説明

防犯用タグ

本発明は、対象物を盗難から保護するための防犯用ラベル(1)であって、電子的に検出可能な防犯エレメント(4)を担持層(2)と被覆層(3)との間に配置して備える防犯用ラベルに関する。この防犯用ラベル(1)は、担持層および被覆層(2、3)の帯状の延長部(6)から作ることができるループを用いて、盗難から保護しようとする対象物へと取り付けることができる。担持層および被覆層(2、3)は、少なくとも部分的にポリエステルから作られている織物材料、好ましくはジャカード生地から作られる。この防犯用ラベル(1)は、簡潔な構造を有しており、ハンドバッグやサングラスなどの小型で軽量な対象物の保護にとくに適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物を盗難から保護するための防犯用タグであって、少なくとも1つの電子的に検出可能な防犯エレメントを基板層と被覆層との間に配置して備えており、保護すべき対象物へとループによって取り付けて固定することができる防犯用タグに関する。
【背景技術】
【0002】
電子式物品監視システムのための防犯用タグであって、ループによって保護すべき対象物へと取り付けられる防犯用タグが、この技術分野において既に知られている。それら公知のシステムにおいては、硬質プラスチック製のハウジングに囲まれた防犯エレメントが、このハウジングへと結び付けられたワイヤ状のループによって、保護すべき対象物の一部分へと取り付けられている。さらに、このような防犯用タグは、電子的に検出可能な信号を放出するための手段を有している。適切な検出装置によって交番磁界を生成することによって防犯用タグが励起され、特有の信号を放出するようになる。次いで、この特有の信号が検出装置によって受信され、警報が発せられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、独国特許出願公開第19963130号明細書(DE 199 63 130 A1)から、ハウジングに電子的に検出可能な信号を放出するための手段を収容してなる「硬質タグ」形式の防犯用タグが知られている。硬質プラスチック製のハウジングには、さらに固定装置が取り付けまたは一体化されており、この固定装置へと対応する固定エレメントを係止することができる。固定エレメントとして、例えば保持用ループが設けられるが、それらは基本的には、保護対象の物品上のハトメや穴などへと取り付けできる或る長さのワイヤである。この目的のため、ワイヤの一方の自由端がハウジング上の固定装置へと取り付けられる一方で、他方の自由端を、ワイヤがループを構成するようにハウジングの他の部位へと取り付けることができる。あるいは代案として、一方の自由端を一種のリングに形成し、ワイヤの他方の自由端を、このリングに通したのちに固定装置へと取り付けることができる。しかしながら、このような防犯用タグは、かさばるハウジングが原因で重さが大きくかつ柔軟性に乏しいうえ、構造が比較的複雑であるという欠点を抱えている。したがって、これらは専ら、衣料品や大型の対象物の保護にのみ適している。これらの防犯用タグは、サングラスなどの小型で軽量な対象物の保護には、あまり適していない。
【0004】
スイス特許第667339号明細書(CH 667 339 A5)から、ワイヤ・ループによって保護対象の対象物へと取り付けできる他の防犯用タグが知られているが、やはりこのタグも「硬質タグ」である。磁気によって解除が可能な係止機構が、さらに開示されている。この機構は、環状溝を備えて防犯用タグのハウジングの穴へと挿入されるピン、およびこの穴へと挿入されるインサートに埋め込まれており、ピンの環状溝へと嵌まり込んでピンを堅固に固定するペレット(小球)を備えている。磁気式の解除装置により、この装置において作り出される強力な磁界によって強磁性の小球を半径方向外向きに引き寄せて、係止を解除することができる。例えば、前記ワイヤ・ループの一方の自由端を防犯用タグに固定できる一方で、他方の自由端に前記ピンを備え、ハウジングの穴へと導入することによってハウジングに解除可能に固定することができる。ここに開示されている防犯用タグも、構造が比較的複雑であるほか、やはり軽量の対象物の保護には適していないという欠点を抱えている。
【0005】
本発明の目的は、最初に述べた形式の防犯用タグであって、きわめて軽量であり、構造が複雑でなく、小型で軽量な対象物の保護に適している防犯用タグを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、この目的が、最初に述べた形式の防犯用タグであって、基板層および被覆層ならびにループのいずれもが織物材料(textile material)から作られている防犯用タグによって達成される。
【0007】
織物材料のみを使用しているため、例えばハンドバッグやサングラスなどの小型で軽量な対象物にも容易に取り付けることができる、きわめて軽量な防犯用タグを得ることができる。保護すべき対象物への取り付けのために設けられるループが、やはり織物材料で作られているため、これまでに知られているワイヤ・ループと対照的に、防犯用タグの全体の重量が増加することがない。さらに、織物製のループを使用することによって、保護すべき対象物を傷つける恐れを無くすことができ、これはとくに高品質な物品に関係する場合にきわめて重要である。
