説明

除菌装置及び除菌方法

【課題】高湿度状態となることがある空間において良好に除菌を行える除菌装置及び除菌方法を提供することにある。
【解決手段】送風手段3の働きにより、除菌対象空間1内の気体を処理空間4に吸引して除菌対象空間1に戻す送風路5と、処理空間4に設けられたマイクロプラズマ発生手段6と、気体を加熱し結露を防止する結露防止手段7と、を備え、マイクロプラズマ発生手段6が、互いに略平行に配置される一対の電極板8と、電圧印加装置とを備えて構成されるとともに、一対の電極板8の夫々に、複数の貫通孔を電極板の厚み方向に形成して構成され、一対の電極板8の対向する表面の少なくとも一方に誘電体層が形成されるとともに、結露防止手段7が、処理空間4内若しくは送風路5において、気体の流れ方向においてマイクロプラズマ発生手段6の上流側に設けられた除菌装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高湿度状態となることがある除菌対象空間における菌を除菌する除菌装置及び除菌方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば浴室のように高湿度状態となることがある空間では、結露などにより壁面や床面に水や湯が付着した状態が維持され易いため、カビが発生し易い。このような問題を解決するため、薬剤の散布によるカビの駆除や、換気装置の運転で空間内の湿度を下げることによるカビの繁殖の抑制が、従来から行われている。
【0003】
一方、近年、大気圧マイクロプラズマを用いた環境浄化技術の開発が積極的に行われている。特許文献1には、μmオーダーの間隔を空けて平行に並べられた電極間に電圧を印加することでマイクロプラズマを発生させる装置が示されている。このようにしてマイクロプラズマを発生させた場合、電極間でストリーマ放電が生じ、大気分子の電離や電子移動反応が促進され、オゾン、イオン、ラジカルなどの活性種が大量に発生する。これらの活性種は、カビ(菌)や、臭いの元となる分子と衝突して反応し、分子構造を変化させる。このため、マイクロプラズマを用いて活性種を発生させれば滅菌や脱臭、有害物質の除去が行えると考えられる。例えば、特許文献1には、マイクロプラズマを用いて空気中のホルムアルデヒドを分解することが示されている。また、特許文献1の段落〔0003〕には、マイクロプラズマを用いて除菌を行うことに言及した記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−78266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
高湿度状態となることがある空間の除菌のために、薬剤の散布を行う場合、作業者が、当該薬剤による人体被害を防止する為に手袋を着用した上で、十分な換気の下、行う必要があり、非常に手間がかかるものである。また、単なる換気装置の運転では、図6(詳しくは後述する)に示すように、除菌効果は限定的である。
【0006】
一方、特許文献1は、マイクロプラズマを除菌のために用いることに言及した記載があるのみであり、それ以上の具体的な記載はされていない。そのため、高湿度状態となることがある空間においてマイクロプラズマを用いて除菌する場合に、どのような課題が発生するかは判明しておらず、その課題を解決するための手段も当然ながら示されていない。
【0007】
本発明は上記状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、マイクロプラズマを用いて、高湿度状態となることがある空間において良好に除菌を行える除菌装置及び除菌方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る高湿度状態となることがある除菌対象空間における菌を除菌する除菌装置の特徴構成は、送風手段の働きにより、前記除菌対象空間内の気体を処理空間に吸引して前記除菌対象空間に戻す送風路と、前記処理空間でマイクロプラズマを発生するマイクロプラズマ発生手段と、前記気体により結露が発生するのを防止する結露防止手段と、を備え、前記マイクロプラズマ発生手段が、互いに略平行に配置される一対の電極板と、前記電極板にプラズマ発生用の電圧を印加する電圧印加装置とを備えて構成され、前記一対の電極板の夫々に、複数の貫通孔を前記電極板の厚み方向に形成して構成され、前記一対の電極板の対向する表面の少なくとも一方に誘電体層が形成されるとともに、前記結露防止手段が、前記処理空間内若しくは前記送風路において、気体の流れ方向における前記マイクロプラズマ発生手段の上流側に設けられる点にある。
【0009】
この特徴構成によれば、送風手段により吸引された除菌対象空間内の気体は結露防止手段により例えば加熱され、結露が防止されるので、除菌対象空間が高湿度状態にある場合でも、少なくとも結露を起こさない程度の湿度に保たれた状態とされる。この状態で当該気体は送風手段により、マイクロプラズマ発生手段が設けられた処理空間に届けられる。
