説明

開閉器操作装置及び遠隔制御開閉器操作装置

【課題】操作紐を使用しつつ、開閉器の開閉操作を自動で行うことができる開閉器操作装置を提供する。
【解決手段】電柱3上に設けられる開閉器1の操作ハンドル12の両端部12a,12bには、入用操作紐15及び切用操作紐16がそれぞれ垂下される。開閉器操作装置2は、両操作紐15,16の下端にモータを備え、モータと両操作紐15,16との間に両操作紐15,16に緊張力を付加するように両ぜんまいばね32,42が介装される。両ぜんまいばね32,42によって両操作紐15,16に適度な張力が保持されることにより、両モータの駆動によって開閉器1の開閉器操作を自動で行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、開閉器操作装置及び遠隔制御開閉器操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
柱上に設置される開閉器は、固定電極と可動電極とがケースの内部に備えられるとともに、固定電極に対して接離させるべく可動電極を回動させる操作ハンドルがケース側面に設けられている。同操作ハンドルを回動操作することによって電路の開閉が行えるようになっている。作業者は電柱に登って操作ハンドルの両側それぞれに取り付けられた操作紐を操作することにより電路の開閉を行う。
【0003】
ところが、電路の開閉の際、電柱に登って電柱上での操作紐の操作は難しいうえ、開閉器の動作状態が見え難い。そこで、地上での開閉操作を可能とすべく、電柱の下部に開閉器操作装置を設けることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。同装置は、電柱の下部まで延びた上記開閉器の操作紐を操作する操作箱を備え、同操作箱の上部には、電柱に沿って延びる操作紐のガイドが設けられている。
【特許文献1】実開平5−43445号公報
【特許文献2】特開平6−333468号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の開閉器操作装置では、操作箱内にローラが設けられ、同ローラを介して操作紐が水平方向に引かれることによって開閉器の開閉が地上で行えるようになっている。しかしながら、操作紐がローラを介するだけで作業者が操作紐を操作することは変わらず、作業者は操作紐がローラから外れないように調節しながら引っ張らなければならない。
【0005】
このため、開閉操作の作業性の向上を目的として、特許文献2に記載の開閉器操作装置が提案されている。特許文献2に記載の開閉器操作装置では、操作紐をプッシュブル式ワイヤやピストンロッド等に交換して、開閉器と開閉器操作装置とを接続し、開閉器操作装置内のハンドルにて動作させることで、開閉器の開閉操作を行うようにしている。しかしながら、操作紐をプッシュブルワイヤやピストンロッド等に交換することは容易ではない。また、高価であるため、経済性の点で問題がある。
【0006】
また、特許文献1に記載の開閉器操作装置では、操作紐を作業者が手動で操作しなければならないとともに、特許文献2に記載の開閉器操作装置では、開閉器操作装置内のハンドルを手動で操作しなければならない。そこで、作業性の更なる向上のため自動化することが望まれている。
【0007】
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、操作紐を使用しつつ、開閉器の開閉操作を自動で行うことができる開閉器操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、電柱上に設けられる開閉器の操作ハンドルの両端に入用操作紐及び切用操作紐がそれぞれ垂下され、両操作紐の下端にそれぞれ駆動手段を備え、前記駆動手段と両前記操作紐との間に両前記操作紐に緊張力を付加するように張力付加部材が介装されることを特徴とする開閉器操作装置であることをその要旨としている。
【0009】
同構成によれば、張力付加部材が駆動手段の駆動軸と操作紐との間に介装され、駆動手段によって操作紐が巻き取られる。通常開閉器は、開閉器毎に操作ハンドルの回動範囲、操作荷重がそれぞれ異なるため、その開閉器に合わせた専用の操作装置を必要とするが、張力付加部材の弛緩範囲によって操作ハンドルの回動範囲を吸収することができるので、開閉器毎に操作ハンドルの回動範囲がそれぞれ異なったとしても、同じ開閉器操作装置を使用することができる。この結果、駆動手段の駆動によって開閉器の開閉操作を自動で行うことができる。さらに、操作紐をプッシュブルワイヤやピストンロッド等に交換する必要もない。
【0010】
また、通常開閉器は、操作ハンドルを駆動する機構内部のばねにより操作ハンドルが所定の回動位置を超えると、急激に反転動作するようになっているため、操作ハンドルが上昇する側の操作紐は急激に引っ張り上げられる。そのため、操作紐の急激な引き上げに対しモータの駆動が追従できず、モータが故障したり、操作紐及び接続紐が引き延ばされて切れたり、開閉器の操作ハンドルが曲がったりするおそれがある。しかしながら、張力付加部材の弛緩範囲分の操作紐を引き出すことが可能なので、操作紐の急激な引き上げに対し追従させることができる。よって、張力付加部材によって操作紐に対し緩衝させることができるので、モータの故障、操作紐及び接続紐の破断や、開閉器の操作ハンドルの屈曲等がない。
【0011】
また、張力付加部材によって操作紐に緊張力を付加することにより操作紐が引っ張られた状態となるため、強風等により流されて絡まることを抑制することができる。
なお、ここで操作紐には、ロープ、ワイヤを含むものとする。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の開閉器操作装置において、前記駆動手段には、回転部材がそれぞれ係着されるとともに、前記駆動手段の駆動軸と前記回転部材との間に巻き取り方向への力が働くように前記張力付加部材が介装されることをその要旨としている。
【0013】
同構成によれば、張力付加部材が駆動手段の駆動軸と回転部材との間に介装され、駆動手段によって操作紐が回転部材に巻き取られる。通常開閉器は、開閉器毎に操作ハンドルの回動範囲、操作荷重がそれぞれ異なるため、その開閉器に合わせた専用の操作装置を必要とするが、張力付加部材の弛緩範囲によって操作ハンドルの回動範囲を吸収することができるので、開閉器毎に操作ハンドルの回動範囲がそれぞれ異なったとしても、同じ開閉器操作装置を使用することができる。この結果、駆動手段の駆動によって開閉器の開閉操作を自動で行うことができる。さらに、操作紐をプッシュブルワイヤやピストンロッド等に交換する必要もない。
【0014】
また、通常開閉器は、操作ハンドルを駆動する機構内部のばねにより操作ハンドルが所定の回動位置を超えると、急激に反転動作するようになっているため、操作ハンドルが上昇する側の操作紐は急激に引っ張り上げられる。そのため、操作紐の急激な引き上げに対しモータの駆動が追従できず、モータが故障したり、操作紐及び接続紐が引き延ばされて切れたり、開閉器の操作ハンドルが曲がったりするおそれがある。しかしながら、張力付加部材の弛緩範囲分の操作紐を回転部材から引き出すことが可能なので、操作紐の急激な引き上げに対し追従させることができる。よって、張力付加部材によって操作紐に対し緩衝させることができるので、モータの故障、操作紐及び接続紐の破断や、開閉器の操作ハンドルの屈曲等がない。
【0015】
