの環状ビード103B(図31)がアンカー凹所68Bにおいてスナップフィット・ビード70Bを越えてその下方へ動く。頂部34Bが栓本体32Bの上で下方に押されて、栓頂部のアンカー・ポスト・ビード103Bを栓本体の凹所ビード70Bを越えて強制すると、多少の一時的な弾性変形が、ビード及び栓本体32B、又は栓頂部34B、若しくはその両方の隣接する構造において発生する。
【0078】
栓頂部34Bを栓本体32Bの上に正しく取り付けた後、蓋121B、122B、及び123Bを、図1〜12に図示した第1実施形態の蓋121、122、及び123に関して説明したものと同じ方式で開閉(並びに開位置及び閉位置に保持)してもよい。
【0079】
3蓋配置の図26〜31に図示する代替実施形態に関して上に説明した単一アンカー・ポスト/アンカー凹所構造を、図12〜25に図示する2蓋配置において使用してもよい。図13〜25に図示する2蓋配置を、2つのアンカー・ポスト102A(図23)を環状スナップフィット・ビード付きの単一アンカー・ポストに変えることによって、更に高くなった中央プラットフォーム66Aを変更して、更に厚くし、底部が閉じた単一アンカー凹所と内向きに突出した環状スナップフィット・ビードとを画定することによって、変更することができる。
【0080】
本発明の上記の詳細な説明とその図面から、本発明の新規の着想又は原理の真の精神と範囲から逸脱することなく、多くの変形及び変更を行ってもよいことは容易に明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】容器(図示せず)の上で、又は容器の一部として使用するための分配栓として実現された、本発明の分配栓システムの第1実施形態の斜視図であって、通常の閉じた方向配置で示された斜視図である。
【図2】図1と同様な図であるが、分配栓の頂部の上における3つの蓋の1つを開位置に移動した図である。
【図3】図1に示す分配栓の平面図である。
【図4】全体的に図3における平面4−4に沿って取られた断面図である。
【図4A】図4において円で囲まれた構造の部分の拡大部分図である。
【図5】本体から分離した頂部を示す、図1に示す分配栓の分解斜視図である。
【図6】図1において円で囲まれた構造の部分の大きく拡大した部分図である。
【図7】図5に示す栓本体の下側の斜視図である。
【図8】図5に示す栓本体の平面図である。
【図9】全体的に図8における平面9−9に沿って取られた断面図である。
【図10】図5に示す栓頂部の下側の斜視図である。
【図11】図5に示す栓頂部の平面図である。
【図12】全体的に図11における平面12−12に沿って取られた断面図である。
【図13】容器(図示せず)の上で、又は容器の一部として使用するための分配栓として実現された、本発明の分配栓システムの第2実施形態の斜視図であって、通常の閉じた方向配置で示された斜視図である。
【図14】図13と同様な図であるが、分配栓の頂部の上における2つの蓋の1つを開位置に移動した図である。
【図15】図13に示す第2実施形態の栓の平面図である。
【図16】全体的に図15における平面16−16に沿って取られた断面図である。
【図17】本体から分離した頂部を示す、図13に示す分配栓の第2実施形態の分解斜視図である。
【図18】図13において円で囲まれた構造の部分の拡大部分図である。
【図19】図17に示された栓本体の下側の斜視図である。
【図20】図17に示す栓本体の平面図である。
【図21】全体的に図20における平面21−21に沿って取られた断面図である。
【図22】全体的に図20における平面22−22に沿って取られた断面図である。
【図23】図17に示す栓頂部の下側の斜視図である。
【図24】図17に示す栓頂部の平面図である。
【図25】全体的に図24における平面25−25に沿って取られた断面図である。
【図26】図5に示す栓本体の代替形の斜視図である。
【図27】図26に示す栓本体の代替形の下側の斜視図である。
【図28】全体的に図26における平面28−28に沿って取られた拡大断面図である。
【図29】図5に示す栓頂部の代替形の斜視図である。
【図30】図29に示す栓頂部の代替形の下側の斜視図である。
【図31】全体的に図29における平面31−31に沿って取られた拡大断面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器から材料を分配するためのシステムに関する。本発明は、搾り出し可能な容器と共に使用するための分配栓に組み込むのに特に適している。
【背景技術】
【0002】
従来の分配栓については様々な形式がある。従来の技術による分配栓システムの1つの形式は、容器の頂部に取り付けるための本体又はベースを含む。本体は分配開口部を画定する。システムは蓋を更に含み、蓋は本体に蝶番式に取り付けられ、蓋を持ち上げて分配開口部を開くことができる。
【0003】
分配栓は一般的に、容器から流動製品を分配するために使用される。ある形式の流動製品において、ある用途では、本体分配開口部を、蓋を開いたときに周囲の全部でなければ、その大部分の周りで実質的に妨害されないようにすることが望ましい。蓋が垂下せず、流動製品の分配過程を妨げないように、蓋はできるだけ開いたままに保持されていることが望ましい。例えば、マスタード又はその他の流動製品を容器から分配栓の分配開口部を通じて分配するとき、使用者は、開いた蓋が分配製品に接触するか、又は流動製品が上に分配される皿又は食品などの目標区域に接触することを望まない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
製品の分配中に蓋を開位置に維持するための改善されたシステムを提供することが望ましいことであろう。更に、ある用途では、様々なサイズと外形を有する排出流を選択的に分配するために様々な外形を有する複数の分配開口部を備えた分配栓を提供することが望ましい。各個別の分配開口部がそれ自体の個別の蓋を有する場合には、1つの所望の分配開口部を選択して、結合の蓋を開くことによって開くことができると共に、他の分配開口部はそれら自体の個別の蓋によって閉じた状態にしておくことができることが好ましい。
【0005】
各々が選択的且つ容易に閉状態と実質的に広い開状態との間で動作することができる複数の開口部と複数の蓋を有し、開かれた蓋は、使用者が開かれた蓋を再び閉めるまで実質的に広い開状態に維持される、分配栓を提供することが望ましいことであろう。
【0006】
このような多蓋式栓は、使用の容易さに適応すべきである。好ましくは、このような改善された多蓋式栓は又、分配開口部の周りの区域を容易に洗浄可能にするものでなければならない。
【0007】
容易に製造及び組立てができる構成部分を有することになる改善された分配栓システムを提供することも望ましいことであろう。
【0008】
改善された分配栓システムが、様々な異なる材料からのその製造に容易に適応できる場合には、これも又有益であろう。
【0009】
このような改善された分配栓システムが、様々な形状を有し且つ様々な材料から構成されるボトル、容器、又はパッケージに適応できる場合には、これも又有利であろう。
【0010】
更に、このような改善されたシステムが、ユニット毎に高い信頼性を伴う一貫した動作特性を有する製品を製造するために、製品廃棄率が低くて効率的、高品質、高速度の大量製造技術に適応できる場合には、これは望ましいことであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の分配栓システムは、上述の望ましい機能の1つ又は複数を含む設計に適応することができる。本発明の一態様によれば、分配栓システムは、製品を貯蔵できる内部を有する容器のために提供される。分配栓システムは、容器内部との連絡に適応するための本体を有する。本体は、
(1)少なくとも(a)製品を分配できる少なくとも1つの開口を画定する第1分配領域と、(b)製品を分配できる少なくとも1つの開口を画定する第2分配領域とを有するデッキと、
(2)各々が(a)デッキの高さの上方に位置し、(b)横方向に突出した、少なくとも2つの突起と
を含む。
【0012】
栓システムは又、少なくとも第1蓋も含み、この第1蓋は、
(1)第1分配領域に結合し、
(2)(a)第1分配領域開口を塞ぐ閉位置と、(b)製品を容器から第1配分領域開口を通って分配できるようにするための閉位置から離れた全開位置との間で、旋回可能であり、
