説明

除草剤−薬害軽減剤の組み合わせ

本発明は、(A)式(I)の1つもしくは複数の化合物、これらの窒素酸化物または塩


(ここで個々の添数およびラジカルは明細書中に定義する意味を有する。)および(B)1つまたは複数の薬害軽減剤を含む組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農芸化学的に有効な除草剤/薬害軽減剤の組み合わせ、これらを調製するための方法および有害植物を防除するためのこれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
特定のピリミジン誘導体は除草特性を有することが様々な文献から知られている。例えば、WO2005/063721AおよびWO2007/082076Aは広範囲の雑草を防除するピリジン誘導体を記載している。後に公表された先行技術であるWO2009/029518は、オーキシン除草剤とさらなる除草活性成分およびある場合には薬害軽減剤との混合物を開示している。薬害軽減剤の使用による選択性または作物植物適合性の増加は示されていないが、様々な除草活性成分によるわずかな相乗効果が示されている。しかし、これらの活性成分の一部は、いくつかの重要な作物植物(例えば様々な種類の穀物、トウモロコシまたはイネ)と完全には適合しない。したがって、それらは、有害植物に対する所望の広範な除草剤有効性を保証するように一部の作物では使用することができない。
【0003】
WO2007/120706Aはピリミジン誘導体と薬害軽減剤の混合物を開示している。薬害軽減剤との組み合わせは作物植物との適合性を増加させることが報告されている。しかし、一部の作物植物におけるこれらの混合物の場合、適合性は十分ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2005/063721A号
【特許文献2】国際公開第2007/082076A号
【特許文献3】国際公開第2009/029518号
【特許文献4】国際公開第2007/120706A号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、上記の除草剤の選択性が重要な作物植物に関して高まる除草組成物を見出すことである。驚くべきことに、この目的は、本発明による除草剤/薬害軽減剤の組み合わせによって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、本発明は、
(A)式(I)の1つもしくは複数の化合物、これらの窒素酸化物またはこれらの塩
【0007】
【化1】

