説明

電場コントロールのためのデバイス

高電圧のコンポーネントで電場をコントロールするためのデバイスであって、電場コントロールのための抵抗レイヤ(2)と;前記抵抗レイヤの上に配置された絶縁レイヤ(6)と;この絶縁レイヤの上に配置された半導体レイヤまたは導電体レイヤ(8)と;を有している。上記三つのレイヤは、前記絶縁レイヤが終了する三重点(9)で、互いに接する。前記抵抗レイヤと前記絶縁レイヤの間の界面は、前記三重点で、前記半導体レイヤまたは導電体レイヤに対して、60度〜120度の角度をなしている(図1)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高電圧のコンポーネントにおいて電場をコントロールするためのデバイスに係り、このデバイスは、抵抗レイヤ、絶縁レイヤ、並びに、半導体レイヤまたは導電体レイヤを有している。上記抵抗レイヤは、電場をコントロールする目的ために、前記コンポーネントに沿って配置されるように構成され、且つ、この抵抗レイヤは、一方の端で、コンポーネントの電気が来ている高電圧部分に電気的に接続されるように構成され、そのもう一方の端で、接地電位に電気的に接続されるように構成されている。上記絶縁レイヤは、前記抵抗レイヤの上に配置され、その外側で、前記一方の端から前記もう一方の端の方向に伸び、且つ、電界をコントロールする先細の形状によって、前記もう一方の端に到達することなく、それから間隔を隔てて終了する。上記半導体レイヤまたは導電体レイヤは、絶縁レイヤの上に配置され、且つその外側で、絶縁レイヤの端を過ぎて、抵抗レイヤの前記もう一方の端の方向に伸び、それにより、前記抵抗レイヤ、前記絶縁レイヤ、及び前記半導体レイヤまたは導電体レイヤが、絶縁レイヤの前記端において、三重点で互いに接するように構成されている。
【0002】
この高電圧コンポーネントは、交流電圧または直流電圧を運ぶことが可能である。また、この高電圧コンポーネントは、例えば高電圧ケーブルであっても良く、その中で、上記デバイスがケーブル継手またはケーブル終端部において使用されることが可能である。他の高電圧コンポーネントもまた考えられる。それは、例えば、スイッチギア及び真空ブレーカにおけるブッシングなどである。
【背景技術】
【0003】
このタイプのデバイスは、例えば WO 00/74191 A1 により、知られている。このタイプのデバイスは、電場の状態が厳しいときに電場を分散させるために使用され、それによって、電場集中、及びケーブルのような装置の様々なタイプの損傷を防止する。電気が来ている部分とグランドの間の電位が、前記抵抗レイヤを形成する適切な抵抗を備えた材料によって分散される。抵抗電場コントロールと、前記絶縁レイヤにより得られる幾何学的電場コントロールを結合することにより、前記抵抗レイヤによる抵抗電場コントロールのみを有するデバイスと比べて、有害な電荷の蓄積の危険性、及びその電圧の急速な変化により生ずる、ケーブルのような前記コンポーネントでの高いストレスの危険性が減少する。
【0004】
しかしながら、導入部の中で規定されたタイプの既知の電場コントロール・デバイスを、異なるレイヤに対して使用される材料に依存して決定される限界よりも高い電圧で使用するとき、上記デバイスも損傷を受け、それが、前記高電圧の水準に対して、そのようなデバイスの使用を制限する。判明しているところによれば、上記デバイスは、絶縁レイヤ、半導体レイヤまたは導電体レイヤ、及び抵抗レイヤが、互いに接する前記三重点の領域で損傷を受けることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第 WO 00/74191 A1 号パンプレット
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、導入部の中で規定されたタイプの、電場コントロール・デバイスを提供することにあり、このデバイスは、既に知られているそのような電場コントロール・デバイスと比べてより高い電圧に対して、損傷を受けることなく使用されることが可能である。
【0007】
この目的は、本発明により、そのようなデバイスを提供することにより、得られる。このデバイスでは、前記抵抗レイヤと前記絶縁レイヤが、絶縁レイヤの前記端の近傍で、これら二つのレイヤの間の界面が前記半導体レイヤまたは導電体レイヤに対して60度〜120度の角度をなすことにより、前記三重点で終了するようにデザインされている。
