説明

陰イオン界面活性剤の濃度測定方法

【課題】海水中の界面活性剤を現場で精度よく測定する。
【解決手段】
検水としての試料海水20をカラム1に通水し、カラム1内の吸着材8に陰イオン界面活性剤を吸着させる。その後、溶媒としてのメタノール3をカラム1内に入れ、吸着された陰イオン界面活性剤を抽出する。抽出した陰イオン界面活性剤は、メチレンブルー5と会合体21を形成させ、試料容器2の壁面に付着させる。会合体21を抽出し、吸光度を測定することで陰イオン界面活性剤の量を測定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海水中に溶出する陰イオン界面活性剤の濃度測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
泥土圧の気泡シールド工事を行う場合、気泡剤としてα−オレインスルフォン酸ナトリウム(以下AOSという)などの陰イオン界面活性剤(以下界面活性剤という)が使用されている。このため、気泡シールド工事では、界面活性剤を含んだ掘削土が排出される。これらの掘削残土処理を行う際に排出土を海中投棄した場合、魚毒性等の環境影響が問題になる。このため、工事中に界面活性剤の濃度管理が必要となる。
【0003】
界面活性剤の濃度測定には、JISで定めるメチレンブルー吸光光度法が用いられる。また、アルキルシリル化シリカゲルの充填カラムを用いた液体クロマトグラフィーによって界面活性剤を分離分析することも提案されている(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−337902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、JISで定める方法はクロロホルムでの抽出操作が複雑であり、測定に時間を要するため現場での測定は困難であった。また液体クロマトグラフィーを用いる方法も装置の設置場所に制限があり、現場での測定は困難であった。
ここで、ポリプロピレン製チューブに界面活性剤とメチレンブルーの会合体を付着させた後に付着物を抽出し、比色または吸光度を測定する簡易測定方法が提案されている。この方法を用いれば現場での測定が可能となる。
しかし、この方法を海水中の界面活性剤に用いても、正確な測定をすることが困難であった。これは、海水中のイオンが何らかの影響を与えているためと考えられる。
【0006】
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、海水中の界面活性剤を現場で精度よく測定することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、海水に混入する陰イオン界面活性剤の濃度測定方法であって、
検水をカラムに通水し、前記検水中の陰イオン界面活性剤を前記カラム内の吸着材に吸着させる吸着工程と、
溶媒を前記カラムに通液し、前記陰イオン界面活性剤を前記吸着材から抽出する抽出工程と、
抽出された前記陰イオン界面活性剤について、メチレンブルーとの会合体を形成する会合体形成工程と、
前記会合体の形成度合いから前記陰イオン界面活性剤の濃度を求める濃度取得工程と
を行うことを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、吸着材に吸着させた陰イオン界面活性剤を吸着材から抽出しているので、測定を阻害する物質の影響を抑制できる。これにより、海水中の界面活性剤の濃度を現場で精度よく測定できる。
【0009】
本発明において、吸着材として疎水性と親水性の陰イオン交換能を合わせ持つ固相材料を用いれば、陰イオン界面活性剤を確実に吸着させることができる。
【0010】
本発明において、疎水性成分としてジビニルベンゼン又は直鎖の炭化水素を含み、親水性成分としてN−ビニルピロリドン又はアミン系の有機化合物を含んだ固相材料を用いれば、陰イオン界面活性剤を確実に吸着させることができる。
【0011】
本発明において、抽出液としてメタノールを用いれば、陰イオン界面活性剤濃度の測定精度を高めることができる。
【0012】
本発明において、会合体形成工程では、ポリプロピレン容器の壁面に会合体を付着させて液体分を排出し、濃度取得工程では、付着させた会合体を所定量の溶媒で抽出し、得られた抽出液の吸光度から陰イオン界面活性剤の濃度を求めた場合には、その測定精度を高めることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、海水中の界面活性剤の濃度を現場で精度よく測定できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】測定器具の説明図である。
【図2】測定手順を説明するフローチャートである。
【図3】カラム洗浄工程の説明図である。
