説明

集積型薄膜太陽電池及びその製造方法

【課題】セルの無効面積を減少させ、基板の反転及び洗浄を必要とせず、基板を大気中に露出させない製造方法を提供する。
【解決手段】集積型薄膜太陽電池の製造方法は、所定間隔離隔されたトレンチが形成された基板を準備するステップと、前記トレンチのそれぞれの底面の一部及び一側面に、第1導電性物質で第1電極層を形成するステップと、前記第1電極層が形成されていないトレンチの一部分及び前記第1電極層上に太陽電池層を形成するステップと、前記太陽電池層上に第2導電性物質を斜めに蒸着し第2電極層を形成するステップと、前記第1電極層が露出されるように、前記トレンチに形成された太陽電池層をエッチングするステップと、前記露出された第1電極層と前記第2電極層とが、電気的に接続されるように、第3導電性物質を前記第2電極層上に斜めに蒸着し導電層を形成するステップと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積型薄膜太陽電池及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池は、太陽光エネルギーを直接電気に変換する半導体素子であり、これに使われる材料によって、大きくシリコン系、化合物系、有機物系に分類することができる。
【0003】
そして、シリコン系太陽電池は、半導体の相(phase)によって、細部的に単結晶シリコン(single crystalline silicon; c-Si)、多結晶シリコン(polycrystalline silicon; poly-Si)、非晶質シリコン(amorphous silicon; a-Si:H)の太陽電池に分類される。
【0004】
また、太陽電池は、半導体の厚さによって、バルク(基板)型太陽電池と薄膜型太陽電池とに分類され、薄膜型太陽電池は、半導体層の厚さが数10μm乃至数μm以下の太陽電池である。
【0005】
シリコン系太陽電池において、単結晶及び多結晶シリコン太陽電池は、バルク型に属し、非晶質シリコン太陽電池は、薄膜型に属する。
【0006】
一方、化合物系太陽電池は、III-V族のGaAs(Gallium arsenide)とInP(Indium Phosphide)などのバルク型とII-VI族のCdTe(Cadmium Telluride)及びI-III-VI族のCulnSe2(CIS; Copper Indium Diselenide)などの薄膜型に分類され、有機物系太陽電池は、大きく有機分子型と有無機複合型とがある。その他に、色素増感型太陽電池があり、これら全てが薄膜型に属する。
【0007】
このように、様々の種類の太陽電池のうちで、エネルギー変換効率が高く製造費用が相対的に安価であるバルク型シリコン太陽電池が、主に地上電力用として幅広く活用されてきている。
【0008】
しかし、最近は、バルク型シリコン太陽電池の需要が急増することによって、原料が足りない現状にあり、価格が上昇していく傾向にある。よって、大規模の地上電力用太陽電池の低価化及び量産化の技術開発のためには、シリコン原料を現在の数100分の1に節減し得る薄膜型太陽電池の開発が切実に求められている。
【0009】
現在常用化されているa-Si:H薄膜太陽電池の集積化方法は、図1a乃至図1fに示す。まず、硝子基板1上に、透明電極層2を形成する。透明電極層2をレーザーパターニングするために、基板1を裏返してパターニングする。パターニング後、基板を再び裏返して残余物を洗浄乾燥し、薄膜太陽電池層3を蒸着する。薄膜太陽電池層3をパターニングするために、基板1をまた裏返してパターニングする。その後に、基板1をもう一度洗浄し得る。裏面電極層4を形成する。最後に、裏面電極層4のパターニングのために、基板1を裏返してパターニングする。そして、再びパターニングされた基板1を洗浄し得る。既存の常用化された集積化技術では、透明電極層2、薄膜太陽電池層3、裏面電極層4をパターニングするために、最低限3回のレーザーパターニングが必要である。各パターニングによって損失される面積とパターニング間の工程マージンによって、略250μm − 300μmのセル間の無効間隔が生じ、これにより、単位セル面積の略3〜4%に該当する無効面積が生ずる。また、レーザーパターニングを大気中で行わなければならないため、大気露出による薄膜太陽電池の性能低下の問題、真空状態と大気状態とを行き交う繰り返し工程による生産性低下の問題、工程全体に清浄室(clean room)の施設が設けられなければならないなどの問題点がある。
【0010】
既存の集積化技術で集積化された薄膜太陽電池から+端子と−端子とを取り出すバスバー領域は、バスバー導線の幅が3mm−5mmであるため、それ以上の幅の領域を有さなければならない。薄膜太陽電池層と裏面電極層とを、幅3mm−5mm以上でパターニングするためには、数回のレーザーパターニング工程が必要である。レーザーパターニングの工程数が増えるということは、非常に非効率的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、既存の集積型薄膜太陽電池の製造時に伴う問題点であるセルの無効面積を減少させることを技術的課題とする。
【0012】
また、本発明は、集積型薄膜太陽電池の製造時に、基板の反転及び洗浄を必要としないことを技術的課題とする。
【0013】
また、集積型薄膜太陽電池の製造時に、基板を大気中に露出させないことを技術的課題とする。
【0014】
また、本発明は、集積型薄膜太陽電池の製造時に、性能低下が発生されないようにすることを技術的課題とする。
【0015】
また、本発明は、集積型薄膜太陽電池の製造時に、工程費用を節減することを技術的課題とする。
【0016】
また、簡単な工程で、バスバー領域を形成することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の集積型薄膜太陽電池の製造方法は、所定間隔で離隔されたトレンチが形成された基板を準備するステップと、前記トレンチのそれぞれの底面の一部及び一側面に、第1導電性物質で第1電極層を形成するステップと、前記第1電極層が形成されていないトレンチの一部分及び前記第1電極層上に太陽電池層を形成するステップと、前記太陽電池層上に第2導電性物質を斜めに蒸着して第2電極層を形成するステップと、前記第1電極層が露出されるように、前記トレンチに形成された太陽電池層をエッチングするステップと、前記露出された第1電極層と前記第2電極層とが、電気的に接続されるように、第3導電性物質を前記第2電極層上に斜めに蒸着して導電層を形成するステップと、を含む。
【0018】
本発明の集積型薄膜太陽電池は、所定間隔で離隔されたトレンチが形成された基板と、前記トレンチのそれぞれの底面の一部及び一側面に形成された第1電極層と、前記第1電極層の一部が露出されるように、前記基板及び前記第1電極層上に形成された太陽電池層と、前記太陽電池層上に形成された第2電極層と、前記露出された第1電極層と前記第2電極層とを電気的に接続するように、前記第2電極層上に形成された導電層と、を含む。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、集積型薄膜太陽電池の製造時、無効面積を減少させる効果がある。
【0020】
本発明によると、集積型薄膜太陽電池の製造時に、基板の反転及び洗浄が不要であるという効果がある。
【0021】
本発明によると、集積型薄膜太陽電池の製造時に、基板を大気中に露出させないという効果がある。
【0022】
本発明によると、集積型薄膜太陽電池の製造時に、性能低下が発生されないという効果がある。
【0023】
本発明は、集積型薄膜太陽電池の製造時に、工程費用が節減されるという効果がある。
【0024】
本発明は、簡単な工程で、バスバー領域を形成するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1a】従来の技術による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図1b】従来の技術による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図1c】従来の技術による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図1d】従来の技術による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図1e】従来の技術による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図1f】従来の技術による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図2a】本発明の実施形態1による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図2b】本発明の実施形態1による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図2c】本発明の実施形態1による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図2d】本発明の実施形態1による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図2e】本発明の実施形態1による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