(3)2つの横縁部を画定し、各横縁部は、第1蓋が全開位置に旋回されると突起の1つに係合し、これを越えさせられるためであり、全開位置では、第1蓋を閉位置の方へ動かして突起を越えて第1蓋の縁部を強制するように、十分な閉鎖力を第1蓋に加えない限りは、第1蓋は保持される。
【0013】
栓システムは又、少なくとも第2蓋も含み、この第2蓋は、
(1)第2分配領域に結合し、
(2)(a)第2分配領域開口を塞ぐ閉位置と、(b)製品を容器から第2配分領域開口を通って分配できるようにするための閉位置から離れた全開位置との間で、旋回可能であり、
(3)2つの横縁部を画定し、各横縁部は、第2蓋が全開位置に旋回されると突起の1つに係合し、これを越えさせられるためであり、全開位置では、第2蓋を閉位置の方へ動かして突起を越えて第2蓋の縁部を強制するように、十分な閉鎖力を第2蓋に加えない限りは、第2蓋が保持される。
【0014】
本発明の一形式では、システムは、容器内部への開口部を有する容器のための2部片分配栓であり、この栓は開口部の周りで容器から分離しているが、容器に解除可能に取り付けることができる。栓は、容器に装着するための本体を含み、本体は少なくとも第1及び第2分配領域を画定する。栓は又、頂部は本体に装着されて第1蓋及び第2蓋を有する頂部も含む。頂部は又、(1)本体に固定された定置中央パネルと、(2)第1蓋を中央パネルに連結する第1蝶番と、(3)第2蓋を中央パネルに連結する第2蝶番とを含む。
【0015】
栓は又、(1)第1及び第2分配領域と類似の第3分配領域と、(2)第3分配領域に結合する旋回可能第3蓋と、(3)第3蓋を開いた状態で保持する突起とを含む。
【0016】
本発明のその他の多くの利点及び特徴は、本発明の下記の詳細な説明、特許請求の範囲、及び添付の図面から、容易に明らかになろう。
【0017】
明細部分を形成する添付の図面において、同様な部分を指示するために同様な番号が全体を通じて使用されている。
【実施例】
【0018】
本発明は、多くの様々な形の実施形態に可能であるが、本明細書と添付の図面は単に、いくつかの特定の形を本発明の実施例としてのみ開示する。しかし、本発明をこのように説明される実施形態に限定することを意図するものではない。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲に指摘されている。
【0019】
説明を容易にするために、分配システムを全体的に直立した方向配置で説明し、容器がその基部の上に直立して貯蔵されるときに、容器の上端部に分配システムを有することができる。しかし、本発明の分配システムを、説明された位置以外の方向配置で製造、貯蔵、運搬、使用、及び販売してもよいことは理解されよう。
【0020】
本発明の分配システムは、様々な設計を有する様々な従来又は特別の容器と共に使用するために適しており、これらの容器の詳細は、図示又は説明しないが、当業者には明白であり、このような容器の理解は明らかであろう。本明細書に記載の本発明の図解された実施形態に関して、容器それ自体は、本発明の最も広い態様の一部を形成するものではなく、したがってこの態様を限定しようとするものではない。新規の明らかではない本発明の態様が説明される例示的な分配システムにおいてのみ実現されることも、当業者には理解されよう。
【0021】
本発明による分配栓システムの現在好ましい第1実施形態は、図1〜12に図示する分配栓組立体の形を呈し、本明細書では図1において全体として参照番号30で指定されている。分配栓組立体30(以下簡単に「栓30」と称することもある)は、容器(図示せず)の頂部に取り付けるための個別に製造されたユニット又はサブアセンブリとして提供される。しかし、ある適用では、容器の単一部品又は延長部として形成されることが分配栓30のために望ましいこともあり、この単一部品又は延長部がそれ自体、容器の分配端部構造を画定することは理解されよう。
【0022】
容器(図示せず)は一般的に、容器内部とこの中に含まれる製品へのアクセスをもたらす従来の口を有する。製品は、例えば、マスタード、ケチャップ、マヨネーズなどの流体又は展開可能な製品であってもよい。製品は、粉体、クリーム、ローション、スラリー、ペーストなどを含むがこれらに限定されない、その他の任意の流動性又は展開可能な材料にすることもできよう。このような材料は、例えば食品、パーソナルケア用製品、産業用又は家庭用製品、又はその他の合成品(例えば、人畜による内的又は外的使用、活性に関与する薬品、製造、商用、又は家庭用メンテナンス、建設、農業などのための合成品)として販売されてもよい。
【0023】
容器は一般的に、ネック又はその他の容器口を画定する適当な構造物を有してもよい。ネックは円形断面の外形を有してもよく(しかし必要ではない)、容器の本体は、例えば楕円断面形状などのその他の断面の外形を有してもよい。容器は一方、ネック部分のサイズは減少せず又は断面は変わらず、その全長又は全高に沿って実質的に均一の形状を有してもよい。
【0024】
容器は一般的に、可とう性の1つ又は複数の壁を有する搾り出し可能な容器であってもよく、この容器は使用者が掴むことができ、圧縮されて容器内の内圧を高め、この結果、栓30が開くと製品が栓30を通じて容器の外へ搾り出される。このような容器壁は一般的には、十分な固有の弾力性を有しているので、圧搾力を除去すると、容器壁はその正常な応力のかかっていない形状に戻る傾向があり、栓が開モード又は通気モードになる程度に、栓を通じて容器の中に大気を引き込む傾向がある。このような搾り出し可能な容器構造は多くの用途において好ましいが、その他の用途においては必要ではなく、又は好ましくない。実際に、容器は実質的に剛体であってもよい。この様な剛体容器には、製品特に比較的粘性のある製品の分配を助けるために、ピストンを備えることもできよう。一方、剛体容器を、分配製品の質量に作用する重力の影響の下で、及び/又は(例えば、開放容器を吸い出すことによって作られるような)容器外側における低下した周囲気圧の影響の下で、製品を逆分配するために使用することもできよう。
【0025】
第1実施形態に関する図5に示すように、栓30の好ましいマルチピース構造は、ベース又は本体32と、頂部34とを有する。
【0026】
図1〜12に図示する好ましい第1実施形態では、栓本体32と頂部34は、ポリプロピレンなどの適当な熱可塑性材料から成形されることが好ましい。この代わりに別の材料を使用してもよい。
【0027】
その他の計画される実施形態では、栓30は本体32それ自体、及び頂部34それ自体を含むマルチピース構造である必要はない。更に、栓30は、容器から完全に分離した構造である必要はない。その代りに、容器それ自体を、本体32を容器の単位部品として組み込んだ、又は本体32と頂部34とを共に容器の単位部品として組み込んだ、分配端構造を伴って作ることもできよう。これらの代替物の全てにおいて、本体32を、容器内部との連絡をもたらすために機能する構造的機構として特徴付けてもよい。
【0028】
上に論述した代替実施形態のいずれにおいても、容器は、底端部(すなわち、栓30が上に位置している分配端部の反対側の端部)を有してもよく、この容器端部を、分配しようとする製品によって容器を満たすために便宜を図るように最初は開けたままにしておくことができよう。容器の開いた底端部を通じて容器が製品によって満たされた後に、容器の開いた端部を、適当なねじ式係合スナップフィット係合、接着剤係合、熱接着係合などによって容器底部に取り付けることができる個別の底端部栓などの適当な手段によって、閉じることができよう。代替案として、容器の開いた底部分を、(例えば、容器底部分が、プラスチック材料、又は熱と力を加える適切な方法の使用に適応するその他の材料から作られている場合には、この方法で)変形して閉じることができよう。
【0029】
本体32は、栓本体32を容器(図示せず)に固着するために対合容器ねじ(図示せず)と係合するための通常の内部ねじ38を備えたスカート36(図7及び9)を有してもよい。
【0030】
栓本体32と容器を、スナップフィット・ビードと溝(図示せず)又はその他の手段によって、解除可能に連結することもできよう。代替案として、栓本体32を、容器と栓本体32のために使用される材料に応じて、誘導接合、超音波接合、接着などによって、容器に永続的に取り付けてもよい。本体32の内部は、栓本体32と容器との間の強化された耐漏洩シールを準備するために、特別又は従来のシール機構を含んでもよい。
