説明

院内感染の発生率を測定するための方法

患者の入院データを分析して、院内感染マーカー(NIM)を決定するための方法およびシステムであって、前記方法が、少なくとも一人の患者に関連する入院データをデータベースから受信するステップと、非重複病院隔離集団(SNDHI)マーカーを含むサンプルの数を入院データから計算するステップと、抗生物質使用基準(AUC)マーカーを入院データから計算するステップと、計算されたSNDHIおよびAUCマーカーに基づいて、各々の患者に関する院内感染マーカー(NIM)を決定するステップとを含む方法およびシステムを開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連特許出願の引用
この出願は、2004年7月27日に出願された米国仮出願第60/591,561号、および2005年5月6日に出願された米国仮出願第60/678,899号の優先権を主張し、これらの出願は、引用することにより全体を本明細書に援用する。
【背景技術】
【0002】
I.背景
「病院感染」は、1つまたは複数の感染物質またはその1つまたは複数の毒素の存在に対する有害反応から生じ、入院時点では存在または潜伏していない局所的または組織的状態である。病院感染は、毎年米国内の2,000,000人の患者に影響を及ぼし、約90,000人が死亡している。病院感染は、癌、脳卒中、および心疾患に次いで、米国内における第4の主な死亡原因である。人命のこの甚大な犠牲に加えて、各々の感染コストは、米国内で毎年、治療のために約14,000ドル、合計280億ドルに達している。
【0003】
消費者、雇用者、病院の保険業者、監督官庁などは、ある病院で毎年、どの程度多くの感染が発生し、何人の人が感染症を発症しているかを把握したいと考えている。しかし、殆どの病院が、これらの疑問に答えられない。
【0004】
病院感染を識別する技術の現状は、Disease Control and Prevention(CDC)により、National Nosocomial Infection Surveillance(NNIS)プログラムを通して進歩している。NNISによると、13の主要部位カテゴリおよび48の特定部位、または基準が考案された感染タイプがある(Garner et al.,APIC Infection Control and Applied Epidemiology:Principles and Practice,1996)。この方法は、各々の患者の臨床データおよびその他のデータを手動で再検討するために、特に訓練された病院の臨床担当者を必要とし、これらのデータとしては、各々の患者に関する患者の入院、転院および退院データ、検査結果、薬局データ、放射線データ、医師の記録、看護記録を含む。
【0005】
48の感染基準の一例を示す。
【0006】
定義:尿路のその他の感染は、少なくとも以下の基準に適合しなければならない:
基準1:患者は、体液(尿以外)の培養から隔離された有機体、または感染部位からの組織を有する。
【0007】
基準2:患者は、直接的な診察、外科手術、または組織病理学的検査の際に見られる膿瘍またはその他の感染の徴候を有する。
【0008】
基準3:患者は、その他の原因が認められない状態で、以下の徴候または症状の少なくとも2つを有する:熱(>38℃)、限局痛、または関連部位における限局性圧痛、および以下のうちの少なくとも1つ:
a)感染部位からの排膿;
b)感染が疑われる部位に対応する血液から培養された有機体;
c)レントゲン写真による感染の証拠、たとえば異常な超音波、CTスキャン、磁気共鳴映像(MRI)、または放射性標識スキャン(ガリウム、テクニチウム);
d)腎臓、尿管、膀胱、尿道、または腹膜後もしくは腎周囲空間を包囲する組織の感染に関する医師による診断;または
e)医師は、腎臓、尿管、膀胱、尿道、または腹膜後もしくは腎周囲空間を包囲する組織の感染に対する適切な治療を開始する。
【0009】
院内感染を同定することに関する技術水準は手作業による操作(手動プロセス)
であり、非常に多くの時間が費やされるために、病院において、この操作を全ての患者に必要な人員を確保することができない。各々の患者の入院には、病院感染が存在するかどうかを判断するのに少なくとも20分必要である(Gavin P J,et al.,SHEA 2004)。この速度では、毎年20,000人が入院する病院は、病院の感染率を測定するためだけに、訓練を受けた5人のフルタイムの検査者が必要である。殆どの病院は、感染対策のためにこのレベルの人員配属を行うことはできない。
【0010】
NNISメソッドを殆どの病院内のすべての患者に適用するのに必要な資源不足に対応して、NNISプログラムは、1999年に、「病院全体の構成要素」(病院全体における病院感染発生の計算)をなくした(National Nosocomial Infections Surveillance(NNIS) System Report.Am J Infect Control 1999)。その結果、殆どの病院は、当該年の特定時期における患者の亜集団における特定の感染を識別するだけである。こうした限られた見方では、病院は、病院感染問題の全体の範囲も、その経済的な影響も判断することができない。
【0011】
さらに、現在の手動プロセスは、病院の臨床スタッフによる主観的な判断を要する多くの基準を含む。NNISメソッドが使用されていた20+年には、そのメソッドの客観性に関するある研究のみが行われた(Emori, et al., Infect Control Hosp Epidemio.l 1998)。この研究は、以下の3つのグループが調査した同じ1,136人の患者チャートから報告された感染数を比較した:NNIS参加病院、CDCの訓練を受けた専門の調査者、CDCの疫学者。同じ1,136の患者チャートから判断すると、3つのグループに見られる感染数は、それぞれ611、1264および865だった。さらに、多数の人が、いくつかの病院の感染率を比較することを望んでいる。しかし、客観性の欠如によって、このような比較は信頼できなくなる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0012】
II.要約
この特許の主題である病院感染識別方法は、技術の現状の制約を解決する。この方法は、病院全体の母集団を調査することが可能な既存の病院データの電子測定である。この方法は、技術の現状の大規模な手作業を必要としない。また、技術の現状と違って、この方法は、客観的かつ再現可能である。同じ基準を各々の患者記録および病院に適用することによって、この方法を同じデータセットに適用する様々な人々は、同じ測定結果に到達するであろう。
【0013】
この方法は、検査結果、薬局データ、ほぼすべての病院が電子形式で所有している患者の入院−転院−退院データを利用する。記載されている方法を用いると、院内感染マーカー(NIM)の数を計算することができる。臨床研究は、NIMの数は、明確な病院感染数に対応することを示しており、したがって、臨床上有効な代用の測定単位として使用できる。財政研究では、各々のNIMは、病院内における7.5日分の余分の入院、および14,000ドルの治療変動費(リスク修正後)に相当することが実証された。したがって、この方法は、病院感染の入院長さおよびコストの影響を予測するために使用することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
IV.好ましい実施態様の詳細な説明
