説明

防水シートの現場貼り付け機械

【課題】 長い巻物状の防水シートを巻き戻して、容易に現場施工できる防水シートの貼り付け機械を提供する。
【解決手段】
巻物3状の熱融着タイプの防水シート4を橋梁床版やコンクリート構造物表面に貼り付ける施工機械であり、台車2に防水シート架台31、しわ発生防止ドラム5、シート加熱装置6、シートラップ部加熱装置、シート転圧用鉄輪13、シート転圧用タイヤ14のいずれか1つもしくは2つ以上を組み合わせて設けた機械であり、シート加熱装置として、遠赤外線ヒーターを金属パイプ(ローラー)の中に挿入したものを設け、この金属パイプの表面に防水シートの表面を接触させることにより、防水シートの表面を溶融して、施工面に貼り付けることのできる防水シートの現場貼り付け機械。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアスファルト舗装を舗設するコンクリート橋梁(RC、PC、鋼橋)の床版面、屋上駐車場などの広いコンクリート面あるいは透水性(排水性)アスファルトコンクリート舗装に於いて透水性舗装をコンクリート舗装の基層の上に舗設する場合などの舗装コンクリート面に防水層を形成する工法に関するものであり、防水シートを効率的に短時間でコンクリート面へ敷設でき、かつブリスタリング(blister ring)やしわ発生などの問題の発生が少ない施工を容易にかつ確実に行うことができる防水シートの現場貼り付け機械を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
土木並びに建築の工事に於いては、コンクリート面の防水工事はその工事の生命線とも言える重要な部分となっている。防水の不完全な土木あるいは建築構造物はその構造物の耐久性が著しく短くなるばかりでなく、構造物内に設置する諸資産を損失することになりかねない重要なものである。
以下、主に土木工事に於ける防水の例をコンクリート橋梁(屋上駐車場などのコンクリート構造物を含む)とコンクリート舗装を例に取り説明する。
【0003】
コンクリート橋梁ではコンクリート床版の上にアスファルト舗装がなされるが、このアスファルト舗装を透過した雨水がコンクリート床版面、もしくはコンクリートの亀裂などから、コンクリート内部の鉄筋部に到達すると鉄筋を腐食させ、コンクリート橋自体の寿命をも左右することとなるため、アスファルト舗装を舗設する前にコンクリート床版面に防水層を施工している。
この防水層としては、従来から塗布型防水材、シート系防水材などがあり、この塗布型防水材はゴムアスファルトを高温で溶融させたものを床版面にムラなく流し塗りし、放冷後、ゴムアスファルトの層を形成させるようにしたもの、および、クロロプレンゴムなどの合成ゴムを溶剤でカットバックして製造した塗布材を床版面に塗布し、溶剤が揮散後、均一なゴム皮膜を形成させるようにしたものなどがある。
【0004】
これらの塗布型防水材の場合、1回の塗布で形成できる層の厚みも薄く、塗りムラも予想されるため、防水層としての機能を充分に持たせるため、1回の塗布でなく、一定の乾燥時間を置いて何層にも塗布するなどの煩雑な施工を余儀なくされている。また、シート系防水工法としては、ゴム化アスファルトなどを不織布などの繊維材と組み合わせてシート化した防水シートを加熱溶融したアスファルトなどの接着材を使って、床版コンクリート面に全面接着させて防水層を形成している。但し、この場合も高温で溶けたアスファルトを用いて床版面に張り付けるため、危険な作業であり、臭気など施工現場周囲に及ぼす影響も好ましくなかった。また、施工は煩雑で時間を要し、熟練を要するものであった。
【0005】
次に、近年、めざましく展開されている排水性(透水性)アスファルト舗装は、通水できる微細間隙を有するように粒度調整された骨材と改質されたアスファルトとを混合して舗設することにより、舗装自体が透水性を有する舗装であり、降雨時の溜まり水の減少と走行性の向上、降雨初期のハイドロプレーニング現象の防止に一役買っているものであるが、この透水性舗装を舗設する形態として、透水性舗装自体の耐久性がまだ乏しいために、耐久性の高いコンクリート舗装を基盤として舗装して、その上に透水性舗装をオーバーレイする構造が採用されるようになってきている。これは道路としての耐久性はコンクリート舗装からなる基盤で保証し、透水性のオーバーレイ層は、寿命が来たら、打ち替え施工するものである。