【0008】
本発明の防犯用タグにおいて、電子的に検出可能な防犯エレメントは、好ましくは可撓性を有するEAS(電子式物品監視)エレメントであって、好ましくは始めから動作している。物品への支払いが行なわれたとき、レジ係が、前記の硬質タグと同様に再利用することができるよう、保護されている商品から専用の工具を使用してタグを取り外す。硬質タグと対照的に、本発明の防犯用タグによれば、重量がより小さく、サングラスなどの軽量な商品の保護に使用することができるという長所がもたらされる。
【0009】
本発明の好都合な実施の形態においては、基板層の織物材料が、生地(fabric)、好ましくはジャカード生地(Jacquard fabric)とされ、基板層および被覆層の織物材料が、少なくとも部分的にポリエステルで作られる。織物材料は、ポリエステル100%の繊維で作ることができ、あるいは、ポリエステルと1つ以上の他の天然または合成ポリマーとからなる混合繊維で作ることができる。ポリエステルの割合は、例えば30〜60%の間でよく、好ましくは約40または50%でよい。混合繊維のための追加のポリマーとしては、セルロースまたはビスコースを考慮することができる。基板層を製造するため、ポリエステル繊維または混合繊維を、例えばジャカート生地のやり方で加工することができる。基板層もまた、本発明の防犯用タグに好ましい外観を付与する。保護される対象物の製造者に関する情報や、保護される対象物そのものについての情報を、基板層へと織り込むことができ、さらに/または基板層に刷り込むことができる。
【0010】
本発明の他の好都合な実施の形態においては、基板層、防犯エレメント、および/または被覆層が、少なくとも部分的に、少なくとも1つの両面接着テープによって、互いに堅固に接続される。両面接着テープとしては、例えば、高度に積極的な耐熱アクリル系接着剤が両面に塗布されている弾性紙繊維フリース(elastic paper fiber fleece)を適用することができる。接着テープは、透明であると好ましく、例えば0.10〜0.12mmの厚さなど、全体の厚さがきわめて小さいと好ましい。接着力は、例えば少なくとも1,550p(15.2N)/25mmであるとよい。両面接着テープを用いて、防犯エレメントを基板層へと貼り付けるとともに、同時に基板層と被覆層との間の接続も確立できる。好ましくは、両面接着テープを、ループの領域を含む被覆層のすべての表面積に適用することができ、防犯エレメントおよび被覆層を、基板層へと簡単に貼り付けることができる。あるいは、両面接着テープに、好ましくは約120℃の所定の温度に達したときに溶融する接着点を持たせることも可能である。これにより、製造プロセスにおいて、接着プロセスを、選択した領域へと制御されたやり方で加えることが可能である。
【0011】
本発明のとくに好都合な態様においては、被覆層がフリース状にされている。あるいは、例えば、被覆層を例えばポリエステル100%の材料である「合成皮革(synthetic leather)」からなるフェルト状の材料で作ることも可能である。この場合、被覆層は、0.5〜1.0mmの間の厚さ、好ましくは0.7〜0.8mmの間の厚さを有し、250〜350g/mの重量を有する。被覆層は、防犯用タグに確かな安定性を付与しつつ、しかも柔軟性を有し、軽量な構造である。本発明の防犯用タグの被覆層は、好ましくはフリース状であって、基板層よりもかなり厚さが大である。40〜50%のポリエステルと50〜60%のセルロースまたはビスコースとからなる混合繊維を使用し、繊維が濡れフリース(wet fleece)のやり方で構造化されていると好都合である。この材料の単位面積当たりの重量は、35〜65g/mの間であってよく、好ましくは約37または61g/mの辺りである。
【0012】
本発明の好都合な態様において、基板層および被覆層が丸みを帯びた構成または矩形の構成であって防犯エレメントを完全に囲んでおり、さらにループを基板層および被覆層の細い帯状の延長部から作ることができるとき、防犯エレメントを完全に包んだ1つの一体部品で作られたきわめてコンパクトな防犯用タグを得ることができる。ループを基板層および被覆層の細い帯状の延長部から作ることができるため、後の作業で防犯用タグに取り付けなければならない余分なループが不要である。それどころか、延長部が防犯用タグに一体につながっており、すなわち防犯用タグの構成要素であるため、保護すべき対象物へと取り付けるためにループを簡潔なやり方で形成することができる。
【0013】
防犯用タグに少なくとも2つの開口を設けることによって、ループの形成をきわめて容易にすることができる。2つの開口のうちの少なくとも一方を延長部の領域に配置して、ループを形成すべく防犯用タグの第2の開口と重ね合わせるように構成することができる。保護すべき対象物へと取り付けるために必要なループを、このようにして迅速かつ容易に形成することができる。両面接着テープが使用される場合、それによって開口の引き裂き耐性も確保される。
