説明

電力変換システム

【課題】 特殊で部品点数の多い複雑な回路構成を必要とせず、簡便な回路構成で電力変換器の総合効率を向上することができる電力変換システムを提供する。
【解決手段】 電力エネルギーの生成又は蓄積することが可能な装置から電力を取り出す供給側電源装置20と、その電力を受け取り、負荷60が必要とする電力に再変換する受電側電源装置30とを備えた電力変換システムを構成する。供給側電源装置20は、入力した電圧を高周波スイッチング動作により昇圧又は降圧して、商用電源電圧の尖頭値の±20%以内の直流定電圧に変換して出力する。受電側電源装置30は、逆流防止ダイオード46を介して、前記直流定電圧を入力平滑コンデンサ44の両端に出力する回路を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力された電力を所望の電圧、電流に変換する電力変換システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
低炭素社会へ向けて、省エネルギー技術、負荷平準化技術への要求が増すと共に、オンサイトでクリーンエネルギーを生成することができる太陽電池等のグリーンエネルギー、燃料電池等のコジェネレーション、及びこれらのエネルギーを貯蔵するためのリチウムイオン2次電池等の2次電池バッテリーシステム等への関心が高まっている。
【0003】
これらの多くは、エネルギーを電力として生成又は貯蔵するものである。これらの具体的な利用手段としては、生成又は貯蔵された電力源を、電力変換器を介して商用電源電圧に変換し、当該商用電源電圧を各種電気機器に与えて消費することが挙げられる。この場合、生成又は貯蔵された電力源の多くは、時間や環境により電圧が変化する不安定なエネルギー源である。このため、一般には、コンバータ回路にて入力電圧を昇圧又は降圧して安定的な直流電圧とし、当該直流電圧を、直流−交流変換回路(インバータ)で、所望の商用電源電圧に変換し、当該商標電源電圧が各種電気機器にて用いられる。これら一連の電力変換機器は、総称して単にインバータ、パワーコンディショナ、又はパワーコントロールユニット等と呼ばれている。また、商用電源電圧は、国や地域により異なる。例えば、日本国内であれば東日本地域の商用電源電圧は、実効値が100V又は200Vであり周波数が50Hzである。また、アメリカであれば商用電源電圧は、実効値が120Vであり周波数が60Hzである。このように商用電源電圧は地域毎に規格化されている。
【0004】
受電側の電気機器の例としては、パソコン、TV、及びエアコン等の家電製品がある。その多くは、商用電源、即ち、交流電圧を入力電圧とする。受電側の電気機器に入力される交流電圧は、一般にはノイズフィルター回路等を経て、ダイオードブリッジ回路及びコンデンサの組み合わせで構成される整流回路(コンデンサインプット型整流回路)にて大まかな直流電圧に変換された後、直流−直流変換回路(DC−DCコンバータ)やインバータを介して、後段の負荷が必要とする電圧に再変換されて、消費されることになる。
【0005】
非特許文献1には、太陽光発電用のパワーコンディショナについて記載されており、太陽光電池モジュールから生成される、DC100V〜300Vの直流電圧を昇圧コンバータでDC350Vまで昇圧した後に、インバータでAC200Vにして系統連係するシステムが開示されている。
非特許文献2には、コンデンサインプット型整流回路が開示されている。また、非特許文献2には、高効率に電力を変換する回路として、共振型電源が開示されている。
非特許文献3には、燃料電池用のパワーコンディショナの高効率化のために、電流共振型回路や同期整流回路を用いることが開示されている。
【0006】
また、特許文献1には、太陽光発電装置の電力を系統連結する際の系統安定性を保つために、2次電池の蓄電機能を太陽電池と組み合わせて用いるシステムが開示されている。また、特許文献2には、高いエネルギー変換効率を保つために、インバータシステム内のDC−DCコンバータにワイドバンドギャップ半導体のFETを用いることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−133472号公報
【特許文献2】特開2004−147472号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】"5.5kW太陽光発電システム用パワーコンディショナ"、SANYO TECHNICAL REVIEW、VOL.36、No.2、DEC.2004
【非特許文献2】"実用電源回路設計ハンドブック"、CQ出版社、p14〜p27、p225〜p235、1994年
【非特許文献3】"燃料電池用高効率パワーコンディショナの開発"、サンケン技報、2009年度版
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
