説明

電場処理装置および方法

【課題】同極性の交流電圧を用いて、食品等の低温運搬、低温貯蔵を微弱電流高電圧発生装置の電源切り替えを行う事により同一電場処理装置にて一貫して行う事が出来る、電場処理方法および電場処理装置を提供する。
【解決手段】電場処理運搬貯蔵装置は、アース電極ボックス01とアース電極ボックス01の全内周壁と略等間隔な非接触層を有して収納される変異位相電極ボックス02と変異位相電極ボックス02と変異位相電極ボックス02の全内周壁と略等間隔な非接触層を有して収納される容器体電極通電枠体03と容器体電極通電枠体03に設けられた複数のガイドレールを用いて食品等の被処理物を収容する複数の容器体電極04及び、アース電極ボックス01の底部に収容される同極性の微弱電流高電圧発生装置、電流電圧変換装置、入切装置、制御装置等を組込んだ電源ボックス05にて構成されアース電極ボックス01は、接地アース06に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同極性の交流電圧を用いて、食品等の低温運搬、低温貯蔵を微弱電流高電圧発生装置の電源切り替えを行う事により同一電場処理装置にて一貫して行う事が出来る、電場処理方法および電場処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献】[特開平10−276744][特願2010−539989][特願2010−550012]
【0003】
従来技術の電場処理装置において、重複設備投資を省き、産地、又、加工センターから少量多品種食材の運搬から末端貯蔵(喫食提供場所、或いは、食材受渡し場所)迄を同一温度環境にて同一の電場処理装置により低温で不凍結式物的流通に一貫処理を図る事が出来、また通い箱式に使用する。PCT/CN2007/003954(特願2010−5399899、運搬貯蔵庫)、又、PCT/CN2008/000506(特願2010−550012、業務用低温貯蔵庫)等の電場処理装置の重複設備投資を省いて、産地又、加工センターから少量多品種食材の運搬から末端貯蔵(喫食提供場所或いは、食材受渡し場所)迄を同一温調にて同一の電場処理装置にて低温不凍結式物的流通一貫処理を図る事が出来る通い箱式に使用出来る。
【0004】
図14(特願2010−5399899)に示す様に、電場処理貯蔵兼運搬庫400、の左右壁面に同極性の交流電圧を印加する平板電極401、及び奥壁面に導電性材料で成る前記と同一の同極性の交流電圧を印加する平板電極402、を配し更に、前記と同一の同極性の交流電圧を印加する導電性材料で成る前後移動式巻上げ巻下げ式ロール電極403、を天井部に複数配置し、該巻上げ巻下げ式ロール電極403、を前後移動を図る駆動装置404操作をして食品等の物質を前後関係に挟み込んで複数の接触を確保する形態で電場処理を施す方法である。
【0003】
図15(特願2010−550012)に示す様に、電場処理低温貯蔵庫500、内の左右壁面に同極性の交流電圧を印加する導電性材料で成る平板電極501、を配し、奥壁面に前記と同一の電源である導電性材料で成る平板電極502、を配置し更に、前記と同一の同極性の交流電圧を印加する導電性材料で成る複数のフレーム503、を設け、該フレーム503、に導電性材料で成る複数の物質載置棚504、を配し、該複数の物質載置棚504、上に電場処理を施す食品等の物質が載置される。又、複数の物質載置棚504、の下側裏面には、高さの不揃いの食品等の物質の電場処理を均一に施す為に、夫れ夫れ上下動する位置可変電極505、が装着され、食品等の物質を位置可変電極の上下動を操作して上下に挟み込む形態である。