この方法を開示および説明する前に、本明細書に使用する専門用語は、単にと口絵の実施態様を説明するためのものであり、制限することを意図しているのではないことを理解するべきである。「コンピュータ可読媒体」という用語は、配布媒体、中間記憶媒体、コンピュータの実行メモリ、およびコンピュータが、本発明の方法を実施するコンピュータプログラムを後で読み取るために記録可能なその他の媒体またはデバイスを含む。本発明の方法を実施するコンピュータプログラムは、一般に、フロッピー(登録商標)ディスクまたはCD−ROMなどの配布媒体により、ユーザに配布される。これらのコンピュータプログラムは、多くの場合、配布媒体からハードディスクまたは類似の中間記憶媒体にコピーされる。プログラムは、実行される場合、配布媒体または中間記憶媒体からコンピュータの実行メモリ内にロードされ、本発明の方法により動作するようにコンピュータを構成する。これらの動作はすべて、コンピュータシステムの当業者には十分に周知されている。
【0015】
A.定義
本明細書および添付の請求項に使用されているとおり、単数形は、文脈により明らかにそうではない場合を除いて、複数形を含む。したがって、例えば、「1つの感染」は、2つ以上の感染などの混合を含む。
【0016】
範囲は、本明細書では、「約」で表されるある特定の値から、および/または「約」で表される別の特定の値までとして表現することができる。このような範囲を表現する場合、別の実施態様は、ある特定の値から、および/または他の特定の値までを含む。同様に、上記の「約」を使用することによって、値を近似値として表現する場合、特定の値は別の実施態様を形成することが分かるであろう。さらに、範囲の各々の端点は、他の端点に関して、かつ他の端点とは関係なく有意であることが分かるであろう。本明細書に開示されている多くの値が存在し、各々の値も、その値自体のほかに、「約」で表されるその特定の値として開示されていることも分かるであろう。例えば、「10」という値が開示されている場合、当業者が適切に理解するとおり、「約10」も開示されている。また、その値「以下」、「その値以上」、および値間の可能な範囲も開示されていることも分かるであろう。例えば、値「10」が開示されている場合、「10以下」および「10以上」も開示されている。さらに、本明細書の全体を通して、データは異なる形式の数値で提供されており、このデータは、端点および起点、並びにデータ点の何らかの組合せを表すことも分かるであろう。例えば、特定のデータ点「10」および特定のデータ点15が開示されている場合、10および15を超える、10および15以上、10および15未満、10および15以下、および10および15に等しい値は、10〜15として開示されていると考えられることも分かるであろう。
【0017】
以下の明細書および請求の範囲では、以下の意味を有すると定義される用語の番号を参照する。
【0018】
「任意の」または「任意に」は、後述の事象または状況が発生するか、または発生しないことを意味し、この記述は、前記事象または状況が発生した事実、およびこれらが発生しない事実を含む。
【0019】
「院内感染」(NI)は、「病院感染」としても周知されており、感染物質またはその毒素の存在に対する有害反応から生じ、病院または病院に類似する施設に入院する時点では存在または潜伏していなかったが、病院または施設に入院中に生じた局所的または組織的状態である。
【0020】
「院内感染マーカー」(NIM)は、個々の院内感染の発生に関連する値である。
【0021】
「隔離集団(Isolate)」は、微生物(細菌、ウィルス、真菌、酵母、寄生虫、原虫)、またはサンプルの検査分析で確認された微生物が存在する証拠(例えば、DNA、血清学、組織学、顕微鏡検査による)である。
【0022】
「入院」は、病院または病院に類似する施設内において、長期にわたって患者として扱われる状態である。
【0023】
「病院」は、患者が医学的配慮を受けることができる何らかの施設である。
【0024】
「患者のクラス」は、共通の特徴によって結び付けられる患者の何らかのグループである。このような特徴としては、診断、サービス提供者、病院内の位置、医師、および年齢が含まれるが、これらだけに限らない。その他の特徴は、当業者に周知されており、本明細書では特に検討されている。
【0025】
本明細書全体で、様々な出版物を参照する。これらの出版物全体における開示事項は、本出願が関連する最先端技術をより完全に説明するために、本明細書で引用することにより本出願に援用する。開示されている参考文献についても、参考文献に頼っている文で説明され、本明細書に含まれる資料として、本明細書で引用することにより個々にかつ明確に援用する。
【0026】
B.例示的なネットワーク化した分散環境
当業者は、コンピュータネットワークの一部として、または分散計算環境内において、コンピュータまたはその他のクライアントもしくはサーバデバイスを展開できることを評価することができる。これに関連して、本発明は、ある数のメモリまたは記憶ユニット、およびある数の記憶ユニットまたはボリューム全体で行われ、NIM計算に関連する動作を実行するある数のアプリケーションおよびプロセスを有する何らかのコンピュータシステムに関する。本発明は、ネットワーク環境または分散計算環境内に展開されると共に、リモートまたはローカル記憶装置を有するサーバコンピュータおよびクライアントコンピュータを含む環境に適用される。本発明は、リモートまたはローカルサービスに関連する情報を生成、受信および送信するために、プログラミング言語の機能性、解釈および実行能力を有するスタンドアロン計算デバイスにも適用される。
【0027】
図1は、例示的なネットワーク化または分散計算環境の略図を示す。分散計算環境は、計算オブジェクト105a、105bなどから成る。これらのオブジェクトは、プログラム、データストア、プログラム可能なロジックなどから成る。各々のオブジェクトは、通信ネットワーク102によって、別のオブジェクトと通信することができる。このネットワーク自体は、図1のシステムにサービスを提供するその他の計算オブジェクトおよび計算デバイスから成る。本発明の一態様によると、各々のオブジェクト105またはデバイス101は、ホストシステムのNIM計算資源を必要とする可能性があるアプリケーションを含むことがある。
【0028】
したがって、図1は、サーバが、ネットワーク/バスを介してクライアントコンピュータと通信し、本発明が使用される例示的なネットワーク化または分散環境を示す。さらに詳細には、サーバ103a、103bなどの数は、通信ネットワーク/バス102を介して相互接続され、通信ネットワーク/バス102は、多くのクライアントまたは遠隔計算デバイス101a、101b、101c、101d、101eなど、たとえばポータブルコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、シンクライアント、ネットワーク化器具、またはその他のデバイスを含むLAN(らん)、WAN、イントラネット、インターネットなどで良い。データベース104は、サーバ103a、103bなど、またはその他の計算デバイス上に常駐できるデータベースが示されている。データベース104は任意の形態のデータ記憶システムで良く、フラットファイル、リレーショナルデータベース(SQL)、およびOLAPデータベース(MDXおよび/またはその変形)を備えるが、これらだけに限らない。したがって、本発明は、何らかの計算デバイスに適用されることを意図されており、この計算デバイスを介して、改善されたNIM計算を提供することが望ましい。
【0029】
C.例示的な計算デバイス
図2および以下の説明は、本発明の実施に適する計算環境の簡単な一般的説明を提供することを意図している。しかし、あらゆる種類のハンドヘルド、ポータブルおよびその他の計算デバイスおよび計算オブジェクトは、本発明に関連して使用するように意図されている。汎用コンピュータについて以下で説明するが、これは一例であって、本発明は、ネットワーク/バス相互接続および相互作用を有するシンクライアントを使って実施できる。したがって、本発明は、ネットワーク化されたホステッドサービスの環境で実施され、このような環境では、非常に少ないかまたは最小限のクライアント資源が意図され、例えば、クライアントデバイスが、器具内に配置されたオブジェクトなどのネットワーク/バスに対する単なるインターフェースとして使用されるネットワーク化環境が意図されている。基本的に、データが記憶されるか、またはデータが検索される場所は、本発明の技術の運用するために望ましいかまたは適切な環境である。