【0008】
見出されたところによると、前記界面の前記角度は、前記三重点での材料の挙動に強い影響を与え、また、前記角度を前記範囲の中で選択することにより、この領域において、デバイスに損傷を与えることなく、かなり高い電圧がこれらの材料に加えられることが可能である。これには、前記三重点の近傍での、抵抗レイヤ及び絶縁レイヤの中の、等電位線の好ましい延長部が寄与している。これが意味するところはまた、与えられた電圧の水準に対して、より少ない材料が前記抵抗レイヤ対して使用されることが可能であり、それでもなお、そのような電圧に耐えることが可能であると言うことである。このことは、この電場をコントロールする材料が高価なので、コストのかなりの減少をもたらす。この角度は、前記三重点で、抵抗電場をコントロールするレイヤを加工してその形状を定めると言う新しいアプローチによって、好ましくも得られる。
【0009】
本発明の実施形態によれば、抵抗レイヤ及び前記絶縁レイヤは、絶縁レイヤの前記端の近傍で、それらの間の前記界面が前記半導体レイヤまたは導電体レイヤに対して、70度〜110度、好ましくは80度〜100度、また好ましくは85度〜95度の前記角度をなすことにより、前記三重点で終了するようにデザインされる。見出されたところによれば、多くの場合において、前記三重点でのストレスに対して、90度に近い前記角度を有することが最も好ましい。しかしながら、前記範囲内の角度が、製造を容易にする観点または他の理由から、選択されても良く、それでもなお、三重点の領域で損傷を防止することに関して、所望の結果をもたらす。
【0010】
本発明の他の実施形態によれば、前記絶縁レイヤは、前記一方の端から前記もう一方の端の方向への、その伸びた部分で、実質的に鋭いエッジにより終了し、このエッジは、前記抵抗レイヤの中に段差を形成するために、抵抗レイヤの中に連続する横方向の表面を形成し、且つ、前記三重点で前記角度を得るために、前記もう一方の端に向かう方向にこれを薄くする。このタイプのデバイスは、製造することが容易であり、且つ、前記抵抗レイヤの高価な電場をコントロールする材料の浪費を比較的少なくする、と言う結果をもたらす。
【0011】
本発明の他の実施形態によれば、前記抵抗レイヤは、前記三重点の領域にリセスを有し、このリセスは、前記三重点で前記角度を得るために、前記絶縁レイヤの端部を受ける。
【0012】
本発明の他の実施形態によれば、前記抵抗レイヤは、前記三重点の領域にチップ状の小高い部分を有し、ここで、このチップは、前記三重点で終了し、且つ、前記三重点で前記角度を得るために、その一方の側に前記絶縁レイヤを、そのもう一方の側に前記半導体レイヤまたは導電体レイヤを有している。そのようなチップ状の小高い部分は、前記角度を所望の値に非常に信頼性高く規定しながら、製造されることが可能である。しかしながら、その製造は、先に示した二つの実施形態と比べると、前記電場をコントロールする材料の浪費の増大をもたらすことになる。
【0013】
本発明の他の実施形態によれば、前記重ね合わされた抵抗レイヤ、絶縁レイヤ、及び半導体レイヤまたは導電体レイヤは、前記高電圧コンポーネントを受けるためのスリーブを形成し、ここで、抵抗レイヤは、スリーブの最も内側のレイヤである。
【0014】
本発明の他の実施形態によれば、上記デバイスは、前記電気が来ている高電圧部分で交流電圧または直流電圧を有する高電圧コンポーネントにおいて、電場をコントロールするように構成される。このデバイスは、1kVより高い、50kVより高い、100kVより高い、130kV〜400kV、200kV〜400kV、または、250kV〜350kVの、高電圧に対して、電場をコントロールするように構成される。本発明は、電圧が高くなる程、より重要になるが、この文脈においては低い電圧、例えば10kVのオーダーの電圧においてもまた、好ましいこともある。本発明は、100kV〜400kVの領域の電圧に対して特に適切である。そのような電圧に対して、前記三重点の領域の損傷は、例えば、高電圧ケーブル継手またはケーブル終端部において電圧を更に上昇させる際の障害となっている。
【0015】