食品等の物質が複数の電極501、502、に取り囲まれた領域の中で更に、物質載置棚電極504、位置可変電極505、と接触を確保する形態で電場処理を施される方法である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電源装置として、例えば、図16、特開平10−276744の、本発明者による先行技術を用いることができる。高電圧微弱電流発生器1の概略の電気回路図である。塩化ビニール製のケーシング2内には、変圧器3が設置されている。変圧器3の鉄心4、一次側巻線5及び二次側巻線6は、エポキシ樹脂7内にインサートされている。一次側巻線5の端子5a,5bには、商用周波数の100Vの交流電源が、ノーフューズブレーカ8及びチョークトランス9を介して接続されている。10はパイロットランプである。二次側巻線6間は、抵抗11を介装した短絡線12により短絡して一極封鎖を施している。これにより、端子6aには5kV〜10kV、10mA〜100mA程度の高電圧微弱電流が発生する。
【0005】
特願2010−539989の電場処理運搬貯蔵庫では、装置の構成形態(全庫内が電場処理領域である。)が電場処理必要食品である高額食品或いは、前処理加工済食品等は少量多品種であるという特殊条件がある。
食品の種類と量に起因する集荷問題(少量多品種混載運搬を意味する。)に対応する電場処理スペースの適正対応が為されていないという評価に加えて、輸送車輛等のコンテナー天井部にロール電極の前後移動と巻き上げ巻き下ろし等の駆動装置及び、ロール式電極の収納等にて、車輛の走行安定に悪影響を及ぼすという評価がある。
依って、第一の課題は、運搬効率上の少量多品種混載運搬にて解決する集荷問題と走行安定問題等を解決する電場処理方法と電場処理装置を提供する事である。
【0006】
特願2010−539989(PCT/CN2007/003954)の電場処理運搬貯蔵庫では、運搬移動中の急停止、又急発進等に起因する荷崩れ、荷ずれ、振動、それらが複合して引き起こす成分流損失等に対する対応不足があるという評価があった。依って、第二の課題は、運搬移動中の荷崩れ、荷ずれ、振動、それらが複合して引き起こす成分流損失問題等を解決する電場処理方法と電場処理装置を提供する事である。
【0007】
特願2010−550012(PCT/CN2008/000506)の電場処理貯蔵庫では、食品の前処理加工場所と喫食提供場所等が異なる場合、装置の使用場所移転が簡便に変更出来ず設備面で無駄が発生するという評価があった。又、特願2010−539989(PCT/CN2007/003954)にての運搬に付随する積み降ろし、格納等の荷役による食品の損傷、電場処理貯蔵庫、特願2010−550012(PCT/CN2008/000506)への入庫手間に伴う時間ロス等に因る食品の損失発生と時間損失等不効率が多々あるという評価もあった。
依って、第三の課題は、少量多品種の前処理加工済食品を収容した装置の場所移転、更に、産地若しくは、加工場所から物流を含み末端貯蔵迄を同一電場処理装置を運用して一貫的に処理を成し、物的流通、特願2010−539989(PCT/CN2007/003954)と特願2010−550012末端貯蔵(PCT/CN2008/000506)の分別電場処理装置による不効率問題、或いは、重複設備費用問題を解決する電場処理方法と電場処理装置を提供する事である。
【0008】
生鮮食品の流通と貯蔵は、衛生管理、鮮度保持、低温貯蔵等の技術が存在する為通常(無電場処理を意味する。)の低温流通貯蔵は、一般的に生鮮食品等の氷結点である、−0.5℃〜−2℃である。故に、短期流通食品として扱われ食品廃棄の問題が提起されている。
依って、第四の課題は、食品の廃棄量節減に寄与する氷結点付近温度貯蔵若しくは、氷結点以下温度貯蔵を持続的且つ、的確に行い短期流通食品として扱われる生鮮食品の廃棄量節減問題を解決する電場処理方法と電場処理装置を提供する事である。
【課題を解決する為の手段】
【0009】
第一の課題を解決する為に本発明は、アース電極、変異位相電極、収容体電極の三種の電極と容器体電極通電枠体を一体化し、全体を一体的箱状の電場処理装置として構成する。加えて、一体的箱状電場処理装置内の一部である収容体電極を、蓋付きの薄型引き出し状電極に形成し又、一体的箱状の電場処理装置の外装部を形成するアース電極の最下部に電場処理に用いる同極性の微弱電流高電圧発生装置の電源系装置等を収納して重心を最下部に設ける。
