説明

除草組成物

(A)3−[[[5−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル]−スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチル−イソキサゾール、又は除草的に有効な塩;及び(B)以下から選択される第二除草剤;(B1)4−ヒドロキシ−3−[[2−[(2−メトキシエトキシ)メチル]−6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]カルボニル]−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−エン−2−オン、(B2)テンボトリオン、及び(B3)トプラメゾン、又はこれらの除草的に有効な塩、を含んで成る除草組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除草組成物及び該組成物又はその成分の組み合わせを使用する望ましくない植生の成長の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
雑草及びほかの望ましくない植生からの作物の保護は、農業において絶えず再発する問題である。このような雑草の制御のために知られる広範な種々の除草化学物質及び化学製剤が存在する。多くのタイプの化学除草剤は、文献において開示されており、そして多くが商業的使用におけるものである。
【0003】
ある種のイソキサゾリン化合物は、除草活性を示すことが知られており、化合物(A)及びその調製は、例えば、米国特許第2004/110749号から知られている。イソキサゾリン化合物と商業的除草剤の混合物は、例えば、米国特許第2005/256004号において開示されている。
【0004】
HPPD(4−ヒドロキシフェニルピルベート−ジオキシゲナーゼ)阻害剤は、除草活性を有することが知られている。化合物(B1)、(B2)及び(B3)並びにこれらの調製は、例えば、WO/0015615、WO 00/21924及びWO 98/31681により知られている。HPPD阻害剤と商業的除草剤の混合物は、例えば、WO 99/65314において開示されている。
【発明の開示】
【0005】
驚くべきことに、このたび、活性成分(A)と1又は複数の活性成分(B1)、(B2)及び(B3)の組み合わせが、雑草の制御において予想外の有効性を有することが発見された。
【0006】
本発明は、以下を含んで成る除草組成物に関する:
(A) 3−[[[5−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル]−スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチル−イソキサゾール(CAS RN 447399−55−5)、又は除草的に有効な塩;及び
(B) 以下から選択される第二除草剤;
(B1) 4−ヒドロキシ−3−[[2−[(2−メトキシエトキシ)メチル]−6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]カルボニル]−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−エン−2−オン(CAS RN 352010−68−5)、
(B2) テンボトリオン(CAS RN 335104−84−2)、及び
(B3) トプラメゾン(CAS RN 210631−68−8)、
又はこれらの除草的に有効な塩。
【0007】
除草剤(A)、(B1)、(B2)及び(B3)は、植物成長におけるこれらの効果について独立に知られている。
【0008】
3−[[[5−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル]−スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチル−イソキサゾール(A)及びその調製は、米国特許第2004/110749号から知られており、該化合物と他の除草剤との混合物は、米国特許第2005/256004号から知られている。
【化1】

【0009】
4−ヒドロキシ−3−[[2−[(2−メトキシエトキシ)メチル]−6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]カルボニル]−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−エン−2−オン(B1)及びその調製は、WO 00/15615から知られている。
【化2】

【0010】
テンボトリオン(B2)は、WO 00/021924から知られている。
【化3】

【0011】
トプラメゾン(B3)は、WO 98/31681に記載されており、そして該化合物と除草剤との混合物は、WO 99/65314から知られている。
【化4】