省エネルギーの目的のためには、生成された電力エネルギーが負荷にて利用されるまでの間のエネルギーロスを最小にとどめる必要がある。しかしながら、一般に、電力変換器であるDC−DCコンバータやインバータ回路で電力損失が発生する。具体的には、電気回路を構成する「半導体、磁性部品、及びコンデンサ等の電子部品」内の電力損失や、配線抵抗によるジュール損失により電力損失が発生する。また、受電側の電源機器でも電力損失が生じる。具体的には、入力回路に備わっている「ダイオードブリッジやノイズフィルター等の電子部品」や、さらにその後段にある「コンバータやインバータ」内で損失が生じていた。これらの電力損失を抑えるために(電力変換効率を高めるために)、DC−DCコンバータやAC−DCインバータの回路に、共振型電源回路や同期整流型回路を採用する等の工夫がなされていた。
【0010】
しかしながら、これらの回路は制御が複雑である。例えば、共振型電源回路においては、入出力状況に応じて周波数変調を必要とする。また、同期整流回路においては、複数のFETが同時にONしないようにする等の微妙なタイミング制御が要求される。また、これらの回路では、部品点数が増加するため、コストが増大してしまう。
また、このような高効率電気回路を採用し、供給側の電源として安定した正弦波交流電圧の出力を実現しても、受電側の電源機器のコンデンサインプット型整流回路で、当該正弦波交流電源が、再び大まかな直流電圧に変換され、当該整流回路でさらに損失が生じる等の問題があった。
【0011】
このような問題を避ける手法としては、入力された電圧を、電力変換装置にて、末端の電圧仕様に近い直流電圧に変換して給電を行う方法が考えられる。しかしながら、末端の電圧の大きさは規格化されたものでは無い。このため、1台の電力変換器で、様々な末端の電子機器を賄おうとすると並列多出力型の電源となる。そうすると、かえってシステム全体の効率の低下を招くと共に、部品点数の増加によりコストが増大する。さらに、受電側の電気機器にしても、出力に近い電力で供給を受けるためには、回路全体の配線や設計を見直す必要があった。これらの特別な電源回路を受電側の電気機器として採用することは、太陽電池等のグリーンエネルギーが未だ普及の段階にある中では、汎用性・経済性に欠け、当該グリーンエネルギーの普及の妨げとなっていた。
【0012】
そこで、本発明は、以上の状況を鑑みてなされたものであり、特殊で部品点数の多い複雑な回路構成を必要とせず、簡便な回路構成で電力変換器の総合効率を向上することができる電力変換システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を要旨とする。
電力エネルギーの生成及び蓄積の少なくとも何れか一方を行う電力装置から電力を取り出す供給側電源装置と、前記供給側電源装置から出力される電力を受け取り、当該電力を、負荷が必要とする電力に変換する受電側電源装置と、を含む電力変換システムであって、前記供給側電源装置は、前記電力装置から入力した電圧を高周波スイッチング動作により昇圧又は降圧して、商用電源電圧の尖頭値の±20%以内の大きさの値を有する直流定電圧を出力するスイッチ素子を有し、前記受電側電源装置は、前記直流定電圧を入力する直流入力端子と、前記直流入力端子の一方と一端が相互に接続される逆流防止半導体素子であって、前記供給側電源装置への電流の逆流を防止するための逆流防止半導体素子と、前記逆流防止半導体素子の他端と一端が相互に接続されると共に、前記直流入力端子の他方と他端が相互に接続される入力平滑コンデンサと、を有し、前記入力平滑コンデンサの両端の電圧が、前記負荷側に出力されることを特徴とする電力変換システムを提供する。
前記供給側電源装置は、前記直流定電圧を交流電圧に変換するインバータ回路を更に有し、前記受電側電源装置は、前記交流電圧を入力する交流入力端子と、前記交流電圧を直流電圧に変換する変換回路と、を有し、前記受電側電源装置に交流電圧を入力する必要がある場合には、前記交流電圧が前記受電側電源装置の前記交流入力端子に出力され、前記受電側電源装置に直流電圧を入力する必要がある場合には、前記直流定電圧が前記受電側電源装置の前記直流入力端子に出力されることが望ましい。
また、前記受電側電源装置が有する前記変換回路は、前記交流電圧を入力するダイオード整流ブリッジ回路と、前記ダイオード整流ブリッジ回路の出力電圧が両端に印加される平滑コンデンサと、を有し、前記入力平滑コンデンサの両端に前記ダイオード整流ブリッジ回路の出力電圧が印加されるようにすることが望ましい。
また、前記受電側電源装置が有する前記逆流防止半導体素子は、SiC又はGaNからなる半導体素子であることが望ましい。