依って、2010−539989(PCT/CN2007/003954)に記載される様な運搬庫と異なり、複数の蓋付きの薄型引き出し状電極が設けられた収容体電極を用いて、電場処理対象食品としての少量多品種問題を解決し、更に、輸送車等のコンテナーの天井部にロール電極の前後移動と巻き上げ巻き下ろし等の駆動装置及び、ロール式電極の収納等を行わず、前記の一体的箱状の電場処理装置を輸送車等のコンテナー等の床面に直接載置する形態をとる事により、輸送車等の走行安定問題を解決する
【0010】
第二の課題を解決する為に、本発明は、一体的箱状の電場処理装置の一部である収容体電極に設けられた蓋付きの薄型引き出し状電極の食品等の被処理物を収容する領域に収容した食品等の被処理物の前後移動を抑止する前後移動抑止電極、左右移動を抑止する左右移動抑止電極、上下動を抑止する上下動抑止電極を設ける。又、それらの電極が収容する食品等被処理物の量、外形等に適合して自在に位置移動が出来る構成である。
依って、特願2010−539989、PCT/CN2007/003954に記載される様な運搬庫と異なり、電場処理目的にて収容された食品の荷崩れ、荷ずれ、振動等に関しては、一体的箱状電場処理装置の一部である収容体電極に設けられた自在に位置移動する前後移動抑止電極、左右移動抑止電極、上下動抑止電極等を用いて荷崩れ、荷ずれ、振動(前後左右上下移動。)等の問題を解決する。
更に、荷崩れ、荷ずれ、振動等が複合して引き起こす成分流損失抑止は、特願2010−539989、PCT/CN2007/003954、又、特願2010−550012、PCT/CN2008/000506等と異なり、一体的箱状の電場処理装置の一部として設けられた変異位相電極を用いて、収容した食品を氷結点以下温度にて貯蔵を図り含有水分の改質を高効率で規則的に持続化し、弾力性のある不凍結の硬度状態に保つ事により解決する。
【0011】
第三の課題を解決する為に、本発明は、一体的箱状の電場処理装置の同極性の微弱電流高電圧発生装置系の電源を容易に切り替える方式と一体的箱状の電場処理装置の個々を運搬機関車両等のコンテナー又、末端貯蔵庫(汎用低温貯蔵庫。)の収納スペースに適合する外形寸法に整えた一体的箱状の電場処理装置を用いる事等により電場処理装置の場所移転、更に、産地若しくは、加工場所から物流を含み末端貯蔵迄を同一電場処理装置を運用して一貫的に処理を行う事により解決する。
更に、一体的箱状の電場処理装置の一部であるアース電極の最下部に収容した電源系装置室の下側外部にキャスター等を設け円滑に移動出来る機能構成をとる。
【0012】
第四の課題を解決する為に本発明は、一体的箱状の電場処理装置の一部である収容体電極内に密封状に電極と複数の接触面を有して閉じ込められた誘電体(食品等)は、食品の全周面から複雑な電気力線を受ける事に成る。又、誘電体を内蔵する収容体電極は、該電極に対して異相を示す近接する変異位相電極と交流電界の為的確に電子の交換を持続的規則的に繰り返す構成をとり、収容体電極内に収容された食品の食品中水分は、氷結点以下温度にて貯蔵されても氷結率をゼロに保つ非凍結貯蔵が可能となる。
依って、食品の鮮度維持貯蔵期間の延長を図り生鮮食品の廃棄量節減問題を解決する。
【発明の効果】
【0012】
この様な構成に成る電場処理方法と電場処理装置によれば、特願2010−539989、PCT/CN2007/003954に記載される様な運搬庫と異なり、輸送車等の走行安定問題又、電場処理を施す収容食品の荷崩れ、荷ずれ、振動等による損傷劣化問題更に、荷崩れ、荷ずれ、振動等が複合して引き起こす成分等の流損失問題を抑止する事が出来る。
【0013】
