電動車用全体式電動車輪
【課題】ホイール上に電力供給電池とハブモーターを兼備させると共に、車フレームに導線を設けることなく、組み立てや構造が簡単で、車体の美観を向上させる電動車用全体式電動車輪を提供する。
【解決手段】本発明は、ホイール10、連接部材11、ハブモーター30、電力供給電池40、コントロールユニット50を含み、連接部材11はホイール10とハブモーター30を連接し、ハブモーター30には中心軸モジュール32、回転子33、固定子34を設け、中心軸モジュール32はホイール10の軸心に位置され、しかもその両端が車フレーム60に固定され、電力供給電池40はホイール10上に固定され、ハブモーター30を運行するときに必要な電源を提供する。
【解決手段】本発明は、ホイール10、連接部材11、ハブモーター30、電力供給電池40、コントロールユニット50を含み、連接部材11はホイール10とハブモーター30を連接し、ハブモーター30には中心軸モジュール32、回転子33、固定子34を設け、中心軸モジュール32はホイール10の軸心に位置され、しかもその両端が車フレーム60に固定され、電力供給電池40はホイール10上に固定され、ハブモーター30を運行するときに必要な電源を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電動車用全体式電動車輪に関し、特にホイール上に電力供給電池とハブモーターを兼備させると共に、電気を自給可能な電動車用全体式電動車輪に関する。
【背景技術】
【0002】
公知の電動車の車輪駆動機構にはいろいろな種類がある。電気モーターを隠し、そして伝動機構があまり延長しすぎることを避けるため、輪付きのハブモーターが登場した。いわゆるハブモーターは例えば、特許文献1乃至特許文献8、特許文献9および本出願人の米国特許(特許文献10)に開示されているように、モーターが車輪のハブを直接に駆動するようになっている。
【0003】
さらに、公知の電動車用車輪はすべてハブモーターを有し、ハブモーターに電力を供給する電池は別に車フレーム上に設けられる。つまり、ハブモーターと電池はそれぞれ車輪と車フレーム上に設けられる。電池がハブモーターに電力を正常に供給するために、設計上で巻き線コイルを輪軸上に固定する必要がある。そして、輪軸に孔を開け、孔に導線を案内し、巻き線コイルが電池と連接される。車フレームに電池を取り付けるため、導線が輪軸から通った後に車フレームに沿って延伸して設けなければならない。このため、配線の労働時間と不便さを増加するだけではなく、車体の全体美観にも影響する。故に、輪軸に孔を開けるため、構造の強さが下がり、安全性の心配もある。現在、車輪に発電する電池のコンポーネントを設けることもある。しかし、発電する電池のコンポーネントは発電機の構造で設計したもので、主な効用は車輪が回転する時に発電させることで、直接に車輪を運行する必要な電源を供給するものではない。つまり、その車輪の運行時又はブレーキをかける時にその運動エネルギーを電気エネルギーに変換して再利用するものである。そして、その電気エネルギーを車フレームに掛かっているバッテリーへ送電して貯まる。
【0004】
それ以外、公知のハブモーターの機構設計には色々な形式がある。大部分は、公知のハブモーターに必要な出力の効率を達成するためのものであり、しかも機構がとても複雑で、部品も多く、故に部品のコストも高くなり易く、組み立てが不便で、組み立ての時間も掛かるという難点がある。しかもメンテナンスや修理もかなり面倒である。本発明者は、公知のハブモーターを改善するために、積極的に研究投資を行い、長期にわたって研究開発してきたため、その一連の研究開発に成功した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第3,897,843号
【特許文献2】米国特許第4,346,777号
【特許文献3】米国特許第4,913,258号
【特許文献4】米国特許第5,450,915号
【特許文献5】米国特許第5,465,802号
【特許文献6】米国特許第5,600,191号
【特許文献7】米国特許第6,321,863号
【特許文献8】米国特許第7,719,412号
【特許文献9】台湾特許公告第529853号
【特許文献10】米国特許第6,974,399号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の第1目的は、装置自体に電源を付け加えた設計、完全に集積化された構造形態を実現すると共に、各式の電動車に簡便に取り付け、適用性を高め、車フレーム上に電源の導線を配線する不便性、不安全性、及び車体の美観に影響することを避けることができる電動車用全体式電動車輪を提供することにある。
【0007】
本発明の第2目的は、充分な電源を確保することができる電動車用全体式電動車輪を提供することにある。
【0008】
本発明の第3目的は、電力供給電池を容易に取り付けることができる電動車用全体式電動車輪を提供することにある。
【0009】
本発明の第4目的は、構造が簡単で、しかも電源システムと効果的に組み合わせることができる電動車用全体式電動車輪を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の第1目的を達成する技術の手段は、ホイール、連接部材、ハブモーター、電力供給電池、コントロールユニットを含む構成としている。ハブモーターは殻体、中心軸モジュール、回転子、固定子を含む。中心軸モジュールの両端は車フレーム上に固定される。電力供給電池はホイール上に固定していて、ハブモーターを運行する時に必要な電源を供給する。コントロールユニットはホイール上に固定していて、外部から無線式伝送による指令信号を受信し、電力供給電池がハブモーターへの電力を供給することをコントロールする。電力供給電池はホイール上に固定していて、ハブモーターの外周に位置され、しかも電力供給電池と巻き線コイルを連接する導線が中心軸モジュールを貫通することはない。
【0011】
上述の第2目的を達成する技術の手段は、数個の電力供給電池と数個の箱体があって、各箱体の中に数個の電力供給電池を収容すると共に、各箱体は連接部材に取り付けら、ホイールの径方向に沿って延伸されて固定される構成としている。
【0012】
上述の第3目的を達成する技術の手段は、それぞれの連接部材が板状を呈し、しかも複数個の連接部材の一端を星状になるように連接し、しかも各連接部材上に凹みを凹設し、それぞれの凹みに箱体を嵌設し、各箱体に少なくとも一つの電力供給電池を収容し、しかも星状のホイール蓋を配設し、これにより、凹みの開口を閉じ込め、殻体の一端を固定する構成としている。
【0013】
上述の第4目的を達成する技術の手段は、固定子はチューブを含み、チューブの内周に中心軸モジュールを套設し、その外周に磁石モジュールを固定し、回転子が巻き線コイルを含み、殻体の内壁に固定される構成としている。さらに、チューブ上に太陽歯車を設け、殻体上に歯輪を設け、しかもベアリングを介して中心軸モジュール上に回転できるようにする。中心軸モジュール上に輪支柱を設け、輪支柱に数個の遊星歯車を設け、遊星歯車は太陽歯車と歯輪とそれぞれ噛合している。中心軸モジュールは互いに連接する第一固定軸と第二固定軸を含み、第一固定軸にチューブを貫通すると共に、第二固定軸に輪の支柱を套設して固定する。
【0014】
上述の第4目的を達成するもう一つの技術の手段は、中心軸モジュールが同軸を有する二つの軸と一つの回転軸を含み、ベアリングを介して殻体に回転可能に設けられ、回転軸上に固定子の磁石モジュールと太陽歯車を固定し、殻体の内壁に回転子の巻き線コイルを位置決める構成としている。さらに、輪支柱は単一方向のベアリングを介して固定軸上に位置決められると共に、その上に複数個の遊星歯車を設ける。遊星歯車は別々に歯輪と太陽歯車と噛合している。殻体の両端には密封部をそれぞれ設け、しかもその内壁に横間隔板を設ける。一方の密封部には同軸を有する二つのベアリングを設け、二つのベアリングの内周には一方の固定軸と回転軸をそれぞれ套設し、他方の密封部と横間隔板に一つのベアリングを設置し、二つのベアリングの内周には回転軸と他方の固定軸を設ける。回転軸と固定軸は一つのベアリングを介して連接され、輪支柱は単一方向のベアリングを介して固定軸上に套設される。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、以下のような優れる点がある。