さらに、前記受電側電源装置が有する前記逆流防止半導体素子は、SiCショットキーバリアダイオード又はGaNショットキーバリアダイオードであることがより望ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、電力エネルギーの生成及び蓄積の少なくとも何れか一方を行う電力装置から電力を取り出す供給側電源装置の出力が、商用電源電圧の尖頭値の±20%の大きさの値を有する直流定電圧とした。よって、様々な国や地域で広く用いられているコンデンサインプット型整流回路を持つ多くの受電側電源装置の入力平滑コンデンサの両端の設計電圧及び許容電圧内に、前記直流定電圧の値を収めることができるため、供給側電源装置の出力を入力平滑コンデンサに直接接続することができる。
これにより、供給側電源装置にインバータ回路を設ける必要がなく、且つ、受電側電源装置にダイオード整流ブリッジ回路を設ける必要がなくなり、これらの回路を通さなくても負荷に電力を供給することができるので、電力変換効率を向上させることができる。受電側電源装置からみれば、直流定電圧の給電を受けるための複雑な回路や入力電圧の設計変更を行う必要がなく、既に汎用化した電源に、直流入力端子と、逆流防止半導体素子とを設けて、直流入力端子から逆流防止半導体素子を介して入力平滑コンデンサの両端に繋がる回路を設けるだけの簡便な改造で電力変換システムを構成することができる。また、供給側電源装置は、スイッチング動作により直流定電圧を出力するので、入力電圧が商用電源電圧に対して低い電圧又は高い電圧であったり、変動の激しい電圧であったりしても、小型で高効率の回路として構成できる。
さらに、受電側電源装置では、直流定電圧を入力するので、通常の交流正弦波電圧を整流平滑する際に発生する商用周波数のリップル電圧がなくなる。このため、ノイズの少ない安定した電力を負荷側に供給することができる。
【0015】
また、本発明の他の特徴によれば、供給側電源装置に、直流定電圧を出力する機能の他に、直流電圧を直流電圧に変換するインバータ回路を設け、受電側電源装置が直流給電回路を持たない場合には、供給側電源装置から受電側電源装置に交流電圧を出力する。したがって、例えば、太陽電池パネルや燃料電池等、供給側電源装置に与えられる電力源が普及途中にある状況下では、既存の家電を持つ需要家等に広く電力変換システムを適用させることができるようになる。
また、本発明の他の特徴によれば、ダイオード整流ブリッジ回路と入力平滑コンデンサとを用いて、交流電圧を直流電圧に整流平滑する回路を、受電側電源装置に残すことで、受電側電源装置を旧来の電源系統へ接続するこが可能となる。
また、本発明の他の特徴によれば、逆流防止半導体素子を、SiCショットキーバリアダイオード又はGaNショットキーバリアダイオードとしたので、高周波動作でも高効率を維持する逆流防止半導体素子とすることができる。これにより、供給側電源装置の出力コンデンサの容量を小さくしたり、省略したりしても、逆流防止ダイオードの損失を低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1の実施形態に係る電力変換システムの構成の一例を示す図である。
【図2】DC−DCコンバータ回路の構成の一例を示す図である。
【図3】第1の実施形態の比較例となる電力変換システムの構成を示す図である。
【図4】第1の実施形態に係る電力変換システムの構成の変形例を示す図である。
【図5】第2の実施形態に係る電力変換システムの構成の一例を示す図である。
【図6】第3の実施形態に係る電力変換システムの構成の一例を示す図である。
【図7】第4の実施形態に係る電力変換システムの構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電力変換システムの構成の一例を示す図である。
図1において、太陽電池パネル10は、セルを直並列に組み合わせて構成される公知の太陽電池パネルである。晴天時の太陽電池パネル10の出力は、例えば、800W、100V/8A程度である。供給側電源装置20は、DC−DCコンバータ回路21と、リチウムイオン2次電池(バッテリーパック)22とを有する。なお、リチウムイオン2次電池22は、太陽電池パネル10の出力電圧が低下した場合等に、太陽電池パネル10の代わりに供給側電源装置20に電力を供給するためのものである。
DC−DCコンバータ21は、昇圧型回路であり、50V〜100Vの入力電圧に対して、日本の国内商用電源電圧であるAC100Vの尖頭値に近い、約140Vの直流電圧の出力を維持するように設計された非絶縁型チョッパー方式のDC−DCコンバータである。
【0018】
図2は、DC−DCコンバータ回路21の構成の一例を示す図である。
図2において、21a1、21a2は入力端子であり、21bは平滑チョークコイルである。21cはスイッチ素子である。本実施形態では、スイッチ素子21cを、MOSFETと、逆方向に接続したファストリカバリーダイオードの並列対とで構成したスイッチモジュールで構成している。21dはフライホィールダイオードであり、21eは出力平滑コンデンサであり、21f1、21f2は出力端子であり、21gはスイッチ素子21cを制御する制御回路である。
【0019】