【0031】
栓本体32の図示された好ましい第1形式は、径方向内向きに延在するデッキ40を画定する(図5)。図8を参照すると、本体デッキ40は、第1デッキ部分41と、第2デッキ部分42と、第3デッキ部分とを有する。デッキ40は又、第1デッキ部分41と第2デッキ部分42との間に位置する径方向に向いて上向きに突出する第1壁51も含む。デッキ40は又、第2デッキ部分42と第3デッキ部分43との間に位置する径方向に向いて上向きに突出する第2壁52も含む。デッキ40は又、第3デッキ部分43と第1デッキ部分41との間に位置する径方向に向いて上向きに突出する第3壁53も含む。
【0032】
図8及び9において理解できるように、各壁51、52、及び53は、互いに分岐して離れる2つの内部端面61及び62を有する。壁の内部端面61及び62は、隆起した中央プラットフォーム66(図5)の近くで全体的に垂直上向きに延び、隆起した中央プラットフォーム66は、第1デッキ部分41、第2デッキ部分42、及び第3デッキ部分43よりも高い。隆起した中央部分66は、各壁51、52、及び53の内端面62及び62から径方向内向きに延びている。隆起した中央プラットフォーム66は少なくとも1つのアンカー孔を、好ましくは3つのこのようなアンカー孔68(図8及び9)を画定する。
【0033】
図1及び6において理解できるように、各第1壁51、第2壁52、及び第3壁53の内端部61は、隆起した中央プラットフォーム66の上で横に突出する突起71を支持する(図5及び9を参照)。各第1壁51、第2壁52、及び第3壁53の内端部62は、隆起した中央プラットフォーム66の上で横に突出する突起72を支持する。図6において理解できるように、各突起71及び72は細長くて、2つの端部を有する。図9における突起71に関して理解できるように、各突起は、栓本体デッキ40と3つの蓋蝶番の旋回軸を含む共通平面とに対して僅かな角度で傾いて向けられることが好ましい。
【0034】
デッキ第1部分41、デッキ第2部分42、及びデッキ第3部分43は各々、(図5及び8において理解できるように)それぞれ、円筒状突起又は放出口81、82、及び83の形状で分配領域を有する。図8において理解できるように、第1分配領域又は放出口81は5つの円筒状分配開口85を有し、第2分配領域又は放出口82は単一の円筒状分配開口86を有し、第3分配領域又は放出口83は一対の分配開口87を有し、この一対の分配開口の各々は正方形の導管開口部の形状を有する。中央開口85は、栓の主縦軸に平行な縦軸を有する。残りの4つの開口85は各々、図8において理解できるように、中央開口85の軸に対して斜角をなす縦軸を有し、これによってより広い分散排出パターンが得られる。開口部85、86、及び87は、特定の用途に応じて望まれるときには他の形状を有してもよい。
【0035】
図8において理解できるように、栓本体32のスカート36の外側表面は、周囲方向に離隔した3つの親指アクセス用凹所32を有し、この凹所の形状は図5における栓本体32の斜視図から明らかである。栓本体スカート36の残りの外側表面の主要部分は、使用者のために握り表面を向上させるために、軸方向に延在するリブ又は溝の周囲配列を伴って形成されることが好ましい。
【0036】
図4及び図10〜12は、頂部34の構造を更に詳しく図示する。図9における頂部34の下側の図を参照すると、頂部34は定置中央パネル100を含む。3つのアンカー・ポスト102が中央パネル100の下から突出している。各アンカー・ポスト102は拡大された頭部を有し、この頭部は、先ず変形して栓本体の中央プラットフォームのアンカー孔68の1つを通過するために、続いてプラットフォーム66の下でその変形しない外形に戻り、図4において理解できるように、頂部中央パネル100の栓本体プラットフォーム66へのスナップフィット係合式取付け部を作るために、一時的に弾性変形可能である。
【0037】
図10において理解できるように、蓋34は第1蓋121と、第2蓋122と、第3蓋123とを有する。図5において理解できるように、第1蓋121は、デッキ第1部分41と結合し、この上に位置するようになっている。第2蓋122は、デッキ第2部分42と結合し、この上に位置するようになっている。第3蓋123は、デッキ第3部分43と結合し、この上に位置するようになっている。
【0038】
図10において理解できるように、第1蓋121は、第1薄膜蝶番131によって中央パネル100に連結されている。第2蓋122は、第1薄膜蝶番132によって中央パネル100に連結されている。第3蓋123は、第3薄膜蝶番133によって中央パネル100に連結されている。各薄膜蝶番131、132、及び133は、頂部34の下側における全体的にV状の溝によって画定され、こうして、(図1及び4に示すように)閉位置と(図2の第2蓋122のために示すように)全開位置との間の連結式蓋の選択的な動きに適応する材料の厚さを減らした部分を画定する。
【0039】
図10において理解できるように、第1蓋121の下側は、突出する円筒状密封カラー141を有する。第2蓋122の下側は、突出する円筒状密封カラー142を有する。第3蓋123の下側は、突出する円筒状密封カラー143を有する。各密封カラー141、142、及び143は、結合された栓本体放出口(例えば、図5に見ることができる放出口81、82、又は83)の外側円筒状表面に密封係合するための、内向きに突出した環状シール・ビード144を有する。図4Aは、閉じられた第2蓋122を示しており、密封カラー142は栓本体の放出口82を取り囲み、密封カラー142上の環状ビード144は栓本体の放出口82の外側円筒状表面と密封係合している。
【0040】
図10において理解できるように、第1蓋121は前部スカート151を含み、第2蓋122は前部スカート152を含み、第3蓋123は前部スカート151を含む。各スカート151、152、及び153の外側は、窪んだサム・リフト154を画定する。図10において理解できるように、各サム・リフト154は、蓋のアンダカット領域を画定し、この領域に対して親指又は指を押し付けて蓋を開くことができる。
【0041】
各蓋スカート151、152、及び153の内側は、横方向又は内向きに突出する掛け金ビードを含み、図4Aは、第2蓋スカート152の上のこのような掛け金ビード162を示す。デッキ第2部分42は、第2蓋掛け金ビード162と協働するための、横方向又は外向きに突出する掛け金ビード164を含む。図4において理解できるように、第2蓋122を閉じると、第2蓋掛け金ビード162は、栓本体のデッキ第2部分の掛け金ビード164の僅か下方に離隔する。第2蓋122が、(例えば不意の衝撃からの、又は使用者の指又は親指による故意の押付けからの)上向きの力を受けた場合には、第2蓋122は、掛け金ビード162及び164が係合するまで僅かに下向きに動くこともある。この時点で、蓋掛け金ビード162を栓本体の掛け金ビード164を越えて先まで動かすために、実質的により大きな力が必要である。掛け金ビード162及び164のこの配置は、栓30と結合パッケージの正規の取扱い中に、蓋を閉位置に保持するために機能する。しかし、掛け金ビードの配置は、十分な開放力を加えたときに蓋122のゆっくりした開放に適応する。更に、蓋を閉めるとき、離隔した掛け金ビード162及び164の配置は、製造公差によって垂直寸法の僅かな変動に適応する。
【0042】
図2において理解できるように、第2蓋122を上向きに押し付けて、その蝶番を開位置に旋回させることができる。第2蓋122を、第1壁51と第2壁52の上の栓本体突起と係合することによって、その開位置に保持、すなわち維持することができる。図1及び4を参照すると、第2壁52の内端面61上の突起71は、第2蓋122が開位置に動かされると第2蓋122の横部分に係合するようになっている。同様に、図3を参照すると、第1壁51の内端面62上の突起72は、第2蓋122の他の横縁部分に係合するようになっている。詳しくは、図11を参照すると、第2蓋122は、第2蓋122が全開位置に旋回されてそこで保持されると、栓本体の突起の1つ(例えば71又は72)に係合してこれを越えて強制されるための、一対の横縁部すなわち縁端部172を画定する幅が小さくなった領域を有することが理解できる。更に、蓋の旋回に対するいくらかの追加抵抗が、蓋の横側部又は縁端部172と壁52及び51それぞれの隣接内端面61及び62との間の僅かな干渉によって作られる。
