説明

防災・消防設備のリースによるエコサイクル販売システム

【課題】 販売時点から防災・消防設備のリサイクル化を前提とした販売システムを取ることにより、防災・消防設備の不法投棄がゼロになって、限りある資源の有効利用ならびに地球の環境破壊防止に大きく貢献できる防災・消防設備のリースによるエコサイクル販売システムを得る。
【解決手段】 防災・消防設備を使用するユーザーのAと、防災・消防設備を製造し,または回収した防災・消防設備を適正処理してリサイクル化するメーカーのB社と、B社の代理店のCと、AとB社との間に位置してB社と基本契約を締結するリース会社のD社との間で、防災・消防設備をAにリースしそしてAから回収した防災・消防設備をB社がリサイクル化するエコサイクルを構成してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消火器(消火薬剤を含む),消火設備等の防災・消防用設備のリサイクル化を前提とした防災・消防設備のリースによるエコサイクル販売システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、消火器はその廃棄処分時の回収を考えないで販売(売り切り)されているので、当然の如く廃棄処分時の消火器の回収,中でも特に回収を必要とする消火薬剤の回収が極めて悪いものとなっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
解決しようとする問題は、かかる従来の消火器(消火薬剤を含む)の廃棄処分時の回収の悪さから、当然の如く消火器(消火薬剤を含む)が大量に不法投棄され、地球の環境破壊につながっているという点である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、防災・消防設備を使用するユーザーのAと、防災・消防設備を製造し,または回収した防災・消防設備を適正処理してリサイクル化するメーカーのB社と、B社の代理店のCと、AとB社との間に位置してB社と基本契約を締結するリース会社のD社との間で、防災・消防設備をAにリースしそしてAから回収した防災・消防設備をB社がリサイクル化するエコサイクルを構成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、ユーザーのAとメーカーのB社と代理店のCとリース会社のD社との間で、防災・消防設備をAにリースしそしてAから回収した後,B社がリサイクル化を行って再びリースするエコサイクルを構成することにより、販売時点から防災・消防設備のリサイクル化を前提とした販売システムが取れるので、防災・消防設備の不法投棄がゼロになって、限りある資源の有効利用ならびに地球の環境破壊防止に大きく貢献できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
ユーザーのAとメーカーのB社と代理店のCとリース会社のD社との間で、防災・消防設備をAにリースしそしてAから回収した防災・消防設備をB社がリサイクル化を行って再びリースするエコサイクルを構成することにより、実現した。
【実施例1】
【0007】
請求項1の発明の一実施例を図1について説明する。図1は消火器のエコサイクル販売システムの全体的な流れを示す図である。
図において、Aは消火器を使用するユーザー、B社は消火器を製造し,または回収した消火器を適正処理してリサイクル化するメーカー、CはB社の代理店、D社はAとB社との間に位置してB社と基本契約を締結するリース会社である。
【0008】
(1)まず、AとCとで消火器について商談が成立する。
(2)商談が成立すると、Cに変わってD社がAと、商談の成立した消火器についてリース・保守契約を結ぶ。Aに対しては、保守料込みの月額リース料で表示する。リース期間は、3年,4年,5年,8年などとする。
(3)次に、D社とB社とCとの三者間で、売買契約・保守委託契約を結ぶ。保守はD社が請け負う形式をとり、B社及びCに保守を委託する形式をとる。
(4)さらに、D社とB社との間で、物件管理委託契約を結ぶ。リース物件について、D社がB社に管理を委託する。
【0009】
(5)以上が終了すると、CからAに消火器を納品する。
(6)次に、AがD社に検収書(注文通りで納品があったことを確認した等)を発行すると共に、リース料及び保守料を支払う。
(7)三者契約に基づいて、D社がB社に売買代金及び保守料を支払う。
(8)また、B社がCに販売手数料及び保守料を支払う。
【0010】
(9)次に、CがAに対して保守作業を行う。
(10)そして、リース契約が終了すると、消火器をCがAから回収し,そしてCからB社へと回送する。回収した消火器をB社において適正処理して、再びリサイクル品としてエコサイクルする。
【0011】
このように消火器のリース化を実現すると、消火器の所有権がAにないので、Aの産業廃棄物にならずに消火器は100%回収されると共に、100%回収によるリサイクル・リユースもCからB社へそしてB社で完全に行われることにより、この販売システム全体が廃棄物ゼロの環境にやさしいエコノミシステムとなり、空気を汚さないクリーンな地球環境の維持・保全に貢献できるようになる。
【0012】
Aは月々のリース料を支払うだけで、消火器の購入時やメンテナンス時のまとまった費用が不要になるだけでなく、リース料が経費として損金処理されるので経営の安定に貢献できるようになる。
【0013】
また、上記したエコサイクル販売システムでは、請求書の流れが一本化されるので、事務の軽減化がアピールできると共に、リース契約管理により入替え時期の把握が(完全に)可能になる。
【0014】
上記実施例では、Aに対してメンテナンス付きのリース料(使用料)という形で商品を提案できるので、他のメーカーとの差別化が図れると共に過度な値引きを回避できる。
【0015】
なお、以上の説明では消火器について説明したが、商談について取扱う商品については、消火器の他,防災・消防設備の全般にわたって、事前にB社,C,D社の間で取り決めておくと共に、価格においても合意の上で予め設定しておく。
【実施例2】
【0016】
請求項2の発明の一実施例を図2について説明する。図2は消火器のエコサイクル販売システムの全体的な流れを示す図で、図中前記した実施例1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
図において、EはCとの間に入ってAを代行するAの関連企業で、企業組織によっては1社から数社となって,Cとの間に介在する。
【0017】
このようにEを介在させる(介在する)と、Aの組織において物流がスムーズになり、商談の成立がアップする。
よって、CにとってEの存在がAとの商談成立を始め,他のAとの係わり合いにおいて欠かせない存在となる。
【産業上の利用可能性】
【0018】
本発明は、防災・消防用設備のリサイクル化を前提とした防災・消防設備のリースによるエコサイクル販売システムに広く活用できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施例1を示すもので,エコサイクル販売システムの全体的な流れを示す図である。
【図2】本発明の実施例2を示すもので,エコサイクル販売システムの全体的な流れを示す図である。
【符号の説明】
【0020】
A:ユーザー
B社:メーカー
C:代理店
D社:リース会社
E:Aの関連企業