図2f】本発明の実施形態1による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図2g】本発明の実施形態1による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図2h】本発明の実施形態1による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図2i】本発明の実施形態1による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図2j】本発明の実施形態1による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図2k】本発明の実施形態1による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図3a】本発明の実施形態2による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図3b】本発明の実施形態2による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図3c】本発明の実施形態2による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図3d】本発明の実施形態2による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図3e】本発明の実施形態2による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図3f】本発明の実施形態2による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図3g】本発明の実施形態2による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図4a】本発明の実施形態3による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図4b】本発明の実施形態3による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図4c】本発明の実施形態3による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図4d】本発明の実施形態3による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図4e】本発明の実施形態3による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図4f】本発明の実施形態3による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図4g】本発明の実施形態3による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図4h】本発明の実施形態3による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図5a】本発明の実施形態4による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図5b】本発明の実施形態4による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図5c】本発明の実施形態4による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図5d】本発明の実施形態4による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図5e】本発明の実施形態4による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図5f】本発明の実施形態4による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【図5g】本発明の実施形態4による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下では、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳しく説明する。
【0027】
以下で説明される本発明の実施形態において、集積型薄膜太陽電池は、次のように製造される。
【0028】
基板200、300、400、500が準備され、基板200、300、400、500には、所定間隔離隔されたトレンチ205a、205b、305a、305c、305e、405、406、505a、505bが形成される。
【0029】
第1導電性物質で第1電極層210a、210b、310a、310b、310b´、310c、310c´、310d、410a、410a´、410b、410b´、410c、510a、510b、510cがトレンチ205a、205b、305a、305c、305e、405、406、505a、505bのそれぞれの底面の一部及び一側面に形成される。
【0030】
太陽電池層230、320、420、520が、第1電極層210a、210b、310a、310b、310b´、310c、310c´、310d、410a、410b、410c、510a、510b、510cが形成されていないトレンチ205a、205b、305a、305c、305e、405、406、505a、505bの一部分及び第1電極層210a、210b、310a、310b、310b´、310c、310c´、310d、410a、410b、410c、510a、510b、510c上に形成される。
【0031】
第2導電性物質が斜めに放出され太陽電池層230、320、420、520上に蒸着されて第2電極層240a、240b、240c、330a、330b、330b´、330c、330c´、330d、430a、430a´、430b、430b´、430c、530a、530b、530cが形成される。
【0032】
第1電極層210a、210b、310a、310b、310b´、310c、310c´、310d、410a、410b、410c、510a、510b、510cが露出されるように、トレンチ205a、205b、305a、305c、305e、405、406、505a、505bに形成された太陽電池層230、320、420、520がエッチングされる。
【0033】
露出された第1電極層210a、210b、310a、310b、310b´、310c、310c´、310d、410a、410b、410c、510a、510b、510cと第2電極層240a、240b、240c、330a、330b、330b´、330c、330c´、330d、430a、430a´、430b、430b´、430c、530a、530b、530cとが、電気的に接続されるように、第3導電性物質が斜めに放出され第3導電性物質が第2電極層240a、240b、240c、330a、330b、330b´、330c、330c´、330d、430a、430a´、430b、430b´、430c、530a、530b、530c上に蒸着され、導電層250a、250b、250c、340a、340b、340b´、340c、340c´、340d、450a、450b、450c、540a、540b、540cが形成される。
【0034】
また、本発明の実施形態による集積型薄膜太陽電池は、基板200、300、400、500と、第1電極層210a、210b、310a、310b、310b´、310c、310c´、310d、410a、410b、410c、510a、510b、510cと、太陽電池層230、320、420、520と、第2電極層240a、240b、240c、330a、330b、330b´、330c、330c´、330d、430a、430a´、430b、430b´、430c、530a、530b、530cと、導電層250a、250b、250c、340a、340b、340b´、340c、340c´、340d、450a、450b、450c、540a、540b、540cと、を含む。
【0035】
基板200、300、400、500には、所定間隔離隔されたトレンチ205a、205b、305a、305c、305e、405、406、505a、505bが形成される。
【0036】
第1電極層210a、210b、310a、310b、310b´、310c、310c´、310d、410a、410b、410c、510a、510b、510cは、トレンチ205a、205b、305a、305c、305e、405、406、505a、505bのそれぞれの底面の一部及び一側面に形成される。
【0037】
太陽電池層230、320、420、520は、第1電極層210a、210b、310a、310b、310b´、310c、310c´、310d、410a、410b、410c、510a、510b、510cの一部が露出されるように、基板200、300、400、500及び第1電極層210a、210b、310a、310b、310b´、310c、310c´、310d、410a、410b、410c、510a、510b、510c上に形成される。
【0038】
第2電極層240a、240b、240c、330a、330b、330b´、330c、330c´、330d、430a、430a´、430b、430b´、430c、530a、530b、530cは、太陽電池層230、320、420、520上に形成される。