【0043】
第2蓋122を閉位置に向けて動かし突起71及び72を越えて第2蓋縁端部172を強制するように、第2蓋122に閉鎖力を加えないかぎり、第2蓋122は全開位置(図2)に保持される。第2蓋122が完全に開いているときは、これは閉位置から約170度又はそれ以上の角度で保持されることが好ましい。これは分配開口82の周りの区域を露出し、第2デッキ部分42の周りに隙間を提供する。第2蓋122が全開位置に保持されると、使用者は、第2蓋122が流動製品の排出流の眺めをひどく妨害することなく、第2蓋122が食品皿又はそのような物などの目標区域に不注意に触れることがあるように垂れ下がることなく、製品を容易に分配することができる。
【0044】
第2蓋122が図2に示すように全開位置にあるとき、壁51又は52の近くの蓋の横端縁部の下側縁部は、保持突起(蓋122の片側の突起71と蓋122の他の側の突起72)の下に位置することが好ましい。
【0045】
別の2つの蓋、すなわち第1蓋121及び第3蓋121は、上記の第2蓋122と同じ方式で機能する。したがって、使用者は3つの蓋のいずれか1つを選択的に開いてもよく、分配過程中又は分配開口を取り囲むデッキ部分の掃除中に、開いた蓋を全開位置に保持することができる。
【0046】
第2蓋122を開いて分配開口86を通じて(マスタードなどの)流動製品を分配すると、比較的小さな全体的に円筒状の流れが排出される。分配中に、使用者は、らせんパターンなどの所望のパターンで流れを分配して堆積させるように、(容器が取り付けられた)栓を動かすことができる。この目的のために、第2蓋122の外側上部表面は、図3に図示するように、らせん183のデザイン構成を含む。これは、使用者が流動製品を置くことができる様々な形状の1つの実施例として役立つ。
【0047】
第1蓋121を開いて、5つの分配開口85(図5)を露出させることができる。5つの開口85を通って排出する製品は、十字すなわちプラス符号の形状の初期堆積物を形成することもできる。この目的のために、十字すなわちプラス符号184のデザインが、第1蓋121の外側上部表面の上に示されている。
【0048】
2つの分配開口87(図5)は、流動製品の2つの平行流を同時に分配することができる。使用者が分配中にパッケージをジグザグ様式で動かす場合には、流動材料は2つのジグザグ構成で堆積されることになる。この目的のために、第3蓋123の外側上部表面は2つのジグザグ形状185(図3)のデザインを備えている。
【0049】
栓30を、2つの部品、すなわち栓本体32と栓頂部34として容易に成形することができる。次にこの2つの部品を、栓本体32の上に栓頂部34をスナップフィットすることによって容易に組み立てることができる。これらの2つの部品を、異なる色彩で及び/又は異なる材料から作ることができる。
【0050】
分配栓組立体の形による本発明の分配システムの現在好ましい第2実施形態を、図13〜25に図示する。第2実施形態の図17に示すように、栓30Aの好ましいマルチピース構造は、ベース又は本体32Aと頂部34Aとを含む。栓本体32Aと頂部34Aは、ポリプロピレン又はそのような物などの適切な熱可塑性材料から成形されることが好ましい。この代わりに他の材料を使用してもよい。上に論述した第1実施形態の栓30によるように、第2実施形態の栓30Aはマルチピース構造である必要はなく、容器から完全に分離した構造である必要もない。この代わりに、容器それ自体を、本体32Aを容器の単一部分として組み込んだ、又は本体32Aと頂部34Aの両方を容器の単一部分として組み込んだ分配端部と共に作ることができよう。
【0051】
本体32Aは、栓本体32Aを容器(図示せず)に固着するために対合容器ねじと係合するための従来の内部ねじ38Aを備えたスカート36A(図19及び22)を有してもよい。
【0052】
栓本体32A及び容器を、スナップフィット・ビード及び溝(図示せず)又はその他の手段によって、解除可能に連結することもできよう。代替案として、容器及び栓本体32Aに使用される材料に応じて、栓本体32Aを、誘導接合、超音波接合、接着などによって、容器に永続的に取り付けてもよい。本体32Aの内部は、栓本体32Aと容器との間の強化された耐漏洩シールを準備するために、特別又は従来のシール機構を含んでもよい。
【0053】
栓本体32Aの図示された第2形式は、径方向内向きに延在するデッキ40A(図17)を画定する。図17を参照すると、本体デッキ40Aは、第1デッキ部分41Aと第2デッキ部分42Aとを有する。デッキ40Aは又、デッキ第1部分41Aとデッキ第2部分42の片側に沿って位置する上向きに突出する第1壁51Aも含む。デッキ40Aは又、第1壁51Aから離隔してこれに平行な上向きに突出する第2壁52Aも含む。第2壁52Aは、デッキ第2部分42Aとデッキ第1部分41の片側に沿って位置する。
【0054】
図17及び22において理解できるように、各壁51A及び52Aは、それぞれ突出内面61A及び62Aを有する。壁内面61A及び62Aは、隆起した中央プラットフォーム66A(図17及び22)の近くで全体的に垂直上向きに延び、隆起した中央プラットフォーム66Aは、第1デッキ部分41A、及び第2デッキ部分42Aよりも高い。隆起した中央部分66Aは、内面61Aと62Aとの間に延在している。隆起した中央プラットフォーム66Aは少なくとも1つのアンカー孔を、好ましくは2つのこのようなアンカー孔68A(図17及び22)を画定する。
【0055】
図17及び22において理解できるように、内面61Aは、隆起した中央プラットフォーム66Aの上で横に突出する突起71Aを支持する。第2壁52Aの内面62Aは、隆起した中央プラットフォーム66Aの上で横に突出する突起72Aを支持する。図18において理解できるように、突起71Aは細長くて、各々が丸みを付けられてカム作用面を画定する2つの端部73A及び75Aを有する。突起72Aは同一の形状を有する。図18及び21における突起71Aに関して理解できるように、各突起は、中間の下点から各端部73A及び75Aに向かって僅かに上向きに曲がる丸みを付けた下縁部を有することが好ましい。
【0056】
デッキ第1部分41A及びデッキ第2部分42Aは各々、(図17及び20において理解できるように)それぞれ、円筒状突起又は放出口81A及び82Aの形状で分配領域を有する。図20において理解できるように、第1分配領域又は放出口81Aは一対の分配開口85Aを有し、これらの分配開口の各々は正方形の導管開口部の形状を有し、第2分配領域又は放出口82Aは8つの円筒状分配開口88Aを有する。
【0057】
図13及び16において理解できるように、栓本体32Aのスカート36Aの外側表面は、周囲方向に離隔した2つの親指アクセス用凹所91Aを有し、この凹所の形状は図17における栓本体32Aの斜視図から明らかである。栓本体スカート36の残りの外側表面の主要部分は、使用者のために握り表面を向上させるために、(図1における第1実施形態におけるように)軸方向に延在するリブ又は溝の周囲配列を伴って形成されることが好ましい。
【0058】
図17及び図23〜25は、頂部34Aの構造を更に詳しく図示する。図23における頂部34Aの下側の図を参照すると、頂部34Aは定置中央パネル100Aを含む。2つのアンカー・ポスト102Aが中央パネル100Aの下から突出している。各アンカー・ポスト102Aは拡大された頭部を有し、この頭部は、先ず変形して栓本体の中央プラットフォームのアンカー孔68Aの1つを通過するために、続いてプラットフォーム66Aの下でその変形しない外形に戻り、図16において理解できるように、頂部中央パネル100Aの栓本体プラットフォーム66Aへのスナップフィット係合式取付け部を作るために、一時的に弾性変形可能である。
【0059】
図23において理解できるように、蓋34Aは第1蓋121Aと第2蓋122Aとを有する。図17において理解できるように、第1蓋121Aは、第1デッキ部分41Aに結合されて、この上に位置するようになっている。第2蓋122Aは、デッキ第2部分42Aに結合されて、この上に位置するようになっている。
【0060】
