説明

除草剤としてのタキストミンおよびタキストミン組成物の使用

穀作および芝生の雑草を防除するために使用することができる、選択的でリスクの低い除草剤が必要とされている。本発明は、細菌の二次代謝産物であるタキストミン、および、場合によって別の除草剤が、広葉、カヤツリグサ科およびイネ科の雑草に対し有効な除草剤であることを開示する。タキストミンAおよび構造上類似した化合物は、穀類、芝草、チモシーおよび牧草栽培での雑草の発芽および成長を制御し、これらの作物に対する植物毒性を持たない、天然除草剤として使用することができる。天然の無毒な化合物として、タキストミンは、従来の、ならびに有機農業および園芸系の両方において、安全な代替として雑草防除に使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Streptomyces sp.によって生産される環状ジペプチドであるタキストミンを含む化合物を活性成分として使用する、広葉、カヤツリグサ科およびイネ科の雑草の発芽および成長を制御するための組成物および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
天然産物は微生物、植物および他の生命体によって生産される物質である。微生物の天然産物は、化学的に多様性のある豊富な供給源を提供し、薬学の目的に天然産物を使用する長い歴史がある。しかし、微生物によって生産される二次代謝産物もまた、農業分野において雑草および有害生物防除に対して成功裡に使用することができる。
【0003】
タキストミン(4−ニトロインドール−3−イルを含有する2,5−ジオキソピペラジン)は、ジャガイモ(Solanum tuberosum)のそうか病を引き起す植物病原性Streptomyces sp.(S.scabies、S.acidiscabies)によって生産されるジペプチド植物毒のファミリーである(King,Lawrenceら、1992)。毒素生産が病変組織において生じ、オート麦ふすまを含有する最適成長培地においてインビトロで誘発されることがある(Loria、Bukhalidら、1995;Beausejour、Goyerら、1999)。Kingと彼女の共同研究者(King,Lawrenceら、2001)は、Streptomycesファミリーの植物病原性の全種が除草活性のある1種または複数のタキストミンを生産することを実証した。Hiltunenら(Hiltunen,Laaksoら、2006)は、4種のタキストミン類似体(タキストミンA、タキストミンAオルト異性体、タキストミンBおよびタキストミンD)を、S.scabiesおよびS.turbidiscabiesの培養物から精製し、4化合物すべてが、ジャガイモのインビトロ微小培養において、苗条および根の成長の縮小、根の腫脹(10−200ppbで)および壊死(200−1000ppbで)の類似した症候を誘発することを示した。また、タキストミンを組み合わせて適用すると、相加効果を示すが相乗作用はない(Hiltunen、Laaksoら、2006)。Dukeら(Duke,Baersonら、2003)によると、タキストミンA(図1)およびタキストミンDの両方は、出芽前および出芽後の非全身系の除草剤として目立った活性を有し、タキストミンAの1uM未満の濃度で、単子葉および双子葉植物の苗の細胞腫脹、壊死および成長阻害をもたらす(Healy、Wachら、2000)。タキストミンはDow Agro Sciences,Inc.によって除草剤として評価されてきたが、活性である一方、全身作用を欠くものであった(King,Lawrenceら、2001)。ジケトピペラジンのL,L−配置に必要なインドール環のニトロ基の存在は、植物毒性に最低限必要であると思われる。インドール環のニトロ基の位置は非常に部位特異的である。また、フェニルアラニンのフェニル部分は、植物毒性の構造的要件に必要な役割を果たす(King,Lawrenceら、1989;King,Lawrenceら、1992;King,Lawrenceら、2003)。除草効果の作用様式は、主要標的(Kingら、2001;Duvalら、2005;Johnsonら、2007)であるセルロース生合成の抑制を含む細胞壁合成の混乱(FryおよびLoria、2002)に基づく。最近、Kangら(Kang、Semonesら、2008)は、水環境において藻を防除するためにタキストミンおよびタキストミンの組成物の殺藻薬としての使用を記載している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、穀類、牧草、チモシーおよび芝草の成長系において最も一般的な雑草に対する、出芽前または出芽後散布除草剤としてのタキストミンの使用を開示する。「成長系」とは、穀類、牧草、チモシーおよび芝草を成長させるための何らかの生態系であってよい。例えば、「穀類成長系(cereal growth system)」は穀類の成長培養物であってよく、または、植えられた禾穀類または穀類種子を含む場であってもよい。同様に、「芝草成長系(turf grass growth system)」は芝草成長培養物であってよく、または、植えられた芝草または芝草種を含む場、芝生またはゴルフ場であってもよい。タキストミンは、市場において合成除草剤のより安全な代替として役立つことができる。