この様な構成に成る電場処理方法と電場処理装置にては、特願2010−539989、PCT/CN2007/003954に記載される様な運搬庫又、特願2010−550012、PCT/CN2008/000506等の貯蔵庫と異なり、生産地からの運搬、加工場での貯蔵更に、加工場から末端喫食提供場所或いは、食品受渡し場所への運搬、末端喫食提供場所或いは、食品受渡し場所等における末端貯蔵に加えて、装置の使用場所の簡便移動等に際して電場処理装置を変更せず同一電場処理装置にて一貫的な処理対応を可能とする為、重複設備投資問題、運搬損傷問題、荷役時間問題、積み替え待機劣化問題等を解消する事が出来る。
【0014】
この様な構成に成る電場処理方法と電場処理装置にては、特願2010−539989、PCT/CN2007/003954、又、特願2010−550012、PCT/CN2008/000506等では、−2℃〜−5℃にて水道水が凍結するが、同一の微弱電流高電圧発生装置と同一の水道水を用いて−7℃以下にても水道水は非凍結である。
特願2010−539989、PCT/CN2007/003954、又特願2010−550012,PCT/CN2008/000506等では、生体食品と非生体食品或いは、食品の氷結開始温度別に貯蔵を行う必要が生じるという装置運用上の不効率が解消出来ないが本装置にては、生体食品と非生体食品の含有水分の改質を規則的持続的に維持して氷結率を変換し同一温度にて貯蔵する事が出来る為混載を可能とし集荷問題、少量多品種処理問題等を解決する事が出来る。
【発明を実施する為の形態】

【実施例1】
【0015】
以下、本発明の実施例を図を用いて説明する。
但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その他の配置等は特に特定的記載の無い限り本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨では無く単なる説明に過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】は、本発明の電場処理運搬貯蔵装置の概略組み立て説明図である。
【図2】は、本発明に関するアース電極の概略底面平面説明図である。
【図3】は、本発明に関するアース電極の概略側面断面説明図である。
【図4】は、本発明に関する変異位相電極の概略底面平面説明図である。
【図5】は、本発明に関する変異位相電極の概略側面断面説明図である。
【図6】は、本発明に関する容器体電極通電枠体の概略正面断面説明図である。
【図7】は、本発明に関する容器体電極通電枠体の概略側面断面説明図である。
【図8】は、本発明に関する容器体電極の説明概略斜視図である。
【図9】は、本発明に関する容器体電極の概略正面断面図を用いた被処理物の上下動抑止電極の概略説明図である。
【図10】は、本発明に関する容器体電極の概略正面断面図を用いた被処理物の前後移動抑止電極の概略説明図である。
【図11】は、本発明に関する容器体電極の概略側面断面図を用いた被処理物の左右移動抑止電極の概略説明図である。
【図12】同上
【図13】同上
【図14】本発明が前提とした先行技術
【図15】同上
【図16】同上
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1、に示す様に本発明の電場処理運搬貯蔵装置は、アース電極ボックス01とアース電極ボックス01の全内周壁と略等間隔な非接触層を有して収納される変異位相電極ボックス02と変異位相電極ボックス02と変異位相電極ボックス02の全内周壁と略等間隔な非接触層を有して収納される容器体電極通電枠体03と容器体電極通電枠体03に設けられた複数のガイドレールを用いて食品等の被処理物を収容する複数の容器体電極04及び、アース電極ボックス01の底部に収容される同極性の微弱電流高電圧発生装置、電流電圧変換装置、入切装置、制御装置等を組込んだ電源ボックス05にて構成されアース電極ボックス01は、接地アース06に接続される。
【0018】
図2、図3、を用いて本発明の電場処理運搬貯蔵装置に係わるアース電極ボックス01の説明をする。