本発明はまた、本発明に基づく電場コントロールのためのデバイスが設けられた、二つの高電圧DCケーブルまたはACケーブルを接続するためのケーブル継手、並びに、本発明に基づく電場コントロールのためのデバイスが設けられた、高電圧DCケーブルまたはACケーブルを終結させるためのケーブル終端部、に係る。これらは、このタイプの電場をコントロールするためのデバイスの、二つの好ましい使用の例である。その理由は、それらは、しばしば、大規模な電力移送システムの損傷を受け易い部分であって、そのような電力移送システムにおいて、電力損失を減少させるために、電圧を高くする試みが進行中であるからである。
【0016】
本発明はまた、電場をコントロールするためのデバイスを製造するための方法に係り、この方法は、以下のステップを有している:抵抗レイヤが、複数のサブ・レイヤで、キャリアの周り巻かれ、次いで、所望の形状に研磨される;次いで、絶縁レイヤが、複数のサブ・レイヤで、抵抗レイヤの外側に巻かれ、次いで、所望の形状に研磨される;次いで、半導体レイヤまたは導電体レイヤが、絶縁レイヤ及び抵抗レイヤの外側に、複数のサブ・レイヤで巻かれる。ここで、抵抗レイヤおよび/または絶縁レイヤは、前記三重点で前記角度を得るために、先のステップの中で研磨される。
【0017】
本発明の更なる優位性並びに好ましい特徴は、以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本発明の実施形態に基づく、電場コントロール・デバイスが設けられたケーブル継手の断面図である。
【図2】図2は、前記三重点の領域での、本発明の実施形態に基づく電場コントロール・デバイスの部分の、単純化された拡大断面図である。
【図3】図3は、前記三重点の領域での、本発明の異なる実施形態に基づく電場コントロール・デバイスの部分の、単純化された拡大断面図である。
【図4】図4は、前記三重点の領域での、本発明の異なる実施形態に基づく電場コントロール・デバイスの部分の、単純化された拡大断面図である。
【図5】図5は、図2及び4に基づく実施形態の図であって、ケーブル継手に接続されたケーブルに高電圧が加えられた場合の、等電位線の延長部を示している。
【図6】図6は、図2及び4に基づく実施形態の図であって、ケーブル継手に接続されたケーブルに高電圧が加えられた場合の、等電位線の延長部を示している。
【図7】図7は、本発明の実施形態に基づく電場コントロール・デバイスが設けられたケーブル終端部の、単純化された図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、添付図面を参照しながら、例として挙げられた本発明の実施形態の特定の説明を行う。
【0020】
ケーブル継手1が、図1の中に断面図で示されている。このケーブル継手は、電場をコントロールする性質を備えた内側の抵抗レイヤ2を有し、このレイヤは、ケーブル3に沿って配置されるように構成され、且つ、一方の端4で、ケーブルの電気が来ている高電圧部分に接続され、そのもう一方の端5で、ケーブルの外側の半導体シースに接続されることにより、接地電位に電気的に接続されている。
【0021】
絶縁レイヤ6は、抵抗レイヤの外側に配置され、前記もう一方の端5の方向に伸び、且つ、この端5に到達することなく、それから間隔を隔てて、電界をコントロールする先細の形状7によって終了する。
【0022】
半導体レイヤまたは導電体レイヤ8は、絶縁レイヤの外側に配置され、抵抗レイヤの前記もう一方の端5の方向に、絶縁レイヤの端を過ぎて伸び、それによって、抵抗レイヤ、絶縁レイヤ、及び半導体レイヤまたは導電体レイヤが、絶縁レイヤの前記端10において、三重点9で互いに接することになる。異なるレイヤ2,6及び8の材料は、例えば、EPDMゴムまたはシリコーンゴムであっても良く、異なるレイヤに所望の性質を与える異なる添加剤がそれに加えられたものである。
【0023】
デフレクター11(本発明とは関係が無い)が、放電などに対する保護のために、それぞれのケーブルの電気が来ている部分の端の領域に配置されている。
【0024】