(式中、
は、1から5個のラジカルR(2個以上のラジカルRの場合、ラジカルRは同一でも異なっていてもよい。)によって置換されるシクロプロピル;1から5個のラジカルR(2個以上のラジカルRの場合、ラジカルRは同一でも異なっていてもよい。)で任意に置換されるイソプロピル;または1から4個のラジカルR(2個以上のラジカルRの場合、ラジカルRは同一でも異なっていてもよい。)で任意に置換されるフェニルであり;ここでRは4−ブロモフェニルでも4−クロロフェニルでもなく;
は、((O)C(R)(R))Rであり、ここでRはCOHもしくは除草活性誘導体であり;
は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、OR10、SR10もしくはN(R11)R12であり;
は、NOもしくはN(R13)R14であり;
は、2個以上のラジカルRの場合、いずれの場合にも他とは独立して、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cハロアルケニル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−CアルキルチオもしくはC−Cハロアルキルチオであり;
は、2個以上のラジカルRの場合、いずれの場合にも他とは独立して、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cハロアルケニル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−CアルキルチオもしくはC−Cハロアルキルチオであり;
は、2個以上のラジカルRの場合、いずれの場合にも他とは独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロシクロアルキル、C−C−ヒドロキシアルキル、C−C−アルコキシアルキル、C−C−ハロアルコキシアルキル、C−C−アルケニル、C−C−ハロアルケニル、C−C−アルキニル、C−C−ハロアルキニル、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−ハロアルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、C−C−ハロアルキニルオキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、C−C−アルケニルチオ、C−C−ハロアルケニルチオ、C−C−アルケニルスルフィニル、C−C−ハロアルケニルスルフィニル、C−C−アルケニルスルホニル、C−C−ハロアルケニルスルホニル、C−C−アルキニルチオ、C−C−ハロアルキニルチオ、C−C−アルキニルスルフィニル、C−C−ハロアルキニルスルフィニル、C−C−アルキニルスルホニル、C−C−ハロアルキニルスルホニル、C−C−アルキルアミノ、C−C−ジアルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、C−C−N−アルキル−N−シクロアルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−ジアルキルアミノカルボニル、C−C−トリアルキルシリル、フェニル、フェノキシもしくは5から6員芳香族複素環であり、ここでフェニル、フェノキシもしくは5から6員芳香族複素環の各ラジカルは、1から3個のラジカルR15で任意に置換され;または2個の隣接したラジカルRが一緒になって2価ラジカル−OCHO−、−CHCHO−、−OCH(CH)O−、−OC(CHO−、−OCFO−、−CFCFO−、−OCFCFO−もしくは−CH=CH−CH=CH−を形成し;
は、水素、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、ヒドロキシ、C−CアルコキシもしくはC−Cアルキルカルボニルオキシであり;
は、水素、ハロゲン、C−CアルキルもしくはC−Cハロアルキルであり;または
およびRは一緒に酸素原子であり、それらが結合している炭素原子と一緒になってカルボニル基を形成し;
10は、水素、C−CアルキルもしくはC−Cハロアルキルであり;
11およびR12は互いに独立して、水素もしくはC−Cアルキルであり;
13は、水素、1から2個の同一または異なるラジカルR16で任意に置換されたC−Cアルキル;1から2個の同一または異なるラジカルR17で任意に置換されたC−Cアルケニル;1から2個の同一または異なるラジカルR18で任意に置換されたC−Cアルキニル;C(=O)R19、ニトロ、OR20、SO21、NR2223もしくはN=CR2425であり;
14は、水素、1から2個のラジカルR16で任意に置換されたC−Cアルキル、もしくはC(=O)R19であり;または
13およびR14は一緒になって、−(CH−、−(CH−、−CH−CH=CH−CH−および−(CH−O−(CH−からなる群から選択される2価ラジカルを形成し、ここでこれらの各ラジカルは1から2個のラジカルR26で任意に置換され;または
13およびR14は一緒になって=C(R27)NR2829もしくは=C(R30)OR31を形成し、
15は、2個以上のラジカルR15の場合、いずれの場合にも他とは独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cハロシクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cハロアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cハロアルキニル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、C−Cアルキルスルフィニル、C−Cアルキルスルホニル、C−Cアルキルアミノ、C−Cジアルキルアミノ、C−Cシクロアルキルアミノ、C−C−N−アルキル−N−シクロアルキルアミノ、C−Cアルキルカルボニル、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cアルキルアミノカルボニル、C−CジアルキルアミノカルボニルもしくはC−Cトリアルキルシリルであり;
16、R17およびR18は、いずれの場合にも互いに独立して、ハロゲン、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、C−CジアルキルアミノもしくはC−Cアルコキシカルボニルであり;
19は、2個以上のラジカルR19の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素、C−C14アルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、フェニル、フェノキシもしくはベンジルオキシであり;
20は、2個以上のラジカルR20の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素、C−Cアルキル、C−CハロアルキルもしくはCHR32COOR33であり;
21は、2個以上のラジカルR21の場合、いずれの場合にも他とは独立して、C−CアルキルもしくはC−Cハロアルキルであり;
22は、2個以上のラジカルR22の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素、C−CアルキルもしくはC(=O)R34であり;
23は、2個以上のラジカルR23の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素もしくはC−Cアルキルであり;
24は、2個以上のラジカルR24の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素、C−Cアルキルもしくは1から3個のラジカルR35で任意に置換されたフェニルであり;
25は、2個以上のラジカルR25の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素もしくはC−Cアルキルであり;または
24およびR25は一緒になって、−(CH−および−(CH−からなる群から選択される2価ラジカルを形成し、
26は、2個以上のラジカルR26の場合、いずれの場合にも他とは独立して、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、C−CジアルキルアミノもしくはC−Cアルコキシカルボニルであり;
27は、2個以上のラジカルR27の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素もしくはC−Cアルキルであり;
28およびR29は、2個以上のラジカルR28およびR29の場合、いずれの場合にも互いに独立して、水素もしくはC−Cアルキルであり;または
28およびR29は一緒になって、−(CH−、−(CH−、−CH−CH=CH−CH−および−(CH−O−(CH−からなる群から選択される2価ラジカルを形成し、
30は、2個以上のラジカルR30の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素もしくはC−Cアルキルであり;
31は、2個以上のラジカルR31の場合、いずれの場合にも他とは独立して、C−Cアルキルであり;
32は、2個以上のラジカルR32の場合、いずれの場合にも互いに独立して、水素、C−CアルキルもしくはC−Cアルコキシであり;
33は、2個以上のラジカルR33の場合、いずれの場合にも互いに独立して、水素、C−Cアルキルもしくはベンジルであり;
34は、2個以上のラジカルR34の場合、いずれの場合にも互いに独立して、水素、C−C14アルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、フェニル、フェノキシもしくはベンジルオキシであり;
35は、2個以上のラジカルR35の場合、いずれの場合にも他とは独立して、メチル、塩素もしくはメトキシであり;
jは、0もしくは1であり;
kは、0もしくは1であり;kが0のときjが0の場合もある。)、
および
(B)1つまたは複数の薬害軽減剤
(ここで、一般的におよび全ての実施形態において、さらなる除草活性成分と薬害軽減剤の下記の組み合わせを含む組成物が除外される:
−ピノキサデンおよびクロキントセット−メキシル、
−ピロキシスラムおよびクロキントセット−メキシル、
−フェノキサプロップ−P−エチルおよびメフェンピル−ジエチル。)
を含む組成物を提供する。
【0008】
本発明はさらに、式(I)の除草剤の選択性および/または作物植物適合性を高めるための薬害軽減剤の使用を提供する。
【0009】
本発明による除草剤/薬害軽減剤の組み合わせは、追加のさらなる成分、例えば異なる種類の作物保護組成活性成分および/または作物保護に慣習的な添加剤および/または製剤補助剤(formulation auxiliary)を含むことができ、またはこれらと併用することができる。
【0010】
除草剤(A)および薬害軽減剤(B)は公知の方法によって、例えば、一緒に(例えば、共製剤(coformulation)としてもしくはタンクミックスとして)、または別々に(分割して)、例えば、植物、植物部位、植物種子もしくは植物が生育する区域に施用することができる。例えば個々の活性成分または除草剤/薬害軽減剤の組み合わせを、2つ以上に分けて(連続施用)、例えば発芽前施用、続いて発芽後施用または初期発芽後施用、その後に中期または後期発芽後施用により施用することが可能である。好ましくはここではそれぞれの組み合わせの活性成分を共施用(joint application)またはほぼ同時施用することである。種子材料を処理するために、個々の活性成分または除草剤/薬害軽減剤の組み合わせを施用することも可能である。
【0011】
式(I)の化合物
上記の式(I)には、すべての立体異性体およびこれらの混合物、特にラセミ混合物も含まれ、エナンチオマー異性体が可能な場合には、両方のエナンチオマー異性体、特にいずれの場合にも生物学的に有効なエナンチオマー異性体も含まれる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の第1の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRが、1から5個のラジカルR(2個以上のラジカルRの場合、ラジカルRは同一でも異なっていてもよい。)によって置換されたシクロプロピル;または同一でも異なっていてもよい3から4個のラジカルRによって置換されたフェニルである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0013】
この第1の実施形態において、特に好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRが、1から5個のラジカルR(2個以上のラジカルRの場合、ラジカルRは同一でも異なっていてもよい。)によって置換されたシクロプロピル;または同一でも異なっていてもよい3から4個のラジカルRによって置換されたフェニルである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0014】
本発明の第2の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRが((O)CHRであり;ここでRはCOHまたは除草活性誘導体であり、jが0または1であり、kが0または1である、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0015】
この第2の実施形態において、特に好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRがCOHまたは除草活性誘導体である、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0016】
本発明の第3の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRがハロゲン、シアノまたはニトロである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0017】
この第3の実施形態において、特に好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRがハロゲンである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0018】
この第3の実施形態において、特に好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRがフッ素、塩素または臭素である、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0019】
本発明の第4の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRがNO、NH、NHCHまたはN(CHである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0020】
この第4の実施形態において、特に好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRがNH、NHCHまたはN(CHである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0021】
本発明の第5の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRが、2個以上のラジカルRの場合、いずれの場合にも他とは独立して、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−CアルコキシまたはC−Cアルキルチオである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0022】
この第5の実施形態において、特に好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRが、2個以上のラジカルRの場合、いずれの場合にも他とは独立して、ハロゲン、C−Cアルコキシ、C−CアルキルチオまたはC−Cアルキルである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0023】
この第5の実施形態において、特に好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRが、2個以上のラジカルRの場合、いずれの場合にも他とは独立して、フッ素、塩素、臭素、メチル、メトキシまたはメチルチオである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0024】
本発明の第6の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRが、2個以上のラジカルRの場合、いずれの場合にも他とは独立して、ハロゲン、C−Cアルキル、C−CハロアルキルまたはC−Cアルコキシである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0025】
この第6の実施形態において、特に好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRが、2個以上のラジカルRの場合、いずれの場合にも他とは独立して、C−Cアルコキシである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0026】
本発明の第7の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRが、2個以上のラジカルRの場合、いずれの場合にも他とは独立して、ハロゲン、シアノ、NO、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、C−Cアルキルアミノ、C−CジアルキルアミノまたはC−Cアルコキシカルボニルである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0027】
この第7の実施形態において、特に好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRが、2個以上のラジカルRの場合、いずれの場合にも他とは独立して、ハロゲン、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシ、C−Cハロアルキルチオ、ニトロ、シアノまたはC−Cアルコキシカルボニルである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0028】
この第7の実施形態において、特に好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRが、2個以上のラジカルRの場合、いずれの場合にも他とは独立して、ハロゲン、Me、OMe、CF、OCF、SCF、SCHF、NO、CNまたはCOMeである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0029】
本発明の第8の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRが、2個以上のラジカルRの場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素、ハロゲンもしくはC−Cアルキルである、またはRと一緒に酸素原子であり、結合した炭素原子と一緒になってカルボニル基を形成する、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0030】
本発明の第9の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルRが、2個以上のラジカルRの場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素、ハロゲンもしくはC−Cアルキルである、またはRと一緒に酸素原子であり、結合した炭素原子と一緒になってカルボニル基を形成する、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0031】
本発明の第10の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR10が水素またはC−Cアルキルである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0032】
本発明の第11の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR11およびR12が水素である、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0033】
本発明の第12の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR13が水素もしくはC−Cアルキルであるまたは
ラジカルR13およびR14が一緒になって、−(CH−、−(CH−、−CH−CH=CH−CH−および−(CH−O−(CHからなる群から選択される2価ラジカルを形成し、ここでこれらの各ラジカルは1から2個のラジカルR26で任意に置換される、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0034】
本発明の第13の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR14が水素もしくはC−Cアルキルであるまたは
ラジカルR13およびR14が一緒になって、−(CH−、−(CH−、−CH−CH=CH−CH−および−(CH−O−(CH−からなる群から選択される2価ラジカルを形成し、ここでこれらの各ラジカルは1から2個のラジカルR26で任意に置換される、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0035】
本発明の第14の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR15がハロゲンまたはC−Cアルキルである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0036】
本発明の第15の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR16、R17およびR18が、いずれの場合にも互いに独立して、ハロゲンまたはC−Cアルコキシである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0037】
本発明の第16の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR19が、2個以上のラジカルR19の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素、C−C14アルキルまたはC−Cアルコキシである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0038】
本発明の第17の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR20が、2個以上のラジカルR20の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素、C−CアルキルまたはC−Cハロアルキルである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0039】
本発明の第18の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR21が、2個以上のラジカルR21の場合、いずれの場合にも他とは独立して、C−Cアルキルである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0040】
本発明の第19の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR22が、2個以上のラジカルR22の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素またはC−Cアルキルである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0041】
本発明の第20の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR23が水素である、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0042】
本発明の第21の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR24が、2個以上のラジカルR24の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素またはC−Cアルキルである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0043】
本発明の第22の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR25が水素である、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0044】
本発明の第23の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR26が、2個以上のラジカルR26の場合、いずれの場合にも他とは独立して、ハロゲン、C−CアルキルまたはC−Cアルコキシである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0045】
本発明の第24の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR27が水素である、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0046】
本発明の第25の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR28が水素である、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0047】
本発明の第26の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR29が水素である、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0048】
本発明の第27の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR30が水素である、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0049】
本発明の第28の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカル32が、2個以上のラジカルR32の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素またはC−Cアルキルである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0050】
本発明の第29の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR33が、2個以上のラジカルR33の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素またはC−Cアルキルである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0051】
本発明の第30の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR34が、2個以上のラジカルR34の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素またはC−C14アルキルである、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0052】
本発明の第31の実施形態において、好ましい除草剤(A)は、
ラジカルR35が、2個以上のラジカルR35の場合、いずれの場合にも他とは独立して、メチルまたは塩素である、式(I)の化合物およびこれらの塩である。
【0053】
置換基RがCOH(すなわち、カルボン酸官能基)である式(I)の化合物は、植物酵素または受容体の活性部位に結合して植物に除草効果をもたらす化合物であると考えられている。置換基Rが植物中または環境中においてカルボン酸官能基(すなわち、COH)に変換され得る基である式(I)の他の化合物は、類似の除草効果を生み出し、同様に本発明に包含される。したがって、本発明の文脈内において、除草剤活性誘導体は、特に塩、エステル、カルボキサミド、アシルヒドラジド、イミダート、チオイミダート、アミジン、ハロゲン化アシル、シアン化アシル、酸無水物、エーテル、アセタール、オルトエステル、カルボキシアルデヒド、オキシム、ヒドラゾン、チオ酸、チオエステル、ジチオールエステル、ニトリルおよび式(I)の化合物の除草効果を打ち消すことのない任意の他の所望なカルボン酸誘導体を意味すると理解され、例えば加水分解、酸化、還元または別の種類の代謝を介して植物および/または土壌中にカルボン酸官能基を提供する。ここで、カルボン酸官能基は、pHによって解離した形態または解離していない形態で存在し得る。
【0054】
式(I)の化合物はまた、適切な無機酸例えばHCl、HBr、HSOまたはHNOまたは有機酸例えばシュウ酸またはスルホン酸の塩基性基(例えばアミノまたはアルキルアミノ等)との付加物の形成によって塩を形成することもできる。脱プロトン化した形態で存在する適切な置換基(例えばスルホン酸またはカルボン酸等)は、アミノ基等のプロトン化可能な部分を有する基と共に分子内塩を形成することができる。塩も同様に、適切な置換基(例えばスルホン酸またはカルボン酸等)の場合、農業に適したカチオンによって水素を置換することによって形成され得る。これらの塩は、例えば金属塩、特にアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、特にナトリウム塩およびカリウム塩、もしくはアンモニウム塩、有機アミンとの塩、または式[NRR’R’’R’’’](式中、RからR’’’は、いずれの場合も互いに独立して、有機ラジカル、特にアルキル、アリール、アラルキルもしくはアルキルアリールである)のカチオンとの第4級アンモニウム塩である。
【0055】
特に、式(I)の化合物はまた窒素酸化物も包含することができる。対応するピリミジン窒素酸化物は、対応するピリミジンの酸化によって入手できる。適切な酸化方法は、例えばHouben−Wey、「Methoden der organischen Chemie[Methods in organic chemistry]」、第4版の増補続巻、第E7b巻、565f頁に記載されている。
【0056】
特に指定しない限り、以下の定義が式(I)のラジカルに一般的に適用される。
【0057】
式(I)において、ラジカルであるアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキルおよびアルコキシアルコキシアルキルは、いずれの場合も、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。
【0058】
本発明の文脈内において、「アルキル」という用語は、ラジカルであるメチル;エチル;n−プロピル;イソプロピル;n−ブチル;sec−ブチル;tert−ブチル;またはペンチルもしくはヘキシルの様々な異性体を特に意味すると理解される。
【0059】
本発明の文脈内において、「アルコキシアルキル」という用語は、アルコキシ置換基を備えたアルキルを意味すると理解される。ラジカルである「アルコキシアルキル」の例として、CHOCH、CHOCHCH、CHCHOCH、CHCHCHCHOCH、CHCHOCHCH、CHCHCHCHOCHCHまたはCHCHCHCHOCHCHMeが挙げられる。
【0060】
本発明の文脈内において、「アルコキシアルコキシ」という用語は、アルコキシ置換基を備えたアルコキシを意味すると理解される。
【0061】
本発明の文脈内において、「アルコキシアルコキシアルキル」という用語は、アルコキシアルコキシ置換基がアルキルラジカルに結合したラジカルを意味すると理解される。「アルコキシアルコキシアルキル」の例として、CHOCHOCH、CHOCHOCHCH、CHCHOCHOCHおよびCHOCHCHOCHCHが挙げられる。
【0062】
本発明の文脈内において、「ヒドロキシアルキル」という用語は、ヒドロキシ置換基を備えたアルキルを意味すると理解される。「ヒドロキシアルキル」の例として、HOCHCH、HOCHCHCHおよびHOCHCHCHCHが挙げられる。
【0063】
炭素原子を有するラジカルについて、原則として、1から6個の炭素原子、好ましくは1から4個の炭素原子、特に1または2個の炭素原子を有するものが好ましい。
【0064】
本発明はまた、式(I)または成分B(薬害軽減剤)の式によって包含される立体異性体を含む混合物も提供する。式(I)または成分B(薬害軽減剤)の式のこのような化合物は、例えば1つまたは複数の非対称に置換された炭素原子またはスルホキシドを含む。特定の空間形態(例えばエナンチオマー異性体およびジアステレオマー)によって定義される可能な立体異性体はすべて、式(I)または成分B(薬害軽減剤)の式によって包含され、立体異性体の混合物から慣習的な方法によって、または立体化学的に純粋な出発物質もしくは補助剤の使用と組み合わせた立体選択的反応によって得ることができる。
【0065】
除草剤(A)として使用される化合物の例は以下の表A.1で指定され、表中、下記の略語が使用される:
Me:メチル
Et:エチル
cPr:シクロプロピル
iPr:イソプロピル
Ph:フェニル
OMe:メトキシ
OEt:エトキシ
SMe:チオメトキシ(S−CH
【0066】
【表1】