アース電極ボックス01は、前面に左右に開閉し左右の壁面に収納される導電性材料で成る開閉扉01−1を有し、開閉扉01−1の内側には、図1、に示される変異位相電極ボックス02が運搬中に開閉扉01−1と非接触を保つ様に絶縁性材料で成る緩衝材01−4が複数設けられ更に、アース電極ボックス01の左右壁01−2と奥壁01−3及び天井部01−8にも同様に運搬中に変異位相電極ボックス02が非接触を保つ様に絶縁性材料で成る緩衝材01−4が複数設けられ、底面部01−5と天井部01−8には、開閉扉01−1の開閉収納に用いるガイドレール01−6が左右の両端部に設けられ更に、図1に示される変異位相電極ボックス02を収納する為に絶縁を施された複数のガイドレール01−7が設けられている。
更に、アース電極ボックス01の底部01−5の外側下部には電源ボックス05を収容する収納庫01−9が設けられ図1に示される電源ボックス05を収容する。
又、開閉扉01−1には開閉に伴い連動作動する入切装置が組込まれ電源ボックス05内の制御装置に接続され同極性の微弱電流高電圧発生装置の入切が行われる。
【0019】
本発明に係わるアース電極ボックス01は、全体が導電性材料にて成り外装の形状は通気性、温度対応等用途に応じて平板状、多孔状、又は、ハニカム状であり更に、底部の収納庫01−9の外側には移動用の着脱式のキャスター等を複数取り付ける。
【0020】
図4、図5、を用いて本発明の電場処理運搬貯蔵装置に係わる変異位相電極ボックス02の説明をする。
導電性材料で成る変異位相電極ボックス02は、前面に左右に開閉し左右の壁面に収納される導電性材料で成る開閉扉02−1を有し、開閉扉02−1の内側には、図1、に示される通電枠体03が運搬中に開閉扉02−1と非接触を保つ様に絶縁性材料で成る緩衝材02−4が複数設けられ更に、左右壁02−2と奥壁02−3及び天井部02−8にも同様に運搬中に容器体電極通電枠体03が非接触を保つ様に絶縁性材料で成る緩衝材02−4が複数設けられる。
底面部02−5と天井部02−8には、開閉扉02−1の開閉収納に用いるガイドレール02−6が左右の両端部に設けられ更に、図1に示される容器体電極通電枠体03を収納する為に絶縁を施された複数のガイドレール02−7が設けられている。
【0021】
変異位相電極ボックス02の底部02−5の外側下部には絶縁材で成る複数の滑り桟02−9が設けられ図2、に示すアース電極ボックス01の複数のガイドレール01−7に適合して図1、に示すアース電極ボックス01の内部に収納される。
開閉扉02−2には開閉に伴い連動作動する入切装置が組込まれ図1、に示される電源ボックス05内の制御装置に接続され同極性の微弱電流高電圧発生装置の入切が行われる。
【0022】
変異位相電極ボックス02は、全体が導電性材料にて成り外装の形状は通気性、温度対応等用途に応じて平板状、多孔状、又は、ハニカム状である。
【0023】
図6、図7、を用いて本発明の運搬貯蔵庫に係わる容器体電極通電枠体03の説明をする。
導電性材料で成る容器体電極通電枠体03は、図1に示す被処理物を収容する容器体電極04を複数収容する強度を整えた枠体である。
枠体は、全体が複数のフレーム03−1にて成り、左右の側面を形成するフレーム03−1には、図1に示される容器体電極04を複数収容する為の前後にストッパーを装着された導電性材料で成るガイドレール03−3が複数設けられている。
底部03−2の外側下部には図4に示される変異位相電極ボックス02の底面に設けられた複数のガイドレール02−7に適合して変異位相電極ボックス02の内部に収納される為の絶縁材料で成る複数の滑り桟03−4が設けられる。
【0024】
複数の左右のフレーム03−1に設けられた複数のガイドレール03−3は、図1に示される容器体電極04の高低寸法に対応して自在に装着位置の変更が出来る。又、図1に示される電源ボックス05内の同極性の微弱電流高電圧発生装置と耐圧電線にて接続され収容載置された図1に示される複数の容器体電極に同極性の微弱電流高電圧を印加する。
