説明

電力監視システム

電気装置の消費電力を監視するための電力監視システム。前記監視は不要な電力消費を減らすための省エネルギー装置を含む。監視された消費電力のデータ出力に応答して電気装置の消費電力を制御することを可能にするための制御手段。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気装置に対する電力供給の監視の態様に関する。特に、本発明は不必要な消費電力を減少させて省エネルギーに結びつけることをねらった電力供給の監視に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の提案または製品の以下の参照および記述は、従来技術における普通の一般知識の言明または容認であることを目的とせず、かつそれらとして解釈されるべきでない。特に、以下の従来技術考察は当業者によって一般にまたはよく公知であることに関しないが、本発明の創意に富むステップの理解において役に立ち、本発明の関連する従来の提案の識別は単に一部である。
【0003】
世界の多くの部分において、過剰なエネルギー使用に高いレベルの懸念がある。国際および国家レベルの両方で、エネルギーを節約することを目的とする多くの提案が行われてきている。
【0004】
省エネルギーを遂行することができる発明の領域において、参照が(特許文献1)および(特許文献2)になされる。これらの特許明細書の各々が、参照によって本願明細書に組み込まれ、両方ともこの国際出願として下記で参照される。
【0005】
上記の国際出願は、電気装置が単一本線供給源電気アウトレットに接続されており、その電気装置の少なくとも1台を通した電流の流れおよびそれを横切る電圧がその装置の機能的状態を判定するために監視されている発明を開示している。その装置の機能的状態の性質および他の電気装置の性質に従って、それらに対する電力が不必要である状況で、全ての電気装置には電力が供給されないように、他の電気装置のいずれかまたは全てに対する電力の供給を遮断することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際特許出願第WO2005/111766号
【特許文献2】国際特許出願第WO2008/064410号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の国際出願におけるもののようなこの種の省エネルギー装置の省エネルギー能力が監視によって、および、一部の実施態様では、複数のこの種の省エネルギー装置をネットワーク化することによって高めることができるという概念に基づいている。
【0008】
上記の国際出願におけるもののような省エネルギー装置がそれらの個々のレベルで独立して省エネルギーを最大にすることができるとはいえ、ネットワーク化能力の追加が今までに入手不可能な利点を提供することができると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
したがって、第1の態様において、本発明は複数の電気装置の消費電力を監視するためのシステムを提供し、このシステムは、
−単一本線供給源電気アウトレットから複数の電気装置の通電を可能にするタイプの省エネルギー装置と通信するための手段であって、この省エネルギー装置が、
複数の制御電気アウトレットおよび本線供給源電気出力に接続するように適合されている単一電気入力、および電気装置の少なくとも1つの検知された状態に応答して本線供給源電気アウトレットから制御電気アウトレットの各々まで電気供給源を接続するように適合されているスイッチ手段、を有する手段と、
−制御電気アウトレットの消費電力を監視するための監視手段と、
−監視された消費電力に関するデータを出力するための出力手段と、を含む。
【0010】
好ましくは、本発明のシステムは監視された消費電力のデータ出力に応答して電気装置の消費電力の制御を可能にするための制御手段を含む。より好ましくは、この制御手段は監視された消費電力のデータ出力に応答して省エネルギー装置の設定の調整を可能にする。
【0011】
第2の態様において、本発明は複数の電気装置の消費電力を監視するための方法を提供し、この方法が以下のステップ、すなわち、
−単一本線供給源電気アウトレットから複数の電気装置の通電を可能にするタイプの省エネルギー装置と通信するステップであって、この省エネルギー装置が、
複数の制御電気アウトレットおよび本線供給源電気出力に接続するように適合されている単一電気入力、および電気装置の少なくとも1つの検知された状態に応答して本線供給源電気アウトレットから制御電気アウトレットの各々まで電気供給源を接続するように適合されているスイッチ手段、を有するステップと、
−制御電気アウトレットの消費電力を監視するステップと、
−監視された消費電力に関するデータを出力するステップと、を含む。
【0012】
好ましくは、本発明の方法が以下の更なるステップ、すなわち、
−監視された消費電力のデータ出力に応答して電気装置の消費電力を制御するステップを含む。より好ましくは、制御ステップは監視された消費電力のデータ出力に応答して省エネルギー装置の設定を調整することによって遂行される。
【0013】
本発明のシステム及び方法は、種々のレベルで、例えば、一群の音声/視覚娯楽装置のような一群の電気装置の消費電力を監視、かつ任意で制御するために、用いることができる。
より高いレベルで、監視(および任意で、制御)を、例えば、家庭またはオフィス内の多くの電気装置で行うことができる。
【0014】
個々のアウトレットに対する省エネルギー機能を遠隔監視かつ任意で制御する目的で、さらにより高いレベルで、監視(および任意選択で、制御)を、電気ユーティリティまたはエージェンシーのような集中化された設備で行うことができる。これの例は、アイドル電力閾値制限、「アクティブスタンバイ」タイムアウト期間、料金に基づく時刻使用、などを設定することである。
【0015】
特に異常使用、故障および盗難を検出する際に、監視は多くの利点を有しうる。
【0016】
異常使用の一例として、本発明のシステム及び方法は、ポータブルヒータの使用に起因するかもしれない、オフィス環境で監視された汎用電力アウトレット(GPO)からの過剰な消費電力を検出してもよい。その結果、監視人員が異常なエネルギー使用を警告されうる。
【0017】
監視は、例えば、冷蔵庫もしくはフリーザの故障または通常は使っていない電気機器による予想外の電力使用、によって引き起こされる電力消費の停止をユーザに警告してもよい。本発明のシステムまたは方法は、例えば電子メール、SMS、その他によって、この種の故障検出をユーザに警告すればよい。
【0018】
監視は、また、電気装置の盗難に対してまたはその電気ソケットからの装置の未許可の除去をユーザに警告してもよい。
【0019】
好ましくは、複数の省エネルギー装置が、本発明のシステムまたは方法で用いられる。この省エネルギー装置は、1つのタイプでまたは2つ以上の異なるタイプであってもよい。好ましくは、本発明のシステムまたは方法で用いられるべき2台以上の省エネルギー装置がある時、それらがネットワーク化される。