【0010】
ここで、マイクロプラズマ発生手段は、複数の貫通孔を有する一対の電極板により構成されており、吸引された気体は、当該貫通孔を通過する。このため、吸引された気体の湿度が高い場合には、電極板表面で結露がおき、結露により生じた水により電極板間が導通状態になる可能性がある。このような状態になると、当然ながら、電極間で放電は起きず、マイクロプラズマが発生しなくなる。
【0011】
この点、本願においては、結露防止手段は、マイクロプラズマ発生手段に対し気体の流れ方向において上流側に設けられているので、吸引された気体はマイクロプラズマ発生手段に届けられる前に結露が発生しない状態とされる。そのため、マイクロプラズマ発生手段において結露が起きることがない。よって、マイクロプラズマ発生手段により活性種を良好に発生させることができる。そして、送風手段により、これら活性種を伴って吸引された気体が除菌対象空間内に戻されるので、活性種が除菌対象空間における菌を良好に除菌することができる。以上のように、この特徴構成によれば、マイクロプラズマを用いて、高湿度状態となることがある空間において良好に除菌を行える除菌装置を提供できる。
【0012】
ここで、前記除菌対象空間内の気体を外部に排出する排出手段を備えるとともに、前記排出手段にオゾン分解除去手段が設けられた構成とすると好適である。
【0013】
この構成によれば、排出手段によりマイクロプラズマ発生手段により発生した活性種を除菌対象空間から取り除くことができる。また、排出手段にオゾン分解除去手段を設けることで、活性種に含まれるオゾンを分解して除菌対象空間外へ排出できる。よって、良好に除菌を行えるとともに、安全性にも優れた除菌装置を提供できる。
【0014】
また、前記送風手段、前記結露防止手段及び前記マイクロプラズマ発生手段を働かせ、前記除菌対象空間内の前記気体を除菌する除菌中、或は除菌後の所定時間内に、前記除菌対象空間内への人の侵入を制限する制限手段が設けられた構成とすると好適である。
【0015】
この構成によれば、除菌対象空間を除菌している間及び除菌後の所定時間内、言い換えれば、マイクロプラズマ発生手段により発生した活性種が除菌対象空間内に存在し得る間は、制限手段により除菌対象空間への人の侵入が防がれる。このため、活性種が除菌対象空間内に存在し得る間は、除菌対象空間が外部に開放されることがなく、除菌対象空間の気密性が維持されるので、除菌対象空間における菌を良好かつ安全に除菌できる除菌装置を提供できる。
【0016】
高湿度状態になることがある除菌対象空間における菌を除菌する除菌方法の特徴構成は、送風手段の働きにより、前記除菌対象空間内の気体を処理空間に吸引して前記除菌対象空間に戻すとともに、互いに略平行に配置される一対の電極板と、前記電極板にプラズマ発生用の電圧を印加する電圧印加装置とを備えて構成されるとともに、前記一対の電極板の夫々に、複数の貫通孔を前記電極板の厚み方向に形成して構成され、前記一対の電極板の対向する表面の少なくとも一方に誘電体膜が形成されて成る、マイクロプラズマ発生手段により、前記処理空間においてマイクロプラズマを発生して前記気体の除菌を行うに、前記除菌対象空間内若しくは送風路において、気体の流れ方向において前記マイクロプラズマ発生手段の上流側に設けられた結露防止手段により、前記気体の状態を前記マイクロプラズマ発生手段において結露を発生しない状態に制御し、前記マイクロプラズマ発生手段に送り、気体の除菌を行う点にある。
このような制御の形態としては、マイクロプラズマ発生手段を働かせる前に結露防止手段を働かせて、除菌対象空間、処理空間内の気体を、マイクロプラズマ発生手段が働いても、結露が発生しない湿度状態とする形態があるとともに、マイクロプラズマ発生手段が働いている状態で結露防止手段を働かせて、マイクロプラズマ発生手段に到達する気体を、マイクロプラズマ発生手段が働いても、結露が発生しない湿度状態とする形態とがある。
前者の場合、先ず除菌対象空間の気体の湿度を検出するとともに、その検出結果に基づいて、前記結露防止手段を働かせ、気体を前記マイクロプラズマ発生手段が働いても、当該手段部位で結露が発生しない湿度状態とし、その湿度状態が実現したことを確認してから、前記マイクロプラズマ発生手段を働かせるようにする。このようにすると、確実な除菌を実現できる。
【0017】
後者の場合、先ずマイクロプラズマ発生手段の近傍の気体の湿度を検出し、その検出結果に基づいて、前記結露防止手段を働かせ、気体を前記マイクロプラズマ発生手段が働いても、当該手段部位で結露が発生しない湿度状態とし、マイクロプラズマ発生手段に送るようにする。このようにすると、比較的短時間で、強制的にマイクロプラズマ発生手段が良好に働く環境を実現することができる。
さらに、結露側である高湿度側のみを管理するのではなく、除菌作用に有効な低湿度側も結露防止手段が有している気体の加熱機能を使用して、管理することで、有効にマイクロプラズマを発生させながら、除菌を良好に行うことができる。
