説明

集光形スポットライト用フード

【課題】LEDとレンズとを用いた集光形スポットライトに、付加的に、簡易に装着可能であり、照明器具自体を明るくするフードを提供する。
【解決手段】フード1000は、LEDを用いた集光形スポットライトの中空形状の照射口に装着され、透光性を有する軟質弾性材で形成された中空形状の集光形スポットライト用フードである。フード1000は、挿入側フード端部100を備えている。挿入側フード端部100は、所定の長さLの中空形状をなすと共に外側の形状が照射口200の内側の形状に合致し、中空形状の照射口200の内側に照射口200の端から記所定の長さLにわたって外側が挿入されると共に、肉厚が挿入方向Xに向かうに従って、T1からT2へと次第に厚くなることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、LEDを用いた集光形スポットライトに使用するフードに関する。
【背景技術】
【0002】
シリコンゴムなどの軟質弾性体は、照明器具に安全かつ容易に取り付けることができる。LEDはほぼ垂直な光なので、レンズを用いた集光形の光はむだのないスポット光にすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−295367号
【特許文献2】特開2005−129354号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、LEDとレンズを用いた集光形スポットライトの光は直接的な配光となってしまい、器具自体及び照射ポイント以外は暗くなってしまうが、ハロゲンランプを使用する場合のように、照明器具自体も幾分明るくしたいという要求がある。
【0005】
この発明は、LEDとレンズを用いた集光形スポットライトに付加的に、簡易に装着可能であり、照明器具自体を明るくするフードの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の集光形スポットライト用フードは、
LEDを用いた集光形スポットライトの中空形状の照射口に装着され、透光性を有する軟質弾性材で形成された中空形状の集光形スポットライト用フードであって、
所定の長さの中空形状をなすと共に外側の形状が前記照射口の内側の形状に合致し、前記中空形状の前記照射口の内側に前記照射口の端から前記所定の長さにわたって外側が挿入されると共に、肉厚が挿入方向に向かうに従って次第に厚くなる挿入側フード端部を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明により、透過光性のあるシリコンゴムなどの軟質弾性体により器具及び器具周辺を明るくすることが可能となる。本発明の集光形スポットライト用フードは、既成のLED集光形スポットライトにも容易に取り付け、取り外しが可能なため、集光形スポットライト用フードを付加的に使用することで、設置後に器具のイメージを変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態1のスポットライト2000の外観斜視図。
【図2】実施の形態1のフード1000の外観斜視図。
【図3】実施の形態1のフード1000とスポットライト2000との基本的な取り付け関係を説明する図。
【図4】実施の形態1のフード1000とスポットライト2000との実際の取り付け関係を説明する断面図。
【図5】実施の形態2のフード1000とスポットライト2000との実際の取り付け関係を説明する断面図。
【図6】実施の形態2の突起部が複数の場合を示す断面図。
【図7】実施の形態2のネジ止め方法の場合を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の、LEDを用いた集光形スポットライト2000(以下、スポットライト2000という)の外観斜視図である。
【0010】
図2は、実施の形態1の集光形スポットライト用フード1000(以下、フード1000という)の外観斜視図である。
図2の(a)は、フード1000をスポットライト2000への装着側1000bの反対側1000aからみた斜視図である。
図2の(b)は、フード1000をスポットライト2000への装着側1000bからみた斜視図である。
【0011】
図3は、フード1000とスポットライト2000との基本的な取り付け関係を説明する図である。図3は、フード1000及びスポットライト2000を中空円筒形状とみなし、その断面を表している。図3に示すフード1000は、透光性を有する軟質弾性材(軟質弾性体)で形成された中空形状のフードである。フード1000は、端部に挿入側フード端部100を備えている。挿入側フード端部100は、所定の長さLの中空形状をなすと共に外側の形状が、スポットライト2000の照射口200の内側の形状に合致した形状である。挿入側フード端部100は、中空形状の照射口200の内側に、照射口200の端から所定の長さLにわたって外側が挿入される。そして、挿入側フード端部100は、肉厚Tが挿入方向Xに向かうに従って次第に厚くなる。すなわち、図3に示すように、挿入方向Xに向かうに従って、肉厚がT1からT2へと次第に厚くなる。
【0012】
挿入側フード端部100の端は、スポットライト2000のレンズカバー220の付近に位置する。よって、肉厚がT1からT2へと次第に厚くなるので、LEDから放射されて、この肉厚の変化する挿入側フード端部100に入った光は、挿入側フード端部100の外へ逃げにくくなるので、フード1000は、光りやすくなる。
【0013】
図4は、フード1000とスポットライト2000との、実際の取り付け関係を説明する断面図である。図4に示すように、フード1000の挿入側フード端部100は、照射口200に装着するための、全周にわたる「くぼみ103」(挿入側嵌合部)、くぼみ103を形成する突起部105(全周にわたる)および、挿入側フード端部100の外径側106により、スポットライト2000の照射口200を挟み込む構造である。くぼみ103により、照射口200の外径側に形成された突起202(照射側突起部)の入るスペースを作ることで、突起202がわずかであっても、外れにくい構造である。以上のように、挿入側フード端部100は、照射口200の内側に挿入された場合に、突起202と嵌合するくぼみ103を備えたので、照射口200から外れにくい。
【0014】
フード1000は、例えばシリコンゴム等の軟質弾性材である。以下、シリコンゴムを想定して説明する。フード1000は材質がシリコンゴムであるため、照射口200に押し込むことで容易に取り付けることができ、取り付け状態から取り付け方向と反対方向に引っ張ることで取り外すことができる。なおシリコンゴム以外に、天然ゴムや合成ゴムを素材として使用することができる。
【0015】
フード1000は、シリコンの硬度を高めることで、外から力が加えられた時にも強い弾性力が働き外れにくい効果を生む。
【0016】
シリコンゴムなどの軟質弾性体のフード1000は透過性があり、光を拡散させる。これにより、器具(スポットライト2000)及び器具周辺を明るくすることができる。よってフード1000を用いることで、LEDとレンズとを用いた集光形スポットライトであっても、あたかもミラー付ハロゲンランプを使用しているかの様な雰囲気(イメージ)を出すことができる。フード1000であればスポットライト2000(器具)に対して、容易に取り付け、取り外しができるので、器具設置後においてフード1000を取り付け、取り外しすることで、器具のイメージを変えることができる。
【0017】
実施の形態2.