【0067】
式(I)の除草剤(A)の施用量は、気温、湿度、使用する除草剤の種類等の外部条件によって広範囲に、例えば、0.001gから2000gの活性成分/ha(以下、活性成分/haとは、100%純粋な活性成分に基づく「1ヘクタール当たりの活性物質」を意味する。)に変化し得る。
【0068】
0.01gから1000gの活性成分/haの施用量で式(I)の除草剤(A)を施用する場合、発芽前方法および発芽後方法において、比較的広範囲の有害植物、例えば一年生および多年生の単子葉雑草または双子葉雑草が防除され、比較的広範囲の不要な作物植物もまた防除される。本発明の組み合わせにおいて、施用量は一般的に少なく、例えば0.1gから800gの活性成分/ha、好ましくは、1gから500gの活性成分/ha、特に好ましくは10gから400gの活性成分/haの範囲である。
【0069】
式(I)の除草剤は、例えば植物作物、例えば経済的に重要な耕地作物、例えば単子葉耕地作物(例えば穀物(例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ)、イネ、トウモロコシ、キビ)もしくは双子葉耕地作物(例えばサトウダイコン、ナタネ、ワタ、ヒマワリ)およびマメ科植物(例えばグリュキネ(Glycine)属(例えばグリュキネ・マクス(Glycine max.)(ダイズ)、例えば非トランスジェニックのグリュキネ・マクス(Glycine max.)(例えばSTS品種等の従来の品種)もしくはトランスジェニックのグリュキネ・マクス(Glycine max.)(例えばRR−ダイズまたはLL−ダイズ)およびこれらのハイブリッド)、パセオルス(Phaseolus)、ピスム(Pisum)、ウィキア(Vicia)およびアラキス(Arachis))または様々な植物学的群からの野菜作物(例えばジャガイモ、ニラネギ、キャベツ、ニンジン、トマト、タマネギ)さらには永続型作物およびプランテーション作物(例えば種子果(pip fruit)および核果(stone fruit)、液果類、ブドウ(grapevine)、パラゴムノキ(Hevea)、バナナ、サトウキビ、コーヒー、茶、柑橘類、ナッツのプランテーション、芝生、ヤシ作物および森林プランテーション)において有害植物を防除するに適切である。本発明による除草剤/薬害軽減剤の組み合わせ(A)+(B)の施用において、これらの作物が同様に好ましく、穀物(例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ)、イネ、トウモロコシ、キビ、サトウダイコン、サトウキビ、ヒマワリ、ナタネおよびワタでの使用が特に好ましい。除草剤/薬害軽減剤の組み合わせ(A)+(B)はまた、好ましくはトウモロコシ、イネ、穀物、ナタネおよびダイズの耐性および非耐性変異作物ならびに耐性および非耐性トランスジェニック作物、例えばイミダゾリノン除草剤、アトラジン、グルホシネートもしくはグリホサートに抵抗性のものにも使用することができる。
【0070】
式(I)の化合物は、WO2005/063721AおよびWO2007/082076Aから公知であり、本明細中に記載されるプロセスによって得ることができる。
【0071】
薬害軽減剤(B):
成分(B)として存在する薬害軽減剤は、除草剤等の作物保護組成活性成分の作物植物に対する植物毒性作用を低減させるのに適切な化合物を意味すると理解される。
【0072】
本発明の文脈内において、式(I)の化合物は下記の薬害軽減剤化合物と組み合わされる:
S1)複素環カルボン酸誘導体の群からの化合物:
S1)ジクロロフェニルピラゾリン−3−カルボン酸型の化合物(S1)、好ましくは1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(エトキシカルボニル)−5−メチル−2−ピラゾリン−3−カルボン酸、エチル1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(エトキシカルボニル)−5−メチル−2−ピラゾリン−3−カルボキシレート(S1−1)(「メフェンピル−ジエチル」およびWO−A−91/07874に記載される関連化合物等の化合物;
S1)ジクロロフェニルピラゾールカルボン酸の誘導体(S1)、好ましくはエチル1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチルピラゾール−3−カルボキシレート(S1−2)、エチル1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピルピラゾール−3−カルボキシレート(S1−3)、エチル1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(1,1−ジメチルエチル)ピラゾール−3−カルボキシレート(S1−4)ならびにEP−A−333131およびEP−A−269806に記載される関連化合物等の化合物;
S1)1,5−ジフェニルピラゾール−3−カルボン酸の誘導体(S1)、好ましくはエチル1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−フェニルピラゾール−3−カルボキシレート(S1−5)、メチル1−(2−クロロフェニル)−5−フェニルピラゾール−3−カルボキシレート(S1−6)および例えばEP−A−268554に記載される関連化合物等の化合物;
S1)トリアゾールカルボン酸型の化合物(S1)、好ましくはフェンクロラゾール(−エチル)、すなわちエチル1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−トリクロロメチル−(1H)−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキシレート(S1−7)ならびにEP−A−174562およびEP−A−346620に記載される関連化合物等の化合物;
S1)5−ベンジル−もしくは5−フェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸型または5,5−ジフェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸型の化合物(S1)、好ましくはエチル5−(2,4−ジクロロベンジル)−2−イソオキサゾリン−3−カルボキシレート(S1−8)もしくはエチル5−フェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボキシレート(S1−9)およびWO−A−91/08202に記載される関連化合物等の化合物、または特許出願WO−A−95/07897に記載される5,5−ジフェニル−2−イソオキサゾリン−カルボン酸(S1−10)もしくはエチル5,5−ジフェニル−2−イソオキサゾリン−カルボキシレート(S1−11)(「イソオキサジフェン−エチル」)もしくはn−プロピル5,5−ジフェニル−2−イソオキサゾリン−カルボキシレート(S1−12)もしくはエチル5−(4−フルオロフェニル)−5−フェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボキシレート型(S1−13)等の化合物、
【0073】
S2)8−キノリニルオキシ誘導体の群からの化合物(S2):
S2)8−キノリンオキシ酢酸型の化合物(S2)、好ましくは1−メチルヘキシル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート(「クロキントセット−メキシル」)(S2−1)、1,3−ジメチル−ブタ−1−イル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート(S2−2)、4−アリルオキシブチル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート(S2−3)、1−アリルオキシプロパ−2−イル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート(S2−4)、エチル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート(S2−5)、メチル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート(S2−6)、アリル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート(S2−7)、2−(2−プロピリデンイミノオキシ)−1−エチル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート(S2−8)、2−オキソ−プロパ−1−イル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)アセテート(S2−9)ならびにEP−A−86750、EP−A−94349およびEP−A−191736またはEP−A−0492366に記載される関連化合物、さらに(5−クロロ−8−キノリンオキシ)酢酸(S2−10)、この水和物および塩、例えばWO−A−2002/34048に記載されるこのリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、鉄塩、アンモニウム塩、第4級アンモニウム塩、スルホニウム塩またはホスホニウム塩;
S2)(5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロン酸型の化合物(S2)、好ましくはジエチル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロネート、ジアリル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロネート、メチルエチル(5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロネートおよびEP−A−O582198に記載される関連化合物等の化合物。
【0074】
S3)発芽前薬害軽減剤(土壌作用薬害軽減剤)として使用されることが多い、ジクロロアセトアミド型の活性成分(S3)。例えば
「ジクロルミド」(N,N−ジアリル−2,2−ジクロロアセトアミド)(S3−1)、
「R−29148」(3−ジクロロアセチル−2,2,5−トリメチル−1,3−オキサゾリジン)、Stauffer社製(S3−2)、
「R−28725」(3−ジクロロアセチル−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン)、Stauffer社製(S3−3)、
「ベノキサコール」(4−ジクロロアセチル−3,4−ジヒドロ−3−メチル−2H−1,4−ベンゾオキサジン)(S3−4)、
「PPG−1292」(N−アリル−N−[(1,3−ジオキソラン−2−イル)メチル]ジクロロアセトアミド)、PPG Industries社製(S3−5)、
「DKA−24」(N−アリル−N−[(アリルアミノカルボニル)メチル]ジクロロアセトアミド)、Sagro−Chem社製(S3−6)、
「AD−67」または「MON 4660」(3−ジクロロアセチル−1−オキサ−3−アザスピロ[4,5]デカン)、NitrokemiaまたはMonsanto社製(S3−7)、
「TI−35」(1−ジクロロアセチルアゼパン)、TRI−Chemical RT社製(S3−8)、
「ジクロノン(diclonon)」(ジシクロノン(dicyclonone))(別名:「BAS145138」または「LAB145138」)(RS)−1−ジクロロアセチル−3,3,8a−トリメチルペルヒドロピロロ[1,2−a]ピリミジン−6−オン、BASF社製(S3−9)、
「フリラゾール(furilazole)」または「MON 13900」((RS)−3−ジクロロアセチル−5−(2−フリル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン)(S3−10)、さらにこの(R)−異性体(S3−11)、
【0075】
S4)アシルスルホンアミドのクラスからの化合物(S4):
S4)WO−A−97/45016に記載される式(S4)のN−アシルスルホンアミドおよびこれらの塩、
【0076】
【化2】

(式中、
は、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキルであり、ここで上記の最後の2つのラジカルは、ハロゲン、(C−C)アルコキシ、(C−C)ハロアルコキシおよび(C−C)アルキルチオからなる群からのv置換基によって、環状ラジカルの場合は(C−C)アルキルおよび(C−C)ハロアルキルによっても置換され;
は、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、CFであり;
は1または2であり;
は0、1、2または3である);
S4)WO−A−99/16744に記載される式(S4)の4−(ベンゾイルスルファモイル)ベンズアミド型の化合物およびこれらの塩、
【0077】
【化3】

(式中、
、Rは互いに独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニルであり、
は、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)ハロアルキルまたは(C−C)アルコキシであり、
は1または2である)、
例えば、式中、
=シクロプロピル、R=水素および(R)=2−OMe(S4−1、「シプロスルファミド(cyprosulfamide)」)、
=シクロプロピル、R=水素および(R)=5−Cl−2−OMe(S4−2)、
=エチル、R=水素および(R)=2−OMe(S4−3)、
=イソプロピル、R=水素および(R)=5−Cl−2−OMe(S4−4)ならびに
=イソプロピル、R=水素および(R)=2−OMe(S4−5)
であるもの、
S4)EP−A−365484に記載される式(S4)のベンゾイルスルファモイルフェニル尿素のクラスの化合物(S4)、
【0078】
【化4】

(式中、
、Rは互いに独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニルであり、
は、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、CFであり、
は1または2である);
例えば、
1−[4−(N−2−メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3−メチル尿素、1−[4−(N−2−メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3,3−ジメチル尿素、1−[4−(N−4,5−ジメチルベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3−メチル尿素、
S5)ヒドロキシ芳香族化合物および芳香族−脂肪族カルボン酸誘導体のクラスからの活性成分(S5)、例えば、WO−A−2004/084631、WO−A−2005/015994、WO−A−2005/016001に記載される、エチル3,4,5−トリアセトキシベンゾエート、3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシサリチル酸、4−フルオロサリチル酸、2−ヒドロキシ桂皮酸、2,4−ジクロロ桂皮酸、
S6)1,2−ジヒドロキノキサリン−2−オンのクラスからの活性成分(S6)、例えば、WO−A−2005/112630に記載される、1−メチル−3−(2−チエニル)−1,2−ジヒドロキノキサリン−2−オン、1−メチル−3−(2−チエニル)−1,2−ジヒドロキノキサリン−2−チオン、1−(2−アミノエチル)−3−(2−チエニル)−1,2−ジヒドロ−キノキサリン−2−オン塩酸塩、1−(2−メチルスルホニルアミノエチル)−3−(2−チエニル)−1,2−ジヒドロキノキサリン−2−オン、
S7)ジフェニルメトキシ酢酸誘導体のクラスからの化合物(S7)、例えば、WO−A−98/38856に記載される、メチルジフェニルメトキシアセテート(CAS登録番号41858−19−9)(S7−1)、エチルジフェニルメトキシアセテートまたはジフェニルメトキシ酢酸、
S8)WO−A−98/27049に記載される式(S8)の化合物
【0079】
【化5】