【0012】
本発明に従う特に好ましい組成物は以下のものである:
【0013】
成分(B)が4−ヒドロキシ−3−[[2−[(2−メトキシエトキシ)メチル]−6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]カルボニル]−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−エン−2−オン、又は除草的に有効な塩である、組成物。
【0014】
成分(B)がテンボトリオン、又は除草的に有効な塩である、組成物。
【0015】
成分(B)がトプラメゾン、又は除草的に有効な塩である、組成物。
【0016】
1以上の成分(B)を使用することができる。
【0017】
本発明の組成物は、個々の成分(A)及び(B)の使用において、1又は複数のいくつかの利点を供することができる。個々の成分の適用の割合を顕著に減少できる一方で、高レベルの除草有効性を維持する。該組成物は、いずれかの成分単独で行うよりも有効である、極めて広範囲の雑草スペクトルを有することができる。該組成物は、個々の化合物単独では有効ではない低い投与割合において雑草種を制御する能力を有することができる。該組成物は、個々の成分の速度から予測されるものよりも早い作用速度を有することができる。
【0018】
該組成物は、除草的有効量の成分(A)と成分(B)の組み合わせを含有する。本明細書において使用される「除草剤」の用語は、植物の成長を制御又は改変する化合物を意味する。用語「除草的有効量」は、植物の成長において制御又は改変効果を産生することができるような化合物又は化合物の組み合わせの量を意味する。制御又は改変効果は、自然の成り行きからの全ての逸脱、例えば、枯らすこと、遅延、葉枯れ、白化、矮化等を含む。用語「植物」は、植物の全ての物理的な部分、例えば、種子、苗、幼樹、根、塊茎、茎、柄、葉、及び果実を意味する。
【0019】
本発明の組成物はまた、好ましくは農業的に許容されるその担体を含んで成る。本発明の組成物は、粒剤として、水和剤として、乳剤として、粉末又は粉剤として、フロアブル製剤として、溶液として、懸濁液又は乳液として、又は放出制御剤、例えば、マイクロカプセルとして処方することができる。これらの製剤は、最低約0.5重量%〜最高95重量%以上の活性成分を含有することができる。いずれかの与えられた化合物の最適な量は、製剤、適用設備、及び制御される植物の性質に依存するであろう。
【0020】
水和剤は、水又は他の液体担体中に容易に分散する細かく分割された粒子の形態におけるものである。該粒子は固体マトリックスにおいて保持される活性成分を含有する。典型的な固体粒子は、フラー土、カオリン粘土、シリカ及び他の容易な湿潤有機又は無機固体を含む。水和剤は、通常、約5%〜約95%の活性成分、及び少量の湿潤、分散又は乳化剤を含む。
【0021】
乳化剤は、水又は他の液体中で分散できる均一な液体組成物であり、そして全体的に、液体又は固体乳化剤を伴う活性化合物から成ることができ、あるいはまた液体担体、例えば、キシレン、重芳香族ナフサ、イソホロン及び他の不揮発性有機溶媒を含むことができる。使用において、これらの濃縮物は、水又は他の液体中に分散させ、そして通常、処理される範囲にスプレーとして適用される。活性成分の量は、約0.5%〜約95%の濃縮物の範囲であってよい。
【0022】
粒剤は、押出成形体(extrudate)及び比較的粗い粒子の両方を含み、そして通常希釈することなく、植生の抑制が所望される範囲に適用される。粒剤のための典型的な担体は、砂、フラー土、アタパルジャイト粘土、ベントナイト粘土、モンモリロナイト粘土、バーミキュライト、パーライト、及び活性化合物に吸着又はコーティングすることができる他の有機又は無機物質を含む。粒剤は、界面活性剤活性剤、例えば、重芳香族ナフサ、ケロセン及び他の石油画分、又は植物油;及び/又は粘着剤、例えば、デキストリン、接着剤又は合成樹脂を含むことができる、約5%〜約95%の活性成分を通常含有する。
【0023】
粉剤は、活性成分と細かく分割された固体、例えば、タルク、粘土、並びに分散剤及び担体として作用する他の有機及び無機固体の無流動性混合物である。
【0024】
マイクロカプセルは、典型的には、制御速度において封入物質の周囲への漏れを許容する不活性多孔質シェル中に封入される活性成分の液滴又は顆粒である。カプセル化された液滴は典型的には、直径において約1〜50ミクロンである。封入された液体は、典型的には約50〜95重量%のカプセルを構成し、そして該活性化合物に追加して溶媒を含んでよい。カプセル化された顆粒は、顆粒孔の開口をシールする多孔性膜を伴う一般的に多孔性顆粒であり、顆粒孔内部の液体中の活性種を保持する。顆粒は典型的には、直径において1ミリメートルから1センチメートルの範囲であり、好ましくは1〜2ミリメートルである。顆粒は、押し出し、凝集又は造粒により形成されるか、あるいは自然に生じる。このような材料の例は、バーミキュライト、焼結粘土、カオリン、アタパルジャイト粘土、おがくず及び粒状炭素である。シェル又は膜材料は、天然又は合成ゴム、セルロース系材料、スチレンブタジエン共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸塩、ポリエステル、ポリアミド、ポリ尿素、ポリウレタン及びスターチキサントゲン酸塩を含む。
【0025】
除草適用のための他の有用な製剤は、所望の濃度において完全に可溶性である溶媒、例えば、アセトン、アルキル化ナフタレン、キシレン及び他の有機溶媒中の活性成分の単一溶液である。
【0026】
これらの製剤は、湿潤剤、分散剤又は乳化剤を含むことができ、例えば、スプレー液滴形成、植物葉の湿潤及び植物による取り込みといった適用を促進することができる。例は、アルキル及びアルキルアリールスルホネート及びスルフェート及びこれらの塩;多価アルコール;ポリエトキシル化アルコール;エステル及び脂肪アミンである。これらの製剤が使用される場合、通常、0.1重量%〜15重量%の製剤を含んで成る。
【0027】
更に、他の殺生物的活性成分又は組成物を、本発明の組成物と組み合わせることができる。例えば、該組成物は、成分(A)及び(B)に加えて、活性のスペクトルを広げるために、殺虫剤(例えば、ピレスロイド、ペルメスリン、ラムダシハロトリン、シペルメトリン、チアメトキサム、カルバメート、オルガノホスフェート)、殺真菌剤(例えば、ストロビルリン、例えば、アゾキシストロビン、クロロタロニル、トリアゾール、例えば、プロピコナゾール)、成長制御剤(例えば、メピクアットクロライド)、殺菌剤、ダニ駆除剤、又は殺線虫剤を含有することができる。
【0028】
該組成物は、製剤(希釈剤、乳化剤、界面活性剤等)の他の成分と一緒に、除草剤を含有する単一のパッケージとして製造することができる。あるいは、該組成物は、タンク混合により調製することができ、ここで成分(A)及び(B)は、育成者側において使用の直前に、例えば、適用のために準備されたスプレータンク又は貯蔵タンク中において該成分を混合することにより、製剤のほかの成分と一緒に混合される。
【0029】
本発明はまた、特に有用な植物の作物、例えば、トウモロコシ、大豆、又は穀類の作物における、望まれない植生(雑草)の成長を制御する方法における、該組成物の使用に関する。
【0030】