【0014】
このような構成において、本発明の好都合な態様は、積極的な係合関係にて互いに接続可能であって、かつピン状の部材を使用して磁気によって互いの係合を解除することができる2つの部品からなる係止エレメントによって、ループを外れぬように固定できるようにする。本発明の好都合な一態様においては、ピン状の部材が、防犯用タグの重なり合う少なくとも2つの開口を通過可能であり、接続可能なループの2つの部位を外れぬように固定する。このような係止エレメントを使用することによって、ループを容易に形成し、しっかりと固定し、再び取り外すことができる。この構成においては、係止エレメントが保護しようとする対象物に接触することがなく、係止エレメントによって対象物に傷を付ける恐れを無くすことができる。それどころか、保護しようとする対象物は、柔らかい織物材料で作られたループに専ら接触する。
【0015】
防犯エレメントは、好ましくはシート状またはホイル(箔)状の平坦かつ柔軟な構成であり、さらには/あるいは、例えばEM(電磁気)、AM(音響磁気)、RF(無線周波)、またはRF‐ID(無線周波識別)エレメントであってよい。すなわち、本発明の防犯用タグにおいては、それらが可能な限り平坦であり、柔軟性を有し、軽量であり、必要な機械的強度を有しており、かつ特有の信号を放出するように設計されている限りにおいて、あらゆる種類の防犯エレメントを使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を、添付の図面の図を参照しつつ、あくまで例として、さらに詳しく説明する。
【0017】
図1は、本発明の防犯用タグ1について、図2の線I‐Iに沿って得た概略断面図を示している。この防犯用タグ1は、好ましくは例えばポリエステル100%の織成織物材料で作られた基板層2を前面に有しており、被覆層3を背面に有している。基板層2が、防犯用タグ1に所望の外観を付与しており、さらにその厚さゆえ、防犯用タグ1の柔軟性および重量に悪い影響を及ぼすことなく、確実な強度を付与している。背面において、基板層2の表面積はすべて、被覆層3によって覆われている。被覆層3は、好ましくは基板層2よりも厚さが大きく、好ましくはフリース状の材料で作られている。このフリース状材料のための繊維としては、例えば、40〜50%のポリエステルと50〜60%のセルロースまたはビスコースとからなる混合繊維が考えられる。本発明によれば、40%のポリエステルと60%のセルロースとで作られた繊維、または50%のポリエステルと50%のビスコースとで作られた繊維が、とくに好ましい。フリース状の材料は、軽〜中重量であり、多方向に安定であって、耐煮沸性(boilproof)の材料である。
【0018】
基板層2と被覆層3との間には、防犯エレメント4が挟まれており、防犯エレメント4は、例えば、EM、AM、RF、またはRF‐IDエレメントであってよい。防犯エレメント4は、シート状またはホイル状のエレメントであって、RFエレメントとして構成される場合には、箔上に導電経路をエッチングして使用する電気発振回路を備えている。いずれの場合にも、防犯エレメント4は、基板層2と被覆層3との間で完全に囲まれており、すなわち、すべての側辺において基板層および被覆層2、3が防犯エレメント4を超えてはみ出しており、基板層および被覆層2、3の周縁領域が互いに接着されている。防犯エレメント4と基板層2、または防犯エレメント4と基板層2および防犯エレメント4と被覆層3を、いずれも、それぞれ両面接着テープ11または両面接着テープ11および12によって、互いに接着することができる。ここで、両面接着テープは、両面にアクリル系の接着剤が塗布されているきわめて薄い(例えば、厚さが0.11mm)紙繊維フリースであってよい。きわめて薄い両面接着テープ11および12は、図1においては破線で示されている。
さらに、両面接着テープ11、12は、PVCで作られていてもよい。
【0019】
図2は図1の防犯用タグ1の上面図であり、背面被覆層3と、この図では見えていない前面基板層2と、これら2つの層の間に挟まれて破線で図示されている防犯エレメント4とを備えた構成である。防犯用タグ1の本体5は、矩形であって角が丸められている。被覆層3および基板層2は、適切な材料の織物から、例えばレーザ・カッターを使用して切り出すことができる。本体5は、ループを形成すべく機能する細い帯状の延長部6に、継ぎ目なく合体している。延長部6によって形成されるループを使用し、防犯用タグ1を、例えば軽量かつ高品質な商品などの対象物に取り付けることができる。ループは、例えば女性のハンドバックの柄の周りに取り付けることができる。本発明の防犯用タグは、主として織物材料から作られているため、きわめて軽量かつ柔軟性に富んでおり、したがってより小さい物品にも取り付けが可能である。
【0020】