【0020】
この実施態様では、ネットワーク化は種々の方法で遂行されていてよい。例えば、1台の省エネルギー装置がマスター装置として働く一方、他の省エネルギー装置または複数装置がスレーブとして働き、ネットワーク化された通信がマスターと各スレーブとの間で生じ、互いの上のスレーブの任意の影響がマスターによって管理されていればよい。
【0021】
別の例として、1対1の会話として、またはマスター−スレーブ通信メッセージを監視することにより各スレーブが他のものの状況を監視することによって、スレーブの様なものからもう一方への直接通信があってもよい。これは種々の状況で用い得る:例えば、過負荷をかけられた回路上のまたはネットワーク上の装置の合計電力またはエネルギー消費量がユーザによって設定された限度を上回る場合に負荷を減らす総体的な決定をする、別の部屋のTVまたはステレオが用いられている時、1つの部屋のTVを停止する、別の部屋でそれらが用いられている時、1つの部屋の照明、ヒータその他を停止する。
【0022】
他の例として、単一ネットワーク上で共存するエネルギーセンターおよび埋め込みコンセント/GPOのような、異なるタイプの省エネルギー装置がネットワーク内にあってもよい。特にユーザインタフェースによって、エネルギーセンターは埋め込みコンセント/GPOのための通信制御センターとして働くことができ、同じく、それ自体で省エネルギー装置である。
【0023】
1つの好ましい実施態様において、省エネルギー装置は上記の組み込まれた国際出願のどちらかに開示されるもののいずれかである。
したがって、省エネルギー装置がマスター電気装置の機能的状態を検出するように適合されている状態センサーを含み、このセンサーが、マスター装置の消費電力の計算のためにマスター装置を通した電流の流れおよびそれを横切る電圧の値を検知することによって、マスター装置の少なくとも2つの機能的状態を識別するように適合されていればよい。
【0024】
別の実施態様において省エネルギー装置は、マスター電気装置を通した電流の流れおよびそれを横切る電圧を測定して電力使用信号を生成することによって電力使用を検出するように適合されている状態または電力センサー、マスター電気装置の少なくとも2つの機能的状態を判定するために電力使用信号を処理するように適合されているコンピュータプロセッサ、および、コンピュータプロセッサによって制御され、供給源電気アウトレットから制御電気アウトレットの各々まで電気供給源を接続するように適合されているスイッチ手段であって、制御電気出力が、判定された機能的状態によって決定される電気供給源に接続されるように制御される、手段、を含んでいてもよい。
【0025】
状態または電力センサーは、真のRMS電力を測定してもよい。本願明細書に用いられる用語「真のRMS電力」は、波形に関係なく、所定の期間にわたる電力の平均測定値を示す。状態または電力センサーは、真のRMS電力信号を導き出すために瞬間的な電圧および電流信号を逓倍するアナログ電子回路の形で、または真のRMS電力値を算出するために電圧および電流信号をデジタル化するマイクロコントローラを用いておよび次いでサンプル値を逓倍して、加算してかつ平均することによって、具体化されていればよい。
【0026】
状態または電力センサーは、無効電力(電流が流れるが、何の「実質的な」仕事も実行しない誘導負荷または容量負荷の結果)を測定してもよい。
本願明細書に用いられる用語「マスター装置」は、単一電気装置または各々電力供給を必要とする複数の電気装置であればよい。用語「マスター装置」は、コンピュータ、音声装置、視覚装置、その他のような装置の組合せを包含することを意図され、その各々が電源装置に取り付けられる。
【0027】
省エネルギー装置が好ましくは組み込まれた上記の国際出願内に開示されるものの1つであるとはいえ、それは任意の適切なこの種の装置から選択されることができる。例えば、省エネルギー装置は検知された電流変動に応答して電気供給源を切換えてもよい。
【0028】
電気装置の検知された状態は、「オン」、この後「スタンバイ」と呼ばれる減少された電力状態、および/または「オフ」であればよい。
【0029】
省エネルギー装置は、任意の望ましい形をいてよいが、好ましくは電力ボード、汎用電力アウトレット(GPO)、埋め込みコンセントまたはエネルギーセンターである。本発明のシステムまたは方法が「プラグイン形」電気装置と関連して用いられることが、好まれるが、このシステムまたは方法がまた、本線電力に永続的に配線される電気装置に用いられていてもよい。後者の場合、省エネルギー装置は本線配線インフラに組み込まれるか、または本線電力を供給された装置の不可欠な部分として組み込まれることができる。
【0030】
省エネルギー装置と通信するための手段は、好ましくは、低干渉変圧装置(LIPD)、Zigbeeまたはブルートゥース、RS−485またはCANバスのような、有線リンクまたは無線リンク経由で通信するマイクロコンピュータである。
データ出力手段は、ビーパ用の音響信号に変換される信号またはLCDもしくはLEDに対する光もしくは出力のような、任意の望ましい形をとっていてよい。
【0031】
それが有るときには、消費電力の制御を可能にするための制御手段が、それらの特定の設置、構成および/または使用要件に対する省エネルギーを最適化するために設定をユーザがカスタマイズすることを可能にするユーザインタフェース機能の形をとっていてよい。
【0032】
例えば、制御手段は、各々の場合にユーザが省エネルギーを制御して最適化することを可能にする、装置前面パネルまたはハンドヘルド装置のような、ネットワーク化された接続経由で動作する集中化された設備を含んでいてよい。
【0033】
多くの用途において、集中化された実時間監視および、任意で制御を、省エネルギー能力の効果的な最適化のために与えることができる。集中化されたまたは分散されたユーザインタフェース設備が省エネルギー装置を制御して監視するために用いられることを可能にするために、省エネルギー装置がネットワーク化されているとみなしていてもよく、省エネルギー能力が家庭またはオフィス環境で費用対効果が高い状態で最適化されることを可能にする。
【0034】
省エネルギー装置のネットワーク化は、有線もしくは無線ネットワーク化技術または電力線搬送ベースの通信を用いて遂行されていてもよい。有線技術の限定されない例は、RS−232、RS−485およびCANバスを含む。無線技術の限定されない例としては、低干渉変圧装置(LIPD)、Zigbee、Z−wave、Insteon、ブルートゥースおよびWiFiがあげられる。電力線搬送ベースのネットワーク化技術の限定されない例としては、X−10、InsteonおよびLonworksがあげられる。
【0035】
第3の態様において、本発明は、複数の電気装置の消費電力を監視するための監視装置とともに用いられるユーザインタフェースを提供し、このユーザインタフェースは、
−監視された電力出力に関して監視装置からデータ出力を受け取るための手段と、
−受信データに応答して信号を送信するための信号伝達手段と、