本発明の組成物は、活性成分の総量が1〜4000g/ヘクタールとなるように適用することが好ましい。(A)は1〜1000g/ヘクタール、より好ましくは1〜500g/ヘクタールにおいて適用される。化合物(B)の好ましい量は、(B)の正確な化学特性及びその除草有効性に従い変化するであろう。(B1)は、例えば、1〜1000g/ヘクタール、好ましくは10〜500g/ヘクタールにおいて適用される。(B2)は、1〜1000g/ヘクタール、好ましくは10〜500g/ヘクタールにおいて適用される。(B3)は、1〜1000g/ヘクタール、好ましくは1〜300g/ヘクタールにおいて適用される。同じ理由のために2つの成分の割合は変化する。(B)が(B1)である場合の(A)対(B)の比率は、1:1000〜1000:1、好ましくは1:100〜100:1である。(B)が(B2)である場合の(A)対(B)の比率は、1:1000〜1000:1、好ましくは1:100〜100:1である。(B)が(B3)である場合の(A)対(B)の比率は、1:1000〜1000:1、好ましくは1:100〜100:1である。本発明により相乗効果が取得可能であることが認められれば、雑草制御の所望のレベルを達成するために必要とされる各成分の適当なレベルを決定することは慣習的な手段である。
【0031】
該組成物は、慣習的な方法により、雑草制御が所望される場所に適用することができる。「場所」は、土壌、種子、及び苗、並びに確立された植生を含むことが意図される。
【0032】
組成物は、作物の広い範囲、例えば、多年生作物、例えば、ブドウ、シトラスフルーツ、オリーブ、核果、ナッツ、油やし、ゴム又は野菜、及び一年生作物、例えば、綿、コーン、アブラナ、稲、大豆、シュガービート、サトウキビ又は小麦において使用することができる。
【0033】
適当な作物は、1又は複数の成分(A)又は(B)に耐性であるものを含む。耐性は、慣習的な作物品種と比較して、特定の除草剤により生じたダメージに対する低下した感受性を意味する。耐性は、選択的な育種により産生される自然耐性であってよく、あるいは、作物の遺伝子改変により人工的に導入することができる。
【0034】
該作物は、あるいは、又は追加して、他の無関係のもの、例えば、昆虫又は真菌に対して耐性となるように遺伝的に改変されてもよく、例えば、昆虫耐性綿、又はアワノメイガ又はルートワームに対して耐性であるコーンであってよい。このような耐性形質は周知であり、そしてこのような形質を有する作物は商業的に入手可能である。
【0035】
本発明の組成物は、多様な濃度において、当業者に既知な多様な方法において適用することができる。該組成物は、雑草制御が所望される場所に対する発芽前又は発芽後適用により、望まれない植生の成長を制御するために有用である。
【0036】
これらの製剤は、慣習的な方法により、雑草制御が所望される範囲に適用することができる。粉末及び液体組成物は、例えば、パワーダスター、ブルーム及びハンドスプレー並びにスプレーダスターの使用により適用することができる。該製剤はまた、粉剤又はスプレーとして飛行機から、あるいはロープ芯適用により適用することができる。発芽種子又は振興苗の成長を改変又は制御するために、スプレー又はスプリンクリングすることにより、粉末又は液体製剤を土壌に分散させること、あるいは土壌表面にのみ適用することができる。土壌の表面に適用される粉末組成物、顆粒組成物又は液体製剤は、慣習的な手段、例えば、ディスキング、ドラッギング、又は混合操作により土壌の表面下に分散させることができる。
【0037】
また、活性成分が低沸騰分散溶媒担体の気化の結果として細かく分割された形態において分散される加圧スプレーを使用することができる。
【0038】
上に定義される成分(A)及び(B)はまた、1つの雑草制御方法の一部として、いずれかの順番において順次に、このような植生の場所に除草剤(A)及び(B)を別々に適用することを含んで成る、望まれない植生を制御するための方法において使用することができる。該成分は、それぞれ、1シーズン中に雑草制御が所望される場所に対して適用することができる。好ましくはこれらは、2つの成分(A)及び(B)間の相互作用が存在するように十分に近い期間内に適用される。このような間隔は、例えば、それぞれ6週間以内であり、より好ましくは2週間以内、最も好ましくは1週間以内である。
【0039】
本発明に従う混合物はまた、1又は複数のセーフナー(safener)との組み合わせにおいて使用することができる。該セーフナーは、クロキントセト−メキシル(CAS RN 99607−70−2)、又はそのリチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、鉄、アンモニウム、4級アンモニウム、スルホニウム若しくはホスホニウム塩、例えば、WO 02/34048に記載されるもの、フェンクロラゾール(CAS RN 103112−36−3)、フェンクロラゾール−エチル(CAS RN 103112−35−2)、メフェンピル(CAS RN 135591−00−3)、メフェンピル−ジエチル(CAS RN 135590−91−9)、イソキサジフェン(CAS RN 209866−92−2)、イソキサジフェン−エチル(CAS RN 163520−33−0)、フリラゾール(CAS RN 121776−33−8)及び対応するR異性体(CAS RN 121776−57−6)、ベノキサコール(CAS RN 98730−04−2)、ジクロルミド(CAS RN 37764−25−3)、MON4660(CAS RN 71526−07−3)、オキサベトリニル(CAS RN 74782−23−3)、シオメトリニル(CAS RN 78370−21−5)及び対応する(Z)異性体(CAS RN 63278−33−1)、フェンクロリム(CAS RN 3740−92−9)、シプロスルファミド(CAS RN 221667−31−8)、N−イソプロピル−4−(2−メトキシ−ベンゾイルスルファモイル)−ベンズアミド(CAS RN 221668−34−4)、ナフタル酸無水物(CAS RN 81−84−5)及びフルラゾール(CAS RN 72850−64−7)であってよい。
【0040】
本発明の組成物は、セーフナーの総量が1〜500g/ヘクタールとなるように適用することが好ましい。
【0041】
好ましくは、化合物(A)対セーフナーの混合比は、100:1〜1:10、特には20:1〜1:1である。
【0042】
該セーフナーにより、上述の除草剤の有害作用から保護することができる作物植物は、上述の遺伝子導入的に有用な植物作物を含む。
【0043】
好ましい製剤は、特に以下の組成を有する(%=重量パーセント)。
【0044】
乳化剤:
活性成分混合物: 1〜90%、好ましくは5〜20%
界面活性剤: 1〜30%、好ましくは10〜20%
液体担体: 5〜94%、好ましくは70〜85%
【0045】
粉剤:
活性成分混合物: 0.1〜10%、好ましくは0.1〜5%
固体担体: 99.9〜90%、好ましくは99.9〜99%
【0046】
懸濁濃縮剤(ゾル剤):
活性成分混合物: 5〜75%、好ましくは10〜50%
水: 94〜24%、好ましくは88〜30%
界面活性剤: 1〜40%、好ましくは2〜30%
【0047】
水和剤:
活性成分混合物: 0.5〜90%、好ましくは1〜80%
界面活性剤: 0.5〜20%、好ましくは1〜15%
固体担体: 5〜95%、好ましくは15〜90%
【0048】
粒剤:
活性成分混合物: 0.1〜30%、好ましくは0.1〜15%
固体担体: 99.5〜70%、好ましくは97〜85%
【0049】
以下の例は、制限することなく、更に本発明を説明する。
【表1】