【0039】
導電層250a、250b、250c、340a、340b、340b´、340c、340c´、340d、450a、450b、450c、540a、540b、540cは、露出された第1電極層210a、210b、310a、310b、310b´、310c、310c´、310d、410a、410b、410c、510a、510b、510cと、第2電極層240a、240b、240c、330a、330b、330b´、330c、330c´、330d、430a、430a´、430b、430b´、430c、530a、530b、530cと、を電気的に接続するように、第2電極層240a、240b、240c、330a、330b、330b´、330c、330c´、330d、430a、430a´、430b、430b´、430c、530a、530b、530c上に形成される。
【0040】
次に、このような本発明の実施形態による集積型薄膜太陽電池とその製造方法について図面を参照して詳しく説明する。
【0041】
[実施形態1]
【0042】
図2a乃至図2kは、本発明の実施形態1による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示した図である。
【0043】
図2a乃至図2kを参照すると、基板200のトレンチ205a、205b間の領域は、単位セル領域201a、201b、201cである。また、基板200上には、第1電極層210a、210b、別の電極層220a、220b、220c、太陽電池層230a、230b、230c、第2電極層240a、240b、240c、導電層250a、250b、250c、及びバスバー領域の導電性ペーストが形成されている。
【0044】
図2aを参照すると、単位セル領域201a、201b、201cが定義されるように、所定間隔離隔されたトレンチ205a、205bが形成された基板200が準備される。基板200は、集積型薄膜太陽電池を構成する本体になる。基板200は、光が一次的に入射する部分で、光の透過率が優れた透明絶縁性材質を使うのが良い。例えば、ソーダ石灰硝子、一般硝子、強化硝子のうち、選択されたいずれかの1つを使うことができる。その他に、ポリマー材質のポリマー基板、またはナノ複合体(nano composit)基板であり得る。ナノ複合体は、マトリックス相(matrix、連続相)の中にナノ粒子が分散相として分散されている系である。マトリックス相は、ポリマー、金属、またはセラミックであり得るし、ナノ粒子は、ポリマー、金属、またはセラミックであり得る。
【0045】
基板200上に、トレンチ205a、205bが形成される。トレンチ205a、205bによって、単位セル領域201a、201b、201cが定義される。単位セル領域201a、201b、201c上には、以後の工程によって、単位セルが形成される。トレンチは、硝子基板やポリマー基板、またはナノ複合体基板などを溶融させた状態で、硝子基板、またはポリマー基板、またはナノ複合体基板などが固まる前に、エンボス加工で形成されてストライプの形状を有する。この他に、溶融されていない前記基板に、トレンチ205a、205bを、ホットエンボス加工(hot-embossing)法を使って形成することもできる。
【0046】
また、基板200は、ガラス及びガラス上にコーティングされたポリマー材質の薄膜を含み、または、ガラス及びガラス上にコーティングされたナノ複合体材質の薄膜を含むことができる。この場合、ホットエンボス加工法を使ってポリマー、またはナノ複合体材質の薄膜にトレンチを形成することができる。尚、ガラス上にポリマー、またはナノ複合体材質の薄膜がコーティングされる過程において、エンボス加工法を使ってポリマー、またはナノ複合体材質の薄膜に、トレンチを形成することもできる。このとき、ポリマー、またはナノ複合体材質は、熱硬化性、またはUV硬化性材質を含むことができる。
【0047】
ガラス上にコーティングされたポリマー、またはナノ複合体材質の薄膜に、トレンチが形成されるため、ガラスに直接トレンチを形成するより、トレンチを容易に形成することができる。
【0048】
また、トレンチ205a、205bは、エンボス加工、またはホットエンボス加工方法だけではなく、湿式エッチング、乾式エッチング、機械的加工、レーザーのような光学的加工のうち、いずれかの1つの方法によって形成することもできる。
【0049】
前記で説明された基板の材質及びトレンチ形成方法は、以後に説明される実施形態2乃至実施形態4に共通的に適用することができる。
【0050】
図2aを参照すると、トレンチ205a、205bのそれぞれの一定領域、及びトレンチ205a、205bと隣接する単位セル領域201a、201b、201cのそれぞれの一定領域上に、第1導電性物質で第1電極層210a、210bが形成される。トレンチ205a、205bのそれぞれの一定領域は、図2aに示されたように、各トレンチの底面、一側面からなる領域である。
【0051】
実施形態1で、第1電極層210a、210bは、隣接単位セルと電気的に直列接続するために形成されるだけでなく、単位セルで生成された電流が 隣接する他の単位セルに効率的に伝達されるようにする。以後に形成される別の電極層の形成に使われる透明電極物質の場合、金属物質に比べて抵抗が大きい。このような透明電極物質によって、単位セルで生成される電流が効率的に伝達されないため、薄膜太陽電池全体の効率が低くなることがある。このような薄膜太陽電池の効率が低くなることを防止するために、第1電極層は、別の電極層を成す透明電極物質に比べて抵抗が小さい金属物質で形成することができる。
【0052】
したがって、本発明の実施形態1において、第1電極層210a、210bを形成するための第1導電性物質として、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、クロム(Cr)のうち、少なくとも1つを含むことができる。第1電極層210a、210bは、金属マスク(metal mask)を用いた蒸着法、インクジェット(ink jet)、ジェットスプレー(jet spray)、スクリーン印刷(screen printing)、ナノインプリント(nano imprint)、スタンピング(stamping)のうち、いずれかの1つの方法を用いて形成することができる。
【0053】
図2bを参照すると、単位セル領域201a、201b、201c上に、第1電極層210a、210bと異なる別の電極層220a、220b、220cが形成される。
【0054】
別の電極層220a、220b、220cは、基板200を通して太陽光が太陽電池層に入射できるように、透明導電性物質で形成することができる。これによって、別の電極層220a、220b、220cは、酸化亜鉛(Zinc Oxide; ZnO)、酸化錫(Tin Oxide; SnO2)、酸化インジウム錫(Indium Tin Oxide; ITO)のうち、少なくとも1つからなり得る。
【0055】
別の電極層220a、220b、220cは、次のような方法で形成される。別の電極層220a、220b、220cを形成するための物質を含んだゾル-ゲル(sol-gel)溶液をインクのように使うプリンティング(printing)法を用いることにより、マスクを用いたフォトレジスター法やポリマーパターンを使わなくても、前記ゾル-ゲル溶液を単位セル領域201a、201b、201c上に直接塗布して別の電極層220a、220b、220cを形成することができる。この場合、ローラーなどを使って、前記ゾル-ゲル溶液を単位セル領域201a、201b、201c上に直接塗布することができるが、これに限定しない。一方、プリンティング法によって形成された別の電極層は抵抗の高い場合があるため、大気、または窒素のようなガス雰囲気で熱処理することがあり得る。
【0056】
このような方法は、マスク作業によるエッチング工程なしで、帯状にパターン化された別の電極層220a、220b、220cを直接形成することが可能である。このように、プリンティング(printing)法を用いて別の電極層220a、220b、220cを形成すると、比較的工程が簡単であり、既存の工程のようにレーザーパターニングのための高価の装備が不要であるため、製造単価を節減することができる。
【0057】
図2cを参照すると、第1電極層210a、210bが形成されていないトレンチ205a、205bの一部分、第1電極層210a、210b、及び別の電極層220a、220b、220c上に、太陽電池層230が形成される。
【0058】
太陽電池層230は、光起電性物質からなる。太陽電池層230は、太陽光が入射するとき電流が生成される任意の物質で形成することができる。例えば、太陽電池層230は、シリコン系列、化合物系列、有機物系列、及び乾式色素増感系列の光起電性物質のうち、1つから形成され得る。このうち、シリコン系列の太陽電池は、非晶質シリコンの単一接合太陽電池(amorphous silicon(a-Si:H)single junction solar cell)、非晶質シリコンの多重接合太陽電池(a-Si:H/a-Si:H、a-Si:H/a-Si:H/a-Si:H multi-junction solar cell)、非晶質シリコンゲルマニウムの単一接合太陽電池(amorphous silicon-germanium(a-SiGe:H) single junction solar cell)、非晶質シリコン/非晶質シリコンゲルマニウムの二重接合太陽電池(a-Si:H/a-SiGe:H double junction solar cell)、非晶質シリコン/非晶質シリコンゲルマニウム/非晶質シリコンゲルマニウムの三重接合太陽電池(a-Si:H/a-SiGe:H/a-SiGe:H triple junction solar cell)、及び非晶質シリコン/マイクロ結晶シリコン(多結晶シリコン)の二重接合太陽電池(amorphous silicon/microcrystalline(poly)silicon double junction solar cell)のうち、1つを用いることができる。