従来はこのコンクリート舗装面に透水性アスファルト舗装を施工するときに、単に「シール層」と称するタックコートすなわち、アスファルトとの接着を高めるために用いられるアスファルト乳剤もしくはカットバックアスファルトを塗布しただけで透水性舗装を舗設していた(特許文献1、2)。しかしながら、基盤のコンクリート舗装は道路の耐久性を補償する構成部分であるのに、表面から見えないため、基盤表面に亀裂などの欠陥を生じても検知出来ず、透水性舗装であるため、雨水は常にコンクリート基盤表面を流れるため、欠陥が生じるとそこから雨水が浸透し基盤内部の鉄筋を犯し、寿命を縮めることとなりかねないことから、そのコンクリート基盤表面の防水が重要視されてきている。
【0006】
しかしながら、道路は通常限られた面積ではなく、長い距離、広い面積であることから、その防水層の形成を道路橋で用いられているような上記の工法で行うには施工の工期期間の延長、施工コストの増大、施工熟練者の不足などの大きな問題を抱えている。
また、道路橋も高架道路の増加や径間の増大もあり、広い面積を防水処理することも増えている。そのような状況から、防水層形成の工法には、長い距離を短時間に、施工でき、熟練者を要しない新たな工法が待望されているのが実状である
また、橋梁や屋上駐車場、コンクリート道路などを含め、このような広い面積、長い距離にわたる工事では防水層の確実な施工をその全てに於いて保証する手段が無く、各々の施工業者の時間を掛けた管理に頼っていたのが実状である。この防水層を容易にかつ確実に施工できる施工機械があれば工期も短縮でき、管理の手間も省けることから大きく期待されていたのが事実である。
【0007】
【特許文献1】特許第3128721号公報
【特許文献2】特開2001−207414号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、防水シートを効率的に短時間でコンクリート面へ敷設でき、かつブリスタリングやしわ発生などの問題の発生が少ない施工を容易にかつ確実に行うことができる防水シートの現場貼り付け機械を提供する。この発明が解決しようとする従来の課題は次の通りである。
(1)従来は1巻10〜15m程度の防水シートを人力で持ち運びながら施工していたため、広い面積を施工するためには相応の施工人員を要し、また施工時間を要していた。
(2)10〜15mの従来シートを施工すると10〜15m毎に重ね合わせ部ができる。1m幅のシートは並列に並べて貼り付けるため、隣りのシートとの重ね合わせ部は10〜15m毎にシートが3重になったり、場合によっては4重になる。シートの厚みが2.5mmの場合、4重の箇所は10mmの段差が生じることになり、この段差はブリスタリング(空気が熱膨張してアスファルト舗装の浮き上がりを起す現象)を生じる原因となっていた。
(3)従来の工法では熟練工を必要としていた。
(4)従来の工法では、現場でアスファルトを釜に入れバーナーなどを用いて加熱溶解し、このアスファルトでシートを貼り付けたりしていたため、火気に対する注意や、燃焼によるCO2の発生も少なくなく、臭気の問題など環境に優しい工事とは云い難いものであった。
本発明はこれらの課題を全て解決できるものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、橋梁の床版や屋上駐車場並びに排水性舗装下面に設けるコンクリート舗装の防水などのような広い面積、長い距離の防水工事を確実な信頼性を持って、早い速度で施工することを主眼にテストを繰り返し、本発明を開発するに至った。なお、この開発に当たっては近年問題視されている工事現場に於ける二酸化炭素の発生の問題にも焦点をあてた。その結果、現場でプロパンガスなどの燃料を用いず、極めて冷工法に近い方法で、これまで最も防水の信頼性が高かった熱アスファルト工法を上回る信頼性を確保できる工法に至った。
【0010】