【0030】
必須ではないが、本発明は、デバイスまたはオブジェクト用のサービスの開発者が使用するように、オペレーティングシステムを介して実施することができるか、および/またはNIM計算の実行を支援するアプリケーションソフトウェア内に含むことができる。ソフトウェアは、一般的に、コンピュータが実行可能なインストラクション、たとえばプログラムモジュールに関連して説明され、クライアントワークピース、サーバまたはその他のデバイスによって実行される。通常、プログラムモジュールは、ルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造などを含み、これらは、特定のタスクを実行するか、または特定の中傷データ型をインプリメントする。一般的に、プログラムモジュールの機能性は、様々な実施態様で望まれるように結合または分散される。さらに、当業者は、本発明は、その他のコンピュータシステム構成がなくても実践できることが分かるであろう。本発明に使用するのに適し、十分に周知されているその他の計算システム、環境、および/または構成としては、パーソナルコンピュータ(PC)、サーバコンピュータ、ハンドヘルドまたはラップトップデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、プログラム可能な家庭用電子製品、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなどがあるが、これらだけに限らない。本発明は、分散計算環境で実践することもでき、この場合、タスクは、通信ネットワーク/バスまたはその他のデータ伝送媒体を介して連結される遠隔処理デバイスによって実行される。分散計算環境の場合、プログラムモジュールは、メモリ記憶デバイスを含むローカルおよびリモートコンピュータ記憶媒体の両方に配置される。
【0031】
したがって、図2は、本発明がインプリメントされる適切な計算システム環境の一実施例を示し、上記で明らかだが、この計算システム環境は、適切な計算環境の一実施例にすぎず、本発明の使用範囲または機能性に関する何らかの制限を示唆することを意図しているのではない。計算環境は、例示的な動作環境に示される構成要素の1つまたは組合せに関連する依存状態または要件として解釈するべきではない。
【0032】
図2を参照すると、本発明をインプリメントするための例示的なシステムは、コンピュータ101の形式の汎用計算デバイスを備える。コンピュータ101の構成要素としては、処理ユニット201、システムメモリ236、およびシステムメモリを含む様々なシステム構成要素を処理ユニット201に結合するシステムバス202が挙げられるが、これらだけに限らない。システムバス202は、多様なバス構成の何れかを使用するメモリバスまたはメモリ制御装置、周辺バス、およびローカルバスを含む数種類のバス構造のどれでも良い。
【0033】
コンピュータ101は、一般に、多様なコンピュータ可読媒体を備える。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ101がアクセス可能な市販のどの媒体でも良く、たとえば揮発性および不揮発性媒体、着脱可能型媒体および固定型媒体の両方が挙げられる。一例として、非制限的に、コンピュータ可読媒体はコンピュータ記憶媒体および通信媒体から成る。コンピュータ記憶媒体としては、コンピュータ可読インストラクション、データ構造、プログラムモジュールまたはその他のデータなどの情報を記録するための何らかの方法または技術でインプリメントされる揮発性および不揮発性、着脱可能型媒体および固定型媒体が挙げられる。コンピュータ記憶媒体としては、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、またはその他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくはその他の磁気記憶装置、または所望の情報を記憶することができ、コンピュータ101がアクセス可能な任意のその他の媒体が挙げられるが、これらだけに限らない。通信媒体は、一般に、コンピュータ可読インストラクション、データ構造、プログラムモジュール、または変調データ信号、たとえば搬送波またはその他の搬送機構内のその他のデータを具現し、何らかの情報伝達媒体を含む。「変調データ信号」という用語は、その特性集合の1つまたは複数を有し、信号内の情報を符号化するなどの方法で変更された信号を意味する。一例として、非制限的に、通信媒体としては、有線ネットワークまたは直接有線接続などの有線媒体、並びに音響、RF、赤外線およびその他の無線媒体が挙げられる。上記の任意の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲に含むべきである。
【0034】
システムメモリ236としては、揮発性および/または不揮発性メモリ、たとえば読み出し専用メモリ(ROM)203およびランダムアクセスメモリ(RAM)205の形式のコンピュータ記憶媒体が挙げられる。たとえば起動時にコンピュータ101内の要素間における情報の伝達を促進する基本ルーチンを含む基本入出力システム204(BIOS)は、一般にROM203内に記憶される。RAM205は、一般に、処理ユニット201に直ちにアクセス可能であるか、および/または処理ユニット201が動作しているデータおよび/またはプログラムモジュールを含む。一例として、非制限的に、図2は、オペレーティングシステム206、アプリケーションプログラム207、その他のプログラムモジュール208、およびプログラムデータ209を示す。
【0035】
コンピュータ101は、着脱可能型/固定型の揮発性/不揮発性コンピュータ記憶媒体も含む。単なる一例として、図2は、固定型の不揮発性磁気媒体から読み取るか、または該媒体に書き込むハードディスクドライブ211、着脱可能型、不揮発性磁気ディスク237から読み取るか、または該ディスクに書き込む磁気ディスクドライブ217、およびCD ROMまたはその他の光媒体などの着脱可能型、不揮発性光ディスク238から読み取るか、または該ディスクに書き込む光ディスクドライブ218を示す。例示的な動作環境内で使用可能なその他の着脱可能型/固定型の揮発性/不揮発性コンピュータ記憶媒体としては、磁気テープカセット、フラッシュメモリカード、ディジタルバーサタイルディスク、ディジタルビデオテープ、ソリッドステートRAM、ソリッドステートROMなどが挙げられるが、これらだけに限らない。ハードディスクドライブ211は、一般に、インターフェース210などの固定型メモリインターフェースを介してシステムバス202に接続され、磁気ディスクドライブ217および光ディスクドライブ218は、一般に、インターフェース216などの着脱可能型メモリインターフェースによってシステムバス202に接続される。
【0036】