本発明の主要な目的は、活性成分としてタキストミンを含む新規の除草用組成物を、広葉、カヤツリグサ科およびイネ科の雑草のいずれに対しても提供することであり、これらは、限定されないが、Chenopodium album、Abutilon theophrasti、Helianthus annuus、Ambrosia artemesifolia、Amaranthus retroflexus、Convolvulus arvensis、Brassica kaber、Taraxacum officinale、Solanum nigrum、Malva neglect、Setaria lutescens、Bromus tectorum、Poa annua、Poa pratensis、Lolium perenne L.var.Pace、Festuca arundinaceae Schreb.var.Aztec II,Anthem II,LS1100、Echinochloa crus−galli、特に、アカザ−Chenopodium album、アオビユ−Amaranthus retroflexus、ノハラガラシ−Brassica kaber、タンポポ−Taraxacum officinale、およびイヌホオズキ−Solanum nigrumを含む。別の目的は、禾穀類(cereal crop)、牧草(pasture grass)、チモシー(Timothy grass)または芝草(turf grass)を損なわない、安全で無毒な除草用組成物、および環境を害さない方法を提供することである。
【0005】
上記および他の目的は、少なくとも1種の除草薬剤、例えば、タキストミンを、場合によって、特定の担体と共に含有する除草用組成物を対象とする本発明によって遂行され、穀類成長系および/または芝草成長系および/またはチモシー成長系および/または牧草成長系において、雑草の成長および発芽を制御する。特に本発明は、穀類成長系において単子葉および/または双子葉植物および/またはカヤツリグサ科の雑草の発芽および成長の調節に使用される除草用組成物をさらなる対象とする。特定の実施形態において、穀類成長系は、タキストミンである少なくとも1種の除草剤を含む非イネ穀類成長系である。本発明の組成物は担体および/または希釈剤をさらに含むことができる。特定の実施形態において、組成物は水性組成物である。別の特定の実施形態において、組成物中のタキストミンは、エタノール、イソプロパノールまたはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどの脂肪族ケトンなどの有機溶媒を含む希釈剤に溶解される。
【0006】
関連する態様において、本発明は、穀類成長系、例えば非イネ穀類成長系において、単子葉および/または双子葉植物および/またはカヤツリグサ科の雑草を調節するための除草剤の製剤における、少なくとも1種の除草薬剤、例えばタキストミンの使用を対象とする。同様に、本発明は、芝草成長系および/またはチモシー成長系および/または牧草成長系において、単子葉および/または双子葉植物および/またはカヤツリグサ科の雑草を調節するための除草剤の製剤において、タキストミンである少なくとも1種の除草薬剤の使用を対象とする。
【0007】
本発明の組成物は、タキストミンに加えて少なくとも1種または複数の除草剤を含むことができる。したがって、本発明はタキストミンならびに化学除草剤および/またはバイオ除草剤(bioherbicide)を含むことができる。タキストミンおよび少なくとも第2の除草剤を含む組成物は、穀類成長系(例えば小麦、ライ小麦、大麦、オート麦、ライ麦、トウモロコシ、モロコシ、サトウキビ、イネまたは雑穀(millet))および/または芝草成長系および/またはチモシー成長系および/または牧草成長系において使用することができる。
【0008】
本発明が出芽前または出芽後散布除草剤としてタキストミンの使用を対象とするとすれば、本発明は、禾穀類成長系において、単子葉および双子葉植物およびカヤツリグサ科の雑草の発芽および成長を選択的に調節する方法を対象とする。特定の実施形態において、穀類成長系は、前記禾穀類成長系の前記雑草または土壌に対する、少なくとも1種の除草薬剤の施用を含む非イネ禾穀類成長系であり、ここで、前記除草薬剤は、前記禾穀類成長系において前記雑草の発芽および成長を調節するが禾穀類の成長は調節しない有効量のタキストミンである。禾穀類は、限定されないが、トウモロコシ、小麦、ライ小麦、大麦、ライ麦、オート麦、モロコシ、サトウキビおよび雑穀を包含することができる。本発明は、芝草、牧草および/またはチモシー成長系(a turf, pasture and/or Timothy grass growth system)の単子葉、双子葉植物およびカヤツリグサ科の雑草の発芽および成長を調節するために、前記芝草成長系の前記雑草または土壌に対して少なくとも1種の除草薬剤を施用する工程含む方法をさらなる対象とし、ここで、前記除草薬剤は、前記雑草の成長を調節するが、前記芝草成長系において芝草の、前記牧草成長系において牧草の、および/または前記チモシー成長系においてチモシーの発芽および成長は調節しない有効量のタキストミンである。芝草は、Festuca sp.、Poa sp.、Bromus sp.、Lolium sp.、Agrostis sp.、Zoysia sp.、Cynodon spからなる群から選択することができる。