図23において理解できるように、第1蓋121Aは、第1薄膜蝶番131Aによって中央パネル100Aに連結されている。第2蓋122Aは、第1薄膜蝶番132Aによって中央パネル100Aに連結されている。各薄膜蝶番131A及び132Aは、頂部34Aの下側における全体的にV状の溝によって画定され、こうして、(図13及び16に示すように)閉位置と(図14の第2蓋122Aのために示すように)全開位置との間の連結式蓋の選択的な動きに適応する材料の厚さを減らした部分を画定する。
【0061】
図23において理解できるように、第1蓋121Aの下側は、突出する円筒状密封カラー141Aを有する。第2蓋122Aの下側は、突出する円筒状密封カラー142Aを有する。各密封カラー141A及び142Aは、結合された栓本体放出口(例えば、図17に見ることができる放出口81A及び82A)の外側円筒状表面に密封係合するための、内向きに突出した環状シール・ビード144Aを有する。図16は、閉じられた第1蓋121Aを示しており、密封カラー141Aは栓本体の放出口81Aを取り囲み、密封カラー142Aの内側上の環状ビード144Aは栓本体の放出口81Aの外側円筒状表面と密封係合している。
【0062】
図23において理解できるように、第1蓋121Aは前部スカート151Aを含み、第2蓋122Aは前部スカート152Aを含む。各スカート151A及び152Aの外側は、窪んだサム・リフト154Aを画定する。図23において理解できるように、各サム・リフト154Aは、蓋のアンダカット領域を画定し、この領域に対して親指又は指を押し付けて蓋を開くことができる。
【0063】
各蓋スカート151A及び152Aの内側はそれぞれ、横方向又は内向きに突出する掛け金ビード161A及び162Aを含む(図25)。図21において理解できるように、デッキ第1部分41A及びデッキ第2部分42Aは各々、第1及び第2蓋掛け金ビード161A、162Aと協働するための、横方向又は外向きに突出する掛け金ビード164A及び165Aを含む。いずれかの蓋を閉じると、掛け金ビードは、図4Aに示す第1実施形態の掛け金ビード162及び164に関して詳細に説明したものと同じ方式で、隣接する栓本体の第2デッキ部分の掛け金ビードの僅か下方に離隔する。蓋が、(例えば不意の衝撃からの、又は使用者の指又は親指による故意の押付けからの)上向きの力を受けた場合には、蓋は、掛け金ビードが係合するまで僅かに下向きに動くこともある。この時点で、蓋掛け金ビードを栓本体の掛け金ビードを越えて先まで動かすために、実質的により大きな力が必要である。掛け金ビードのこの配置は、栓30Aと結合パッケージの正規の取扱い中に、蓋を閉位置に保持するために機能する。しかし、掛け金ビードの配置は、十分な開放力を加えたときに蓋のゆっくりした開放に適応する。更に、蓋を閉めるとき、離隔した掛け金ビードの配置は、製造公差によって垂直寸法の僅かな変動に適応する。
【0064】
図14において理解できるように、第1蓋121Aを上向きに押し付けて、その蝶番を開位置に旋回させることができる。第1蓋121Aを、第1壁51Aと第2壁52Aの上の栓本体突起71Aと係合することによって、その開位置に保持、すなわち維持することができる。図13及び16を参照すると、第1壁51Aの内端面61A上の突起71Aは、第1蓋121Aが開位置に動かされると第1蓋121Aの横部分に係合するようになっている。同様に、図22を参照すると、第2壁52Aの内端面62A上の突起72Aは、第1蓋121Aの他の横縁部分に係合するようになっている。したがって、第1蓋121Aは、第1蓋121Aが保持される全開位置に第1蓋121Aが旋回すると、栓本体の突起(例えば71A又は72A)の1つに各々が係合してこれを越えて強制されるための、一対の横縁部すなわち縁端部171A(図23)を画定することを特徴としてもよい。
【0065】
第1蓋121Aを閉位置に向けて動かし突起71A及び72Aを越えて第1蓋縁端部171Aを強制するように、第1蓋121Aに閉鎖力を加えないかぎり、第1蓋121Aは全開位置(図14)に保持される。第1蓋121Aが完全に開いているときは、これは閉位置から約170度又はそれ以上の角度で保持されることが好ましい。これは分配開口81Aの周りの区域を露出し、デッキ第2部分41Aの周りに隙間を提供する。第1蓋121Aが全開位置に保持されると、使用者は、第1蓋121Aが流動製品の排出流の眺めをひどく妨害することなく、第1蓋121Aが食品皿又はそのような物などの目標区域に不注意に触れることがあるように垂れ下がることなく、製品を容易に分配することができる。
【0066】
図14に示すように第1蓋121Aが全開位置にあるときには、壁51A又は52Aの近くの蓋の横端縁部171Aの下側縁部は、保持突起(蓋121Aの片側の突起71Aと蓋121Aの他の側の突起72A)の下に位置することが好ましい。
【0067】
第2蓋122Aは上記の第1蓋121Aと同じ方式で機能する。したがって、使用者は2つの蓋のいずれか1つを選択的に開いてもよく、分配過程中又は分配開口を取り囲むデッキ部分の掃除中に、開いた蓋を全開位置に保持することができる。
【0068】
第2蓋122Aを開いて、8つの分配開口88A(図20)を露出させることができる。8つの開口88Aを通って排出する製品は、十字すなわちプラス符号の形状の初期堆積物を形成することもできる。この目的のために、十字すなわちプラス符号のデザイン184Aが、第2蓋122Aの外側上部表面の上に示されている。
【0069】
第1蓋121Aを開いて、2つの分配開口85Aを露出させることができる。2つの分配開口85A(図14及び20)は、流動製品の2つの平行流を同時に分配することができる。使用者が分配中にパッケージをジグザグ様式で動かす場合には、流動材料は2つのジグザグ構成で堆積されることになる。この目的のために、第1蓋121Aの外側上部表面は2つのジグザグ形状185A(図13)のデザインを備えている。
【0070】
栓30Aを、2つの部品、すなわち栓本体32Aと栓頂部34Aとして容易に成形することができる。次にこの2つの部品を、栓本体32Aの上に栓頂部34Aをスナップフィットすることによって容易に組み立てることができる。これらの2つの部品を、異なる色彩で及び/又は異なる材料から作ることができる。
【0071】
図1〜12に図示する分配システムの第1実施形態と図13〜25に図示する分配システムの第2実施形態の両方において、頂部構造は栓本体から分離している。ある適用例では、栓頂部と栓本体を一体型の単一構造として形成することが望ましいこともある。しかし、図示した実施形態では、頂部は本体から分離しており、頂部を本体に取り付ける別の形式又は配置を使用してもよい。
【0072】
図26〜31は、分離した栓頂部を栓本体に取り付けるための現在好ましい代替実施形態を図示する。図26〜31に図示する代替配置は、図1〜12に図示する第1実施形態を参照して上に説明した種類の3蓋構造の中に組み込まれたものとして示されている。図1〜12に図示する第1実施形態では、頂部は、アンカー孔68の中に受け入れられる3つのアンカー・ポスト102を備えた栓本体に取り付けられている。しかし、図26〜31に示すような頂部を本体に固定する代替配置では、以下詳細に説明するようにただ1つのアンカー・ポストを使用する。1つの分離した頂部を1つのアンカー・ポストによって分離した栓本体に固定するこのような代替形式は、図13〜25に図示する栓の第2実施形態において使用してもよいことは理解されよう。
【0073】
図26〜31を参照すると、栓本体の代替形式は参照番号32Bによって指定され、栓頂部の代替形式は参照番号34Bによって指定されている。栓本体32B及び栓頂部34Bの代替形式の多くの基本的特徴は、栓本体32及び栓頂部34の第1実施形態について先に説明した特徴と同一である。第1実施形態の特徴と同一である栓本体32B及び栓頂部34Bの代替形式の特徴を、本明細書で再度詳細に説明する必要はない。
【0074】
図26〜28に図示するような栓本体32Bの代替形式は、高くなった中央プラットフォーム66Bにおいて単一のアンカー凹所68Bを含む。この単一アンカー凹所68Bは概して、図4、7、及び9に図示するような栓本体32の第1実施形態において使用される3つのアンカー孔68に機能的に類似している。しかし、アンカー孔68とは異なり、単一凹所68Bは高くなった中央プラットフォーム66Bを完全に通って延びてはいない。凹所68Bの下端部は平坦な底床部69Bにおいて終端している(図26及び28)。凹所68Bは全体的に円筒状の外形を有し、凹所68Bの上部開放端部の近くに、僅かに径方向内側に突出した環状スナップフィット・ビード70B(図26〜28)がある。
