隠しポケット付きシャツ

【課題】シャツの前身頃と後身頃の内側にポケットを設けた場合、ポケットが設けられていることが外部から容易に判別できない隠しポケットを提供する。
【解決手段】前身頃１と後身頃２とで構成されるシャツにおいて、前身頃と後身頃との内側に設けられるポケット本体５の固定部４が、前身頃と後身頃との縫い合わせ逢着部３にそって設けられ、ポケット本体に物品を収納した際に、物品の重量によりポケット本体が前身頃と後身頃との外側に露出しないように配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】

この発明は、現金やカードなどの貴重品を収納できる隠しポケットが取り付けられた前身頃と後身頃とを縫い合わせて構成されるシャツに関するものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００２】

シャツの前身頃と後身頃の内側にポケットを設けた場合、縫い代がシャツ外側から確認できるため、ポケットが設けられていることが外部から容易に判別できた。
【課題を解決するための手段】
【０００３】

前身頃1 と後身頃2 とを縫い合わせて構成されるシャツにおいて、前身頃1 と後身頃2 との内側に設けられるポケット本体5 の固定部4 が、前身頃と後身頃との縫い合わせ逢着部3 にそって設けられ、ポケット本体5 に物品を収納した際に、物品の重量によりポケット本体が前身頃1 と後身頃2 との外側に露出しないように配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００４】

前身頃と後身頃の縫い合わせ逢着部に沿って、ポケットの固定部である縫い代が設けるられている。
【０００５】

上述のように、ポケットの固定部である縫い代を配置すれば、逢着部の縫い代と固定部の縫い代が一体に見える。従ってポケットの固定部が外部からわからないため、ポケットがあることがわからない。
【０００６】

ポケットが設けられていることがわからないため、上記ポケットに海外旅行などの際に貴重品を収納すれば、以下の問題点が解決できる。

（A）貴重品をバッグに収納して外出した場合、盗難や紛失の恐れがある。

（B）暑い地域を旅行する場合は薄手シャツなどの軽装で外出するが、貴重品を収納できるところが少ない。

（C）表から見えているポケットは窃盗やスリの標的になりやすい。

（D）旅行者が腹巻きに貴重品を収納することは有名で、腹巻きを狙った窃盗は多い。
【図面の簡単な説明】
【０００７】

【図１】本発明の一実施例のシャツを示す斜視図である。
【図２】本発明の一実施例のシャツの一部を裏返した状態における斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【０００８】

次に本発明の実施形態を図1および図２において説明する。図１および図２に示すように、このTシャツは前身頃1 と後身頃2 とを縫い合わせて構成される横割り仕様・脇縫いTシャツである。左右の脇には縫い合わせにより逢着部（割れ目）3 が露出している。一方の逢着部3 の内側には、隠しポケット5 が配置されている。隠しポケット5 の固定部4 は逢着部に沿って配置されているため、外側から固定部4 の縫い代が見えない状態である。この隠しポケット5 は、物品を収納した際に、物品の重量によりポケットの一部がTシャツの外側に露出しない位置6 に設けられている。
【０００９】

上述した隠しポケットは、物品収納時にTシャツの裾から露出するものでなければ、形状が限定されるものではない。物品収納時に物品が飛び出すことを防止するために、開口部に開閉自在なチャックなど設けられるものであってもよい。
【符号の説明】
【００１０】

1 シャツ前身頃（シャツの前面生地）

2 シャツ後身頃（シャツの後面生地）

3 縫い合わせ逢着部

4 ポケットの固定部

5 ポケット

6 ポケットに物品を収納した際に、物品の重量によりポケット端部が前身頃と後身頃との外側に露出しない高さ

【特許請求の範囲】
【請求項１】

前身頃と後身頃とを縫い合わせて構成されるシャツにおいて、前記前身頃と前記後身頃との内側に設けられるポケット本体の固定部が、前記前身頃と前記後身頃との縫い合わせ逢着部にそって設けられ、前記ポケット本体に物品を収納した際に、前記物品の重量により前記ポケット本体が前記前身頃と前記後身頃との外側に露出しないように配置されることを特徴とする、隠しポケット付きシャツ。

【図１】