説明

除草剤組成物

【課題】フルミオキサジンの新しい水性製剤を提供すること。
【解決手段】平均粒径5μm以下のフルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素が、高分子分散剤を含有する水中に乳濁されてなる除草剤組成物は、作物に対する薬害が少ないフルミオキサジンの新しい水性製剤である。また、フルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素にワックスを含有する芳香族炭化水素とするとで、使用した後の器具洗浄が容易な除草剤組成物が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は除草剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
フルミオキサジンは化学名N−(7−フルオロ−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−プロプ−2−イニル−2H−1,4−ベンズオキサジン−6−イル)シクロへクス−1−エン−1,2−ジカルボキサミドの化合物であり、除草剤の有効成分として知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、特許文献1にはフルミオキサジンの乳剤等が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第4640707号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
農薬製剤のうち、乳剤は有機溶媒を主成分とする製剤である。このため、乳剤は一般に可燃性という問題がある。また、フルミオキサジンの乳剤は、使用条件等によって、作物に対する薬害が発生しやすいことがあった。
このため、フルミオキサジンの新しい製剤が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
しかしながら、フルミオキサジンは一般的に農薬製剤に使用される溶媒に対する溶解度が低いこと多いから、フルミオキサジンの製剤を製造することが困難な場合があった。
本発明者等は、平均粒径5μm以下のフルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素を、高分子分散剤が含有された水中に乳濁できることを発見した。この知見をフルミオキサジンの新しい製剤に応用することで本発明を完成した。
【0006】
本発明は、以下のものである。
【0007】
[1] 平均粒径5μm以下のフルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素が、高分子分散剤を含有する水中に乳濁されてなる除草剤組成物。
【0008】
[2] フルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素が、ワックスを含有する芳香族炭化水素である[1]記載の除草剤組成物。
【0009】
[3] 高分子分散剤がポリビニルアルコールである[1]又は[2]記載の除草剤組成物。
【0010】
[4] フルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素と高分子分散剤を含有する水との重量比が、フルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素/高分子分散剤を含有する水=2/1〜1/5である[1]〜[3]いずれか1項記載の除草剤組成物。
【0011】
[5] フルミオキサジンと芳香族炭化水素との重量比が、フルミオキサジン/芳香族炭化水素=1.5/1〜1/2である[1]〜[4]いずれか1項記載の除草剤組成物。
【0012】
[6] ワックスが高級脂肪酸と一価のアルコール又は二価のアルコールとのエステル、若しくは石油ワックスである[2]記載の除草剤組成物。
【0013】
[7]
平均粒径5μm以下のフルミオキサジンを芳香族炭化水素に懸濁する工程、得られた懸濁物を高分子分散剤を含有する水に乳濁させる工程を有する除草剤組成物の製造方法。
【発明の効果】
【0014】
本発明によりフルミオキサジンの新しい水性製剤が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の除草剤組成物は、平均粒径5μm以下のフルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素が、高分子分散剤を含有する水中に乳濁されてなるものである。本発明において、平均粒径とは平均体積径を意味する。平均体積径は、例えばレーザ回折式粒度分布測定装置により測定することができる。かかるレーザ回折式粒度分布測定装置としては、例えば、マスターサイザー2000(マルバーン社製)が挙げられる。