(式中、記号および添数は以下の意味を持つ:
は、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)ハロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)ハロアルコキシであり、
は水素または(C−C)アルキルであり、
は、水素、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニルもしくはアリール(ここで上記の炭素含有ラジカルはそれぞれ置換されないもしくはハロゲンおよびアルコキシからなる群からの1つまたは複数の、好ましくは3つまでの同一のラジカルもしくは異なるラジカルによって置換される。);またはそれらの塩であり、
は0から2の整数である)、
S9)3−(5−テトラゾリルカルボニル)−2−キノロンのクラスからの活性成分(S9)、例えばWO−A−1999/000020に記載される、1,2−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−1−エチル−3−(5−テトラゾリルカルボニル)−2−キノロン(CAS登録番号:219479−18−2)、1,2−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−1−メチル−3−(5−テトラゾリル−カルボニル)−2−キノロン(CAS登録番号95855−00−8)、
S10)WO−A−2007/023719およびWO−A−2007/023764に記載される式(S10)または(S10)の化合物
【0080】
【化6】

(式中、
は、ハロゲン、(C−C)アルキル、メトキシ、ニトロ、シアノ、CF、OCFであり、
、Zは互いに独立して0またはSであり、
は0から4の整数であり、
は、(C−C16)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)シクロアルキル、アリール;ベンジル、ハロベンジルであり、
は水素または(C−C)アルキルである)、
S11)種子粉衣として知られる、オキシイミノ化合物型の活性成分(S11)、例えば、
メトラクロール損傷に対するキビの種子粉衣薬害軽減剤として知られる「オキサベトリニル」((Z)−1,3−ジオキソラン−2−イルメトキシイミノ(フェニル)アセトニトリル)(S11−1)、
メトラクロール損傷に対するキビの種子粉衣薬害軽減剤として知られる「フルキソフェニム」(1−(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリフルオロ−1−エタノンO−(1,3−ジオキソラン−2−イルメチル)オキシム)(S11−2)および
メトラクロール損傷に対するキビの種子粉衣薬害軽減剤として知られる「シオメトリニル」または「CGA−43089」((Z)−シアノメトキシイミノ(フェニル)アセトニトリル)(S11−3)、
S12)イソチオクロマノンのクラスからの活性成分(S12)、例えばメチル[(3−オキソ−1H−2−ベンゾチオピラン−4(3H)−イリデン)メトキシ]アセテート(CAS登録番号205121−04−6)(S12−1)およびWO−A−1998/13361からの関連化合物等、
S13)以下の群からの1つまたは複数の化合物(S13):
チオカルバメート除草剤損傷に対するトウモロコシの種子粉衣薬害軽減剤として知られる「ナフタル酸無水物」(1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物)(S13−1)、
播種したイネへのプレチラクロールの薬害軽減剤として知られる「フェンクロリム」(4,6−ジクロロ−2−フェニルピリミジン)(S13−2)、
アラクロールおよびメトラクロール損傷に対するキビの種子粉衣薬害軽減剤として知られる「フルラゾール」(ベンジル2−クロロ−4−トリフルオロメチル−1,3−チアゾール−5−カルボキシレート)(S13−3)、
イミダゾリノン損傷に対するトウモロコシの薬害軽減剤として知られるAmerican Cyanamid社製の「CL 304415」(CAS登録番号31541−57−8)(4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−4−酢酸)(S13−4)、
トウモロコシの薬害軽減剤として知られるNitrokemia社製の「MG 191」(CAS登録番号96420−72−3)(2−ジクロロメチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン)(S13−5)、
Nitrokemia社製の「MG−838」(CAS登録番号133993−74−5)(2−プロペニル1−オキサ−4−アザスピロ[4.5]デカン−4−カルボジチオエート)(S13−6)、
「ジスルホトン」(O,O−ジエチルS−2−エチルチオエチルホスホロジチオエート)(S13−7)、
「ジエトレート」(O,O−ジエチルO−フェニルホスホロチオエート)(S13−8)、
「メフェネート」(4−クロロフェニルメチルカルバメート)(S13−9)、
S14)有害植物に対する除草効果に加えて、イネ等の作物植物への薬害軽減作用も有する活性成分、例えば、
モリネート除草剤損傷に対するイネの薬害軽減剤として知られる「ジメピペレート」または「MY−93」(S−1−メチル−1−フェニルエチルピペリジン−1−カルボチオエート)、
イマゾスルフロン除草剤損傷に対するイネの薬害軽減剤として知られる「ダイムロン」または「SK 23」(1−(1−メチル−1−フェニルエチル)−3−p−トリル尿素)(S14−1)、
いくつかの除草剤損傷に対するイネの薬害軽減剤として知られる「クミルロン」=「JC−940」(3−(2−クロロフェニルメチル)−1−(1−メチル−1−フェニルエチル)尿素、JP−A−60087254を参照のこと)、
いくつかの除草剤損傷に対するイネの薬害軽減剤として知られる「メトキシフェノン」または「NK 049」(3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン)、
いくつかの除草剤損傷に対するイネの薬害軽減剤として知られるKumiai社製の「CSB」(1−ブロモ−4−(クロロメチルスルホニル)ベンゼン)(CAS登録番号54091−06−4)。
【0081】
引用文献は、調製プロセスおよび出発材料ならびに有名な好ましい化合物に関する詳細な情報を含む。これらの文献は明示的に参照され、引用によって本明細書の一部を構成する。
【0082】
上記の薬害軽減剤のいくつかは、すでに除草剤として公知であり、したがって有害植物に対する除草効果に加えて作物植物に対する保護効果も同時に示す。その結果として、これらの化合物は、薬害軽減剤としても除草剤の混合相手としても使用されることができる。
【0083】
除草活性成分(A)および薬害軽減剤(B)の好ましい組み合わせの例を以下の表に示す:
【0084】
【化7】





































































































