−電気装置の少なくとも1台の消費電力の変更を遂行するために監視装置と通信するための制御手段とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本発明は、次に添付の図面と関連して特定の限定されない実施態様を参照して記載され、そこにおいて、
【0037】
【図1】例証のための、省エネルギー装置のネットワーク化の種々の実施態様を汎用表現として示すブロック図である。
【図2】ネットワーク化された電力ボードを示す本発明のシステムの一実施態様をブロック図形で示す。
【図3】汎用埋め込みコンセントまたはGPOである本発明のシステムの一実施態様を示す。
【図4】図3内のそれと類似であるが改良された形の、ネットワーク化された汎用埋め込みコンセントまたはGPOの一実施態様を例示する。
【図5】ネットワーク化されたエネルギーセンターのブロック図例証である。
【図6】顧客サービスセンターおよびデータベースを例示する一実施態様を示すブロック図である。
【図7】本発明のシステムの一実施態様に対する本線電力線搬送ネットワークを例示するブロック図である。
【図8】図7内のそれと類似であるが無線ラジオ周波数ネットワークを例示する、一実施態様を示すブロック図である。
【図9】本発明のシステムの一実施態様に対する有線ネットワークを例示する一実施態様を示すブロック図である。
【図10】無線ローカルまたはハンドヘルド監視および制御手段を含む本発明のユーザインタフェースの一実施態様を示すブロック図である。
【図11】無線ボタンまたはキーフォブ監視および制御手段を例示するユーザインタフェースの一実施態様を示すブロック図である。
【図12】ユーザインタフェースとしての有線ローカル監視および制御手段を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1を第1に参照して、これがネットワーク化された省エネルギー装置の汎用表現であってかつ例証となるだけであることが、理解されるべきである。それは、継続電力供給式もしくは切換式主アウトレットのまたは他の機能モジュールの通信インタフェースの数もしくは構成を限定することを意図されない。
【0039】
図1は、単数または複数の継続電力供給式本線アウトレット14および2個以上の切換式本線アウトレット16を有する、12にて全体として示される省エネルギー装置を示す。電気装置(図示せず)が、必要に応じて本線アウトレット14および切換式本線アウトレット16にプラグを差し込まれることを意図される。
【0040】
省エネルギー装置12は、本線電源への接続のための本線電力プラグ18を有する(図示せず)。
【0041】
切換式本線アウトレット16に接続される電気装置(図示せず)への電気供給は、例えば、継続電力供給式本線アウトレット14にまたは切換式本線アウトレット16に接続される電気装置の電力状態(例えばオン、スタンバイまたはオフ)に応答して、スイッチ手段48によって制御される。
【0042】
図1から分かるように、本線電力プラグ18を通しての本線電力入力は、本線フィルタおよび保護装置20を通過するが、保護装置20は、例えば、接続された本線電力を供給された装置の故障または不適切に定格された装置の接続があった場合には過電流から守るために、EMCフィルタリングおよびサーキットブレーカを組み込んでいてもよい。
【0043】
本線電力はまた、本線過渡保護装置22の影響下にあり、本線過渡電流保護装置22は、装置エレクトロニクスおよび接続された本線電力を供給された装置を本線電力からの過電圧過渡電流から保護するために、適切な定格の金属酸化物バリスタを組み込んでいてもよい。
【0044】
後述するように、省エネルギー装置12はさらに複数の素子を含む本線安全絶縁障壁24を含む。
【0045】
本線トランス26が、装置エレクトロニクスに電力を供給するための低圧絶縁された供給を生成するために動作する。本線トランス26は低圧電源保護およびEMCフィルタ28によって保護され、ユニットエレクトロニクスの壊滅的な故障の場合には過熱および発火の危険性を防ぐことができ、EMC放出および耐性能力を高めるために電気ノイズ信号にフィルタをかけることができる。
【0046】
ブリッジ整流器およびフィルタ30が、本線トランス26を通して低圧交流供給源から滑らかにされた低圧直流電力供給を生成する。直流電圧レギュレータ32が、滑らかにされた低圧直流電力供給から、ユニットエレクトロニクスに電力を供給するための直流供給レール34を生成する。
【0047】
36の本線絶縁が、ユニットエレクトロニクスを本線の電圧にさらされることから防ぐために本線電力と電力線搬送インタフェース38との間に挿入される。
電力線搬送インタフェース38が、本線電力接続経由で、他の装置との双方向電力線搬送通信を処理する。
【0048】
本線電圧監視装置40が、安全絶縁回路ネットワーク経由で、本線電圧およびゼロ電圧検出の高精度測定を提供して、接続された装置の消費電力を算出することを可能にし、かつ本線過電圧および不足電圧保護切換が行われることを可能にする。
【0049】
変流器42により合計および切換式アウトレット電流の独立した測定が可能になり、接続された電気装置の消費電力が算出され、かつ本線過電流保護切換を行うことが可能になる。
【0050】
本線リレー44が、過電流、過電圧および不足電圧保護および電力削減制御のために、主アウトレットの群の独立したゼロ電圧近傍切換を提供する。
【0051】
本線電圧および電流測定信号が、モジュール46によってフィルタをかけられて保護される。リレードライバ48は、本線リレー44を切換え、かつ電源の遮断でリレーコイルによって生成される誘導過渡電流から保護するために誘導過渡電流スナバを含む。
【0052】
この実施態様のマイクロコンピュータ50は、省エネルギーアルゴリズムの実現のための処理およびA/D変換機能、ならびに通信に対してユーザインタフェースおよび関連づけられた処理機能を与える集積化されたシステムオンチップマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータ50は、アップロードされて省エネルギー最適化プロセスに用いられることができる、ユーザ保存可能な省エネルギー構成パラメータの記憶のための、およびタイムスタンプされたイベントログの維持のための、フラッシュおよび/またはEEPROM不揮発性メモリ52を含む。マイクロコンピュータ50はさらに、イベントログメッセージのタイムスタンプを可能にするために、タイムキーピング用のバッテリバックアップ(図示せず)を有する実時間クロック54を含む。これは、マイクロコンピュータ50および実時間クロック54の動作のための正確なタイミング源を与えるクリスタル周波数標準器(Xtal)56と協調される。
【0053】
図1は、インタフェースのいくつかのタイプを示し、その一部または全てを、要望どおり、用いることができる。
【0054】
ラジオ周波数通信インタフェース58は、無線ネットワーク接続59を通して、省エネルギー装置12と他の装置との間の双方向無線RF通信の処理を可能にする。図1に示すように、専用のプロトコル、Zigbee、Z−wave、Insteon、ブルートゥースおよびWiFiを実行する低干渉変圧装置のような標準通信方式およびプロトコルを、このために用いてもよい。