1.本発明は、電動車輪自体に電源を装着すると共に、完全に集積化された構造形態を有するため、各種の電動車に簡単で便利に取り付けることができ、適用性を高め、車フレームに電源や制御用リード線(又は導線)を配置する不便性、及び車体の美観に影響することを避けることができる。
【0016】
2.本発明は、ホイールの連接部材上に、且つハブモーターの外周に電力供給電池を固定し、しかも電力供給電池と巻き線コイルの導線を連接する時、中心軸モジュールに穿入せずに殻体を介して直接に配線することができるため、中心軸モジュールに孔を開ける必要がなく、故に構造の強度と安全性を高めることができる。
【0017】
3.本発明は、複数個の電力供給電池と複数個の箱体を設け、それぞれの箱体の中に複数個の電力供給電池を収容し、それぞれの箱体を連接部材上に取り付けると共に、ホイールの径方向に沿って延伸して固定していため、充分な電源を確保することができる。
【0018】
4.本発明は、それぞれの連接部材が板状を呈し、箱体を嵌設する凹みを凹設し、箱体に電力供給電池を収容し、しかも星状のホイール蓋と合わせることにより、各凹みを密封し、殻体を固定するのに供するとしているため、組み立ての簡単さ、利便性を向上させることができる。
【0019】
5.本発明は、ホイール、電力供給電池、ハブモーターの全体構造が簡単であるため、電動車用電動車輪に有効に応用できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明のホイールとハブモーターの分解斜視図である。
【図2】本発明のホイールとハブモーターの局部の組み合わせの説明図である。
【図3】本発明のホイールとハブモーターの組み合わせの立体図である。
【図4】本発明のホイールとハブモーターの組み合わせの正視図である。
【図5】図4のA-A線の断面図である。
【図6】本発明のホイールとハブモーターの組み合わせの側視図である。
【図7】図6のB-B線の断面図である。
【図8】本発明のホイールとハブモーターの第一実施例の分解図である。
【図9】本発明のホイールとハブモーターの第一実施例の組み合わせの立体図である。
【図10】本発明のホイールとハブモーターの第一実施例の局部断面の立体図である。
【図11】本発明のホイールとハブモーターの第一実施例の取り合わせの正視図である。
【図12】図6のC-C線の断面図である。
【図13】本発明のホイールとハブモーターの第二実施例の分解図である。
【図14】本発明のホイールとハブモーターの第二実施例の組み合わせの立体図である。
【図15】本発明のホイールとハブモーターの第二実施例の局部断面の立体図である。
【図16】本発明のホイールとハブモーターの第二実施例の取り合わせの正視図である。
【図17】図16の線A-Aの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を実施例及び添付の図面によって詳細に説明する。
【実施例1】
【0022】
本発明の第1目的を実現する実施例では、図1乃至図8に示すように、ホイール10と、連接部材11と、ハブモーター30と、電力供給電池40と、コントロールユニット50とを含む。
【0023】
ホイール10の外周面にはタイヤ20が套設される。数個の連接部材11は、それぞれが互いに反対方向に向かう第一端110と第二端111とを有する。第一端110はホイール10の内周面に連接され、第二端111はホイール10の軸心に向かって延伸される。これにより、数個の連接部材11はそれぞれホイール10の径方向に沿って分布して星状になっている。
【0024】
ハブモーター30は円筒状の殻体31と、殻体31の中央軸を貫通する中心軸モジュール32と、殻体31と中央軸モジュール32上にそれぞれ設置された回転子33と、固定子34と、回転子33と固定子34上にそれぞれ固定された巻き線コイル330と、少なくとも一つの磁石モジュール340と、を含む。ハブモーター30はホイール10の中央に固定され、中心軸モジュール32はホイール10の軸心上に位置され、その両端が車フレーム60に固定されている(図4を参照)。
【0025】
電力供給電池40はホイール10上に固定され、ハブモーター30を運行する時に必要な電源を供給する。
【0026】
コントロールユニット50はホイール10上に固定される共に、外部から無線式伝送による指令信号を受信し、その指令信号によって、制御信号を生成して電力供給電池40がハブモーター30の巻き線コイル330に電力を供給するように制御する。これにより、固定子34に対して回転子33を回転させる共に、中心軸モジュール32に対してホイール10を回転させる。
【0027】
電力供給電池40はホイール10の連接部材11に固定され、しかもハブモーター30の外周に位置される。電力供給電池40と巻き線コイル330を連接する導線43は中心軸モジュール32の内部を穿入することなく、電力供給電池40とハブモーター30と直接に連接するようになっている。導線43は図10に示すように、殻体31を貫通している。そして、中心軸モジュール32の側部と内部には導線43を案内する孔を開ける必要がなく、構造の強度と安全性を高めることができる。
【0028】
本発明の第2目的を実現する実施例では、図1と図8に示すように、ホイール10と、数個の連接部材11と、ハブモーター30と、少なくとも一つの電力供給電池40と、一つのコントロールユニット50と、を含む。主な特徴は、電力供給電池40が数個あって、しかも数個の箱体41を合わせて設置することにある。すべての箱体41の中に数個の電力供給電池40を設置し、すべての箱体41は連接部材11上に固定され、しかもホイール11の径方向に沿って延伸される。
【0029】
本発明の第3目的を実現する実施例では、図1と図8に示すように、ホイール10と、数個の連接部材11と、ハブモーター30と、少なくとも一つの電力供給電池40と、一つのコントロールユニット50と、を含む。主な特徴は、数個の箱体41で、それぞれの連接部材11は板状を呈することにある。数個の連接部材11の第二端111は互いに一体に連接して第一固定部112を形成し、しかもホイール10の径方向に沿って延伸して星状になっている。
【0030】
第一固定部112は殻体31の一端を固定するのに供し、その中央に第一通孔113があり、第一通孔113は中心軸モジュール32を穿設するのに供する。さらに、すべての板状の連接部材11の一面に凹み114がある。この凹み114には、箱体41を嵌入し、すべての箱体41中に少なくとも一つの電力供給電池40を収容する。そして、数個の箱体41は一体に連接して星状になっていて、その中央に円孔42がある。円孔42は、ハブモーター30を穿設するのに供する。それぞれの箱体41中には、数個の電力供給電池40を収容し、数個の電力供給電池40はホイール10の径方向に沿って順に設置される。そして、星状に合わせるホイール蓋12を設け、ホイール蓋12は、連接部材11とる蓋合すると共に、各凹み114を密封する。ホイール蓋12の中央には、第二固定部120を設け、第二固定部120は、殻体31のもう一端を固定するのに供する。第二固定部120の中央には、第二通孔121を設け、第二通孔121は、中心軸モジュールを穿設するのに供する。
【0031】
本発明の第4目的を実現する実施例では、図1と図8乃至図12に示すように、ホイール10と、数個の連接部材11と、ハブモーター30と、少なくとも一つの電力供給電池40と、一つのコントロールユニット50と、を含む。固定子34はチューブ341と磁石モジュール340とを含む。チューブ341の内周に中心軸モジュール32を回転可能に穿設し、外周の中段に磁石モジュール340を固定する。回転子33は殻体31の内壁に設置された巻き線コイル330を含み、巻き線コイル330は、非接触方式で磁石モジュール340の外周を囲繞している。チューブ341の一端には、太陽歯車342が同軸で設けられる。殻体31の内壁には、歯輪35が設けられる。中心軸モジュール32上には、円盤状の輪支柱36が設けられ、輪支柱36上に軸360とベアリング361を介して数個の遊星歯車362が設けられる。遊星歯車362は等円心角をもって太陽歯車342を囲繞していて、歯輪35の内周に位置され、しかも太陽歯車342と歯輪35の歯部とそれぞれ噛合している。回転子33に巻き線コイル330を設置すると共に、殻体31上に固定する。殻体31とホイール10は連接して剛性体となっていて、ホイール10上に電力供給電池40を設置している。電力供給電池40と巻き線コイル330がホイール10と同時に回転するため、二者間は導線(又はリード線)で電気的に接続すればよく、ホイール10上にハブモーター30と電力供給電池40を兼備させることができる。