【0050】
該活性成分はアジュバントと完全に混合し、そして該混合物は、適当なミル中で完全にすり潰し、所望の濃度の懸濁液を与えるために水に希釈することができる水和剤を産生する。
【0051】
【表2】

【0052】
細かくすり潰した活性成分をアジュバントと良く混合し、いずれかの所望の濃度の懸濁液が水での希釈により得ることができる懸濁濃縮剤を産生する。
【実施例】
【0053】
本発明は、以下の制限のない例により説明される。
【0054】
生物学的例:
与えられた2つの除草剤の組み合わせについて、予想される除草作用、Weは、以下のとおり計算することができる(COLBY, S. R. "Calculating synergistic and antagonistic response of herbicide combinations". Weeds 15, 20-22頁; 1967を参照のこと):
We=X+[Y・(100−X)/100]
式中、X=未処理コントロール(=0%)との比較における、pkg/ヘクタールの適用割合を使用する活性成分(A)による処理の場合における%除草作用。
式中、Y=未処理コントロールとの比較における、qkg/ヘクタールの適用割合を使用する活性成分(B)による処理の場合における%除草作用。
We=p+qkgの活性成分/ヘクタールの適用の割合における、活性成分(A)及び活性成分(B)での処理後における予想除草作用(未処理コントロールとの比較における%除草作用)。
【0055】
実際に観察された作用が予想値Weよりも高い場合、相乗効果が存在する。
【0056】
試験説明、発芽前試験
単子葉及び双子葉の試験植物をプラスチック容器中の標準土壌に蒔く。試験した植物は:トウモロコシ(ZEAMX)、イポメア・プルプレア(Ipomea purpurea)(PHBPU)、エウホルビア・ヘテロフィラ(Euphorbia heterophylla)(EPHHL)、パニクム・ミレナセアルム(Panicum millenacearum)(PANMI)とした。蒔いた後直ぐに、水性懸濁液中の試験化合物をスプレーにより適用した(200リットルの水/ヘクタール)。(A)をSC50として処方し、そして(B1)、(B2)及び(B3)をWP25として処方した;1%のアジュバント作物油濃縮物(Agridex)(v/v)を全ての処理に加えた。該化合物は、単独、及びタンク混合物として組み合わせにおいて適用した。適用の割合は、フィールド条件及びグリーンハウス条件下で測定された最適濃度に依存する。その後、試験植物を最適条件下で栽培する。試験の評価は21日後に行う(%作用、100%=植物が枯れる、0%=植物毒性作用なし)。
【0057】
【表3】