【0055】
シリアル通信インタフェース60は、有線ネットワーク接続62経由で、省エネルギー装置12と他の装置との間の双方向有線リンクされた通信の処理を可能にする。RS−485またはCANバスベースのネットワークのような標準通信方法およびプロトコルを、このために用いることができる。
【0056】
この実施態様のユーザインタフェース70は、LCDまたはLEDインジケータ64、ビーパ66ならびに押しボタンおよびキーパッド68を含む。LCD(液晶ディスプレイ)および/またはLEDインジケータは、データを監視された消費電力から出力して使用に対する状況の表示を与える。状況は、電力の印加、電力スイッチングおよび故障状況を含むことができる。インジケータ64は、また、省エネルギー能力の最適化を可能にするためにレポートおよび制御のためのユーザインタフェースメニューをホストすることができる。
【0057】
ビーパ66は、接続された本線電力を供給された装置の差し迫った電力供給ダウンのような、故障または状況変化状態を示す可聴出力を与えるためにある。
【0058】
押しボタンを含んでいてもよいキーパッド68は、他で検討されるように、省エネルギー能力の最適化を可能にするユーザ制御のためのLCDタッチスクリーンオーバーレイオプションを有していてもよい。
【0059】
この実施態様におけるセンサーインタフェース72および73は、視聴覚用途でのIR遠隔制御活動検知のための遠隔制御IRセンサーを含む外部センサーモジュール(図示せず)の有線接続のためのインタフェースを与える。ユーザ制御のための押しボタンパッドもしくはキーパッドまたはユーザ存在検知のための受動IR(PIR)検出器、近接センサーもしくは圧力マット。これの目的は、電力をユーザ活動および/またはユーザ不在に従い減らすことができるならば、視聴覚機器におけるような電気装置に対する自動電力低減または電力増大を可能にすることである。
【0060】
適切な電気装置を減少したPC活動に応答してパワーダウンすることができるように、PC用途の活動を検知するために、USBコネクタ74をパーソナルコンピュータのUSBポートに接続することができる。
【0061】
下記の記述に関して、図1内の同じラベルが同じ部分に対して用いられる。変形例に対して、同じ数字のラベルが用いられ、文字「a」、「b」、その他が続く。
【0062】
次に図2を参照して、これは本発明の監視システムの一実施態様を示す。図2において、監視システム10が、この実施態様では、電力ボード12aである省エネルギー装置を通して、視聴覚装置および/または、コンピュータおよび周辺回路のような、電気装置の消費電力を監視する。本実施態様において、電力ボード12aは、電力線キャリヤ38、無線ネットワーク59または有線通信ネットワーク62を通して、他の省エネルギー装置12b、12c、その他とネットワーク化される。電力ボード12aは、単数または複数の継続電力供給式本線アウトレット14ならびに切換式本線アウトレット16aおよび16bを含む。本実施態様において2個を超える切換式本線アウトレット16があってよいことは、理解されるべきである。
【0063】
継続電力供給式本線アウトレット14は、過電流、過電圧または不足電圧イベントの間にだけスイッチを切られる。電力ボード12aがPC用途のために用いられるべきならば、この場合パーソナルコンピュータであるマスター装置は、継続電力供給式本線アウトレット14にまたは1個を超えるならばそれらのうち1個に、接続される。切換式本線アウトレット16aは、「レベル1」省エネルギー状態中に、例えばマスター装置がアイドル状態にある時、スイッチを切られるべき電気装置に接続される。例は、ランプである。切換式本線アウトレット16bは、「レベル2」アウトレットである。これに取り付けられる電気装置は、レベル2省エネルギー状態中に、例えばマスター装置がパワーダウン状態にある時、スイッチを切られる。このような電気装置は例えば、プリンタおよびモデムを含んでいてもよい。
【0064】
この接続が電力ボード12aおよび接続された装置に、同じく本線電力線搬送方式38に、本線電力を与えるように、電力ボード12aは本線電力プラグ18経由で本線電力アウトレットに接続される。
【0065】
ネットワークインタフェース38(本線電力線搬送通信ネットワーク)、59(無線)または62(有線)は、本線電力線搬送通信ネットワーク経由での通信のための設備を与える。一般的に、第2のタイプがバックアップとしてまたはプラグイン形オプションとして組み込まれることができるとはいえ、1つの通信ネットワーク、38、59または62だけが用いられる。
【0066】
アウトレット14、16aおよび16bの各々の消費電力の監視が、省エネルギーエンジン/マイクロコンピュータ50内で行われる。
【0067】
監視された消費電力に関するデータが、種々のオプションで出力される。これらの1つはユーザインタフェース70であり、それがビーパまたはLEDを通してユーザに状態表示を与えることができる。任意で、ユーザインタフェース70は、押しボタンまたはキーパッドを経由して、制御消費電力に対するユーザ入力を含むことができる。
【0068】
あるいは、ハンドヘルド制御および監視装置80を、無線ラジオ周波数接続、典型的に無線ラジオ周波数ネットワーク相互接続性をサポートするのに用いられるのと同じ接続を用いて電力ボード12aに接続してもよい。監視された消費電力に関するデータは、ビーパおよびLEDを通してハンドヘルド装置(ユーザインタフェース)80に出力することができる。ユーザ制御は、キーパッドを用いてハンドヘルド装置80に入力することができる。ハンドヘルド装置80は例えば、ハンドヘルド端末、キーフォブ、携帯電話、パーソナル携帯情報機器(PDA)または汎用遠隔制御装置の形をとっていればよい。
【0069】
更なる代替物として、有線接続によって電力ボード12aに接続される、ローカル制御および検知装置90を設けてもよい。ハンドヘルド装置80のように、ローカル装置90はLEDおよび/またはLCDのようなユーザインタフェース設備および監視された消費電力に関するデータの出力のためのビーパを含むことができる。また、押しボタンのような制御設備が含まれていてもよい。
【0070】
ローカル装置90は、また、検知設備を含んでいてもよい。多くの用途において、ユーザの存在または不在は、電力ボード12aに接続される電気装置がスイッチを入れられるべきかまたは切られるべきかどうか決定するために省エネルギーエンジン50によって使用される基準である。消費電力変動または赤外線遠隔制御信号活動によって定まるユーザ活動の使用に加えて、追加的な検知手段を、省エネルギー装置、電力ボード12aの付近でのユーザの存在を判定するために使用することができる。この種の検知手段は、受動赤外線センサー、誘導もしくは容量近接センサー、圧力マットもしくはスイッチ、音響もしくは超音波センサー、ソナー、ラジオ周波数IDタグ、またはユーザ存在を検知するために使用されることができるその他の配置を含んでいてもよい。この種のセンサーは、ローカル装置90内に含まれていてもよい。