【0025】
図8、図9、を用いて本発明の電場処理運搬貯蔵装置に係わる容器体電極04と上下移動抑止電極04−4の説明をする。
全体が導電性材料で成る容器体電極04は、蓋部04−1と被処理物を収容する容器部04−2から成り外装の形状は通気性、温度対応等用途に応じて平板状、多孔状、又は、ハニカム状である。
上下移動抑止電極04−4は、被処理物の外形高低寸法に適合して連搬中の被処理物の上下移動を抑止する電極である。
容器部04−2の前壁面の内側と奥壁面の内側04−3の壁面の近接位置にて被処理物の外形高低寸法に対応して自在に位置調整を図る事が出来る上下移動抑止電極04−4は、前壁面内側と奥壁面の内側04−3の双方の内側壁に近接して略対向的対関係に設けられた伸縮金具04−5の頂上先端二点に設けられた受け金具04−6に乗せる設置方法で使用され更に、伸縮金具04−5の脚部先端二点には自在回転金具04−7が設けられ自在回転金具04−7は、容器部04−2の前壁内面と奥壁内面にて底部04−11の両端に設けられたガイドレール04−8上を伸縮金具04−5の伸縮に連動して水平に回転移動して上下移動抑止電極04−4を垂直に上昇又は、降下させる。
伸縮金具04−5は、容器部04−2の前面壁と奥面壁04−3の内側から外側に貫通して設けられた縦型長穴04−9を用いて固定する固定金具04−10とロック式ネジレバー04−12により前後壁04−3に固定され併せて、ロック式ネジレバー04−12を上下操作して上下移動抑止電極04−4を被処理物の高低に合わせ更に、ロック式ネジレバー04−12をロック操作して上下移動抑止電極04−4を固定する。
【0026】
上下移動抑止電極04−4は、受け金具04−6上に単に乗せる形態である。形状は平板状で容器体電極04の内側寸法と略同一である。
依って、被処理物を上下移動抑止電極04−4上に収容する事も出来る。その場合には、蓋部04−1を上下移動抑止電極04−4と見做して用いると良い。
【0027】
図8、図10、を用いて本発明の電場処理運搬貯蔵装置に係わる容器体電極04と前後移動抑止電極04−21の説明をする。
前後移動抑止電極04−21は、前面壁と奥面壁04−3に装着された伸縮金具04−5の被処理物と対峙する側にて容器体電極04の左右壁04−20の内側から外側に貫通し更に、略平行対向対関係に設けられた左右壁04−20の横形長穴04−22に前後移動抑止電極04−21の左右の先端部04−23を差し込み更に、左右壁04−20の外側から左右の先端部04−23にロック式ネジレバー04−24を装着しロック式ネジレバー04−24を横形長穴04−22にて被処理物の縦長寸法に合わせて移動させロック式ネジレバー04−24をロック操作して固定する。
【0028】
前後移動抑止電極04−21の形状は、横幅は容器体電極04の前面壁と奥面壁04−3の横幅寸法と略同一にて高さ幅は上下移動抑止電極04−4の降下移動に支障を及ぼさない程度であり設置位置は、容器体電極04の底部04−11に接近して収容被処理物の前後方向へのずれ止め効果を発揮出来る位置である。
前後移動抑止電極04−21の被処理物との接触面は平板状、楕円状、丸棒状等であり被処理物の表面に損傷を与えない形態である。
前面壁内側と奥面壁内側04−3に設けられた複数の前後移動抑止電極04−21の略中心部には、被処理物の左右移動を抑止する左右移動抑止電極04−31を装着する横形長穴04−25が設けられている。
【0029】
図10、図11、を用いて本発明の電場処理運搬貯蔵装置に係わる容器体電極04と左右移動抑止電極04−31の説明をする。
導電性材料で成る左右移動抑止電極04−31は、左右移動抑止電極04−31の前後両端部04−32を容器体電極04の前側内面と奥側内面04−3に設けられた前後移動抑止電極04−21に設けられた横形長穴04−25に差し込む形態で装着される。 容器体電極04の前側内面と奥側内面04−3に設けられた前後移動抑止電極04−21は被処理物の縦長に合わせて前後移動する為、左右移動抑止電極04−31は略中心部にて伸縮するシース式04−33形式の電極である。