【0009】
さらに本発明は、Chenopodium album、Abutilon theophrasti、Helianthus annuus、Ambrosia artemesifolia、Amaranthus retroflexus、Convolvulus arvensis、Brassica kaber、Taraxacum officinale、Solanum nigrum、Malva neglect、Setaria lutescens、Bromus tectorum、Poa annua、Poa pratensis、Lolium perenne L.var.Pace、Festuca arundinaceae Schreb.var.Aztec II,Anthem II,LS1100、Echinochloa crus−galliからなる群から選択される雑草の発芽および成長を調節する方法を対象とし、この方法は、前記雑草の前記発芽および成長を調節するのに有効な量のタキストミンまたはその塩を前記雑草または土壌に対して施用する工程を含む。
【0010】
本発明の方法はまた、少なくとも第2の除草薬剤の使用を伴ってもよい。2種の除草薬剤は、1つの製剤で一緒に、または別々に2つの製剤で施されてもよい。タンク混合物で、または、イネ科雑草に対するよい活性を有するが、禾穀類および/または芝草および/または牧草および/またはチモシーに対しては低い植物毒性を有すると知られている他の除草活性化合物と共にローテーションで、タキストミンAを使用することにより、雑草の防除を達成することができる。特に本発明は、前記雑草の成長を調節するタキストミンの量、および少なくとも第2の除草薬剤の量を前記雑草に対して施用する工程を含む、単子葉および双子葉植物およびカヤツリグサ科の雑草の成長を調節する方法に関する。2種の除草薬剤は、1つの製剤で一緒に、または別々に2つの製剤で施されてもよい。タキストミンおよび第2の除草薬剤は、穀類成長系(例えば小麦、ライ小麦、大麦、オート麦、ライ麦、トウモロコシ、モロコシ、サトウキビ、イネまたは雑穀)および/または芝草成長系および/または牧草成長系および/またはチモシー成長系(sysem)に施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】タキストミンAの構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ある範囲の値が与えられた場合、文脈で別のことを明示しない限りその下限の単位の1/10まで、その範囲の上限と下限の間に介在するそれぞれの値、および他のいかなる規定値またはその規定範囲の中に介在する値は、発明に包含されると理解される。より小さい範囲の上限および下限は独立して小さい範囲に含まれ、これはまた本発明に包含され、規定範囲において特に境界値を除外する場合はそのようにされる。また、規定範囲が境界値の一方または両方を含む場合、両方の境界値のいずれかを除く範囲も本発明に含まれる。
【0013】
別に定義されない限り、本明細書で用いられるすべての技術用語および学術用語は、本発明が属する当業界で一般に理解されるものと同一の意味を有する。また、本願明細書中で説明されたものと同様のまたは同等のいかなる方法および材料も本発明の実施や試験で用いることができるが、好ましい方法および材料をここで説明する。
【0014】
本明細書で使用する場合、また添付の特許請求の範囲において使用する場合、単数形(「a」)、「および」および「その(the)」は、文脈で別のことを明示しない限り、複数の物を含むことに注意しなければならない。
【0015】
本発明において使用されるタキストミンは、放線菌培養:S.scabies−ATCC49173、S.acidiscabies−ATCC49003およびBL37−EQ−010−の発酵に由来してもよく、または、それは市販供給源から購入することができる。
【0016】
本発明において使用されるタキストミンは、基本構造であるシクロ−(L−4−ニトロトリプトフィル−L−フェニルアラニルを有する環状ジペプチドとして記載される薬剤を包含するが、これらに限定されない。実施形態において、適切なdiketopiperazne部分はN−メチル化され、フェニルアラニルアルファおよび環炭素ヒドロキシル基を有する同族体を包含することができる。特定の実施形態において、化学物質は:
【化2】


[式中、RはメチルまたはHであり、RはヒドロキシまたはHであり、RはメチルまたはHであり、RはヒドロキシまたはHであり、RはヒドロキシまたはHであり、RはヒドロキシまたはHであり、およびこれらの組合せである。]を含む。
【0017】
本発明による使用のための限定されない適切なタキストミンの例は、これらに限定されないが、タキストミンA、タキストミンAオルト異性体、タキストミンB、タキストミンC、ヒドロキシタキストミンC、タキストミンA p−異性体、ヒドロキシタキストミンA、デス−N−メチルタキストミンCおよびこれらの任意の誘導体を包含する(図1参照)。
【0018】
本発明の組成物は植物に噴霧されるか、または土壌に施されてもよい。特定の実施形態は、以下の実施例に記載されている。これらの組成物は、粉剤、粗い粉剤、微小顆粒、顆粒、湿潤性粉末、乳剤、液状製剤、懸濁液濃縮物、水分解性顆粒またはオイル懸濁液の形態をしていてもよい。