【0075】
図29〜31に図示する栓頂部34Bの代替実施形態は、定置中央パネル100B(図29〜31)を含み、この中央パネルに第1蓋121B、第2蓋122B、及び第3蓋123Bが蝶番式に連結されている。1つのアンカー・ポスト102Bが中央パネル100Bの下から下向きに突出している(図30及び31)。アンカー・ポスト102Bは、外部環状スナップフィット・ビード103Bを備えた全体的に中空の円筒状外形を有する(図30及び31)。
【0076】
図29〜31において理解できるように、各蓋121B、122B、及び123Bは、浅い親指用凹所91Bの先に突出する外向きに延びる持ち上げタブ105Bを含む。
【0077】
頂部34Bは、図1〜3の第1実施形態について示すように第1実施形態の栓頂部34が第1実施形態の栓本体32の上に取り付けられるものと同じ方向に、栓本体32Bの上端部に取り付けられる。しかし、図26〜31に図示する代替実施形態では、単一のアンカー凹所68Bの中のスナップフィット係合部に受け入れられるために、1つの単一アンカー・ポスト102Bのみが存在する。このようなスナップフィット係合部では、単一アンカー・ポストの環状ビード103B(図31)がアンカー凹所68Bにおいてスナップフィット・ビード70Bを越えてその下方へ動く。頂部34Bが栓本体32Bの上で下方に押されて、栓頂部のアンカー・ポスト・ビード103Bを栓本体の凹所ビード70Bを越えて強制すると、多少の一時的な弾性変形が、ビード及び栓本体32B、又は栓頂部34B、若しくはその両方の隣接する構造において発生する。
【0078】
栓頂部34Bを栓本体32Bの上に正しく取り付けた後、蓋121B、122B、及び123Bを、図1〜12に図示した第1実施形態の蓋121、122、及び123に関して説明したものと同じ方式で開閉(並びに開位置及び閉位置に保持)してもよい。
【0079】
3蓋配置の図26〜31に図示する代替実施形態に関して上に説明した単一アンカー・ポスト/アンカー凹所構造を、図12〜25に図示する2蓋配置において使用してもよい。図13〜25に図示する2蓋配置を、2つのアンカー・ポスト102A(図23)を環状スナップフィット・ビード付きの単一アンカー・ポストに変えることによって、更に高くなった中央プラットフォーム66Aを変更して、更に厚くし、底部が閉じた単一アンカー凹所と内向きに突出した環状スナップフィット・ビードとを画定することによって、変更することができる。
【0080】
本発明の上記の詳細な説明とその図面から、本発明の新規の着想又は原理の真の精神と範囲から逸脱することなく、多くの変形及び変更を行ってもよいことは容易に明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】容器(図示せず)の上で、又は容器の一部として使用するための分配栓として実現された、本発明の分配栓システムの第1実施形態の斜視図であって、通常の閉じた方向配置で示された斜視図である。
【図2】図1と同様な図であるが、分配栓の頂部の上における3つの蓋の1つを開位置に移動した図である。
【図3】図1に示す分配栓の平面図である。
【図4】全体的に図3における平面4−4に沿って取られた断面図である。
【図4A】図4において円で囲まれた構造の部分の拡大部分図である。
【図5】本体から分離した頂部を示す、図1に示す分配栓の分解斜視図である。
【図6】図1において円で囲まれた構造の部分の大きく拡大した部分図である。
【図7】図5に示す栓本体の下側の斜視図である。
【図8】図5に示す栓本体の平面図である。
【図9】全体的に図8における平面9−9に沿って取られた断面図である。
【図10】図5に示す栓頂部の下側の斜視図である。
【図11】図5に示す栓頂部の平面図である。
【図12】全体的に図11における平面12−12に沿って取られた断面図である。
【図13】容器(図示せず)の上で、又は容器の一部として使用するための分配栓として実現された、本発明の分配栓システムの第2実施形態の斜視図であって、通常の閉じた方向配置で示された斜視図である。
【図14】図13と同様な図であるが、分配栓の頂部の上における2つの蓋の1つを開位置に移動した図である。
【図15】図13に示す第2実施形態の栓の平面図である。
【図16】全体的に図15における平面16−16に沿って取られた断面図である。
【図17】本体から分離した頂部を示す、図13に示す分配栓の第2実施形態の分解斜視図である。
【図18】図13において円で囲まれた構造の部分の拡大部分図である。
【図19】図17に示された栓本体の下側の斜視図である。
【図20】図17に示す栓本体の平面図である。
【図21】全体的に図20における平面21−21に沿って取られた断面図である。
【図22】全体的に図20における平面22−22に沿って取られた断面図である。
【図23】図17に示す栓頂部の下側の斜視図である。
【図24】図17に示す栓頂部の平面図である。
【図25】全体的に図24における平面25−25に沿って取られた断面図である。
【図26】図5に示す栓本体の代替形の斜視図である。
【図27】図26に示す栓本体の代替形の下側の斜視図である。
【図28】全体的に図26における平面28−28に沿って取られた拡大断面図である。
【図29】図5に示す栓頂部の代替形の斜視図である。
【図30】図29に示す栓頂部の代替形の下側の斜視図である。
【図31】全体的に図29における平面31−31に沿って取られた拡大断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品を貯蔵できる内部を有する容器のための分配栓システムであって、
(A)前記容器内部との連絡に適応する本体であって、
(1)少なくとも(a)製品を分配できる少なくとも1つの開口を画定する第1分配領域と、(b)製品を分配できる少なくとも1つの開口を画定する第2分配領域とを有するデッキと、
(2)各々が(a)デッキの高さの上方に位置し、(b)横方向に突出した、少なくとも2つの突起と
を含む本体と、
(B)少なくとも第1蓋であって、
(1)前記第1分配領域に結合し、
(2)(a)前記第1分配領域開口を塞ぐ閉位置と、(b)製品を前記容器から前記第1配分領域開口を通って分配できるようにするための前記閉位置から離れた全開位置との間で、旋回可能であり、
(3)2つの横縁部を画定し、各横縁部は、前記第1蓋が前記全開位置に旋回されると前記突起の1つに係合し、これを越えさせられ、前記全開位置では、前記第1蓋を閉位置の方へ動かして前記第1蓋の縁部を前記突起を越えさせるように、十分な閉鎖力が前記第1蓋に加えられなければ、前記第1蓋が保持される
第1蓋と、
(C)少なくとも第2蓋であって、
(1)前記第2分配領域に結合し、
(2)(a)前記第2分配領域開口を塞ぐ閉位置と、(b)製品を容器から前記第2配分領域開口を通って分配できるようにするための前記閉位置から離れた全開位置との間で、旋回可能であり、
(3)2つの横縁部を画定し、各横縁部は、前記第2蓋が前記全開位置に旋回されると前記突起の1つに係合し、これを越えさせられ、前記全開位置では、前記第2蓋を閉位置の方へ動かして前記第2蓋の縁部を前記突起を越えさせるように、十分な閉鎖力を前記第2蓋に加えない限りは、前記第2蓋は保持される
第2蓋と
を含むシステム。
【請求項2】
容器内部への開口部を有する容器のための分配栓であり、前記栓は前記開口部の周りで前記容器から分離しているが、前記容器に解除可能に取り付けることができる分配栓である請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記分配栓が2部片組立体であって、
前記容器に装着するための本体であって、少なくとも前記第1及び第2分配領域を画定する本体と、
頂部は前記本体に装着されて前記第1蓋及び第2蓋を含む頂部であって、(A)前記本体に固定された定置中央パネルと、(B)前記第1蓋を前記中央パネルに連結する第1蝶番と、(C)前記第2蓋を前記中央パネルに連結する第2蝶番とを含む頂部と
を含む2部片組立体である請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記本体デッキが、製品を出して分配することができる少なくとも1つの開口を画定する第3分配領域を有し、
前記頂部が
(1)前記第3分配領域と結合した第3蓋と、