【0016】
本発明に用いられるフルミオキサジンは、化学名N−(7−フルオロ−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−プロプ−2−イニル−2H−1,4−ベンズオキサジン−6−イル)シクロへクス−1−エン−1,2−ジカルボキサミドの化合物である。フルミオキサジンは、例えば特許文献1に記載された方法で製造することができる。
本発明の除草剤組成物には、フルミオキサジンが通常1〜20重量%、好ましくは5〜15重量%含有される。
【0017】
本発明に用いられる芳香族炭化水素としては、例えばトルエン、キシレン、フェニルキシリルエタン、1−フェニル−1−エチルフェニルエタン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、トリイソプロピルビフェニル及びジメチルイソプロピルナフタレンが挙げられる。
本発明には芳香族炭化水素として、市販されている芳香族炭化水素溶媒を用いることができる。かかる市販されている芳香族炭化水素溶媒としては、例えば、ハイゾールSAS−296(1−フェニル−1−キシリルエタンと1−フェニル−1−エチルフェニルエタンの混合物、日本石油株式会社商品名)、ハイゾールSAS−LH(日本石油株式会社商品名)、カクタスソルベントHP−MN(メチルナフタレン 80%、日鉱石油化学株式会社商品名)、カクタスソルベントHP−DMN(ジメチルナフタレン 80%、日鉱石油化学株式会社商品名)、カクタスソルベントP−180(メチルナフタレンとジメチルナフタレンの混合物、日鉱石油化学株式会社商品名)、カクタスソルベントP−200(メチルナフタレンとジメチルナフタレンの混合物、日鉱石油化学株式会社商品名)、カクタスソルベントP−220(メチルナフタレンとジメチルナフタレンの混合物、日鉱石油化学株式会社商品名)、カクタスソルベントPAD−1(ジメチルモノイソプロピルナフタレン、日鉱石油化学株式会社商品名)、ソルベッソ200(芳香族炭化水素、エクソンモービル化学株式会社商品名)、ソルベッソ150ND(芳香族炭化水素、エクソンモービル化学株式会社商品名)、ソルベッソ200ND(芳香族炭化水素、エクソンモービル化学株式会社商品名)、Ruetasolv BP 4302 (RSK GmbH 製)、ニカノール(フドー株式会社製商品名)、スワゾール100(トルエン、丸善石油株式会社商品名)及びスワゾール200(キシレン、丸善石油株式会社商品名)が挙げられる。
本発明の除草剤組成物には、芳香族炭化水素が通常5〜40重量%、好ましくは10〜25重量%含有される。
【0018】
本発明に用いられるワックスとしては、例えば高級脂肪酸と一価のアルコール又は二価のアルコールとのエステル、及び石油ワックスが挙げられる。高級脂肪酸と一価のアルコール又は二価のアルコールとのエステルとしては、例えば高級脂肪酸と一価の高級アルコール又は二価の高級アルコールとのエステルが挙げられる。また、高級脂肪酸と一価のアルコール又は二価のアルコールとのエステルとしては、具体的には例えば、メチル 12−ヒドロキシステアレート、1−オクタデシル 12−ヒドロキシステアレート、プロピレングリコール モノ−12−ヒドロキシステアレート、及びエチレングリコール モノ−12−ヒドロキシステアレートが挙げられる。石油ワックスとは、石油中に存在する常温で固体又は半固体のの炭化水素である。石油ワックスには、パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスが含まれる。
本発明にはワックスとして、市販されているワックスを用いることができる。かかる市販されているワックスとしては、例えば高級脂肪酸と一価のアルコール又は二価のアルコールとのエステルであるITOHWAX E210(伊藤製油株式会社製)、ITOHWAX E230(伊藤製油株式会社製)、ITOHWAX E250(伊藤製油株式会社製)並びにITOHWAX E270(伊藤製油株式会社製);及び石油ワックスの一種であるパラフィンワックスPW115(日本精鑞株式会社製)、パラフィンワックスPW120(日本精鑞株式会社製)、パラフィンワックスPW125(日本精鑞株式会社製)、パラフィンワックスPW130(日本精鑞株式会社製)、パラフィンワックスPW135(日本精鑞株式会社製)、パラフィンワックスPW140(日本精鑞株式会社製)、パラフィンワックスPW150(日本精鑞株式会社製)、パラフィンワックスPW155(日本精鑞株式会社製)、Hi−Mic−2045(日本精鑞株式会社製)、Hi−Mic−1045(日本精鑞株式会社製)、Hi−Mic−2065(日本精鑞株式会社製)、Hi−Mic−1070(日本精鑞株式会社製)、Hi−Mic−1080(日本精鑞株式会社製)、Hi−Mic−1090(日本精鑞株式会社製)並びにHi−Mic−2095(日本精鑞株式会社製)が挙げられる。