【0018】
また、前記送風手段、前記結露防止手段及び前記マイクロプラズマ発生手段を働かせ、前記除菌対象空間内の前記気体を除菌する、又は、除菌した後、前記気体に含まれることがあるオゾンを分解除去するオゾン分解除去手段を働かせて、前記除菌対象空間内の前記気体に含まれるオゾンを分解除去し、除菌対象空間外へ排出すると好適である。
【0019】
この構成によれば、上述のように、良好に除菌を行えるとともに、安全に除菌を行える。
【0020】
また、前記送風手段、前記結露防止手段及び前記マイクロプラズマ発生手段を働かせ、前記除菌対象空間内の前記気体を除菌する除菌中、或は除菌後の所定時間内に、前記除菌対象空間内への人の侵入を制限すると好適である。
【0021】
この構成によれば、上述のように、除菌対象空間における菌を良好かつ安全に除菌を行える。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態に係る除菌装置として構成される浴室暖房乾燥機の断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るマイクロプラズマ発生手段の概略図である。
【図3】本発明の実施形態に係る除菌装置の全体像を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る除菌装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図5】マイクロプラズマによる浮遊菌の除菌効果を示す図である。
【図6】従来技術である換気装置による付着菌の除菌効果を示す図である。
【図7】マイクロプラズマを用いた実験の装置構成を示す図である。
【図8】マイクロプラズマによる付着菌の除菌効果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態は、浴室1の天井等に設置され、浴室1内の空気を吸引して加温し、浴室1に戻す浴室暖房機能を発揮しながら、高湿度の浴室1内の空気を吸引すると同時に乾燥空気を外部より吸引し、浴室1内に戻すことで浴室を乾燥する浴室暖房乾燥機に、マイクロプラズマ発生装置6を取り付け、除菌装置2として構成した実施形態である。理解を容易とするため以下の説明では、この浴室暖房乾燥機を除菌装置2と称して説明する。
【0024】
本実施形態においては、図2に示すように、入浴の際などに高温高湿度状態となる浴室1を除菌対象空間とし、浴室1内の浮遊菌及び付着菌を除菌対象とする除菌装置2の例を説明する。図1に示すように、本実施形態に係る除菌装置2は、内部に備えられた電動ファン3の働きにより、除菌装置2の一側面に設けられた吸入口21から浴室1内の空気を吸引し、同側面に設けられた排出口22から吸引した空気を浴室1内に戻すように構成されている。このように構成された除菌装置2は、図2に示すように、浴室1の天井上に、吸入口21及び排出口22を備える側面が浴室1内の空間と接するように設置される。
【0025】
本実施形態では、浴室1内の空気が、本発明における『除菌対象空間内の気体』に相当し、電動ファン3が、本発明における『送風手段』に相当する。
【0026】
1.除菌装置の概略構成
図1に示すように、除菌装置2は、略直方体の筐体31を備え、内部を仕切板32により、2つの空間に分けられている。一方の空間には、電動ファン3とマイクロプラズマ発生装置6と熱交換器7とが備えられ、これらの機器は浴室1内の空気を除菌する働きを担っている。他方の空間は、排出用電動ファン12とオゾン分解触媒フィルタ13とを備え、これらの機器は、浴室1内の空気を浴室1外に排出する働きを担っている。
【0027】
本実施形態では、熱交換器7が本発明における『結露防止手段』に相当する。また、排出用電動ファン12が、本発明における『排出手段』に相当し、オゾン分解触媒フィルタ13が、本発明における『オゾン分解除去手段』に相当する。
【0028】
電動ファン3は回転した際に、吸入口21から浴室1内の空気を吸引し、排出口22から吸引した空気を排出するように配置されている。本実施形態では、電動ファン3は、一例として、内部に多数の羽を備えたシロッコファンとされている。そして、電動ファン3の働きにより吸入口21から吸引された空気は、熱交換器7に接した後、その一部がマイクロプラズマ発生装置6の内部に設けられた空間である処理空間4を通過し、排出口22から浴室1内へと戻される。すなわち、電動ファン3を備える空間は、電動ファン3によって吸引された空気の一部をマイクロプラズマ発生装置6の処理空間4に送り込んだ後、浴室1内へと戻す送風路5を形成している。なお、吸引された空気のうち処理空間4に送り込まれなかった分は、マイクロプラズマ発生装置6の下流側で、処理空間4に送り込まれた空気と混ざって、浴室1内へと戻る。
【0029】
2.各機器類の構成
2−1.マイクロプラズマ発生手段