【0059】
このような実施形態1の太陽電池層は、実施形態2乃至実施形態4に共に適用することができる。
【0060】
図2dを参照すると、第2導電性物質が斜めに放出されて(OD1)、第2導電性物質が太陽電池層230上に蒸着されることで、第2電極層240a、240b、240cが形成される。
【0061】
図2dに示されたように、トレンチ205a、205b及び太陽電池層230が形成された基板200上に、第2導電性物質が角度θ1で斜めに放出される。第2導電性物質が角度θ1ほど斜めに放出されると、蒸着の直進性によって、第2導電性物質が太陽電池層230上に蒸着される。基板200上に形成されたトレンチ205a、205bと角度θ1とによって、トレンチ205a、205bに形成された太陽電池層230上の一部分eには、第2導電性物質が蒸着されない。この場合、電子ビーム、または熱蒸着などの蒸着法を用いるが、これに限定しない。
【0062】
上述の方法によって、第2導電性物質で自己整列(self-alignment)された第2電極層240a、240b、240cが形成される。第2導電性物質は、透明導電性物質、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、クロム(Cr)のうち、少なくとも1つを含むことができる。このとき、透明導電性物質は、ZnO、SnO2、またはITOを含むことができる。このような第2導電性物質の成分は、実施形態2乃至実施形態4に適用することができる。
【0063】
図2eを参照すると、第1電極層210a、210bが露出されるように、トレンチ205a、205bに形成された太陽電池層230がエッチングされる。
【0064】
このとき、第2電極層240a、240b、240cをマスクとして太陽電池層230が実質的に垂直方向にエッチングされる。ここで、エッチングされる部分は、第2電極層240a、240b、240cが形成されていない太陽電池層230上の一部分eである。エッチング方法としては、反応性イオンエッチング法(Reactive Ion Etching; RIE)のようなドライエッチング工程を用いることが好ましいが、これに限定しない。
【0065】
このように、自己整列された第2電極層240a、240b、240cによって、別のマスクを使わずに、太陽電池層230の微小エッチングが可能であるため、単位セル間の絶縁間隔を数μm乃至数十μmにすることができる。このような絶縁間隔は、既存のプラズマを用いた化学的気化加工法やレーザービームを用いたレーザーパターニング法などによって形成された単位セル間の絶縁間隔に比べて、数十乃至数百倍以上減らすことができ、薄膜太陽電池の有効面積を極大化することができる。
【0066】
一方、上述の方法によって太陽電池層230がエッチングされて、単位セル領域上に太陽電池層パターン230a、230b、230cが形成される。このように、太陽電池層230がエッチングされる工程を通して、トレンチ205a、205bに形成された第1電極層210a、210bが露出される。
【0067】
このようなエッチング方法は、実施形態2乃至実施形態4に共に適用することができる。
【0068】
図2fを参照すると、1つの単位セル領域(例えば; 201b)に形成された別の電極層220bと接続される第1電極層210aと、前記1つの単位セル領域201bに隣接した他の単位セル領域(例えば; 201a)上に形成された第2電極層240aとが、電気的に接続されるように、第3導電性物質が第2電極層240a上に斜めに蒸着される(OD2)ことで、導電層250aが形成される。これによって、トレンチ内部の第1電極層210aと導電層250aとが、互いに接続される。
【0069】
エッチング工程を通して単位セル間に所定の絶縁間隔が形成された状態で、第2導電性物質を蒸着する方法と同じ蒸着法を用いて第3導電性物質を蒸着することができる。すなわち、電子ビーム、または熱蒸着器を使って第3導電性物質を角度θ2ほど斜めに放出させる(OD2)と、蒸着の直進性によって、エッチングによって露出された第1電極層210aのうち一部分fを除いた他の部分に、第3導電性物質が蒸着される。これによって、導電層250a、250b、250cが形成される。このとき、第3導電性物質は、透明導電性物質、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、クロム(Cr)のうち、少なくとも1つを含むことができる。透明導電性物質は、ZnO、SnO2、またはITOを含むことができる。このような第3導電性物質の成分は、実施形態2乃至実施形態4に共に適用することができる。
【0070】
導電層250a、250b、250cの形成によって、1つの単位セル領域(例えば;201b)に形成された別の電極層220bと接続されている第1電極層210aと、前記1つの単位セル領域に隣接した他の単位セル領域(例えば; 201a)に形成された第2電極層240aとが、電気的に接続される。これによって、単位セル201a、201bは、電気的に直列接続される。
【0071】
図2g及び図2hを参照すると、集積化された薄膜太陽電池の基板の一定領域にある1つ以上のトレンチに、導電性ペーストが埋められることで、バスバー領域が形成される。このとき、図2hに示されたように、導電性ペーストが複数個のトレンチに埋められる場合、導電性ペーストが埋められるトレンチ間の間隔は、バスバー領域ではない太陽電池領域に該当するトレンチ間の間隔より小さくすることができる。すなわち、バスバー領域は電気を生成しないため、バスバー領域のトレンチ間の間隔は、電気を生成する太陽電池領域のトレンチ間の間隔より小さくできる。このようなバスバー領域の特徴は、以後に説明される実施形態2乃至実施形態4に共通的に適用することができる。
【0072】
本発明の実施形態1では、基板の最外郭のトレンチとこれに隣接したトレンチ間の領域とが、バスバー領域であり得るし、バスバー領域は、3mm乃至5mmであり得る。このように、バスバー領域のトレンチには、前記の図2a乃至図2fのような工程が行われる。
【0073】
バスバー領域に該当するトレンチが導電性ペーストで埋められた後、導電性ペースト上に、導電テープのようなバスバー(図示しない)が接着され、太陽電池層230cで生成された電流がバスバーを通して外部に流れる。
【0074】
このようなバスバーは、集積化された薄膜太陽電池で生成された電力を効率的に外部に供給する。また、トレンチの個数によって、バスバー領域が変わり得るため、多様なバスバーの幅に対応することができ、バスバーと導電性ペーストとの接着力も増加できる。
【0075】
導電性ペースト260は、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)のうち、少なくとも1つを含むことができる。導電性ペーストを埋める方法として、プリンティング法、インクジェット、ジェットスプレー、スクリーン印刷、ナノインプリント、またはスタンピング方法などが使われる。
【0076】
このような方法は、マスク作業によるエッチング工程なしで、パターン化されたバスバー領域を低温工程で直接形成することが可能である。また、工程が比較的簡単であり、高価の装備が不要であるため、製造単価を節減することができる。本実施形態によってバスバー領域を形成すると、バスバー形成のためのレーザーパターニング工程が別に必要でなくなり、迅速かつ簡便にバスバー領域を形成できる。
【0077】
一方、図2dに示された過程を通して、第2電極層240a、240b、240cが形成された後、太陽電池層230のエッチングの前に、電極層の短絡を防止するための短絡防止層が形成され得る。すなわち、図2d及び図2eに示されたように、自己整列された第2電極層240a、240b、240cによってエッチングが行われると、第2電極層240a、240b、240cの端と第1電極層210a、210bとの間、または第2電極層240a、240b、240cの端と別の電極層220a、220b、220cとの間に短絡が発生し得る。
【0078】
このような短絡の防止のため、図2iに示されるように、図2dの第2導電性物質が放出される一方の側と対向する側から短絡防止物質が角度θ3で斜めに放出されて、太陽電池層230及び第2電極層240a、240b、240c上に蒸着される。以後、図2jに示されるように、自己整列された第2電極層240a、240b、240c及び短絡防止層260によって、第1電極層210a、210bが露出されるように太陽電池層230がエッチングされる。
【0079】
このとき、エッチングされる領域e´は、図2dのエッチングされる領域eより小さく、短絡防止層260が、第2電極層240a、240b、240cの端を覆うため、第2電極層240a、240b、240cの端と第1電極層210a、210bとの間、または第2電極層240a、240b、240cの端と別の電極層220a、220b、220cとの間に短絡が防止される。短絡防止層260は、第2電極層240a、240b、240cと同じ物質から成り得る。
【0080】
