説明

除雪機

【課題】ビニールハウスに近接した箇所の除雪を行う場合であっても、ビニールハウスを損傷するおそれのない除雪機を提供する。
【解決手段】オーガ式除雪部(16)を備え、オーガ式除雪部が、垂直方向に延びるように配置された回転軸(16a)と、回転軸に取り付けられた螺旋状のオーガ・ブレード(16d)と、平面視で互いに所定角度をなすように、かつ、側面視でオーガ・ブレード間の各隙間に分散して配置された状態で、外方に延びるように回転軸に取り付けられた複数の雪落としブレード(16e)とを有し、各雪落としブレードが、先端がオーガ・ブレードの外周よりも外方に突出しており、先端に横力が作用すると撓むように構成されていることを特徴とする除雪機(10)が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にビニールハウスに隣接した箇所の除雪を効率的に行うのに適した除雪機に関する。
【背景技術】
【0002】
鋼材などで骨組を形作り、合成樹脂材料で骨組間の空間を被覆して形成されるビニールハウスは、農作物の栽培用として広く利用されている。特に、積雪寒冷地においては、冬期においても、雪の影響から隔離された温暖な空間を形成することができるため、ビニールハウスが一層広範に活用されている。従来、ビニールハウスに隣接した箇所における除雪作業は、フロント・ローダーなどの既存の除雪機を用いて行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のフロント・ローダーなどの除雪機では、ビニールハウスに近接した箇所の除雪を行う際に、除雪機がビニールや骨組を巻き込んでしまい、ビニールハウスを損傷してしまうという不都合があった。
【0004】
本発明は、このような状況に鑑みて開発されたものであって、ビニールハウスに近接した箇所の除雪を行う場合であっても、ビニールハウスを損傷するおそれのない除雪機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願請求項1に記載の除雪機は、オーガ式除雪部を備え、前記オーガ式除雪部が、垂直方向に延びるように配置された回転軸と、前記回転軸に取り付けられた螺旋状のオーガ・ブレードと、平面視で互いに所定角度をなすように、かつ、側面視で前記オーガ・ブレード間の各隙間に分散して配置された状態で、外方に延びるように前記回転軸に取り付けられた複数の雪落としブレードとを有し、前記各雪落としブレードが、その先端が前記オーガ・ブレードの外周よりも外方に突出しており、その先端に横力が作用すると撓むように構成されていることを特徴とするものである。
【0006】
本願請求項2に記載の除雪機は、前記請求項1の除雪機において、前記各雪落としブレードのうち最上部に位置するものの先端が最も外方に突出し、下方に移行するにつれて先端の突出が徐々に減少するように形成されていることを特徴とするものである。
【0007】
本願請求項3に記載の除雪機は、前記請求項1又は2の除雪機において、前記オーガ式除雪部に、ビニールハウス壁面に積もった雪を払い落とすための第1雪落とし具及び/又は第2雪落とし具が装着されており、前記第1雪落とし具が、ほぼ円筒形で周面の中央が僅かに外方に膨らむように形成された本体と、前記本体をその中心軸を中心として回転可能に支持するための支持部材とを有し、前記支持部材が第1バネを介して取付部材に取り付けられており、前記第2雪落とし具が、間隔を隔てて配置された一対の水平部材と、前記水平部材の一端同士を連結する垂直部材とを有し、全体としてコの字に形成されており、前記水平部材の他端が第2バネを介して取付部材に取り付けられており、除雪時に、前記第1雪落とし具の前記本体及び前記第2雪落とし具の前記垂直部材をビニールハウス壁面に接触させることにより、ビニールハウス壁面に積もった雪を払い落とすように構成されていることを特徴とするものである。
【0008】
本願請求項4に記載の除雪機は、前記請求項1から請求項3のいずれか1項の除雪機にいて、前記オーガ式除雪部が、自走式農機具又は自走式除雪機にアタッチメントを介して取り付けられていることを特徴とするものである。
【0009】
本願請求項5に記載の除雪機は、前記請求項1から請求項3のいずれか1項の除雪機にいて、前記オーガ式除雪部がツールバーの一端に配置され、ツールバーの他端に配置された集雪部を更に備え、前記集雪部が、雪をかき集めるための集雪板と、集雪板をツールバーに取り付けるための垂直部材と、集雪板の端部の位置を表示するための旗を設置する旗設置用部材とを有しており、前記集雪板の下縁に鋸刃状部分が設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