本発明の除草剤組成物で芳香族炭化水素にワックスを含有させることにより、本発明の除草剤組成物を使用した際の器具洗浄が容易になる。
【0019】
本発明の除草剤組成物では、平均粒径5μm以下のフルミオキサジンが芳香族炭化水素に懸濁されている。フルミオキサジンを懸濁している芳香族炭化水素にはワックスが含有されていてもよい。本発明の除草剤組成物において、フルミオキサジンと芳香族炭化水素との重量比が、通常フルミオキサジン/芳香族炭化水素=2/1〜0.01/1であり、好ましくはフルミオキサジン/芳香族炭化水素=1/1〜0.1/1である。
また、ワックスが芳香族炭化水素に含有される場合、芳香族炭化水素に含有されるワックスの量は芳香族炭化水素に対して通常100〜0.01重量%、好ましくは60〜1重量%である。
【0020】
本発明に用いられる高分子分散剤としては、通常水溶性高分子が用いられる。かかる水溶性高分子としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。
本発明の除草剤組成物には、高分子分散剤が通常1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%含有される。
【0021】
本発明の除草剤組成物には、必要に応じて粘度調整剤、界面活性剤、消泡剤、凍結防止剤、防腐剤等が含有されていてもよい。
【0022】
本発明に使用し得る粘度調整剤としては、例えばザンサンガム、ラムザンガム、ローカストビーンガム、グァーガム、カラギーナン、ウェラントガム、アルギン酸、アルギン酸塩、トラガントガム等の天然多糖類;アルミニウムシリケート、マグネシウムアルミニウムシリケート、スメクタイト、ベントナイト、ヘクライト、合成含水珪酸、乾式シリカ等の鉱物質粉末;およびアルミナゾルを挙げることがでる。これらの粘度調整剤として市販品をそのまま使用することができる。かかる市販品としては、例えば、ザンサンガムであるケルザンS(ケルコ社商品名)、アルミニウムシリケートであるビーガムR(バンダビルト商品名)、及び乾式シリカであるアエロジル200(エボニックデグサ商品名)が挙げられる。本発明の除草剤組成物に粘度調整剤が含有されている場合、その含有量は本発明の除草剤組成物全量に対して、通常0.01〜10重量%であり、好ましくは0.1〜5重量%である。
【0023】
本発明に使用し得る界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンアルキルフェノールホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリルモノ脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、高級脂肪酸グリセリンエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アルキロールアミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、及びポリオキシエチレンアルカンジオールが挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルアミン塩酸塩等のアルキルアミン塩酸塩;ドデシルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモルホリニウム塩等のアルキル四級アンモニウム塩;塩化ベンゼトニウム、及びポリアルキルビニルピリジニウム塩が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、パルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸ナトリウム;ポリオキシエチレンラウリルエーテルカルボン酸ナトリウム等のエーテルカルボン酸ナトリウム;ラウロイルサルコシンナトリウム、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム等の高級脂肪酸のアミノ酸縮合物;高級アルキルスルホン酸塩、ラウリン酸エステルスルホン酸塩等の高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;ジオクチルスルホサクシネート等のジアルキルスルホコハク酸塩;オレイン酸アミドスルホン酸等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジイソプロピルナフタレンスルホン酸塩等のアルキルアリールスルホン酸塩;アルキルアリールスルホン酸塩のホルマリン縮合物、ペンタデカンー2―サルフェート等の高級アルコール硫酸エステル塩;ジポリオキシエチレンドデシルエーテルリン酸エステル等のポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル;及びスチレンーマレイン酸共重合体が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、N−ラウリルアラニン、N,N,N−トリメチルアミノプロピオン酸、N,N,N−トリヒドロキシエチルアミノプロピオン酸、N−ヘキシル−N,N−ジメチルアミノ酢酸、1−(2−カルボキシエチル)ピリミジニウムベタイン、及びレシチンが挙げられる。