【0071】
次に図3を参照して、省エネルギー装置としてのネットワーク化された汎用埋め込みコンセントまたはGPOである、本発明のシステムの一実施態様を示す。監視システム10aは汎用埋め込みコンセント12bを含み、視聴覚機器、PC、電気機器および他の用途で、外部複数アウトレットアダプタ経由で複数本線電力を供給された装置の接続のための設備を与えるローコストユニットである。(同じ能力は、ビルトイン汎用アウトレットフォーマットによって与えることができる。)埋め込みコンセント12bは継続電力供給式アウトレット14および省エネルギーアウトレット16を含み、アウトレット14および/またはアウトレット16が複数あってもよいことと理解される。他の実施態様と同様に、汎用埋め込みコンセント10aは本線電力プラグ18を通して本線電源に接続され、この接続が、埋め込みコンセント12bならびにアウトレット14および16に接続される装置に対する本線電力、同じく本線電力線搬送方式38に対する接続を与える。
【0072】
図2の実施態様と同様に、ユーザインタフェース70はユーザに状況を示すビーパおよびLEDのような、監視設備を含んでいてもよい。
【0073】
ローカル制御および検知装置90は有線接続を通して埋め込みコンセント12bに接続されてLED、LCDおよびビーパのような監視のための設備および例えば押しボタンを用いる制御のための設備を与える。図2の実施態様のローカル装置90と同様に、図3の実施態様のローカル装置90がまた、ユーザ存在を検知するための検知装置を含むことができる。
【0074】
図3の実施態様において、冷蔵庫または他の白物のような電気機器を、埋め込みコンセント12bに接続してもよい。ローカル装置90の検知設備は、タッチセンサー、近接センサー、静電容量センサーまたは電気機器のケースまたはボディに接続される同様のものの形をとっていてもよい。電気機器へのユーザの接触または近接は検知装置およびユーザが電気機器を用いることを望む省エネルギーエンジン50に対する信号によって検出されることができ、電力が電気機器に供給されることに至る。
【0075】
図3内に図示はしていないが、埋め込みコンセント12bと関連する短距離電池駆動無線RF伝送器の使用を伴う、別の形の検知装置を設けてもよい。この実施態様では、ユーザがその押しボタンまたはタッチセンサー経由で無線伝送器を動作させる時、無線RF信号が埋め込みコンセント12bによって送受信されて、それが電気機器に本線電力を供給するようにする。当業者が理解できるように、有線押しボタンまたはタッチセンサー、赤外線リンク制御、誘導結合制御、可聴制御および超音波制御を含む、ユーザの電力出力要求の信号を送る他の手段が実行されてもよい。
【0076】
図4の実施態様は、図3内のそれと類似であるが、改善されたバージョンを提示する。図4において、汎用埋め込みコンセントまたはGPO 12bが更なる類似のまたは異なる省エネルギー電気機器、12c、12d、その他にネットワーク化される。この実施態様では、監視システム10bは図2の電力ボード12aによって与えられるものと類似のネットワーク相互接続およびユーザインタフェース設備を有する。
【0077】
図5は、ネットワーク化されたエネルギーセンター10cを例示する。これは、典型的に視聴覚システム設置でまたはPC用途のために手直しされた変形形式で、ユーザに目に見える美学的にスタイルを整えられたユニットの形で用いられることを意図される。
【0078】
ネットワーク化されたエネルギーセンター10cによって与えられる設備は、電力アウトレット16a、16b、16c(その他)の各々が個々にスイッチで切換え可能でかつ単数または複数の接続された電気装置の消費電力に対して個々に監視されることを除いては、図2内のシステムによって与えられるものと類似である。これは、省エネルギーエンジン50が、同時に複数接続された装置を切換えることよりむしろ別々に接続された電気装置それぞれに対する省エネルギー戦略を実行することを可能にする。したがって、個々の装置のエネルギー消費量を最適化することができ、ユーザ便宜を最大にすると共に、全体的な省エネルギーを最大にする。
【0079】
図5の実施態様では、ローカル制御および検知装置90は外界センサー90aおよび内界センサー90cによって置き換えられる。接続された電気装置それぞれに対する独立した消費電力検知を、自己学習能力を与えるために、視聴覚システム内の赤外線遠隔制御信号の検知と連動させて用いてもよい。赤外線遠隔制御信号をデコードして種々の本線アウトレットからの消費電力の変化と特定の信号コードを関連づけることによって、省エネルギーエンジン50は、その装置が接続される関連したアウトレット16a、16b、16c…と、各々接続された電気装置に対する赤外線電力オンオフコードを関連づけることを学習することができる。各々接続された電気装置の電力状態についての知識から、省エネルギーエンジン50は、ユーザが赤外線遠隔制御装置から電気装置にパワーダウンコマンドを送ってその電気装置に対する本線電力のスイッチを切ることができる時を、決定することができる。対応して、省エネルギーエンジン50は、ユーザが電気装置を復活させることを望んで、したがって電力のスイッチを入れることができる時を、決定することができる。
【0080】
個々の電力アウトレット16a、16b、16c…に接続される電気装置のオン/オフ動作の制御のための赤外線遠隔制御コードの省エネルギーエンジン50による学習は、プログラム可能な赤外線遠隔制御の使用を容易にすることができ、それが、各電気装置を個々に制御するために必要とされるキーストロークの数と比較して減少した数のキーストローク経由で、複数品目の電気装置を制御することを可能にすることができる。装置の群を、異なる使用シナリオ、例えばテレビを見る、音楽を聞く、コンピューターゲームをプレーするまたはDVDを見ることに対して、都合よくパワーアップまたはダウンすることができる。
【0081】
図5の実施態様のエネルギーセンター12cは、無線ラジオ周波数遠隔制御装置、この種のブルートゥース、Zigbee、Z−Waveまたは類似の装置を可能にするために適切な遠隔制御受信機を備えていてもよい。
【0082】
エネルギーセンター実施態様12cは、筐体内にLED、LCDおよび押しボタンのようなユーザインタフェース設備、同じく赤外線遠隔制御センサーおよび赤外線センサーのような検知装置を集積化する。ユーザ存在は、近接センサーまたは圧力マットのような、外部検知装置への相互接続設備によって検知されてよい。
【0083】
図6の実施態様は、顧客サービスセンターとしてのシステム10dを示す。顧客サービスセンター10dは、単数または複数の顧客サービスワークステーション76およびデータベースサーバ78を含む。標準コンピュータネットワーク方法を用いてこれらがネットワーク化され、インターネットゲートウェイ82へのアクセスを可能にし、省エネルギー装置12(その内1台だけが示される)、および電気供給実体の電力管理システムのような外部システム86によるインターネット84経由での通信を可能にする。
【0084】