また、張力付加部材によって操作紐が常に巻き取られる方向に力(復元力)が働くことにより操作紐が適正な張力(緊張力)で引っ張られた状態となるため、強風等により流されて絡まることを抑制することができる。
【0016】
本発明の張力付加部材としては、請求項3に記載されるように、ぜんまいばねを用いてもよい。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の開閉器操作装置において、前記操作ハンドルの操作紐に接続器具を介して接続紐が接続されることをその要旨としている。
【0017】
同構成によれば、操作紐に接続器具を介して接続紐が接続されるため、電柱に登ることなく、開閉器の開閉操作が可能となる。また、接続器具を介して操作紐と接続紐とを接続するようにしたため、開閉器操作装置との接続作業が簡易であるとともに、開閉器よりも下方での作業のため高電圧作業とならない。
【0018】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の開閉器操作装置において、前記接続紐を前記操作紐から取り外す前に、前記駆動手段の駆動を通じて前記張力付加部材を緩んだ状態にすることをその要旨としている。
【0019】
同構成によれば、接続紐を操作紐から取り外す前に駆動手段の駆動を通じて張力付加部材を緩んだ状態にする。これにより、接続紐に張力付加部材による巻き取り方向への過度な力(復元力)が働かず、容易に取り外すことができる。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項2〜5のいずれか一項に記載の開閉器操作装置において、前記回転部材に前記操作紐又は前記接続紐を巻き取る前に、前記駆動手段の駆動を通じて前記張力付加部材を緩んだ状態にすることをその要旨としている。
【0021】
同構成によれば、回転部材に操作紐又は接続紐が巻き取られる前に駆動手段の駆動を通じて張力付加部材を緩んだ状態にする。これにより、張力付加部材によって巻き取り方向への過度な力(復元力)が働かず、適度な張力(緊張力)が働いた状態で操作紐又は接続紐が引き出される。このため、操作紐又は接続紐が引き出される際に、回転部材等の部位に操作紐又は接続紐が絡まることを抑制することができる。
【0022】
請求項7に記載の発明は、請求項2〜6のいずれか一項に記載の開閉器操作装置において、前記操作紐又は前記接続紐の巻き取りを始める前に、前記張力付加部材が締め付けるまで前記駆動手段を駆動させることをその要旨としている。
【0023】
同構成によれば、操作紐又は接続紐の巻き取りを始める前に張力付加部材を締め付けるまで駆動軸に巻きつける。これにより、張力付加部材の初期位置を設定することができるため、的確な操作量を制御することができる。そして、張力付加部材による的確な力(復元力)によって、適度な張力(緊張力)を操作紐又は接続紐に加えることができる。
【0024】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の開閉器操作装置において、無線信号を送受信可能な通信装置をさらに備え、操作を行う操作者に所持される遠隔操作装置と前記通信装置との間で無線通信を行い、同遠隔操作装置によって前記駆動手段が遠隔制御されることを特徴とする遠隔制御開閉器操作装置であることをその要旨としている。
【0025】
同構成によれば、さらに備えられた通信装置と遠隔操作装置との間で無線通信を行い、駆動手段を遠隔制御するため、地上にて開閉器の開閉操作ができるとともに、他の場所でも開閉器1の開閉装置ができ、便利である。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、操作紐を使用しつつ、開閉器の開閉操作を自動で行うことができる開閉器操作装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の一実施形態について図1〜図18を参照して説明する。
図1に示されるように、電柱3の上方には開閉器1が支持部材11を介して取り付けられるとともに、電柱3の開閉器1の下方には開閉器操作装置2が支持部材21を介して取り付けられている。
【0028】
開閉器1の内部には図示しない固定電極と可動電極とが備えられるとともに、開閉器1の側面(図中正面)には前記固定電極に対して可動電極を接離させるべく回動させる操作ハンドル12が設けられている。操作ハンドル12は、直線状の板又は棒であるとともに、その中央部分に回動軸13が設けられている。操作ハンドル12の右端部12aの先端側に形成された孔12cには、入用操作紐15が結び付けられ、垂下されている。操作ハンドル12の左端部12bの先端側に形成された孔12dには、切用操作紐16が結び付けられ、垂下されている。なお、それぞれの操作紐15,16を区別するために、入用操作紐15が赤色に着色されているとともに、切用操作紐16が白色に着色されている。
【0029】
図1、図2及び図3に示されるように、開閉器操作装置2のケース20の内部には、右側と左側とに駆動手段としての右側モータ30及び左側モータ40がそれぞれ設けられており、両モータ30,40の駆動制御を行う制御部50が両モータ30,40に隣接して設けられている。右側モータ30の出力軸は、右側カップリング28を介して右側駆動軸31に連結され、右側駆動軸31には張力付加部材としての右側ぜんまいばね32を介して両端が開口した円筒状の回転部材としての右側ドラム33が係着されている。左側モータ40の出力軸は、左側カップリング29を介して左側駆動軸41に連結され、左側駆動軸41には張力付加部材としての左側ぜんまいばね42を介して両端が開口した円筒状の回転部材としての左側ドラム43が係着されている。そして、右側ドラム33には開閉器操作装置2側の入用接続紐34が接続され、その入用接続紐34は接続器具36を介して開閉器1側の入用操作紐15に接続されている。左側ドラム43には開閉器操作装置2側の切用接続紐44が接続され、その切用接続紐44は接続器具46を介して開閉器1側の切用操作紐16に接続されている。
【0030】
接続器具36の下部には入用操作紐15の外径よりも大きい円柱状のストッパ35が固着され、ストッパ35の下部には入用接続紐34が接続されている。開閉器操作装置2のケース20の上面右側には、入用接続紐34を案内する右側ガイド部22が設けられている。右側ガイド部22は、ケース20に回動可能に支持された一対のローラ22a,22bを備え、これらローラ22a,22bの間隔は入用接続紐34の外径より大きくなるとともにストッパ35の外径より小さくなるように設定されている。接続器具46の下部には切用操作紐16の外径よりも大きい円柱状のストッパ45が固着され、ストッパ45の下部には切用接続紐44が接続されている。開閉器操作装置2のケース20の上面左側には、切用接続紐44を案内する左側ガイド部23が設けられている。左側ガイド部23は、ケース20に回動可能に支持された一対のローラ23a,23bを備え、これらローラ23a,23bの間隔は切用接続紐44の外径より大きくなるとともにストッパ45の外径より小さくなるように設定されている。これらガイド部22,23によって接続紐34,44がケース20に接触することなく変位される。また、接続紐34,44を巻き取った際に、接続紐34,44を巻き取り過ぎたとしてもストッパ35,45がガイド部22,23に当接することによって巻き取りを停止させることができる。
【0031】