【図4】通水工程の説明図である。
【図5】溶出工程の説明図である。
【図6】採取工程の説明図である。
【図7】調整工程の説明図である。
【図8】会合体付着工程の説明図である。
【図9】液体除去工程の説明図である。
【図10】抽出工程の説明図である。
【図11】吸光度測定工程での測定結果である。
【図12】蒸留水での比較例の説明図である。
【図13】人工海水での比較例の説明図である。
【図14】n−ドデシル硫酸ナトリウムによる測定結果である。
【図15】直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムによる測定結果である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0016】
まず、界面活性剤の濃度測定に用いる器具等について説明する。図1に示すように、この測定には、カラム1と、試料容器2と、メタノール3と、エタノール4と、メチレンブルー5を用いる。
【0017】
カラム1は、注射器様の形状をした円筒状部材であり、本体部6と、本体部6の先端に設けられた先端部7と、本体部6内の先端側に配置された吸着材8とを有する。本体部6は円筒状をしており、ガラスや樹脂によって作成される。本体部6の基端には鍔状部9が設けられている。先端部7は本体部6と一体に設けられ、テーパー部10とノズル部11とを有する。テーパー部10は、本体部6から連続して設けられ、先端側に向けて縮径するテーパー形状に設けられる。ノズル部11は、本体部6よりも小径の円筒状であり、テーパー部10における小径側端部より連続して設けられる。
【0018】
吸着材8は、本体部6内に詰め込まれている。この吸着材8は、試料となる海水(検水)に含まれる界面活性剤を吸着し、液体分から分離する。この吸着材8は、固相材料12を2つのフィルタ13,13で挟んだサンドイッチ構造をしている。固相材料12としては、界面活性剤を吸着する素材、例えば疎水性と親水性の陰イオン交換能を合わせ持つポリマーが用いられる。疎水性成分としては、ジビニルベンゼン又は直鎖の炭化水素が挙げられ、親水性成分としては、N−ビニルピロリドン又はアミン系の有機化合物が挙げられる。フィルタ13は、液体の透過性を有し、固相材料12が本体部6の外にこぼれ落ちないように固相材料12の位置を固定する部材である。
【0019】
このような構成を有するカラム1としては、例えばウォーターズ社製のオアシスHLBカートリッジ(製品名)や島津製作所社製のGLC StrataX−AW(製品名)がある。なお、これら以外であっても、界面活性剤を吸着し溶媒で解離できるカラム1であれば、成分に限定されず使用できる。
【0020】
試料容器2は、検水の採取や反応等を行うものである。この試料容器2は、容器本体14と蓋部15とを有し、上述のカラム1を内部に収容できる空間を形成する。この試料容器2は合成樹脂で構成されている。合成樹脂としては、例えばポロプロピレン、ポリエチレン、或いはポリスチレンが用いられる。これらの中でポリプロピレンは、界面活性剤とメチレンブルー5の会合体の付着性がよいため、容器本体14用の素材として好適に用いられる。容器本体14は有底筒状の部材であり、開口端付近の周面には螺旋状の突条が設けられている。蓋部15はキャップ状部材であり、内面には突条と嵌り合う螺旋状の溝が設けられている。この蓋部15を容器本体14の開口部側に被せて締め込むと、試料容器2の内部には液密の空間が形成される。このような試料容器2はポリチューブ(商品名)として市販されている。
【0021】
メタノール3やエタノール4は、界面活性剤や会合体の抽出液として用いられる。メチレンブルー5は、界面活性剤との会合体を形成するために用いられる。
【0022】
次に、界面活性剤の測定方法について説明する。なお、以下の説明では、排出土が投棄された海水を採取し、界面活性剤としてのAOSの濃度を測定する場合を例に挙げる。
図2に示すように、この測定方法ではカラム洗浄工程(S1)から吸光度測定工程(S9)までの各工程を行う。これらの工程において、通水工程(S2)が、界面活性剤を吸着材8に吸着させる吸着工程に相当する。界面活性剤の溶出工程(S3)と採取工程(S4)が、吸着させた界面活性剤を吸着材8から抽出する抽出工程に相当する。会合体付着工程(S6)と液体除去工程(S7)が、界面活性剤とメチレンブルー5の会合体を試料容器2(詳しくは容器本体14)の内壁面に形成する会合体形成工程に相当する。会合体抽出工程(S8)と吸光度測定工程(S9)が、界面活性剤の濃度を求める濃度取得工程に相当する。
【0023】
カラム洗浄工程(S1)では、カラム1にメタノール3を1ml通し、その後蒸留水17を5ml通す。例えば、図3に示すように、容器16中のメタノール3又は蒸留水17にカラム1の先端部7をつけた状態で、メタノール3や蒸留水17を吸い上げ、排出することを行う。吸い上げや排出は、カラム1の基端部側に接続具18を介して接続した注射器19を用いて行う。なお、洗浄が不要なカラム1を用いる場合、この工程は不要である。