【0032】
さらに、殻体31の両端はそれぞれ、密封部310と開口311とし、密封部310の中央に通孔312があって、通孔312と同軸で固定された二つのベアリング313、314があって、ベアリング313の内周に中心軸モジュール32を套設し、もう一つのベアリング314にチューブ341を套設して固定する。密封部310における通孔312に環状フランジ315を設け、環状フランジ315の末端にはベアリング座39を設け、環状フランジ315の内部にベアリング313を収容し、ベアリング座39はベアリング314の位置決めに供する。開口311に殻蓋37を設け、殻蓋37上にベアリング371を設ける。殻体31の内部に横間隔板38を固設し、横間隔板38上に環状フランジ383を設ける共に、ベアリング380を収容する。ベアリング380の内周にチューブ341を套設し、チューブ341は、中心軸モジュール32を貫通するのに供する。横間隔板38と密封部310と殻蓋37とを囲むことによって、第一収容室381と第二収容室382を形成する。第二収容室382には太陽歯車342、輪支柱36、数個の遊星歯車362、歯輪35を収容している。第一収容室381には回転子33、固定子34を収容している。中心軸モジュール32は互いに套設する剛性体の第一固定軸320と第二固定軸321とを含み、チューブ341に第一固定軸320を貫通し、輪支柱36は第二固定軸321上に套設して固定され、しかも殻蓋37上にあるベアリング371の内周が第二固定軸321上に套設されている。さらに、横間隔板38と密封部310にはボルト316を設置し、ボルト316を利用して巻き線コイル330を固定する。
【実施例2】
【0033】
本発明の第4目的を達成するもう一つの実施例は、図1と図13乃至図17に示すように、ホイール10と、数個の連接部材11と、ハブモーター30と、少なくとも一つの電力供給電池40と、一つのコントロールユニット50と、を含む。主な特徴は、ハブモーター30にある。ハブモーター30は、殻体31と、歯輪35と、回転子33と、中心軸モジュール32と、輪支柱36と、を含む。
【0034】
殻体31は、その周面が円筒状を呈し、車輪と同軸で連接して固定される。歯輪35は、殻体31の内部に固定される。回転子33は、巻き線コイル330を含み、殻体31の内壁に固定される。
【0035】
中心軸モジュール32は、殻体31の中心軸線に沿ってから延伸して設置され、同軸で連接している第一固定軸320、第二固定軸321、回転軸322を含む。第一固定軸320、第二固定軸321と回転軸322はそれぞれ、反対方向の第一端と第二端があって、第一固定軸320の第一端と第二固定軸321の第二端はそれぞれ車フレームに固定される。電動車が電動式自転車である場合、フロントフォーク又はリアフォークに固定する。固定方法は公知の技術であるので、ここでは、説明せず、図示もしない。殻体31と第一固定軸320及び第二固定軸321の間に第一ベアリング313と第二ベアリング371が介在される。これにより、第一固定軸320、第二固定軸321、中心軸モジュール32に対して殻体31を回転させることができる。回転軸322と同軸の上に太陽歯車342と固定子34の磁石モジュール340が固設され、回転軸322と殻体31の間に第三ベアリング314と第四ベアリング380が介在される。これにより、回転軸322に対して殻体31を回転させると共に、第一固定軸320と第二固定軸321に相対して回転軸322を回転させることができる。磁石モジュール340は、巻き線コイル330に対応し、巻き線コイル330が非接触方式で磁石モジュール340の外周を囲繞する。
【0036】
輪支柱36は中心軸モジュール32と同軸で、しかも単一方向に回転可能に中心軸モジュール32を囲繞し、しかも輪支柱36上には、等円心角をもって、複数の中枢軸360を設け、それぞれの中枢軸360には、遊星歯車362を設け、遊星歯車362は歯輪35と太陽歯車342の歯部と噛合している。
【0037】
本発明の具体的実施例では、図15と図17に示すように、回転軸322の中段に磁石モジュール340を固定する。太陽歯車342は回転軸322に隣接する回転軸322の第二端に固設される。殻体31の内壁には歯輪35を設ける。輪支柱36は、星盤状を呈し、第一端面と第二端面とを含み、第一端面上に三等分円心角をもって三つの中枢軸360が設けられる。各中枢軸360には、ベアリング361を套設し、さらに遊星歯車362を枢設し、これにより、中枢軸360に対して遊星歯車362を回転させることができる。遊星歯車362は、等円心角をもって太陽歯車342を囲繞し、歯輪35の内周に位置され、太陽歯車342と歯輪35とそれぞれ噛合している。輪支柱36の第二端面から軸方向に沿って外側へ延伸される第一スリーブ364があり、第一スリーブ364には軸方向に貫通する套孔363があり、套孔363内に第二固定軸321の第一端を進入し、これにより、第一スリーブ364が第二固定軸321の第一端を包囲して単一方向のベアリング373に載置され、単一方向のベアリングの373を利用して輪支柱36が第二固定軸321と全体の中心軸モジュール32に対して単一方向に回転できる。
【0038】
図15と図17は、本発明のハブモーターの一つの好適な実施例を示すものであり、第二固定軸321の第一端と回転軸322の第二端は第五ベアリングを介して連接される。もっと良い実施例では、第二固定軸の321に拡径する第二スリーブ323を設ける。この拡径した第二スリーブ323の外周は第一スリーブ364に包囲されて単一方向のベアリング373に載置され、その内周は回転軸322の第二端を包囲して第五ベアリング372に載置され、第五ベアリングを介して第二スリーブ323と回転軸322を連接する。回転軸322は第五ベアリング372を介して第二固定軸321を適当に支え、これにより、第二固定軸321は、単一方向のべエアリング373、輪支柱36、遊星歯車362を安定して支えることができる。
【0039】
図15と図17は、本発明のハブモーターの一つの好適な実施例を示すものであり、殻体31の両端に開口311をそれぞれ設ける。二つの開口311には第一殻蓋37と第二殻蓋370をそれぞれ設け、内部の中段に横間隔板38を設ける。第一殻蓋37の中央に第一ベアリング座39を設け、第一ベアリング座39の一端から延伸する先端(又は末端)は開口を呈すると共に、第三スリーブ393を形成し、この第三スリーブ393は第一収容溝390とする。第一収容溝390内に第一ベアリング313と第三ベアリング314を収容する。
【0040】
第二殻蓋370の中央に第二ベアリング座391を設け、第二ベアリング座391は第二収容溝392を有し、第二収容溝392内に第二ベアリング371を収容し、横間隔板38の中央に環状フランジ383を設けると共に、第四ベアリング380を収容する。第一ベアリング313と第二ベアリング371の内周に第一固定軸320と第二固定軸321をそれぞれ套設し、第一固定軸320と第二固定軸321はそれぞれの軸方向に沿って第一殻蓋37と第二殻蓋370を貫通する。第三ベアリング314と第四ベアリング380の内周に回転軸322をそれぞれ套設し、回転軸322は、横間隔板38を貫通する。磁石モジュール340は第三ベアリング314と第四ベアリング380の間に位置され、第四ベアリング380は磁石モジュール340と太陽歯車342の間に位置される。さらに、もっと良い実施例では、第一ベアリング39の第一収容溝390の内部には第一ベアリング313、ワッシャー315と第三ベアリング314を順に設置し、ワッシャー315を介して第一ベアリング313と第三ベアリング314を隔離すると共に、同軸で設置する。これにより、構造の簡単化、組み立ての利便性を図ることができる。
【符号の説明】
【0041】
10:ホイール、11:連接部材、110:第一端、111:第二端、112:第一固定部、113:第一通孔、114:凹み、12:ホイール蓋、120:第二固定部、121:第二通孔、20:タイヤ―、30:ハブモーター、31:殻体、310:密封部、311:開口、312:通孔、313,314,361,371,372,380:ベアリング、315,383:環状フランジ、316:ボルト、32:中心軸モジュール、320:第一固定軸、321:第二固定軸、33:回転子、330:巻き線コイル、34:固定子、340:磁石モジュール、341:チューブ、342:歯車(又は太陽歯車)、35:歯輪、36:輪支柱(遊星輪フレーム)、360:軸、362:歯車(又は遊星歯車)、363:套孔、37,370:殻蓋、373:単一方向のベアリング、38:横間隔板、381:第一収容室、382:第二収容室、39:ベアリング座、390:第一収容溝、391:第二ベアリング座、392:第二収容溝、393:第三チューブ、40:電力供給電池、41:箱体、42:円孔、43:導線、50:コントロールユニット、60:車フレーム。