データベースサーバ78は、それが通信する省エネルギー装置12に対するコンフィギュレーションデータおよび履歴的電力使用記録、その他を記憶する。顧客サービスセンター10dは、例えば、省エネルギー装置12からの定期的データおよび状況収集、障害状態または誤った電力消費イベントの検出およびユーザ、電気供給会社サービス要員または救急隊に対する警報の生成のような機能を実行するために自動ソフトウェアをホストするコンピュータ設備(別途示されない)を含んでいてもよい。顧客サービスワークステーション76は、顧客サービスオペレータが、ユーザとおよびそれらの省エネルギー装置12と通信することを可能にする専用のソフトウェアを実行していてもよい。
【0085】
顧客サービスセンター10dは、したがって、電気供給会社のサービスセンターのような、集中化された場所からの省エネルギー装置12の監視を可能にする設備を設けることができる。任意で、顧客サービスセンター10dはまた、省エネルギー装置12の制御のための設備を提供していてもよく、および/または、典型的に代わりに支払または他の対価のために、ユーザへの付加価値のついた設備を提供していてもよい。
【0086】
図7において、省エネルギー装置12の各々が、スマート電気メーター106およびインターネットゲートウェイ82によってローカル制御端末またはPCに、同じく任意で他の省エネルギー装置(ピアツーピア)に、本線電力線搬送通信57によってリンクされ、以下に記載するネットワーク対応設備の実装を可能にする。
【0087】
本線電力線搬送通信は、家庭、オフィス、商業、工業および他の環境に適用される標準技法である。図7に示すように、適用できる電力線搬送ネットワーク技術はX−10、Insteon、エシュロンなどを含む(が、限定されない)。
【0088】
図7に示すように、一体本線電力線搬送インタフェース能力57を各々備える、いくつかの省エネルギー装置12が、省エネルギー装置12と他の装置との間の通信設備を与える双方向本線電力線搬送リンクによって、本線電力線搬送双方向通信ネットワーク38経由で相互接続される。他で記載されているように、省エネルギー装置12は同じであっても異なっていてもよい。
【0089】
下記で参照されるように、他の装置をネットワークに接続することができる。本線電力線搬送インタフェース57は、さまざまな補助装置が電力線搬送ネットワーク38経由で省エネルギー装置12と通信することを可能にすることができる。これは、ゲートウェイへの直接の有線接続または無線接続によって、例えばUSBもしくはRS−232、またはイーサネット、Wifiもしくはブルートゥースのような二次ネットワーク経由で、達成させればよい。あるいは、補助装置がそれ自体の一体本線電力線搬送インタフェースを組み込み、主供給および電力線搬送ネットワーク38に直接接続することができる。
【0090】
接続された装置の1台はローカル制御および監視装置90であってよく、それがユーザインタフェース設備を提供することができる。図7で示されるように、これらは液晶ディスプレイ、タッチスクリーンおよびキーパッドを含むことができる。ネットワークに配線されるローカル制御および監視装置の代わりに、携帯電話、パーソナル携帯情報機器(PDA)または汎用遠隔制御装置のような、監視装置が内蔵されていてもよく、好ましくは、省エネルギー装置監視および制御機能を実行するカスタムソフトウェアを含む。
【0091】
ネットワーク内に含まれていてもよい別の装置は、第三者システム102である。これはホームオートメーション、ビル管理、視聴覚制御または他のシステムによって代表されることができ、それにより、第三者システム102が省エネルギー装置12を監視して、任意で制御することを可能にすることができる。
【0092】
本線電力線搬送ネットワーク38経由で省エネルギー装置12とインタフェースする別の方法は、インターネット84によって与えられる手段のいずれか経由でアクセスを与える、インターネットゲートウェイ82を通してである。このような方法で、ユーザはPC、PDA、携帯電話のような装置または適切なユーザインタフェース設備を与えるその他の装置103を用いることを含む、遠隔場所から省エネルギー装置12を遠隔で監視し、任意で制御すればよい。
【0093】
インターネットゲートウェイ82およびインターネット84は、また、遠隔顧客サービスセンター104からネットワーク38および省エネルギー装置12にアクセスするために用いることができる。顧客サービスセンターおよびデータベース104は、例えば電気供給会社によってまたは独立したエネルギー管理サービスプロバイダによって、運営されていてもよい。
【0094】
ネットワーク38に接続されていてもよい更なる装置は、スマート電気メーター106である。これは、ネットワーク38が位置する建物内のローカル電力線搬送通信をサポートすることができて、更に、例えば広域電力線通信、無線ネットワーク、ケーブルネットワーク、その他によって典型的に、その顧客サービスセンターで電気供給会社によって運営される顧客サービスセンターおよびデータベース108への接続を与える広域通信リンクに対する、通信ゲートウェイを与えることができる。
【0095】
図8内の実施態様は無線ネットワーク110を示し、それは他の点では図7内のネットワーク38と類似である。本線電力線搬送インタフェース57の代わりに、図8の実施態様はラジオ周波数インタフェース58を有する。無線ラジオ周波数ネットワーク通信は、家庭、オフィス、商業、工業および他の環境に適用される標準技法である。この実施態様において、無線ラジオ周波数ネットワーク110は、省エネルギー装置12を、互いに、ローカル制御および監視装置90によって、第三者システム102によって、インターネットゲートウェイ82を通してインターネット84に、およびインターネット84経由でユーザのPC、PDAまたは携帯電話103にまたは顧客サービスセンターおよびデータベース104に、リンクしてもよい。
【0096】
RFネットワーク110の例は、LIPD、Zigbee、Z−Wave、Insteon、ブルートゥースおよびWifiとして図8内に示されるが、限定することを意図されない。
【0097】
図9は、図7および8内のネットワークの有線バージョンである。各省エネルギー装置12が、有線通信インタフェース60と通信する。
【0098】
図9では、ローカル通信相互接続性が有線ネットワーク112によって与えられる。有線ネットワーク通信は、家庭、オフィス、商業、工業および他の環境に適用される標準技法である。図9で示すように、適用できる有線ネットワーク技術としてはRS−485およびCANバスがあげられるが、それらに限定されない。
【0099】
本発明のユーザインタフェースの一実施態様が、次に図10と関連して例示されて記載される。この実施態様では、ユーザインタフェース80aはハンドヘルド制御および監視装置の形式である。
【0100】
この実施態様では、省エネルギー装置12は、マイクロコントローラ88と次に通信する通信インタフェース58によって、監視装置80aにリンクされる。
【0101】
配線されるであろうローカル装置90aによって、ユーザインタフェース80aをその代わりに置き換えうることは、理解されるべきである。