図2に示すように、マイクロプラズマ発生装置6を構成する一対の電極板8は、ハウジング60、61により固定支持されている。具体的には、ハウジング60、61は、一対の電極板8を挟持した状態で締結機構(ボルト62及びナット63より成る)により互いに締結固定されている。除菌対象の流体である空気は、ハウジング60、61の内部に形成された空間を、図2に破線矢印で示す方向に流れる。ここで、マイクロプラズマ発生装置6は、図1に示すように、送風路5における空気の流通方向と、マイクロプラズマ発生装置6内部を流れる空気の流通方向が一致するように除菌装置2内に設けられている。ここで、マイクロプラズマ発生装置6の内部に形成された空間が、処理空間4である。
【0030】
処理空間4は、マイクロプラズマ発生装置6の外観と同じ方向に略円筒状に形成されている。マイクロプラズマ発生装置6は、図2に示すように、処理空間4において気体の流通方向を横断して互いに略平行に配置される一対の電極板8と、電極板8にプラズマ発生用の電圧を印加する高周波電源9とを備えて構成されるとともに、一対の電極板8の夫々に、除菌対象の流体である空気が通過可能な貫通孔10を電極板8の厚み方向に形成して構成されている。本実施形態では、高周波電源9が本発明における『電圧印加装置』に相当する。また、詳細は後述するが、電極板8の表面には誘電体膜(図示せず)が形成されている。高周波電源9と一対の電極板8のそれぞれとは電気配線により電気的に接続されている。そして、一対の電極板8間に高周波電源9から交流電圧を印加することで、一対の電極板8間にストリーマ形式の誘電体バリア放電を生起させ、マイクロプラズマを生成することができる。このマイクロプラズマにより生成された活性種(OHラジカルやO原子と考えられる)が、一対の電極板8に形成された貫通孔10を通過する空気の流れによりマイクロプラズマ発生装置6の外へと運ばれ、排出口22を通じて浴室1内へ放出される。
【0031】
本実施形態においては、一対の電極板8及び高周波電源9が、本発明における『マイクロプラズマ発生手段』に相当し、誘電体膜が本発明における『誘電体層』に相当する。
【0032】
電極板8は、大気圧中でマイクロプラズマを発生させるための電極として用いるため、高温での耐酸化性を有する各種のステンレス鋼で形成されたものを用いるのが好ましい。このようなステンレス鋼としては、例えば、マルテンサイト系ステンレス鋼(martensitic stainless steels)、フェライト系ステンレス鋼(ferritic stainless steels)、オーステナイト系ステンレス鋼(austenitic stainless steels)、オーステナイト・フェライト系ステンレス鋼(austenitic-ferritic stainless steels)、析出硬化系ステンレス鋼(precipitation hardening stainless steels)等がある。なお、ステンレス鋼以外の金属を用いて電極板8を形成しても良い。ここで、電極板8の板厚(図2における空気の流通方向の厚み)は、1mm以上とするのが好ましい。
【0033】
電極板8には空気が通過可能な貫通孔10が厚み方向に複数形成されている。本実施形態では、貫通孔10は、断面形状が円形であり、平面視で六方格子(三角格子、60度千鳥)状に配置されている。複数の貫通孔10は同一の孔径φを有しており、貫通孔10間に位置する電極板部分に関し、隣接して配置される貫通孔10間の最小離間長さsは、貫通孔10によらず一定の値となっている。電極板8に形成される貫通孔10の孔径φは、1.5mm以上3mm以下とするのが好ましい。従って、この構造のマイクロプラズマ発生装置6は流路抵抗が低い。
【0034】
本実施形態に係るマイクロプラズマ発生装置6は、一対の電極板8間に誘電体バリア放電を生起させマイクロプラズマを発生させる。そのため、一対の電極板8の互いに対向する面のうち少なくとも一方の面には誘電体膜(図示せず)を形成することになる。そこで、電極板8に隣接して配設される貫通孔10間に位置する電極板部分に関し、隣接して配設される貫通孔10間の最小離間長さsは、少なくとも1mmとするのが好ましい。
【0035】
先にも述べたように、電極板8の表面には誘電体膜が形成されている。本実施形態では、上記のように、一対の電極板8間に誘電体バリア放電を生起させるため、一対の電極板8の互いに対向する面のうち少なくとも一方の面或いは双方の面には誘電体膜を形成することとなる。また、これらの面に加え、貫通孔10の内周面にも誘電体膜を形成する構成としてもよい。このように誘電体膜を形成することで、一対の電極板8間に安定してマイクロプラズマを発生させることができる。誘電体膜の膜厚は、例えば、50μm以上500μm以下とすることが好ましい。また、誘電体膜は、例えば、SiO2、Al23、MgO、ZrO2、Y23、PbZrO3−PbTiO3、BaTiO3、TiO2、ZnO等や、これらの複合酸化物により構成することができる。