【技術分野】
【0001】
本発明は電動車用全体式電動車輪に関し、特にホイール上に電力供給電池とハブモーターを兼備させると共に、電気を自給可能な電動車用全体式電動車輪に関する。
【背景技術】
【0002】
公知の電動車の車輪駆動機構にはいろいろな種類がある。電気モーターを隠し、そして伝動機構があまり延長しすぎることを避けるため、輪付きのハブモーターが登場した。いわゆるハブモーターは例えば、特許文献1乃至特許文献8、特許文献9および本出願人の米国特許(特許文献10)に開示されているように、モーターが車輪のハブを直接に駆動するようになっている。
【0003】
さらに、公知の電動車用車輪はすべてハブモーターを有し、ハブモーターに電力を供給する電池は別に車フレーム上に設けられる。つまり、ハブモーターと電池はそれぞれ車輪と車フレーム上に設けられる。電池がハブモーターに電力を正常に供給するために、設計上で巻き線コイルを輪軸上に固定する必要がある。そして、輪軸に孔を開け、孔に導線を案内し、巻き線コイルが電池と連接される。車フレームに電池を取り付けるため、導線が輪軸から通った後に車フレームに沿って延伸して設けなければならない。このため、配線の労働時間と不便さを増加するだけではなく、車体の全体美観にも影響する。故に、輪軸に孔を開けるため、構造の強さが下がり、安全性の心配もある。現在、車輪に発電する電池のコンポーネントを設けることもある。しかし、発電する電池のコンポーネントは発電機の構造で設計したもので、主な効用は車輪が回転する時に発電させることで、直接に車輪を運行する必要な電源を供給するものではない。つまり、その車輪の運行時又はブレーキをかける時にその運動エネルギーを電気エネルギーに変換して再利用するものである。そして、その電気エネルギーを車フレームに掛かっているバッテリーへ送電して貯まる。
【0004】
それ以外、公知のハブモーターの機構設計には色々な形式がある。大部分は、公知のハブモーターに必要な出力の効率を達成するためのものであり、しかも機構がとても複雑で、部品も多く、故に部品のコストも高くなり易く、組み立てが不便で、組み立ての時間も掛かるという難点がある。しかもメンテナンスや修理もかなり面倒である。本発明者は、公知のハブモーターを改善するために、積極的に研究投資を行い、長期にわたって研究開発してきたため、その一連の研究開発に成功した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第3,897,843号
【特許文献2】米国特許第4,346,777号
【特許文献3】米国特許第4,913,258号
【特許文献4】米国特許第5,450,915号
【特許文献5】米国特許第5,465,802号
【特許文献6】米国特許第5,600,191号
【特許文献7】米国特許第6,321,863号
【特許文献8】米国特許第7,719,412号
【特許文献9】台湾特許公告第529853号
【特許文献10】米国特許第6,974,399号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の第1目的は、装置自体に電源を付け加えた設計、完全に集積化された構造形態を実現すると共に、各式の電動車に簡便に取り付け、適用性を高め、車フレーム上に電源の導線を配線する不便性、不安全性、及び車体の美観に影響することを避けることができる電動車用全体式電動車輪を提供することにある。
【0007】
本発明の第2目的は、充分な電源を確保することができる電動車用全体式電動車輪を提供することにある。
【0008】
本発明の第3目的は、電力供給電池を容易に取り付けることができる電動車用全体式電動車輪を提供することにある。
【0009】
本発明の第4目的は、構造が簡単で、しかも電源システムと効果的に組み合わせることができる電動車用全体式電動車輪を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の第1目的を達成する技術の手段は、ホイール、連接部材、ハブモーター、電力供給電池、コントロールユニットを含む構成としている。ハブモーターは殻体、中心軸モジュール、回転子、固定子を含む。中心軸モジュールの両端は車フレーム上に固定される。電力供給電池はホイール上に固定していて、ハブモーターを運行する時に必要な電源を供給する。コントロールユニットはホイール上に固定していて、外部から無線式伝送による指令信号を受信し、電力供給電池がハブモーターへの電力を供給することをコントロールする。電力供給電池はホイール上に固定していて、ハブモーターの外周に位置され、しかも電力供給電池と巻き線コイルを連接する導線が中心軸モジュールを貫通することはない。
【0011】
上述の第2目的を達成する技術の手段は、数個の電力供給電池と数個の箱体があって、各箱体の中に数個の電力供給電池を収容すると共に、各箱体は連接部材に取り付けら、ホイールの径方向に沿って延伸されて固定される構成としている。
【0012】
上述の第3目的を達成する技術の手段は、それぞれの連接部材が板状を呈し、しかも複数個の連接部材の一端を星状になるように連接し、しかも各連接部材上に凹みを凹設し、それぞれの凹みに箱体を嵌設し、各箱体に少なくとも一つの電力供給電池を収容し、しかも星状のホイール蓋を配設し、これにより、凹みの開口を閉じ込め、殻体の一端を固定する構成としている。
【0013】
上述の第4目的を達成する技術の手段は、固定子はチューブを含み、チューブの内周に中心軸モジュールを套設し、その外周に磁石モジュールを固定し、回転子が巻き線コイルを含み、殻体の内壁に固定される構成としている。さらに、チューブ上に太陽歯車を設け、殻体上に歯輪を設け、しかもベアリングを介して中心軸モジュール上に回転できるようにする。中心軸モジュール上に輪支柱を設け、輪支柱に数個の遊星歯車を設け、遊星歯車は太陽歯車と歯輪とそれぞれ噛合している。中心軸モジュールは互いに連接する第一固定軸と第二固定軸を含み、第一固定軸にチューブを貫通すると共に、第二固定軸に輪の支柱を套設して固定する。
【0014】
上述の第4目的を達成するもう一つの技術の手段は、中心軸モジュールが同軸を有する二つの軸と一つの回転軸を含み、ベアリングを介して殻体に回転可能に設けられ、回転軸上に固定子の磁石モジュールと太陽歯車を固定し、殻体の内壁に回転子の巻き線コイルを位置決める構成としている。さらに、輪支柱は単一方向のベアリングを介して固定軸上に位置決められると共に、その上に複数個の遊星歯車を設ける。遊星歯車は別々に歯輪と太陽歯車と噛合している。殻体の両端には密封部をそれぞれ設け、しかもその内壁に横間隔板を設ける。一方の密封部には同軸を有する二つのベアリングを設け、二つのベアリングの内周には一方の固定軸と回転軸をそれぞれ套設し、他方の密封部と横間隔板に一つのベアリングを設置し、二つのベアリングの内周には回転軸と他方の固定軸を設ける。回転軸と固定軸は一つのベアリングを介して連接され、輪支柱は単一方向のベアリングを介して固定軸上に套設される。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、以下のような優れる点がある。
1.本発明は、電動車輪自体に電源を装着すると共に、完全に集積化された構造形態を有するため、各種の電動車に簡単で便利に取り付けることができ、適用性を高め、車フレームに電源や制御用リード線(又は導線)を配置する不便性、及び車体の美観に影響することを避けることができる。
【0016】
2.本発明は、ホイールの連接部材上に、且つハブモーターの外周に電力供給電池を固定し、しかも電力供給電池と巻き線コイルの導線を連接する時、中心軸モジュールに穿入せずに殻体を介して直接に配線することができるため、中心軸モジュールに孔を開ける必要がなく、故に構造の強度と安全性を高めることができる。
【0017】
3.本発明は、複数個の電力供給電池と複数個の箱体を設け、それぞれの箱体の中に複数個の電力供給電池を収容し、それぞれの箱体を連接部材上に取り付けると共に、ホイールの径方向に沿って延伸して固定していため、充分な電源を確保することができる。