本願請求項6に記載の除雪機は、前記請求項5の除雪機において、前記オーガ式除雪部を支持する部材が、前記ツールバーの端部に入れ子式に収容され、前記ツールバーに設置されたシリンダのピストンロッドの先端が前記支持する部材に連結されており、前記ピストンロッドを伸縮させることによって、前記オーガ式除雪部を水平方向に移動させることができるように構成されていることを特徴とするものである。
【0011】
本願請求項7に記載の除雪機は、前記請求項5又は6において、前記ツールバーにトラクタが連結されることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ビニールハウスに近接した箇所の除雪を効率的に実施することができる。本発明の装置では、ビニールハウス近傍の硬い雪をオーガ・ブレードによって砕くとともに、雪落としブレードによってビニールハウス側面の雪を叩き落とすことができるので、ビニールハウスの側面を傷つけることなしに、ビニールハウス周辺の除雪を容易に実施することができる。また、雪落としブレードの先端の位置を下方から上方に向かって徐々に突出するように形成することにより、湾曲したビニールハウスの壁面の雪を一層効果的にたたき落とすことができる。また、雪落とし具を装着することにより、ビニールハウスを傷つけることなく、ビニールハウスの壁面の雪をさらに一層効果的にたたき落とすことができる。また、オーガ式除雪部を水平方向に移動することができるように構成することにより、所望の除雪箇所に的確にオーガ式除雪部を位置決めすることができる。さらに、本発明の装置は、構造が比較的簡単であるため、製造コストが廉価であり、故障するおそれも少ないため、メンテナンスコストを安価に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の好ましい実施の形態に係る除雪機を正面の斜め上方から見た斜視図である。
【図2】図1の除雪機を正面の斜め下方から見た斜視図である。
【図3】オーガ式除雪部およびその周辺を示した拡大斜視図である。
【図4】雪落としブレードの取り付け状態を模式的に示した図である。
【図5】雪落とし部材を示した斜視図である。
【図6】図1の除雪機においてシリンダのピストンロッドを伸長した状態を示した斜視図である。
【図7】オーガ式除雪部を傾斜させるための機構を説明するための図である。
【図8】雪落とし具を示した斜視図である。
【図9】図9(a)は、図8の雪落とし具を示した正面図、図9(b)は、図9(a)の線9b−9bに沿って見た図である。
【図10】図1の除雪機の作動を説明するための一連の図である。
【図11】図8の雪落とし具がビニールハウス壁面に当たって撓んでいる状態を示した平面図である。
【図12】図12(a)及び(b)は、オーガ式除雪部および雪落とし具が自走式農機具に装着されている状態を示した図、図12(c)は、オーガ式除雪部および雪落とし具が自走式除雪機に装着されている状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に添付図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態に係る除雪機について詳細に説明する。図1は、本発明の好ましい実施の形態に係る除雪機を正面の斜め上方から見た斜視図、図2は、図1の除雪機を正面の斜め下方から見た斜視図である。図1において全体として参照符号10で示される本発明の好ましい実施の形態に係る除雪機は、トラクタの油圧3点支持装置(図示せず)に連結されるマスト12がほぼ中央に設置されたツールバー14を備えている。
【0015】
除雪機10はまた、ツールバー14の一端(図1では右端)に配置されたオーガ式除雪部16を備えている。図3は、オーガ式除雪部16およびその周辺部を示した拡大斜視図である。オーガ式除雪部16は、正面視がほぼコの字形の受け部材18によって支持されている。すなわち、受け部材18は、上部水平部材18aと、下部水平部材18bと、上部水平部材18aと下部水平部材18bとを連結する垂直部材18cによって構成されており、垂直部材18cがツールバー14の端部に連結されている(図1〜図3では、後述するように、垂直部材18cに第2水平部材18dが連結され、ツールバー14の端部が第2水平部材18dに入れ子式に収容された状態で図示されている)。
【0016】
オーガ式除雪部16は、上部水平部材18aと下部水平部材18bとの間に垂直方向に延びるように配置された回転軸16aと、回転軸16aを回転させるためのモータ16bとを有しており、モータ16bの回転駆動が伝動手段(例えば、Vベルト)16cを介して回転軸16aに伝達されるようになっている。なお、図1等に示される形態では、モータ16bがオーガ式除雪部16に隣接して設けられているが、回転軸16aを回転させるための駆動手段を別個に設けてもよい。