【0085】
本発明の文脈内において、式(I)の化合物と下記の薬害軽減剤との組み合わせが特に好ましい:ダイムロン(S14−1)、ベノキサコール(S3−4)、フリラゾール[(S3−10)または(S3−11)]、フルキソフェニム(S11−2)、フェンクロラゾール(−エチル)(S1−7)、メフェンピル−ジエチル(S1−1)、クロキントセット−メキシル(S2−1)、イソオキサジフェン−エチル(S1−11)、シプロスルファミド(S4−1)、フルラゾール(S13−3)、オキサベトリニル(S11−1)、ジクロルミド(S3−1)およびジエトレート(S13−8)。
【0086】
本発明の文脈内において、式(I)の化合物と下記の薬害軽減剤との組み合わせが非常に特に好ましい:メフェンピル−ジエチル(S1−1)、イソオキサジフェン−エチル(S1−11)、シプロスルファミド(S4−1)、フェンクロラゾール−エチル(S1−7)、ベノキサコール(S3−4)、クロキントセット−メキシル(S2−1)、フルキソフェニム(S11−2)およびフリラゾール[(S3−10)または(S3−11)]。
【0087】
本発明の文脈内において、次の薬害軽減剤:イソキサジフェン−エチル(S1−11)またはシプロスルファミド(cyprosulfamide)(S4−1)と式(I)の化合物との組み合わせが特に好ましい。
【0088】
本発明の文脈内において、シプロスルファミド(S4−1)と式(I)の化合物との組み合わせが重視される。
【0089】
好ましくは、(A)除草有効量の1つまたは複数の式(I)の化合物またはこれらの塩および(B)解毒有効量の1つまたは複数の薬害軽減剤を含む除草剤/薬害軽減剤の組み合わせである。
【0090】
本発明の文脈内において、除草有効量とは、植物の生育に悪影響を及ぼすのに適した1つまたは複数除草剤の量を意味する。本発明の文脈内における解毒有効量とは、作物植物への作物保護組成活性成分(例えば除草剤の)の植物毒性作用を軽減するのに適した1つまたは複数の薬害軽減剤の量を意味する。
【0091】
薬害軽減剤(B)は、有害植物に対するこれらの除草活性成分の有効性を実質的に損なうことなく、式(I)の除草剤が有用な植物の作付けに使用される際に生じ得る植物毒性作用を軽減するのに適している。その結果、従来の作物保護組成物の使用分野を、例えば、今まで除草剤が使用できたとしても限られた範囲でしか可能でなかった作物にまで大幅に拡大することができる。
【0092】
指示および使用した除草活性成分によって、薬害軽減剤の必要な施用量は広い範囲内で変えることができ、一般的には1ヘクタール当たり0.001から5kg、好ましくは0.005から2.5kgの活性成分の範囲である。
【0093】
式(I)の除草活性成分(A)および薬害軽減剤(B)は、一緒に(例えば、レディミックスとしてまたはタンクミックス法によって)または任意の所望の順に連続して、例えば噴霧、灌注(pouring)もしくは散布によってまたは顆粒剤を撒くことによって施用することができる。式(I)の除草剤(A):薬害軽減剤(B)の重量比は、広い範囲内で変えることができ、好ましくは、1:10000から10000:1、特に1:1000から1000:1の範囲である。式(I)(A)および薬害軽減剤(B)のいずれの場合も最適量は、使用する除草剤の種類および使用する薬害軽減剤によって、また処理する植物株(plant stock)の性質および発育段階によっても左右され、単純な慣例の予備実験によって個別に決定され得る。
【0094】
本発明による除草剤/薬害軽減剤の組み合わせに含まれる薬害軽減剤(B)は、これらの特性によって、作物植物の種子材料を前処理するために(例えば種子粉衣するために)使用され、または播種前に種子溝に導入され、または植物の発芽前もしくは後に除草剤と一緒に使用され得る。発芽前処理には、播種前の栽培区域(該当する場合には栽培区域に存在する水を含む、例えばイネへの施用の場合)の処理だけでなく、まだ何も生育していない播種した栽培区域の処理も含まれる。除草剤との共施用が好ましい。この目的のためにタンクミックスまたはレディミックスを使用することが可能である。
【0095】
好ましい実施形態において、種子材料(例えば、穀粒(grain)、種子または栄養繁殖器官、例えば塊茎または芽を含む苗条部)または苗は、適切な場合には他の農芸化学的活性成分と組み合わせて、薬害軽減剤(B)によって前処理される。種子材料の前処理において、活性成分は、例えば粉衣によって種子材料に適用されることができ、または活性成分および種子材料は水および他の溶媒に導入されることができ、活性成分は、例えば浸漬プロセスでの付加物の形成または拡散によってもしくは膨張または発芽することによって取り込まれる。苗の前処理において、若い植物は、例えば散布、浸漬または灌水によって、適切な場合には他の農芸化学的活性成分と組み合わせて薬害軽減剤に接触させ、その後移植され、適切な場合には除草剤(A)によって後処理され得る。
【0096】
種子材料または苗の処理は、薬害軽減剤(B)を単独でまたは他の農芸化学的活性成分(例えば殺真菌剤、殺虫剤または植物を強化するため、肥料を与えるためもしくは膨張および発芽プロセスの速度を増加させるための薬剤)と一緒に用いて行うことができる。なお、薬害軽減剤は、前処理施用の後、1つまたは複数の式(I)の除草剤の前後または一緒に再び施用されてもよく、他の公知の除草剤と組み合わせてもよい。種子材料または苗の前処理によって、薬害軽減剤の長期効果が改善されることができる。
【0097】
したがって、本発明はさらに、植物作物における不要な植物を防除する方法をさらに提供し、この方法は、植物(例えば、有害植物、例えば単子葉のもしくは双子葉雑草、または不要な作物植物)、種子材料(例えば、穀粒、種子または栄養繁殖器官、例えば塊茎または芽を含む苗条部)または植物が生育する区域(例えば栽培区域)に、本発明による除草剤/薬害軽減剤の組み合わせの成分(A)および(B)を、例えば一緒にまたは別々に施用することを含む。なお、植物、種子材料または植物が生育する区域(例えば栽培区域)に、式(I)(A)の除草剤の前後または同時に、1つまたは複数の薬害軽減剤(B)を、好ましくは1つまたは複数の、特に1つの(S1)から(S14)の群の化合物を施用することが可能である。好ましい実施形態において、薬害軽減剤(B)は種子材料を処理するために使用される。
【0098】
不要な植物とは、必要とされない場所で生育する全ての植物を意味すると理解されるべきである。これらは、例えば有害植物(例えば単子葉もしくは双子葉の雑草または不要な作物植物)であってもよく、例えば特定の除草活性成分、例えばグリホサート、アトラジン、グルホシネートまたはイミダゾリノン除草剤に抵抗性のものを含む。
【0099】
単子葉の雑草は、例えばエキノクロア(Echinochloa)、セタリア(Setaria)、パニクム(Panicum)、ディギタリア(Digitaria)、プレウム(Phleum)、ポア(Poa)、フェストゥカ(Festuca)、エレウシネ(Eleusine)、ブラキアリア(Brachiaria)、ロリウム(Lolium)、ブロムス(Bromus)、アウェナ(Avena)、キュペルス(Cyperus)、ソルグフム(Sorghum)、アグロピュロン(Agropyron)、キュノドン(Cynodon)、モノコリア(Monochoria)、フィムブリステュリス(Fimbristylis)、サギッタリア(Sagittaria)、エレオカリス(Eleocharis)、スキルプス(Scirpus)、パスパルム(Paspalum)、イスカエムム(Ischaemum)、スペノクレア(Sphenoclea)、ダクテュロクテニウム(Dactyloctenium)、アグロスティス(Agrostis)、アロペクルス(Alopecurus)、アペラ(Apera)属に由来する。双子葉の雑草は、例えばシナピス(Sinapis)、レピディウム(Lepidium)、ガリウム(Galium)、ステッラリア(Stellaria)、マトリカリア(Matricaria)、アンテミス(Anthemis)、ガリンソガ(Galinsoga)、ケノポディウム(Chenopodium)、ウルティカ(Urtica)、セネキオ(Senecio)、アマラントゥス(Amaranthus)、ポルトゥラカ(Portulaca)、クサンティウム(Xanthium)、コンウォルウルス(Convolvulus)、イポメア(Ipomoea)、ポリュゴヌム(Polygonum)、セスバニア(Sesbania)、アンブロシア(Ambrosia)、キルシウム(Cirsium)、カルドゥウス(Carduus)、ソンクス(Sonchus)、ソラヌム(Solanum)、ロリッパ(Rorippa)、ロタラ(Rotala)、リンデルニア(Lindernia)、ラミウム(Lamium)、ウェロニカ(Veronica)、アブティロン(Abutilon)、エメクス(Emex)、ダトゥラ(Datura)、ウィオラ(Viola)、ガレオプシス(Galeopsis)、パパウェル(Papaver)、ケンタウレア(Centaurea)、トリフォリウム(Trifolium)、ラヌンクルス(Ranunculus)、タラクサクム(Taraxacum)、エウポルビア(Euphorbia)属に由来する。
【0100】
本発明による方法において、好ましくは、有効量の成分(A)および(B)が、植物作物、例えば経済的に重要な耕地作物、例えば単子葉耕地作物(例えば穀物(例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ)、イネ、トウモロコシ、キビ)もしくは双子葉耕地作物(例えばサトウダイコン、ナタネ、ワタ、ヒマワリ)およびマメ科植物(例えばグリュキネ(Glycine)属(例えばグリュキネ・マクス(Glycine max.)、例えば非トランスジェニックのグリュキネ・マクス(Glycine max.)(例えばSTS品種等の従来の品種)もしくはトランスジェニックのグリュキネ・マクス(Glycine max.)(例えばRR−ダイズまたはLLダイズ)およびこれらのハイブリッド)、パセオルス(Phaseolus)、ピスム(Pisum)、ウィキア(Vicia)およびアラキス(Arachis))または様々な植物学的群からの野菜作物(例えばジャガイモ、ニラネギ、キャベツ、ニンジン、トマト、タマネギ)さらには永続型作物およびプランテーション作物(例えば種子果および核果、液果類、ブドウ、パラゴムノキ(Hevea)、バナナ、サトウキビ、コーヒー、茶、柑橘類、ナッツのプランテーション、芝生、ヤシ作物および森林プランテーション)において有害植物を防除するために使用される。
【0101】
本発明はまた、好ましくは植物作物において不要な植物の生育を防除するための本発明による除草剤/薬害軽減剤の組み合わせの使用も提供する。
【0102】
本発明による除草剤/薬害軽減剤の組み合わせは、適切な場合にはさらなる活性成分、添加剤および/または慣習的な製剤補助剤と共に例えば個々の成分の混合製剤として公知のプロセスによって調製されることができ、次いで水で希釈する慣習的な様式により施用され、または別々に製剤化されたもしくは部分的に別々に製剤化された個々の成分を一緒に水で希釈することによってタンクミックスとして調製されることができる。同様に、別々に製剤化されたもしくは部分的に別々に製剤化された個々の成分を別々に(分割して)施用することが可能である。例えば個々の成分または除草剤/薬害軽減剤の組み合わせを、いくつかに分けて(連続施用)、例えば発芽前施用、続いて発芽後施用または初期発芽後施用、その後に中期または後期発芽後施用により施用することも可能である。好ましくはここでは当該の組み合わせの活性成分を共施用またはほぼ同時に施用することである。
【0103】
本発明による除草剤/薬害軽減剤の組み合わせは、公知の作物において有害植物を防除するためにもまたはさらに遺伝子改変植物の開発にも使用され得る。
【0104】
トランスジェニック植物は通常、例えば特定の殺虫剤、主に特定の除草剤に対する抵抗性、植物病害または植物病害の病原体(例えば特定の昆虫または微生物、例えば真菌、細菌またはウイルス)に対する抵抗性といった特に有利な特性によって特徴付けられる。他の特有の特性は、収穫物の例えば量、質、貯蔵性、組成および特殊成分に関する。例えば、デンプン含量が増加したもしくはデンプンの質が改変されたトランスジェニック植物または収穫物の脂肪酸組成が異なるトランスジェニック植物が知られている。さらに特有の特性は、非生物的ストレス要因(例えば熱、低温、乾燥、塩および紫外線放射)に対する耐性または抵抗性にあり得る。