上記で説明し、図2においても示される、ドライブおよびその関連コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ101に対するコンピュータ可読インストラクション、データ構造、プログラムモジュールおよびその他のデータの記憶装置を提供する。図2では、たとえばハードディスクドライブ211は、オペレーティングシステム212、アプリケーションプログラム213、その他のプログラムモジュール214、およびプログラムデータ215を記憶するものとして示されている。これらの構成要素は、オペレーティングシステム206、アプリケーションプログラム207、その他のプログラムモジュール208、およびプログラムデータ209と同じでも、異なっても良い点に注意する。オペレーティングシステム212、アプリケーションプログラム213、その他のプログラムモジュール214、およびプログラムデータ215には、最低限、これらは異なるコピーであることを示すために、異なる参照符号を与える。ユーザは、キーボード222、および通常マウス、トラックボールまたはタッチパッドと言われるポインティングデバイス220などの入力デバイスを通して、コマンドおよび情報をコンピュータ101に入力する。その他の入力デバイス(図示しない)としては、マイクロフォン、ジョイスティック、ゲームパッド、衛生放送受信アンテナ、スキャナなどが挙げられる。前記およびその他の入力デバイスは、多くの場合、システムバス202に結合されるユーザ入力インターフェース219を通して処理ユニット201に接続されるが、その他のインターフェースおよびバス構造、たとえばパラレルポートまたはユニバーサルシリアルバス(USB)によって接続しても良い。グラフィックスインターフェース223は、システムバス202に接続しても良い。1つまたは複数のグラフィックス処理ユニット(GPU)224は、グラフィックスインターフェース223と通信する。モニタ233またはその他のタイプのディスプレー装置も、ビデオインターフェース226などのインターフェースを介してシステムバス202に接続され、その結果、ビデオメモリ225と通信する。モニタ233のほかに、コンピュータは、プリンタ232などのその他の周辺出力デバイスをさらに含み、これらのデバイスは、出力周辺機器インターフェース231を通して接続される。
【0037】
コンピュータ101は、1つまたは複数のリモートコンピュータ、たとえばリモートコンピュータ228に対する論理接続を使用して、ネットワーク化または分散環境で動作する。リモートコンピュータ228は、パーソナルコンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ピアデバイスまたはその他の共通ネットワークノードで良く、一般に、コンピュータ101に関して上記で述べた多くの要素またはすべての要素を備えるが、図2には、メモリ記憶デバイス229のみを示した。図2に示す論理接続としては、ローカルエリアネットワーク(LAN(らん))234、およびワイドエリアネットワーク(WAN)235が挙げられるが、その他のネットワーク/バスを含んでも良い。
【0038】
LANネットワーク環境で使用する場合、コンピュータ101は、ネットワークインターフェースまたはアダプタ227を通してLAN234に接続される。WANネットワーク環境で使用する場合、コンピュータ101は、一般に、WAN235上で通信を確立するためのモデム221またはその他の手段、たとえばインターネットを含む。内部または外部モデム221は、ユーザ入力インターフェース219、またはその他の適切な機構を介してシステムバス202に接続される。ネットワーク化環境では、コンピュータ101に関連して表現されたプログラムモジュール、またはその一部分は、リモートメモリ記憶デバイス内に記憶される。一例として、非制限的に、図2は、メモリデバイス229内に常駐するリモートアプリケーションプログラム230を示す。図示のネットワーク接続は例示的であり、コンピュータ間の通信リンクを確立するその他の手段を使用して良いことが分かるであろう。
【0039】
D.例示的なNIM計算入力データ
この方法は、電子病院情報システムから収集した入院データ、たとえば検査情報システムから収集した検査データ、並びに薬局情報システムから取得した薬局発注および調剤データに頼っている。病院患者の全数調査または入院−転院−退院データは、1つまたは複数の病院情報システムから取得することができる。このデータは、軽量から重量までのデータベース内に、フラットファイルまたは類似の記憶フォーマットで記憶することができる。データは、HIPAA準拠の方法を用いて現行基準で、クライアントファシリテイから抽出することができる。この非標準データはクリーンされて、母集団全体の分析に適応する均一なデータにマップされる。一例として、非制限的に、以下のデータの組合せを使用して、入院データを形成することができる:
1.各々の患者の入院、退院および転院(ADT)に関して:
a)カルテ番号
b)入院日
c)トランザクション/ADTの日付
d)トランザクションタイプ/イベント(A、D、T、入院前など)
e)行き先の場所(病棟)−入院先、転院先
f)元の場所(病棟)−転院元、退院元
g)サイト(施設)識別子、該当する場合
2.病院内の患者に実施するすべての細菌学的および細菌学関連試験:
a)施設名/識別子
b)患者のカルテ番号(MR#)
c)発生日(例えば、入院)
d)サンプル収集/結末時の患者の場所
e)サンプルの供給源/タイプ(例えば、唾液、血液、尿)
f)サンプル収集日
g)試験Id/名称(例えば、IDおよび感受性、細菌培養、ウィルスパネル
h)隔離集団の説明(つまり、微生物名、または微生物の存在の証拠の説明)
i)試験方法(例えば、MIC、ETEST、Kirby−Bauer、EIA)
j)抗生物質(該当する場合、有機体当たり>1の抗生物質が可能)
k)解釈した結果(該当する場合、たとえば抗菌剤ごとにR−抵抗、I−媒介、S−感受性)
3.各々の患者の入院、および投与された抗菌剤:
a)カルテ番号
b)入院日
c)抗菌剤名、投与量、投与経路
d)投与日/時刻
E.NIM計算
本明細書で開示される変数N、J、Y、K、X、Q、P、RおよびSの値は、当業者が、これらの変数を施設タイプ、患者タイプ、診断タイプ、感染タイプ、使用した抗菌剤タイプ、および当業者が確認するその他の変数として考慮することによって選択することができる。
【0040】
図3に示すとおり、NIM計算の第1ステップは、各々の患者の入院について、受信した病院データ301から非重複病院隔離集団(SNDHI)を使ってサンプル数を計算すること(302)である。
【0041】
「隔離集団」は、微生物(細菌、ウィルス、真菌、酵母、寄生虫、原虫)、または検査分析のために提出されたサンプル(患者の体液または組織)の検査分析(例えば、DNA検査、血清学的検査、組織学的検査、顕微鏡検査)により確認された微生物が存在する証拠である。サンプルは、ゼロまたは複数の隔離集団を生成することができる。
【0042】
SNDHI計算302の第1ステップは、重複する隔離集団302aを除外することである。これは、N日の期間(N≧0%)で得られた同一患者の同一微生物の第1隔離集団を分離することzによって行われ、Nは、現在の入院に限らず、たとえば1〜150日または25〜50日から選択することができる(Nは30日でも良い)。第1隔離集団のN(N≧0)日以内に得られた同一患者からの同一微生物の各々の追加隔離集団について、追加隔離集団の1つまたは複数の抗菌剤を試験し、解釈された抗菌剤の感受性の結果が、J(J≧0)より少ない第1隔離集団と異なる場合、Jは、例えば、試験薬剤の1〜20または1〜10(Jは3で良い)から選択することができ、追加隔離集団は重複である。第1隔離集団のN(N≧0)日以内に得られた同一微生物(例えば、微生物の1つまたは複数の指標に基づく)の各々の追加隔離集団について、追加隔離集団を抗菌剤に関して試験しない場合、この追加隔離集団は重複である。
【0043】
SNDHI計算の第2ステップは、サンプル汚染、調査、および非感染臨床状態に関連する隔離集団を除去することである。一例として、非制限的に、除去される隔離集団としては、以下が挙げられる:
1)呼吸器検体からのコアグラーゼ陰性ブドウ球菌、ビリダンス群連鎖球菌、およびカンジダ種;
2)上部呼吸器検体からのアスペルギルス属種;
3)コアグラーゼ陰性ブドウ球菌種、バシラス属種、コリネバクテリア属種、および培養液または液体検査培養媒体のみから隔離されたジフテロイド;
4)微生物種が指定されない(たとえば酵母、混合叢)隔離集団の結果;
5)褥瘡サンプルから得られた隔離集団;
6)>Y(Y>1)を生じるサンプルから得られた隔離集団、Yは、たとえば1〜20または1〜10(Yは2で良い)隔離集団から選択できる;
7)調査サンプルからの隔離集団、つまり、医療専門家が、サンプル供給源の感染を疑わない場合に収集されるサンプル;