制御部50には、右側モータ30及び左側モータ40の制御装置52と、同制御装置52からの制御信号に基づき、両モータ30,40に駆動信号を出力するモータドライバ51と、両モータ30,40の遠隔操作を可能とする通信装置53と、これらに電力を供給する電源(充電池)54とが備えられている。制御装置52は、制御信号をモータドライバ51に出力することによって、両モータ30,40を駆動制御する。モータドライバ51は、制御装置52からの制御信号に基づいて両モータ30,40に駆動信号を出力し、両モータ30,40を駆動する。
【0032】
また、モータドライバ51は、両モータ30,40の駆動トルクを検出し、その検出信号を制御装置52に出力する。制御装置52は、モータドライバ51から出力された駆動トルクが所定値(以下、制限トルクという。)以上になった場合には、モータ30,40の駆動を停止する。ここで、制限トルク(所定値)とは、ぜんまいばね32,42が駆動軸31,41に最も巻かれてドラム33,43を回転させ、接続紐34,44がドラム33,43に巻き取られた際に、接続紐34,44に接続されたストッパ35,45がガイド部22,23に当接することによって巻き取ることができなくなったときに発生する駆動トルクの値である。また、制御装置52は、モータ30,40を駆動させた際に、制限トルクが検出されず、所定時間(ここでは、20秒とする。)経過した場合には、いずれかの操作紐15,16、接続紐34,44の断線又は未結線や、接続器具36,46が外れている可能性があるため、モータ30,40の駆動を停止する。
【0033】
通信装置53は、操作者によって所持される遠隔操作装置60との間で無線信号の送受信を行い、遠隔操作装置60からの操作信号を受信すると同信号を制御装置52に出力する。制御装置52は、受信した操作信号に基づき両モータ30,40を駆動制御する。また、制御装置52は、両モータ30,40の駆動状態に基づいて、開閉器1の操作ハンドル12の状態を示す状態検出信号を生成し、通信装置53を介して同信号を遠隔操作装置60に送信する。ここでの遠隔操作装置60とは、携帯電話や通信機能を持ったパーソナルコンピュータ等である。上記構成により、開閉器操作装置2を遠隔操作することが可能となっている。また、開閉器操作装置2の側面には手動操作装置70と接続することができるコネクタ55が設けられ、コネクタ55に手動操作装置70が接続されると、手動操作装置70によって両モータ30,40を操作することができるようになっている。
【0034】
次に、右側ドラム33及び左側ドラム43について図2、図4(a)及び図4(b)を参照して説明する。
図2に示されるように、右側ドラム33は、円筒状の巻き取り部33aと、同巻き取り部33aの両端に設けられたフランジ部33bとからなる。フランジ部33bの直径Dは巻き取り部33aの直径dの2倍程度の大きさがあるため、入用接続紐34が巻き取り時や後述する引き出し時に巻き取り部33aから外れて他の部分に巻き付かないようになっている。同様に、左側ドラム43は、円筒状の巻き取り部43aと、同巻き取り部43aの両端に設けられたフランジ部43bとからなる。フランジ部43bの直径Dは巻き取り部43aの直径dの2倍以上の大きさがあるため、切用接続紐44が巻き取り時や後述する引き出し時に巻き取り部43aから外れて他の部分に巻き付かないようになっている。
【0035】
図4(b)に示されるように、右側ドラム33の巻き取り部33aの内部には右側駆動軸31が挿入されており、右側ドラム33の内周面と右側駆動軸31の外周面との間には右側ぜんまいばね32が介装されている。右側ぜんまいばね32の巻き方向は、内側から外側へ、具体的には右側駆動軸31から右側ドラム33へ向かって反時計回りとなるように設定されている。詳しくは、右側ドラム33の内周面には、凹部37aと同凹部37aに対して周方向に延出した突出部37bが形成されたばね係着部37が設けられている。ばね係着部37には、折り曲げられた右側ぜんまいばね32の外側端部32bが係着されている。一方、右側駆動軸31の外周面には、断面形状の円の一部が欠けるように形成された平面31aと、同平面31aに螺子穴31bとからなるばね固定部38が形成されている。ばね固定部38には、螺子頭が上記円の欠けた部分と一致する螺子39によって、右側ぜんまいばね32の内側端部32aが螺着されている。上記の構成により、右側駆動軸31が時計回りに回転(正転)すると、右側ぜんまいばね32が右側駆動軸31に巻き取られ、締め付けられることとなる。右側駆動軸31への螺子39の螺着によって断面形状が円となるようにしたため、右側ぜんまいばね32が締め付けられても変形することがない。ここで、入用接続紐34が巻き取られる際の右側駆動軸31の回転方向を「正転方向」という。右側ぜんまいばね32が右側駆動軸31に締め付けられると、右側駆動軸31と右側ドラム33とが一体回転し、入用接続紐34が巻き取られる。この「締め付ける」状態とは、右側ぜんまいばね32がこれ以上巻き取れない状態である。
【0036】
同様に、図4(a)に示されるように、左側ドラム43の内周面と左側駆動軸41の外周面との間には左側ぜんまいばね42が介装されている。左側ぜんまいばね42の巻き方向は、内側から外側へ、具体的には左側駆動軸41から左側ドラム43へ向かって時計回りとなるように設定されている。詳しくは、左側ドラム43の内周面には、ばね係着部47が設けられている。ばね係着部47には、折り曲げられた左側ぜんまいばね42の外側端部42bが係着されている。一方、左側駆動軸41の外周面には、ばね固定部48が形成されている。ばね固定部48には、螺子頭が上記円の欠けた部分と一致する螺子49によって、左側ぜんまいばね42の内側端部42aが螺着されている。上記の構成により、左側駆動軸41が反時計回りに回転(正転)すると、左側ぜんまいばね42が左側駆動軸41に巻き取られ、締め付けられることとなる。左側駆動軸41への螺子49の螺着によって断面形状が円となるようにしたため、左側ぜんまいばね42が締め付けられても変形することがない。ここで、切用接続紐44が巻き取られる際の左側駆動軸41の回転方向を「正転方向」という。左側ぜんまいばね42が左側駆動軸41に締め付けられると、左側駆動軸41と左側ドラム43とが一体回転し、切用接続紐44が巻き取られる。この「締め付ける」状態とは、左側ぜんまいばね42がこれ以上巻き取れない状態である。
【0037】
次に、図5を参照して接続器具36,46について説明する。なお、接続器具46は接続器具36と同様であるため、接続器具36についてのみ説明する。また、接続器具46に対応する部材番号を括弧書きで示す。
【0038】
接続器具36は一枚の金属板が変形された本体36aを備えてなる。本体36aの左側の部位には、操作紐15を誘導する筒状の誘導部36bが折り返されて形成されている。また、本体36aの下部には、ストッパ35を接続する接続孔36cが形成されている。さらに、本体36aの右側の部位には折り返された折り返し部36dが形成され、この折り返し部36dに誘導部36bに通された入用操作紐15が図中上方向へ移動する際に入用操作紐15に噛み込む係止部36eが回動可能に設けられている。係止部36eは、図示しないばねの弾性力によって、図5に矢印で示される誘導部36b側へ常に付勢されている。係止部36eの入用操作紐15との当接面には、複数の突起36fが設けられている。
【0039】