本発明の防水シートの現場貼り付け機械は、巻物状の熱融着タイプの防水シートを巻き戻して橋梁床版やコンクリート構造物等の施工表面に貼り付けるための施工機械であり、台車に巻物状の防水シートを懸架するための防水シート架台のほかに、しわ発生防止ドラム、シート加熱装置、シートラップ部加熱装置、シート転圧用鉄輪、およびシート転圧用ゴムタイヤのいずれか1つもしくは2つ以上を組み合わせて備えてなり、シート加熱装置として、遠赤外線ヒーターを耐熱パイプ(ローラー)の中に装着したものを1本もしくは複数本設け、この金属パイプに防水シートを接触させることにより、防水シートの表面を加熱して施工面に貼り付けるようにしたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、従来の工法ではアスファルトを高温で溶解して、これを接着剤としてコンクリート面に流し塗りした上にアスファルトシートを貼り付けるなどの安全面でも好ましくない方法であり、又、臭気等の影響も少なからずあった工程を、環境に優しく、CO2の発生も少ないと言う、安全面、作業環境面で解決ができるものである。また、防水という重要な工程での接着の良否に関しては、機械施工で常に同じ条件で施工できることから接着性を常に保証でき、従来多く発生していた施工上でのミスや不具合の発生を皆無にできるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明に用いる防水シートは、特に限定されることなく防水性で熱接着性のシートであれば使用でき、いわゆる熱融着タイプの防水シートで一般的にはトーチ工法用防水シートとして知られているものなどが挙げられる。例えば、芯材とゴムアスファルトや合成樹脂からなる熱融着タイプの防水シートなどがある。このほかにも本発明者らが既に出願しているもので防水シートの片面に被覆材を積層してあり、シート表面を加熱すると、この被覆材を通して内部の熱可塑性の材料が浮き出てくるようなタイプの防水シート(特願2004−95230)、あるいは別の被覆材でシート表面を加熱すると、この被覆材自体が溶融して接着するようなタイプの防水シートなどを用いることができる。
【0013】
通常の防水シートは作業者が施工現場で巻き戻して、すなわち巻物から引き延ばして、施工するため、取扱い性の観点から1巻の長さが10m〜25mで人力で運べる程度の重量に抑えられている。これを現場で取り扱い、施工をしているが、本発明の施工機械を用いる場合は、ユニック等で吊り下げられる範囲内であれば長さを長くすることができる。本発明者らは400mの防水シートを使用し、重ね合わせ部の低減を達成することができた。
【0014】
本発明における台車は、自走式のものが好ましいがこれに限定されることなく、他の車両、例えば自動車、トラクター等によって牽引して移動できる台車であっても良い。
台車に設けるしわ発生防止ドラムは、適当な大きさの径の通常の鉄製のドラムで、防水シートと接触させることから表面平滑なものが好ましい。このドラムは、通常のリバースロールと同様に、防水シートの走行方向(送り方向)と逆方向に回転させる。巻き戻した防水シートにしわが入るのを防止するためのものなので、必要に応じてドラムにクラウン(太鼓状)を付しても良い。
シート加熱装置は、鉄製、耐熱ガラス製またはセラミック製などの耐熱パイプまたはローラーの中に遠赤外線ヒーターを配した構造のものが用いられる。この加熱装置は、防水シートと接触させて使用するので、ローラーの場合には防水シートと接して回転しても良い。コストおよび加工の面ではステンレス鋼などの金属製が好ましい。
シートラップ部加熱装置は、先に施工したシートとの重なり部分を加熱するためのものであり、家庭用のアイロンと同様な役割を果たすものであるため表面平滑なもので、ある程度シートを加熱加圧できる構造のものであれば良い。
【0015】
シート転圧用鉄輪は、施工面上に敷かれた防水シートを適当な圧で加圧接着でき、かつ、施工面と防水シートの間に残った空気や生じた熱気などで起こる防水シートのフクレなどを除くのに用いられる。敷き並べた防水シートを転圧するために、適当な幅、例えば幅5cm程度の鉄輪を防水シートの幅に合わせて該シートの幅方向に多数並べ、その鉄輪の中心の軸穴より若干小さい径の軸を通して一つのローラ状となし、防水シートを踏んだ時に、シート表面の起伏に合わせて各鉄輪が上下するように構成する。構成単位の適当な幅の鉄輪は、鉄製に限定されることなく、本発明の目的に適合するものであれば良い。
シート転圧用ゴムタイヤは、最終的に防水シートを施工面に圧接するためのもので、通常のタイヤを防水シートの幅に合わせて適当に並べて使用する。このタイヤは、台車の走行用のタイヤの役割をも併せてすることができる。