本発明の除草剤組成物に界面活性剤が含有される場合、その含有量は本発明の除草剤組成物全量に対して、通常0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%である。
【0024】
本発明に使用し得る消泡剤としては、例えばアンチフォームCエマルション(ダウ・コーニング社製品名)、アンチフォームCE(ダウ・コーニング社製品名)、TSA730(東芝シリコーン社製品名)、TSA731(東芝シリコーン社製品名)、TSA732(東芝シリコーン社製品名)、YMA6509(東芝シリコーン社製品名)等のシリコーン系消泡剤;及びフルオウェットPL80(クラリアント社製品名)等のフッ素系消泡剤が挙げられる。
本発明の除草剤組成物に消泡剤が含有される場合、その含有量は本発明の除草剤組成物全量に対して、通常0.001〜3重量%である。
【0025】
本発明に使用し得る凍結防止剤としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール等の水溶性グリコール類が挙げられる。
本発明の除草剤組成物に凍結防止剤が含有される場合、その含有量は本発明の除草剤組成物全量に対して、通常0.5〜30重量%、好ましくは1〜20重量%である。
【0026】
本発明に使用し得る防腐剤としては、例えばp−ヒドロキシ安息香酸エステル、サリチル酸誘導体、プロキセル(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン)及びイソチアゾリン−3−オン誘導体(例えば、バイオホープL(ケイ・アイ化成社の商品名))が挙げられる。
本発明の除草剤組成物に防腐剤が含有される場合、その含有量は本発明の除草剤組成物全量に対して、通常0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量%である。
【0027】
本発明の除草剤組成物は、例えば平均粒径5μm以下のフルミオキサジンを芳香族炭化水素に懸濁し、得られた懸濁物を高分子分散剤を含有する水に乳濁させることにより製造することができる。
【0028】
平均粒径5μm以下のフルミオキサジンを芳香族炭化水素に懸濁する工程は、例えば以下の方法で行うことができる。
(1)フルミオキサジンを平均粒径5μm以下に乾式粉砕し、得られた平均粒径5μm以下のフルミオキサジンを芳香族炭化水素と混合する方法
フルミオキサジンを乾式粉砕する方法としては、例えばエアミル粉砕及びメカニカル粉砕が挙げられる。フルミオキサジンを乾式粉砕する際には、粉砕機を用いることができる。かかる粉砕機としては、例えばJOM−0101型ジェット粉砕機(株式会社セイシン企業製)、自由粉砕機(奈良機会製作所製)及びカウンタジェットミル(ホソカワミクロン製)が挙げられる。
乾式粉砕により得られた平均粒径5μm以下のフルミオキサジンと、芳香族炭化水素とを混合し、さらに攪拌することで、平均粒径5μm以下のフルミオキサジンが芳香族炭化水素に懸濁された懸濁物を得ることができる。フルミオキサジンを懸濁している芳香族炭化水素にはワックスが含有されている場合は、乾式粉砕により得られた平均粒径5μm以下のフルミオキサジンと、芳香族炭化水素、ワックスとを混合し、さらに攪拌することで所望の懸濁物を得ることができる。
【0029】
(2)フルミオキサジンを芳香族炭化水素中で湿式粉砕により平均粒径5μm以下に粉砕する方法
平均粒径5μm以下のフルミオキサジンが芳香族炭化水素に懸濁された懸濁物は、フルミオキサジンを芳香族炭化水素中で湿式粉砕により平均粒径5μm以下に粉砕ことにより製造することができる。
フルミオキサジンを芳香族炭化水素中で粉砕する方法としては、例えば、芳香族炭化水素に、フルミオキサジン及び必要により粉砕用のビーズ等を加え、粉砕機を用いて湿式粉砕する方法が挙げられる。用いられる粉砕機としては、例えば、ビーズミル、ボールミル、ロッドミル等のミルが挙げられる。粉砕機としては、具体的には例えば、ダイノミル(WILLY A. BACHOFEN AG. MASHINENFABRIK社製)、コロイドミル(プライミクス製)及びガンマグレインミル(浅田鉄工製)が挙げられる。ロータ・ステータ型ホモジナイザーとしては、具体的には例えばポリトロンホモジナイザー(KINEMATICA AG社製)が挙げられる。