入用操作紐15を接続器具36に接続する際には、係止部36eを誘導部36bから離間する側へ回動させ、この離間した状態を保持した状態で誘導部36bに入用操作紐15を通し、この後、係止部36eへの回動操作力を解除する。すると、前記ばねの付勢力により誘導部36b側へ回動し、係止部36eが入用操作紐15に当接される。そして、入用操作紐15が上方向へ移動するか、又は接続器具36が下方向へ移動すると、係止部36eの突起36fが入用操作紐15に噛み込む。そのため、接続器具36は、入用操作紐15に容易に接続されるとともに、確実に固定される。
【0040】
次に、前述のように構成された開閉器操作装置2の操作態様、すなわち<取り付け操作>、<電路の通電操作>、<電路の非通電操作>、<取り外し操作>のそれぞれについて図6〜図18を参照して説明する。なお、図6〜図18は、操作ハンドル12及び両ドラム33,43の周辺を示した模式図である。
【0041】
本実施形態の開閉器1においては、図1に示された操作ハンドル12が回動軸13を中心に時計回りに回動して右端部12aが上がるとともに、左端部12bが下がった状態では、前記可動電極が前記固定電極に対して離間した非通電状態(以下、「切状態」という。)として説明する。一方、操作ハンドル12が回動軸13を中心に時計回りに回動して右端部12aが下がるとともに、左端部12bが上がった状態では、前記可動電極が前記固定電極に投入された通電状態(以下、「入状態」という。)として説明する。
【0042】
<取り付け操作>
まず、図1及び図6に示されるように、開閉器1の下方に開閉器操作装置2を設置し、図3に示されるように、手動操作装置70を開閉器操作装置2のコネクタ55に接続する。図6に示されるように、電路は非通電状態となっているため、開閉器1は、「切状態」となっている。すなわち、操作ハンドル12の右端部12aが上がるとともに、左端部12bが下がった状態となっている。この開閉器操作装置2を設置した状態では、各ドラム33,43内のぜんまいばね32,42が駆動軸31,41に対してどの程度巻き取られているかわからないので、初期位置を設定するため、手動操作装置70にて初期位置設定操作を行う。この初期位置設定操作では、開閉器操作装置2の両接続紐34,44を開閉器1側の両操作紐15,16に取り付けずに行う。
【0043】
(右側モータ30の巻き取り)
初期位置設定操作に際して、手動操作装置70の図示しない取り付け用操作ボタンが押されると、図7に示されるように、制御装置52は、右側モータ30を時計回りに駆動し、右側ぜんまいばね32が右側駆動軸31に巻き取られる。右側ぜんまいばね32が右側駆動軸31に巻き取られて締め付けられると、右側駆動軸31と右側ぜんまいばね32と右側ドラム33とが一体となって回転する。右側ドラム33が時計回りに回転されるため、入用接続紐34が巻き取られ、入用接続紐34の先端に固定されるストッパ35の下端が右側ガイド部22に当接する。すると、入用接続紐34が右側ドラム33に巻き取られず右側駆動軸31が回転しないため、モータドライバ51によって右側モータ30の制限トルクが検出され、制御装置52によって右側モータ30が停止される。
【0044】
(左側モータ40の巻き取り)
次に、図7に示されるように、制御装置52は、左側モータ40を反時計回りに駆動し、左側ぜんまいばね42が左側駆動軸41に巻き取られる。左側ぜんまいばね42が左側駆動軸41に巻き取られて締め付けられると、左側駆動軸41と左側ぜんまいばね42と左側ドラム43とが一体となって回転する。左側ドラム43が反時計回りに回転されるため、切用接続紐44が巻き取られ、切用接続紐44の先端に固定されるストッパ45の下端が左側ガイド部23に当接する。すると、切用接続紐44が左側ドラム43に巻き取られず左側駆動軸41が回転しないため、モータドライバ51によって左側モータ40の制限トルクが検出され、制御装置52によって左側モータ40が停止される。
【0045】
上記のように、右側モータ30及び左側モータ40の巻き取り動作によって、両ぜんまいばね32,42が締め付けられた状態となるとともに、両接続紐34,44が巻き取られた状態となる。これにより、両ぜんまいばね32,42及び両接続紐34,44の初期位置が設定される。
【0046】
(右側モータ30の巻き戻し)
次に、手動操作装置70の図示しない取り付け用操作ボタンが押されると、両接続紐34,44を開閉器操作装置2から引き出し可能とするために、両ぜんまいばね32,42が締め付けられた状態を解除する。すなわち、図8に示されるように、制御装置52は、右側モータ30を反時計回りに駆動し、右側ぜんまいばね32が右側駆動軸31に対して緩められる。制御装置52は、右側モータ30の駆動開始時から所定時間経過後、又は右側モータ30の所定回転数回転後に右側モータ30の駆動を停止する。ここで、前記所定時間又は前記所定回転数は、右側ぜんまいばね32が右側駆動軸31に少し巻き取られた状態にて停止するように決定されている。そのため、この状態では、右側ぜんまいばね32は完全に緩められておらず、右側ぜんまいばね32の復元力が発生した状態で保持されている。よって、入用接続紐34には適度な張力(緊張力)が掛かっており、ストッパ35の下端が右側ガイド部22に当接している。
【0047】
(左側モータ40の巻き戻し)
次に、図8に示されるように、制御装置52は、左側モータ40を時計回りに駆動し、左側ぜんまいばね42が左側駆動軸41に対して緩められる。制御装置52は、左側モータ40の駆動開始時から所定時間経過後、又は左側モータ40の所定回転数回転後に左側モータ40の駆動を停止する。ここで、前記所定時間又は前記所定回転数は、左側ぜんまいばね42が左側駆動軸41に少し巻き取られた状態にて停止するように決定されている。そのため、この状態では、左側ぜんまいばね42は完全に緩められておらず、左側ぜんまいばね42の復元力が発生した状態で保持されている。よって、切用接続紐44には適度な張力(緊張力)が掛かっており、ストッパ45の下端が左側ガイド部23に当接している。
【0048】
上記のように、右側モータ30及び左側モータ40の巻き戻し動作によって、両ぜんまいばね32,42が緩められた状態であるため、両接続紐34,44を引き出すことができる。なお、この状態での両接続紐34,44の張力(緊張力)は、1〜5N(kgf)に設定されている。
【0049】
(両接続器具36,46の取り付け)
次に、接続器具36,46を操作紐15,16に接続する。すなわち、図9に示されるように、作業者によって右側の接続器具36が持たれ、右側ドラム33から開閉器操作装置2側の入用接続紐34が引き出され、開閉器1側の入用操作紐15に右側の接続器具36が取り付けられる。詳しくは、図5に示されるように、作業者によって右側の接続器具36の係止部36eが誘導部36bから離間する側へ回動され、この離間した状態を保持したままで誘導部36bに入用操作紐15が通される。そして、係止部36eへの回動操作力が解除されると、係止部36eが前記ばねの付勢力により誘導部36b側へ回動され、係止部36eが入用操作紐15に当接される。こうして、図9に示されるように、開閉器操作装置2側の入用接続紐34が開閉器1側の入用操作紐15に接続される。同様に、作業者によって左側の接続器具46が持たれ、左側ドラム43から開閉器操作装置2側の切用接続紐44が引き出され、開閉器1側の切用操作紐16に左側の接続器具46を取り付けられる。詳しくは、図5に示されるように、作業者によって左側の接続器具46の係止部46eが誘導部46bから離間する側へ回動され、この離間した状態を保持したままで誘導部46bに切用操作紐16が通される。そして、係止部46eへの回動操作力が解錠されると、前記ばねの付勢力により誘導部46b側へ回動され、係止部46eが切用操作紐16に当接される。こうして、図9に示されるように、開閉器操作装置2側の切用接続紐44が開閉器1側の切用操作紐16に接続される。上記のように、接続紐34,44が操作紐15,16に接続されることによって、接続紐34,44に掛けられた張力は操作紐15,16にも掛かることとなる。これにより、操作紐15,16及び接続紐34,44は弛むことなく接続される。