【0058】
【表4】

【0059】
試験説明、発芽後試験:
試験植物を、グリーンハウス条件下でプラスチック容器中において2〜3葉期まで育成する。培養基質として標準土壌を使用する。試験された植物は:トウモロコシ(ZEAMX)、イポメア・プルプレア(Ipomea purpurea)(PHBPU)、ソルガム・バルガレ(Sorghum vulgare)(SORVU)、エウホルビア・ヘテロフィラ(Euphorbia heterophylla)(EPHHL)、パニクム・ミレナセアルム(Panicum millenacearum)(PANMI)とした。2〜3葉期において、該除草剤を、個別的に、そして混合物として試験植物に適用する。該試験化合物は、200リットルの水/ヘクタールにおける水性懸濁液の形態において適用する。(A)をSC50として処方し、そして(B1)、(B2)及び(B3)をWP25として処方した;1%のアジュバント作物油濃縮物(Agridex)(v/v)を全ての処理に加えた。該化合物は、単独、及びタンク混合物として組み合わせにおいて適用した。適用の割合は、フィールド条件及びグリーンハウス条件下で測定された最適濃度に依存する。その後、試験植物を最適条件下で栽培する。試験の評価は21日後に行う(%作用、100%=植物が枯れる、0%=植物毒性作用なし)。
【0060】
【表5】