8)血流カテーテル先端からの隔離集団であって、血液培養からも得られない隔離集団;
9)環境種からの隔離集団;
10)婦人科サンプルからの隔離集団で、外科創傷を除く;
11)皮膚科サンプルからの隔離集団;および
12)1ccの尿当たり10,000個以下のコロニーを生じる尿隔離集団。
【0044】
SNDHI計算の第3ステップは、病院隔離集団302cを識別することである。「病院隔離集団」は、入院中または入院後に患者から収集したサンプルから得られた隔離集団で良い。「病院隔離集団」は、連続X日/時間にわたって病院内に存在した後の患者から収集したサンプルから得られた隔離集団で良く、X>0であり、入院日数0は入院日である。「病院隔離集団」は、サンプル収集前にK日/時間(K≧0)内に1回または複数回入院患者だった患者から収集したサンプルから得られた隔離集団でも良い。Xは、例えば、1〜20時間もしくは日、または1〜10時間もしくは日から選択することができる。例えば、Xは2で良い。Kは、例えば、1〜50または1〜20日/時間から選択することができる。例えば、Kは14日で良い。この時点では、識別される「病院隔離集団」はSNDHIであり、各々のSNDHIには、この病院隔離集団を生じたサンプルの収集日が与えられる。
【0045】
SNDHI計算の第4ステップでは、計算されたSNDHIの合計を計算することができる302d。
【0046】
NIM計算の第2ステップは、各々の入院患者について、抗生物質使用基準(AUC)マーカーを計算すること(303)である。
【0047】
AUCの計算は、2つのステップから成る:
ステップ1。入院中に投与された抗菌剤の投与を識別する303a。
【0048】
ステップ2。分配される抗生物質の最初の投与は、入院日Q≧R(R>0)に行われ、少なくとも1つの追加抗生物質の投与が、a)次のS(S>0)日の各々、またはb)退院日、またはc)死亡日に行われた場合、1つのAUCマーカーを入院に割り当て303b、そこにQの日付を与える。Rは、例えば、1〜20または1〜10から選択することができ、Sは、例えば、2〜20または2〜10連続日から選択することができる。Rは入院日3で良く、Sは3で良い。
【0049】
NIM計算304の最終ステップは、入院ごとに、以下の公式の1つによってNIMの数を計算することである。
【0050】
1)NIM=SNDHI
2)NIM=AUC
選択されるNIM計算公式は、当業者が、施設タイプ、患者タイプ、診断タイプ、感染タイプ、使用した抗菌剤タイプなどの変数、および当業者が確認するその他の変数を考慮して選択することができる。公式の選択は、SNDHIおよびAUCの予備的な評価に左右される可能性があり、NIM計算のための1つの公式の選択は、その他の公式の評価に左右される可能性がある。例えば、公式2、NIM=AUCの選択は、任意に、公式1、NIM=SNDHIの予備的な評価、および公式1の一定の結果(例えば、0)に左右される可能性がある。同様に、公式1、NIM=SNDHIの選択は、任意に、公式2、NIM=AUCの予備的な評価、並びに一定の結果(例えば、>0)、およびSNDHIのP日/時間以内に発生したAUCに左右される可能性がある。
【0051】
次に、最終的なNIMの結果は、病院の品質ベンチマーキングに使用することができ(つまり、NIM/合計入院数)、病院が監督官庁に対する院内感染の報告を作成するのを促進するために使用することもできる。最終的なNIMの結果は客観的な測定にも使用でき、その後、多くの病院間の相対的な実績を比較し、長期にわたる施設内において改善されたか改善されていないかを客観的に評価することができる。NIMの結果は、財政上の効率の測定基準として使用することができる。NIMの結果によって、病院は、院内感染に関連する入院の長さおよびコストの影響を予測することができる。NIMの結果は、感染の原因になる修正可能なプロセスの分類を識別し、病院の職員が、感染が生じる際の品質問題に集中することによって、院内感染の数を減少させるために使用することができる。
【0052】
病院内の入院全体の値を一定期間(例えば、1年)にわたる当該病院内の入院数で除算した割合を他の病院の同じ割合と比較すると、複数施設における病院全体の院内感染の客観的なベンチマーキング測定基準を提供する。
【0053】
1つまたは複数のNIMを持つ患者の利益/損失をNIMがない患者の利益/損失と比較すると、院内感染の財政的影響を測定することができる。NIMのパターンは、将来に院内感染の原因になると思われる患者の治療プロセス分類を指示するために使用することができる。
【実施例】
【0054】
F.実施例
以下の実施例は、本明細書の請求項に係る方法をどのように実施および評価するかに関する完全な開示事項および説明を当業者に提供するために記載し、純粋に例示的であることを意図され、開示事項を制限することを意図しているのではない。数(例えば、量、温度など)に関して正確さを保つようにつとめたが、多少の誤差および偏差は考慮すべきである。特記しない限り、部分は重量部であり、温度は℃で表されるかまたは周囲温度であり、圧力は大気圧であるか、またはほぼ気圧である。
【0055】
1.実施例1−SNDHIの計算
以下の基準:(i)重複隔離集団に関して、N日の期間中(ただし、N=30)に得られた同一患者からの同一微生物の第1隔離集団を分離し、(ii)「病院隔離集団」に関して、X連続日/時間にわたって入院していた後の患者から収集したサンプルから得られた隔離集団のみを考慮し(ただし、X=3日)、入院日数0は入院日という基準を使用して、SNDHI計算のいくつかの実施例を以下に記載する:
SNDHI 実施例A:
日数0−尿−大腸菌 陽性
1日−培養なし
2日−培養なし
3日−血液−MSSA陽性
4日−血液−MSSA陽性
5日−培養なし
結果:SNDHI 1
SNDHI 実施例B:
0日−培養なし
1日−培養なし
2日−培養なし
10日−血液−Coag−neg Staph
14日−Resp−Klebsiella & Pseudom 陽性
結果:SNDHI 2
SNDHI 実施例C:
0日−鼻風邪 陽性
1日−培養なし
2日−培養なし
8日−血液−MRSA 陽性
9日−呼吸器官−MRSA 陽性
11日−呼吸器官−クレブシエラ 陽性
結果:SNDHI 2
2.実施例2−AUCの計算
以下の基準:抗菌剤は、入院日数Nまたはその後に開始し(ただしN=3)、a)少なくとも4連続日、またはb)退院まで、またはc)死亡まで与えられるという基準を使用して、1つのAUCマーカーを入院に割り当てる。以下は、AUC計算の実施例である:
AUC実施例A:
0〜4日:アジスロマイシン投与
4日:患者退院
結果:AUC 0
AUC実施例B:
0〜4日:所定のアジスロマイシン ジスロマイシン投与
10日:レボフロキサシン投与
14日:患者退院
結果:AUC 0
AUC実施例C:
8〜11日:イミペネム投与
11日:患者死亡
結果:AUC 1
AUC 実施例D:
8〜15日:バンコマイシン投与
40〜45日:イミペネム投与
50日:患者退院
結果:AUC 1
3.実施例3
NIMの計算
NIM実施例A:(NIM公式1を使用する)
SNDHI数=2
AUC数=0
結果=NIM 2
NIM実施例B:(NIM公式1を使用する)
SNDHI数=3
AUC数=1
結果=NIM 3
NIM実施例C:(NIM公式2を使用する)
SNDHI数=2
AUC数=1
結果=NIM 1
NIM実施例D:(NIM公式2を使用する)
SNDHI数=0
AUC数=1
結果=NIM 1
NIM実施例E:(NIM公式1または2を使用する)
SNDHI数=0
AUC数=0
結果=NIM 0
4.実施例4
Evanston Northwestern Healthcare (ENH)は、2つの地元病院、および年間41,000人を超える患者が入院する1つの専門治療搬送病院から成る3つの病院の大学関連システムである。2003年12月1日〜3日(n=507)、および2004年4月26日から29日(n=400)までのENHに対する連続入院は、入院30日以内の院内感染(NI)の展開に関して、電子医療記録の包括的な調査およびNIM分析によって評価した。これらの2つの期間は、暦年の個々の部分を表すために特に選択した。