【0050】
(左側モータ40の巻き取り)
次に、手動操作装置70の図示しない開閉器入状態ボタン、開閉器切状態ボタンの開閉器切状態ボタンを押すと、図10に示されるように、制御装置52は、左側モータ40を反時計回りに駆動し、左側ぜんまいばね42が左側駆動軸41に巻き取られる。左側ぜんまいばね42が左側駆動軸41に巻き取られて締め付けられると、左側駆動軸41と左側ぜんまいばね42と左側ドラム43とが一体となって回転する。左側ドラム43が反時計回りに回転されるため、切用接続紐44が巻き取られる。そして、切用接続紐44に接続された切用操作紐16が引っ張られ、開閉器1の操作ハンドル12の左端部12bが下方に引っ張られるが変位できないため、切用接続紐44が左側ドラム43、左側駆動軸41に巻き取られなくなる。すると、左側モータ40に制限トルクが発生し、制御装置52によって左側モータ40が停止される。左側ぜんまいばね42が左側駆動軸41に巻き取られたことによって、切用操作紐16が引っ張られた状態となり、操作ハンドル12が急に「入状態」の方向へ動くことが抑制されている。以上で、取り付け操作を終了し、手動操作装置70を開閉器操作装置2のコネクタ55から外す。上記のように、切用操作紐16及び開閉器1の操作ハンドル12の左端部12bが下方に引っ張られた状態で停止されているので、操作ハンドル12は固定され、操作ハンドル12の左端部12bが急に上方へ動くことが抑制されている。すなわち、開閉器1は非通電状態(切状態)が維持されることとなる。なお、開閉器1の入状態又は切状態に合わせて、作業者が手動操作装置70の図示しない開閉器入状態ボタン若しくは開閉器切状態ボタンを押すと、開閉器入状態ボタンの時は右側モータ30が駆動され、開閉器切状態ボタンの時は左側モータ40が駆動される。
【0051】
<電路の通電操作>
次に、電路の通電操作について説明する。この場合、操作者は、遠隔操作装置60によって、前記両接続器具36,46の取り付け時に押された開閉器入状態ボタン又は開閉器切状態ボタンの内容を受信し、電路の通電又は非通電状態、すなわち開閉器1の入状態又は切状態を確認する。本実施例では作業者によって開閉器切状態ボタンが押されたので、電路が非通電状態であることを確認することとなる。そして、遠隔操作装置60により電路の通電を行う旨の通電信号を送信する。開閉器操作装置2の通信装置53に同通電信号が受信されると、制御装置52は電路が通電状態、すなわち「入状態」となるように以下の操作を行う。
【0052】
(両モータ30,40の初期位置確認操作)
まず、図11のポイントP1に示されるように、制御装置52は、両モータ30,40を各々の正転方向へ1秒間駆動させ、左側モータ40に制限トルクが発生し、右側モータ30に制限トルクが発生しない正常状態であることを確認する。すなわちこの動作によって、前述した初期位置設定操作により、切用接続紐44が引っ張られた状態に保持されているか否か確認するために行う。このとき、両モータ30,40に制限トルクが発生したり、左側モータ40に制限トルクが発生せず、右側モータ30に制限トルクが発生したりした場合には、異常状態として通電操作を停止するとともに、遠隔操作装置60へ異常信号を送信し、遠隔操作装置60に「エラー」を表示させる。
【0053】
(左側モータ40の巻き戻し)
左側モータ40に制限トルクが発生し、正常状態である場合には、図11のポイントP2に示されるように、制御装置52は、左側モータ40を逆転方向へ駆動する。そして、図11のポイントP3に示されるように、制御装置52は、駆動開始時から所定時間(ここでは、20秒とする。)経過後、左側モータ40の駆動を停止する。これにより、左側ぜんまいばね42は、図12に示されるように、完全に緩められていない左側駆動軸41に対し少し巻き取られた状態、すなわち左側ぜんまいばね42の復元力が発生した状態で停止されているので、切用接続紐44には適度な張力(緊張力)が保持されたままである。この状態では、切用接続紐44の張力は1〜5N(kgf)に設定されているので、切用接続紐44を引っ張れば、左側ドラム43から引き出すことが可能である。
【0054】
(右側モータ30の巻き取り)
次に、図11のポイントP4に示されるように、制御装置52は、右側モータ30を正転方向へ駆動する。これにより、右側ぜんまいばね32は、図13に示されるように、右側駆動軸31に巻き取られる。右側ぜんまいばね32が右側駆動軸31に巻き取られて締め付けられると、右側駆動軸31と右側ぜんまいばね32と右側ドラム33とが一体となって回転する。右側ドラム33が時計回りに回転されるため、入用接続紐34が右側ドラム33に巻き取られる。すると、この右側モータ30による入用接続紐34の巻き取りによって、操作ハンドル12の右端部12aが下げられるとともに、左端部12bが上げられる。この時、操作ハンドル12の左端部12bが上がる際には、左側ぜんまいばね42による切用接続紐44に巻き取り方向への復元力が作用しながら、切用接続紐44が送り出される。そして、操作ハンドル12の右端部12aが下がり、操作ハンドル12が所定の回動位置を超えると、操作ハンドル12を駆動する機構内部のばねにより急激に反転動作する。すると、開閉器1においては、図示しない可動電極が固定電極に当接され、電路が通電状態、すなわち「入状態」となる。このとき、操作ハンドル12の左端部12bの急激な上昇に伴って、切用接続紐44が急激に左側ドラム43から引き出される。しかしながら、左側ぜんまいばね42は、左側駆動軸41に対して緩められた状態であるので、切用接続紐44が左側ドラム43から急激に引き出されても、左側ぜんまいばね42が左側駆動軸41に弛緩範囲分締め付けられるだけであり、切用接続紐44には適度な張力(緊張力)が保持されたまま引き出される。このため、切用接続紐44は、切用操作紐16の急激な引き上げに対し追従させることができるとともに、余分に引き出されることなく、絡むことが抑制される。そして、入用接続紐34が右側ドラム33に巻き取られると、図11のポイントP5に示されるように、入用接続紐34が右側駆動軸31に巻き取られなくなり、モータドライバ51によって右側モータ30の制限トルクが検出され、制御装置52によって右側モータ30が停止される。上記のように、入用操作紐15及び開閉器1の操作ハンドル12の右端部12aが下方に引っ張られた状態で停止されているので、操作ハンドル12は固定され、操作ハンドル12の右端部12aが急に上方へ動くことが抑制されている。すなわち、開閉器1は通電状態(入状態)が維持されることとなる。制御装置52は、「入状態」となると、通信装置53から遠隔操作装置60へ通電となった旨の信号を送信する。遠隔操作装置60は、同信号を受信すると、通電となったことを表示し、操作者に伝える。
【0055】
<電路の非通電操作>
次に、電路の非通電操作について説明する。この場合、操作者は、遠隔操作装置60によって、電路の通電又は非通電状態、すなわち開閉器1の入状態又は切状態を確認する。電路が通電状態であることを確認することとなる。そして、遠隔操作装置60により電路の非通電を行う旨の非通電信号を送信する。開閉器操作装置2の通信装置53に同非通電信号が受信されると、制御装置52は電路が非通電状態、すなわち「切状態」となるように以下の操作を行う。