【0105】
好ましくは、本発明による除草剤/薬害軽減剤の組み合わせまたはこれらの塩は、例えば穀物、例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ、キビ、イネ、マニオクおよびトウモロコシといった有用な植物および観賞植物、または他にサトウダイコン、ワタ、ダイズ、ナタネ、ジャガイモ、トマト、エンドウといった作物ならび他の野菜作物の経済的に重要なトランスジェニック作物に施用される。
【0106】
式(I)の化合物は、好ましくは、除草剤の植物毒性作用に抵抗性であるおよび/または遺伝子工学によって抵抗性となった有用な植物の作付けにおいて除草剤として使用されることができる。
【0107】
改変された特性を有する新しい植物を作出する従来の方法は、既存の植物と比較して、例えば古典的栽培法および変異体の作出に基づくものである。あるいは、改変された特性を有する新しい植物は、遺伝子工学的方法を用いて製造されることができる(例えば、EP−A−0221044、EP−A−0131624を参照のこと)。例えば、いくつかの事例を以下に記載する:
−植物中に合成されたデンプンを改変することを目的とした作物植物の遺伝子改変(例えばWO92/11376、WO92/14827、WO91/19806)、
−グルホシネート型(例えばEP−A−0242236、EP−A−242246を参照のこと)またはグリホサート型(WO92/00377)またはスルホニル尿素型(EP−A−0257993、US−A−5013659)の特定の除草剤に抵抗性であるトランスジェニック作物植物、
−特定の害虫に対する抵抗性を植物に与えるバチルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)毒素(Bt毒素)を産生する能力のあるトランスジェニック作物植物(例えばワタ)(EP−A−0142924、EP−A−0193259)、
−改変された脂肪酸組成を有するトランスジェニック作物植物(WO91/13972)、
−新しい成分または二次物質、例えば耐病性を増大させる新しいフィトアレキシンを有する遺伝子改変作物植物(EPA309862、EPA0464461)、
−収量が多く、ストレス耐性が高い、光呼吸を低減させた遺伝子改変植物(EPA0305398)、
−薬学上または診断上重要なタンパク質を産生するトランスジェニック作物植物(「分子製薬(molecular pharming)」)、
−高収量または高品質によって特徴付けられるトランスジェニック作物植物、
−例えば上記の新しい特性の組み合わせによって特徴付けられるトランスジェニック作物植物(「遺伝子スタッキング(gene stacking)」)。
【0108】
改変された特性を有する新規のトランスジェニック植物を作出することができる多数の分子生物学的技術が原理上知られており;例えばI.PotrykusおよびG.Spangenberg(編)Gene Transfer to Plants、Springer Lab Manual(1995年)、Springer Verlag Berlin、Heidelberg、またはChristou、「Trends in Plant Science」1(1996年)423−431頁を参照のこと。
【0109】
この種類の遺伝子操作において、核酸分子がプラスミドに導入されると、DNA配列の組み換えによって突然変異誘発または配列改変が生じる。標準的な方法を用いることで、例えば塩基交換を行い、一部の配列を除去し、天然または合成の配列を加えることが可能である。DNA断片を互いに結合させるために、アダプターまたはリンカーを断片に結合させることができる、例えばSambrookら、1989年、Molecular Cloning、A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、NY;またはWinnacker「Gene und Klone [Genes and Clones]」、VCH Weinheim 第2版 1996年を参照のこと。
【0110】
遺伝子産物の活性が低下した植物細胞の作出は、例えば、上記遺伝子産物の転写物を特異的に切断する少なくとも1つの対応して構築されたリボザイムの共抑制(cosuppression)効果または発現を得るためのセンスRNAに対応する少なくとも1つのアンチセンスRNAの発現によって行われることができる。
【0111】
これについて、まず、存在するいかなるフランキング配列も含む遺伝子産物のコード配列全体を含むDNA分子が使用されることができ、一部のコード配列しか含まないDNA分子も使用されることができる。後者の場合、これらの部分は、細胞にアンチセンス効果をもたらすことができる程十分な長さである必要がある。遺伝子産物のコード配列に対して高度に相同性を有するが完全に同一ではないDNA配列を使用することも可能である。
【0112】
植物において核酸分子が発現される間、合成タンパク質は植物細胞の任意の所望の区画に局在化され得る。しかし、特定の区画での局在化を達成するために、コード領域は、例えば特定の区画での局在化を確実にするDNA配列に連結し得る。この種類の配列は当業者に公知である(例えば、Braunら、EMBO J.11(1992年)、3219−3227頁;Wolterら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA85(1988年)、846−850頁;Sonnewaldら、Plant J.1(1991年)、95−106頁を参照のこと)。核酸分子の発現はまた植物細胞の小器官において起こり得る。
【0113】
トランスジェニック植物細胞は公知の技術によって再生され、植物全体を得ることができる。トランスジェニック植物は、原理上、任意の所望の植物種の植物、すなわち単子葉植物およびまた双子葉植物のいずれであってもよい。
【0114】
したがって、相同(=天然)遺伝子もしくは遺伝子配列の過剰発現、抑制もしくは阻害または異種(=外来)遺伝子もしくは遺伝子配列の発現によって改変された特性を有するトランスジェニック植物が得られる。
【0115】
好ましくは、本発明による除草剤/薬害軽減剤の組み合わせは、成長調整物質(例えばジカンバ等)に対して、または必須植物酵素(例えば、アセト乳酸合成酵素(ALS)、EPSP合成酵素、グルタミン合成酵素(GS)もしくはヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD))を阻害する除草剤に対して、またはスルホニル尿素、グリホサート、グルホシネートもしくはベンゾイルイソオキサゾールおよび類似の活性成分の群からの除草剤に対して抵抗性であるトランスジェニック作物に使用することができる。
【0116】
本発明による除草剤/薬害軽減剤の組み合わせをトランスジェニック作物に使用する際、他の作物に観察される有害植物に対する効果に加えて、特定のトランスジェニック作物への施用に特有の効果が生じることが多い。これらの効果として、例えば、防除され得る雑草の幅の変更または特異的な拡大、施用に使用され得る施用量の変更、好ましくは、トランスジェニック作物が抵抗性を示す除草剤との良好な組み合わせ、さらにトランスジェニック作物植物の生育および収量への影響も挙げられる。
【0117】
したがって、本発明はまた、トランスジェニック作物植物において有害植物を防除するための本発明による除草剤/薬害軽減剤の組み合わせの使用も提供する。
【0118】
好ましくは、本発明による組み合わせは、例えば穀物(例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ)、キビ、イネ、マニオクおよびトウモロコシといった有用な植物および観賞植物、または他にサトウダイコン、ワタ、ダイズ、ナタネ、ジャガイモ、トマト、エンドウといった作物ならび他の野菜作物の経済的に重要なトランスジェニック作物において使用される。
【0119】
したがって、本発明はまた、トランスジェニック作物植物または採種栽培(selective cultivation)のために耐性である作物植物において有害植物を防除するための本発明による除草剤/薬害軽減剤の組み合わせの使用も提供する。
【0120】
除草剤(A)および薬害軽減剤(B)は、例えば噴霧、灌注、散布および種子粉衣による施用において、慣習的な製剤(例えば液剤、乳剤、懸濁剤、散剤、気泡剤、糊状剤、顆粒剤、エアゾール剤、活性成分を含浸する天然および合成材料、ポリマー物質のマイクロカプセル化)に一緒にまたは別々に変換されることができる。製剤は、慣習的な補助剤および添加剤を含有してもよい。
【0121】
これらの製剤は公知の方法、例えば増量剤(すなわち、液体溶媒、加圧下で液化ガスおよび/または固体担体)と活性成分を混合することによって、界面活性剤(すなわち、乳化剤および/または分散剤および/または気泡形成剤)を任意に使用して製造される。
【0122】
使用する増量剤が水である場合、例えば補助溶媒として有機溶媒を使用することも可能である。本質的に、適切な液体溶媒は、芳香族化合物(例えばキシレン、トルエンまたはアルキルナフタレン)、塩素化芳香族化合物または塩素化脂肪族炭化水素(例えばクロロベンゼン、クロロエチレンまたは塩化メチレン)、脂肪族炭化水素(例えばシクロヘキサンまたはパラフィン、例えば鉱油留分、鉱油および植物油)、アルコール(例えばブタノールまたはグリコール)およびそれらのエーテルおよびエステル、ケトン(例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノン)、強極性溶媒(例えばジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド)および水である。
【0123】
適切な固体担体は、例えばアンモニウム塩および粉砕された天然鉱物(例えば、カオリン、粘土、タルク、白亜、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイトまたは珪藻土)および粉砕された合成材料(例えば高分散性シリカ、アルミナおよびケイ酸塩)であり;顆粒剤に適切な固体担体は、例えば破砕され分別された天然石(例えば方解石、大理石、軽石(pummis)、海泡石および苦灰石)であり、さらに無機および有機粉末の合成顆粒ならびに有機材料(例えばおがくず、ココナッツの殻、トウモロコシの穂軸、タバコの茎)の顆粒であり;適切な乳化剤および/または気泡形成剤は、例えば非イオノゲン性(nonionogenic)およびアニオン性乳化剤(例えばポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、例えばアルキルアリールポリグリコールエーテル、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アリールスルホン酸塩およびタンパク質加水分解物)であり;適切な分散剤は、例えばリグノ亜硫酸廃液(lignosulfite waste liquor)およびメチルセルロースである。
【0124】
粘着付与剤、例えばカルボキシメチルセルロース、粉末、顆粒または格子の形態の天然および合成ポリマー(例えばアラビアゴム、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル)、さらに天然リン脂質(例えばセファリンおよびレシチン)および合成リン脂質もまた製剤に使用することができる。さらなる添加剤は、鉱油および植物油であり得る。
【0125】
染料、例えば無機顔料(例えば酸化鉄、酸化チタン、フェロシアンブルー)ならびに有機染料(例えばアリザリン染料、アゾ染料および金属フタロシアニン染料)ならびに微量栄養素(例えば鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩および亜鉛塩)を使用することができる。
【0126】
製剤は、一般的に、活性成分を0.1から95重量%、好ましくは0.5から90重量%含有する。
【0127】
除草剤(A)および薬害軽減剤(B)は、不要な植物の生育を抑制するため、例えば雑草を防除するためまたは不要な作物植物を防除するために、それ自体でまたはそれらの製剤として、また他の農芸化学的活性成分(例えば公知の除草剤)との混合物としても使用されることができ、例えばレディミックスでもタンクミックスでも可能である。
【0128】