【0056】
院内感染は、公表されたCDC基準に従って定義した。集中治療室(ICU)関連のNIは、ICUに入った日もしくはそれ以後、またはICUを出てから3日以内に展開するNIとして定義した。the Study on the Efficacy of Nosocomial Infection Control(SENIC)の場合のように、1つまたは複数のNIを有する入院が、全体の入院率に占める割合×100を感染率として定義した。(Haley et al.,The SENIC Project.Study on the efficacy of nosocomial Infection Control,1980)。
【0057】
すべての診療記録は、電子的に入手可能だった。NIM分析の場合、すべての陽性の最終臨床細菌学的および感染性疾患に関連する血清および分子試験結果は、ENH検査情報システムから、日常予想基準で電子的に収集した。さらに、入院患者の全数調査は、病院のシステムによる患者の移動を判断できるように、2時間ごとに電子的に収集した。
【0058】
NIMは、非重複病院隔離集団を含む患者サンプルとして定義したが、サンプルは、1つの供給源(例えば、血液、尿、唾液、外傷)から得られた物質の収集物で良い。非重複隔離集団は、前の30日間で患者のサンプルから微生物を最初に直接的または間接的に識別したものである。非重複病院隔離集団は、入院3日目もしくはそれ以後、または退院14日以内(外科創傷サンプルの場合は30日)収集されたサンプルから得られた非重複隔離集団で良い。同じ微生物の2つの隔離集団が、互いに30日居ないに収集されたサンプルから得られ、両方とも抗菌剤に関して試験する場合、後者のサンプルからの隔離集団は、解釈された感受性の結果が、2つを超える抗菌剤に関して第1隔離集団の感受性の結果と異なる場合のみ、非重複である。さもなければ、これらの隔離集団は重複である。結果は、おそらくサンプル汚染に関連し、その他の非感染臨床状態は、非重複隔離集団を識別する前に除外した。
【0059】
診療記録の調査およびNIMの分析は、個々の調査者によって行われ、彼らの発見は、可能なすべてのNIが識別されるまで公表しなかった。2つの方法間の一致は、確定と考えた。したがって、診療記録の調査およびNIM分析の両方によって識別される可能性のあるNIは、確認済みNIと考えた。同様に、診療記録の調査およびNIM分析によって可能性のあるNIを伴わない入院は、NIに関して陰性と考えた。矛盾する事例は、感染性疾患(ID)の複数の医師が調査し、彼らの合意による決定を確定と考えた。矛盾する可能性のあるNIの専門家によるチャートの調査は、NNIS基準の評価で先例があり、専門の疫学者−医師によるNIの識別は、SENICチャート調査のNI識別方法を比較した参照基準だった。診療記録の調査は、ID医師、および臨床細菌学的調査経験を有する2名の医療技術者によって行われた。もう1つのID医師は、指示および監視を行い、矛盾の解決に参加した。各々の調査の入院は0、1または複数のNIM、および0、1または複数のNIを有していた。
【0060】
電子診療記録の包括的な調査に関する入院ごとの時間は、最初の入院の調査時に記録した。この調査に関連するすべての活動は、ENH Institutional Review Boardによって承認された。
【0061】
包括的な診療記録の調査によって、40件の入院で可能性のある45のNIが識別された(感染率(IP)=4.4%、感染率(IR)=5.0)。NIM分析によって、47件の入院で可能性のある60のNIが確認され(IP=5.2%、IR=6.6)、入院後30日間遮断された後、可能性のある6つのNIが確認された。2つの方法によって識別される可能性のあるすべてのNIは、25の矛盾を生じた。矛盾の解決後、44の入院で確認された49のNI(IP=4.9%、IR=5.4)が識別された。診療記録調査の感受性および特異性は、それぞれ0.92および1.0だった。NIM分析の感受性および特異性は、それぞれ0.86および0.984だった。
【0062】
ICUの要素を含む142の入院から、NIM分析は、可能性のある13のICU関連NIを識別し、診療記録調査は可能性のある11のICU関連NIを識別した。矛盾の解決によって、診療記録の調査(感受性1.0、特異性1.0)によって識別された、可能性のある11のNIすべて(血流感染1、肺炎4、尿路感染6)、およびNIM分析(感受性1.0、特異性0.986)によって識別された、可能性のある13のNI中11が確認された。
【0063】
現在では米国の殆どの病院で標準的な慣習であるように、病院の感染対策で目標となる予想検査では、2つの研究期間中に、6人の患者に合計6つのNIが検出された。
【0064】
NIM分析では、確認された7つのNI(創傷感染4、肺炎1、クロストリジウムディフィシル関連の下痢1、子宮内膜炎1)は検出されなかった。これらのうち6つは、対応する細菌学的データがなかった。6つのうち4つは、培養されていない外科創傷感染だった(帝王切開分娩による創傷2、乳房生検による創傷1、術後の腹部創傷1)。追加のクロストリジウムディフィシル関連の下痢は、検査情報システムの報告エラーのために検出されず、1つの菌血症は、専門家の調査で解決されなかった。これらは共に、分析から除外した。NIM分析は、診療記録の調査によって最初は見逃されていた4件の入院で、4つのNI(クロストリジウムディフィシル関連の下痢1、血流感染1、肺炎1、尿路感染1)を正確に検出した。NIM分析は、14の可能性のあるNIも確認したが、矛盾の解決後にNIではなかった。
【0065】
電子診療記録を手動で調査するには、入院1件当たり平均17分、または年間10,000件の入院に付き、フルタイムの専従職員が約1.5人必要だった。NIM分析には、現行のデータ転送機構を維持および品質試験するために、職員の時間を毎週約10分間、または10,000件の入院に付き約2時間を要した。
【0066】
本明細書に含まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面はいくつかの実施態様を示し、説明と共に、開示されている構成および方法を示す。
【0067】
(G.参考文献)
【0068】
【数1】

【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】図1は、本発明が実施される多様な計算デバイスを有する例示的なネットワーク環境を表現するブロック図である。
【図2】図2は、本発明が実施される例示的な非制限的計算デバイスを表現するブロック図である。
【図3】図3は、本発明の方法を現すブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の入院データを分析して、院内感染マーカー(NIM)を決定するための方法であって、該方法が、
少なくとも一人の患者に関連する入院データをデータベースから受信するステップと、
非重複病院隔離集団(SNDHI)マーカーを含むサンプルの数を入院データから計算するステップと;
抗生物質使用基準(AUC)マーカーを入院データから計算するステップと;
計算されたSNDHIおよびAUCマーカーに基づいて、各々の患者に関する院内感染マーカー(NIM)を決定するステップとを含む方法。
【請求項2】
非重複病院隔離集団を含むサンプルの数を計算するステップが、
重複隔離集団を除去するステップと、
サンプル汚染に関連する隔離集団を除去するステップと、
調査に関連する隔離集団を除去するステップと、
非感染臨床状態に関連する隔離集団を除去するステップと、
病院隔離集団を識別するステップと、
各々の入院に関して、非重複病院隔離集団を含むサンプルの数を計算するステップと、