【0056】
(両モータ30,40の初期位置確認操作)
まず、図14のポイントP6に示されるように、制御装置52は、両モータ30,40を各々の正転方向へ1秒間駆動させ、左側モータ40に制限トルクが発生せず、右側モータ30に制限トルクが発生する正常状態であることを確認する。すなわちこの動作によって、前述した初期位置設定操作により、入用接続紐34が引っ張られた状態に保持されているか否か確認するために行う。このとき、両モータ30,40に制限トルクが発生したり、左側モータ40に制限トルクが発生するとともに、右側モータ30に制限トルクが発生しなかったりした場合には、異常状態として非通電操作を停止するとともに、遠隔操作装置60へ異常信号を送信し、遠隔操作装置60に「エラー」を表示させる。
【0057】
(右側モータ30の巻き戻し)
右側モータ30に制限トルクが発生し、正常状態である場合には、図14のポイントP7に示されるように、制御装置52は、右側モータ30を逆転方向へ駆動する。そして、図14のポイントP8に示されるように、制御装置52は、駆動開始時から所定時間(ここでは、20秒とする。)経過後、右側モータ30の駆動を停止する。これにより、右側ぜんまいばね32は、図15に示されるように、完全に緩められていない右側駆動軸31に対し少し巻き取られた状態、すなわち右側ぜんまいばね32の復元力が発生した状態で停止されているので、入用接続紐34には適度な張力(緊張力)が保持されたままである。この状態では、入用接続紐34の張力は1〜5N(kgf)に設定されているので、入用接続紐34を引っ張れば、右側ドラム33から引き出すことが可能である。
【0058】
(左側モータ40の巻き取り)
次に、図14のポイントP9に示されるように、制御装置52は、左側モータ40を正転方向へ駆動する。これにより、左側ぜんまいばね42は、図16に示されるように、左側駆動軸41に巻き取られる。左側ぜんまいばね42が左側駆動軸41に締め付けられると、左側駆動軸41と左側ぜんまいばね42と左側ドラム43とが一体となって回転する。左側ドラム43が反時計回りに回転されるため、切用接続紐44が左側ドラム43に巻き取られる。すると、この左側モータ40による切用接続紐44の巻き取りによって、操作ハンドル12の左端部12bが下げられるとともに、右端部12aが上げられる。この時、操作ハンドル12の右端部12aが上がる際には、右側ぜんまいばね32による入用接続紐34に巻き取り方向への復元力が作用しながら、入用接続紐34が送り出される。そして、操作ハンドル12の左端部12bが下がり、操作ハンドル12が所定の回動位置を超えると、操作ハンドル12を駆動する機構内部のばねにより急激に反転動作する。すると、開閉器1においては、図示しない可動電極が固定電極に対して離間し、電路が非通電状態、すなわち「切状態」となる。このとき、操作ハンドル12の右端部12aの急激な上昇に伴って、入用接続紐34が急激に右側ドラム33から引き出される。しかしながら、右側ぜんまいばね32は、右側駆動軸31に対して緩められた状態であるので、入用接続紐34が右側ドラム33から急激に引き出されても、右側ぜんまいばね32が右側駆動軸31に弛緩範囲分締め付けられるだけであり、入用接続紐34には適度な張力(緊張力)が保持されたまま引き出される。このため、入用接続紐34は、入用操作紐15の急激な引き上げに対し追従させることができるとともに、余分に引き出されることなく、絡むことが抑制される。そして、切用接続紐44が左側ドラム43に巻き取られると、図14のポイントP10に示されるように、切用接続紐44が左側ドラム43、左側駆動軸41に巻き取られなくなり、モータドライバ51によって左側モータ40の制限トルクが検出され、制御装置52によって左側モータ40が停止される。上記のように、切用操作紐16及び開閉器1の操作ハンドル12の左端部12bが下方に引っ張られた状態で停止されているので、操作ハンドル12は固定され、操作ハンドル12の左端部12bが急に上方へ動くことが抑制されている。すなわち、開閉器1は非通電状態(切状態)が維持されることとなる。制御装置52は、「切状態」となると、通信装置53から遠隔操作装置60へ非通電となった旨の信号を送信する。遠隔操作装置60は、同信号を受信すると、非通電となったことを表示し、操作者に伝える。
【0059】
<取り外し操作>
次に、取り外し操作について説明する。手動操作装置70を開閉器操作装置2のコネクタ55に接続する。図16に示されるように、取り外し時には、電路は非通電状態となっているため、開閉器1は、「切状態」となっている。すなわち、操作ハンドル12の左端部12bが下がるとともに、右端部12aが上がった状態となっている。開閉器操作装置2側の両接続紐34,44は、それぞれの接続器具36,46を介して、開閉器1側の両操作紐15,16に接続されている。
【0060】
(左側モータ40の巻き戻し)
手動操作装置70の図示しない開閉器入状態ボタン、開閉器切状態ボタンの開閉器切状態ボタンを押した後、図示しない取り外し用操作ボタンが押されると、図17に示されるように、制御装置52は、左側モータ40を時計回りへ駆動する。左側ぜんまいばね42が左側駆動軸41に対して緩められる。制御装置52は、駆動開始時から所定時間(ここでは、20秒とする。)経過後、左側モータ40の駆動を停止する。これにより、左側ぜんまいばね42によって切用接続紐44に作用する復元力が弱められる。
【0061】
(両接続器具36,46の取り外し)
そして、図18に示されるように、作業者によって開閉器1側の入用操作紐15と右側の接続器具36とが持たれ、開閉器1側の入用操作紐15から右側の接続器具36が取り外される。詳しくは、図5に示されるように、作業者によって右側の接続器具36の係止部36eが誘導部36bに通された入用操作紐15から離間する側へ回動され、この離間した状態を保持したままで誘導部36bから入用操作紐15が外される。同様に、図18に示されるように、作業者によって開閉器1側の切用操作紐16と左側の接続器具46とが持たれ、開閉器1側の切用操作紐16から左側の接続器具46が取り外される。詳しくは、図5に示されるように、作業者によって左側の接続器具46の係止部46eに通された切用操作紐16から離間する側へ回動され、この離間した状態を保持したままで誘導部46bから切用操作紐16が外される。作業者が右側の接続器具36から手を離すと、右側ぜんまいばね32の時計回りへの復元力によって入用接続紐34が右側ドラム33に巻き取られる。同様に、作業者が左側の接続器具46から手を離すと、左側ぜんまいばね42の反時計回りへの復元力によって切用接続紐44が左側ドラム43に巻き取られる。以上で、取り外し操作を終了し、手動操作装置70を開閉器操作装置2のコネクタ55から外す。
【0062】
以上、説明した実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)右側ぜんまいばね32が右側モータ30の右側駆動軸31と右側ドラム33との間に介装されるとともに、左側ぜんまいばね42が左側モータ40の左側駆動軸41と左側ドラム43との間に介装され、右側モータ30によって入用接続紐34が右側ドラム33に巻き取られるとともに、左側モータ40によって切用接続紐44が左側ドラム43に巻き取られる。このため、通常開閉器は、開閉器毎に操作ハンドルの回動範囲、操作荷重がそれぞれ異なるため、その開閉器に合わせた専用の操作装置を必要とするが、ぜんまいばね32,42の弛緩範囲によって操作ハンドル12の回動範囲を吸収することができるので、開閉器毎に操作ハンドル12の回動範囲が異なったとしても、同じ開閉器操作装置2を使用することができる。この結果、両モータ30,40の駆動によって開閉器1の開閉操作が可能となる。また、操作紐をプッシュブルワイヤやピストンロッド等に交換する必要もない。