前記三重点9の領域での、抵抗レイヤ2、絶縁レイヤ6、及び半導体レイヤまたは導電体レイヤ8の外観が、拡大図Aにより示されている。これは、図2に示された実施形態に対応している。次に、これについて説明する。電気が来ている部分、即ち導体12及び絶縁レイヤ、またはシース13、並びにケーブルの外側の半導体シース14が、ここに示されている。そして、この図、及び図3及び4において、ケーブル継手の一方の端の半分のみが断面図で示されている。ここに、どのようにして、絶縁レイヤ6が、実質的に鋭いエッジによって終了し、抵抗レイヤの中に連続する横方向の表面15を形成し、それと同時に、前記もう一方の端5に向かう方向にこれを薄くするかについて、示されている。これは、前記三重点で、前記半導体レイヤまたは導電体レイヤ8に対して、抵抗レイヤ2と絶縁レイヤ6の間の界面により作られる角度として、90度に近い角度をもたらし、この角度は、以上において説明された優位性をもたらすことになる。この幾何学的形状は、先に述べたように、抵抗レイヤ及び絶縁レイヤが巻かれた後に、それらを研磨することにより、容易に得られることが可能である。
【0025】
図3は、実施形態の図2と同様な図であるが、以下の点において、図2に基づく実施形態とは異なっている。即ち、この場合には、リセス20が、三重点9の近傍で、前記抵抗レイヤの中に作られていて、90度に近い前記角度を得るために、このリセスが絶縁レイヤ6の端部21を受ける。
【0026】
図4は、以上の代わりに、どのようにして、前記三重点で、前記角度が、抵抗レイヤにチップ状の小高い部分17を設けることにより得られるかについて、示している。この場合には、チップが、前記チップの各サイドの上に配置された絶縁レイヤ及び半導体レイヤまたは導電体レイヤとの間で、前記三重点を規定する。
【0027】
図5及び6は、どのようにして、等電位線18が前記三重点9の領域で非常にスムーズに伸びるかについて、示している。これには、前記界面16と前記半導体レイヤまたは導電体レイヤ8の間で、例えば70〜110度のような、90度に近い角度を備えた三重点のこの外観が寄与している。これが意味するところは、抵抗レイヤの与えられた材料及び厚さに対して、三重点9の領域で、ケーブル継手に損傷を与えることなく、ケーブルの前記電気が来ている部分の電圧が、先行技術に基づくケーブル継手と比べて、かなり増大されることが可能であると言うことである。
【0028】
図7は、本発明に基づく電場コントロール・デバイスを有するケーブル終端部19を示している。このデバイスの、図1に基づくそのようなデバイスに対応する部分には、同一の参照符号が、プライム符号「’」を付して、振られている。前記三重点は、そのようなケーブル終端部の強度に対しても、極めて重要であり、そして、この三重点に関係する異なるレイヤのデザインは、ケーブル継手に対して、先に述べたように、同じ優位性をもたらす。
【0029】
本発明は、当然ながら、以上において説明された実施形態のみに決して限定されることはなく、添付されたクレームの中で規定された本発明の基本的なアイディアから逸脱することなく、それを変形することについての多くの可能性が、当業者にとって明らかであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高電圧のコンポーネント(3)において電場をコントロールするためのデバイスであって、
前記デバイスは、
− 抵抗レイヤ(2)を有し、この抵抗レイヤは、電場をコントロールする目的ために、前記コンポーネントに沿って配置されるように構成され、この抵抗レイヤは、一方の端(4)で、前記コンポーネントの電気が来ている高電圧部分(12)に電気的に接続されるように構成され、そのもう一方の端(5)で、接地電位に電気的に接続されるように構成され;
− 絶縁レイヤ(6)を有し、この絶縁レイヤは、前記抵抗レイヤの上に配置され、且つその外側で、前記一方の端から前記もう一方の端の方向に伸び、且つ、電界をコントロールする先細の形状により、前記もう一方の端に到達することなく、それから間隔を隔てて終了し(10);
− 半導体レイヤまたは導電体レイヤ(8)を有し、この半導体レイヤまたは導電体レイヤは、前記絶縁レイヤの上に配置され、その外側で、絶縁レイヤの端を過ぎて、抵抗レイヤの前記もう一方の端の方向に伸び、それにより、前記抵抗レイヤ、前記絶縁レイヤ、及び前記半導体レイヤまたは導電体レイヤが、前記絶縁レイヤの前記端の三重点(9)で互いに接するように構成されている;
デバイスにおいて、
前記抵抗レイヤ(2)と前記絶縁レイヤ(6)は、これら二つのレイヤの間の界面(16)が、前記半導体レイヤまたは導電体レイヤ(8)に対して60度〜120度の角度をなすことにより、前記三重点で終了するように、絶縁レイヤの前記端の近傍でデザインされていることを特徴とするデバイス。