【0019】
本発明の組成物は担体および/または希釈剤を含む。本明細書で用いられる「担体」という用語は、不活性な有機材料または無機材料であって、処理される土、種子、苗もしくは他の物への散布または保存、輸送および/または取り扱いを容易にするために有効成分と混合または調合される材料を意味する。出芽前および出芽後散布除草剤のための希釈剤または担体の例は、限定されないが、水、ミルク、エタノール、鉱油、グリセリンを包含する。
【0020】
本発明の組成物は少なくとも2種の除草薬剤を含むことができる。1つの除草薬剤は上述のタキストミンである。一実施形態において、タキストミンは、約0.01から約5.0mg/mLの範囲の量で存在してもよい。他の除草薬剤はバイオ除草剤および/または化学除草剤であってもよい。バイオ除草剤は、丁子、シナモン、レモングラス、柑橘オイル、橙皮油、テントキシン、コルネキシスチン、AAL毒素、マヌカ(leptospermone)、サルメンチン(sarmentine)、モミラクトンB、ソルゴレオン(sorgoleone)、アスカウラトキシン(ascaulatoxin)およびアスカウラトキシンアグリコン(ascaulatoxin aglycone)からなる群から選択することができる。特定の実施形態において、組成物はタキストミン、レモングラス油、ならびに、場合によって、界面活性剤および/または植物油を含むことができる。別の実施形態において、組成物はタキストミン、サルメンチン、ならびに、場合によって、非イオン性界面活性剤および/または植物油を含むことができる。レモングラス油またはサルメンチンなどのバイオ除草剤は、約0.1mg/mLから約50mg/mL、より好ましくは約0.5mg/mLから約10mg/mLの範囲の量で存在してもよい。化学除草剤は、ジフルフェンゾピルおよびその塩、ジカンバおよびその塩、トプラメゾン、テンボトリオン、S−メトラクロール、アトラジン、メソトリオン、プリミスルフロンメチル、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、ニコスルフロン、チフェンスルフロン、アスラム、メトリブジン、ジクロホップメチル、フルアジホップ、フェノキサプロップ−p−エチル、アスラム、オキシフルオルフェン、リムスルフロン、メコプロプおよびキンクロラック、チオベンカルブ、クロマゾン、シハロホップ、プロパニル、ベンスルフロンメチル、ペノキススラム、トリクロピル、イマゼタピル、ハロスルフロンメチル、ペンディメタリン、ビスピリバックナトリウム塩(bispyribac-sodium)、カルフェントラゾンエチル、ナトリウムベンタゾン/ナトリウムアシフルオルフェンおよびオルソスルファムロンからなる群から選択することができる。
【0021】
ペンディメタリンまたはクロマゾンなどの化学除草剤が、雑草発芽前の雑草防除の施用において、約0.5mg/mLから15mg/mLの範囲の量で、また、シハロホップ、S−メトラクロール、ビスピリバックナトリウム塩、ペノキススラムなどの化学除草剤が、出芽後の施用において、約1mg/mLから約40mg/mL、とりわけ約15mg/mlから約35mg/mLの間、存在していてもよい。本組成物は、オレイン酸エチル、ポリエチレンジアルキルエステルおよびエトキシ化ノニルフェノールを含む植物油であってもよい補助剤をさらに含むことができる。本組成物は、乳化、分散、湿潤、展着、集積、崩壊制御、活性成分の安定化、流動性の改善またはさび防止の目的で使用される界面活性剤をさらに含むことができる。非イオン性、陰イオン性、両性および陽イオン性分散剤および乳化剤などの、分散剤および乳化剤の選択および用いられる量は、本発明の除草用組成物の分散を容易にするために、組成物の性質および薬剤の能力によって決められる。
【0022】
発芽後製剤に使用される製剤成分は、スメクタイト粘土、アタパルジャイト粘土および同様の膨潤粘土、キサンタンガム、アラビアガムおよび他の増粘性多糖類などの増粘剤、ならびに非イオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレン(20)モノラウレートまたはポリソルベート60(POE(20)ソルビタンモノステアレート)、エチレングリコールモノステアレート)などの分散安定剤を含んでいてもよい。粘土の濃度は、製剤合計の約0−2.5重量/重量%の間で変化してもよい。また、増粘多糖類は、製剤合計の約0−0.5重量/重量%の範囲であってよい。また、界面活性剤は、製剤合計の約0−5重量/重量%の範囲であってもよい。
【0023】
実施例
本発明の組成物および方法は、さらに以下の実施例で説明されるが、これらの実施例に限定されるものではない。実施例は様々な実施形態の例証であるにすぎず、本明細書に記述される材料、条件、重量比、プロセスパラメータなどに関し、請求項に係る発明を限定するものではない。
【0024】
実施例1