【0063】
また、通常開閉器は、操作ハンドルを駆動する機構内部のばねにより操作ハンドルが所定の回動位置を超えると、急激に反転動作するようになっているため、操作ハンドルが上昇する側の操作紐は急激に引っ張り上げられる。そのため、操作紐の急激な引き上げに対し、モータの駆動が追従できず、モータが故障したり、操作紐及び接続紐が引き延ばされて切れたり、開閉器の操作ハンドルが曲がったりするおそれがある。しかしながら、右側ぜんまいばね32,左側ぜんまいばね42の弛緩範囲分の接続紐34,44を右側ドラム33,左側ドラム43から引き出すことが可能なので、操作紐15,16の急激な引き上げに対し追従させることができる。よって、両ぜんまいばね32,42によって操作紐15,16に対し緩衝させることができるので、モータ30,40の故障、操作紐15,16及び接続紐34,44の破断や、開閉器1の操作ハンドル12の屈曲等がない。
【0064】
また、右側ぜんまいばね32によって入用操作紐15、入用接続紐34が、左側ぜんまいばね42によって切用操作紐16、切用接続紐44が常に緊張力を付加するように巻き取られる方向に力(復元力)が働くことにより入用操作紐15、入用接続紐34、及び切用操作紐16、切用接続紐44が適度な引っ張られた状態となるため、強風等により流されて絡まることを抑制することができる。この結果、両モータ30,40の駆動によって開閉器1の開閉操作を自動で行うことができる。
【0065】
(2)開閉器1の両操作紐15,16に両接続器具36,46を介して両接続紐34,44がそれぞれ接続されるため、電柱3に登ることなく、開閉器1の開閉操作が可能となる。また、接続器具36,46を介して操作紐15,16と接続紐34,44とを接続するようにしたため、開閉器操作装置2との接続作業が簡易であるとともに、開閉器1よりも下方での作業のため高電圧作業とならない。
【0066】
(3)両接続紐34,44を開閉器1側の両操作紐15,16から取り外す前に右側駆動軸31,左側駆動軸41を回転させることにより両ぜんまいばね32,42を締め付けた状態から緩んだ状態にした。これにより、両接続紐34,44に両ぜんまいばね32,42による巻き取り方向への過度な力(復元力)が働かず、適度な張力(緊張力)が保持される。したがって、両接続紐34,44を引っ張れば、右側ドラム33,左側ドラム43から引き出すことが可能であるので、両接続紐34,44を開閉器1側の両操作紐15,16から容易に取り外すことができる。
【0067】
(4)両ドラム33,43に接続紐34,44が巻き取られる前に両ぜんまいばね32,42を締め付けた状態から緩んだ状態に右側駆動軸31,左側駆動軸41を回転させるようにした。これにより、両接続紐34,44に両ぜんまいばね32,42による巻き取り方向への過度な力(復元力)が働かず、適度な張力(緊張力)が保持される。したがって、両接続紐34,44が巻き取られるときは、適度な張力(緊張力)が働いた状態で接続紐34,44が引き出される。このため、両接続紐34,44が引き出される際に、両ドラム33,43等の部位に接続紐34,44が絡まることを抑制することができる。
【0068】
(5)両接続紐34,44の巻き取りを始める前に両ぜんまいばね32,42を締め付け状態まで右側駆動軸31及び左側駆動軸41に巻きつけるようにした。これにより、両ぜんまいばね32,42の初期位置を設定することができる。そして、両ぜんまいばね32,42の初期位置を設定したため、的確に操作量を制御することができる。具体的には、前記締め付け後、締め付けた状態から緩んだ状態となるよう右側駆動軸31,左側駆動軸41を回転させるようにし、その回転駆動開始時からの所定時間又は所定回転数により両ぜんまいばね32,42による的確な力(復元力)によって、適度な張力(緊張力)を両接続紐34,44に加えることができる。
【0069】
(6)通信装置53と遠隔操作装置60との間で無線通信を行い、両モータ30,40を遠隔制御できるようにした。その結果、地上にて開閉器1の開閉操作ができるとともに、他の場所でも開閉器1の開閉操作ができ、便利である。
【0070】
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態では、右側駆動軸31が時計回りに回転されると入用接続紐34が巻き取られるようにしたが、右側駆動軸31が反時計回りに回転されると入用接続紐34が巻き取られるようにしてもよい。
【0071】
・上記実施形態では、左側駆動軸41が反時計回りに回転されると切用接続紐44が巻き取られるようにしたが、左側駆動軸41が時計回りに回転されると切用接続紐44が巻き取られるようにしてもよい。
【0072】
・上記実施形態では、取り付け操作時に右側モータ30の次に左側モータ40を順番に駆動させるようにしたが、左側モータ40の次に右側モータ30を順番に駆動させるようにしたり、同時に駆動させるようにしたりしてもよい。
【0073】
・上記実施形態では、初期位置設定操作において、両モータ30,40を1秒間駆動させたが、1秒間に限らず更に短い時間駆動させるようにしてもよい。
・上記実施形態では、巻き取る際の所定時間を20秒と設定したが、両モータ30,40の回転数等に合わせて任意に変更してもよい。
【0074】
・両モータ30,40の駆動トルクを検出し、制限トルク以上になった場合には、モータ30,40の駆動を停止するようにしたが、モータ30,40の電流値を検出し、制限電流値以上になった場合には、モータ30,40の駆動を停止するようにしてもよい。
【0075】
・上記実施形態では、巻き取り操作の前に初期位置確認操作を行うようにしたが、初期位置のずれを許容することができれば、初期位置確認動作を行わないようにしてもよい。
・上記実施形態では、操作ハンドル12の両端に取り付けられ垂下された両操作紐15,16に接続器具36,46を介して入用接続紐34、切用接続紐44をそれぞれ接続したが、操作ハンドル12の右端部12aと左端部12bとに入用接続紐34と切用接続紐44とをそれぞれ直接取り付けるようにしてもよい。
【0076】
・上記実施形態では、電路の通電操作の終了時において、開閉器1は通電状態(入状態を維持するように、操作紐15および開閉器1の操作ハンドル12の左端部12bを下方に引っ張った状態で左側モータ40の駆動を停止した。また、電路の非通電操作の終了時において、開閉器1は非通電状態(切状態)を維持するように、操作紐16および開閉器1の操作ハンドル12の右端部12aを下方に引っ張った状態で右側モータ30の駆動を停止したが、両モータ30,40の停止後、逆の方向に所定時間又は所定回転数回転させてもよい。すなわち、操作紐15,16および開閉器1の操作ハンドル12の端部12a,12bを下方に引っ張った状態で両モータ30,40の駆動を停止しているとき、両ドラム33,43内に介在された両ぜんまいばね32,42は常に締め付けられた状態にある。したがって、逆の方向に所定時間又は所定回転数回転させることで、両ぜんまいばね32,42の締め付けを緩めることができる。このようにすれば、両ぜんまいばね32,42の寿命を延ばすことができる。