【0018】
4.本発明は、それぞれの連接部材が板状を呈し、箱体を嵌設する凹みを凹設し、箱体に電力供給電池を収容し、しかも星状のホイール蓋と合わせることにより、各凹みを密封し、殻体を固定するのに供するとしているため、組み立ての簡単さ、利便性を向上させることができる。
【0019】
5.本発明は、ホイール、電力供給電池、ハブモーターの全体構造が簡単であるため、電動車用電動車輪に有効に応用できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明のホイールとハブモーターの分解斜視図である。
【図2】本発明のホイールとハブモーターの局部の組み合わせの説明図である。
【図3】本発明のホイールとハブモーターの組み合わせの立体図である。
【図4】本発明のホイールとハブモーターの組み合わせの正視図である。
【図5】図4のA-A線の断面図である。
【図6】本発明のホイールとハブモーターの組み合わせの側視図である。
【図7】図6のB-B線の断面図である。
【図8】本発明のホイールとハブモーターの第一実施例の分解図である。
【図9】本発明のホイールとハブモーターの第一実施例の組み合わせの立体図である。
【図10】本発明のホイールとハブモーターの第一実施例の局部断面の立体図である。
【図11】本発明のホイールとハブモーターの第一実施例の取り合わせの正視図である。
【図12】図6のC-C線の断面図である。
【図13】本発明のホイールとハブモーターの第二実施例の分解図である。
【図14】本発明のホイールとハブモーターの第二実施例の組み合わせの立体図である。
【図15】本発明のホイールとハブモーターの第二実施例の局部断面の立体図である。
【図16】本発明のホイールとハブモーターの第二実施例の取り合わせの正視図である。
【図17】図16の線A-Aの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を実施例及び添付の図面によって詳細に説明する。
【実施例1】
【0022】
本発明の第1目的を実現する実施例では、図1乃至図8に示すように、ホイール10と、連接部材11と、ハブモーター30と、電力供給電池40と、コントロールユニット50とを含む。
【0023】
ホイール10の外周面にはタイヤ20が套設される。数個の連接部材11は、それぞれが互いに反対方向に向かう第一端110と第二端111とを有する。第一端110はホイール10の内周面に連接され、第二端111はホイール10の軸心に向かって延伸される。これにより、数個の連接部材11はそれぞれホイール10の径方向に沿って分布して星状になっている。
【0024】
ハブモーター30は円筒状の殻体31と、殻体31の中央軸を貫通する中心軸モジュール32と、殻体31と中央軸モジュール32上にそれぞれ設置された回転子33と、固定子34と、回転子33と固定子34上にそれぞれ固定された巻き線コイル330と、少なくとも一つの磁石モジュール340と、を含む。ハブモーター30はホイール10の中央に固定され、中心軸モジュール32はホイール10の軸心上に位置され、その両端が車フレーム60に固定されている(図4を参照)。
【0025】
電力供給電池40はホイール10上に固定され、ハブモーター30を運行する時に必要な電源を供給する。
【0026】
コントロールユニット50はホイール10上に固定される共に、外部から無線式伝送による指令信号を受信し、その指令信号によって、制御信号を生成して電力供給電池40がハブモーター30の巻き線コイル330に電力を供給するように制御する。これにより、固定子34に対して回転子33を回転させる共に、中心軸モジュール32に対してホイール10を回転させる。
【0027】
電力供給電池40はホイール10の連接部材11に固定され、しかもハブモーター30の外周に位置される。電力供給電池40と巻き線コイル330を連接する導線43は中心軸モジュール32の内部を穿入することなく、電力供給電池40とハブモーター30と直接に連接するようになっている。導線43は図10に示すように、殻体31を貫通している。そして、中心軸モジュール32の側部と内部には導線43を案内する孔を開ける必要がなく、構造の強度と安全性を高めることができる。
【0028】
本発明の第2目的を実現する実施例では、図1と図8に示すように、ホイール10と、数個の連接部材11と、ハブモーター30と、少なくとも一つの電力供給電池40と、一つのコントロールユニット50と、を含む。主な特徴は、電力供給電池40が数個あって、しかも数個の箱体41を合わせて設置することにある。すべての箱体41の中に数個の電力供給電池40を設置し、すべての箱体41は連接部材11上に固定され、しかもホイール11の径方向に沿って延伸される。
【0029】
本発明の第3目的を実現する実施例では、図1と図8に示すように、ホイール10と、数個の連接部材11と、ハブモーター30と、少なくとも一つの電力供給電池40と、一つのコントロールユニット50と、を含む。主な特徴は、数個の箱体41で、それぞれの連接部材11は板状を呈することにある。数個の連接部材11の第二端111は互いに一体に連接して第一固定部112を形成し、しかもホイール10の径方向に沿って延伸して星状になっている。
【0030】
第一固定部112は殻体31の一端を固定するのに供し、その中央に第一通孔113があり、第一通孔113は中心軸モジュール32を穿設するのに供する。さらに、すべての板状の連接部材11の一面に凹み114がある。この凹み114には、箱体41を嵌入し、すべての箱体41中に少なくとも一つの電力供給電池40を収容する。そして、数個の箱体41は一体に連接して星状になっていて、その中央に円孔42がある。円孔42は、ハブモーター30を穿設するのに供する。それぞれの箱体41中には、数個の電力供給電池40を収容し、数個の電力供給電池40はホイール10の径方向に沿って順に設置される。そして、星状に合わせるホイール蓋12を設け、ホイール蓋12は、連接部材11とる蓋合すると共に、各凹み114を密封する。ホイール蓋12の中央には、第二固定部120を設け、第二固定部120は、殻体31のもう一端を固定するのに供する。第二固定部120の中央には、第二通孔121を設け、第二通孔121は、中心軸モジュールを穿設するのに供する。
【0031】
本発明の第4目的を実現する実施例では、図1と図8乃至図12に示すように、ホイール10と、数個の連接部材11と、ハブモーター30と、少なくとも一つの電力供給電池40と、一つのコントロールユニット50と、を含む。固定子34はチューブ341と磁石モジュール340とを含む。チューブ341の内周に中心軸モジュール32を回転可能に穿設し、外周の中段に磁石モジュール340を固定する。回転子33は殻体31の内壁に設置された巻き線コイル330を含み、巻き線コイル330は、非接触方式で磁石モジュール340の外周を囲繞している。チューブ341の一端には、太陽歯車342が同軸で設けられる。殻体31の内壁には、歯輪35が設けられる。中心軸モジュール32上には、円盤状の輪支柱36が設けられ、輪支柱36上に軸360とベアリング361を介して数個の遊星歯車362が設けられる。遊星歯車362は等円心角をもって太陽歯車342を囲繞していて、歯輪35の内周に位置され、しかも太陽歯車342と歯輪35の歯部とそれぞれ噛合している。回転子33に巻き線コイル330を設置すると共に、殻体31上に固定する。殻体31とホイール10は連接して剛性体となっていて、ホイール10上に電力供給電池40を設置している。電力供給電池40と巻き線コイル330がホイール10と同時に回転するため、二者間は導線(又はリード線)で電気的に接続すればよく、ホイール10上にハブモーター30と電力供給電池40を兼備させることができる。
【0032】