【0024】
通水工程(S2)では、カラム1内に入れた所定量の海水試料を先端部7から排出する。このとき、カラム1の基端側開口から海水試料20を20ml入れた後に、接続具18及び注射器19を接続する。そして、図4に示すように、ノズル部11を下向きにして1秒間に1〜2滴の速度となるように注射器19のプランジャーを少しずつ押し下げ、海水試料20に含まれる界面活性剤を吸着材8に吸着させる。このとき塩化物イオン等の、測定を阻害する物質は、その多くが排出されると考えられる。海水試料20をすべて排出したならば通水工程を終了する。
【0025】
溶出工程(S3)では、図5に示すように、界面活性剤を吸着させたカラム1を、先端部7を下向きにした状態で容器本体14に入れ、溶媒としてのメタノール3を容器本体14へ所定量(例えば2ml)注入する。これにより、メタノール3が吸着材8に浸透し、吸着された界面活性剤が溶出される。
【0026】
採取工程(S4)では、界面活性剤が溶出されたメタノール3を容器本体14に排出する。このときもカラム1の基端側開口に注射器19を接続し、注射器19のプランジャーを少しずつ押し下げる。これにより、ゆっくりとした速度で、メタノール3が先端部7から容器本体14内へ排出される。すなわち、吸着された界面活性剤が抽出される。このため、溶出工程と採取工程は界面活性剤の抽出工程といえる。メタノール3を全て排出したならば、少量の蒸留水(洗浄液)でカラム1を洗浄し、洗浄液は容器本体14に入れる。この洗浄液には界面活性剤が含まれているからである。
【0027】
調整工程(S5)では、容器本体14内の液体量を調整する。図7に示すように、メタノール3と洗浄液の混合液に蒸留水を加えて規定量LV(例えば20ml)とし、検水を調整する。
【0028】
会合体付着工程(S6)では、図8に示すように、メチレンブルー5の溶液を容器本体14内の液体に加えた後、試料容器2を振って液体を攪拌する。具体的には、2滴のメチレンブルー5を加え、蓋部15を容器本体14に締め込んで試料容器2を液密状態にする。そして、30秒間に亘って、容器本体14内の液体を蓋部15にぶつけるように激しく振り混ぜる。これにより、界面活性剤とメチレンブルー5とが会合体21を形成する。この会合体21は、図9に示すように容器本体14の内壁面に付着する。
【0029】
液体除去工程(S7)では、蓋部15を容器本体14から取り外し、容器本体14内の液体を捨てる。このとき、図9に示すように開口を外側に向けて容器本体14を振ったり、ティッシュペーパに叩き付けたりすることで、容器本体14から液体分をできるだけ除去する。
【0030】
会合体抽出工程(S8)では、エタノール4で会合体21を抽出する。具体的には、1.5mlの70%エタノール水溶液を容器本体14内に注入し、蓋部15を容器本体14に締め込む。その後、試料容器2をよく振り混ぜて容器本体14の内壁面に付着した会合体21を抽出する。
【0031】
吸光度測定工程(S9)では、抽出した会合体21を含む会合体溶液の吸光度を測定する。具体的には、会合体溶液をマイクロセルに入れ、ハンディタイプの分光光度計を用い、波長661nmの吸光度を測定する。吸光度を測定したならば、測定した吸光度を予め作成した吸光度とAOS濃度との相関関係にあてはめ、海水中に含まれるAOS濃度を取得する。図11に示すように、予め測定した吸光度は、AOS濃度が0ppmのとき0.0664,0.05ppmのとき0.0715,0.1ppmのとき0.0857,0.5ppmのとき0.1687,1ppmのとき0.2813である。仮に、測定された吸光度が0.15とすると海水中のAOS濃度は0.4ppmになる。
【0032】
ここで、比較例について説明する。図12は、蒸留水で作成した複数濃度のAOS標準液に対し、会合体付着工程(S6)から吸光度測定工程(S9)を行った結果である。予め測定した吸光度は、AOS濃度が0ppmのとき0.0547,0.05ppmのとき0.0610,0.1ppmのとき0.1086,0.5ppmのとき0.4838,1ppmのとき0.9496である。この結果からAOS濃度と吸光度の間に正の相関関係があり、吸光度からAOS濃度が求められることが判る。このことは、図11の吸光度とAOS濃度の相関関係と同じである。
【0033】
図13は、海水で作成した複数濃度のAOS標準液に対して会合体付着工程(S6)から吸光度測定工程(S9)を行った結果である。予め測定した吸光度は、AOS濃度が0ppmのとき0.0367,0.05ppmのとき0.0259,0.1ppmのとき0.0221,0.5ppmのとき0.0187,1ppmのとき0.0199である。この結果からAOS濃度と吸光度の間には相関関係がなく、吸光度からはAOS濃度が求められないことが判る。図13の結果と図11の結果の比較から、通水工程(S2)から会合体抽出工程(S8)を行うことで、海水に含まれる界面活性剤の濃度を測定できるようになったことが判る。