他の公知の活性成分(例えば殺真菌剤、殺虫剤、ダニ駆除剤、殺線虫剤、さらに、不特定の薬害軽減剤、鳥忌避剤、植物栄養剤および土壌構造改良剤(soil structure improver)との混合物も可能であり、同様に作物保護に慣習的な添加剤および製剤補助剤との混合物も可能である。
【0129】
除草剤(A)および薬害軽減剤(B)は、それ自体で、それらの製剤の形態でおよびそれらからさらに希釈して得られた施用形態(例えば、すぐに使用できる液剤、懸濁剤、乳剤、散剤、糊状剤および顆粒剤)として施用されることができる。施用は、慣習的な方法、例えば灌注、噴霧、散布、粒剤散布(scattering)によって行われる。
【0130】
活性成分は、植物、植物部位、種子材料または栽培区域(耕地土壌)に、好ましくは種子材料または緑色植物および植物部位に、適切な場合にはさらに耕地土壌にも施用されることができる。1つの可能な施用は、タンクミックスの形態での活性成分の共施用であり、個々の活性成分が最適に製剤化され濃縮された製剤が、タンクで水と一緒に混合され、得られた噴霧液が施用される。
【0131】
活性成分(A)および(B)の本発明による組み合わせの結合製剤(joint formulation)には施用が容易であるといった利点がある。なぜなら、成分の量がすでにそれぞれ最適な比率に調整されているからである。さらに、製剤中の補助剤は互いに最適に適合され得る。
【0132】
混合物製剤においてまたはタンクミックスにおいて、本発明による除草剤/薬害軽減剤の組み合わせに使用され得る組み合わせの相手の例として、好ましくは、例えばアセト乳酸合成酵素、アセチル補酵素Aカルボキシラーゼ、PS I、PS II、HPPD、フィトエン不飽和化酵素、プロトポルフィリノーゲン酸化酵素、グルタミン合成酵素、セルロース生合成、5−エノールピルビルシキミ酸−3−リン酸合成酵素の阻害に基づく公知の除草活性成分がある。このような化合物およびまた他の使用可能な化合物が以下に記載されているが、それらの一部は未知の作用機構または異なる作用機構を有する:例えばWeed Research 26、441−445頁(1986年)、またはハンドブック「The Pesticide Manual」、第12版2000年もしくは第13版2003年もしくは第14版2006/2007年、または対応する「e−Pesticide Manual」、第4.1編(2007−08年)、それぞれBritish Crop Protection Councilyより出版(以下、略して「PM」と称する)およびそれらの中で引用されている文献。「一般名」のリストがインターネットの「The Compendium of Pesticide Common Names」からも入手できる。本発明による混合物と組み合わせることができ、文献から知られている除草剤には、例えば下記の活性成分(注:化合物は、国際標準化機構(ISO)に準じる「一般名」によりまたは化学名により、任意に慣習的なコード番号も併せて記載されており、常に全ての施用形態(例えば酸、塩、エステルおよび異性体、例えば立体異性体および光学異性体)を含む。また、1種、時には複数の施用形態が明記されることもある)がある:
2,4−D、アセトクロル、アシフルオルフェン、アシフルオルフェン−ナトリウム、アクロニフェン、アラクロール、アロキシジム、アロキシジム−ナトリウム、アメトリン、アミカルバゾン、アミドスルフロン、アミノシクロピラクロール、アミノピラリド、アミトロール、アニロホス、アスラム、アトラジン、アザフェニジン、アジムスルフロン、ベフルブタミド、ベナゾリン、ベナゾリン−エチル、ベンフレセート、ベンスルフロン−メチル、ベンタゾン、ベンズフェンジゾン、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ビシクロピロン、ビフェノクス、ビラナホス(bilanafos)、ビスピリバク−ナトリウム、ブロマシル、ブロモブチド、ブロモフェノキシム、ブロモキシニル、ブタクロール、ブタフェナシル、ブテナクロール、ブトラリン、ブトロキシジム、ブチレート、カフェンストロール、カルベタミド、カルフェントラゾン−エチル、クロアムトキシフェン(chloamthoxyfen)、クロリダゾン、クロリムロン−エチル、クロルニトロフェン、クロロトルロン、クロルスルフロン、シニドン−エチル、シンメチリン、シノスルフロン、クレフォキシジム、クレソジム、クロジナホップ−プロパルギル、クロマゾン、クロアムプロップ(cloamprop)、クロピラリド、クロランスラム−メチル、クミルロン、シアナジン、シクロスルファムロン、シクロキシジム、シハロホップ−ブチル、デスメジファム、ジカンバ、ジクロベニル、ジクロルプロップ、ジクロルプロップ−P、ジクロホップ−メチル、ジクロスラム、ジフェンゾコート、ジフルフェニカン、ジフルフェンゾピル、ジケグラック−ナトリウム、ジメフロン、ジメピペレート、ジメタクロール、ジメタメトリン、ジメテナミド、トリアジフラム、ジクワット−ジブロミド、ジチオピル、ジウロン、ダイムロン、EPTC、エスプロカルブ、エタルフルラリン、エタメトスルフロン−メチル、エトフメセート、エトキシフェン、エトキシスルフロン、エトベンザニド、フェノキサプロップ−エチル、フェノキサプロップ−P−エチル、フェノキサスルホン、フェントラザミド、フラムプロップ−M−イソプロピル、フラムプロップ−M−メチル、フラザスルフロン、フロラスラム、フルアジホップ、フルアジホップ−ブチル、フルアジホップ−P−ブチル、フルアゾレート、フルカルバゾン−ナトリウム、フルセトスルフロン、フルクロラリン、フルフェナセト、フルフェンピル、フルメツラム、フルミクロラク−ペンチル、フルミオキサジン、フルオメツロン、フルオロクロリドン、フルオログリコフェン−エチル、フルポキサム、フルピルスルフロン−メチル−ナトリウム、フルリドン、フルロキシピル、フルロキシピル−ブトキシプロピル、フルロキシピル−メプチル、フルルプリミドール、フルルタモン、フルチアセト−メチル、ホメサフェン、ホラムスルフロン、グルホシネート、グルホシネート−P、グルホシネート−アンモニウム、グルホシネート−P−アンモニウム、グルホシネート−P−ナトリウム、グリホサート、ハロスルフロン−メチル、ハロキシホップ、ハロキシホップ−エトキシエチル、ハロキシホップ−メチル、ハロキシホップ−P−メチル、ヘキサジノン、イマザメタベンズ−メチル、イマザモクス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、イマゾスルフロン、インダノファン、インダジフラム、ヨードスルフロン−メチル−ナトリウム、イオキシニル、イソプロツロン、イソウロン、イソオキサベン、イソオキサクロルトール、イソオキサフルトール、ケトスピラドックス、ラクトフェン、レナシル、リヌロン、MCPA、メコプロップ、メコプロップ−P、メフェナセト、メソスルフロン−メチル、メソトリオン、メタミホップ、メタミトロン、メタザクロール、メタゾスルフロン、メタベンズチアズロン、メチオゾリン、メチルダイムロン、メトブロムロン、メトラクロール、メトスラム、メトクスロン、メトリブジン、メトスルフロン−メチル、モリネート、モノリヌロン、ナプロアニリド、ナプロパミド、ネブロン、ニコスルフロン、ノルフルラゾン、オルベンカルブ、オリザリン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサスルフロン、オキサジクロアムホン(oxazicloamfone)、オキシフルオルフェン、パラコート、ペラルゴン酸、ペンジメタリン、ペンドラリン(pendralin)、ペノキススラム、ペントキサゾン、ペトキサミド、フェンメジファム、ピクロラム、ピコリナフェン、ピノキサデン、ピペロホス、プレチラクロール、プリミスルフロン−メチル、プロフルアゾール、プロホキシジム、プロメトリン、プロパクロール、プロパニル、プロパキザホップ、プロピソクロール、プロポキシカルバゾン−ナトリウム、プロピリスルフロン、プロピザミド、プロスルホカルブ、プロスルフロン、ピラクロニル、ピラフルフェン−エチル、ピラゾレート、ピラゾスルフロン−エチル、ピラゾキシフェン、ピリベンゾキシム、ピリブチカルブ、ピリダフォル(pyridafol)、ピリデート、ピリフタリド、ピリミノバック−メチル、ピリチオバック−ナトリウム、キンクロラック、キンメラック、キノクラミン、キザロホップ−エチル、キザロホップ−P−エチル、キザロホップ−P−テフリル、リムスルフロン、サフルフェナシル(saflufenacil)、セトキシジム、シマジン、シメトリン、S−メトラクロール、スルコトリオン、スルフェントラゾン、スルホメツロン−メチル、スルホセート、スルホスルフロン、テブチウロン、テプラロキシジム、テルブチラジン、テルブトリン、テニルクロール、チアゾピル、チフェンスルフロン−メチル、チオベンカルブ、チオカルバジル、トラルコキシジム、トリアレート、トリアスルフロン、トリベヌロン−メチル、トリクロピル、トリジファン、トリフロキシスルフロン、トリフルラリン、トリフルスルフロンーメチルおよびトリトスルフロン。
【0133】
さらに可能な混合相手として、ピロキサスルホン、ピロキシスラム、オルソスルファムロン、ピリミスルファン、プロヘキサジオン−カルシウム、ベンカルバゾン、SYN−523、IDH−100、SYP−249、モノスルフロン、イプフェンカルバゾン(ipfencarbazone)(HOK−201)、ピリバムベンズ−イソプロピル(pyribambenz−isopropyl)、テフリルトリオン、ベンカルバゾン、テンボトリオン、ピラスルホトール、チエンカルバゾン−メチル、メチル4−アミノ−3−クロロ−6−(4−クロロ−2−フルオロ−3−メトキシフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートおよび4−アミノ−3−クロロ−6−(4−クロロ−2−フルオロ−3−メトキシフェニル)ピリジン−2−カルボン酸がある。
【0134】
使用の際に、市販の形態で存在する製剤は、例えば、水和剤、乳剤、分散剤および水分散性顆粒剤の場合、適切な場合には慣習的な方法において水によって希釈される。粉剤、土壌顆粒剤、撒くための顆粒剤および散布可能な液剤の形態の調製物は通常、使用前に他の不活性物質によりさらに希釈されない。
【0135】
生物学的実施例:
発芽後の除草剤の効果および薬害軽減剤の効果
単子葉および双子葉の有害植物のならびに作物植物の種子または根茎部分を、砂壌土中の泥炭ポット(peat pot)に植え付けて土で覆い、良好な生育条件下の温室において生育させる。あるいは、水稲栽培に発生する有害植物を、水の深さが土壌表面から2cmまであるポットに栽培する。播種後10日目から20日目に、1葉期から3葉期の試験植物を処理する。水溶性の散剤または懸濁剤として製剤化された本発明による除草剤/薬害軽減剤活性成分の組み合わせおよび並列実験においてそれに対応して製剤化された個々の活性成分を、1ヘクタール当たり水300l(換算)の施用量の様々な投与量で緑色植物部位に散布し、試験植物を最適な生育条件下の温室で2から3週間栽培し、調製物の効果を無処理対照と比較して目視で評価する。イネの場合またはイネ栽培で発生する有害植物の場合、活性成分はまた直接灌漑用水にも投入する(いわゆる顆粒剤施用に類似した施用)または植物におよび灌漑用水に散布する。
【0136】
発芽前の除草剤の効果および薬害軽減剤の効果
単子葉および双子葉の雑草植物のならびに作物植物の種子または根茎部分を、砂壌土中の泥炭ポットに植え付けて土で覆った。次いで、水溶性の散剤または懸濁剤として製剤化された本発明による除草剤/薬害軽減剤活性成分の組み合わせおよび並列実験においてそれに対応して製剤化された個々の活性成分を、1ヘクタール当たり水600lから800l(換算)の施用量の様々な投与量で被覆土の表面に施用した。
【0137】
処理後、ポットを温室に配置し、雑草および作物植物に好適な生育条件下に保管した。2から4週間の試験期間の後に植物が発芽した後、無処理対照と比較して植物の損傷または発芽の損傷を目視により評価した。
【0138】
種子材料の処理
作物植物の種子穀粒(seed grain)を、懸濁液剤または乳液剤として製剤化した本発明の薬害軽減剤および水とボトル内で混合し、種子穀粒が特定の薬害軽減剤の製剤によって均一にコーティングされるように十分振った。次に、実施例3.3および実施例3.2の実験にそれぞれ従う発芽前方法または発芽後方法により、除草剤を用いて種子穀粒および発芽植物を試験した。
【0139】
【表2】