【0036】
本実施形態では、一対の電極板8は、電極板8の周縁部に沿う形状の円環状のスペーサ(図示せず)を間に挟持した状態で互いに固定されている。このスペーサは一様の厚みを有しており、一対の電極板8は互いに略平行になるように配置される。よって、一対の電極板8間に形成される空隙の板面に直交する方向の長さdは、このスペーサの厚みにより厳密に定められる。一対の電極板8をこのように配設することで、一対の電極板8間に形成される空隙を板面に沿う方向において略均一にすることができ、誘電体バリア放電を均一に安定して発生させることが可能となっている。スペーサの厚みは、例えば、5〜500μm以下の値から選択することができる。この時、上記の長さdも少なくとも500μm以下となり、一対の電極板8間に印加する交流電圧の波高値を1000V程度と比較的低い値としても、マイクロプラズマを発生させることができる。この場合、一対の電極板間に波高値が1000V以上の交流電圧が印加される構成とすると好適である。このようなスペーサは、例えば、ポリエチレン樹脂、テフロン(登録商標)樹脂等の合成樹脂やセラミックス等の絶縁材料により形成することができる。
【0037】
なお、一対の電極板8の互いに対向する面の双方に誘電体膜が形成され、当該誘電体膜が電極板8の板面に直交する方向(厚み方向)に凹凸(例えば、5μm以上50μm以下の高低差を有する凹凸)を有する場合には、上記のスペーサを介さずに一対の電極板8を積層するように互いに固定する構成としても好適である。この場合、上記の凹凸により形成される間隙において誘電体バリア放電が生じるため、一対の電極板8間にマイクロプラズマを発生させることができる。
【0038】
なお、本実施形態では、一対の電極板8は同じ構成のものであり、一対の電極板8は、板面に直交する方向からみて、双方の電極板8に形成された貫通孔10同士が全体として互いに重なり合うように円周方向に位置決めされ、互いに固定されている。そのため、図2に示すように、除菌対象の空気は貫通孔10の間を通過することができ、除菌対象の空気の流れを大きく阻害することなく一対の電極板8を厚さ方向に近接して配置することができる。その結果、マイクロプラズマを発生させるために一対の電極板8間に印加することが必要となる電圧の大きさを低く抑えることができ、少ない消費電力で効率的にマイクロプラズマ発生装置6にマイクロプラズマを発生させることが可能な構成となっている。
【0039】
2−2.結露防止手段
マイクロプラズマ発生装置6は、結露によって生じる水が一対の電極板8間に付着すると、一対の電極板8間が導通し、マイクロプラズマを発生できなくなる。そのため、除菌装置2は、マイクロプラズマ発生装置6へと供給される空気が結露を起こさない程度の湿度となるように、空気を加熱するための熱交換器7を備えている。この熱交換器7は、送風路5において、空気の流れ方向に対して、マイクロプラズマ発生装置6の上流側に位置するように設けられている。すなわち、電動ファン3の働きにより、除菌装置2に吸引された空気が、熱交換器7を通過した後に、マイクロプラズマ発生装置6内の処理空間4を通過するように構成されている。熱交換器7は、浴室1外に設置された熱源機(図示せず)から温水配管23を通じて供給される温水と、除菌装置2内に吸引された空気と、を熱交換するように構成されている。
【0040】
除菌装置2は、マイクロプラズマ発生装置6の上流側に湿度センサ24(湿度取得手段)を備えるとともに、吸入口21付近に温度センサ27(温度取得手段)を備えている。湿度センサ24により取得される湿度情報及び、温度センサ27により取得される温度情報に基づいて、熱交換器7はマイクロプラズマ発生装置6に供給される空気の湿度が100%RH未満となるように、空気を加熱するように構成されている。また、マイクロプラズマによる活性種は、詳細は後述するが、実験により70%RH以上の高湿度状況下において効率良く発生することが分かっているため、熱交換器7は、湿度が70%RH未満になると空気を加熱しないように構成されている。即ち、湿度は、70%RH〜90%RHの範囲に調節される。ここでは、90%RHが、本実施形態に於ける結露を発生しない気体の相対湿度の上限となる。
【0041】
本実施形態では、熱交換器7が、本発明における『結露防止手段』に相当する。
【0042】
2−3.排出手段
マイクロプラズマ発生装置6において、一定の除菌効果が得られる程度の電圧を一対の電極板8間に印加すると、一対の電極板8間に発生するマイクロプラズマにより環境上の観点から無視できない程度の濃度のオゾンが生成されることが分かっている。このため、除菌装置2は、排出用電動ファン12により浴室1内の空気を外部に排出可能に構成されている。また、排出用電動ファン12は、内部にオゾン分解触媒フィルタ13を備え、排出される空気がオゾン分解触媒フィルタ13を通過するように構成されている。オゾン分解触媒フィルタ13は、例えば、二酸化マンガン、酸化ニッケル、四三酸化鉄、酸化銅、炭酸コバルト、炭酸ニッケル、及び炭酸銅の何れか一種又は複数種の組み合わせからなるオゾン分解触媒と、ハニカム状に構成された触媒担持用の構造体とから構成される。なお、このようなオゾン分解触媒フィルタの構成は公知であるため、ここでは詳細な説明は省く。