以下に本発明の詳細を実施例にて説明する。
【実施例】
【0016】
実施例
本発明の施工機械は図1に示すように以下の構成からなる。
1.自走式台車
油圧駆動、電気駆動あるいはエンジン駆動の車輪(1)を設けた自走式の台車(2)で前進、後退方向変更などの運転ができる。
2.防水シート架台
一巻きの防水シートの長さが300m〜400mの巻物3を載せることのできる架台(31)
【0017】
3.しわ発生防止ドラム
防水シートを平滑にしわの発生がなく施工面に貼り付けるために、防水シート(4)の移動方向とは逆の回転方向に回転するドラム(5)を設け、これをシートに接触させながら回転させておくことによりシートの弛みや蛇行を防止し、貼り付けた時のしわの発生を防止する。
4.シート加熱装置
シート加熱装置(6)として、遠赤外線ヒーター(7)を金属パイプ(8)の中に挿入したもの。遠赤外線ヒーターに通電することにより、この金属パイプは加熱されてこの表面に防水シートの表面を接触させることにより、防水シートの表面のゴムアスファルトや合成樹脂を溶融して、施工面に貼り付けることができる。
シート加熱装置の一例を図2に示す。通常、遠赤外線ヒーターは直径18〜22mm程度であり、金属パイプは外径48mm、管厚3.5mmのSGP管などを用いる。なお、この金属パイプは耐熱ベアリングで受け、回転させると良い。
【0018】
5.シートラップ部加熱装置
シートは約10cmのラップを行って貼り付けることになっている。既に貼り付けられたシートに平行して新たなシートを貼り付けるが、既に貼り付けられた防水シートのラップ部分(重なる部分)を加熱しておくと接着力が向上する。
金属製の角柱(または角筒)(9)の中に遠赤外線ヒーター(10)を設け、金属製の角筒の表面をラップ部分に押し当てて、シート重なり部を加熱し、そこへ次のシートを貼り付けるようにしたシートラップ部加熱装置(16)。
シートラップ部加熱装置の一例を図3に示す。
5.シート転圧用鉄輪
敷き並べた防水シートを転圧するために、幅5cm程度で接地面がほぼ平滑な鉄輪(11)を防水シートの幅に合わせて多数並べて1つのロール状とし、その鉄輪(11)の中心の軸穴より若干小さい径の軸(12)を通して、シートを踏んだ時に、表面の起伏に合わせて各鉄輪(11)が上下するようにして転圧する転圧用鉄輪(13)。
構成単位の鉄輪(11)と軸(12)との関係を図5に示す。図5(A)に示すように通常は鉄輪(11)の重さのみでシート(4)を加圧し、図5(B)のようにシート(4)の凹凸に応じて鉄輪(11)が上下する。
【0019】
7.シート転圧用タイヤ
転圧用鉄輪(13)で転圧したシートにさらに圧力をかけて貼り付けを行うもので、扁平なゴムタイヤ(14)を交互に並べてシート幅以上の幅になるようにしたもの。
【0020】
上記の如く構成される貼付け機械は、図1に示すとおり、架台(31)に掛けられた熱融着タイプの防水シートの巻物(3)を巻き戻して、防水シート(4)をしわ発生防止ドラム(5)を介してシート加熱装置(6)送られ、加熱装置(6)で加熱されて接着面が加熱溶融状態となった防水シートは施工面へと供給される。施工面上に敷かれた防水シート(4)はシート転圧用鉄輪(13)とシート転圧用ゴムタイヤ(14)で施工面に加圧接着施工される。図1中、(R)は送りロール、(R1)は送り中の防水シートの弛みを防止するためのテンションロール、(R2)は防水シートを施工面に接地させるコンタクトロールを示す。(15)は駆動用タイヤで、他の施工現場への移動の際に下降させて接地させて走行用に使用する。
シートラップ部加熱装置(16)は、施工すべき防水シートの幅方向の隣り側で既に施工された防水シートがあるとき、この先に施工されたシートで今回の施工シートと重なる部分を加熱するために使用する。加熱することでシートの重ね部分も平らに仕上り、また、シートの端部を重ねることで防水性が向上する。
【0021】
本発明の貼付け機械を用いることにより、本発明は次のような効果をもたらす。
1.本発明は巻き長さの長い防水シートを使えるので短時間で大量の面積の施工が可能となる。
2.本発明の施工機械では重ね合わせ部が少ない事と、防水シートを貼り付けと同時に転圧するため、これによりブリスタリングの発生を抑制できる。
3.熟練工を必要としない。
4.ガスバーナーなどの火炎を用いず、安全でCO2の発生も少なく、臭気もないため環境に優しい。