【0017】
オーガ式除雪部16はまた、回転軸16aに取り付けられた螺旋状のオーガ・ブレード16dと、オーガ・ブレード16d間の隙間に配置され、外方に延びるように回転軸16aに取り付けられた複数の雪落としブレード16eとを有している。
【0018】
図4は、雪落としブレード16eの取り付け状態を模式的に示した図である(図面を明瞭にするため、図4では、回転軸16aは一点鎖線で示され、オーガ・ブレード16dは破線で示されている)。雪落としブレード16eは、平面視で互いに所定角度(図1〜図4では90°)をなすように、かつ、側面視でオーガ・ブレード16d間の各隙間に分散して配置されるように、回転軸16aに取り付けられている。
【0019】
各雪落としブレード16eは、図5(a)に示されるように、基端にコイルばねが設けられた軸部材16e1と、軸部材16e1の先端にボルト留めされた鋼製の板部材16e2と、板部材16e2にボルト留めされた弾性部材16e3とを有している。各雪落としブレード16eは、軸部材16e1の基端を回転軸16aの適所にボルト留めすることによって取り付けられている。軸部材16e1および板部材16e2は、横力が作用すると撓む「ばね」としての機能をもっている(図5(b)参照)。弾性部材16e3は、ゴム板などで形成されている。なお、図5(a)に示される軸部材16e1および板部材16e2の代わりに、図5(c)に示されるような板ばね型式の軸部材16′e1を用いてもよい。
【0020】
雪落としブレード16eの先端(すなわち、弾性部材16e3の先端)は、図4(a)に最も良く示されるように、オーガ・ブレード16dの外周よりも外方に突出している。好ましくは、雪落としブレード16eの先端は、ビニールハウスの側面の傾斜に適合させるため、最上部に位置する雪落としブレード16eの先端が最も外方に突出し、下方に移行するにつれて先端の突出が徐々に減少する(L1 >L2 >L3 )ように形成されている(図4(b)参照)。
【0021】
好ましくは、オーガ式除雪部16は、ツールバー14に対して水平方向に伸縮できるように構成されている。すなわち、オーガ式除雪部16を支持する受け部材18の第2水平部材18dが、ツールバー14の端部に入れ子式に収容されており、ツールバー14に設置されたシリンダ20のピストンロッド20aの先端がピン20a1を介して第2水平部材18dに連結されている。これにより、モータ20bを駆動してシリンダ20を作動させ、ピストンロッド20aを伸縮させることによって、オーガ式除雪部16を水平方向に移動させることができ、オーガ式除雪部16の位置を調整することができるようになっている。図6は、オーガ式除雪部16の位置を移動(図6において、右方に移動)させた状態を示した図である。
【0022】
図7は、オーガ式除雪部16を傾斜させる機構を説明するための図である。図7に示す例では、第2水平部材18dが垂直部材18aと分離しており、第2水平部材18dの端部にプレート18d1が取り付けられ、プレート18d1の上方と下方に長孔18d2、孔18d3がそれぞれ設けられている。そして、孔18d3にボルトを挿入して第2水平部材18dと垂直部材18aを連結し、さらに長孔18d2にボルトを挿入して所望の角度で固定することにより、オーガ式除雪部16を所望の角度に傾斜させることができる(図7(b)参照)。
【0023】
好ましくは、オーガ式除雪部16には、ビニールハウス壁面に積もった雪を払い落とすための雪落とし具が装着されている。雪落とし具は、図8(a)に示されるように、第1雪落とし具24と、第2雪落とし具26とを有している。
【0024】
第1雪落とし具24は、ほぼ円筒形で周面の中央24a1が僅かに外方に膨らむように形成された本体24aと、本体24aをその中心軸を中心として回転可能に支持するための支持部材24bとを有し、支持部材24bは、バネ24cを介して、アーム部材29付きの取付部材28に取り付けられている。なお、図8(a)及び図9(a)に示される例では、本体24aは、多数の湾曲した細長い部材を組み合わせることによって形成されているが、図8(b)に示されるように、1枚のプレートを湾曲させて円筒形にし、周面に僅かに外方に膨らむように形成した突起24′a1を設けることによって本体24′aを形成してもよい。
【0025】
第2雪落とし具26は、間隔を隔てて配置された一対の水平部材26aと、水平部材26aの一端同士を連結する垂直部材26bとを有し、全体として「コ」の字に形成されており、水平部材26aの他端は、バネ26cを介して、アーム部材29付きの取付部材28に取り付けられている。