前後移動抑止電極04−21に設けられた横形長穴04−25に被処理物と対峙する側から左右移動抑止電極04−31の前後両端04−32を差し込み前後移動抑止電極04−21の裏側から横形長穴04−25を使用してロック式ネジレバー04−34を装着してロック式ネジレバー04−34を水平移動操作をして被処理物の横幅寸法に合わせて移動させ被処理物を固定しロック式ネジレバー04−24のロックを操作して固定する。
【0030】
左右移動抑止電極04−31の形状は、縦幅は容器体電極04の左右壁04−20の縦幅寸法と略同一にて高さ幅は前後移動抑止電極04−21と略同一であり上下移動抑止電極04−4の降下移動に支障を及ぼさない程度であり設置位置は、容器体電極04の底部04−11に接近して収容被処理物の左右方向へのずれ止め効果を発揮出来る位置である。
左右移動抑止電極04−31の被処理物との接触面は平板状、楕円状、丸棒状等であり被処理物の表面に損傷を与えない形態である。
【実施例2】
【0031】
図12は、本発明に関する樹脂ボトル詰め水の電場処理運搬貯蔵装置に用いる容器体電極の概略平面断面説明図である。
図13は、本発明に関する樹脂ボトル詰め水の電場処理運搬貯蔵装置に用いる容器体電極の概略側面断面説明図である。
【0032】
図1、図12、図13、を用いて樹脂ボトル詰め水の電場処理運搬貯蔵装置に用いる容器体電極の説明をする。
図12、図13、に示す容器体電極04−40は、全体を導電性材料で成し外装の形状は通気性、温度対応等用途に応じて平板状、多孔状、又は、ハニカム状であり外形寸法は、樹脂ボトル等の高さに適合する縦幅寸法を有する容器部04−41と導電性材料で成る蓋部04−42にて構成される。容器部04−41の内部には樹脂ボトル等の外形形状に適合する円筒形若しくは、多角形の仕切り電極04−43が複数設けられ該仕切り電極04−43の中に樹脂ボトル等を収納する形態である。
仕切り電極04−43の表面形状は、平板状、多孔状、ハニカム状等である。
【0033】
樹脂ボトル等を収容した容器体電極04−40を図1に示す様に容器体電極通電枠体03に収容し、該容器体電極通電枠体03を変位位相電極ボック02に収容し更に、変位位相電極ボック02をアース電極ボックス01に収容する。
同極性の微弱電流高電圧発生装置は、電源として運搬機関電源(例えば、車載或いは、船上発電機等を意味する)、バッテリー、地上交流電源等に対応する機能を有する事を特徴とする、請求項1記載において用いる電場処理装置、同電場処理方法とすることができる。
【産業上の利用の可能性】
【0034】
食品の生産地偏在問題、流通上の短期間生命商品問題、少量多品種による経済効率問題等を解決する事が予想される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電場処理を施す食品等の被処理物を収容して同極性の微弱電流高電圧を印加する容器体電極を収納する容器体電極通電枠体と、該容器体電極通電枠体の外周部全域と略等距離間隔の非接触層若しくは絶縁層を形成して、前記容器体電極通電枠体を取り囲む形態で設けられる電極(以下、変異位相電極という。)と、該変異位相電極の外周部全域と略等距離間隔の非接触層若しくは絶縁層を形成して前記電極を取り囲む形態で設けられるアース電極との三種の電極を、容器体電極通電枠体により一体装置として構成し、食品などの汎用低温運搬と低温貯蔵等に用いて、食品等の被処理物に電場処理を施す事を特徴とする、電場処理装置
【請求項2】
アース電極は、導電性材料で成り天井部、床部、壁部等は、導電性材料で構成され該天井部、床部、壁部等に開口部を有し、該開口部には導電性材料で成る開閉扉又は、開閉蓋等が設けられ内部は空間を形成している事を特徴とする、請求項1記載の電場処理装置
【請求項3】