DC−DCコンバータ回路21の具体的な動作の一例としては、まず、入力端子21aに、太陽電池パネル10からの直流電圧が加えられた状態で、スイッチ素子21cを閉じると、平滑チョークコイル21bに電流が通電される。そうすると、電気エネルギーが磁気エネルギーとして平滑チョークコイル21bに蓄えられる。次に、スイッチ素子21cを開くと、平滑チョークコイル21bに蓄積された磁気エネルギーがフライホィールダイオード21dを通じで出力平滑コンデンサ21eに電気エネルギーとして蓄積されると同時に、出力端子21fに負荷が接続されていればその負荷に出力電力が供給される。再びスイッチ素子21cが閉じると、出力平滑コンデンサ21eに蓄えられた電気エネルギーを負荷に向けて放出する。以上のような基本動作を繰り返すことで、電力が負荷に供給され、スイッチ素子21cの開閉時間の比で入力電圧が変動しても出力電圧が一定となるように制御される。この場合、出力電圧にはスイッチング動作に起因する高周波リップル電圧が重畳される。この高周波リップル電圧は出力ノイズである。このため、一般には、出力平滑コンデンサ21eは、この高周波リップル電圧を所定の値に抑制できるような容量を持つように設計される。
高周波リップル電圧と出力平滑コンデンンサ21eの容量との関係については、簡易的な計算方法として式(1)の関係が知られている。この式(1)にて、所定の出力平滑コンデンサ21eの容量Cout(F)が求められる。ここで、Ioutは出力電流(A)、Voutは出力電圧(V)、Vinは入力電圧(V)、Vrは高周波リップル電圧(V)、fswはスイッチング周波数(Hz)である。
【0020】
【数1】

【0021】
式(1)を用いて、出力平滑コンデンンサ21eの容量Coutの具体例を示す。DC−DCコンバータ回路21の出力電流Ioutを8A、出力電圧Voutを140V、高周波リップル電圧Vrを出力電圧Voutの5%、即ち7Vとし、スイッチング周波数fswを20kHz、入力電圧Vinを50Vとした。よって、式(1)により、出力平滑コンデンンサ21eの容量Coutとして37μFが求められる。そこで、裕度を見て50μFの容量を有する出力平滑コンデンサ21eをDC−DCコンバータ回路21に配置した。
【0022】
また、DC−DCコンバータ回路21全体の制御は制御回路21gで行われる。具体的には、制御回路21gは、出力端子21f間の電圧(出力電圧Vout)を監視し、出力電圧Voutの値が140V±20%、好ましくは140V±10%の範疇となるように、PWM制御によりスイッチ素子21cの開閉比率を制御する動作を行う。
日本国内の場合においては、電気事業法施行規則により供給側回路の電圧は、標準電圧が100Vの回路では、101±6V以内、200Vの回路では、202±20V以内と定められており、この電圧の変動範囲を許容するため、多くの電気機器が入力電圧の変動範囲として、±15%〜±20%程度、余裕を含めて許容している。従って、供給側電源装置20の直流出力が、商用電源電圧の尖頭値の±20%以内、好ましくは±10%以内であれば、供給側電源装置20の出力電圧の仕様として満足できる。なお、このような電気機器の設計は、日本に限らず様々な国で行われている。
【0023】
また、本実施形態では、受電側電源装置30を、定格出力が200Wのパソコンとした。図1において、40は入力回路である。受電側電源装置30が交流電圧を入力する(必要とする)場合には、電力は、交流入力端子41からノイズフィルター回路42を通して、ダイオード整流(全波整流)ブリッジ回路43、入力平滑コンデンサ44に繋がる。ここで、本実施形態では、入力平滑コンデンサ44の容量を、200μFとした。
【0024】
また、本実施形態では、これらの交流入力端子41とは別に、直流給電用の直流入力端子45を設けて、交流入力回路をバイパスし、入力平滑コンデンサ44へ直結する回路を設けた。46は、逆流防止ダイオードである。本実施形態では、逆流防止ダイオード46として、耐圧が300Vであり、出力電流定格が8AのSiCショットキーダイオードを採用した。
これらの回路構成の一例を具体的に説明すると、入力回路40の一方の交流入力端子41aと逆流防止ダイオード46のアノードとが相互に接続され、逆流防止ダイオード46のアノードと入力平滑コンデンサ44の一端とが相互に接続され、入力回路40の他方の交流入力端子41bと入力平滑コンデンサ44の他端とが相互に接続される。そして、入力平滑コンデンサ44の両端の電圧が入力回路40の出力電圧となる。
50は、多出力DC−DCコンバータである。本実施形態では、多出力DC−DCコンバータ50を、後段の負荷60であるパソコンのCPU、HDD等の各種機器が必要とする入力電圧として、24V、12V、5Vの直流電圧を多出力する、絶縁型フォワード方式のDC−DCコンバータで構成した。
【0025】
図3は、本実施形態の比較例となる電力変換システムの構成を示す図である。