【0030】
フルミオキサジンを芳香族炭化水素中で粉砕する操作は、2以上の操作に分けて行うこともできる。例えば、フルミオキサジンを芳香族炭化水素中で粉砕する際に、第1の操作でフルミオキサジンを粗く粉砕し、第2の操作でフルミオキサジンをさらに細かく粉砕することも可能である。フルミオキサジンを式(I)で示される化合物中で粉砕する操作を2つの操作で行う方法としては、例えば第1の操作を粉砕機としてロータ・ステータ型ホモジナイザーを用い、第2の操作にミルを用いる方法が挙げられる。
【0031】
上記工程で得られた懸濁物を高分子分散剤を含有する水に乳濁させる工程は、例えば以下の方法で行うことができる。
まず、高分子分散剤を含有する水を調製する。高分子分散剤を含有する水は、高分子分散剤と水とを混合し、10〜80℃で攪拌することで調製することができる。本発明に用いられる水は、脱イオン水が好ましい。
【0032】
得られた懸濁物を高分子分散剤を含有する水に乳濁させる方法としては、例えば機械的なエネルギーによって強制的に分散させる機械的分散法が挙げられる。
機械的分散法としては、例えばフルミオキサジン懸濁物を高い機械的せん断力によって強制的に水中に乳化分散させる方法が挙げられる。この方法に用いられる分散機としては、例えばフルミオキサジン懸濁液と高分子分散剤を含有する水との混合物を高速度で攪拌する機械(例:プラネタリーミキサー、ホモミキサー)、細孔から高速度で水中に噴射して板に衝突させる機械(例:Gaulin homogenizer、マイクロフルイダイザー)及び超音波を利用した分散機が挙げられる。
【0033】
懸濁物を高分子分散剤を含有する水に乳濁させる工程を経て得られた乳濁物は、そのものを本発明の除草剤組成物とすることができる。また、該乳濁物をさらに水で希釈したものを本発明の除草剤組成物とすることもできる。この場合の水には、粘度調整剤、界面活性剤、消泡剤、凍結防止剤、防腐剤等が混合されていてもよい。
このように製造される本発明の除草剤組成物は、平均粒径5μm以下のフルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素が、高分子分散剤を含有する水中に乳濁されてなる。すなわち、平均粒径5μm以下のフルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素の界面と、高分子分散剤を含有する水の界面とが直接に接する状態となっている。
【0034】
本発明の除草剤組成物としては、以下の態様を挙げることができる。
平均粒径5μm以下のフルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素が、高分子分散剤を含有する水中に乳濁されてなる除草剤組成物であって、フルミオキサジンが5〜15重量%、芳香族炭化水素が10〜25重量%かつ高分子分散剤が1〜5重量%含有される除草剤組成物;
平均粒径5μm以下のフルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素が、高分子分散剤を含有する水中に乳濁されてなる除草剤組成物であって、芳香族炭化水素がワックスを含有し、フルミオキサジンが5〜15重量%、芳香族炭化水素が10〜25重量%、ワックスが1〜10重量%かつ高分子分散剤が1〜5重量%含有される除草剤組成物;
平均粒径5μm以下のフルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素が、高分子分散剤を含有する水中に乳濁されてなる除草剤組成物であって、芳香族炭化水素がワックスを含有し、ワックスが高級脂肪酸と一価の高級アルコール又は二価の高級アルコールとのエステルであり、フルミオキサジンが5〜15重量%、芳香族炭化水素が10〜25重量%、ワックスが1〜10重量%かつ高分子分散剤が1〜5重量%含有される除草剤組成物;及び
平均粒径5μm以下のフルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素が、高分子分散剤を含有する水中に乳濁されてなる除草剤組成物であって、芳香族炭化水素がワックスを含有し、ワックスがパラフィンワックスであり、フルミオキサジンが5〜15重量%、芳香族炭化水素が10〜25重量%、ワックスが1〜10重量%かつ高分子分散剤が1〜5重量%含有される除草剤組成物。
【0035】
本発明の除草剤組成物は、通常水で希釈して使用される。本発明の除草剤組成物を水で希釈するする場合は、本発明組成物1重量部に対して通常水が65〜6000重量部の割合で混合される。