【0034】
以上説明したように、この実施形態によれば、海水中の界面活性剤の濃度を現場で測定できる。
【0035】
ところで、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述の実施形態では陰イオン界面活性剤としてAOSを例示したが、他の種類の界面活性剤でも同様に濃度測定ができる。
【0036】
図14は、n−ドデシル硫酸ナトリウム(以下ASという)について吸光度とAS濃度との関係を示している。この測定では、ASとして関東化学社製の水質試験用試薬を用い、海水で希釈して測定に供した。測定された吸光度は、AS濃度が0ppmのとき0.0442,0.05ppmのとき0.0497,0.1ppmのとき0.0645,0.5ppmのとき0.1350,1ppmのとき0.1982である。この結果より、吸光度から海水中のAS濃度が求められることが判る。
【0037】
図15は、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(以下LASという)について吸光度とLAS濃度との関係を示している。この測定では、LASとして関東化学社製の水質試験用標準原液を用い、海水で希釈して測定に供した。測定された吸光度は、AS濃度が0ppmのとき0.0417,0.05ppmのとき0.0643,0.1ppmのとき0.1094,0.5ppmのとき0.3853,1ppmのとき0.7267である。この結果より、吸光度から海水中のLAS濃度が求められることが判る。
【0038】
前述の実施形態では、会合体抽出工程(S8)における会合体の抽出液としてエタノール4を用いていたがメタノール3であってもよい。また、界面活性剤の濃度を測定するに際して吸光度測定工程(S9)を用いていたが、比色によって測定してもよい。この場合、会合体溶液の色見本(色板)を、界面活性剤の濃度毎に作成しておく。そして、得られた会合体溶液と色見本とを比色することで、検水中の界面活性剤濃度を測定できる。
【符号の説明】
【0039】
1 カラム
2 試料容器
3 メタノール
4 エタノール
5 メチレンブルー
6 本体部
7 先端部
8 吸着材
9 鍔状部
10 テーパー部
11 ノズル部
12 固相材料
13 フィルタ
14 容器本体
15 蓋部
16 容器
17 蒸留水
18 接続具
19 注射器
20 海水試料
21 会合体
LV 規定量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
海水に混入する陰イオン界面活性剤の濃度測定方法であって、
検水をカラムに通水し、前記検水中の陰イオン界面活性剤を前記カラム内の吸着材に吸着させる吸着工程と、
溶媒を前記カラムに通液し、前記陰イオン界面活性剤を前記吸着材から抽出する抽出工程と、
抽出された前記陰イオン界面活性剤について、メチレンブルーとの会合体を形成する会合体形成工程と、
前記会合体の形成度合いから前記陰イオン界面活性剤の濃度を求める濃度取得工程と
を行うことを特徴とする陰イオン界面活性剤の濃度測定方法。
【請求項2】
前記吸着材は、疎水性と親水性の陰イオン交換能を合わせ持つ固相材料が用いられていることを特徴とする請求項1に記載の陰イオン界面活性剤の濃度測定方法。
【請求項3】
前記固相材料は、疎水性成分としてジビニルベンゼン又は直鎖の炭化水素を含み、親水性成分としてN−ビニルピロリドン又はアミン系の有機化合物を含むことを特徴とする請求項2に記載の陰イオン界面活性剤の濃度測定方法。
【請求項4】
前記抽出液は、メタノールであることを特徴とする1から3の何れか1項に記載の陰イオン界面活性剤の濃度測定方法。
【請求項5】
前記会合体形成工程では、ポリプロピレン容器の壁面に前記会合体を付着させて液体分を排出し、
前記濃度取得工程では、付着させた前記会合体を所定量の溶媒で抽出し、得られた抽出液の吸光度から前記陰イオン界面活性剤の濃度を求めることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の陰イオン界面活性剤の濃度測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−243446(P2010−243446A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−95143(P2009−95143)
【出願日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)