図3に示す電力変換システムの、図1に示す本実施形態の電力変換システムとの違いは、太陽電池パネル10からの電圧に対してDC−AC変換を行い、AC100V/50Hzの交流電圧を出力する絶縁型ハーフブリッジ回路方式のDC−ACインバータ回路23を、供給側電源装置20に設けたことと、その供給側電源装置20から出力される交流電圧を、受電側電源装置30の交流入力端子41に繋いだことである。このように、本実施形態の比較例では、太陽電池パネル10で生成されたエネルギーをDC−DCコンバータ回路21で準安定な直流電圧に整え、さらに、DC−ACインバータ回路23で商用電源電圧と同じ交流電圧として受電側電源装置30に出力する構成である。
【0026】
以上、図1及び図3に示す2つの電力変換システムを用いて電力変換効率の評価実験を実施した。なお、実際の太陽光発電を元にして電力変換システムにおける電力変換効率を評価すると、太陽光発電の出力の変化が大きく外乱要因が大きい。このため、ここでは、発電は実施せずに、リチウムイオン電池22を満充電して、受電側電源装置30を稼働させた。また、多出力DC−DCコンバータ50と負荷60も、温度や動作状態により変化するため動作させずに、ここでは、これらの代わりに電子負荷装置を入力回路40の出力端子に接続し、電子負荷装置が常時200Wを消費するように調整した。
【0027】
電力変換システムの総合効率を見るために、リチウムイオン2次電池22の出力端子の電流・電圧から求められる実効電力をW1(W)とし、入力回路40の出力端子の電流・電圧から求められる実効電力をW2(W)として、W2/W1にて電力変換効率ηを求めた。
以上の条件にて実験を行った結果、図1に示す電力変換システムでの電力変換効率ηは約90%であったのに対し、図3に示す電力変換システムでの電力変換効率ηは75%であった。図3に示す電力変換システムの構成に対して、DC−ACインバータ回路23の入出力端子の電力を測定すると、DC−ACインバータ回路23単独での電力変換効率は約90%程度であった。したがって、図3に示す電力変換システムでは、DC−ACインバータ回路23で約10%、入力回路40で約15%の電力ロスが発生したことになる。本実施形態の電力変換システムである図1の構成では、図3において電力ロスの原因となった回路(DC−ACインバータ回路23及び入力回路40)を共にバイパスしたため、高い電力変換効率を維持できた。
【0028】
図1に示す電力変換システムから、DC−DCコンバータ回路21の出力平滑コンデンンサ21eを除去して構成した電力変換システムにおける電力変換効率を測定した。その結果、図1に示す電力変換システムから、DC−DCコンバータ回路21の出力平滑コンデンンサ21eを除去して構成した電力変換システムでも、出力平滑コンデンンサ21eを有する電力変換システム(図1に示す電力変換システム)と、電力変換効率が殆ど変わらず、問題なく動作した。これは、受電側電源回路30の入力平滑コンデンサ44の容量は200μFであり、除去した出力平滑コンデンサ21eの容量(=50μF)に比べて十分に大きいため、スイッチ素子21cのスイッチング動作による交流リップル電圧の影響が少なかったためである。
【0029】
さらに、図1に示す電力変換システムに対し、出力平滑コンデンサ21eを除去すると共に逆流防止ダイオードダイオード46をシリコンのバイポーラダイオードに替えて構成した電力システムを、前述した条件で動作させた。すると、バイポーラダイオードが150℃以上に発熱し、動作不能となった。これは、出力平滑コンデンサ21eを除去したことにより、バイポーラダイオードに高周波電流が流れてバイポーラダイオードが発熱したことに起因している。本結果からSiCショットキーダイオードを逆流防止ダイオード46として採用すれば、供給側電源装置20の出力平滑コンデンサ21eを省略可能となる有用性が検証された。
【0030】
また、図3に示す電力変換システムでは、入力平滑コンデンサ44の両端には、ピーク間で約5V、50Hzの商用リップル電圧が観測された。これに対し、図1に示す電力変換システムの入力平滑コンデンサ44の両端には、商用リップル電圧は観測されなかった。
以上の実験を行った後に、電力変換システム全体の稼働を確かめるため、図1に示す電力変換システムの太陽電池パネル10を太陽光の元で発電させ、自立運転型系統の中で、負荷60であるパソコンを動作させたが、パソコンを含めてシステムは問題なく動作した。
【0031】
以上のように本実施形態では、供給側電源装置20は、電力エネルギーの生成及び蓄積の少なくとも何れか一方を行うことが可能な装置から電力を取り出す。特に、本実施形態では、供給側電源装置20は、太陽電池パネル10から入力した直流電圧を高周波スイッチング動作により昇圧又は降圧して、商用電源電圧の尖頭値の±20%以内の値を有する直流定電圧を出力する。受電側電源装置30は、供給側電源装置20から出力された電力を、負荷60が必要とする電力に変換する。特に本実施形態では、受電側電源装置30は、供給側電源装置20から出力された直流定電圧を、逆流防止ダイオード46を介して、入力平滑コンデンサ44の両端に直接的に印加する。