以後、図2kに示されるように、第3導電性物質が斜めに放出され蒸着されることによって、導電層250a、250b、250cが形成される。図2jの導電層250a、250b、250c及びその形成過程は、図2fを通して説明されたため、省略される。
【0081】
このような短絡防止層260は、以後の実施形態2乃至実施形態4に適用可能である。
【0082】
[実施形態2]
【0083】
図3a乃至図3gは、本発明の実施形態2による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示した図である。
【0084】
図3a乃至図3gを参照すると、基板300のトレンチ305a、305c、305e間の領域は、単位セル領域301a、301b、301cである。また、基板300上には、溝305b、305d、第1電極層310a、310b、310c、310d、太陽電池層320、第2電極層330a、330b、330c及び導電層340a、340b、340c、バスバー領域の導電性ペースト350が形成されている。図に示されていないが、溝305b、305dは、単位セル領域301a、301b、301cのそれぞれの所定領域に複数個形成されている。
【0085】
図3aを参照すると、単位セル領域301a、301b、301cが定義されるように、所定間隔離隔されたトレンチ305a、305c、305eと、隣接したトレンチ305a及び305c、305c及び305e間に位置した溝305b及び305dと、が形成された基板300が準備される。
【0086】
単位セル領域301a、301b、301cのそれぞれの所定領域に、溝305b、305dが形成される。溝305b、305dは、以後の工程によって太陽光が透過する領域になる。一方、溝305b、305dは、前記で説明された実施形態1のトレンチの形成方法と同じ方法で形成することができる。
【0087】
本発明の実施形態2では、トレンチ305a、305c、305eと溝305b、305dとが予め形成された基板300を使うこともでき、基板300にトレンチ305a、305c、305eと溝305b、305dとが形成されるステップを含むこともできる。また、トレンチ305a、305c、305eと溝305b、305dとの形成は、同時に行うこともできる。
【0088】
溝305b、305dの幅は、図3aに示されたように、トレンチ305a、305c、305eの幅より小さく、溝305b、305dの深さは、トレンチ305a、305c、305eの深さと等しく形成し得る。または、示されていないが、溝305b、305dの深さは、トレンチ305a、305c、305eの深さより深く、溝305b、305dの幅は、トレンチ305a、305c、305eの幅と等しく形成し得る。このように形成する理由は、以後、第1、2及び3導電性物質を斜めに蒸着する工程を通して、溝305b、305dの底面に第1、2及び3導電性物質が蒸着されないようにするためである。このようにして、溝305b、305dの底面の第1、2及び3導電性物質を除去するためのエッチング工程が必要なくなる。従って、以後の工程で、溝305b、305dの底面に形成される太陽電池層のエッチング工程のみを行えば、溝305b、305dの底面を通して光が透過するようにできる。
【0089】
図3aを参照すると、第1導電性物質が一方の側から斜めに放出され(OD1)て、単位セル領域301a、301b、301cが形成された基板300のトレンチ305a、305c、305eの底面の一部及び一側面に第1導電性物質が蒸着されることで、第1電極層310a、310b、310b´、310c、310c´、310dが形成される。実施形態2の第1電極層310a、310b、310b´、310c、310c´、310dは、実施形態1の第1電極層210a、210bと異なり、トレンチに隣接した基板表面上にも形成される。これによって、実施形態1の別の電極層220a、220b、220cが形成され得ないこともある。
【0090】
第1導電性物質が、角度θ1で斜めに放出される(OD1)ると、蒸着の直進性によって、第1導電性物質が基板300上に蒸着されて第1電極層310a、310b、310b´、310c、310c´、310dが形成される。基板300上に形成されたトレンチ305a、305c、305e及び溝305b、305dと角度θ1とによって、トレンチ305a、305c、305eの一部分dと溝305b、305dの底面d"とには、第1導電性物質が蒸着されない。この場合、電子ビーム、または熱蒸着などの蒸着法を用いるが、これに限定しない。
【0091】
単位セル領域301bに形成された溝305b、305dは、円形、多角形、または楕円形状を有することができ、単位セル領域上に均一に分布されている。
【0092】
ここで、第1導電性物質は、酸化亜鉛(Zinc Oxide; ZnO)、酸化錫(Tin Oxide; SnO2)、酸化インジウム錫(Indium Tin Oxide; ITO)のうち、少なくとも1つを含むことができる。
【0093】
図3bを参照すると、第1電極層310a、310b、310c、310dが形成されていないトレンチ305a、305c、305e及び溝305b、305dの一部分と、第1電極層310a、310b、310b´、310c、310c´、310dとに、太陽電池層320が形成される。
【0094】
太陽電池層320は、光起電性物質からなる。太陽電池層320は、太陽光が入射するとき、電流が生成される任意の物質で形成することができる。
【0095】
図3cを参照すると、第2導電性物質が前記一方の側と対向する他方の側から角度θ2で斜めに放出され(OD2)て、太陽電池層320上に蒸着されることで、第2電極層330a、330b、330cが形成される。
【0096】
基板300上に形成されたトレンチ305a、305c、305eと角度θ2とによって、トレンチ305a、305c、305eに形成された太陽電池層320上の一部分eには、第2導電性物質が形成されない。この場合、電子ビーム、または熱蒸着などの蒸着法を用いるが、これに限定しない。一方、第2導電性物質が形成されていない一部分eは、以後の工程でエッチングされる部分である。溝305b、305dの底面上に形成された太陽電池層320上e"には、第2導電性物質が蒸着されない。
【0097】
図3dを参照すると、第1電極層310a、310b、310c、310dが露出されるように、前記トレンチ305a、305c、305eに形成された太陽電池層320がエッチングされる。また、溝305b、305dを通して光が透過するように、溝305b、305dに形成された太陽電池層320もエッチングされる。すなわち、溝305b、305dの底面e"が露出されることで、溝305b、305dの底面e"を通して光が透過できる。
【0098】
このとき、第2電極層330a、330b、330cをマスクとしで太陽電池層320が実質的に垂直方向にエッチングされる。エッチングされる部分は、第2導電性物質が形成されていない太陽電池層320上の一部分eと、第2導電性物質が蒸着されない溝305b、305dの底面e"上に形成された太陽電池層320とである。このように、自己整列された第2電極層330a、330b、330cによって、第2電極層330a、330b、330cがマスクとしで使われるため、別のマスクが不要である。
【0099】
一方、上述の方法によって太陽電池層320がエッチングされることで、単位セル領域上に太陽電池層パターン320a、320b、320cが形成される。このように太陽電池層320がエッチングされる工程を通して、トレンチ305a、305c、305eに形成された第1電極層310a、310b、310c、310dが露出される。また、溝305b、305dの底面e"が露出される。トレンチ305a、305c、305e及び溝305b、305dに形成された太陽電池層のエッチングは、実質的に同時に行うことができる。
【0100】
図3eを参照すると、1つの単位セル領域(例えば; 301b)に形成された第1電極層310bと、前記1つの単位セル領域301bに隣接した他の単位セル領域(例えば; 301a)に形成された第2電極層330aとが、隣接した単位セル領域(例えば、301b及び301a)間のトレンチ(例えば、305a)で電気的に接続されるように、第3導電性物質が斜めに放出されて、第2電極層(例えば、330a)上に蒸着される(OD3)ことで、導電層340a、340b、340b´、340c、340dが形成される。これによって、トレンチ(例えば、305a)内部の第1電極層(例えば、310b)と導電層(例えば、340a)とが、互いに接続される。
【0101】
エッチング工程を通して単位セル間の所定の絶縁間隔が形成された状態で、第2導電性物質を蒸着する方法と同じ蒸着法を用いて、第3導電性物質が蒸着される。すなわち、電子ビーム、または熱蒸着器を使って第3導電性物質を角度θ3ほど斜めに放出させる(OD3)と、蒸着の直進性によって、エッチングによって露出された第1電極層310a、310b、310c、310dのうち一部分fを除いた他の部分上に第3導電性物質が蒸着されて、導電層340a、340b、340b´、340c、340c´、340dが形成される。このとき、前記で説明されたように、溝305b、305dの底面e”には、第3導電性物質が蒸着されない。
【0102】
導電層340a、340b、340b´、340c、340c´、340dの形成によって、1つの単位セル領域(例えば; 301b)に形成された第1電極層310bは、1つの単位セル領域301bに隣接した他の単位セル領域(例えば; 301a)上に形成された第2電極層330aと電気的に接続され、単位セル同士は電気的に直列接続される。