さらに、殻体31の両端はそれぞれ、密封部310と開口311とし、密封部310の中央に通孔312があって、通孔312と同軸で固定された二つのベアリング313、314があって、ベアリング313の内周に中心軸モジュール32を套設し、もう一つのベアリング314にチューブ341を套設して固定する。密封部310における通孔312に環状フランジ315を設け、環状フランジ315の末端にはベアリング座39を設け、環状フランジ315の内部にベアリング313を収容し、ベアリング座39はベアリング314の位置決めに供する。開口311に殻蓋37を設け、殻蓋37上にベアリング371を設ける。殻体31の内部に横間隔板38を固設し、横間隔板38上に環状フランジ383を設ける共に、ベアリング380を収容する。ベアリング380の内周にチューブ341を套設し、チューブ341は、中心軸モジュール32を貫通するのに供する。横間隔板38と密封部310と殻蓋37とを囲むことによって、第一収容室381と第二収容室382を形成する。第二収容室382には太陽歯車342、輪支柱36、数個の遊星歯車362、歯輪35を収容している。第一収容室381には回転子33、固定子34を収容している。中心軸モジュール32は互いに套設する剛性体の第一固定軸320と第二固定軸321とを含み、チューブ341に第一固定軸320を貫通し、輪支柱36は第二固定軸321上に套設して固定され、しかも殻蓋37上にあるベアリング371の内周が第二固定軸321上に套設されている。さらに、横間隔板38と密封部310にはボルト316を設置し、ボルト316を利用して巻き線コイル330を固定する。
【実施例2】
【0033】
本発明の第4目的を達成するもう一つの実施例は、図1と図13乃至図17に示すように、ホイール10と、数個の連接部材11と、ハブモーター30と、少なくとも一つの電力供給電池40と、一つのコントロールユニット50と、を含む。主な特徴は、ハブモーター30にある。ハブモーター30は、殻体31と、歯輪35と、回転子33と、中心軸モジュール32と、輪支柱36と、を含む。
【0034】
殻体31は、その周面が円筒状を呈し、車輪と同軸で連接して固定される。歯輪35は、殻体31の内部に固定される。回転子33は、巻き線コイル330を含み、殻体31の内壁に固定される。
【0035】
中心軸モジュール32は、殻体31の中心軸線に沿ってから延伸して設置され、同軸で連接している第一固定軸320、第二固定軸321、回転軸322を含む。第一固定軸320、第二固定軸321と回転軸322はそれぞれ、反対方向の第一端と第二端があって、第一固定軸320の第一端と第二固定軸321の第二端はそれぞれ車フレームに固定される。電動車が電動式自転車である場合、フロントフォーク又はリアフォークに固定する。固定方法は公知の技術であるので、ここでは、説明せず、図示もしない。殻体31と第一固定軸320及び第二固定軸321の間に第一ベアリング313と第二ベアリング371が介在される。これにより、第一固定軸320、第二固定軸321、中心軸モジュール32に対して殻体31を回転させることができる。回転軸322と同軸の上に太陽歯車342と固定子34の磁石モジュール340が固設され、回転軸322と殻体31の間に第三ベアリング314と第四ベアリング380が介在される。これにより、回転軸322に対して殻体31を回転させると共に、第一固定軸320と第二固定軸321に相対して回転軸322を回転させることができる。磁石モジュール340は、巻き線コイル330に対応し、巻き線コイル330が非接触方式で磁石モジュール340の外周を囲繞する。
【0036】
輪支柱36は中心軸モジュール32と同軸で、しかも単一方向に回転可能に中心軸モジュール32を囲繞し、しかも輪支柱36上には、等円心角をもって、複数の中枢軸360を設け、それぞれの中枢軸360には、遊星歯車362を設け、遊星歯車362は歯輪35と太陽歯車342の歯部と噛合している。
【0037】
本発明の具体的実施例では、図15と図17に示すように、回転軸322の中段に磁石モジュール340を固定する。太陽歯車342は回転軸322に隣接する回転軸322の第二端に固設される。殻体31の内壁には歯輪35を設ける。輪支柱36は、星盤状を呈し、第一端面と第二端面とを含み、第一端面上に三等分円心角をもって三つの中枢軸360が設けられる。各中枢軸360には、ベアリング361を套設し、さらに遊星歯車362を枢設し、これにより、中枢軸360に対して遊星歯車362を回転させることができる。遊星歯車362は、等円心角をもって太陽歯車342を囲繞し、歯輪35の内周に位置され、太陽歯車342と歯輪35とそれぞれ噛合している。輪支柱36の第二端面から軸方向に沿って外側へ延伸される第一スリーブ364があり、第一スリーブ364には軸方向に貫通する套孔363があり、套孔363内に第二固定軸321の第一端を進入し、これにより、第一スリーブ364が第二固定軸321の第一端を包囲して単一方向のベアリング373に載置され、単一方向のベアリングの373を利用して輪支柱36が第二固定軸321と全体の中心軸モジュール32に対して単一方向に回転できる。
【0038】
図15と図17は、本発明のハブモーターの一つの好適な実施例を示すものであり、第二固定軸321の第一端と回転軸322の第二端は第五ベアリングを介して連接される。もっと良い実施例では、第二固定軸の321に拡径する第二スリーブ323を設ける。この拡径した第二スリーブ323の外周は第一スリーブ364に包囲されて単一方向のベアリング373に載置され、その内周は回転軸322の第二端を包囲して第五ベアリング372に載置され、第五ベアリングを介して第二スリーブ323と回転軸322を連接する。回転軸322は第五ベアリング372を介して第二固定軸321を適当に支え、これにより、第二固定軸321は、単一方向のべエアリング373、輪支柱36、遊星歯車362を安定して支えることができる。
【0039】
図15と図17は、本発明のハブモーターの一つの好適な実施例を示すものであり、殻体31の両端に開口311をそれぞれ設ける。二つの開口311には第一殻蓋37と第二殻蓋370をそれぞれ設け、内部の中段に横間隔板38を設ける。第一殻蓋37の中央に第一ベアリング座39を設け、第一ベアリング座39の一端から延伸する先端(又は末端)は開口を呈すると共に、第三スリーブ393を形成し、この第三スリーブ393は第一収容溝390とする。第一収容溝390内に第一ベアリング313と第三ベアリング314を収容する。
【0040】
第二殻蓋370の中央に第二ベアリング座391を設け、第二ベアリング座391は第二収容溝392を有し、第二収容溝392内に第二ベアリング371を収容し、横間隔板38の中央に環状フランジ383を設けると共に、第四ベアリング380を収容する。第一ベアリング313と第二ベアリング371の内周に第一固定軸320と第二固定軸321をそれぞれ套設し、第一固定軸320と第二固定軸321はそれぞれの軸方向に沿って第一殻蓋37と第二殻蓋370を貫通する。第三ベアリング314と第四ベアリング380の内周に回転軸322をそれぞれ套設し、回転軸322は、横間隔板38を貫通する。磁石モジュール340は第三ベアリング314と第四ベアリング380の間に位置され、第四ベアリング380は磁石モジュール340と太陽歯車342の間に位置される。さらに、もっと良い実施例では、第一ベアリング39の第一収容溝390の内部には第一ベアリング313、ワッシャー315と第三ベアリング314を順に設置し、ワッシャー315を介して第一ベアリング313と第三ベアリング314を隔離すると共に、同軸で設置する。これにより、構造の簡単化、組み立ての利便性を図ることができる。
【符号の説明】
【0041】
10:ホイール、11:連接部材、110:第一端、111:第二端、112:第一固定部、113:第一通孔、114:凹み、12:ホイール蓋、120:第二固定部、121:第二通孔、20:タイヤ―、30:ハブモーター、31:殻体、310:密封部、311:開口、312:通孔、313,314,361,371,372,380:ベアリング、315,383:環状フランジ、316:ボルト、32:中心軸モジュール、320:第一固定軸、321:第二固定軸、33:回転子、330:巻き線コイル、34:固定子、340:磁石モジュール、341:チューブ、342:歯車(又は太陽歯車)、35:歯輪、36:輪支柱(遊星輪フレーム)、360:軸、362:歯車(又は遊星歯車)、363:套孔、37,370:殻蓋、373:単一方向のベアリング、38:横間隔板、381:第一収容室、382:第二収容室、39:ベアリング座、390:第一収容溝、391:第二ベアリング座、392:第二収容溝、393:第三チューブ、40:電力供給電池、41:箱体、42:円孔、43:導線、50:コントロールユニット、60:車フレーム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つのホイールと、少なくとも一つの連接部材と、一つのハブモーターとを含む、電動車用全体式電動車輪であって、
ホイールの外周面には、タイヤを套設し、