水で希釈した本発明の除草剤組成物は雑草又は雑草が発生すると予測される場所に、フルミオキサジンの量で0.1〜1000g/10000m2程度、好ましくは1〜500g/10000m2程度の割合で散布することにより施用される。
【0036】
本発明の除草剤組成物は、通常水で希釈して、その希釈液を散布して使用される。このように、水で希釈して、その希釈液を散布することで使用される農薬製剤は多く使用されている。
農薬製剤を使用するにあたっては、異なる農薬製剤を連続的に散布することも多い。この場合に、農薬製剤の散布のために使用する器具内に先に使用した農薬製剤が残存していると、後で使用する農薬製剤の使用において問題が生じることがある。
したがって、水で希釈して使用する農薬製剤の2種以上を連続的に使用する場合は、農薬製剤の散布のために使用する器具の洗浄が重要となる。
本発明の除草剤組成物において、フルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素にワックスを含有させると、本発明組成物の散布のために使用した器具の洗浄が容易になる。
【実施例】
【0037】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの例に限定されない。
【0038】
実施例1
フルミオキサジン500gをJOM−0101型ジェット粉砕装置(株式会社セイシン企業製)により乾式粉砕し、平均粒径2.5μmのフルミオキサジン微粉末を調製した。
得られたフルミオキサジン微粉末20gにワックス(ITOHWAX E210、伊藤製油株式会社製)2g、芳香族炭化水素(ハイゾールSAS LH、新日本石油株式会社製)30gを加え、60℃で20分間攪拌し、フルミオキサジン懸濁液を得た。
脱イオン水49.4gにポリビニルアルコール(ゴーセノールGH17、日本合成化学株式会社製)2.6gを加え、80℃で60分間攪拌し、ポリビニルアルコール水溶液を得た。該ポリビニルアルコール水溶液に上記フルミオキサジン懸濁液を加えた。この混合物をTKオートホモミキサー(プライミクス株式会社製)で6000rpm、5分間攪拌することで、フルミオキサジン懸濁液をポリビニルアルコール水溶液中に乳濁させ、フルミオキサジン乳濁液を得た。
脱イオン水84.5gにマグネシウムアルミニウムシリケート(ビーガムグラニュール、バンダービルト製)0.6gを加え、室温で60分間攪拌した。ここにザンサンガム(ケルザンS、CPケルコ製)0.3gとプロピレングリコール10gを加えた。この混合物に60℃で60分間攪拌した。得られた溶液を室温まで冷却してから、該溶液にプロキセルGXL(アーチケミカルズ製)0.6gを加えて粘度調整液とした。この粘度調整液と上記フルミオキサジン乳濁液とを混合してフルミオキサジンを10重量%含む本発明の除草剤組成物を得た。
【0039】
実施例2
実施例1で調製したフルミオキサジン微粉末20gにワックス(ITOHWAX E210、伊藤製油株式会社製)10g、芳香族炭化水素(ソルベッソ150、エクソンモービル社製)20gを加え、60℃で20分間攪拌し、フルミオキサジン懸濁液を得た。
脱イオン水47.5gにポリビニルアルコール(ゴーセノールGH17、日本合成化学株式会社製)2.5gを加え、80℃で60分間攪拌し、ポリビニルアルコール水溶液を得た。該ポリビニルアルコール水溶液に上記フルミオキサジン懸濁液を加えた。この混合物をTKオートホモミキサー(プライミクス株式会社製)で6000rpm、5分間攪拌することで、フルミオキサジン懸濁液をポリビニルアルコール水溶液中に乳濁させ、フルミオキサジン乳濁液を得た。
脱イオン水88.5gにマグネシウムアルミニウムシリケート(ビーガムグラニュール、バンダービルト製)0.6gを加え、室温で60分間攪拌した。ここにザンサンガム(ケルザンS、CPケルコ製)0.3gとプロピレングリコール10gを加えた。この混合物に60℃で60分間攪拌した。得られた溶液を室温まで冷却してから、該溶液にプロキセルGXL(アーチケミカルズ製)0.6gを加えて粘度調整液とした。この粘度調整液と上記フルミオキサジン乳濁液とを混合してフルミオキサジンを10重量%含む本発明の除草剤組成物を得た。
【0040】
実施例3
芳香族炭化水素としてハイゾールSAS LH(新日本石油株式会社製)30gの代わりにソルベッソ150(エクソンモービル製)30gを使用した以外は実施例1と同じ操作を行い、フルミオキサジンを10重量%含む本発明の除草剤組成物を得た。
【0041】
実施例4
実施例1で調製したフルミオキサジン微粉末20gにワックス(パラフィンワックスPW115、日本精鑞株式会社製)10g、芳香族炭化水素(ハイゾールSAS LH、新日本石油株式会社製))20gを加え、60℃で20分間攪拌し、フルミオキサジン懸濁液を得た。