【0103】
図3f及び図3gを参照すると、集積化された薄膜太陽電池の基板の両外郭のそれぞれに形成されたトレンチと、これに隣接した他のトレンチとを、導電性ペースト350で埋めてバスバー領域を形成する。バスバー領域及び導電性ペーストについては、前記の実施形態1を通して説明されたため、その詳細な説明は省略される。
【0104】
実施形態2のステップは、位置制御装置が必要なく、自己整列(self-alignment)によって行われるため、比較的簡単な工程で集積型薄膜太陽電池の製造が可能である。本実施形態による場合、光透過型(see-through type)の集積型薄膜太陽電池が完成される。本実施形態において、透明ポリマー、または透明ナノ複合体物質を基板300として使うようになると、住宅や自動車のガラス窓に張り付けて使える柔軟な集積型薄膜太陽電池を作ることができる。
【0105】
[実施形態3]
【0106】
図4a乃至図4hは、本発明の実施形態3による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示す図である。
【0107】
図4a乃至図4hを参照すると、基板400にトレンチ405、406が形成され、トレンチ405、406のうち、トレンチ405によって単位セル領域401a、401b、401cが定義される。トレンチ405は、実施形態1、2のトレンチと同じ機能を担当するが、トレンチ406は、単位セル領域401a、401b、401cのそれぞれの所定領域に形成される。また、基板400上には、第1電極層410a、410a´、410b、410b´、410c、太陽電池層420、太陽電池層内の中間層425、第2電極層430a、430a´、430b、430b´、430c、絶縁物質440、及び導電層450a、450a´、450b、450b´、450cが形成される。
【0108】
図4aを参照すると、単位セル領域401a、401bが定義されるように、所定間隔離隔されたトレンチ405、406が形成された基板400が準備される。多数個のトレンチ405は、単位セル領域401a、401b、401cが定義されるように、基板400上に形成される。単位セル領域401a、401b、401c上には、以後の工程によって単位セルが形成される。単位セル領域401a、401b、401cのそれぞれの所定領域にトレンチ406が形成され、以後の工程でトレンチ406は、絶縁物質で埋立てられる。
【0109】
図4aを参照すると、第1導電性物質が斜めに放出され(OD1)て、基板400のトレンチ405、406のそれぞれの底面の一部及び一側面に、第1導電性物質が蒸着される。これによって、第1電極層410a、410a´、410b、410b´、410cが形成される。
【0110】
図4aに示されるように、トレンチ405、406が形成された基板400上に第1導電性物質が角度θ1で斜めに放出される(OD1)。これによって、蒸着の直進性によって、トレンチ405、406の一部分dには、第1導電性物質が蒸着されない。第1導電性物質の蒸着は、電子ビーム、または熱蒸着などの蒸着法で行うことができるが、これに限定しない。
【0111】
上述の方法によって、第1導電性物質の蒸着によって、第1電極層410a、410a´、410b、410b´、410cが形成される。1つの単位セル領域において、トレンチ406によって第1電極層が2つの部分410a及び410a´、または410b及び410b´に分けられる。ここで、第1導電性物質は、酸化亜鉛(Zinc Oxide; ZnO)、酸化錫(Tin Oxide; SnO2)、酸化インジウム錫(Indium Tin Oxide; ITO)のうち、少なくとも1つであり得る。
【0112】
図4bを参照すると、第1電極層410a、410a´、410b、410b´、410cが形成されていないトレンチ405、406の一部分及び第1電極層410a、410a´、410b、410b´、410c上に、太陽電池層420が形成される。太陽電池層420は、光起電性物質からなる。太陽電池層420は、太陽光が入射するとき、電流が生成される任意の物質で形成することができる。
【0113】
一方、多重接合セルの場合、薄膜太陽電池の効率向上のために、多重接合セルを構成する個々のセルの境界に、中間層425が形成され得る。中間層425は、導電性物質で形成することができる。例えば、中間層425は、金属酸化物、窒化ケイ素、ケイ素酸化物、炭化ケイ素、透明導電性酸化物のうち、1つを含むことができる。透明導電性酸化物は、酸化亜鉛(Zinc Oxide; ZnO)、酸化錫(Tin Oxide; SnO2)、酸化インジウム錫(Indium Tin Oxide; ITO)のうち、少なくとも1つを含むことができる。
【0114】
図4cを参照すると、第2導電性物質が角度θ2で斜めに放出され(OD2)て、第2導電性物質が太陽電池層420上に蒸着されることで、第2電極層430a、430a´、430b、430b´、430cが形成される。第2導電性物質が傾斜蒸着されると、蒸着の直進性によって、トレンチ405、406に形成された太陽電池層420の一部分eには、第2導電性物質が蒸着されない。この場合、電子ビーム、または熱蒸着などの蒸着法を用いるが、これに限定しない。上述の方法によって、第2導電性物質で自己整列された第2電極層430a、430a´、430b、430b´、430cが形成される。一方、太陽電池層420の一部分eは、以後の工程で蝕刻される。
【0115】
図4dを参照すると、第1電極層410a、410a´、410b、410b´、410cが露出されるように、トレンチ405、406に形成された太陽電池層420がエッチングされる。このとき、第2電極層430a、430a´、430bをマスクとして、太陽電池層420が実質的に垂直方向にエッチングされる。エッチングされる部分は、第2導電性物質が形成されていない太陽電池層420の一部分eである。
【0116】
一方、上述の方法によって、太陽電池層420がエッチングされて単位セル領域上に太陽電池層パターンが形成される。このように、太陽電池層420がエッチングされる工程を通して、トレンチ405、406に形成された第1電極層410a、410a´、410b、410b´、410cが露出される。
【0117】
図4eを参照すると、トレンチ405に隣接したトレンチ406に、絶縁物質440を埋める。ここで、絶縁物質440は、アルミニウム酸化物、シリコン酸化物、エナメル、またはこれらの混合物質を含むことができ、プリンティング法、インクジェット、ジェットスプレー、スクリーン印刷、ナノインプリント、またはスタンピング方法などによって、トレンチ406は埋められ得る。絶縁物質440をトレンチ406に埋める理由は、以後に詳しく説明される。
【0118】
図4fを参照すると、第3導電性物質が斜めに放出され(OD3)て、第3導電性物質が第2電極層430a、430a´ 430b、430b´ 430c上に放出される(OD3)ことで、導電層450a、450b、450cが形成される。これによって、トレンチ(例えば、405)内部の第1電極層(例えば、410b)と導電層(例えば、450a)とが、互いに接続される。第1電極層(例えば、410b)と導電層(例えば、450a)とが互いに接続されることで、1つの単位セル領域(例えば、401b)の第1電極層(例えば、411b)と、前記1つの単位セル領域に隣接した他の単位セル領域(例えば、401a)上に形成された第2電極層(例えば、430a)とが、電気的に接続される。このとき、絶縁物質440a、440bが埋められたトレンチ406と、絶縁物質440a、440bが埋められないトレンチ(例えば、405)との間の距離が短いほど、電流の生成されない無効面積が減る。
【0119】
エッチング工程を通して単位セル間の所定の絶縁間隔が形成された状態で、第2導電性物質を蒸着する方法と同じ蒸着法を用いて、第3導電性物質が蒸着される。すなわち、電子ビーム、または熱蒸着器を使って第3導電性物質を角度θ3ほど斜めに放出させる(OD3)と、蒸着の直進性によって、エッチング工程によって露出された第1電極層410a、410b、410cのうち一部分fを除いた他の部分上に、第3導電性物質が蒸着される。第3導電性物質の蒸着によって、導電層450a、450b、450cが形成される。
【0120】
導電層450a、450b、450cの形成によって、1つの単位セル領域(例えば 401b)上に形成された第1電極層(例えば 410b)と、前記1つの単位セル領域401bに隣接した他の単位セル領域401a上に形成された第2電極層430a´とが 、電気的に接続され、これによって、単位セル同士は電気的に直列接続される。
【0121】
図4fとは異なり、トレンチ406に絶縁物質440a、440bが埋められないと、トレンチ406内に形成された第1電極層410a´と第2電極層430aとが、導電層450aを通して電気的に接続される。この場合、領域R2も領域R1と同様に太陽電池の機能を持つようになり、領域R2の太陽電池と領域R1の太陽電池とは、互いに直列接続される。
【0122】
このとき、領域R2が領域R1より小さいため、領域R2の太陽電池で発生した電流が、領域R1の太陽電池で発生した電流より小さい。これによって、直列接続された領域R1及び領域R2の太陽電池に流れる電流は、領域R2の太陽電池で発生した電流によって決定される。したがって、領域R2の太陽電池によって、全体の太陽電池の効率が悪くなる。
【0123】
しかし、本発明の実施形態3のように、絶縁物質440a、440bが埋められる場合、領域R2は、太陽電池の役目をしないため、全体の太陽電池の効率は悪化しない。