図5は、実施の形態2のフード1000の挿入側フード端部100の断面図である。
【0018】
照射口200は、フード1000と勘合する内側の周方向に溝207(溝部)が形成されている。挿入側フード端部100の外径側の表面には、照射口200の内側に挿入された場合に、溝207にはまる、突起部108(フード側突起部)が形成されている。これにより、外部から力を加えらた時にも、フード1000は筒状であることから、左右に力が逃げるので、照射口200から外れにくくなる。
【0019】
図6は、突起部108を、突起部108a,108b,108cとに、複数設けた構成である。突起部を複数設けることで、フード1000に力が加えられたときの突起部に加わる力を分散できる。このように、中空形状の挿入側フード端部100の外径側の表面に、複数の突起部が形成されることで突起部への力を分散する。
【0020】
図7は、ネジ211を使用する構成である。図7のように照射口200にネジ穴209をあけ、挿入側フード端部100にはネジ211の入るくぼみ110を作っておく。これにより、ネジ止めによりフード1000の落下を防止できる。
【0021】
このように、中空形状の照射口200は、フード1000が挿入される端部に、外側から内側に突き出る複数のネジ211(突出部)を有する。そして、挿入側フード端部100は、照射口200の内側に挿入された場合に、複数のネジ211の各ネジ211と嵌合する複数のくぼみ110を備えた。よって、このネジ止めにより、フード1000の落下を確実に防止できる。
【符号の説明】
【0022】
1000 フード、100 挿入側フード端部、103 くぼみ、105 突起部、106 外径側、08 突起部、108a〜108c 突起部、110 くぼみ、2000 スポットライト、200 照射口、202 突起、207 溝、209 ネジ穴、211 ネジ、220 レンズカバー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LEDを用いた集光形スポットライトの中空形状の照射口に装着され、透光性を有する軟質弾性材で形成された中空形状の集光形スポットライト用フードであって、
所定の長さの中空形状をなすと共に外側の形状が前記照射口の内側の形状に合致し、前記中空形状の前記照射口の内側に前記照射口の端から前記所定の長さにわたって外側が挿入されると共に、肉厚が挿入方向に向かうに従って次第に厚くなる挿入側フード端部を
備えたことを特徴とする集光形スポットライト用フード。
【請求項2】
前記集光形スポットライトの前記中空形状の前記照射口は、
前記内側の周方向に溝部を備え、
前記挿入側フード端部は、
前記中空形状の外側の表面に、前記照射口の内側に挿入された場合に前記溝部と嵌合するフード側突起部を備えたことを特徴とする請求項1記載の集光形スポットライト用フード。
【請求項3】
前記挿入側フード端部は、
前記中空形状の外側の表面に、複数の前記フード側突起部が形成されたことを特徴とする請求項2記載の集光形スポットライト用フード。
【請求項4】
前記集光形スポットライトの前記中空形状の前記照射口は、
前記フードが挿入される端部の外側に、照射側突起部を備え、
前記挿入側フード端部は、
前記照射口の内側に挿入された場合に、前照射側突起部と嵌合する挿入側嵌合部を備えたことを特徴とする請求項1記載の集光形スポットライト用フード。
【請求項5】
前記集光形スポットライトの前記中空形状の前記照射口は、
前記フードが挿入される端部に、外側から前記内側に突き出る複数の突出部を有し、
前記挿入側フード端部は、
前記照射口の内側に挿入された場合に、前記複数の突出部の各突出部と嵌合する複数の突出嵌合部を備えたことを特徴とする請求項1記載の集光形スポットライト用フード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−64325(P2012−64325A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−205177(P2010−205177)
【出願日】平成22年9月14日(2010.9.14)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(390014546)三菱電機照明株式会社 (585)
【Fターム(参考)】