【0043】
本実施形態では、排出用電動ファン12が、本発明における『排出手段』に相当し、オゾン分解触媒フィルタ13が、本発明における『オゾン分解除去手段』に相当する。
【0044】
2−4.制限手段
除菌装置2は、図1に示すように、浴室1内の空間に接する側面に人感センサ14を備えている。人感センサ14は、浴室内の人の存在を感知できるように構成されている。人感センサ14には、赤外線や超音波などを用いる公知のセンサを用いると良い。このようなセンサの構成は公知であるため、ここでは詳細な説明は省く。また、除菌装置2は、図3に示すように、浴室1に設けられた入退室用のドア25をロックするためのドアロック機構15と電気的に接続されている。人感センサ14及びドアロック機構15は、電動ファン3、熱交換器7、及びマイクロプラズマ発生装置6を働かせ、浴室1内を除菌している間(除菌中)、或いは除菌後の所定時間内に、浴室1内に人が侵入するのを制限できるように構成されている。詳細は後述するが、除菌装置2は、人感センサ14の出力情報により浴室1内に人がいないと判断された場合に、ドアロック機構15により浴室1のドア25をロックすることで、浴室1内の除菌中に、人がドア25を開け、浴室1内に侵入することを制限する。
【0045】
本実施形態では、人感センサ14及びドアロック機構15が、本発明における『制限手段』に相当する。
【0046】
3.本願装置による除菌方法
次に、本実施形態に係る除菌装置2による浴室1内の除菌動作について、図4に示すタイミングチャートを用いて、各機器の動作を踏まえながら説明する。図4の横軸は、人感センサ14を作動させてからの経過時間を示している。以下では、人感センサ14を作動する状態になってからの各機器の動作を説明しているが、より好ましくは、人感センサ14は、入浴直後など、浴室1内が高温多湿状態となるタイミングで作動させると良い。なお、この説明で用いる各装置の動作時間は一例であり、適宜変更して構わない。
【0047】
まず、人感センサ14の出力情報により1分間継続的に浴室1内に人がいないと判断されると、ドアロック機構15により浴室1のドア25をロックし、電動ファン3、排出用電動ファン12、湿度センサ24、及び熱交換器7を作動させる。排出用電動ファン12は、9分間動作した後、停止する。この9分間の間に、浴室1内の空気が排出されるとともに、湿度センサ24の出力情報に基づいて熱交換器7が除菌装置2内に吸引された空気を加熱するので、次に述べるようにマイクロプラズマ発生装置6を作動させる前に、吸引された空気の湿度を結露が生じない程度に調整することが出来る。例えば、この状態で、浴室内の湿度は、80%RHとされる。
【0048】
続いて、排出用電動ファン12が停止するタイミングで、マイクロプラズマ発生装置6を作動させる。マイクロプラズマ発生装置6は、30分間動作した後、停止する。この30分間の間、湿度センサ24の出力情報により湿度が70%RH以下であると判断されると、熱交換器7は動作を一時的に停止する。これにより、この30分間の間は、マイクロプラズマ発生装置6には、結露しない範囲において比較的湿度の高い空気が供給されるので、活性種を効率よく発生させることができ、浴室1内の除菌を効果的に行うことができる。30分が経過すると、マイクロプラズマ発生装置6に加え、湿度センサ24及び熱交換器7を停止させる。
【0049】
そして、マイクロプラズマ発生装置6が停止するタイミングで、排出用電動ファン12を作動させる。排出用電動ファン12と電動ファン3とを5分間動作させた後、浴室1のドア近傍に設けられたドア給気口(図示せず)を作動させる。排出用電動ファン12、電動ファン3、及びドア給気口は、15分間動作した後、停止する。この15分間の間に、電動ファン3により、除菌装置2内に残存する活性種を除菌装置2外に放出できるとともに、排出用電動ファン12とドア給気口とにより、浴室1内の換気が行われる。
【0050】
排出用電動ファン12、電動ファン3、及びドア給気口の停止のタイミングで、ドアロック機構15による浴室1のドア25のロックを解除するとともに、人感センサ14を停止させる。以上で、除菌装置2による除菌動作は終了する。
【0051】
上記説明における、人感センサ14の動作開始から45分〜60分の間の15分間が、本発明における『除菌後の所定時間』に相当する。なお、15分間という具体的値は一例であり、除菌後の所定時間としては除菌対象空間の換気を十分に行える時間であれば適宜変更可能である。
【0052】
4.高湿度雰囲気下におけるマイクロプラズマの除菌効果