【0061】
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A) 3−[[[5−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル]−スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチル−イソキサゾール、又は除草的に有効な塩;及び
(B) 以下から選択される第二除草剤;
(B1) 4−ヒドロキシ−3−[[2−[(2−メトキシエトキシ)メチル]−6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]カルボニル]−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−エン−2−オン、
(B2) テンボトリオン、及び
(B3) トプラメゾン、
又はこれらの除草的に有効な塩、
を含んで成る除草組成物。
【請求項2】
前記成分(B)が、4−ヒドロキシ−3−[[2−[(2−メトキシエトキシ)メチル]−6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]カルボニル]−ビシクロ−[3.2.1]オクト−3−エン−2−オン、又は除草的に有効な塩である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記成分(B)が、テンボトリオン、又は除草的に有効な塩である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記成分(B)が、トプラメゾン、又は除草的に有効な塩である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
有用な植物の作物において望ましくない植生を制御するための方法であって、このような植生の場所に、除草的有効量の請求項1に記載の組成物を適用することを含んで成る、方法。
【請求項6】
有用な植物の作物において望ましくない植生を制御するための方法であって、このような植生の場所に対して;
(A) 3−[[[5−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル]−スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチル−イソキサゾール、又は除草的に有効な塩;及び
(B) 以下から選択される第二除草剤;
(B1) 4−ヒドロキシ−3−[[2−[(2−メトキシエトキシ)メチル]−6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]カルボニル]−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−エン−2−オン、
(B2) テンボトリオン、及び
(B3) トプラメゾン、
又はこれらの除草的に有効な塩、
を別々に適用することを含んで成る、方法。
【請求項7】
前記有用な植物の作物が、トウモロコシ、大豆又は穀類である、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
前記有用な植物の作物が、トウモロコシである、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項9】
前記有用な植物の作物が、大豆である、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項10】
除草剤の適用の割合が、1〜4000g/ヘクタールである、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項11】
(A) 3−[[[5−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル]−スルホニル]−4,5−ジヒドロ−5,5−ジメチル−イソキサゾール、又は除草的に有効な塩;
(B) 以下から選択される第二除草剤;
(B1) 4−ヒドロキシ−3−[[2−[(2−メトキシエトキシ)メチル]−6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]カルボニル]−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−エン−2−オン、
(B2) テンボトリオン、及び
(B3) トプラメゾン、
又はこれらの除草的に有効な塩、及び
(C) クロキントセト−メキシル又はその塩、フェンクロラゾール、フェンクロラゾール−エチル、メフェンピル、メフェンピル−ジエチル、イソキサジフェン、イソキサジフェン−エチル、フリラゾール又は対応するR異性体、ベノキサコール、ジクロルミド、MON4660、オキサベトリニル、シオメトリニル又は対応する(Z)異性体、フェンクロリム、シプロスルファミド、N−イソプロピル−4−(2−メトキシ−ベンゾイルスルファモイル)−ベンズアミド、ナフタル酸無水物及びフルラゾール、から選択されるセーフナー、
を含んで成る、除草組成物。
【請求項12】
有用な植物の作物において望ましくない植生を制御するための方法であって、このような植生の場所に、除草的有効量の請求項11に記載の組成物を適用することを含んで成る、方法。
【請求項13】
除草剤の適用の割合が1〜4000g/ヘクタールであり、そしてセーフナーの適用の割合が1〜500g/ヘクタールである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記有用な植物の作物が、トウモロコシ、大豆又は穀類である、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記有用な植物の作物が、トウモロコシである、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記有用な植物の作物が、大豆である、請求項12に記載の方法。

【公表番号】特表2008−533081(P2008−533081A)
【公表日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−501234(P2008−501234)
【出願日】平成18年3月17日(2006.3.17)
【国際出願番号】PCT/EP2006/002467
【国際公開番号】WO2006/097322
【国際公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】