このように、商用電源電圧の尖頭値の±20%以内の値(大きさ)を有する直流定電圧を受電側電源装置30に出力する。したがって、様々な国や地域で広く用いられているコンデンサインプット型整流回路を持つ多くの受電側電源装置30の入力平滑コンデンサ44の両端設計電圧及び許容電圧内に収まる電圧を、入力平滑コンデンサ44の両端に与えることができる。このため、供給側電源装置20の出力を入力平滑コンデンサ44に直接接続することができる。
【0032】
そして、供給側電源装置20にインバータ回路を設ける必要がなく、且つ、受電側電源装置30のダイオード整流ブリッジ回路43を通す必要がなくなるので、電力変換器の電力変換効率を確実に向上させることができる。受電側電源装置30からみれば、直流給電を受けるための複雑な回路や、入力電圧の設計変更を行う必要が無く、既に汎用化した電源機器に、入力平滑コンデンサ44までのバイパス回路を設けるだけの簡便な改造でシステムを構成することができる。
また、供給側電源装置20は、スイッチング電源回路方式を採用するので、昇圧回路及び降圧回路等を、トランス(変圧器)を利用しない非絶縁型チョッパー回路で簡便に構成できる。このため、入力電圧が商用電源電圧に対して、低い電圧又は高い電圧であったり、変動の激しい電圧であったりしても、小型で高効率の回路として供給側電源装置20を構成することができる。
さらに、受電側電源装置30では、直流定電圧を入力するので、通常の交流正弦波電圧を整流平滑する際に発生する商用周波数のリップル電圧がなくなる。このため、受電側電源装置30の多出力DC−DCコンバータ50の入力源をノイズの少ない安定した入力源とすることができる。
【0033】
また、受電側電源装置30の入力平滑コンデンサ44の接続に際しては、電流が供給側電源装置20に逆流しないように、或いは、入力平滑コンデンサ44を逆極接続した場合の危険防止として、逆流防止ダイオード46を介して供給側電源装置20と接続することが必要となる。供給側電源装置20のDC−DCコンバータ回路21の出力回路に、スイッチング動作により生じた高周波変動電圧成分(高周波リップル電圧)を抑制するのに十分な容量のコンデンサが搭載されていれば、逆流防止ダイオード46に流れる電流は直流電流に近くなる。このため、このような場合には、シリコン材料で製造されたバイポーラダイオードで逆流防止ダイオード46を構成することが可能である。
【0034】
しかしながら、供給側電源装置20の出力部、受電側電源装置30の入力部のそれぞれに大容量のコンデンサを搭載することは、これら双方を相互に接続した場合のシステム全体として見た場合は、ダイオードを介して2重にコンデンサが搭載された構成となり、不経済・不効率である。一方で、もし、供給側電源装置20の出力平滑コンデンンサ21eの容量を減らした場合、或いは省略した場合には、逆流防止ダイオード46には、供給側電源装置20のDC−DCコンバータ回路21で生じた高周波リップル電圧に応じた電流が流れるために、高周波損失が生じる。したがって、逆流防止ダイオード46には、高周波動作でも高効率を維持するSiC、GaN材料で作成されたショットキーバリアダイオード(モノポーラダイオード)を配置することが好ましい。SiCや、GaNの半導体を用いれば、絶縁破壊電界強度が高いことから、エピタキシャル膜を薄くできるため、高電圧下でもデバイスの通電時の電気抵抗を小さく抑えたモノポーラダイオードを構成でき、且つ、ショットキーバリアダイオードは多数キャリアによる電気伝導が主体であるため、バイポーラダイードで生じる少数キャリアを原因として発生する高周波損失が原理的に生じない。これにより、供給側電源装置20の出力平滑コンデンサ21eの容量を小さくしても、あるいは省略しても、逆流防止ダイオード46の損失を低く抑えることができる。
【0035】
なお、前述した図1に示す電力変換システムでは、直流出力の単機能である場合について示した。しかしながら、電力変換システムはこのようなものに限定されない。すなわち、受電側電源装置30の入力として、直流入力と交流入力とが混在する環境においては、供給側電源装置20に、交流電圧を出力するインバータを併設して構成してもよい。図4は、電力変換システムの構成の変形例を示す図である。図4に示す電力変換システムでは、DC−DCコンバータ回路21の出力系統を2系統とし、一方の系統を、DC−ACインバータ回路23に繋ぎ、他方の系統を受電側電源装置30の直流入力端子45に繋いでいる。受電側電源装置30の入力が交流入力である場合(交流入力を必要とする場合)には、(DC−ACインバータ回路23を迂回する)他方の系統を利用し、直流入力である場合(直流入力を必要とする場合)には、他方の系統を利用する。このような構成により、例えばグリーンエネルギーの普及時に受電側電源装置30の入力方式として直流入力方式と交流入力方式とが混在するような場合でも動作することができる電力変換システムを構成することが可能となる。