脱イオン水47.5gにポリビニルアルコール(ゴーセノールGH17、日本合成化学株式会社製)2.5gを加え、80℃で60分間攪拌し、ポリビニルアルコール水溶液を得た。該ポリビニルアルコール水溶液に上記フルミオキサジン懸濁液を加えた。この混合物をTKオートホモミキサー(プライミクス株式会社製)で6000rpm、5分間攪拌することで、フルミオキサジン懸濁液をポリビニルアルコール水溶液中に乳濁させ、フルミオキサジン乳濁液を得た。
脱イオン水88.5gにマグネシウムアルミニウムシリケート(ビーガムグラニュール、バンダービルト製)0.6gを加え、室温で60分間攪拌した。ここにザンサンガム(ケルザンS、CPケルコ製)0.3gとプロピレングリコール10gを加えた。この混合物に60℃で60分間攪拌した。得られた溶液を室温まで冷却してから、該溶液にプロキセルGXL(アーチケミカルズ製)0.6gを加えて粘度調整液とした。この粘度調整液と上記フルミオキサジン乳濁液とを混合してフルミオキサジンを10重量%含む本発明の除草剤組成物を得た。
【0042】
実施例5
実施例1で調製したフルミオキサジン微粉末20gにワックス(パラフィンワックスPW115、日本精鑞株式会社製)10g、芳香族炭化水素(ハイゾールSAS LH、新日本石油株式会社製)30gを加え、60℃で20分間攪拌し、フルミオキサジン懸濁液を得た。
脱イオン水57gにポリビニルアルコール(ゴーセノールGH17、日本合成化学株式会社製)3gを加え、80℃で60分間攪拌し、ポリビニルアルコール水溶液を得た。該ポリビニルアルコール水溶液に上記フルミオキサジン懸濁液を加えた。この混合物をTKオートホモミキサー(プライミクス株式会社製)で6000rpm、5分間攪拌することで、フルミオキサジン懸濁液をポリビニルアルコール水溶液中に乳濁させ、フルミオキサジン乳濁液を得た。
脱イオン水68.5gにマグネシウムアルミニウムシリケート(ビーガムグラニュール、バンダービルト製)0.6gを加え、室温で60分間攪拌した。ここにザンサンガム(ケルザンS、CPケルコ製)0.3gとプロピレングリコール10gを加えた。この混合物に60℃で60分間攪拌した。得られた溶液を室温まで冷却してから、該溶液にプロキセルGXL(アーチケミカルズ製)0.6gを加えて粘度調整液とした。この粘度調整液と上記フルミオキサジン乳濁液とを混合してフルミオキサジンを10重量%含む本発明の除草剤組成物を得た。
【0043】
実施例6
実施例1で調製したフルミオキサジン微粉末20gにワックス(パラフィンワックスPW115、日本精鑞株式会社製)10g、芳香族炭化水素(ハイゾールSAS LH、新日本石油株式会社製)10gを加え、60℃で20分間攪拌し、フルミオキサジン懸濁液を得た。
脱イオン水47.5gにポリビニルアルコール(ゴーセノールGH17、日本合成化学株式会社製)2.5gを加え、80℃で60分間攪拌し、ポリビニルアルコール水溶液を得た。該ポリビニルアルコール水溶液に上記フルミオキサジン懸濁液を加えた。この混合物をTKオートホモミキサー(プライミクス株式会社製)で6000rpm、5分間攪拌することで、フルミオキサジン懸濁液をポリビニルアルコール水溶液中に乳濁させ、フルミオキサジン乳濁液を得た。
脱イオン水88.5gにマグネシウムアルミニウムシリケート(ビーガムグラニュール、バンダービルト製)0.6gを加え、室温で60分間攪拌した。ここにザンサンガム(ケルザンS、CPケルコ製)0.3gとプロピレングリコール10gを加えた。この混合物に60℃で60分間攪拌した。得られた溶液を室温まで冷却してから、該溶液にプロキセルGXL(アーチケミカルズ製)0.6gを加えて粘度調整液とした。この粘度調整液と上記フルミオキサジン乳濁液とを混合してフルミオキサジンを10重量%含む本発明の除草剤組成物を得た。
【0044】
実施例7
実施例1で調製したフルミオキサジン微粉末20gにワックス(パラフィンワックスPW115、日本精鑞株式会社製)2g、芳香族炭化水素(ハイゾールSAS LH、新日本石油株式会社製)20gを加え、60℃で20分間攪拌し、フルミオキサジン懸濁液を得た。
脱イオン水39.9gにポリビニルアルコール(ゴーセノールGH17、日本合成化学株式会社製)2.1gを加え、80℃で60分間攪拌し、ポリビニルアルコール水溶液を得た。該ポリビニルアルコール水溶液に上記フルミオキサジン懸濁液を加えた。この混合物をTKオートホモミキサー(プライミクス株式会社製)で6000rpm、5分間攪拌することで、フルミオキサジン懸濁液をポリビニルアルコール水溶液中に乳濁させ、フルミオキサジン乳濁液を得た。
脱イオン水84.5gにマグネシウムアルミニウムシリケート(ビーガムグラニュール、バンダービルト製)0.6gを加え、室温で60分間攪拌した。ここにザンサンガム(ケルザンS、CPケルコ製)0.3gとプロピレングリコール10gを加えた。この混合物に60℃で60分間攪拌した。得られた溶液を室温まで冷却してから、該溶液にプロキセルGXL(アーチケミカルズ製)0.6gを加えて粘度調整液とした。この粘度調整液と上記フルミオキサジン乳濁液とを混合してフルミオキサジンを10重量%含む本発明の除草剤組成物を得た。