温室条件の鉢の検討試験において、6インチのトウモロコシ植物(Zea mays var.Sunglow)に、担体の4%エタノール、0.02%ポリソルベート60(POE(20)ソルビタンモノステアレート)溶液に混合したタキストミンAの濃度を増やしながら噴霧した。噴霧溶液は0.125、0.25、0.5および1.0mgのタキストミンA/mLを含み、植物の全体にかかるまで噴霧した。各処理は3つの複製において行い、対照溶液は、4%エタノールおよび界面活性剤として0.02%ポリソルベート60(POE(20)ソルビタンモノステアレート)を含む水から構成される。処理の前後、植物は、温室内で25℃で人工光(12時間の明/暗サイクル)の下で成長させる。
【0025】
植物は処理後7日から始め1週間隔で評価する。最終評価は処理後3週に行い、その時点で、最も高濃度のタキストミンAでさえ、植物毒性はいずれの試験植物においても観察されない。
【0026】
実施例2
鉢の検討を、トウモロコシ(Zea mays var. Early Sunglow)および小麦(Triticum aestivum var.PR1404)へのタキストミンAの植物毒性を試験するために行う。広葉雑草への活性を確認するために、3本のトウモロコシまたは5個の小麦種子のいずれかと同一の鉢にヒユ(Amaranthus sp.)を植え、穀類試験植物と同時に噴霧する。28℃で栽培光(12時間の明/12時間の暗)の下に成長させた3インチ未満の高さの植物に、溶媒(4%エタノールおよび0.2%非イオン性界面活性剤)の1mL当たりタキストミンA0.5および1.0mgを含有するS.acidiscabiesの液体培養物に由来したタキストミンA溶液を噴霧する。タキストミンAを含まない4%エタノール+0.2%非イオン性界面活性剤の溶液を、対照処理として使用する。各処理は3つの複製において行う。処理した植物は、栽培光の下に28℃に保ち、トウモロコシおよび小麦への植物毒性の視覚的な症候およびヒユの%防除について3時点(処理後の7、14および21日)で観察する。
【0027】
各時点で、植物毒性の症候はタキストミンAを用いて処理した穀類植物において観察されない。最も高濃度のタキストミンA(1.0mg/mL)では、トウモロコシおよび小麦と同一の鉢で成長させたヒユの完全な防除をもたらす。
【0028】
実施例3
モロコシ作物へのタキストミンAの植物毒性を試験するために、モロコシ(Sorghum bicolor)の5個の種子を、土を詰めた各4’’x4’’プラスチック鉢に植える。タキストミンA0.5および1.0mg/mLを含有する溶液を用いて処理する前後に、植物は温室の最適条件の下に成長させた。処理の時点では、植物の高さは約3インチである。各処理は3つの複製において実施し、対照処理は、担体(4%EtOH、0.02%ポリソルベート60(POE(20)ソルビタンモノステアレート))のみを用いて処理した植物を包含した。植物毒性の評価は、処理後1週から始め7日の間隔で実施する。最終評価は処理後3週に実施し、その時点で、どの処理濃度においても処理した植物においても植物毒性は観察されない。
【0029】
実施例4
S.acidiscabies(ATCC−49003)の菌株を、オート麦ふすま培養液中で5日間(25℃、200rpm)成長させる。タキストミンAを含む細胞全体培養液を、XAD樹脂を使用して抽出する。乾燥粗抽出物は、10mg/mLの濃度で4%エタノールおよび0.02%非イオン性界面活性剤中で再懸濁させ、タキストミンA(0.5および1.0mg/mL)の2つの異なる濃度の溶液を、以下の広葉雑草種:
アカザ−Chenopodium album
ベルベットリーフ−Abutilon theophrasti
ヒマワリ−Helianthus annuus
ブタクサ−Ambrosia artemesifolia
アオビユ−Amaranthus retroflexus
ヒルガオ−Convolvulus arvensis
ノハラガラシ−Brassica kaber
タンポポ− Taraxacum officinale
イヌホオズキ−Solanum nigrum
ゼニアオイ−Malva neglecta、
および以下のイネ科雑草種:
エノコログサ−Setaria lutescens
綿毛ブロムグラス−Bromus tectorum
一年生ブルーグラス−Poa annua
ケンタッキーブルーグラス−Poa pratensis
多年生ライグラス−(Lolium perenne L.var.Pace)
トールフェスク−(Festuca arundinaceae Schreb.var.Aztec II、Anthem II、LS1100)
イヌヒエ−Echinocloa crus−galli
について試験する
【0030】
植物種はすべて4’’x4’’のプラスチック鉢で3つの複製において試験する。未処理の対照植物に担体溶液(4%エタノール、0.02%glycosperse)を、正の対照植物には1液量オンス/エーカーに対応する割合でRoundupを用いて噴霧する。処理した植物は、温室において12時間の明/12時間の暗条件下に保つ。毎週の評価による広葉種のデータを表1に提示する。

表1 タキストミンAを含むS.acidiscabies抽出物の異なる雑草種への雑草防除有効性
評定尺度:0−防除なし、1−10%防除、2−25%防除、3−50%防除、4−75%防除、5−100%防除
【表1】

【0031】