延長部6および本体5の領域には、少なくとも2つの開口7および8がそれぞれ配置されており、好ましくは、さらに2つの開口9、10が本体5の領域に配置される。開口7、8、9、10は、レーザ・カッターなどの手段によって、基板層2および被覆層3の材料から同様に切り抜くことができる。開口7、8、9、10は、延長部6によって形成されるループを固定すべく機能する。ループは、延長部6の上端に位置する開口7を他の開口8、9、10のうちの1つに重ね合わせることによって形成され、続いてこのループが、適切な係止エレメント(図示せず)によって固定される。ループを形成するためには、開口7に加えてもう1つ開口8、9、または10を設けるだけで充分であり、好ましくは延長部6の下端に位置する開口8を設けることである。しかしながら、本実施の形態のように4つ以上の開口が設けられる場合には、重ね合わせるべき開口7、8、9、10を選択することによって、ループの半径を自由に変化させ、あるいは選択することができる。このようにして、本発明の防犯用タグ1を、保護しようとする対象物の寸法および所望の固定形式にあわせて、柔軟に適合させることができる。
【0021】
ループを固定するための係止エレメントは、ここでは図示されていないが、例えば積極的な係合関係にて互いに接続可能である2つの部品であって、最初に述べたスイス特許第667339号から公知のとおり、ピン状の部材を使用して磁気によって係合を解除することができる2つの部品で構成することができる。この構成においては、ループを構成する2つの部分を固定するため、ピン状の部材が防犯用タグ1の重なり合う少なくとも2つの開口7、8、9、19を通過する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の防犯用タグについて、図2の線I‐Iに沿って得た概略断面図である。
【図2】本発明の防犯用タグの上面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を盗難から保護するための防犯用タグ(1)であって、少なくとも1つの電子的に検知可能な防犯エレメントを基板層と被覆層との間に配置して備えるとともに、ループによって保護すべき前記対象物へと取り付けられ、
前記基板層および被覆層(2、3)ならびに前記ループのいずれもが、織物材料から作成されていることを特徴とする防犯用タグ。
【請求項2】
前記基板層(2)の前記織物材料が、生地、好ましくはジャカード生地であることを特徴とする請求項1に記載の防犯用タグ。
【請求項3】
前記織物材料が、少なくとも部分的にポリエステルから作られていることを特徴とする請求項1または2に記載の防犯用タグ。
【請求項4】
前記基板層(2)、前記防犯エレメント(4)、および/または前記被覆層(3)が、少なくとも部分的に、少なくとも1つの両面接着テープ(11、12)によって、互いに強固に接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の防犯用タグ。
【請求項5】
前記両面接着テープ(11、12)が、両面にアクリル系の接着剤が塗布されてなる紙繊維フリースであり、さらに/あるいは、所定の温度、好ましくは約120℃に達したときに溶融する接着点を含んでいることを特徴とする請求項4に記載の防犯用タグ。
【請求項6】
前記被覆層(3)が、フェルト状またはフリース状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の防犯用タグ。
【請求項7】
前記基板層および被覆層(2、3)が、丸みを帯びた構成または矩形の構成であって、前記防犯エレメント(4)を完全に囲んでおり、前記ループが前記基板層および被覆層(2、3)の細い帯状の延長部(6)から作成されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の防犯用タグ。
【請求項8】
前記ループを生成するため、少なくとも2つの開口(7、8、9、10)が当該防犯用タグ(1)に設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の防犯用タグ。
【請求項9】
前記2つの開口(7、8、9、10)のうちの少なくとも1つ(7)が、前記延長部(6)の領域に配置されて、ループを生成するために、当該防犯用タグ(1)の第2の開口(8、9、10)へと重ね合わされるように構成されていることを特徴とする請求項7または8に記載の防犯用タグ。
【請求項10】
積極的な係合関係にて互いに接続可能であり、かつピン状の部材を使用して磁気によって互いの係合を解除することができる2つの部品からなる係止エレメントによって、前記ループを外れぬように固定できることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の防犯用タグ。
【請求項11】
前記ピン状の部材が、当該防犯用タグ(1)の重なり合う少なくとも2つの開口(7、8、9、10)を通過可能であり、前記接続可能な前記ループの2つの部位を外れぬように固定することを特徴とする請求項10に記載の防犯用タグ。
【請求項12】