【0124】
一方、図4g及び図4hに示されたように、1つ以上のトレンチに導電性ペースト460が埋められることで、バスバー領域が形成される。このようなバスバー領域に対する説明は、実施形態1を通して詳しく行われたため、省略される。
【0125】
[実施形態4]
【0126】
図5a乃至図5fは、本発明の実施形態4による集積型薄膜太陽電池の製造方法を示した図である。
【0127】
図5a乃至5fを参照すると、基板500のトレンチ505a、505b間の領域は、単位セル領域501a、501b、501cである。また、基板500上には、第1電極層510a、510b、510c、太陽電池層520、第2電極層530a、530b、530c及び導電層540a、540b、540c、バスバー領域の導電性ペースト550が形成されている。
【0128】
図5aを参照すると、単位セル領域501a、501b、501cが定義されるように、所定間隔離隔されたトレンチ505a、505bが形成された基板500が準備される。このとき、トレンチ505a、505bは、一方向に角度∠αほど傾くことができる。すなわち、本実施例4によるトレンチ505a、505bは、トレンチ505a、505bの側面が基板500の水平方向に対して角度αほど一方向に傾くように形成される。これによって、実施形態2及び実施形態3では、第1電極層を形成するために、傾斜蒸着工程が行われたが、実施形態4では、傾斜蒸着をせず、スパッタリング法、電子ビーム、または熱蒸着などの方法によって、第1電極層510a、510b、510cが形成され得る。単位セル領域501a、501b、501c上には、以後の工程によって単位セルが形成される。
【0129】
図5aを参照すると、基板500のトレンチ505a、505bのそれぞれの底面の一部及び一側面に、第1導電性物質で第1電極層510a、510b、510cが形成される。前記で説明されたように、傾斜蒸着工程をせず、第1導電性物質を基板500上にスパッタリング(sputtering)法、電子ビーム、または熱蒸着のような多様な蒸着法を使って蒸着することができる。基板500の垂直方向から、第1導電性物質を基板500上に蒸着すると、一方向に傾いているトレンチ505a、505bによって、トレンチ505a、505bの一部分dには、第1導電性物質が蒸着されない。第1導電性物質は、酸化亜鉛(Zinc Oxide; ZnO)、酸化錫(Tin Oxide; SnO2)、酸化インジウム錫(Indium Tin Oxide; ITO)のうち、少なくとも1つを含むことができる。
【0130】
図5bを参照すると、第1電極層510a、510b、510cが形成されていないトレンチ505a、505bの一部分及び第1電極層510a、510b、510c上に、太陽電池層520が形成される。太陽電池層520は、光起電性物質からなる。太陽電池層520は、太陽光が入射するとき、電流が生成される任意の物質で形成することができる。
【0131】
図5cを参照すると、第2導電性物質が斜めに放出され(OD1)て、第2導電性物質が太陽電池層520上に蒸着されて第2電極層530a、530b、530cが形成される。第2導電性物質が角度θ1ほど斜めに放出される(OD1)と、蒸着の直進性によって、第2導電性物質が太陽電池層520上に蒸着される。第2導電性物質が斜めに蒸着されるため、トレンチ505a、505bに形成された太陽電池層520上の一部分eには、第2導電性物質が蒸着されない。第2導電性物質の蒸着は、電子ビーム、または熱蒸着などの蒸着法によって行うことができるが、これに限定しない。
【0132】
上述の方法によって、第2導電性物質の蒸着によって、自己整列された第2電極層530a、530b、530cが形成される。一方、前記一部分eは、以後の工程でエッチングされる部分である。
【0133】
図5dを参照すると、第1電極層510a、510b、510cが露出されるように、トレンチ505a、505bに形成された太陽電池層520がエッチングされる。すなわち、第2電極層530a、530b、530cをマスクとして、太陽電池層520が実質的に垂直方向にエッチングされる。ここで、エッチングされる部分は、第2導電性物質が形成されていない太陽電池層520の一部分eである。
【0134】
上述の方法によって、太陽電池層520がエッチングされて単位セル領域上に太陽電池層パターン520a、520b、520cが形成される。このように、太陽電池層520がエッチングされる工程を通して、トレンチ505a、505bに形成された第1電極層510a、510b、510cが露出される。
【0135】
図5eを参照すると、1つの単位セル領域(例えば; 501b)上に形成された第1電極層510bと、前記1つの単位セル領域501bに隣接した他の単位セル領域(例えば; 501a)上に形成された第2電極層530aとが、電気的に接続されるように、第3導電性物質を第2電極層530a上に斜めに放出し(OD2)て導電層(例えば、540a)を形成する。これによって、トレンチ内部の第1電極層510bと導電層540aとが、1つの単位セル領域501bと他の単位セル領域501aとの間のトレンチ505aで、互いに接続される。
【0136】
エッチング工程を通して単位セル間の所定の絶縁間隔が形成された状態で、第2導電性物質を蒸着する方法と同じ蒸着法を用いて、第3導電性物質が蒸着される。すなわち、電子ビーム、または熱蒸着器を使って第3導電性物質を角度θ2ほど斜めに蒸着させ(OD2)ると、蒸着の直進性によって、エッチング工程によって露出された第1電極層510a、510b、510c上に、第1電極層510a、510b、510cの一部分fを除いた部分に、第3導電性物質が蒸着される。これによって、導電層540a、540b、540cが形成される。
【0137】
1つの単位セル領域(例えば、501b)上に形成された第1電極層510bと、前記1つの単位セル領域501bに隣接した他の単位セル領域(例えば; 501a)上に形成された第2電極層530aとが、電気的に接続され、単位セル同士は電気的に直列接続される。
【0138】
図5f及び図5gを参照すると、集積化された薄膜太陽電池の基板上の両外郭に形成された各トレンチと、これに隣接した他のトレンチとを導電性ペースト550で埋めてバスバー領域を形成する。バスバー領域及び導電性ペーストについては、実施形態1を通して説明されたため、その詳細な説明は省略される。
【0139】
実施形態4のステップは、位置制御装置が必要なく、自己整列(self-alignment)によって行われるので、比較的簡単な工程で、集積型薄膜太陽電池の製造が可能である。
【0140】
一方、単位セル領域は、電流を生成できる最小単位であるため、前記で説明された実施形態1乃至実施形態4に限定されず、薄膜太陽電池のトレンチ形態によって、多様に設定されることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定間隔で離隔されたトレンチが形成された基板を準備するステップと、
前記トレンチのそれぞれの底面の一部及び一側面に、第1導電性物質で第1電極層を形成するステップと、
前記第1電極層が形成されていないトレンチの一部分及び前記第1電極層上に太陽電池層を形成するステップと、
第2導電性物質を斜めに放出して、前記太陽電池層上に前記第2導電性物質を蒸着して第2電極層を形成するステップと、
前記第1電極層が露出されるように、前記トレンチに形成された太陽電池層をエッチングするステップと、
前記露出された第1電極層と前記第2電極層とが、電気的に接続されるように、第3導電性物質を斜めに放出して、前記第3導電性物質を前記第2電極層上に斜めに蒸着して導電層を形成するステップと、
を含む集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項2】
前記第1電極層は、単位セル領域に形成された別の電極層と接続されることを特徴とする、請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項3】
前記別の電極層は、プリンティング法で形成されることを特徴とする、請求項2に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項4】
前記第1電極層の抵抗は、前記別の電極層の抵抗より小さいことを特徴とする、請求項2に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項5】
前記第2電極層をマスクとして、前記太陽電池層をエッチングすることを特徴とする、請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項6】
前記太陽電池層をエッチングした後、前記トレンチと隣接した他のトレンチに、絶縁物質を埋めるステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項7】
前記太陽電池層内部に、中間層が形成されていることを特徴とする、請求項6に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項8】
前記トレンチのうち、1つ以上のトレンチに導電性ペーストが埋められることを特徴とする、請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項9】
前記導電性ペーストが埋められるトレンチ間の間隔は、太陽電池領域のトレンチ間の間隔より小さいことを特徴とする、請求項8に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項10】