1つのSNDHIマーカーを、決定された各々のSNDHIに割り当てるステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記除去された少なくとも1つの隔離集団が、呼吸器検体からのコアグラーゼ陰性ブドウ球菌、呼吸器検体からのビリダンス群連鎖球菌、呼吸器検体からのカンジダ種、上部呼吸器検体からのアスペルギルス属種、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌種、バシラス属種、コリネバクテリア属種、培養液または液体検査培養媒体から隔離されたジフテロイド、微生物種が指定されない隔離集団、褥瘡サンプルから得られた隔離集団、予め決められた数の個々の微生物上で成長する種から得られた隔離集団、種の供給源において感染が疑われない場合の調査種から収集された隔離集団、環境種からの隔離集団、外科創傷を除く婦人科サンプルからの隔離集団、皮膚科サンプルからの隔離集団、または1ccの尿当たり10,000個以下のコロニーを生じる尿隔離集団を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
各々の患者の入院に関して、抗生物質使用基準を計算するステップが、
抗菌剤が、入院中に投与された入院患者を識別するステップと、
前のステップで識別された各々の入院に、AUCマーカーを割り当てるステップであって、抗菌剤が、入院日Nに開始するか、または入院日N後に開始し、少なくともX連続日数の間、または退院もしくは死亡時まで投与される場合(ただし、Nは0より大きい日数、およびXは0より大きい日数)、各々の入院に1つのAUCマーカーを割り当てるステップと
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
各々の患者に関する院内感染マーカー(NIM)の存在を判断するステップが、
AUCの量に等しいNIMを設定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
各々の患者に関する院内感染マーカー(NIM)の存在を判断するステップが、
SNDHIの量に等しいNIMを設定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
患者の入院データが検査データである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
患者の入院データが薬局発注および調剤データである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
患者の入院データが、患者の全数調査データである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
患者の入院データが入院−転院−退院データである、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
NIM決定の結果を表示するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
患者の入院データを分析して、院内感染マーカー(NIM)を決定するシステムであって、前記システムが、
患者の入院データを記憶するためのデータベースと、
プロセッサであって、
少なくとも一人の患者に関連する入院データをデータベースから受信するステップと、
非重複病院隔離(SNDHI)マーカーを含むサンプルの数を入院データから計算するステップと、
非重複病院隔離(SNDHI)マーカーを含むサンプルの数を入院データから計算するステップと、
抗生物質使用基準(AUC)マーカーを入院データから計算するステップと、
計算されたSNDHIおよびAUCマーカーに基づいて、各々の患者に関する院内感染マーカー(NIM)を決定するステップとを実行するためのプロセッサとを備えるシステム。
【請求項13】
非重複病院隔離集団を含むサンプルの数を計算するステップが、
重複隔離集団を除去するステップと、
サンプル汚染に関連する隔離集団を除去するステップと、
調査に関連する隔離集団を除去するステップと、
非感染臨床状態に関連する隔離集団を除去するステップと、
病院隔離集団を識別するステップと、
各々の入院に関して、非重複病院隔離集団を含むサンプルの数を計算するステップと、
1つのSNDHIマーカーを、決定された各々のSNDHIに割り当てるステップとを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記除去された少なくとも1つの隔離集団が、呼吸器検体からのコアグラーゼ陰性ブドウ球菌、呼吸器検体からのビリダンス群連鎖球菌、呼吸器検体からのカンジダ種、上部呼吸器検体からのアスペルギルス属種、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌種、バシラス属種、コリネバクテリア属種、培養液または液体検査培養媒体から隔離されたジフテロイド、微生物種が指定されない隔離集団、褥瘡サンプルから得られた隔離集団、予め決められた数の個々の微生物上で成長する種から得られた隔離集団、種の供給源において感染が疑われない場合の調査種から収集された隔離集団、環境種からの隔離集団、外科創傷を除く婦人科サンプルからの隔離集団、皮膚科サンプルからの隔離集団、または1ccの尿当たり10,000個以下のコロニーを生じる尿隔離集団を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
各々の患者の入院に関して、抗生物質使用基準を計算するステップが、
抗菌剤が入院中に投与された入院患者を識別するステップと、
前のステップで識別された各々の入院に、AUCマーカーを割り当てるステップであって、抗菌剤が、入院日Nに開始するか、または入院日N後に開始し、少なくともX連続日数の間、または退院もしくは死亡時まで投与される場合(ただし、Nは0より大きい日数、およびXは0より大きい日数)、各々の入院に1つのAUCマーカーを割り当てるステップとを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
各々の患者に関する院内感染マーカー(NIM)の存在を判断するステップが、
AUCの量に等しいNIMを設定するステップを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
各々の患者に関する院内感染マーカー(NIM)を決定するステップが、
SNDHIの量に等しいNIMを設定するステップとを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
患者の入院データが検査データである、請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
患者の入院データが薬局発注および調剤データである、請求項12に記載のシステム。
【請求項20】
患者の入院データが患者の全数調査データである、請求項12に記載のシステム。
【請求項21】
患者の入院データが入院−転院−退院データである、請求項12に記載のシステム。
【請求項22】
NIM決定結果を表示するための出力デバイスをさらに含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項23】
プロセッサが、
NIM計算結果を出力デバイスに出力するステップをさらに実行する、請求項12に記載のシステム。
【請求項24】
患者の入院データを分析して、院内感染マーカー(NIM)を決定するためのコンピュータプログラム製品であって、該コンピュータプログラム製品が、
少なくとも一人の患者に関連する入院データをデータベースから受信するステップと、
非重複病院隔離集団(SNDHI)マーカーを含むサンプルの数を入院データから計算するステップと;
抗生物質使用基準(AUC)マーカーを入院データから計算するステップと;