【0036】
すなわち、前述した直流電圧出力機能の他にインバータ回路を供給側電源装置20に併設することにより、受電側電源装置30が直流給電回路を持たない場合でも供給側電源装置20が交流電圧を出力できる。このような機能は、太陽光や燃料電池が普及途中にある状況下では、既存の家電を持つ需要家等に広く活用してもらう上で、重要な機能となる。反対に、受電側電源装置30にも、ダイオード整流ブリッジ回路43と入力平滑コンデンサ44を用いて交流電圧を直流電圧に整流平滑する回路を残すことで、受電側電源装置30を旧来の電源系統に接続することが可能となり、利用する場所を問わない電力変換システムを構成することが可能になる。ただし、必ずしも、ノイズフィルター回路22及びダイオード整流ブリッジ回路43を受電側電源装置30に設ける必要はない。
【0037】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、第1の実施形態と同一の部分については、図1〜図4に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る電力変換システムの構成の一例を示す図である。本実施形態の電力変換システムの、第1の実施形態の電力変換システムと異なる点は、供給側電源装置20のリチウムイオン2次電池22を除き、供給側電源装置20に系統連係回路24を取り付けたことにある。系統連係回路24は、太陽光発電により太陽電池パネル10の出力端子に所望の電圧が観測されている際には、その機能が働かないが、太陽電池パネル10の出力電圧が低下した場合には、商用電源系統70から交流電力を受けて、当該交流電力を後段のDC−DCコンバータ回路21へ繋ぐ機能を持つ。
【0038】
本実施形態では、商用電源系統70は、100V/50Hzの単相交流電源に接続される。系統連係回路24は、太陽電池パネル10の出力電圧が100V以下になった場合に、AC100Vの交流電圧を、ダイオード整流ブリッジ回路と平滑コンデンサとを用いて構成される整流回路でAC−DC変換し、その出力をそのままDC−DCコンバータ回路21への出力とする簡便な構成である。このように、本実施形態では、元々商用電源電圧をコンデンサインプット型整流回路でAC−DC変換した電圧を基準としているため、電源系統への連係も容易で、且つ、自立運転型のシステムと、系統連係型のシステムとを併存させることが可能である。
【0039】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、第1の実施形態と同一の部分については、図1〜図4に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る電力変換システムの構成の一例を示す図である。本実施形態の電力変換システムの、第1の実施形態の電力システムと異なる点は、エネルギー源として太陽電池パネル10の代わりに燃料電池80を取り付けた点にある。本実施形態においては、燃料電池80として固体高分子型燃料電池を採用する。具体的に、都市ガスを改質した水素を燃料源として利用するタイプの、出力が800W、40V/20Aの固体高分子型燃料電池を燃料電池80として採用した。燃料電池80の出力は、前述した太陽電池パネル10の出力と比較して低電圧で大電流である。しかし、DC−DCコンバータ回路21におけるDC−DC変換に、スイッチング電源方式を採用しており、且つ、リチウムイオン2次電池22の出力を昇圧型のDC−DCコンバータ回路21、具体的には、非絶縁型昇圧チョッパー回路に繋いでいる設計としている。このため、太陽電池パネル10の代わりに燃料電池80を取り付ける以外のシステム構成を変更する必要は全くなく、第1の実施形態と同様に電力変換システムを動作させることができる。
【0040】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、第1の実施形態と同一の部分については、図1〜図4に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図7は、本発明の第4の実施形態に係る電力変換システムの構成の一例を示す図である。第1の実施形態形態では、受電側電源装置30の入力回路40が単相交流入力平滑回路である場合を例に挙げて説明したが、本実施形態では、受電側電源装置30の入力回路40が、三相交流入力平滑回路である場合について説明する。
図7において、入力回路40に交流電圧が入力する場合には、当該交流電力は、交流入力端子47a〜47cからノイズフィルター回路48を通して、ダイオード整流(全波整流)ブリッジ回路49、入力平滑コンデンサ44へ繋がる。ここで、入力回路40に入力される交流電力は、三相交流電力であるため、本実施形態では、6個のダイオードを用いたダイオード整流ブリッジ回路49により、当該三相交流電力を全波整流する。しかしながら、結果的に三相交流電力が入力される場合であっても、入力平滑コンデンサ44の両端電圧は交流電源電圧の尖頭値に近い直流電圧となるため、三相交流電力を入力する受電側電源装置を採用しても、システム構成の原理を変えることなく、第1の実施形態と同様に電力変換システムを動作させることができる。