図5に、マイクロプラズマにより発生する活性種の除菌効果の湿度依存性を示す。なお、ここでの除菌対象は空気中を浮遊する浮遊菌である。図5の縦軸は、浮遊菌の数を、横軸は、マイクロプラズマによる処理時間を示している。図中の70%RH及び30%RHは、これらの湿度雰囲気下においてマイクロプラズマを発生させた場合を、Controlは、マイクロプラズマを発生させない場合を示している。図から、マイクロプラズマにより発生する活性種は、高湿度雰囲気下において、特に強力に浮遊菌を除菌できることが分かる。
【0053】
次に、付着菌に対するマイクロプラズマにより発生する活性種の除菌効果を説明する。説明にあたってまず、図6に、従来技術である換気装置の運転による付着菌の除菌効果を示す。図6に示すデータは、冬季に浴室において公知の浴室換気装置を各種頻度で動作させたときの、浴室内の各位置(床、床から10cmの位置にある壁面、床から110cmの位置にある壁面天井)での真菌数を計測したものである。比較例として、浴室換気装置ではなく、換気扇のみを動作させた場合のデータも加えてある。図から、浴室換気装置による浴室の換気によっても、除菌効果があることがわかるとともに、動作頻度を上げるほど除菌効果が上がることが分かる。しかしながら、毎日換気を行ったとしても、完全には浴室内の付着菌を除菌できないことが分かる。
【0054】
次に、従来技術に対するマイクロプラズマを用いた除菌方法の優位性を明らかにするため、高湿度雰囲気下におけるマイクロプラズマの付着菌の除菌効果を以下の方法で調べた。
【0055】
(実験方法)
図7に実験装置の模式図を示す。1m3のボックス86内で超音波加湿器84を用いて湿度を35%RH、50%RH、70%RH、90%RHに調整した。各試験区において、スライドガラス82上に100μlのPDA(ポテトデキストロース寒天培地)とカビ胞子83(Phoma)液10μlを混釈して添加し、湿度調整された1m3のボックス86内に放置した。Phomaは、ユニットバスなどの浴室内で繁殖するカビの代表である。Phoma胞子液の調製は、PDA寒天培地上で30℃の雰囲気下、7日間培養したカビ胞子を生理食塩水にて懸濁し、ガーゼにてろ過し胞子を採取した。
【0056】
1m3のボックス86内に設置したマイクロプラズマ発生装置6による放電は、30分/日(印加電圧:1kV)の頻度で3日間連続して実施した。放電の際、同時に軸流ファン81により風量0.5m3/分で、マイクロプラズマ発生装置6に風を送り込み、放電により発生する活性種(OHラジカル、O原子、O3等)をボックス86内に放出させた。また、放電と同時に拡散用ファン85によって、ボックス86内の空気が攪拌した。放電後は、毎回人工気象器内にスライドガラス82を放置し、温度30℃の雰囲気下、湿度90%RHで培養した。放電をしない比較試験は、湿度35%RHで実施した。3日後に、顕微鏡で胞子からの菌糸の伸びを観察し発芽率を求めた。
【0057】
(実験結果)
図8に、各実験条件において観察された付着菌の発芽率を示す。図8の縦軸は、付着菌の発芽率を、横軸は実験条件を示している。実験条件は、マイクロプラズマ発生装置6の動作状況をON/OFFで示すとともに、括弧内に実験時の湿度を示している。低湿度(湿度35%RH)の条件下でマイクロプラズマを発生させた場合は、放電しない場合と同様、付着菌の死滅は認められず胞子が発芽して菌糸の伸長が見られた。湿度を50%RHに上げると、胞子の発芽率は60%まで減少した。湿度を70%RH、90%RHに上昇させた条件では、発芽が見られず死滅することが確認できた。
【0058】
(総括)
以上の結果から、高湿度雰囲気下において、マイクロプラズマが浮遊菌、付着菌の双方に対し高い除菌効果を示すことが確認できた。
【0059】
〔その他の実施形態〕
(1)上記の実施形態においては、除菌対象空間が、浴室1である場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。したがって、例えば、除菌対象空間が室内のプールのように湿度が高くなることがある空間とすることも本発明の好適な実施形態の一つである。
【0060】
(2)上記の実施形態においては、結露防止手段が、温水との熱交換により除菌装置2内に吸引された空気を加熱する熱交換器7である場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。したがって、例えば、結露防止手段として電気式ヒーターを備える構成としても良い。また、本実施形態においては、結露防止手段である熱交換器7は、送風路5において空気の流通方向に対しマイクロプラズマ発生装置6よりも上流側に配置されたが、マイクロプラズマ発生装置6の処理空間4内で一対の電極板8よりも上流側に結露防止手段を備えるように構成することも本発明の好適な実施形態の一つである。
【0061】