【特許請求の範囲】
【請求項1】
防災・消防設備を使用するユーザーのAと、防災・消防設備を製造し,または回収した防災・消防設備を適正処理してリサイクル化するメーカーのB社と、B社の代理店のCと、AとB社との間に位置してB社と基本契約を締結するリース会社のD社との間において、
(1)AとCとで防災・消防設備について商談が成立すると、
(2)Cに変わってD社がAと、商談の成立した防災・消防設備についてリース・保守契約を結ぶ、
(3)次に、D社とB社とCとの三者間で、売買契約・保守委託契約を結び、
(4)さらに、D社とB社との間で、物件管理委託契約を結んだ後、
(5)CからAに防災・消防設備を納品する、
(6)次に、AがD社に検収書を発行すると共に、リース・保守料を支払うと、
(7)D社からB社に売買代金・保守料が支払われ、
(8)B社からCに販売手数料・保守料が支払われる、
(9)次に、CがAに対して保守作業を行い、
(10)そして、リース契約が終了すると、防災・消防設備がAからCへ,そしてCからB社へと回収され、B社において回収された防災・消防設備が適正処理され、再びリサイクル品としてエコサイクルされる、
ことを特徴とする防災・消防設備のリースによるエコサイクル販売システム。
【請求項2】
Aの指定する者(例えばAの関連企業)でCとの間に入ってAを代行するEを、システム中に1者又は数者包含することを特徴とする請求項1記載の防災・消防設備のリースによるエコサイクル販売システム。

【図1】
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【図2】
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