計算されたSNDHIおよびAUCマーカーに基づいて、各々の患者に関する院内感染マーカー(NIM)を決定するステップとを実行するように符号化されるコンピュータプログラム製品。
【請求項25】
各々の患者の入院に関して、非重複病院隔離集団を含むサンプルの数を計算するステップが、
重複隔離集団を除去するステップと、
サンプル汚染に関連する隔離集団を除去するステップと、
調査に関連する隔離集団を除去するステップと、
非感染臨床状態に関連する隔離集団を除去するステップと、
病院隔離集団を識別するステップと、
各々の入院に関して、非重複病院隔離集団を含むサンプルの数を計算するステップと、
1つのSNDHIマーカーを、決定された各々のSNDHIに割り当てるステップとを含む、請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項26】
前記除去された少なくとも1つの隔離集団が、
呼吸器検体からのコアグラーゼ陰性ブドウ球菌、呼吸器検体からのビリダンス群連鎖球菌、呼吸器検体からのカンジダ種、上部呼吸器検体からのアスペルギルス属種、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌種、バシラス属種、コリネバクテリア属種、培養液または液体検査培養媒体から隔離されたジフテロイド、微生物種が指定されない隔離集団、褥瘡サンプルから得られた隔離集団、予め決められた数の個々の微生物上で成長する種から得られた隔離集団、種の供給源において感染が疑われない場合の調査種から収集された隔離集団、環境種からの隔離集団、外科創傷を除く婦人科サンプルからの隔離集団、皮膚科サンプルからの隔離集団、または1ccの尿当たり10,000個以下のコロニーを生じる尿隔離集団を含む、請求項25に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項27】
患者の入院時の抗生物質使用基準計算ステップが、
抗菌剤が、入院中に投与される患者の入院を識別するステップと、
抗菌剤が入院日Nに開始するか、または入院日N後に開始し、少なくともX連続日数の間、または退院もしくは死亡時まで投与される場合(ただし、Nは0より大きい日数、およびXは0より大きい日数)、各々の入院に1つのAUCマーカーを割り当てるステップとを含む、請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項28】
各々の患者に関する院内感染マーカー(NIM)の存在を決定するステップが、
AUCの量に等しいNIMを設定するステップを含む、請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項29】
各々の患者に関する院内感染マーカー(NIM)の存在を決定するステップが、
SNDHIの量に等しいNIMを設定するステップを含む、請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項30】
患者の入院データが検査データである、請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項31】
患者の入院データが薬局発注および調剤データである、請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項32】
患者の入院データが、患者の全数調査データである、請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項33】
患者の入院データが入院−転院−退院データである、請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項34】
コンピュータプログラム製品が、NIM計算結果を出力デバイスに出力するステップをさらに実行するように符号化される、請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項35】
患者のクラスの収益性予測するための方法であって、
入院が長くなりそうか、または過度な変動費を負担すると思われる患者を識別するマーカーであって、該マーカーが、患者から収集されたサンプルから得られた1つまたは複数の隔離集団、または患者に投与された抗菌剤、および入院患者が負担する費用に関する情報に基づくマーカーを開発するステップと、
該マーカーに基づいて、特定の患者クラスの収益性が高くなる可能性があるかを判断するステップとを含む方法。
【請求項36】
前記マーカーを開発するステップが、一定の隔離集団を考慮から除外することを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記除去された少なくとも1つの隔離集団が、呼吸器検体からのコアグラーゼ陰性ブドウ球菌、呼吸器検体からのビリダンス群連鎖球菌、呼吸器検体からのカンジダ種、上部呼吸器検体からのアスペルギルス属種、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌種、バシラス属種、コリネバクテリア属種、培養液または液体検査培養媒体から隔離されたジフテロイド、微生物種が指定されない隔離集団、褥瘡サンプルから得られた隔離集団、予め決められた数の個々の微生物上で成長する種から得られた隔離集団、種の供給源において感染が疑われない場合の調査種から収集された隔離集団、環境種からの隔離集団、外科創傷を除く婦人科サンプルからの隔離集団、皮膚科サンプルからの隔離集団、または1ccの尿当たり10,000個以下のコロニーを生じる尿隔離集団を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
重複隔離集団が除去される、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
請求項38に記載の方法であって、重複隔離集団は、前記隔離集団を抗菌剤に関して試験して所定数未満の試験薬剤において抗菌剤感受性が異なる結果を有する場合の所定期間内で患者から収集された同一微生物の隔離集団である、方法。
【請求項40】
前記マーカーを開発するステップが、非重複病院隔離集団を有するサンプルを識別するステップを含み、前記マーカーが、識別されたサンプルに基づいて開発される、請求項35に記載の方法。
【請求項41】
前記マーカーを開発するステップが、
サンプル汚染に関連する隔離集団を除去するステップと、
病院隔離集団が、入院時または入院後に、患者から収集したサンプルから得られた病院隔離集団として識別するステップと、
病院隔離集団を有するサンプルを識別するステップと、
各々の入院ごとに、病院隔離集団を有するサンプルを計算するステップとをさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項42】
前記マーカーを開発するステップが、
抗菌剤が、入院時に投与される患者の入院を識別するステップと、
抗菌剤が、入院日N(N>0)に開始し、少なくともX連続日数の間、または退院もしくは死亡時まで投与される場合(ただし、Xは0より大きい)、前のステップで識別された各々の入院に1つのAUCマーカーを割り当てるステップとを含む、請求項35に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−508614(P2008−508614A)
【公表日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−523865(P2007−523865)
【出願日】平成17年7月27日(2005.7.27)
【国際出願番号】PCT/US2005/027087
【国際公開番号】WO2006/015260
【国際公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(507026109)メドマインド, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】