(3)上記の実施形態においては、制限手段が人感センサ14及びドアロック機構15により構成される場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。したがって、例えば、浴室1に窓が備えられている場合には、ドアロック機構15に加え、窓をロックする機構を備えても構わない。また、例えば、除菌装置2が人感センサ14を備えず、ユーザーがリモコンなどでドアロック機構15にドア25のロックを指示する構成とすることも本発明の好適な実施形態の一つである。
【0062】
(4)上記の実施形態においては、誘電体層として導電性の金属板の片面に誘電体膜を形成し、プラズマ発生に使用する電極とする例を示した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。したがって、例えば、酸化チタン等の誘電体粉末を成形・焼結して誘電体の板状体を得、この板状体の片面全面に導電体からなる電極膜を形成し、プラズマ発生用の電極としても良い。
【産業上の利用可能性】
【0063】
高湿度状態となることがある除菌対象空間における菌を除菌する除菌装置として利用可能である。
【符号の説明】
【0064】
1 : 浴室(除菌対象空間)
2 : 除菌装置
3 : 電動ファン(送風手段)
4 : 処理空間
5 : 送風路
7 : 熱交換器(結露防止手段)
8 : 電極板(マイクロプラズマ発生手段)
9 : 高周波電源(マイクロプラズマ発生手段)
10: 貫通孔
12: 排出用電動ファン(排出手段)
13: オゾン分解除触媒フィルタ(オゾン分解除去手段)
14: 人感センサ(制限手段)
15: ドアロック機構(制限手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高湿度状態となることがある除菌対象空間における菌を除菌する除菌装置であって、
送風手段の働きにより、前記除菌対象空間内の気体を処理空間に吸引して前記除菌対象空間に戻す送風路と、
前記処理空間でマイクロプラズマを発生するマイクロプラズマ発生手段と、
前記気体により結露が発生するのを防止する結露防止手段と、を備え、
前記マイクロプラズマ発生手段が、互いに略平行に配置される一対の電極板と、前記電極板にプラズマ発生用の電圧を印加する電圧印加装置とを備えて構成されるとともに、前記一対の電極板の夫々に、複数の貫通孔を前記電極板の厚み方向に形成して構成され、前記一対の電極板の対向する表面の少なくとも一方に誘電体層が形成され、
前記結露防止手段が、前記処理空間内若しくは前記送風路において、気体の流れ方向における前記マイクロプラズマ発生手段の上流側に設けられた除菌装置。
【請求項2】
前記除菌対象空間内の気体を外部に排出する排出手段を備えるとともに
前記排出手段にオゾン分解除去手段が設けられた請求項1に記載の除菌装置。
【請求項3】
前記送風手段、前記結露防止手段及び前記マイクロプラズマ発生手段を働かせ、前記除菌対象空間内の前記気体を除菌する除菌中、或は除菌後の所定時間内に、前記除菌対象空間内への人の侵入を制限する制限手段が設けられた請求項1又は2に記載の除菌装置。
【請求項4】
高湿度状態になることがある除菌対象空間における菌を除菌する除菌方法であって、
送風手段の働きにより、前記除菌対象空間内の気体を処理空間に吸引して前記除菌対象空間に戻すとともに、
互いに略平行に配置される一対の電極板と、前記電極板にプラズマ発生用の電圧を印加する電圧印加装置とを備えて構成されるとともに、前記一対の電極板の夫々に、複数の貫通孔を前記電極板の厚み方向に形成して構成され、前記一対の電極板の対向する表面の少なくとも一方に誘電体膜が形成されて成る、マイクロプラズマ発生手段により、前記処理空間においてマイクロプラズマを発生して前記気体の除菌を行うに、
前記除菌対象空間内若しくは送風路において、気体の流れ方向において前記マイクロプラズマ発生手段の上流側に設けられた結露防止手段により、前記気体の状態を前記マイクロプラズマ発生手段において結露を発生しない状態に制御し、前記マイクロプラズマ発生手段に送り、気体の除菌を行う除菌方法。
【請求項5】
前記送風手段、前記結露防止手段及び前記マイクロプラズマ発生手段を働かせ、前記除菌対象空間内の前記気体を除菌する、又は、除菌した後、
前記気体に含まれることがあるオゾンを分解除去するオゾン分解除去手段を働かせて、前記除菌対象空間内の前記気体に含まれるオゾンを分解除去し、除菌対象空間外へ排出する請求項4に記載の除菌方法。
【請求項6】
前記送風手段、前記結露防止手段及び前記マイクロプラズマ発生手段を働かせ、前記除菌対象空間内の前記気体を除菌する除菌中、或は除菌後の所定時間内に、前記除菌対象空間内への人の侵入を制限する請求項4又は5に記載の除菌方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−200459(P2012−200459A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−68893(P2011−68893)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】