【0102】
ユーザインタフェース80aは、ユーザが省エネルギー装置12を監視して制御するための設備を提供する。この実施態様では、ユーザインタフェース80aはさらに制御フィーチャを組み込む。従って、ユーザは省エネルギー能力および有用性を最適化するためにそれらの特定の電気装置構成、使用習慣および環境に適するように動作パラメータおよび設定を設定することができる。
【0103】
ユーザインタフェース80aは、任意の適切な構成をとることができる。例えば、それは電池駆動式でハンドヘルド形式であってもよく、または、それは壁にはめこんだユニットであってもよい。
【0104】
ユーザインタフェース80aは、以下の一部または全てを含むことができる:LEDインジケータ64、グラフィカルユーザインタフェース91をホストするLCD、LCDタッチスクリーンオーバーレイ92、制御およびメニューナビゲーション用の押しボタン68、データ入力用のキーパッド94およびユーザ警告機能用のビーパ66、キークリック、その他。
【0105】
この実施態様では、ユーザインタフェース80aは電池96によってサポートされる。全作動は、マイクロコントローラ88によって制御され、上記したように、図10に示すようにネットワーク通信または2地点間通信経由で省エネルギー装置12との通信のための通信インタフェース58に接続する。
【0106】
図11は、いくつかの点で図10内の装置80aの簡略バージョンであるユーザインタフェース80bを示す。これは、ユーザがビーパ66およびLED64経由で電力消費を監視するための設備を与える、ローコストユニットであることを意図される。この実施態様では、ユーザはまた、押しボタン68を通して省エネルギー装置12を制御してもよい。押しボタン68はユーザキー押圧を検出し、電池96で駆動され、赤外線または無線ラジオ周波数通信経由で省エネルギー装置12にこれらをリレーする。
【0107】
次に図12を参照するが、ローカル制御および検知装置90bが、電力およびデータの両方に対して配線されて、それが電池98、キーパッド94およびタッチスクリーン92を省略することを除いては、図10内のハンドヘルド装置80aと類似である。他方では、それは赤外線および/または無線ラジオ周波数遠隔制御検知およびユーザ存在検知のためのセンサー98を含む。
【0108】
受動赤外線センサー(PIR)100が、装置90bの近傍でのユーザの存在を検知するために設けられる。
【0109】
その種々の実施態様における本発明のシステムが独立の省エネルギー装置のそれらと比較して省エネルギー能力を向上するさまざまな利点を提供することが、当業者によって認識されよう。
【0110】
例えば、装置前面パネル、ハンドヘルド装置、その他経由のローカル監視が、家庭またはオフィス環境内のエネルギー消費量の管理のために、個々のアウトレットからの電力およびエネルギー使用をユーザが監視することを可能にする。たとえば、家庭内の特定のアウトレットからの異常なエネルギー消費は、誤ったパラメータ設定もしくは構成または不良のもしくは誤用された電気機器の存在を伴う省エネルギー装置を示す可能性がある。一旦検出されると、これは適切な方法でユーザが制御することができる。
【0111】
装置前面パネル、ハンドヘルド装置、その他を経たローカル制御は、例えばアイドル電力閾値、「アクティブスタンバイ」タイムアウト期間、その他を設定することによって、個々のアウトレットに対する省エネルギー機能をユーザが制御して最適化することを可能にすることができる。これにより、特定の装置構成および使用シナリオに対する最大のユーザ便宜を保つ間、ユーザが省エネルギーを最大にすることが可能になりうる。
【0112】
ネットワーク化された装置監視により、家庭内の省エネルギー装置性能の最適化およびエネルギー消費量の管理のために、ネットワーク化された制御パネルまたはハンドヘルド装置から個々のアウトレットからの電力およびエネルギー使用をユーザが都合よく監視することが可能になりうる。
【0113】
ネットワーク化された装置制御により、ユーザが、例えばアイドル電力閾値、「アクティブスタンバイ」タイムアウト期間、その他を設定することによって、ネットワーク化された制御パネルまたはハンドヘルド装置から個々のアウトレットに対する省エネルギー機能を都合よく制御して最適化することが可能になりうる。
【0114】
集中化された設備、例えば特にこの目的のための電気ユーティリティまたはエージェンシー設定からのネットワーク化された装置監視により、家庭内のエネルギー消費量の管理のために、個々のアウトレットからの電力およびエネルギー使用を顧客サービス要員または自動化システムが監視することが可能になりうる。
【0115】
集中化された設備、例えば特にこの目的のための電気ユーティリティまたはエージェンシー設定からのネットワーク化された装置制御により、例えばアイドル電力閾値、「アクティブスタンバイ」タイムアウト期間、料金に基づく時刻使用、その他を設定することによって、個々のアウトレットに対する省エネルギー機能を顧客サービス要員または自動化システムが制御して最適化することが可能になりうる。
【0116】
ネットワーク化された装置監視により、例えばポータブルヒータの使用に起因する、家庭、オフィスまたは他の環境内の特定のGPOからの過剰な電力消費のような異常使用が可能になりうる。これは、異常なエネルギー使用に関して監視人員の警報を出すことを可能にすることができる。
【0117】
ネットワーク化された装置監視により、障害状態、例えば冷蔵庫による電力消費の停止または使っていない電気機器による予想外の電力使用を、例えば電子メール、SMSその他経由でユーザに警告することが可能になりうる。
【0118】
ネットワーク化された装置監視により、盗難、未許可のアクセスまたは使用、その他の間に生じるかもしれない装置の予想外にプラグを抜くことの検出が可能になりうる。
【0119】
ネットワーク化された装置監視および制御により、例えば時刻/曜日、使用負荷サイクル、時間ウィンドウ内の使用割当て制限、その他による、使用ロックアウト機能を備えた省エネルギー装置をユーザがプログラムすることが可能になりうる。これは、テレビ、PCのコンピューターゲーム、その他のような装置による過剰なエネルギー使用を防ぐために用いられ、同じく、これらの装置の使用を親として制御することを強化することができる。
【0120】
要約すると、本発明のシステムは、ローカルに有線接続された、ローカル無線で接続された、ローカルにネットワーク化されたまたは遠隔でネットワーク化された制御設備から、さまざまな設備を実現させることを可能にしうる:
a.家庭またはオフィス環境内のエネルギー消費量の管理のための、個々のアウトレットからの電力およびエネルギー使用のユーザ監視。例えば、家庭内の特定のアウトレットからの異常なエネルギー消費量は、誤ったパラメータ設定または構成による省エネルギー装置、または不良のもしくは誤用された電気機器の存在を示しうる。
【0121】