連接部材は、一端がホイールの内周面に連接され、他端がホイールの軸心へ延伸され、
ハブモーターは、ホイールの中央に定位されると共に、中心軸モジュールと、回転子と、固定子とを有し、中心軸モジュールはホイールの軸心上に位置され、両端が車フレームに固定される一方、
ホイール上に少なくとも一つの電力供給電池と、一つのコントロールユニットとを固定し、電力供給電池がハブモーターを運転する時に必要な電源を供給し、コントロールユニットは外部から無線式伝送による指令信号を受信し、この指令信号に基づいて、制御信号を生成することにより、電力供給電池がハブモーターへの電力を供給することを制御し、固定子に対して回転子を回転させると共に、中心軸モジュールに対してホイールを回転させてなることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項2】
請求項1に記載の電動車用全体式電動車輪において、
連接部材は数個あって、それぞれの連接部材は板状を呈し、第一端と第二端とを有し、数個の連接部材の第二端は、一体に連結して第一固定部を形成し、しかも星状を呈し、第一固定部はハブモーターに固定されると共に、中央が第一通孔を有し、第一通孔に中心軸モジュールを穿設してなることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項3】
請求項1に記載の電動車用全体式電動車輪において、
電力供給電池は少なくとも一つの箱体に設置され、箱体はホイールの少なくとも一つの連接部材に固定され、しかもハブモーターの外周に位置されることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項4】
請求項3に記載の電動車用全体式電動車輪において、
連接部材の一面に凹みを設け、連接部材は数個あって、電力供給電池は数個あって、箱体は数個あって、それぞれの箱体に数個の電力供給電池を設置すると共に、それぞれの箱体を対応するホイールの連接部材の凹みに嵌入してなることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項5】
請求項4に記載の電動車用全体式電動車輪において、
数個の箱体は一体に連結して星状を呈し、中央が円孔を形成し、この円孔にハブモーターを穿設し、それぞれの箱体内に数個の電力供給電池がホイールの径方向に沿って設置され、ホイール内に星状のホイール蓋が設けられ、ホイール蓋は数個の連接部材と蓋合し、凹みを密封し、ホイール蓋の中央にハブモーターを固定する第二固定部が設けられ、第二固定部の中央に第二通孔が設けられ、第二通孔に中心軸モジュールを穿設してなることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項6】
請求項1に記載の電動車用全体式電動車輪において、
固定子は、一つのチューブと、一つの磁石モジュールとを含み、チューブは、互いに反対側に向かう第一端と第二端とを有し、中心軸モジュールの外周中段に回動可能に套設され、
磁石モジュールはチューブの外周中段に固定され、
回転子は、巻き線コイルを含み、巻き線コイルは殻体の内壁に固定されると共に、所定間隔で磁石モジュールの外周に繞設され、
チューブの一端には、太陽歯車が同軸で設けられ、殻体には、歯輪が設けられ、
中心軸モジュール上には、輪支柱が固設され、輪支柱に数個の遊星歯車が枢設けられ、数個の遊星歯車は等円心角をもって太陽歯車を囲繞し、歯輪内に位置され、太陽歯車と歯輪とそれぞれ噛合し、
殻体は、両端が密封部と開口とし、密封部上に二つのベアリングが同軸で設けられ、一つのベアリングの内周に中心軸モジュールが套設され、もう一つのベアリングにチューブが套設され、開口に殻蓋が被覆され、殻蓋上にベアリングが設けられ、ベアリングの内周に中心軸モジュールが套設され、殻体の内部に横間隔板が固設され、横間隔板と密封部と殻蓋とによって、第一収容室と第二収容室を形成し、第一収容室は太陽歯車、輪支柱、数個の遊星歯車と歯輪を収容し、第二容室は回転子と固定子を収容し、横間隔板上にベアリングを設け、ベアリングの内周にチューブを套設し、
中心軸モジュールは剛性体で、互いに套接する第一固定軸と第二固定軸とを含み、第一固定軸にチューブを被せて、第二固定軸に輪支柱を被せて固定すると共に、殻蓋上でのベアリングの内周を被せてなることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項7】
請求項1に記載の電動車用全体式電動車輪において、
固定子は、磁石モジュールを含み、回転子は、巻き線コイルを含み、巻き線コイルは、殻体の内壁に固定されると共に、所定間隔を置いて磁石モジュールの外周に繞設され、
殻体上には、歯輪が固設され、殻体の内部に歯輪と巻き線コイルが固定され、
中心軸モジュールは、第一固定軸と、第二固定軸と、回転軸とを含み、
第一固定軸は、第一端と第二端とを含み、第一端は、車フレームに固定され、殻体と第一固定軸の間に第一ベアリングが介在され、これにより、第一固定軸に対して殻体を回転させることができ、
第二固定軸は、第一端と第二端とを含み、第二端は、車フレームに固定され、殻体と第二固定軸の間に第二ベアリングが介在され、これにより、第二固定軸に対して殻体を回転させることができ、
回転軸は、第一端と第二端とを含み、回転軸には、太陽歯車と磁石モジュールが同軸で固設され、回転軸と殻体の間に第三ベアリングと第四ベアリングがそれぞれ介在され、これにより、回転軸に対して殻体を回転させることができ、しかも回転軸と第一固定軸と第二固定軸を同軸とすると共に、第一固定軸と第二固定軸に対して回転軸を回転させることができ、
輪支柱は同一方向で回転可能に中心軸モジュールを同軸で囲繞し、しかも第一端面と第二端面とを含み、第一端面には、数個の遊星歯車が等円心角をもって枢設され、数個の遊星歯車は歯輪と太陽歯車の歯部と噛合してなることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項8】
請求項7に記載の電動車用全体式電動車輪において、
輪支柱の第二端面には、第一スリーブが軸方向に沿って延設され、第一スリーブは、第二固定軸の第一端を囲繞すると共に、第一スリーブに単一方向のベアリングが設置され、単一方向のベアリングによって、第二固定軸と中心軸モジュールに対して輪支柱を単一方向に回転させることができることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項9】
請求項7に記載の電動車用全体式電動車輪において、
第二固定軸の第一端と回転軸の第二端は、第五ベアリングを介して連接され、しかも第二固定軸の第一端には、第二スリーブが設けられ、第二スリーブは、回転軸の第二端を囲繞すると共に、第五ベアリングと連接されることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項10】
請求項7に記載の電動車用全体式電動車輪において、
殻体の両端には、第一殻蓋と第二殻蓋がそれぞれ設けられ、殻体内部の中間には、横間隔板が設けられ、
第一殻蓋には、第一ベアリング座が設けられ、第一ベアリング座は、第一収容溝を含み、第一収容溝は、第一ベアリングと第三ベアリングを収容し、
第二殻蓋上に第二ベアリングが設置され、横間隔板上に第四ベアリングが設けられ、第一ベアリングと第二ベアリングの内に第一固定軸と第二固定軸がそれぞれ内設され、第三ベアリングと第四ベアリングの内に回転軸がそれぞれ内設され、
磁石モジュールは、第三ベアリングと第四ベアリングの間に位置され、第四ベアリングは、磁石モジュールと太陽歯車の間に位置され、
第一ベアリング座の一端から延伸して先端が開口を呈し、第三スリーブを形成すると共に、第一収容溝とし、第一収容溝の内部に第一ベアリングと、ワッシャーと第三ベアリングを順に設置し、ワッシャーによって、第一ベアリングと第三ベアリングを隔離させると共に、同軸で設置することを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項1】
一つのホイールと、少なくとも一つの連接部材と、一つのハブモーターとを含む、電動車用全体式電動車輪であって、
ホイールの外周面には、タイヤを套設し、
連接部材は、一端がホイールの内周面に連接され、他端がホイールの軸心へ延伸され、
ハブモーターは、ホイールの中央に定位されると共に、中心軸モジュールと、回転子と、固定子とを有し、中心軸モジュールはホイールの軸心上に位置され、両端が車フレームに固定される一方、