0.5mg/mL以上のタキストミンA濃度を有するS.acidiscabiesの細菌培養からの抽出物は、穀類および芝生成長系の両方(both cereal and turf growing systems)において、最も一般的な広葉雑草種(タンポポ、カラシナおよびヒユ)の少なくとも3種に対し良好な有効性(>50%)を示した。イヌホオズキおよびアカザなどのいくつかの雑草の防除は完全ではないが、より低い濃度(0.5mg/mL)でもタキストミンAは、これらの雑草の成長を厳しく妨げる。この同一の検討において、0.5または1.0mg/mLのどちらのタキストミンAを用いて処理した草種においても、副作用は観察されない。すべての試験草種において、植物毒性の影響はより高濃度のタキストミンAでさえ見られなかった。
【0032】
実施例5
カヤツリグサおよびオランダガラシへのタキストミンA、および2つの市販除草剤(Regimentとして製剤化されたビスピリバックナトリウム塩(Bipyribac−sodium)およびGreenMatch EXとして製剤化されたレモングラス油)の組み合わせた効果を、小さい(1平方フィート)区画を使用して、現場検討で試験する。単一物質の処理すべておよびタンク混合の組合せを、1エーカー当たり57ガロンで噴霧した。%防除の評価は処理後14日に終え、結果は下表2に提示した。表2中で同一文字を用いて印された各カラムの平均値は、p<0.05で互いに統計的に異ならない。
【0033】
結果によると、1.25重量%のレモングラス油はカヤツリグサ科へのタキストミンA(0.25mg/mLで)の有効性を改善しないが、オランダガラシ(実地試験)およびスプラングルトップ(温室試験)などのイネ科雑草への有効性を著しく高める。

表2 タキストミンA単独およびビスピリバックナトリウム塩およびレモングラス油との組合せの、2種のイネ雑草、カヤツリグサおよびオランダガラシへの効果
【表2】

【0034】
結果によると、1.25%のレモングラス油はカヤツリグサ科へのタキストミンA(0.25mg/mLで)の有効性を改善しないが、オランダガラシ(実地試験)およびスプラングルトップなどのイネ科雑草への有効性を著しく高める。タキストミンA(0.5mg/mLで)は、ALS抑制剤、bipyribacナトリウムの有効性を、カヤツリグサ科および草の両方に標示の半分の割合で使用して向上させる。
【0035】
実施例6
S.acidiscabiesの液体培養に由来するタキストミンAの有効性を、金属の輪で囲まれた4.9平方フィートの区画を使用して、イネへの現場研究で試験する。タキストミンAまたはレモングラス油(GreenMatch Exとして製剤化された)またはシハロホップ(Clincher CAとして製剤化された)と組み合わせたタキストミンAのいずれかを用いて、1エーカー当たり57ガロンに対応する水容積で携帯型噴霧器を使用して処理した。イネ(品種M209)は成熟するまで成長させ、収穫および雑草の集計評価のために手で刈り入れた。各区画の収量(kg/ha)、レッドステム、カヤツリグサおよびスプラングルトップの数の結果は、下表3に提示する。
【表3】

【0036】
結果は、180g/エーカーのタキストミンがカヤツリグサ科の数を著しく減少させたが、スプラングルトップまたは収量に影響がなかったことを示す。半分の割合(タキストミンA90g/エーカー)で使用した場合、レモングラス油との組合せは、シハロホップ(標示割合の半分52g/エーカーを使用した)との組合せより、カヤツリグサ科に対し良好な効果を与えた。タキストミン(90g/エーカー)を標示割合の半分のシハロホップと組み合わせた場合、良好なイネ科雑草(スプラングルトップ)防除が達成され、この組合せはまた著しく収量を向上させる。
【0037】
実施例7
シハロホップ(2−[4−(4−シアノ−2−フルオロフェノキシ)フェノキシ]プロパン酸ブチルエステル)はまた、オレイン酸エチル、ポリエチレンdialkyエステルおよびエトキシ化ノニルフェノール(2.5体積/体積%)を含有する補助剤、および増加する濃度の0.1、0.2および0.4mg/mlのタキストミンA(ATCC菌株49003から精製された)と一緒に混合する。稀釈前の2−[4−(4−シアノ−フルオロフェノキシ)フェノキシ]プロパン酸ブチルエステルの濃度は、それぞれ29.6%(2.38ポンド/ガロン)および21.7%(2ポンド/ガロン)である。オモダカ、レッドステム、カヤツリグサおよびスプラングルトップの成長に対するこれらの混合物の効果は、温室において求められる。同様に、品種M104のイネ植物を成長させ植物毒性の影響に関して試験し、植物はすべて処理後7、14および21日に評価する。Clincher CAとして製剤化されたシハロホップを用いる、21日の評価時点での検討からの結果を、下表4に提示する。
【表4】


結論として、標示割合(6.5オンス/エーカー)の半分を施したClincher CA (シハロホップ29.6重量%)は、イネ科雑草に対する良好な有効性を有するが、広葉にはそれほど良好でなく、カヤツリグサ科に対しては不十分である。Clincher CA(シハロホップ)およびタキストミンAの組合せは、この検討で試験したイネ雑草すべてに良好な防除を与える。Clincherと組み合わせた場合、イネ科雑草に対するタキストミンAの有効性は実質的に向上する。Clincher CAとのタキストミンAの組合せは、いずれの試験濃度でもイネへの植物毒性を引き起こさなかった。
【0038】
実施例8