5.一度セッティングすると安定した貼り付けが出来品質が一定している。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の施工機械の構成図である。
【図2】シート加熱装置の構造を説明するための斜視図である。
【図3】シートラップ部加熱装置の構成を示す斜視図である。
【図4】シート転圧用鉄輪の正面図である。
【図5】鉄輪の動きを示す側面図である。
【符号の説明】
【0023】
1:車輪
2:台車
3:防水シートの長尺巻物
31:架台
4:防水シート
5:回転ドラム
6:シート加熱装置
7:遠赤外線ヒーター
8:金属パイプ
9:金属製の角柱
10:遠赤外線ヒーター
11:鉄輪
12:車軸
13:転圧用鉄輪
14:転圧用タイヤ



【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻物状の熱融着タイプの防水シートを巻き戻して橋梁床版やコンクリート構造物等の施工表面に貼り付けるための施工機械であり、台車に巻物状の防水シートを懸架するための防水シート架台のほかに、しわ発生防止ドラム、シート加熱装置、シートラップ部加熱装置、シート転圧用鉄輪、およびシート転圧用ゴムタイヤのいずれか1つもしくは2つ以上を組み合わせて備えてなり、シート加熱装置として、遠赤外線ヒーターを耐熱パイプ(ローラー)の中に装着したものを1本もしくは複数本設け、この金属パイプに防水シートを接触させることにより、防水シートの表面を加熱して施工面に貼り付けるようにしたことを特徴とする防水シートの現場貼り付け機械。
【請求項2】
防水シートとして全長100m以上、通常200〜400mの継ぎ目の無い防水シートを用いるようにし、ブリスタリングなどの不具合の発生の原因となるシートの継ぎ重ね部を極めて少なくしたことを特徴とする請求項1記載の防水シートの現場貼り付け機械。
【請求項3】
防水シートを平滑にしわの発生がなく施工面に貼り付けるために、防水シートを施工面に貼り付ける貼付けローラーの手前に、シートの移動方向とは逆の方向に回転するドラムを設け、このドラムをシートに接触させながら回転させておくことによりしわの発生を防止することを特徴とする請求項1記載の防水シートの現場貼り付け機械
【請求項4】
既に貼り付けてある方の防水シートの端部のラップ部分(シート重なり部)の表面を加熱するために、金属製の角柱の中に遠赤外線ヒーターを設け、金属製の角柱の表面をラップ部分に押し当てて、シート重なり部を加熱し、そこへ次のシートを貼り付けるようにしたシートラップ部加熱装置を設けたことを特徴とする請求項1記載の防水シートの現場貼り付け機械
【請求項5】
敷き並べた防水シートを転圧するために、適当な幅、例えば幅5cm程度の鉄輪を防水シートの幅に合わせて多数並べ、その鉄輪の中心の軸穴より若干小さい径の軸を通して一つのローラ状となし、シートを踏んだ時に、施工表面の起伏に合わせて各鉄輪が上下するようにした転圧用鉄輪を設けたことを特徴とする請求項1記載の防水シートの現場貼り付け機械。
【請求項6】
巻物状の熱融着タイプの防水シートを巻き戻して橋梁床版やコンクリート構造物等の施工表面に貼り付けるための施工機械であり、台車に巻物状の防水シートを懸架するための防水シート架台のほかに、しわ発生防止ドラム、シート加熱装置、シートラップ部加熱装置、シート転圧用鉄輪、およびシート転圧用ゴムタイヤのいずれか1つもしくは2つ以上を組み合わせて備えてなり、シート転圧用鉄輪として、適当な幅、例えば幅5cm程度の鉄輪を防水シートの幅に合わせて該シートの幅方向に多数並べ、その鉄輪の中心の軸穴より若干小さい径の軸を通して一つのローラ状となし、シートを踏んだ時に、施工表面の起伏に合わせて各鉄輪が上下するように構成されているものを有していることを特徴とする防水シートの現場貼り付け機械。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−45792(P2006−45792A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−224514(P2004−224514)
【出願日】平成16年7月30日(2004.7.30)
【出願人】(502277441)アオイテクノサービス株式会社 (9)
【Fターム(参考)】