アース電極の内部空間には、外部と電気的接続を有せずに同極性の微弱電流高電圧を印加される電極に対して変異位相を示す変異位相電極が収納されている事を特徴とする、請求項1記載の電場処理装置
【請求項4】
変異位相電極は導電性材料で成り、天井部、床部、壁部等は導電性材料で構成され、該天井部、床部、壁部等に開口部を有し、該開口部には導電性材料で成る開閉扉又は、開閉蓋等が設けられ、内部は空間を形成し、アースされていない事を特徴とする、請求項1記載の電場処理装置
【請求項5】
変異位相電極の内部空間には、同極性の微弱電流高電圧を印加される容器体電極を収容載置する容器体電極通電枠体の外周部全域と略等距離間隔の非接触層、若しくは絶縁層を形成して、該容器体電極通電枠体が収容されている事を特徴とする、請求項1記載の電場処理装置
【請求項6】
変異位相電極は、容器体電極通電枠体を介しての同極性の微弱電流高電圧を印加される容器体電極が形成する正弦波形に逆向する正弦波形を形成する様に設けられている事を特徴とする、請求項1記載の電場処理装置
【請求項7】
容器体電極を収容載置する容器体電極通電枠体は、導電性材料で成り収容載置する容器体電極の外形形状に適合して、前記容器体電極を自在に収容載置する器具の位置変更・調節が出来る事を特徴とする、請求項1記載の電場処理装置
【請求項8】
容器体電極は、導電性材料で成り、天井部、床部、壁部等は、導電性材料で構成され、該天井部、床部、壁部等に開口部を有し、該開口部には導電性材料で成る開閉扉、又は、開閉蓋等が設けられ、全てが電極であり、内部には、アースされない空間を有している事を特徴とする、請求項1記載の電場処理装置
【請求項9】
容器体電極の内部空間は、電場処理を施す食品等の被処理物が収容される領域であり、該領域には、収容された食品等の被処理物の量と外形形状に位置移動を図って接合し、又食品等の被処理物の運搬及び貯蔵等にて起きる前後移動を抑止する導電性材料で成る前後移動抑止電極、又、左右移動を抑止する導電性材料で成る左右移動抑止電極、上下動を抑止する導電性材料で成る上下動抑止電極等が設けられている事を特徴とする、請求項1記載の電場処理装置
【請求項10】
同極性の微弱電流高電圧発生装置は、変圧器の出力側の1極からの出力線に抵抗器を介装し、その先端を残り1極からの出力線に接続され、前記の残り1極からの出力線を容器体電極通電枠体に接続して、容器体電極に印加する事を特徴とする、請求項1記載の電場処理装置
【請求項11】
電場処理領域を分別する異極体及びアース電極は、柔軟性に富む導電性材料で成り形状は平板状、若しくは、通気性に富む網目状、格子状、桟状、多孔状で上下駆動装置又は、手動式操作装置に接続されている事を特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の電場処理貯蔵庫装置。
【請求項12】
電場処理を施す食品等の被処理物を収容して、同極性の微弱電流高電圧を印加する、容器体電極を収納する容器体電極通電枠体と、該容器体電極通電枠体の外周部全域と略等距離間隔の非接触層、若しくは絶縁層を形成して、前記容器体電極通電枠体を取り囲む形態で設けられる変異位相電極と、該変異位相電極の外周部全域と略等距離間隔の非接触層、若しくは絶縁層を形成して、前記電極を取り囲む形態で設けられるアース電極との三種の電極を、容器体電極通電枠体を同時にまたは少なくとも一部を交換しながら、食品等の汎用低温、低温貯蔵等処理に用いて、食品等の被処理物に電場処理を施すことを特徴とする、電場処理方法

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−187092(P2012−187092A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−80498(P2011−80498)
【出願日】平成23年3月13日(2011.3.13)
【出願人】(509224723)
【Fターム(参考)】