【0026】
なお、図8(a)及び図9(a)では、上段と下段に第2雪落とし具26を配置し、中段に第1雪落とし具24を配置した形態で示されているが、これは単なる一例にすぎず、第1雪落とし具24及び第2雪落とし具26の配置基数及び配置形態は、図示される例に限定されるものではない(配置するのは、第1雪落とし具24と第2雪落とし具26の両方でもよく或いは一方のみでもよい)。また、第1雪落とし具24及び第2雪落とし具26は、オーガ式除雪部16を支持する受け部材18に固定されているが、堅固に固定できるのであれば、適当なアタッチメント(図示せず)を用いて、他の適当な箇所に固定してもよい。
【0027】
除雪機10はさらに、ツールバー14の他端(図1では左端)に配置された集雪部22を備えている。集雪部22は、雪をかき集めるための集雪板22aと、集雪板22aをツールバー14に取り付けるための垂直部材22bと、集雪板22aの端部の位置を表示するための旗を設置する旗設置用部材22cとを有している。集雪板22aは、全体として長方形の形状に形作られ、雪をかき集め易いように、下縁に鋸刃状部分22a1が設けられている。
【0028】
図10を参照して、以上のように構成された除雪機10の作動について説明する。図10(a)は、除雪前の状態を示した図である。除雪機10の使用に先立って、フロント・ローダーなどの既存の除雪機を使用して、隣接するビニールハウス間(通常は、ビニールハウス間は3m程度である)の除雪を行う(図10(b)参照)。トラクタ(図示せず)の油圧3点支持装置にマスト12を連結することによって、除雪機10を作動可能な状態にする。まず、ビニールハウスに近接した個所(図10では、右側のビニールハウスの左側の個所)にオーガ式除雪部16を設置した状態で除雪機10を作動させる(図10(c)参照)。すると、オーガ・ブレード16dによって雪が砕かれる(フロント・ローダー等の事前の除雪によってビニールハウスに近接した個所に硬い雪が集められている)とともに、雪落としブレード16eによってビニールハウス側面の雪が叩き落とされる(図10(d)参照)。この際、雪落としブレード16eが撓むので、ビニールハウスの側面を傷つけることがない。
【0029】
なお、オーガ式除雪部16に、第1雪落とし具24及び第2雪落とし具26を装着した場合には、ビニールハウス側面に付着した雪を一層効率的に取り除くことができる。第1雪落とし具24及び第2雪落とし具26にはそれぞれバネ24c、26cが取り付けられており、第1雪落とし具24及び第2雪落とし具26がビニールハウス側面に当たっても、第1雪落とし具24及び第2雪落とし具26が撓むので(図11(a)において、実線は、第1雪落とし具24がビニールハウス側面に接触した瞬間を示した図、破線は、オーガ式除雪部16が進行して第1雪落とし具24が撓んだ状態を示した図、図11(b)において、実線は、第2雪落とし具26がビニールハウス側面に接触した瞬間を示した図、破線は、オーガ式除雪部16が進行して第2雪落とし具26が撓んだ状態を示した図である)、ビニールハウスが傷つけられるおそれはない。このようにして、ビニールハウスに沿ってトラクタを走行させることにより、1次作業が完了する。
【0030】
次いで、トラクタを反転させ、右側のビニールハウスの左側の個所に集雪部22を設置した状態で除雪機10を作動させる(図8(d)参照)。なお、この際、集雪部22の旗設置用部材22cに立てた旗を目印にすることにより、ビニールハウスに接触することを回避することができる。ビニールハウスに沿ってトラクタを走行させると、砕かれた雪や叩き落とされた雪が集雪板22aの鋸刃状部分22a1によってかき集められる(図8(e)参照)。このようにしてビニールハウスの縁から離れた個所にかき集められた雪を従来の方法で処分(例えば、フロント・ローダー等のバケット等で除去)することによって、除雪作業が完了する。
【0031】
上述の形態では、トラクタ(図示せず)の油圧3点支持装置に除雪機10を連結して使用されるが、トラクタ以外の他の自走式農機具に、適当なアタッチメントを介して、除雪機10のオーガー式除雪部16及び/又は雪落とし具24、26を装着して使用してもよい(図12(a)、(b)参照)。或いは、自走式除雪機に、適当なアタッチメントを介して、除雪機10のオーガー式除雪部16及び/又は雪落とし具24、26を装着して使用してもよい(図12(c)参照)。
【0032】
本発明は、以上の発明の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0033】
10 除雪機
12 マスト
14 ツールバー