前記防犯エレメント(4)が、平坦かつ柔軟な構成であり、さらに/またはEM、AM、RF、またはRF‐IDエレメントであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の防犯用タグ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を盗難から保護するための防犯用タグ(1)であって、少なくとも1つの電子的に検出可能な防犯エレメントを、本体を形成すべく組み合わされている基板層と被覆層との間に配置して備えるとともに、ループによって保護すべき前記対象物へと取り付けることができ、かつ前記基板層および被覆層ならびに前記ループのいずれもが織物材料から作成された防犯用タグにおいて、
前記基板層(2)が第1の織物材料から作られ、前記被覆層(3)が第2の織物材料から作られ、前記本体(5)が、前記基板層および被覆層(2、3)の細い帯状の延長部(6)と継ぎ目なく一体の部品として合体した構成であり、該延長部(6)から前記ループが作成されたことを特徴とする防犯用タグ。
【請求項2】
前記基板層(2)の前記織物材料が、生地、好ましくはジャカード生地であることを特徴とする請求項1に記載の防犯用タグ。
【請求項3】
前記織物材料が、少なくとも部分的にポリエステルから作られていることを特徴とする請求項1または2に記載の防犯用タグ。
【請求項4】
前記基板層(2)、前記防犯エレメント(4)、および/または前記被覆層(3)が、少なくとも部分的に、少なくとも1つの両面接着テープ(11、12)によって、互いに強固に接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の防犯用タグ。
【請求項5】
前記両面接着テープ(11、12)が、両面にアクリル系の接着剤が塗布されてなる紙繊維フリースであり、さらに/あるいは、所定の温度、好ましくは約120℃に達したときに溶融する接着点を含んでいることを特徴とする請求項4に記載の防犯用タグ。
【請求項6】
前記被覆層(3)が、フェルト状またはフリース状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の防犯用タグ。
【請求項7】
前記基板層および被覆層(2、3)が、丸みを帯びた構成または矩形の構成であって、前記防犯エレメント(4)を完全に囲んでいることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の防犯用タグ。
【請求項8】
前記ループを生成するため、少なくとも2つの開口(7、8、9、10)が該防犯用タグ(1)に設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の防犯用タグ。
【請求項9】
前記2つの開口(7、8、9、10)のうちの少なくとも1つ(7)が、前記延長部(6)の領域に配置され、前記ループを生成するため、該防犯用タグ(1)の第2の開口(8、9、10)へと重ね合わされるように構成されていることを特徴とする請求項7または8に記載の防犯用タグ。
【請求項10】
積極的な係合関係にて互いに接続可能であり、かつピン状の部材を使用して磁気によって互いの係合を解除することができる2つの部品からなる係止エレメントによって、前記ループを外れぬように固定できることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の防犯用タグ。
【請求項11】
前記ピン状の部材が、当該防犯用タグ(1)の重なり合う少なくとも2つの開口(7、8、9、10)を通過可能であり、前記接続可能な前記ループの2つの部位を外れぬように固定することを特徴とする請求項10に記載の防犯用タグ。
【請求項12】
前記防犯エレメント(4)が、平坦かつ柔軟な構成であり、さらに/またはEM、AM、RF、またはRF‐IDエレメントであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の防犯用タグ。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2006−519428(P2006−519428A)
【公表日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501643(P2006−501643)
【出願日】平成16年1月28日(2004.1.28)
【国際出願番号】PCT/EP2004/000751
【国際公開番号】WO2004/077373
【国際公開日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【出願人】(505328351)チェックポイント・システムズ・インターナショナル・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (4)
【氏名又は名称原語表記】CHECKPOINT SYSTEMS INTERNATIONAL GMBH
【Fターム(参考)】