【0077】
・上記実施形態では、右側モータ30,左側モータ40のそれぞれの出力軸を右側カップリング28,左側カップリング29を介して右側駆動軸31,左側駆動軸41にそれぞれ連結した。そして、右側駆動軸31,左側駆動軸41と右側ドラム33,左側ドラム43との間に右側ぜんまいばね32,左側ぜんまいばね42を介装するようにしたが、右側モータ30,左側モータ40のそれぞれの出力軸と右側ドラム33,左側ドラム43との間に右側ぜんまいばね32,左側ぜんまいばね42を介装するようにしてもよい。
【0078】
・上記実施形態では、制御装置52は、通信装置53から遠隔操作装置60へ通電および非通電となった旨の信号を送信するが、この時、開閉器1の操作ハンドル12若しくは図示しない入切表示指針に接点を設け、この接点の信号も前記信号と併せて送信するようにしてもよい。また、開閉器操作装置2に遠隔操作可能なカメラを開閉器1の操作ハンドル12若しくは入切表示指針に向けて設置し、この画像データを前記信号と併せて送信するようにしてもよい。このようにすれば、開閉器1の開閉動作が明確に確認できる。
【0079】
・上記実施形態では、通信装置53を備え、遠隔操作装置60との間で無線通信を行えるようにし、遠隔操作を可能としたが、遠隔操作を必要としないのであれば、手動操作装置70にて操作するようにしてもよい。これにより、通信装置53及び遠隔操作装置60等を省略できる。
【0080】
・上記実施形態では、開閉器操作装置2の側面にコネクタ55を設けて手動操作装置70を接続し操作するようにしたが、開閉器操作装置2の側面に各操作ボタンを設けて操作するようにしてもよい。
【0081】
・上記実施形態では、通常時非通電状態にある開閉器1に採用したが、通常時通電状態にある開閉器に採用してもよい。また、開閉器1として手動式開閉器を採用し開閉器操作装置2を接続したが、開閉器操作装置2は自動式開閉器、工事用開閉器等の他の開閉器に接続し用いることができる。
【0082】
・上記実施形態では、開閉器の操作ハンドルの両端に操作紐15,16をそれぞれ垂下し、開閉器操作装置2の接続紐34,44に操作紐15,16をそれぞれ接続して開閉操作するようにしたが、一方の操作ハンドルの操作紐と開閉器操作装置2の接続紐を接続して開閉いずれかの操作だけするようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】開閉器及び開閉器操作装置の正面図。
【図2】開閉器操作装置の内部構造を示す上面図。
【図3】開閉器操作装置の電気的構成を示すブロック図。
【図4】(a)及び(b)駆動軸、ぜんまいばね、及びドラムの関係を示す拡大図。
【図5】接続器具を示す図。
【図6】開閉器操作装置の取り付け操作を示す模式図。
【図7】開閉器操作装置の取り付け操作を示す模式図。
【図8】開閉器操作装置の取り付け操作を示す模式図。
【図9】開閉器操作装置の取り付け操作を示す模式図。
【図10】開閉器操作装置の取り付け操作を示す模式図。
【図11】開閉器操作装置の電路の非通電操作を示すタイムチャート。
【図12】開閉器操作装置の電路の非通電操作を示す模式図。
【図13】開閉器操作装置の電路の非通電操作を示す模式図。
【図14】開閉器操作装置の電路の通電操作を示すタイムチャート。
【図15】開閉器操作装置の電路の通電操作を示す模式図。
【図16】開閉器操作装置の電路の通電操作を示す模式図。
【図17】開閉器操作装置の取り外し操作を示す模式図。
【図18】開閉器操作装置の取り外し操作を示す模式図。
【符号の説明】
【0084】
1…開閉器、2…開閉器操作装置、3…電柱、10…ケース、11…支持部材、12…操作ハンドル、12a…右端部、12b…左端部、12c,12d…孔、13…回動軸、15…入用操作紐、16…切用操作紐、20…ケース、21…支持部材、22…右側ガイド部、23…左側ガイド部、28…右側カップリング、29…左側カップリング、30…右側モータ、31…右側駆動軸、31a…平面、31b…螺子穴、32…右側ぜんまいばね、33…右側ドラム、33a…巻き取り部、33b…フランジ部、34…入用接続紐、35…ストッパ、36…接続器具、36a…本体、36b…誘導部、36c…接続孔、36d…折り返し部、36e…係止部、36f…突起、37…ばね係着部、37a…凹部、37b…突出部、38…ばね固定部、39…螺子、40…左側モータ、41…左側駆動軸、41a…平面、41b…螺子穴、42…左側ぜんまいばね、43…左側ドラム、43a…巻き取り部、43b…フランジ部、44…切用接続紐、45…ストッパ、46…接続器具、46a…本体、46b…誘導部、46c…接続孔、46d…折り返し部、46e…係止部、36f…突起、47…ばね係着部、47a…凹部、47b…突出部、48…ばね固定部、49…螺子、50…制御部、51…モータドライバ、52…制御装置、53…通信装置、54…電源、55…コネクタ、60…遠隔操作装置、70…手動操作装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電柱上に設けられる開閉器の操作ハンドルの両端に入用操作紐及び切用操作紐がそれぞれ垂下され、両操作紐の下端にそれぞれ駆動手段を備え、前記駆動手段と両前記操作紐との間に両前記操作紐に緊張力を付加するように張力付加部材が介装される
ことを特徴とする開閉器操作装置。
【請求項2】
請求項1に記載の開閉器操作装置において、
前記駆動手段には、回転部材がそれぞれ係着されるとともに、前記駆動手段の駆動軸と前記回転部材との間に巻き取り方向への力が働くように前記張力付加部材が介装される
ことを特徴とする開閉器操作装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の開閉器操作装置において、
前記張力付加部材はぜんまいばねである
ことを特徴とする開閉器操作装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の開閉器操作装置において、
前記操作ハンドルの操作紐に接続器具を介して接続紐が接続される
ことを特徴とする開閉器操作装置。
【請求項5】
請求項4に記載の開閉器操作装置において、
前記接続紐を前記操作紐から取り外す前に、前記駆動手段の駆動を通じて前記張力付加部材を緩んだ状態にする
ことを特徴とする開閉器操作装置。
【請求項6】
請求項2〜5のいずれか一項に記載の開閉器操作装置において、
前記回転部材に前記操作紐又は前記接続紐を巻き取る前に、前記駆動手段の駆動を通じて前記張力付加部材を緩んだ状態にする
ことを特徴とする開閉器操作装置。
【請求項7】
請求項2〜6のいずれか一項に記載の開閉器操作装置において、
前記操作紐又は前記接続紐の巻き取りを始める前に、前記張力付加部材が締め付けるまで前記駆動手段を駆動させる
ことを特徴とする開閉器操作装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の開閉器操作装置において、
無線信号を送受信可能な通信装置をさらに備え、
操作を行う操作者に所持される遠隔操作装置と前記通信装置との間で無線通信を行い、同遠隔操作装置によって前記駆動手段が遠隔制御される
ことを特徴とする遠隔制御開閉器操作装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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