【0041】
(変形例)
以上の実施形態では、電力エネルギーの生成及び蓄積の少なくとも何れか一方を行う装置として、太陽電池パネル10(太陽光発電)、燃料電池80、リチウムイオン2次電池22を例に挙げて説明したが、そのエネルギーの出力形態が電力であればその種類を問わない。また、AC100V、50Hzの商用電源を例に挙げて説明したが、国、地域で採用された各種の商用電源電圧、周波数にも対応可能である。さらに、逆流防止ダイオード46としてSiCショットキーバリアダイオードを用いるようにしたが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、SiCショットキーダイオードの代わりにGaNショットキーダイオードを採用してもよい。また、これらのショットキーダイオードの他に高効率に電流(電力)の逆流を防止することが可能なデバイスとして、順方向/逆方向の識別による制御は必要となるものの、同じSiC半導体で構成したMOSFET、JFETを逆流防止半導体素子として逆流防止ダイオード46の代わりに用いてもよい。
【0042】
尚、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0043】
10 太陽電池パネル
20 供給側電源装置
21 DC−DCコンバータ回路
22 リチウムイオン2次電池
23 DC−ACインバータ回路
24 系統連係回路
21a 入力端子
21b 平滑チョークコイル
21c スイッチ素子
21d フライホィールダイオード
21e 出力平滑コンデンサ
21f 出力端子
21g 制御回路
30 受電側電源装置
40 入力回路
41 交流入力端子
42 ノイズフィルター
43 ダイオード整流ブリッジ回路
44 入力平滑コンデンサ
47 入力端子
48 ノイズフィルター
49 ダイオード整流ブリッジ回路
50 多出力DC−DCコンバータ
60 負荷
70 商用電源系統
80 燃料電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力エネルギーの生成及び蓄積の少なくとも何れか一方を行う電力装置から電力を取り出す供給側電源装置と、
前記供給側電源装置から出力される電力を受け取り、当該電力を、負荷が必要とする電力に変換する受電側電源装置と、
を含む電力変換システムであって、
前記供給側電源装置は、
前記電力装置から入力した電圧を高周波スイッチング動作により昇圧又は降圧して、商用電源電圧の尖頭値の±20%以内の大きさの値を有する直流定電圧を出力するスイッチ素子を有し、
前記受電側電源装置は、
前記直流定電圧を入力する直流入力端子と、
前記直流入力端子の一方と一端が相互に接続される逆流防止半導体素子であって、前記供給側電源装置への電流の逆流を防止するための逆流防止半導体素子と、
前記逆流防止半導体素子の他端と一端が相互に接続されると共に、前記直流入力端子の他方と他端が相互に接続される入力平滑コンデンサと、を有し、
前記入力平滑コンデンサの両端の電圧が、前記負荷側に出力されることを特徴とする電力変換システム。
【請求項2】
前記供給側電源装置は、
前記直流定電圧を交流電圧に変換するインバータ回路を更に有し、
前記受電側電源装置は、
前記交流電圧を入力する交流入力端子と、
前記交流電圧を直流電圧に変換する変換回路と、を有し、
前記受電側電源装置に交流電圧を入力する必要がある場合には、前記交流電圧が前記受電側電源装置の前記交流入力端子に出力され、前記受電側電源装置に直流電圧を入力する必要がある場合には、前記直流定電圧が前記受電側電源装置の前記直流入力端子に出力されることを特徴とする請求項1に記載の電力変換システム。
【請求項3】
前記受電側電源装置が有する前記変換回路は、
前記交流電圧を入力するダイオード整流ブリッジ回路を有し、
前記入力平滑コンデンサの両端に前記ダイオード整流ブリッジ回路の出力電圧が印加されることを特徴とする請求項2に記載の電力変換システム。
【請求項4】
前記受電側電源装置が有する前記逆流防止半導体素子は、SiC又はGaNからなる半導体素子であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電力変換システム。
【請求項5】
前記受電側電源装置が有する前記逆流防止半導体素子は、SiCショットキーバリアダイオード又はGaNショットキーバリアダイオードであることを特徴とする請求項4に記載の電力変換システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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