【0140】
【表3】

【0141】
【表4】

【0142】
【表5】

【0143】
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)式(I)の1つもしくは複数の化合物、これらの窒素酸化物またはこれらの塩
【化1】

(式中、
は、1から5個のラジカルR(2個以上のラジカルRの場合、ラジカルRは同一でも異なっていてもよい。)によって置換されるシクロプロピル;1から5個のラジカルR(2個以上のラジカルRの場合、ラジカルRは同一でも異なっていてもよい。)で任意に置換されるイソプロピル;または1から4個のラジカルR(2個以上のラジカルRの場合、ラジカルRは同一でも異なっていてもよい。)で任意に置換されるフェニルであり;ここでRは4−ブロモフェニルでも4−クロロフェニルでもなく;
は、((O)C(R)(R))Rであり、ここでRはCOHもしくは除草活性誘導体であり;
は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、OR10、SR10もしくはN(R11)R12であり;
は、NOもしくはN(R13)R14であり;
は、2個以上のラジカルRの場合、いずれの場合にも他とは独立して、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cハロアルケニル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−CアルキルチオもしくはC−Cハロアルキルチオであり;
は、2個以上のラジカルRの場合、いずれの場合にも他とは独立して、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cハロアルケニル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−CアルキルチオもしくはC−Cハロアルキルチオであり;
は、2個以上のラジカルRの場合、いずれの場合にも他とは独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロシクロアルキル、C−C−ヒドロキシアルキル、C−C−アルコキシアルキル、C−C−ハロアルコキシアルキル、C−C−アルケニル、C−C−ハロアルケニル、C−C−アルキニル、C−C−ハロアルキニル、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−ハロアルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、C−C−ハロアルキニルオキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、C−C−アルケニルチオ、C−C−ハロアルケニルチオ、C−C−アルケニルスルフィニル、C−C−ハロアルケニルスルフィニル、C−C−アルケニルスルホニル、C−C−ハロアルケニルスルホニル、C−C−アルキニルチオ、C−C−ハロアルキニルチオ、C−C−アルキニルスルフィニル、C−C−ハロアルキニルスルフィニル、C−C−アルキニルスルホニル、C−C−ハロアルキニルスルホニル、C−C−アルキルアミノ、C−C−ジアルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、C−C−N−アルキル−N−シクロアルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−ジアルキルアミノカルボニル、C−C−トリアルキルシリル、フェニル、フェノキシもしくは5から6員芳香族複素環であり、ここでフェニル、フェノキシもしくは5から6員芳香族複素環の各ラジカルは、1から3個のラジカルR15で任意に置換され;または2個の隣接したラジカルRが一緒になって2価ラジカル−OCHO−、−CHCHO−、−OCH(CH)O−、−OC(CHO−、−OCFO−、−CFCFO−、−OCFCFO−もしくは−CH=CH−CH=CH−を形成し;
は、水素、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、ヒドロキシ、C−CアルコキシもしくはC−Cアルキルカルボニルオキシであり;
は、水素、ハロゲン、C−CアルキルもしくはC−Cハロアルキルであり;または
およびRは一緒になって酸素原子を形成し、それらが結合している炭素原子と一緒になってカルボニル基を形成し;
10は、水素、C−CアルキルもしくはC−Cハロアルキルであり;
11およびR12は互いに独立して、水素もしくはC−Cアルキルであり;
13は、水素、1から2個の同一または異なるラジカルR16で任意に置換されたC−Cアルキル;1から2個の同一または異なるラジカルR17で任意に置換されたC−Cアルケニル;1から2個の同一または異なるラジカルR18で任意に置換されたC−Cアルキニル;C(=O)R19、ニトロ、OR20、SO21、NR2223もしくはN=CR2425であり;
14は、水素、1から2個のラジカルR16で任意に置換されたC−Cアルキル、もしくはC(=O)R19であり;または
13およびR14は一緒になって、−(CH−、−(CH−、−CH−CH=CH−CH−および−(CH−O−(CH−からなる群から選択される2価ラジカルを形成し、ここでこれらの各ラジカルは1から2個のラジカルR26で任意に置換され;または
13およびR14は一緒になって=C(R27)NR2829もしくは=C(R30)OR31を形成し、
15は、2個以上のラジカルR15の場合、いずれの場合にも他とは独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cハロシクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cハロアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cハロアルキニル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、C−Cアルキルスルフィニル、C−Cアルキルスルホニル、C−Cアルキルアミノ、C−Cジアルキルアミノ、C−Cシクロアルキルアミノ、C−C−N−アルキル−N−シクロアルキルアミノ、C−Cアルキルカルボニル、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cアルキルアミノカルボニル、C−CジアルキルアミノカルボニルもしくはC−Cトリアルキルシリルであり;
16、R17およびR18は、いずれの場合にも互いに独立して、ハロゲン、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、C−CジアルキルアミノもしくはC−Cアルコキシカルボニルであり;
19は、2個以上のラジカルR19の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素、C−C14アルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、フェニル、フェノキシもしくはベンジルオキシであり;
20は、2個以上のラジカルR20の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素、C−Cアルキル、C−CハロアルキルもしくはCHR32COOR33であり;
21は、2個以上のラジカルR21の場合、いずれの場合にも他とは独立して、C−CアルキルもしくはC−Cハロアルキルであり;
22は、2個以上のラジカルR22の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素、C−CアルキルもしくはC(=O)R34であり;
23は、2個以上のラジカルR23の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素もしくはC−Cアルキルであり;
24は、2個以上のラジカルR24の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素、C−Cアルキルもしくは1から3個のラジカルR35で任意に置換されたフェニルであり;
25は、2個以上のラジカルR25の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素もしくはC−Cアルキルであり;または
24およびR25は一緒になって、−(CH−および−(CH−からなる群から選択される2価ラジカルを形成し、
26は、2個以上のラジカルR26の場合、いずれの場合にも他とは独立して、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、C−CジアルキルアミノもしくはC−Cアルコキシカルボニルであり;
27は、2個以上のラジカルR27の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素もしくはC−Cアルキルであり;
28およびR29は、2個以上のラジカルR28およびR29の場合、いずれの場合にも互いに独立して、水素もしくはC−Cアルキルであり;または
28およびR29は一緒になって、−(CH−、−(CH−、−CH−CH=CH−CH−および−(CH−O−(CH−からなる群から選択される2価ラジカルを形成し、
30は、2個以上のラジカルR30の場合、いずれの場合にも他とは独立して、水素もしくはC−Cアルキルであり;
31は、2個以上のラジカルR31の場合、いずれの場合にも他とは独立して、C−Cアルキルであり;
32は、2個以上のラジカルR32の場合、いずれの場合にも互いに独立して、水素、C−CアルキルもしくはC−Cアルコキシであり;
33は、2個以上のラジカルR33の場合、いずれの場合にも互いに独立して、水素、C−Cアルキルもしくはベンジルであり;
34は、2個以上のラジカルR34の場合、いずれの場合にも互いに独立して、水素、C−C14アルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、フェニル、フェノキシもしくはベンジルオキシであり;
35は、2個以上のラジカルR35の場合、いずれの場合にも他とは独立して、メチル、塩素もしくはメトキシであり;
jは、0もしくは1であり;
kは、0もしくは1であり;kが0のときjが0の場合もある。)、
および
(B)
S1)複素環カルボン酸誘導体の群からの化合物、特に
S1)ジクロロフェニルピラゾリン−3−カルボン酸型の化合物(S1);
S1)ジクロロフェニルピラゾールカルボン酸の誘導体(S1);
S1)1,5−ジフェニルピラゾール−3−カルボン酸の誘導体(S1);
S1)トリアゾールカルボン酸型の化合物(S1);
S1)5−ベンジル−もしくは5−フェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸型または5,5−ジフェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸型の化合物(S1);
S2)8−キノリニルオキシ誘導体の群からの化合物(S2):
S2)8−キノリンオキシ酢酸型の化合物(S2);
S2)(5−クロロ−8−キノリンオキシ)マロン酸型の化合物(S2);
S3)ジクロロアセトアミド型の活性成分(S3);
S4)アシルスルホンアミドのクラスからの化合物(S4):
S4)式(S4)のN−アシルスルホンアミド;
【化2】

(式中、
は、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキルであり、ここで上記の最後の2つのラジカルは、ハロゲン、(C−C)アルコキシ、(C−C)ハロアルコキシおよび(C−C)アルキルチオからなる群からのv置換基によって置換され、環状ラジカルの場合は(C−C)アルキルおよび(C−C)ハロアルキルによっても置換され;
は、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、CFであり;
は1または2であり;
は0、1、2または3である。);
S4)式(S4)の4−(ベンゾイルスルファモイル)ベンズアミド型の化合物およびこれらの塩、
【化3】

(式中、
、Rは互いに独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニルであり、
は、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)ハロアルキルまたは(C−C)アルコキシであり、
は1または2である。)、
S4)式(S4)のベンゾイルスルファモイルフェニル尿素のクラスからの化合物(S4
【化4】

(式中、
、Rは互いに独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニルであり、
は、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、CFであり、
は1または2である。);
S5)ヒドロキシ芳香族化合物および芳香族−脂肪族カルボン酸誘導体のクラスからの活性成分(S5);
S6)1,2−ジヒドロキノキサリン−2−オンのクラスからの活性成分(S6);
S7)ジフェニルメトキシ酢酸誘導体のクラスからの化合物(S7);
S8)式(S8)の化合物(式中、記号および添数は以下の意味を有する:
【化5】

は、ハロゲン、(C−C)アルキル、(C−C)ハロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)ハロアルコキシであり、
は水素または(C−C)アルキルであり、
は、水素、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニルもしくはアリール(ここで上記の炭素含有ラジカルは置換されないもしくはハロゲンおよびアルコキシからなる群からの1つもしくは複数の同一もしくは異なるラジカルによって置換される。);またはそれらの塩であり、
は0から2の整数である。);
S9)3−(5−テトラゾリルカルボニル)−2−キノロンのクラスからの活性成分(S9);
S10)式(S10)または(S10)の化合物
【化6】

(式中、
は、ハロゲン、(C−C)アルキル、メトキシ、ニトロ、シアノ、CF、OCFであり、
、Zは互いに独立して0またはSであり、
は0から4の整数であり、
は、(C−C16)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)シクロアルキル、アリール;ベンジル、ハロベンジルであり、
は水素または(C1−)アルキルである。)、
S11)オキシイミノ化合物型の活性成分(S11);
S12)イソチオクロマノンのクラスからの活性成分(S12);
S13)以下の群からの1つまたは複数の化合物(S13):「ナフタル酸無水物」(1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物)(S13−1);「フェンクロリム」(4,6−ジクロロ−2−フェニルピリミジン)(S13−2);「フルラゾール」(ベンジル2−クロロ−4−トリフルオロメチル−1,3−チアゾール−5−カルボキシレート)(S13−3);「CL 304415」(CAS登録番号31541−57−8)(4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−4−酢酸)(S13−4);「MG 191」(CAS登録番号96420−72−3)(2−ジクロロメチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン)(S13−5);「MG−838」(CAS登録番号133993−74−5)(2−プロペニル1−オキサ−4−アザスピロ[4.5]デカン−4−カルボジチオエート)(S13−6);「ジスルホトン」(O,O−ジエチルS−2−エチルチオエチルホスホロジチオエート)(S13−7);「ジエトレート」(O,O−ジエチルO−フェニルホスホロチオエート)(S13−8)、「メフェネート」(4−クロロフェニルメチルカルバメート)(S13−9);
S14)有害植物に対する除草効果に加えて、イネ等の作物植物への薬害軽減効果も有する活性成分
(ここで、さらなる除草活性成分と薬害軽減剤の下記の組み合わせを含む組成物が除外される:
ピノキサデンおよびクロキントセット−メキシル、
ピロキシスラムおよびクロキントセット−メキシル、
フェノキサプロップ−P−エチルおよびメフェンピル−ジエチル)
からなる群から選択される1つまたは複数の薬害軽減剤
を含む組成物。
【請求項2】
式(I)の化合物において、Rが、1から5個のラジカルR(2個以上のラジカルRの場合、ラジカルRは同一でも異なっていてもよい。)によって置換されたシクロプロピル;または同一でも異なっていてもよい2から4個のラジカルRによって置換されたフェニルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
式(I)の化合物において、Rが((O)CHRであり;ここでRはCOHまたは除草活性誘導体であり、jが0または1であり、kが0または1である、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
式(I)の化合物において、Rがハロゲン、シアノまたはニトロである、請求項1から3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
式(I)の化合物において、RがNO、NH、NH(CHまたはN(CHである、請求項1から4のいずれかに記載の組成物。
【請求項6】
薬害軽減剤が、ダイムロン(S14−1)、ベノキサコール(S3−4)、フリラゾール[(S3−10)または(S3−11)]、フルキソフェニム(S11−2)、フェンクロラゾール(−エチル)(S1−7)、メフェンピル−ジエチル(S1−1)、クロキントセット−メキシル(S2−1)、イソキサジフェン−エチル(S1−11)、シプロスルファミド(S4−1)、フルラゾール(S13−3)、オキサベトリニル(S11−1)、ジクロルミド(S3−1)およびジエトレート(S13−8)からなる群から選択される、請求項1から5のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
薬害軽減剤が、メフェンピル−ジエチル(S1−1)、イソキサジフェン−エチル(S1−11)、シプロスルファミド(S4−1)、フェンクロラゾール−エチル(S1−7)、ベノキサコール(S3−4)、クロキントセット−メキシル(S2−1)、フルキソフェニム(S11−2)およびフリラゾール[(S3−10)または(S3−11)]からなる群から選択される、請求項1から5のいずれかに記載の組成物。
【請求項8】
薬害軽減剤が、イソキサジフェン−エチル(S1−11)およびシプロスルファミド(S4−1)からなる群から選択される、請求項1から5のいずれかに記載の組成物。
【請求項9】
成分(A)として化合物(I−272)が存在し、
【化7】

成分(B)として薬害軽減剤イソキサジフェン−エチルが存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
成分(A)として化合物(I−272)が存在し、
【化8】

成分(B)として薬害軽減剤シプロスルファミドが存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
請求項1から10のいずれかに記載の式(I)の化合物および群(B)からの少なくとも1つの化合物を一緒または別々に施用することを含む、不要な植物を防除するための方法。
【請求項12】
植物作物が、耕地作物、野菜作物または永続型作物およびプランテーション作物の群に由来する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
植物作物がトランスジェニックであるまたは採種栽培のために耐性である、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
有害植物を防除するための、請求項1から10のいずれかに記載の組成物の使用。

【公表番号】特表2012−510436(P2012−510436A)
【公表日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−537881(P2011−537881)
【出願日】平成21年11月21日(2009.11.21)
【国際出願番号】PCT/EP2009/008303
【国際公開番号】WO2010/060580
【国際公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(507203353)バイエル・クロップサイエンス・アーゲー (172)
【氏名又は名称原語表記】BAYER CROPSCIENCE AG
【Fターム(参考)】