【請求項2】
下記特徴を有する請求項1に記載のデバイス:
前記抵抗レイヤ(2)と前記絶縁レイヤ(6)は、それらの間の前記界面(16)が、前記半導体レイヤまたは導電体レイヤ(8)に対して、70度〜110度、好ましくは80度〜100度、また好ましくは85度〜95度の前記角度をなすことにより、前記三重点(9)で終了するように、絶縁レイヤの前記端の近傍でデザインされている。
【請求項3】
下記特徴を有する請求項1または2に記載のデバイス:
前記絶縁レイヤ(6)は、前記一方の端(4)から前記もう一方の端(5)の方向に向かうその伸びた部分で、実質的に鋭いエッジにより終了し、この鋭いエッジは、前記抵抗レイヤの中に段差を形成するために、前記抵抗レイヤ(2)の中に連続する横方向の表面(15)を形成し、且つ前記三重点(9)で前記角度を得るために、前記もう一方の端に向かう方向でこれを薄くする。
【請求項4】
下記特徴を有する請求項1または2に記載のデバイス:
前記抵抗レイヤ(2)は、前記三重点(9)の領域にリセス(20)を有し、このリセスは、前記三重点で前記角度を得るために、前記絶縁レイヤ(6)の端部(21)を受ける。
【請求項5】
下記特徴を有する請求項1または2に記載のデバイス:
前記抵抗レイヤ(2)は、前記三重点(9)の領域にチップ状の小高い部分(17)を有し、ここで、このチップは、前記三重点で終了し、且つ、前記三重点で前記角度を得るために、その一方の側に前記絶縁レイヤ(6)を、そのもう一方の側に前記半導体レイヤまたは導電体レイヤ(8)を有している。
【請求項6】
下記特徴を有する請求項1から5のいずれか1項に記載のデバイス:
前記重ね合わされた抵抗レイヤ(2)、絶縁レイヤ(6)、及び半導体レイヤまたは導電体レイヤ(8)は、前記高電圧コンポーネントを受けるためのスリーブを形成し、ここで、前記抵抗レイヤは、このスリーブの最も内側のレイヤである。
【請求項7】
下記特徴を有する請求項1から6のいずれか1項に記載のデバイス:
当該デバイスは、前記電気が来ている高電圧部分に交流電圧または直流電圧を有する高電圧コンポーネントで、電場をコントロールするように構成され、
当該デバイスは、高電圧に対して、電場をコントロールするように構成され、その高電圧は、1kVより高い、50kVより高い、100kVより高い、130kV〜400kV、200kV〜400kV、または250kV〜350kVである。
【請求項8】
二つの高電圧DCケーブルまたはACケーブルを接続するためのケーブル継手であって、
その各端に、請求項1から7のいずれか1項に記載の電場コントロールのためのデバイスが設けられていることを特徴とするケーブル継手。
【請求項9】
高電圧DCケーブルまたはACケーブルを終結させるためのケーブル終端部であって、
請求項1から7のいずれか1項に記載の電場コントロールのためのデバイスが設けられていることを特徴とするケーブル終端部。
【請求項10】
請求項1から7のいずれか1項に記載の電場をコントロールするためのデバイスを製造するための方法であって、
a) 前記抵抗レイヤ(2)が、複数のサブ・レイヤで、キャリアの周り巻かれ、次いで、所望の形状に研磨され;
b) 次いで、前記絶縁レイヤ(6)が、複数のサブ・レイヤで、前記抵抗レイヤの外側に巻かれ、次いで、所望の形状に研磨され;
c) 前記半導体レイヤまたは導電体レイヤ(8)が、複数のサブ・レイヤで、絶縁レイヤ(6)及び抵抗レイヤ(2)の外側に巻かれる;
ステップを有すること、及び、
前記抵抗レイヤ(2)および/または絶縁レイヤ(6)が、ステップ a)及び b)で、前記三重点で前記角度を得るために研磨されること、を特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−542173(P2009−542173A)
【公表日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−515827(P2009−515827)
【出願日】平成19年6月12日(2007.6.12)
【国際出願番号】PCT/EP2007/055770
【国際公開番号】WO2007/147755
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(505403360)アーべーべー・テヒノロギー・リミテッド (6)
【Fターム(参考)】