ペノキススラム(2−(2,2−ジフルオロエトキシ)−N−(5,8−ジメトキシ[1,2,4]トリアゾロ[1,5c]ピリミジン−2−イル)−6−トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド)を、オレイン酸エチル、ポリエチレンdialkyエステルおよびエトキシ化ノニルフェノール(2.5体積/体積%)を含有する補助剤および増加する濃度の0.1、0.2および0.4mg/mlのタキストミンA(ATCC菌株49003から精製された)と一緒に混合する。稀釈前の、2−[4−(4−シアノ−フルオロフェノキシ)フェノキシ]プロパン酸ブチルエステルまたは、2−(2,2−ジフルオロエトキシ)−N−(5,8−ジメトキシ[1,2,4]トリアゾロ[1,5c]ピリミジン−2−イル)−6−トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミドの濃度は、それぞれ29.6%(2.38ポンド/ガロン)および21.7%(2ポンド/ガロン)である。オモダカ、レッドステム、カヤツリグサおよびスプラングルトップの成長に対するこれらの混合物の効果は、温室において求められる。同様に、品種M104のイネ植物を成長させ植物毒性の影響に関して試験し、植物はすべて処理後7、14および21日に評価する。
【0039】
実施例9
S.acidiscabiesの菌株を、オート麦ふすま培養液中で5日間(25℃、200rpm)成長させる。タキストミンAを含む細胞全体培養液を、XAD樹脂を使用して抽出し、 乾燥粗抽出物は、10mg/mLの濃度で4%エタノールおよび0.2%非イオン性界面活性剤中で再懸濁させた。1mL当たり0.2および0.4mgのタキストミンAを含有するを希釈抽出液を3種の雑草種(レッドステム;Ammania spp.、カヤツリグサ;Cyperus difformisおよびスプラングルトップ:Leptochloa uninervia)で試験した。他の処理は、サルメンチン2.5および5.0mg/mL、ならびに1mL当たり0.2mgのタキストミンAおよび2.5mgのサルメンチンを含む組合せ処理を包含した。各処理は3つの複製において施した。処理した植物は、温室において12時間の明/12時間の暗条件下に保った。処理後25日に実施した評価からの結果は表5に提示する。
【表5】

【0040】
タキストミンAは、最も高濃度0.4mg/mLでカヤツリグサ科の優れた防除を発揮したが、イネ科雑草(スプラングルトップ)には不十分な防除である。サルメンチンと組み合わせた場合、イネ科雑草に対する有効性は著しく改善する。またカヤツリグサ科に対する有効性は、対応する濃度でのタキストミンA単独の単一の施用と比較して、組合せ処理を用いると向上する。この検討において、広葉雑草(レッドステム)の防除は処理すべてで不十分である。
【0041】
本発明は特定の実施形態に言及して記載されたが、その詳細は限定されるものではないと解釈すべきであり、様々な等価物、変更および修正が使用されてもなお、本発明の範囲内にあり得ることは明白である。
【0042】
様々な参考文献が本明細書の全体にわたって引用され、それらの各々は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
引用した参考文献:
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
非イネ禾穀類成長系および/または芝草成長系および/またはチモシー成長系および/または牧草成長系において、単子葉、双子葉植物およびカヤツリグサ科の雑草の発芽および成長を調節する方法であって、前記成長系の前記雑草または土壌に対して少なくとも1種の除草薬剤を施用する工程を含み、
前記除草薬剤は前記雑草の成長を調節するのに有効であるが、非イネ禾穀類成長系の非イネ禾穀類の、および/または芝草、牧草および/またはチモシー成長系の芝草、牧草および/またはチモシーの成長を調節しない量のタキストミンである方法。
【請求項2】
前記禾穀類が、小麦、ライ小麦、大麦、オート麦、ライ麦、トウモロコシ、モロコシ、サトウキビまたは雑穀の少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記芝草は、Festuca sp.、Poa sp.、Bromus sp.、Lolium sp.、Agrostis sp.、Zoysia sp.、Cynodon spからなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項4】
タキストミンが組成:
【化1】


[式中、RはメチルまたはHであり、RはヒドロキシまたはHであり、RはメチルまたはHであり、RはヒドロキシまたはHであり、RはヒドロキシまたはHであり、RはヒドロキシまたはHであり、およびこれらの組合せである。]を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