ホイール上に少なくとも一つの電力供給電池と、一つのコントロールユニットとを固定し、電力供給電池がハブモーターを運転する時に必要な電源を供給し、コントロールユニットは外部から無線式伝送による指令信号を受信し、この指令信号に基づいて、制御信号を生成することにより、電力供給電池がハブモーターへの電力を供給することを制御し、固定子に対して回転子を回転させると共に、中心軸モジュールに対してホイールを回転させてなることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項2】
請求項1に記載の電動車用全体式電動車輪において、
連接部材は数個あって、それぞれの連接部材は板状を呈し、第一端と第二端とを有し、数個の連接部材の第二端は、一体に連結して第一固定部を形成し、しかも星状を呈し、第一固定部はハブモーターに固定されると共に、中央が第一通孔を有し、第一通孔に中心軸モジュールを穿設してなることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項3】
請求項1に記載の電動車用全体式電動車輪において、
電力供給電池は少なくとも一つの箱体に設置され、箱体はホイールの少なくとも一つの連接部材に固定され、しかもハブモーターの外周に位置されることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項4】
請求項3に記載の電動車用全体式電動車輪において、
連接部材の一面に凹みを設け、連接部材は数個あって、電力供給電池は数個あって、箱体は数個あって、それぞれの箱体に数個の電力供給電池を設置すると共に、それぞれの箱体を対応するホイールの連接部材の凹みに嵌入してなることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項5】
請求項4に記載の電動車用全体式電動車輪において、
数個の箱体は一体に連結して星状を呈し、中央が円孔を形成し、この円孔にハブモーターを穿設し、それぞれの箱体内に数個の電力供給電池がホイールの径方向に沿って設置され、ホイール内に星状のホイール蓋が設けられ、ホイール蓋は数個の連接部材と蓋合し、凹みを密封し、ホイール蓋の中央にハブモーターを固定する第二固定部が設けられ、第二固定部の中央に第二通孔が設けられ、第二通孔に中心軸モジュールを穿設してなることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項6】
請求項1に記載の電動車用全体式電動車輪において、
固定子は、一つのチューブと、一つの磁石モジュールとを含み、チューブは、互いに反対側に向かう第一端と第二端とを有し、中心軸モジュールの外周中段に回動可能に套設され、
磁石モジュールはチューブの外周中段に固定され、
回転子は、巻き線コイルを含み、巻き線コイルは殻体の内壁に固定されると共に、所定間隔で磁石モジュールの外周に繞設され、
チューブの一端には、太陽歯車が同軸で設けられ、殻体には、歯輪が設けられ、
中心軸モジュール上には、輪支柱が固設され、輪支柱に数個の遊星歯車が枢設けられ、数個の遊星歯車は等円心角をもって太陽歯車を囲繞し、歯輪内に位置され、太陽歯車と歯輪とそれぞれ噛合し、
殻体は、両端が密封部と開口とし、密封部上に二つのベアリングが同軸で設けられ、一つのベアリングの内周に中心軸モジュールが套設され、もう一つのベアリングにチューブが套設され、開口に殻蓋が被覆され、殻蓋上にベアリングが設けられ、ベアリングの内周に中心軸モジュールが套設され、殻体の内部に横間隔板が固設され、横間隔板と密封部と殻蓋とによって、第一収容室と第二収容室を形成し、第一収容室は太陽歯車、輪支柱、数個の遊星歯車と歯輪を収容し、第二容室は回転子と固定子を収容し、横間隔板上にベアリングを設け、ベアリングの内周にチューブを套設し、
中心軸モジュールは剛性体で、互いに套接する第一固定軸と第二固定軸とを含み、第一固定軸にチューブを被せて、第二固定軸に輪支柱を被せて固定すると共に、殻蓋上でのベアリングの内周を被せてなることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項7】
請求項1に記載の電動車用全体式電動車輪において、
固定子は、磁石モジュールを含み、回転子は、巻き線コイルを含み、巻き線コイルは、殻体の内壁に固定されると共に、所定間隔を置いて磁石モジュールの外周に繞設され、
殻体上には、歯輪が固設され、殻体の内部に歯輪と巻き線コイルが固定され、
中心軸モジュールは、第一固定軸と、第二固定軸と、回転軸とを含み、
第一固定軸は、第一端と第二端とを含み、第一端は、車フレームに固定され、殻体と第一固定軸の間に第一ベアリングが介在され、これにより、第一固定軸に対して殻体を回転させることができ、
第二固定軸は、第一端と第二端とを含み、第二端は、車フレームに固定され、殻体と第二固定軸の間に第二ベアリングが介在され、これにより、第二固定軸に対して殻体を回転させることができ、
回転軸は、第一端と第二端とを含み、回転軸には、太陽歯車と磁石モジュールが同軸で固設され、回転軸と殻体の間に第三ベアリングと第四ベアリングがそれぞれ介在され、これにより、回転軸に対して殻体を回転させることができ、しかも回転軸と第一固定軸と第二固定軸を同軸とすると共に、第一固定軸と第二固定軸に対して回転軸を回転させることができ、
輪支柱は同一方向で回転可能に中心軸モジュールを同軸で囲繞し、しかも第一端面と第二端面とを含み、第一端面には、数個の遊星歯車が等円心角をもって枢設され、数個の遊星歯車は歯輪と太陽歯車の歯部と噛合してなることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項8】
請求項7に記載の電動車用全体式電動車輪において、
輪支柱の第二端面には、第一スリーブが軸方向に沿って延設され、第一スリーブは、第二固定軸の第一端を囲繞すると共に、第一スリーブに単一方向のベアリングが設置され、単一方向のベアリングによって、第二固定軸と中心軸モジュールに対して輪支柱を単一方向に回転させることができることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項9】
請求項7に記載の電動車用全体式電動車輪において、
第二固定軸の第一端と回転軸の第二端は、第五ベアリングを介して連接され、しかも第二固定軸の第一端には、第二スリーブが設けられ、第二スリーブは、回転軸の第二端を囲繞すると共に、第五ベアリングと連接されることを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【請求項10】
請求項7に記載の電動車用全体式電動車輪において、
殻体の両端には、第一殻蓋と第二殻蓋がそれぞれ設けられ、殻体内部の中間には、横間隔板が設けられ、
第一殻蓋には、第一ベアリング座が設けられ、第一ベアリング座は、第一収容溝を含み、第一収容溝は、第一ベアリングと第三ベアリングを収容し、
第二殻蓋上に第二ベアリングが設置され、横間隔板上に第四ベアリングが設けられ、第一ベアリングと第二ベアリングの内に第一固定軸と第二固定軸がそれぞれ内設され、第三ベアリングと第四ベアリングの内に回転軸がそれぞれ内設され、
磁石モジュールは、第三ベアリングと第四ベアリングの間に位置され、第四ベアリングは、磁石モジュールと太陽歯車の間に位置され、
第一ベアリング座の一端から延伸して先端が開口を呈し、第三スリーブを形成すると共に、第一収容溝とし、第一収容溝の内部に第一ベアリングと、ワッシャーと第三ベアリングを順に設置し、ワッシャーによって、第一ベアリングと第三ベアリングを隔離させると共に、同軸で設置することを特徴とする電動車用全体式電動車輪。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−51559(P2012−51559A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−188186(P2011−188186)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(507291453)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(507291453)
【Fターム(参考)】
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