(2)(a)前記第3分配領域開口を閉塞する閉位置と(b)前記第3分配領域を通って前記容器から製品を分配できるように前記閉位置から離れた全開位置との間で旋回可能移動するために、前記第3蓋を前記中央パネルに連結する第3蝶番と
を含み、
前記本体が、それぞれ前記第1、第2、及び第3蓋に付随し、係合するようになっている第1、第2、及び第3対として配置された前記突起を含み、
前記第3蓋は、2つの横縁部を画定し、各横縁部は、前記第3蓋が前記全開位置に旋回されると前記突起の1つに係合し、これを越えさせられ、前記全開位置では、前記第3蓋を閉位置の方へ動かして前記第3蓋の縁部を前記突起を越えさせるように、十分な閉鎖力を前記第2蓋に加えない限りは、前記第2蓋は保持される
請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記本体が、離隔した前記突起の2つだけを有し、
前記第1蓋と前記第2蓋が各々、前記閉位置と前記全開位置との間を選択的に移動するようになっており、これによって各前記蓋の各前記横縁部は前記突起の1つと係合し、これを越えて移動する
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
各前記突起が(A)細長く、(B)2つの端部を有する請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記本体デッキは少なくとも、(A)前記第1分配領域を画定するデッキ第1部分と、(B)前記第2分配領域を画定するデッキ第2部分とを有し、
前記本体は、(A)前記デッキ第1部分及び前記デッキ第2部分より高い高位にある高められたプラットフォームを含み、(B)少なくとも前記デッキ第1部分と前記デッキ第2部分との間に延び、(C)少なくとも1つのアンカー孔を画定し、
前記本体は少なくとも2つの上向きに突出する壁を含み、各壁は(A)前記デッキ第1部分、前記デッキ第2部分、及び前記プラットフォームに隣接して位置し、(B)前記プラットフォームより高い高位に延びており、
前記突起の1つは、前記2つの壁の1つから前記の高くなったプラットフォームを覆って横方向に突出し、
前記突起の他の1つは、前記2つの壁の他の1つから前記の高くなったプラットフォームを覆って横方向に突出し、
頂部を含み、前記頂部は、
(A)前記第1蓋と、
(B)前記第2蓋と、
(C)定置中央パネルと、
(D)アンカー・ポストであって、
(1)前記中央パネルの下から突出しており、
(2)一時的に弾性変形可能な拡大ヘッドであって、最初に変形して前記本体の高くなったプラットフォーム・アンカー孔を通過し、続いて前記プラットフォームの下で変形しなかった外形に戻り、前記中央パネルを前記プラットフォームに取り付けるスナップフィット係合部を作り出すための拡大ヘッドを有する、アンカー・ポストと、
(E)前記中央パネルを前記第1蓋に連結する第1蝶番と、
(F)前記中央パネルを前記第2蓋に連結する第2蝶番と
を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記本体デッキは少なくとも、(A)前記第1分配領域を画定するデッキ第1部分と、(B)前記第1分配領域を画定するデッキ第2部分と、(C)前記第2分配領域を画定するデッキ第2部分とを有し、
前記本体は、(A)前記デッキ第1部分及び前記デッキ第2部分より高い高位にある高められたプラットフォームを含み、(B)少なくとも前記デッキ第1部分と前記デッキ第2部分との間に延び、(C)環状スナップフィット保持ビードを備えた1つのアンカー凹所を画定し、
前記本体は少なくとも2つの上向きに突出する壁を含み、各壁は(A)前記プラットフォームに隣接して位置し、(B)前記プラットフォームより高い高位に延びており、
前記突起の1つは、前記2つの壁の1つから前記の高くなったプラットフォームを覆って横方向に突出し、
頂部を含み、前記頂部は、
(A)前記第1蓋と、
(B)前記第2蓋と、
(C)定置中央パネルと、
(D)アンカー・ポストであって、
(1)前記中央パネルの下から突出しており、
(2)前記アンカー・ポストが前記アンカー凹所の中に挿入されると、前記アンカー・ポスト保持ビードと協働して前記中央パネルを前記プラットフォームに取り付けるスナップフィット係合部を作り出すアンカー・ポストと、
(E)前記中央パネルを前記第1蓋に連結する第1蝶番と、
(F)前記中央パネルを前記第2蓋に連結する第2蝶番と
を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記本体デッキは、第3分配領域を画定するデッキ第3部分を画定し、前記デッキ第3部分は、製品を出して分配することができる少なくとも1つの開口を画定し、
前記本体は、前記上向きに突出する壁の3つを含み、
(A)前記上向きに突出する壁の第1壁は、
(1)前記デッキ第1部分、前記デッキ第2部分、及び前記プラットフォームに隣接して位置し、
(2)前記プラットフォームより高い高位に延び、
(B)前記上向きに突出する壁の第2壁は、
(1)前記デッキ第2部分、前記デッキ第3部分、及び前記プラットフォームに隣接して位置し、
(2)前記プラットフォームより高い高位に延び、
(C)前記上向きに突出する壁の第3壁は、
(1)前記デッキ第3部分、前記デッキ第1部分、及び前記プラットフォームに隣接して位置し、
(2)前記プラットフォームより高い高位に延び、
(D)前記3つの上向きに突出する壁の各々は、互いに分岐する2つの内端面を有し、
前記突起の1つは、前記内端面の1つから前記本体の高められたプラットフォームと前記頂部中央パネルを越えて突出し、
前記頂部は、(A)第3分配領域と結合する第3蓋と、(B)前記第3蓋を前記中央パネルに連結する第3蝶番とを含み、こうして前記第3蓋は、前記第1分配領域開口を閉塞する閉位置と、前記閉位置から離れて製品を容器から第3分配領域開口を通じて分配できるようにする開位置との間で、旋回可能であり、
前記第3蓋は、前記第3蓋が前記全開位置に旋回すると各々が前記突起の1つに係合してこれを越えて強制されるための、2つの横縁部を画定し、前記全開位置では、前記第3蓋を前記閉位置に向けて動かし前記第3縁部を前記突起を越えさせる十分な力が前記第3蓋に加えられない限り、前記第3蓋は保持されている、
請求項8に記載のシステム。
【請求項1】
製品を貯蔵できる内部を有する容器のための分配栓システムであって、
(A)前記容器内部との連絡に適応する本体であって、
(1)少なくとも(a)製品を分配できる少なくとも1つの開口を画定する第1分配領域と、(b)製品を分配できる少なくとも1つの開口を画定する第2分配領域とを有するデッキと、
(2)各々が(a)デッキの高さの上方に位置し、(b)横方向に突出した、少なくとも2つの突起と
を含む本体と、
(B)少なくとも第1蓋であって、
(1)前記第1分配領域に結合し、
(2)(a)前記第1分配領域開口を塞ぐ閉位置と、(b)製品を前記容器から前記第1配分領域開口を通って分配できるようにするための前記閉位置から離れた全開位置との間で、旋回可能であり、
(3)2つの横縁部を画定し、各横縁部は、前記第1蓋が前記全開位置に旋回されると前記突起の1つに係合し、これを越えさせられ、前記全開位置では、前記第1蓋を閉位置の方へ動かして前記第1蓋の縁部を前記突起を越えさせるように、十分な閉鎖力が前記第1蓋に加えられなければ、前記第1蓋が保持される
第1蓋と、
(C)少なくとも第2蓋であって、
(1)前記第2分配領域に結合し、
(2)(a)前記第2分配領域開口を塞ぐ閉位置と、(b)製品を容器から前記第2配分領域開口を通って分配できるようにするための前記閉位置から離れた全開位置との間で、旋回可能であり、
(3)2つの横縁部を画定し、各横縁部は、前記第2蓋が前記全開位置に旋回されると前記突起の1つに係合し、これを越えさせられ、前記全開位置では、前記第2蓋を閉位置の方へ動かして前記第2蓋の縁部を前記突起を越えさせるように、十分な閉鎖力を前記第2蓋に加えない限りは、前記第2蓋は保持される
第2蓋と
を含むシステム。
【請求項2】
容器内部への開口部を有する容器のための分配栓であり、前記栓は前記開口部の周りで前記容器から分離しているが、前記容器に解除可能に取り付けることができる分配栓である請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記分配栓が2部片組立体であって、