b.モード識別のための電力閾値、電圧および電流サンプリングレート、電力変動フィルタ時定数、データ平均化期間、決定タイムアウト、上下の電圧トリップ閾値、過電流トリップ閾値および省エネルギー装置の省エネルギーアルゴリズムによって用いられるその他のパラメータを含むがこれに限らない省エネルギー装置動作パラメータの広範囲の調整を可能にすることによる、特定の装置、本線電力を供給された装置タイプおよび使用シナリオに対する省エネルギーの最適化。
【0122】
c.例えばアイドル電力閾値、「アクティブスタンバイ」タイムアウト期間、その他を設定することによって、個々のアウトレットに対する省エネルギー機能を最適化するユーザ制御。これにより、特定の装置構成および使用シナリオに対する最大のユーザ便宜を保つ間、ユーザが省エネルギーを最大にすることが可能になる。
【0123】
d.顧客サービス要員または自動化システムが、家庭内のエネルギー消費量の管理のために、個々のアウトレットからの電力およびエネルギー使用を監視することができる。
【0124】
e.顧客サービス要員または自動化システムが、例えばアイドル電力閾値、「アクティブスタンバイ」タイムアウト期間、料金に基づく時刻使用その他を設定することによって、個々のアウトレットに対する省エネルギー機能を制御して最適化することができる。
【0125】
f.例えばポータブルヒータの使用に起因する、家庭、オフィスまたは他の環境内の特定のGPOからの過剰な電力消費のような異常使用の検出および改善。異常なエネルギー使用に関して監視人員の警報を出すことを可能にする。
【0126】
g.障害状態、例えば冷蔵庫による電力消費の停止または使っていない電気機器による予想外の電力使用の検出およびレポート、および、例えば電子メール、SMSその他経由で、ユーザに警告する。
【0127】
h.盗難、未許可のアクセスまたは使用その他の間に生じるかもしれない装置の予想外にプラグを抜くことの検出。
【0128】
i.例えば時刻/曜日、使用負荷サイクル、時間ウィンドウ内の使用割当て制限その他による、使用ロックアウト機能による省エネルギー装置のプログラミング。これはテレビ、PCコンピューターゲームその他のような装置による過剰なエネルギー使用を防ぐために用いることができ、同じく、これらの装置の使用の親として制御することを強化しうる。
【0129】
j.例えば故障または極端な気象状況から生じる電気供給制約の場合における、選択的な負荷制限。
【0130】
最も実際的なおよび好ましい実施態様であると思われることにおいて、本発明が本願明細書に図と共に記載されたとはいえ、変更が本発明の有効範囲内でなされることができると認識され、それは、本願明細書に記載される詳細に限定されるべきでなく、しかし、ありとあらゆる同等品および装置を包含するように開示の完全有効範囲が認められるべきである。
【符号の説明】
【0131】
10、10a、10b 監視システム
10a 汎用埋め込みコンセント
10c、12c エネルギーセンター
10d 顧客サービスセンター
12 省エネルギー装置
12a 電力ボード
12b 汎用埋め込みコンセントまたはGPO
12b、12c、12d 他の省エネルギー装置
14、16、16a、16b、16c 本線アウトレット
18 本線電力プラグ
20 本線フィルタおよび保護装置
22 本線過渡電流保護装置
24 本線安全絶縁障壁
26 本線トランス
28 低圧電源保護およびEMCフィルタ
30 ブリッジ整流器およびフィルタ
32 直流電圧レギュレータ
34 直流供給レール
36 本線絶縁
38 電力線搬送インタフェース
40 本線電圧監視装置
42 変流器
44 本線リレー
46 モジュール
48 スイッチ手段 リレードライバ
50 マイクロコンピュータ 省エネルギーエンジン
52 フラッシュおよび/またはEEPROM不揮発性メモリ
54 実時間クロック
56 クリスタル周波数標準器(Xtal)
57 本線電力線搬送通信
58 ラジオ周波数通信インタフェース
59 無線ネットワーク接続
60 シリアル通信インタフェース
62 有線ネットワーク接続
64 LCDまたはLEDインジケータ
66 ビーパ
68 押しボタンおよびキーパッド
70 ユーザインタフェース
72、73 センサーインタフェース
74 USBコネクタ
76 顧客サービスワークステーション
78 データベースサーバ
80、80a ハンドヘルド制御および監視装置
80a、80b ユーザインタフェース
82 インターネットゲートウェイ
84 インターネット
86 外部システム
88 マイクロコントローラ
90 ローカル制御および検知装置 ローカル制御および監視装置
90a 外界センサー
90b ローカル制御および検知装置
90c 内界センサー
91 グラフィカルユーザインタフェース
92 タッチスクリーン
94 キーパッド
96、98 電池
98 センサー
100 赤外線センサー(PIR)
102 第三者システム
103 その他の装置
104 遠隔顧客サービスセンターおよびデータベース
106 スマート電気メーター
108 顧客サービスセンターおよびデータベース
110 無線ラジオ周波数ネットワーク
112 有線ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電気装置の消費電力を監視するためのシステムであって、前記システムが、
−単一本線供給源電気アウトレットから複数の電気装置の通電を可能にするタイプの省エネルギー装置と通信するための手段であって、前記省エネルギー装置が、
複数の制御電気アウトレットおよび本線供給源電気出力に接続するように適合されている単一電気入力;および
前記電気装置の少なくとも1つの検知された状態に応答して前記本線供給源電気アウトレットから前記制御電気アウトレットの各々まで電気供給源を接続するように適合されているスイッチ手段、を有する手段と、
−前記制御電気アウトレットの消費電力を監視するための監視手段と、
−前記監視された消費電力に関するデータを出力するための出力手段と、を含むシステム。
【請求項2】
監視された消費電力の前記データ出力に応答して前記電気装置の消費電力の制御を可能にするための制御手段をさらに含む、請求項1のシステム。より好ましくは、前記制御手段が監視された消費電力の前記データ出力に応答して前記省エネルギー装置の設定の調整を可能にする。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2012−529257(P2012−529257A)
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513414(P2012−513414)
【出願日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際出願番号】PCT/AU2010/000691
【国際公開番号】WO2010/139020
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
2.イーサネット
3.Insteon
4.Lonworks
【出願人】(509148474)エムバー テクノロジーズ プロプライエタリー リミテッド (2)
【Fターム(参考)】