雑草が、Chenopodium album、Abutilon theophrasti、Helianthus annuus、Ambrosia artemesifolia、Amaranthus retroflexus、Convolvulus arvensis、Brassica kaber、Taraxacum officinale、Solanum nigrum、Malva neglect,、Setaria lutescens、Bromus tectorum、Poa annua、Poa pratensis、Lolium perenne L.var.Pace、Festuca arundinaceae Schreb.var.Aztec II、Anthem II、LS1100、Echinochloa crus−galli.からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
Ammania sp.、Alisma plantago−aquatica、Cyperus sp.、Leptochloa sp.からなる群から選択される単子葉、双子葉植物およびカヤツリグサ科の雑草および水生雑草の成長を調節する方法であって、前記雑草の成長を調節するのに有効な少なくとも2種の除草薬剤の量を、前記雑草または土壌に対して施用する工程を含み、第1の除草薬剤はタキストミンである方法。
【請求項7】
穀類の成長系において、前記単子葉、双子葉植物およびカヤツリグサ科の雑草が調節される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
穀類成長系がイネ成長系である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の除草薬剤は化学除草剤またはバイオ除草剤である、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
第2の除草薬剤が、ジフルフェンゾピルおよびその塩、ジカンバおよびその塩、トプラメゾン、テンボトリオン、S−メトラクロール、アトラジン、メソトリオン、プリミスルフロンメチル、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、ニコスルフロン、チフェンスルフロンメチル、アスラム、メトリブジン、ジクロホップメチル、フルアジホップ、フェノキサプロップ−p−エチル、アスラム、オキシフルオルフェン、リムスルフロン、メコプロプおよびキンクロラック、チオベンカルブ、クロマゾン、シハロホップ、プロパニル、ベンスルフロンメチル、ペノキススラム、トリクロピル、イマゼタピル、ハロスルフロンメチル、ペンディメタリン、ビスピリバックナトリウム塩、カルフェントラゾンエチル、ナトリウムベンタゾン/ナトリウムアシフルオルフェン、オルソスルファムロンからなる群から選択される化学除草剤である、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
第2の除草薬剤が、丁子、シナモン、レモングラス、柑橘オイル、橙皮油、テントキシン、コルネキシスチン、AAL毒素、マヌカ、サルメンチン、モミラクトンB、ソルゴレオン、アスカウラトキシンおよびアスカウラトキシンアグリコンからなる群から選択されるバイオ除草剤である、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
第1および第2の除草薬剤がローテーションで施される、請求項6に記載の方法。
【請求項13】
第1および第2の除草薬剤が一緒に施される、請求項6に記載の方法。
【請求項14】
非イネ穀類成長系および/または芝草、牧草および/またはチモシー成長系において、タキストミンである少なくとも1種の除草剤を含む、単子葉および/または双子葉植物および/またはカヤツリグサ科の雑草の発芽または成長の調節に使用される組成物。
【請求項15】
第1の除草剤がタキストミンであり、第2の除草剤がバイオ除草剤または化学除草剤である、少なくとも2種の除草剤を含む除草剤組成物。
【請求項16】
前記組成物が補助剤、非イオン性界面活性剤および/または有機溶媒をさらに含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記組成物が非イオン性界面活性剤および/または脂肪族アルコールをさらに含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項18】
非イネ穀類成長系においておよび/または芝草および/または牧草および/またはチモシー成長系において、単子葉および/または双子葉および/またはカヤツリグサ科の雑草を調節するための除草剤の製剤における、少なくとも1種の除草薬剤の使用であって、少なくとも1種の除草薬剤がタキストミンである、使用。

【図1】
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【公表番号】特表2012−514046(P2012−514046A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−544610(P2011−544610)
【出願日】平成21年12月30日(2009.12.30)
【国際出願番号】PCT/US2009/069856
【国際公開番号】WO2010/078452
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(510022440)マローネ  バイオ イノベーションズ,インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】