前記容器に装着するための本体であって、少なくとも前記第1及び第2分配領域を画定する本体と、
頂部は前記本体に装着されて前記第1蓋及び第2蓋を含む頂部であって、(A)前記本体に固定された定置中央パネルと、(B)前記第1蓋を前記中央パネルに連結する第1蝶番と、(C)前記第2蓋を前記中央パネルに連結する第2蝶番とを含む頂部と
を含む2部片組立体である請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記本体デッキが、製品を出して分配することができる少なくとも1つの開口を画定する第3分配領域を有し、
前記頂部が
(1)前記第3分配領域と結合した第3蓋と、
(2)(a)前記第3分配領域開口を閉塞する閉位置と(b)前記第3分配領域を通って前記容器から製品を分配できるように前記閉位置から離れた全開位置との間で旋回可能移動するために、前記第3蓋を前記中央パネルに連結する第3蝶番と
を含み、
前記本体が、それぞれ前記第1、第2、及び第3蓋に付随し、係合するようになっている第1、第2、及び第3対として配置された前記突起を含み、
前記第3蓋は、2つの横縁部を画定し、各横縁部は、前記第3蓋が前記全開位置に旋回されると前記突起の1つに係合し、これを越えさせられ、前記全開位置では、前記第3蓋を閉位置の方へ動かして前記第3蓋の縁部を前記突起を越えさせるように、十分な閉鎖力を前記第2蓋に加えない限りは、前記第2蓋は保持される
請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記本体が、離隔した前記突起の2つだけを有し、
前記第1蓋と前記第2蓋が各々、前記閉位置と前記全開位置との間を選択的に移動するようになっており、これによって各前記蓋の各前記横縁部は前記突起の1つと係合し、これを越えて移動する
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
各前記突起が(A)細長く、(B)2つの端部を有する請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記本体デッキは少なくとも、(A)前記第1分配領域を画定するデッキ第1部分と、(B)前記第2分配領域を画定するデッキ第2部分とを有し、
前記本体は、(A)前記デッキ第1部分及び前記デッキ第2部分より高い高位にある高められたプラットフォームを含み、(B)少なくとも前記デッキ第1部分と前記デッキ第2部分との間に延び、(C)少なくとも1つのアンカー孔を画定し、
前記本体は少なくとも2つの上向きに突出する壁を含み、各壁は(A)前記デッキ第1部分、前記デッキ第2部分、及び前記プラットフォームに隣接して位置し、(B)前記プラットフォームより高い高位に延びており、
前記突起の1つは、前記2つの壁の1つから前記の高くなったプラットフォームを覆って横方向に突出し、
前記突起の他の1つは、前記2つの壁の他の1つから前記の高くなったプラットフォームを覆って横方向に突出し、
頂部を含み、前記頂部は、
(A)前記第1蓋と、
(B)前記第2蓋と、
(C)定置中央パネルと、
(D)アンカー・ポストであって、
(1)前記中央パネルの下から突出しており、
(2)一時的に弾性変形可能な拡大ヘッドであって、最初に変形して前記本体の高くなったプラットフォーム・アンカー孔を通過し、続いて前記プラットフォームの下で変形しなかった外形に戻り、前記中央パネルを前記プラットフォームに取り付けるスナップフィット係合部を作り出すための拡大ヘッドを有する、アンカー・ポストと、
(E)前記中央パネルを前記第1蓋に連結する第1蝶番と、
(F)前記中央パネルを前記第2蓋に連結する第2蝶番と
を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記本体デッキは少なくとも、(A)前記第1分配領域を画定するデッキ第1部分と、(B)前記第1分配領域を画定するデッキ第2部分と、(C)前記第2分配領域を画定するデッキ第2部分とを有し、
前記本体は、(A)前記デッキ第1部分及び前記デッキ第2部分より高い高位にある高められたプラットフォームを含み、(B)少なくとも前記デッキ第1部分と前記デッキ第2部分との間に延び、(C)環状スナップフィット保持ビードを備えた1つのアンカー凹所を画定し、
前記本体は少なくとも2つの上向きに突出する壁を含み、各壁は(A)前記プラットフォームに隣接して位置し、(B)前記プラットフォームより高い高位に延びており、
前記突起の1つは、前記2つの壁の1つから前記の高くなったプラットフォームを覆って横方向に突出し、
頂部を含み、前記頂部は、
(A)前記第1蓋と、
(B)前記第2蓋と、
(C)定置中央パネルと、
(D)アンカー・ポストであって、
(1)前記中央パネルの下から突出しており、
(2)前記アンカー・ポストが前記アンカー凹所の中に挿入されると、前記アンカー・ポスト保持ビードと協働して前記中央パネルを前記プラットフォームに取り付けるスナップフィット係合部を作り出すアンカー・ポストと、
(E)前記中央パネルを前記第1蓋に連結する第1蝶番と、
(F)前記中央パネルを前記第2蓋に連結する第2蝶番と
を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記本体デッキは、第3分配領域を画定するデッキ第3部分を画定し、前記デッキ第3部分は、製品を出して分配することができる少なくとも1つの開口を画定し、
前記本体は、前記上向きに突出する壁の3つを含み、
(A)前記上向きに突出する壁の第1壁は、
(1)前記デッキ第1部分、前記デッキ第2部分、及び前記プラットフォームに隣接して位置し、
(2)前記プラットフォームより高い高位に延び、
(B)前記上向きに突出する壁の第2壁は、
(1)前記デッキ第2部分、前記デッキ第3部分、及び前記プラットフォームに隣接して位置し、
(2)前記プラットフォームより高い高位に延び、
(C)前記上向きに突出する壁の第3壁は、
(1)前記デッキ第3部分、前記デッキ第1部分、及び前記プラットフォームに隣接して位置し、
(2)前記プラットフォームより高い高位に延び、
(D)前記3つの上向きに突出する壁の各々は、互いに分岐する2つの内端面を有し、
前記突起の1つは、前記内端面の1つから前記本体の高められたプラットフォームと前記頂部中央パネルを越えて突出し、
前記頂部は、(A)第3分配領域と結合する第3蓋と、(B)前記第3蓋を前記中央パネルに連結する第3蝶番とを含み、こうして前記第3蓋は、前記第1分配領域開口を閉塞する閉位置と、前記閉位置から離れて製品を容器から第3分配領域開口を通じて分配できるようにする開位置との間で、旋回可能であり、
前記第3蓋は、前記第3蓋が前記全開位置に旋回すると各々が前記突起の1つに係合してこれを越えて強制されるための、2つの横縁部を画定し、前記全開位置では、前記第3蓋を前記閉位置に向けて動かし前記第3縁部を前記突起を越えさせる十分な力が前記第3蓋に加えられない限り、前記第3蓋は保持されている、
請求項8に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【公表番号】特表2008−513311(P2008−513311A)
【公表日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−532325(P2007−532325)
【出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【国際出願番号】PCT/US2005/027509
【国際公開番号】WO2006/036295
【国際公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(500434521)シークイスト クロージャーズ フォーリン、 インコーポレイテッド (15)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【国際出願番号】PCT/US2005/027509
【国際公開番号】WO2006/036295
【国際公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(500434521)シークイスト クロージャーズ フォーリン、 インコーポレイテッド (15)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]