【0045】
比較製造例
フルミオキサジン10gとジメチルスルホキシド84gとを混合し、室温で60分攪拌した。この混合物にドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム(RHODACAL 70、ローディア社製)3g及びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(IGEPAL BC/10)3gを加え、フルミオキサジンを10重量%含む除草剤組成物を得た。
【0046】
試験例1
底面積171cm2のプラスチック製ポットに土を入れた。このポットに、前記のダイズ種子を2粒播種した。
ダイズ種子を播種した翌日に、下表に示す試験用除草剤組成物の水希釈液(フルミオキサジン濃度:468.75ppm)を224L/10000m2の割合でポット上方から散布した。このポットを温室内で3週間置いた。その後、ダイズの薬害を調査した。その結果を表1に示す。
なお、薬害は次のように調査した。
調査時のダイスの状態がフルミオキサジン無処理のダイズと比較して全く乃至ほとんど違いがないものを「0」とし、ダイズが完全枯死又は出芽が完全に抑制されているものを「100」として、0〜100に区分する。
【0047】
【表1】

【0048】
試験例2
フルミオキサジンを含有する除草剤組成物を水でフルミオキサジン濃度が2246ppmになるように希釈した。この希釈液をエチレンプロピレンゴム製のホース(直径20mm、長さ20cm)満たし、両端をポリ塩化ビニリデンフィルムと輪ゴムで密閉した。これを室温で24時間放置した。
その後、ホースの一端のポリ塩化ビニリデンフィルムを取り外し、内容物を廃棄した。次いで、ホースの中の洗浄操作を3回行った。洗浄操作は以下の通りである。
ホースに内容量の半分の水を加えた。そしてホースの開放した端を再度密封した。これを垂直に立てた状態から180回転させ、再度180度回転させる操作を10回繰り返した。その後、ホースの一端のポリ塩化ビニリデンフィルムを取り外して内容物を廃棄した。
内部を洗浄したホースにノニオン性界面活性剤(Agridex、Bayer Cropscience製)1重量%を含有する水を満たし、両端をポリ塩化ビニリデンフィルムと輪ゴムで密閉した。これを室温で1時間放置した。その後、ホース内の水のフルミオキサジン量を高速液体クロマトグラフィーで測定し、ホース内部に残存したフルミオキサジン量を算出した。
結果を表2に示す。
【0049】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明の除草剤組成物は、フルミオキサジンを有効成分とする水性製剤として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平均粒径5μm以下のフルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素が、高分子分散剤を含有する水中に乳濁されてなる除草剤組成物。
【請求項2】
フルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素が、ワックスを含有する芳香族炭化水素である請求項1記載の除草剤組成物。
【請求項3】
高分子分散剤がポリビニルアルコールである請求項1又は2記載の除草剤組成物。
【請求項4】
フルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素と高分子分散剤を含有する水との重量比が、フルミオキサジンが懸濁された芳香族炭化水素/高分子分散剤を含有する水=2/1〜1/5である請求項1〜3いずれか1項記載の除草剤組成物。
【請求項5】
フルミオキサジンと芳香族炭化水素との重量比が、フルミオキサジン/芳香族炭化水素=1.5/1〜1/2である請求項1〜4いずれか1項記載の除草剤組成物。
【請求項6】
ワックスが高級脂肪酸と一価のアルコール又は二価のアルコールとのエステル、若しくは石油ワックスである請求項2記載の除草剤組成物。
【請求項7】
平均粒径5μm以下のフルミオキサジンを芳香族炭化水素に懸濁する工程、得られた懸濁物を高分子分散剤を含有する水に乳濁させる工程を有する除草剤組成物の製造方法。

【公開番号】特開2011−16724(P2011−16724A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−159563(P2009−159563)
【出願日】平成21年7月6日(2009.7.6)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】