16 オーガ式除雪部
16a 回転軸
16b モータ
16c 伝動手段
16d オーガ・ブレード
16e 雪落としブレード
16e1 軸部材
16e2 板部材
16e3 弾性部材
18 受け部材
18a 上部水平部材
18b 下部水平部材
18c 垂直部材
18d 第2水平部材
20 シリンダ
20a ピストンロッド
20a1 ピン
20b モータ
22 集雪部
22a 集雪板
22a1 鋸刃状部分
22b 垂直部材
22c 旗設置用部材
24 第1雪落とし具
24a 本体
24b 支持部材
24c バネ(第1バネ)
26 第2雪落とし具
26a 水平部材
26b 垂直部材
26c バネ(第2バネ)
28 取付部材
29 アーム部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オーガ式除雪部を備え、
前記オーガ式除雪部が、垂直方向に延びるように配置された回転軸と、前記回転軸に取り付けられた螺旋状のオーガ・ブレードと、平面視で互いに所定角度をなすように、かつ、側面視で前記オーガ・ブレード間の各隙間に分散して配置された状態で、外方に延びるように前記回転軸に取り付けられた複数の雪落としブレードとを有し、
前記各雪落としブレードが、その先端が前記オーガ・ブレードの外周よりも外方に突出しており、その先端に横力が作用すると撓むように構成されていることを特徴とする除雪機。
【請求項2】
前記各雪落としブレードのうち最上部に位置するものの先端が最も外方に突出し、下方に移行するにつれて先端の突出が徐々に減少するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載された除雪機。
【請求項3】
前記オーガ式除雪部に、ビニールハウス壁面に積もった雪を払い落とすための第1雪落とし具及び/又は第2雪落とし具が装着されており、
前記第1雪落とし具が、ほぼ円筒形で周面の中央が僅かに外方に膨らむように形成された本体と、前記本体をその中心軸を中心として回転可能に支持するための支持部材とを有し、前記支持部材が第1バネを介して取付部材に取り付けられており、
前記第2雪落とし具が、間隔を隔てて配置された一対の水平部材と、前記水平部材の一端同士を連結する垂直部材とを有し、全体としてコの字に形成されており、前記水平部材の他端が第2バネを介して取付部材に取り付けられており、
除雪時に、前記第1雪落とし具の前記本体及び前記第2雪落とし具の前記垂直部材をビニールハウス壁面に接触させることにより、ビニールハウス壁面に積もった雪を払い落とすように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載された除雪機。
【請求項4】
前記オーガ式除雪部が、自走式農機具又は自走式除雪機にアタッチメントを介して取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された除雪機。
【請求項5】
前記オーガ式除雪部がツールバーの一端に配置され、ツールバーの他端に配置された集雪部を更に備え、前記集雪部が、雪をかき集めるための集雪板と、集雪板をツールバーに取り付けるための垂直部材と、集雪板の端部の位置を表示するための旗を設置する旗設置用部材とを有しており、前記集雪板の下縁に鋸刃状部分が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された除雪機。
【請求項6】
前記オーガ式除雪部を支持する部材が、前記ツールバーの端部に入れ子式に収容され、前記ツールバーに設置されたシリンダのピストンロッドの先端が前記支持する部材に連結されており、前記ピストンロッドを伸縮させることによって、前記オーガ式除雪部を水平方向に移動させることができるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載された除雪機。
【請求項7】
前記ツールバーにトラクタが連結されることを特徴とする請求項5又は6に記載された除雪機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−197664(P2012−197664A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−13806(P2012−13806)
【出願日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【特許番号】特許第4954354号(P4954354)
【特許公報発行日】平成24年6月13日(2012.6.13)
【出願人】(595034891)株式会社キュウホー (14)
【Fターム(参考)】