前記トレンチは、一方向に傾いたことを特徴とする、請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項11】
前記基板は、硝子基板、ポリマー基板、ナノ複合体基板のうち、いずれかの1つであり、
前記硝子基板、または前記ポリマー基板、または前記ナノ複合体基板を溶融させた状態で、前記硝子基板、または前記ポリマー基板、または前記ナノ複合体基板が固まる前に、エンボス加工で前記トレンチを形成することを特徴とする、請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項12】
前記基板は、硝子基板、ポリマー基板、ナノ複合体基板のうち、いずれかの1つであり、
前記硝子基板、またはポリマー基板、またはナノ複合体基板に、ホットエンボス加工法で前記トレンチを形成することを特徴とする、請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項13】
前記基板は、ガラス及び前記ガラス上にコーティングされたポリマー、またはナノ複合体材質の薄膜を含み、
ホットエンボス加工法を使って、前記ポリマー、または前記ナノ複合体材質の薄膜にトレンチを形成することを特徴とする、請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項14】
前記基板は、ガラス及び前記ガラス上にコーティングされたポリマー、またはナノ複合体材質の薄膜を含み、
前記ガラス上に、前記ポリマー、または前記ナノ複合体材質の薄膜がコーティングされる過程において、エンボス加工法を使って、前記ポリマー、または前記ナノ複合体材質の薄膜にトレンチを形成することを特徴とする、請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項15】
1つの単位セル領域に形成された前記第1電極層と、前記1つの単位セル領域に隣接した他の単位セル領域に形成された前記第2電極層とが、前記導電層によって電気的に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項16】
前記基板には、前記隣接したトレンチ間に位置した溝が形成され、
前記太陽電池層のエッチング時、前記溝に形成された太陽電池層がエッチングされることを特徴とする、請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項17】
前記溝の幅は、前記トレンチの幅より小さく、前記溝の深さは、前記トレンチの深さと等しいことを特徴とする、請求項16に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項18】
前記溝の深さは、前記トレンチの深さより深く、前記溝の幅は、前記トレンチの幅と等しいことを特徴とする、請求項16に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項19】
前記溝に形成された太陽電池層のエッチングを通して、前記溝の底面が露出されることを特徴とする、請求項16に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項20】
所定間隔で離隔されたトレンチが形成された基板と、
前記トレンチのそれぞれの底面の一部及び一側面に形成された第1電極層と、
前記第1電極層の一部が露出されるように、前記基板及び前記第1電極層上に形成された太陽電池層と、
前記太陽電池層上に形成された第2電極層と、
前記露出された第1電極層と前記第2電極層とを電気的に接続するように、前記第2電極層上に形成された導電層と、
を含む集積型薄膜太陽電池。
【請求項21】
単位セル領域に形成され前記第1電極層と接続される別の電極層をさらに含むことを特徴とする、請求項20に記載の集積型薄膜太陽電池。
【請求項22】
前記トレンチと隣接したトレンチとに埋められた絶縁物質をさらに含むことを特徴とする、請求項20に記載の集積型薄膜太陽電池。
【請求項23】
前記太陽電池層内部に形成された中間層をさらに含むことを特徴とする、請求項22に記載の集積型薄膜太陽電池。
【請求項24】
前記導電性ペーストが埋められるトレンチ間の間隔は、太陽電池領域のトレンチ間の間隔より小さいことを特徴とする、請求項22に記載の集積型薄膜太陽電池。
【請求項25】
前記トレンチは、一方向に傾いていることを特徴とする、請求項22に記載の集積型薄膜太陽電池。
【請求項26】
前記基板には、前記隣接したトレンチ間に位置した溝が形成され、前記溝の底面が露出されることを特徴とする、請求項20に記載の集積型薄膜太陽電池。
【請求項27】
前記溝の幅は、前記トレンチの幅より小さく、前記溝の深さは、前記トレンチの深さと等しいことを特徴とする、請求項26に記載の集積型薄膜太陽電池。
【請求項28】
前記溝の深さは、前記トレンチの深さより深く、前記溝の幅は、前記トレンチの幅と等しいことを特徴とする、請求項26に記載の集積型薄膜太陽電池。
【請求項29】
前記トレンチのうち、1つ以上のトレンチに導電性ペーストが埋められることを特徴とする、請求項20に記載の集積型薄膜太陽電池。
【請求項30】
前記導電性ペーストが埋められるトレンチ間の間隔は、太陽電池領域のトレンチ間の間隔より小さいことを特徴とする、請求項29に記載の集積型薄膜太陽電池。
【請求項31】
1つの単位セル領域に形成された前記第1電極層と、前記1つの単位セル領域に隣接した他の単位セル領域に形成された前記第2電極層とが、前記導電層によって電気的に接続されることを特徴とする、請求項20に記載の集積型薄膜太陽電池。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図1d】
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【図1e】
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【図1f】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図2e】
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【図2f】
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【図2g】
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【図2h】
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【図2i】
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【図2j】
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【図2k】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図3d】
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【図3e】
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【図3f】
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【図3g】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図4e】
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【図4f】
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【図4g】
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【図4h】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図5d】
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【図5e】
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【図5f】
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【図5g】
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【公開番号】特開2010−278441(P2010−278441A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−121047(P2010−121047)
【出願日】平成22年5月26日(2010.5.26)
【出願人】(510114789)韓国鉄鋼株式会社 (6)
【出願人】(592127149)韓国科学技術院 (129)
【氏名又は名称原語表記】KOREA ADVANCED INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
【住所又は居所原語表記】373−1,Gusung−dong,Yuseong−ku,Daejeon 305−701 KR
【Fターム(参考)】